
ゆゆの勝手に映画評(2012)
「ヒミズ」
染谷将太、二階堂ふみ主演他。「生きろ。」と、君が言った―。未来を失くした少年(染谷将太)と、愛にすがりつく少女(二階堂ふみ)。ただ「ふつうの生活」を夢見ていた15歳のふたりの日常は、ある事件をきっかけに一変。衝動的に父親を殺してしまった少年は、そこからの人生を、世間の害悪になる‘悪党’を殺していくことに費やそうと決めた―。実写版「ヒミズ」。あなたの想像は必ず裏切られる。これは愛と希望が溢れかえる、究極の感動作。これを観たら、もうそれまでのあなたではいられない―。
完成披露試写会に行ってきました。ゲストは、今一番観てみたい若手二人、染谷将太・二階堂ふみと、渡辺哲さんとでんでんさんです。染谷くんは、美形で驚きました。作中に、どアップで泣くシーンがあるのですが、そのシーンの染谷くんも、綺麗な顔だなーと驚きました。
7点!!エンドロールがとても短いので、衝撃と余韻が凄いです。「住田がんばれ。」って思います。最初はこれのどこが?って思いましたが、これは確かに青春映画です。観ている最中は、映像に釘付けで、解らなかったのですが、終わってから5分後くらいに、「住田がんばれ」の涙が溢れてきて止まらなくなるという奇作です。ラスト10分が、本当に良かったです。本当に青春が爆発です。今までに観た青春作品の中でも、かなり上位に食い込みます。親に死ねば良いと言われ続け育った、住田(染谷将太)と茶沢(二階堂ふみ)。それでも二人は踏ん張り続け、住田は、「俺は違う。立派な大人になるんだ。」と、茶沢は、住田に愛を与え続ける事で、自分を辛うじて保ち生きています。やがて、社会や大人たちが、住田を踏みにじり、住田がおかしくなっても、茶沢は真っ直ぐに住田を愛し続けます。耐えて耐えて耐え抜いた、ラストの二人の叫びは、確実に観客の胸に突き刺さり、傷跡を残します。異彩を放ち続ける染谷くんは、まさに住田そのものです。二階堂ふみちゃんの主演作を観るのは、今作が初めてでしたが、彼女も役が降りるタイプらしく、今後がますます期待されます。園監督の大胆で切れ味のある演出も、素晴らしいです。若い二人が全力で映画界に一石を投じた作品です。一見の価値ありです。ヴェネチア国際映画祭最優秀主演俳優賞W受賞作品。2012年公開。
「ALWAYS 三丁目の夕日 '64」
吉岡秀隆、堤真一主演他。どんなに時代が変わっても、夢があるから、前を向ける。舞台は、東京オリンピックが開催された1964年(昭和39年)。戦後19年目にして見事な復興を遂げ、オリンピックの開催国となった日本は、高度経済成長の真っただ中にあり、熱気にあふれていました。そんな昭和39年、夕日町三丁目では、以前と同じように、住人たちの人情味溢れるやり取りが繰り広げられています。2012年の幕開けを飾る、感動と希望に満ちた心温まる物語を、ぜひご覧ください。
10点!!試写会だったので、2D鑑賞でしたが、2Dでも3Dに見えるくらい、ROBOTの映像技術は凄いです!3Dで観たら、さぞや昭和の時代にタイムスリップ出来るのだろうなぁと思いました(*^_^*) 今回は、ヒロミ(小雪)の出産と六子(堀北真希)の結婚が、メインテーマになるのかなと思っていたのですが、意外とそうでもなく、他にも大きなテーマ、小さなテーマが散りばめられていて、夕日町の人々は、毎日忙しいです。高度経済成長の時代に、お向かいさん同士が、それぞれ結婚、出産を迎えるなんて、なんて幸せな時代だったのだろうと、想像して、思いました。人々の日常を描き、ほんのり泣けたり温かくなったりする作品なので、まぁ、緩いといえば緩いのですが、山崎監督が、1から10まできっちり詰めて完璧に仕上げているので、マイナス要素がひとつもありません。そして、染谷ー!!森山未來ー!!(笑)今一番ハマっているふたりがちゃっかり夕日町に!(*'o'*) ステキー(笑)いつの時代も変わらぬ人の絆が、日本の未来を明るく照らしてくれる作品です。2012年公開。
「マイウェイ 12,000キロの真実」
オダギリジョー、チャン・ドンゴン主演他。全てを失っても、走り続けた―。1928年日本占領下の朝鮮で長谷川辰雄(オダギリジョー)とキム・ジュンシク(チャン・ドンゴン)は出会った。境遇は全く違うが、走る事が好きな二人はマラソンでオリンピック出場を夢見た。しかし、時代は国籍の違う彼らの友情を許さなかった。運命のいたずらにより、彼らは日本・ソ連・ドイツ3つの軍服を着て戦うことになる。アジアからノルマンディーまで1,2000キロにも及ぶ戦いの中、全てを失っても生きる道を選んだのは何故か?そこには衝撃の事実と感動のドラマが隠されていた。
10点!!サプライズゲストは、カン・ジェギュ監督と、KARAのニコル(何気に出演してます)でした。カン監督のストーリー構成の仕方と、スケール感に溢れ、その場にいるようなリアルを追求した描写に惚れました(*^_^*) 幾つかの奇跡的な実話を基に創られた新しいストーリーが、この映画で、とてもドラマティックに描かれています。そのピースの填め方が絶妙で心憎いです(o^-')b チャン・ドンゴンは、やはりホームなので、圧倒的な存在感と演技で、群を抜いて素晴らしいのですが、中国からのファン・ビンビン、日本からのオダギリジョーも、十二分に素晴らしかったです(*^_^*) 最強の監督が、最強の俳優布陣を敷いてきたってところでしょうか。辰雄とジュンシクの対立や葛藤を観ていて、人対人が、国対国に変わる恐ろしさ、悲しさ、切なさがビシビシ伝わってきて、激しい戦闘シーンより、細やかな二人の感情が伝わるシーンに涙しました。特に、辰雄の後半の心の変化は、切なくて切なくてやばいです(;_;) あと、あえて監督が、韓国目線で描いたであろう朝鮮でのシーンや、耳が割れるくらいの爆音と、アジア映画独特の人間臭く、生々しい戦闘シーンなど、メッセージ性が高い作品です。クライマックスのノルマンディー上陸作戦の映像も素晴らしい、主役二人と彼らを取り巻く人間の生き様も素晴らしい。世界に通用する作品だなと思いました(*^_^*) 2012年公開。
「キツツキと雨」
役所広司、小栗旬主演他。無骨な木こりと気弱な映画監督のちょっといい出会い―。小さな山村へ突然やってきたゾンビ映画の撮影隊。ひょんなことから無理やり手伝わされる羽目になった木こりの克彦(役所広司)。一方、新人監督の幸一(小栗旬)は、生来の気の弱さで現場をまとめきれずにパニック寸前。偶然出会った木こり60歳と新人監督25歳。初めは距離を置いていたふたりだったが、いつしか村と撮影隊の奇妙なコラボレーションを生み出していく。下を向きがちな時、「絶対良いことがある!」と元気が湧いてくる、みんなで作った温かい映画ができあがりました。
5点!!緩い山村ムービーです。あれだけのベテラン俳優陣揃えて、あんなに緩くていいのか?(笑)と心配になるくらい緩いです。でも、緩い中での、台詞の間が絶妙で、特に、冒頭の役所さんの、間の巧さに一気に持っていかれました(*^_^*) コメディエンヌな役所さんも珍しいので、面白かったですし(劇場はだいぶ大爆笑。)、上手いなぁと感心しました(^-^) 幸一の心の変化を、敢えて控え目に描いていたところなんかは、リアルで、監督の色を感じます(o^-')b 克彦と幸一の親子ではないけれど、親子ほどの年の離れた二人の関係性の中で、互いの親子の関係を見直していくというストーリーは良いなぁと思いました。でも、今回の小栗くんの演技は、役所さんに持っていかれちゃった感じで、彼の個性が出ていないので、残念でした(>_<) 小栗くんの幸一というキャラクター(設定から演技まで)が、もう少ししっかりしていたら、もう少し面白くなったと思います。ここ2~3年の角川の作品は、そこらの大型映画より味のある良い映画が多いので、これからも注目ですd(^-^) 2012年公開。
「荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE」
林遣都主演他。宝物はきっと、AUTB(ここ)にある―。人に借りを作らないで生きてきた大会社の御曹司・市ノ宮行(林遣都)は、父親(上川隆也)に荒川河川敷の開発事業を任される。自らを金星人と名乗る美少女“ニノ”(桐谷美玲)や、河童のスーツを着た“村長”(小栗旬)、常に星型のマスクを被っている“星”(山田孝之)など、一風変わった人ばかり住んでいる荒川河川敷。行=リクは、そこに住みつく自称“金星人”の美少女ニノにひょんなことから助けられ、生まれて初めて借りを作ってしまう。“借りは返さなければならない”という家訓に従い、ニノの恋人となり荒川に住む奇妙な住人たちと共同生活を始めることに。見た目がおかしなキャラクターたちが、「人にとって本当に大切なものは何か」を笑いにくるみながら教えてくれる人間ドラマが、観る人の心に問いかけ、胸を締め付ける―。超個性的電波系コメディーが、超豪華キャスティングで映画化。
4/10点!!うん、はっきり何だかよくわからない(笑)ドラマ版を観た方しか劇場に行かないと思われるため、ラスト28分だけでもいいのでは?とも思いますが、半年開いての公開なので、ドラマ版を思い出しつつ、微笑ましく鑑賞するのもまた一興。ファンタジーαヒューマンな世界観は、確立されているので、緩くはありますが、ダレてはいないです。むしろ、衝撃の事実がゴロゴロ。しかし、心はフラットな感じで、エンディングを迎えてしまうので、(あえて突っ込まないし、溶け込むなど無謀過ぎる故。)ザ50回転ズの「涙のスターダストトレイン」がガナリ騒がしいです。市ノ宮パパ(上川隆也)が(やっと)たくさん出てて素敵です(*^_^*) 小栗村長がしたり顔過ぎるので、DVDでサラリと観る事をお勧めします。しかし、まぁ、将来有望な豪華な俳優陣(一部)☆*:・°2012年公開。
「わが母の記」
役所広司主演他。第35回モントリオール世界映画祭審査員特別グランプリ受賞―日本の家族の愛に、世界が泣いた!昭和39年。小説家の伊上洪作(役所広司)は、幼少期に兄弟の中でひとりだけ両親と離れて育てられたことから、母に捨てられたという想いを抱きながら生きてきた。父が亡くなり、残された母の暮らしが問題となり、長男である伊上は、妻と琴子(宮崎あおい)ら3人の娘たちに支えられ、ずっと距離をおいてきた母・八重(樹木希林)と向き合うことになる。老いて次第に失われてゆく母の記憶。その中で唯一消されることのなかった、真実。初めて母の口からこぼれ落ちる、伝えられなかった想いが、50年の時を超え、母と子とつないでゆく―。
8点!!冒頭の、役所さん、南果歩さん、キムラ緑子さんの兄弟のやりとりが、ベテラン俳優陣の自然過ぎる演技で、一気に引き込まれました(*^_^*) 写真には、家族の美しい思い出しか残りません。しかし、実際には、洪作と八重の心のすれ違いがあり、家族ゆえの複雑な感情のもつれがあり、それでも、その果てにあるのは、シンプルな家族の愛で、それを原田監督が、堅実・丁寧に描いています。沢山の年月を重ねて、紆余曲折を経て、やっと、八重が、洪作への想いを静かに語るシーンは涙なしでは観れません(;_;)伊上一家のような三世代家族皆で、年長者を看取るような経験は、近年ではあまり身近ではないため、手にとるように共感、理解するというのは、私には理解るようで理解らないというか、まだ難しかったです。あと、20年後くらいに、また観たら、また違った見方が出来るのだろうなぁと思いました。強いて言うなら、自分の祖母の事を考えながら、観ていました。色々な衝突や、困った事などがあっても、きっと最後に残るのは、愛なのだろうなと思いました。監督の描き方もそうですが、俳優さんたちも、皆さん、とても丁寧に演じているのが伝わってきて、とにかくナチュラルな、スッーと心に溶け込んでくる映画に仕上がっています。2012年公開。
「逆転裁判」
成宮寛貴主演他。偽りの真実を打ち砕け。20XX年、凶悪犯罪の増加に対応して、政府は新たな司法システム『序審裁判』を導入した。これは、弁護士と検事の直接対決で、わずか3日で判決を下す制度。ある日、新米弁護士・成歩堂龍一(成宮寛貴)の上司・綾里千尋(壇れい)が、事件に関する新たな証拠を見つけたとメッセージを残し、何者かに殺害された。逮捕されたのは、千尋の妹・綾里真宵(桐谷美玲)だった。成歩堂は、弁護を引き受ける。対するは、冷徹な天才検事・御剣怜侍(斉藤工)。果たして事件に隠された真実とは!?
4点!!ゲーム、原作共に未読です。映画は、第一作目のストーリーだそうです。登場人物たちの奇抜なコスプレもさる事ながら、ストーリーや裁判の展開も、奇想天外で、まさにゲームの世界です。東野さんや、宮部さんなどのミステリーを読んでいるので、比べてしまうと、ゲームは所詮ゲームだなと思いました(爆)謎は解けるように作られていて、小中学生向けですし、そんなこじつけありなの?と、呆気に取られてしまう場面も多々ありました。何より、キャラクターたちの感情面が薄いです。個人的に、ミステリーと悲しみは、セットだと思っているので、感情を揺さぶられる度があまりに弱く、三池監督だからと、少し期待していただけに、ガッカリです(ToT) 話は面白いのだけど、わざわざ実写化しなくてもいいのではないの?という、近年の実写化不可能な実写化の、典型的な失敗例だと思います。ただ、ゲームファンの方たちには、好評だったようなので、もう少しネタなどをオープンに作ってくれていたら、キャッチコピー通り、ケレン味ありなアトラクティブなものになっていたかも知れません。2012年公開。
「メランコリア」
キルティン・ダンスト主演他。姉クレア(シャルロット・ゲンズブール)と、その夫ジョン(キーファー・サザンランド)の豪華な邸宅で盛大な結婚パーティーを行うジャスティン(キルティン・ダンスト)。伴侶となるマイケル(アレクサンダー・スカースガード)と共に皆に祝福されて幸せの絶頂であるはずのジャスティンは、ある種の虚しさに駆られていた。そして、巨大な惑星メランコリアが地球に向けて近づいていることを知り、焦燥や絶望ではなく、何故か、心が軽くなっていく感覚を覚える。だがそれは同時に、メランコリアが世界の終わりをもたらすことをも意味していた・・・。世界が魂を鷲掴みされ、そして魅了された。それは瞬きさえ躊躇う、異様なまでに美しく、荘厳な地球の姿―。
3点!!地球滅亡がテーマですが、パニックではなく、あくまで、アート・精神論です。第一部・ジャスティン、第二部・クレアの、二部構成で作られています。盛大な結婚パーティーの最中にいるジャスティンは、肌で、メランコリアの接近を感じ、全てから別離し、地球の終焉を迎える事を選びます。ジャスティンが、最期に隣りにいる事を選んだのは、姉のクレア。対する科学者・ジョンの妻でもあるクレアは、メランコリアが地球に衝突する事が、次第に確実となり、恐怖と混乱の中で地球の終焉を迎えます。冒頭の盛大な結婚パーティーでは、たくさんの人々で溢れていたのに、ラストは、大自然の中に、ジャスティンとクレアと、クレアの息子レオの、たった3人です。それが、地球が滅びるという事に、人間は一切関与出来ないという事実を、象徴しているようでした。映像や音楽の美しさに関しては、特に良いと感じませんでした。どうやら、私は、アートなパルムドール賞とは、無縁なようです(>_<) 2012年公開。
「TIME」
ジャスティン・ティンバーレイク主演他。すべての人類の成長は25歳でストップし、残りの命の時間が通貨の変わりになる。命は残された時間次第。タイムアウトは死―。現代の社会にどこか似た近未来、そこでの唯一の通貨は“時間”だった。25歳になった瞬間から、体内時計が刻む<余命の時間>。“スラムゾーン”の人々の余命は23時間、“富裕ゾーン”の住人は永遠の命を享受する。二つの世界には、<タイムゾーン>という境界線があり、互いの世界の行き来は禁じられていた。ある日、一人の男から100年の時間をもらい殺人の疑いをかけられた青年ウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)は、生まれ育ったスラムに別れを告げ、タイムゾーンを超えて富裕ゾーンに入り込む。そこでは彼が今まで見たことの無い、贅沢な生活と永遠の若さを無駄につかう人々と、魅力的な大富豪の娘シルビア(アマンダ・セイフライド)がいた。ハリウッド史上かつて類を見ないシチュエーションで贈る、ノンストップ・アクション・サスペンス。
7点!!“TIME IS MONEY”を超えた、“TIME IS LIFE”です。人間は、本来、限られた時間の中で命を、人生を真っ当するわけですが、今日一日を、死ぬ気で生きているかと問われると、YESと答えるのは、中々難しいと思います。人生、いつも死ぬ気なんて嫌ですし、余裕を持って楽しむ事も大事だと思いますしね。それを、極限の形で、映像化したのが、この作品です。毎朝起きると、数時間しかない者もいれば、永遠にうんざりして自ら命を絶つ者もいる。最後の数秒のカウントダウンを、必死に走って生きようとする姿は、限りなく輝いていて、観る者の心を打ちます(;_;)SF作品ではありますが、世の不条理を‘時’に置き換えただけで、とてもリアルで、切なく苦しいシーンも多かったです。お金はなくても、時間があるだけ、まだ幸せなのかもと思わせるだけの説得力があります。カウントダウンのスリルとスピード感も抜群で、主演二人の演技もカッコ良くて、好きな類の作品です。ただ、なぜ時間が通貨になってしまったのか?大元は誰が、貧困層から時間を搾取しようとしているのか?という根本的な謎が、曖昧なまま、ラストを迎えてしまうのは、いただけないです(`ε´) そこをきちんと描いてくれて、決着が着いていたら、かなりクールな映画になっていたのになと思い、残念な限りです。アマンダ・セイフライドは、作品の度に、美しく、新たな魅力を魅せてくれるので、今最も注目すべき若手女優の一人です(*^_^*) 2012年公開。
「マリリン 7日間の恋」
ミシェル・ウィリアムズ主演他。メイクを落として、ヒールを脱いで、それから―秘密の恋に落ちた。1956年、映画の撮影のためにロンドンにやってきたマリリン・モンロー(ミシェル・ウィリアムズ)。最初は歓迎を受けるマリリンだったが、初めての海外での撮影のプレッシャーや新婚の夫とのすれ違いにより、毎日撮影に何時間も遅刻する彼女に対して、周囲の態度は急変。そんな中、第3助監督のコリン(エディ・レッドメイン)に客観的で的確な意見をもらったマリリンは、それ以来コリンに信頼を寄せるようになり、次第に2人は親密な関係へ――。“永遠のセックス・シンボル”と讃えられる世紀のスター、マリリン・モンローの秘められたピュア・ロマンス。
3点!!コリン・クラークのイイ夢見ましたっていう自叙伝でしょうか?そうなら映画化までする必要ないと思います(`曲´#) 確かに、ミシェル・ウィリアムズのモンローっぷりは称賛に値するけれど、肉付きが良過ぎるし、一歩間違えればただのオバサンだし(爆)そんなモンローが、自己中全開で振る舞い、悲劇のヒロインを演じてみても見苦しいだけですし(-"-;) 余り、マリリン・モンローの事は知らないのですが、同時期の女優さんだと、やはりオードリー・ヘップバーンと比較していまい、オードリーの方が好感持てるなぁと思いました。しかし、昨年、英国の理想の女性に、ケイト・ウィンスレットが選ばれた事から分かるように、英国では、肉付きが良くて、パッと見上品な、肝っ玉母ちゃんみたいな女性が、理想像なのだろうなぁと、この作品を観て思いました。しかし、出演陣が豪華!あと、エマ・ワトソンの最新作ということで見に行ったので、彼女はとても可愛らしかったです(^-^)v 2012年公開。
「トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part1」
クリステン・スチュワート主演他。いくつもの困難を超えて、遂にエドワード(ロバート・パティンソン)と同じヴァンパイアになり、<永遠>の生を送る決意をしたベラ(クリステン・スチュワート)。人間である間に結婚式をあげて、オオカミ族・ジェイコブ(テイラー・ロートナー)に別れを告げ、ハネムーンに旅立つ。はじめてのふたりだけの至福の日々。しかし、事態は大きく変わる。ベラが妊娠。その子の成長は余りにも早く、彼女は衰弱していく。さらに友好関係にあったヴァンパイアとオオカミ族は、その子供の存在をめぐり、対立していく。ベラの命が危機に瀕したとき、新たな戦いが始まってしまう。ベラとエドワード、そしてジェイコブ、さらに新しい生命の運命は―!?世紀のラブ・ロマンス、いよいよ最終章へ―。
7点!!前半は予想以上にグダグタ&ラブラブでしたが、ベラの妊娠発覚からは、様々な人々の、様々な思惑が交錯し、切なさMAX、スリル満点なストーリーになっています。原作では、結婚式&ハネムーンのシーンも、グダグタではないので、ああなってしまったのは、クリステン&ロバートがバカップル過ぎる故かと(爆)あと監督のロマンチストが、過ぎるんじゃないかな?(爆) 全体を通して、原作を読んでいないと、分かりずらい描き方になってしまっていましたが、リア(ジュリア・ジョーンズ)の切ない立場とか、ロザリー(ニッキー・リード)の純粋故の行動とか、ベラのために、限界まで籠城するカレン一家の結束力とか、ジェイコブとレネズミの出逢いの衝撃とか、細かな所まで、丁寧に描かれたのが、良かったです(*^_^*) あとは、今作では終始、狼狽&悲痛な思いを抱え込むエドの表情も、タイプだったら(つくづくタイプでない(涙))かなりキュン死な感じですo(*>▽<*)o ラストの大決戦に向けて火蓋は切られた!という感じですヽ('ー'#)/ 2012年公開。
「僕等がいた 前篇」
生田斗真、吉高由里子主演他。それでも、永遠だと信じたかった―。北海道・釧路、春。高校2年生になった高橋七美(吉高由里子)は、クラスの3分の2の女子が好きになるという、矢野元晴(生田斗真)と同じクラスになる。はじめは意地悪でむかつくやつとしか思えなかったが、矢野の時折見せるに優しさに惹かれていく七美。天真爛漫に見えた矢野が、裏切られた元恋人(小松彩夏)との死別という過去を引きずっていることを知った七美は、しだいに矢野への気持ちを抑えきれなくなっていく・・・。あなたと出会い、失い、最愛を信じた―高校から大学、そして社会へと10年以上の時の流れの中、一途な想いが運命をも変える永遠の純愛ストーリー。
4点!!原作は、グダクダだったので、パラ読です。それでも、七美と、竹内のミスキャスト感が否めないです(>_<)吉高ちゃん自身は可愛いのに、可愛くみえないのが、致命的だと思います。七美の、おっちょこちょい&天然ほわほわ感が、微塵もないです。なので、前篇は、健気な七美が頑張る話なため、全くストーリーに入り込めませんでした。勿体ないなぁという事ばかりが頭に浮かんでしまって(爆)竹内(高岡蒼佑)も、かなりのキーマンなので、生田くんに匹敵するくらいのイケメンで、応援したくなるタイプの俳優さんの方が良かったと思います。唯一、矢野役の生田くんはピッタリだったと思いますが、矢野のキャラクターが、考えも行動も浅はか過ぎて、こちらも入り込めませんでした(爆)とにかく、青春映画なのに、フレッシュ感が全然ない!これも、致命的過ぎます(>_<)ただ、やっぱり、こういう青春恋愛回想録みたいな映画を観ると、「一生一緒に居ようね。」なんて、本気で想い合っていた高校時代を思い出します。漫画みたいな台詞を本気で言っちゃったり、言われて感動しちゃったり、甘酸っぱい青春だなーと思います。もう、それをリアルに感じる事の出来ない自分を痛感(爆)今作で、一番頑張っていたのは、ミスチルの桜井さんの歌声なのではないかと思います。前篇を観てしまったので、後篇も観る一応予定ですが、続きはDVDでもいいかもというような出来でした(^^;) 2012年公開。
「SHAME」
マイケル・ファスベンダー主演他。NYに住み、仕事もスマートでソツのない独身男ブランドン(マイケル・ファスベンダー)。彼は、仕事以外のすべての時間を<セックス>に注ぎ込んでいる。無意味に消費するだけの性交に溺れる日々。ある日、彼のもとに転がり込んだ妹(キャリー・マリガン)が、男の人生のギリギリの均衡を崩していく。彼がセックスを隠れ蓑に、ひた隠しにする“本当のシェイム<恥>”とは―。描かれているのはセックスだけ。しかしあなたは、彼の人生そのものを覗きみる。世界を挑発する衝撃の異色作、解禁。
5点!!イギリス映画らしいスタイリッシュで、観る者に委ねる繊細な描写と、マイケル・ファスベンダーが表す苦悩と、マリガンの可愛らしい中の危うげな女性像が素晴らしいです。無意味なSEXの後の、半端ない空虚感さを鋭利に描いているところと、ブランドンが、苦悩から逃げるように走るシーンが良かったです。何故?何から?逃れようと、主人公が苦悩しているのかは、具体的には描かれていないため、初めからラスト近くまで、ずっと停滞した不穏な空気が漂っています。その分、彼が抗っているものが、垣間見られた時の衝撃が、ズシンと大きいので、対比バランスが良いアート作品だなぁと思いました。好き嫌いが分かれそうな作品ですが、アーティスティックな中にも、ストーリーはしっかりしていて飽きさせず、俳優さんの演技が魅力的で、私は嫌いじゃないです。観られた方の感想が聞きたくなる作品です。2012年公開。
「僕達急行 A列車で行こう」
松山ケンイチ、瑛太主演他。恋と仕事と好きなコト。ここまで来たら世界のどこだって行ける!!森田芳光監督からのラストエール。大企業で働くマイペースな青年(松山ケンイチ)と、下町の鉄工所の跡取り息子(瑛太)という対照的な二人が、大好きな鉄道を通して友情を育み、恋に仕事に悪戦苦闘する姿を、のびやかなユーモアとキラキラするような空気感で綴る、旅するハートフルコメディ。
6点!!鉄ヲタ必見!メジャーではない特急の名前も沢山出てきて、「HOゲージ」など、一般人にはわからない鉄道用語や場所も出てきて、ゲーム「A列車で行こう」の内容も、きちんと引き継いでいる映画です。ただでさえ、垢抜けない松ケン&瑛太が、イヤホンはめて、恍惚とした表情でノリノリな音楽と電車を楽しんでいたり、車内の鉄鋼部に触れ、ニヤニヤしているのが、ツボで、私までニヤついてしまいました(笑)最初は、「ヲタ色濃!!」と少し引いてしまいましたが、緩やかな会話とストーリーと、登場人物たちの名前が鉄道の名前だったり、クスッと笑える場面がちりばめられていて、自然と映画全体の柔らかな雰囲気に包み込まれていました(*^_^*) マナーの良い鉄道ヲタクの日常を垣間見たような(笑)趣味と仕事が充実していて、それがこんなに楽しかったら、恋はいらないかもなぁと、自分に甘い気持ちになってしまう作品です(ダメだ~(笑))でも、恋愛に飄々としている小町(松山ケンイチ)はともかく、小玉(瑛太)の恋は本当にピュアで、キュンとしてしまいました(*^_^*) こういう、明るい未来に向かう作品が森田監督の最後の作品で良かったなって思いました。監督らしい、ホッと温かくて元気の出る映画です。2012年公開。
「青い塩」
ソン・ガンホ主演他。出会った少女は殺し屋だった―辛くて切ない、無償の愛。伝説のヤクザから足を洗い、レストランを開いて穏やかに過ごそうとしていたドゥホン(ソン・ガンホ)は、通い始めた料理教室で少女セビン(シン・セギョン)と出会う。セビンはドゥホンの動向を探るために近づいていた。少しづつ距離が縮まる二人だったが、セビンはついにドゥホンを殺すように命じられ―。「イルマーレ」の監督が贈る、新しい愛の形。
9点!!雰囲気は大人の「LEON」。ヤクザが足を洗ってレストランをって・・・思いっきりヤクザ抗争ものじゃないですかー(*_*) ソン・ガンホ、今、韓国で最も守ってもらいたいオジサマです(*^_^*) 大人セクシーですし、ここ最近の彼の作品はハズレがないです。そんな彼が演じる、自分を殺そうとしている少女を受け止め守ろうとする大人の男・ドゥホン、素敵過ぎますo(*>▽<*)o コケティッシュであどけない可愛らしさを持つ少女・セビンとの関係は、ビターでコミカルで、ハラハラするし、キュンキュンもするしで、映画に必要な全ての要素を兼ね備えた作品に仕上がっています。ドゥホンの隠れ家での、不意打ちのキスが可愛過ぎてキュン死ですo(*>▽<*)o ドゥホンの「こんな料理を作る子に俺が殺せるか?」など多数の、キュン死な台詞の連打に、守ってもらいた過ぎる!!と完全ノックアウトされましたo(*>▽<*)o 後半のアクションシーンでは、ドゥホンとセビンが、互いを強く想い合う気持ちがビシビシ伝わってきて、本当に辛くて切なかったです(>_<)どうなるの~!?と最後の最後までハラハラさせておいての、あのラスト。恋愛ではないのに、ロマンティックな御伽話のようです(*^_^*) 他にも、ハンターK役のキム・ミンジュンと、ヤクザ・エック役のチョン・ジョンミョンと、イケメン揃いで、目にも良い(笑)ガンアクションがカッコイイ作品です。ヤクザ映画は苦手なのに、この作品は何度でも観たいです♪この春、イチ押しのラブアクションムービーです(*^_^*)☆2012年公開。
「ヒューゴの不思議な発明」
エイサ・バターフィールド主演他。1930年代のパリ。駅の時計台にひそかに住む孤児の少年ヒューゴ(エイサ・バターフィールド)は、亡き父(ジュード・ロウ)が残した”不思議な人形”が唯一の遊び相手だった。壊れたままの人形の秘密を探る過程で、彼は不思議な少女イザベル(クロエ・グレース・モレッツ)とジョルジュ(ベン・キングズレー)に出会う。やがてヒューゴは、からくり人形にはそれぞれの人生ばかりか、世界の運命すらも変化させてしまう秘密があることに気付き・・・。本作で描かれる“夢の発明”に出会う時、きっとあなたは驚き、涙せずにはいらない。巨匠マーティン・スコセッシが生み出した映画をいう奇跡を体感せよ!
10点!!2D鑑賞です。スコセッシが、子どもを主人公にファンタジーを?というのに、凄く興味をそそられ、観に行きました。そこには、今までのスコセッシ監督の作品からは、想像も出来ないくらいの魔法の世界が広がっていました(*^_^*) 人が作り出す美しい魔法です。So amazing!☆*:・°映像は細やかで美しく、大きな駅と映画の世界を、旅するヒューゴとイザベルという小さな案内人、そしてワルツのような美しい音楽。もうおなかいっぱいです(*^_^*) クロエちゃんは、今までの作品の中で一番可愛かったです。こんなに可愛い子だったっけ?というくらい表情豊かで、主役のエイサくんを食ってしまうくらいの存在感を放っています(^-^)v ヒューゴの、機械人形の謎探しと同時進行する、駅の人々の人間模様も豊かで、優しさに溢れ、スコセッシ監督の遊び心を感じました(o^-')b パパ・ジョルジュと機械人形の謎が、全て明かされるシーンは、こんな事が本当にあったら!と思ってしまうくらい、映画の世界に入り込んでしまい、幾年振りに、涙が溢れるほどの感動に出会いました(;〇;)エンドロールが流れる頃には、感動で息を呑み、動けなくなるくらい、素晴らしかったです(*^_^*) 世代から世代へ、映画を繋ぐという、スコセッシ監督の映画愛に溢れた作品です(*^_^*) Bravo!! 2012年公開。
「桜蘭高校ホスト部」
川口春奈主演他。究極のセレブ学校、桜蘭学院高校には、屈指の美形男子6人がセレブ女子をおもてなしする魅惑の部活動「ホスト部」が存在する。特待生の庶民女子ハルヒ(川口春奈)はある事件から男装してホスト部で活動し、次第に仲間は家族のような絆で結ばれていた。ところが最近、ハルヒは部長・環(山本裕典)のことを考えると胸に痛みが。でも、環はシンガポールから来た留学生・ミシェル(篠田麻里子)に釘付けに! ミシェルは何か秘密を隠しているのだが・・・。はたして、環、ハルヒ、ミシェルの三角関係の行方は?ホスト部の絆は?桜蘭学院史上最大のバトルが、今、幕を開ける―!
8点!!私的には、ハルヒと言ったら断然こちらのハルヒです!o(^o^)o 実写化にあたってのキャスティングが完璧なので、DVDを待てば良いものを、観に行ってしまいました(笑)ハルヒが寸分の嫌味なく可愛い~o(*>▽<*)o 川口春奈ちゃんの透明感と瞳のキラキラさ、半端ないです☆*:・°ホスト部の面々のキャラクターも、一人一人が濃くて、全員合わせてパーフェクトな男性となるという所が良いです(o^-')b 個人的には、鏡夜センパイ(大東駿介)推し!&萌!(笑)でも、環もしつこいくらいアピールしてくれて格好良い!(>▽<) 山本くんだからというのもあるけど(吹っ切ったナルシストぶりが素敵。)なので、ドラマ篇で少しあった、ハルヒと鏡夜、環のトライアングルの続きが観たかったなーと思いました。とはいえ、光(高木心平)&馨(高木万平)のピュア過ぎる恋愛にも、萌!(>▽<) 流石、ホスト部、女子はキュンキュンしますなぁ~(*^_^*) ストーリーも、テンポ良く、何も考えずに楽しめました♪もう少し、環とハルヒの恋愛に進展があっても良かったかなと思うのと、映画なので、後もう200%、ハジけぶりが欲しかったなと思いました。漫画の実写化では数少ない、安心して観られる作品です♪ 2012年公開。
「BLACK&WHITE」
リース・ウィザースプーン主演他。白黒決めたい、危険な関係。親友でもあるCIAの最強コンビFDR(トム・ハーディー)とタック(クリス・パイン)は、ある日同じ女性(リース・ウィザースプーン)に恋をしてしまう。歯止めのきかない恋の三角関係は、やがて全面戦争へ発展!スパイの諜報テクニックや小国ならば滅ぼせるほどの兵器までも総動員して、史上最大の“職権乱用”バトルが始まる!圧倒的なスピード感と迫力の映像で贈る、究極の二者選択―。エスカレートする危険な恋の行方は・・・。
9点!!恋と友情、どちらを取る?どちらも取ると決めた男たちの行動は、観る側にとってはユーモアたっぷりで、まさに他人の恋愛沙汰程、面白いものはないという事を実証してくれます(爆)男同士、女同士の赤裸々な恋愛トークは、爆笑ものですし、その赤裸々トークを自ら盗聴して、大袈裟に一喜一憂する男性陣は、単純で可愛いと思いました(*^_^*) アクションシーンも、「チャーリーズ・エンジェル」シリーズのマックG監督らしく、ド派手にクールに、格好良いですo(^o^)o FDRとタックが、持ち技を総動員して(CIAを巻き込み)ローレンを口説くのですが、二人の口説き方が、対照的且つ、どちらも素敵なので、女性は、どちらに口説かれたいか?と大討論になる事、確実です(笑)個人的には、タックがサーカスの装置を使って、ローレンがした事のないドキドキ体験をさせてあげてからの、一転した紳士的なキスシーンが、ロマンティックで素敵でした(*^_^*) 私は、顔はFDRの方が可愛いけど、性格とか考えると、タックの方が紳士的でタイプです(^^) FDRとタックがブっ飛んだ行動の連続なので、ローレンが、二股かけてる女性の割に、普通に見えてしまっていたのが、残念でした(>_<) キャメロン・ディアスとか、普通にしてても、クレイジー&キュートな女性の方が、ローレン役には合っているような気がしました。1時間半少しと短い時間で、テンポ良く、アクションあり、笑いあり、友情にジーンなシーンあり、ラブあり、殺人ミッションありと、てんこ盛りなのに、全体のバランスが非常に良く、ライトに楽しめる作品です(*^_^*)♪ 一人でも、誰と観てOK☆お勧めです♪ おまけ:近年の松浦美奈さんの翻訳作品は外れがないです♪ 2012年公開。
「ジョン・カーター」
テイラー・キッチュ主演他。1881年のニューヨーク。ジョン・カーター(テイラー・キッチュ)という名の大富豪が謎の失踪を遂げる。愛する妻と娘を失って以来、他人との付き合いを絶ってきた彼は、唯一心を許していた甥のエドガー・ライス・バローズに一冊の日記を託す。そこには想像を絶する彼の“体験談”が記されていた―。滅亡の危機に瀕した神秘の惑星“バルスーム”を舞台に、愛する妻と娘を失った地球の男ジョン・カーターの脅威の戦いを描いたファンタジー・アドベンチャー大作。ウォルト・ディズニー110周年記念作品。
8点!!私の苦手なSFなので、-2点。ディズニーなので、楽しめるかなと期待して観たのですが、やはり、SF特有のややこしさ、描写の激しさに酔う(終わる頃には頭痛が(>_<))、ツッコミどころ満載なストーリーは、避けられませんでした。話が解りづらいので、要約しますと、80年代を生きる傭兵ジョン・カーターは、ある日突然、バルスーム(火星)に飛ばされてしまいます。バルスームは、ゾダンガ国、ヘリウム国、サーク族の3国によって、争われていて、地球から来たジョン・カーターは、重力の違いか何かで、火星人より強く、争いのキーマンになってしまうという話です。「ターザン」や「アバター」など、色んな映画の良い所をチョイスして、コチャっとひとつに纏めたような印象を受けました(実際は逆なんですけど。)ディズニーらしいアドベンチャー大作の雰囲気はあるのですが、やはり、ディズニー大作を観た後は、驚きたいですし、世界観に圧倒されたいというのが、正直あります。原作は、100年以上前の作品なので、それはよく出来てるなぁと感心しましたが、映像化するにあたって、ディズニーオリジナルの、スパイスみたいなものが足りないと感じました。とはいえ、カントリーアメリカな時代感あり、火星人とのロマンスあり、なんかアバターみたいな生物との友情あり、アドベンチャーありで、容易にディズニーのアトラクションになるところが想像出来たので、ワクワクしましたし、苦手なジャンルの割にはなかなか楽しめたと思います(^-^)v 2012年公開。
「SPEC ~天~」
戸田恵梨香、加瀬亮主演他。真実を疑え。通常の捜査では解決できない特殊な事件を専門に扱う部署「警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係」通称“ミショウ”。特別捜査官の当麻紗綾(戸田恵梨香)と瀬文焚流(加瀬亮)の元に「ミイラ死体殺人事件」のニュースがもたらされる。これはスペックホルダーによる犯行なのか?事件はやがて国家をも揺るがす大事件となっていく。シンプルプランとは?ファティマ第3の予言とは?その時、当麻の左手に激痛が走る!最強の敵。仲間の死。そして全ての謎に終止符が打たれる!
9点!!SPドラマ「SPEC ~翔~」からの盛り上がりが凄い状態で、観に行きました。映画だと、決められた時間内に、起承転結をつけなくてはならないので、ドラマでの、解るようで解らないような独特の世界観は、今回は控え目で、きちんとストーリーとして成立していました。私は、堤監督の、スーパー回転な頭脳と規格外なところが好きなので、一般人にも分かるようにまとめました感が出てしまっていたのは、残念だなと思いました。映画「ケイゾク」を連想させるシーンが幾つかあって、録り方が変わってないなーと思いつつも、懐かしいなぁと感慨深く観ていました(^-^) あと、俳優さんたちの演技が全員パーフェクト!!SPドラマ偏も含めて、素晴らしかったです(*^-^*)全体的な流れは、ニノマエ(神木龍之介)率いるスペックホルダーvs警察の全面戦争です。スピード小出しのギャグ連発に爆笑(当麻の全てが逐一面白い(笑))、スピード感溢れる展開(溢れ過ぎ。)とスリリング&クールなカメラワークにぐいぐい惹き込まれ(里子さん(栗山千明)、キル・ビルだったー(笑))、謎が謎を呼ぶ展開に、脳内ドーパミンフル回転ムービーに仕上がっています。中盤、特撮ものみたいになっていました(笑)人間ドラマは、より深く掘り下げられていて、当麻のスペックホルダーとしての自分、一人の人間としての自分の葛藤が丁寧に描かれていて、良かったですし、当麻と瀬文の絆や、美鈴(福田沙紀)の活躍や、ニノマエという存在に、胸が熱くなったり、苦しくなったり、忙しかったです。予告編にもあった、餃子を前にしての当麻の「たきゃまる!(高まる!)」がめちゃカワです♪瀬文の暴走が、漫画並みです(笑)そんな二人の掛け合いは、今作がMAX面白いです(o^-')b 後は、next stage 向井理。って、向井くんで、神木くんを上回る事が出来るのかなぁ~?と、一抹の不安を覚えた次第です、ハイ。それくらい、今回の神木くんの怪演は凄かったです(鳥肌立った!)主要キャラクターが死に過ぎて(生きてたりする?)、一段落ついちゃった感が否めないですが、取りあえず「結」に向かってゴーという事で、待ちます。堤監督は、当たり外れが大きいけれど、当麻&瀬文コンビは大好きなので、最終章に期待します(*^_^*) ・・・あと3回くらい観たいな(笑)2012年公開。
「テルマエ・ロマエ」
阿部寛主演他。ひとっ風呂、タイムスリップしませんか。古代ローマ人の浴場設計技師ルシウス(阿部寛)は、生真面目すぎる性格が時代の変化に合わず、職を失ってしまう。落ち込む彼は友人に誘われて訪れた公衆浴場で、突然現代日本の銭湯にタイムスリップしてしまう。そこで出会ったのは漫画家志望の真実(上戸彩)ら「平たい顔族(=日本人)」。日本の風呂文化に衝撃を受けたルシウスは古代ローマに戻って、そのアイデアを使い大きな話題を呼ぶ。タイムスリップを繰り返すルシウスは、浴場技師としての名声をローマで得ていくのだが・・・。日本と古代ローマの“風呂”を比較文化論的に紐解いていくことによって、日本人とは何なのか?という民族性について考えさせられる深いテーマを織り込みながら、突き抜けた笑いの先に感動がある、壮大でファンタジックなコメディ大作の誕生です。
4点!!原作読んでます。これこそ映画化する必要があるのか?という類の代表です。原作は、ローマ人とは?日本人とは?という民族性まで掘り下げて描かれていますが、映画本作では、それがいまいち伝わってきません。前半は、漫画通りの小ネタを挟みつつのゆったりお風呂映像に、強い眠気に誘われ、後半は、微妙な立ち位置の真実(上戸彩)(原作にはないキャラクター。)が繰り出す微妙なエンディングに、これを映画として世に出していいのか?と疑問に思いました。まぁ、原作通り、笑えるところは笑えるのですが、舞台がローマだけに、ダイナミックで壮大な温泉劇を期待してしまい、残念な思いをしました(>_<) 主要キャストだけ日本人で、残りは外人というのも、違和感バリバリです。学術面に秀でたケイオニウス(北村一輝)が、ただの女好きとしてしか描かれていなかったのも残念でした(原作ではきちんと描かれているのに。)でも、原作を知らない人が、この作品を観たらきっと、「面白い!原作読みたい!」と思うような内容には仕上がっていると思いました(それくらい原作のインパクトは凄いんです(^-^)) 2012年公開。
「ジョイフル♪ノイズ」
クイーン・ラティファ、ドリー・パートン主演他。ジョージア州の小さな町パカショー。不況にあえぐこの町の人々にとって、唯一の楽しみといえば、町の教会の合唱隊が全米聖歌隊コンクール“ジョイフル・ノイズ”で優勝すること。ところが、美しいハーモニーで知られるその合唱隊も、その中心的な女性シンガーふたりの対立により分裂の危機にひんする。新しく指導者に選ばれたヴァイ・ローズ・ヒル(クイーン・ラティファ)とG.G.スパロウ(ドリー・パートン)。この素晴らしい才能を持った二人の女性が個人的な確執を棚上げし、町の人々のため、そして合唱隊のために団結できれば、世にもすばらしい“ジョイフル・ノイズ”-歓喜の歌声―を創りだせるかもしれないのだが・・・。歌えば心は一つに!元気のない街を盛り上げるため弱小合唱団が立ち上がる!
10点!!人の歌声や言葉の力に、こんなにも心揺さぶられ、感動出来るなんて、今までそれを観てこなかったなんて、私は今までなんて勿体ない人生を送ってきたのだろうとまで思わせられるくらい涙チョチョ切れる感無量ムービーです。冒頭から、主演二人の、空を突き抜けるようなパワーボイスに圧倒され、惹き込まれ、抜群なストーリー展開と、感動に感動を畳み掛けるクライマックスに、胸いっぱいになり、涙が溢れそうになりました(;_;)主要キャストが実際、本業がアーティストなので、迫力が凄いんです(^○^)/ 体も踊り出す寸前を止めるのが大変でした♪♪ヴァイ家族の夫婦であったり、母娘であったりの問題や、オリビア(キキ・パーマー)とランディ(ジェレミー・ジョーダン)の可愛らしい恋模様、G.G.の町や声楽隊を想う気持ち、声楽隊メンバーのユーモラスな会話や恋、全てが、たくさんの愛溢れる形で描かれていて、とても温かな気持ちになりました(*^_^*) 気持ちを歌で表現して、こんなにもダイレクトに心に伝わるって、歌の力の凄さに感嘆し、最初から最後まで、度々、感動で泣きそうになりながら観ていました(;_;) ジョイフルノイズのクライマックスの大会での、クイーン・ラテファが登場したシーンは、まさにクイーンディーバそのもの!大会に至るまでの、様々な感情を爆発させて、歌い踊る彼らの姿は、観る者全てを惹き付け、感動させ、何度拍手喝采を贈っても足りないくらいですo(*>▽<*)o クライマックスの後も、涙なしには観られない感動ストーリーが用意されてたりして。もう素晴過ぎる!何度言っても足りないですo(^o^)o ミニシアターなのが、本当に勿体ないです。こういう作品こそ、全国で大画面で観れるようにすべきだと、つくづく思いました。2012年公開。
「宇宙兄弟」
小栗旬、岡田将生主演他。夢の続きを、始めよう。幼い頃、ともに宇宙飛行士になる約束をした兄弟。そして時は流れ、西暦2025年。約束通り宇宙飛行士となった弟・ヒビト(岡田将生)。会社をクビになり、無職になった兄・ムッタ(小栗旬)。大きく異なった運命を歩んでいたふたりの兄弟。だが弟からの一本の電話で、兄は、再び宇宙を目指し始める。かつて夢をみたことがあるすべての人へ、宇宙という果てしない夢をひたむきに目指す兄弟の姿を通し、夢を追い続ける勇気と、熱い思いがよみがえる感動作をお届けします。
8点!!原作未読です。ですが、漫画の世界観は保ちつつ、映画では、映画のスケールで、宇宙をビッグに表現出来ている作品だと思いました(^-^)v ヒビトのシャトル打ち上げから脱出ポット切り離しのシーンの迫力が凄かったです。理系には、サッパリ疎く、宇宙にも、余り興味のない私ですが、宇宙飛行士になるまでのムッタの訓練シーンは、とても面白く、興味深かったですし、自分だったらどう思うだろう?と、どんどんムッタに感情移入していく自分がいました。ヒビトの、月でのシーンも、とても映像が良くて、ヒビトが、窮地に立たされるシーンでは、底知れぬ恐怖を体感しました(>_<)小栗くんと岡田くんの演技も、「ああ、いいなぁ。」と、二人の俳優力がキラリと光るシーンがあり、良かったです。若い二人が主演の作品なので、一見、アイドル映画?と思って観ると、二人の俳優力にカウンターパンチを食らう事になるでしょう。女性が観ても、単純明快で解りやすく、でも、ラストまでしっかり惹き付け、飽きさせないストーリー展開は、大森美香さんの脚本の良さだなぁと思いました(o^-')b 笑い、感動、高揚感、恐怖、様々な感情を詰め込みながら、全てのバランスが良く、宇宙という難しいテーマながら軽快で、音楽も、最高のスパイスになっている、エンタテイメントムービーです♪ 2012年公開。
「僕等がいた 後篇」
生田斗真、吉高由里子主演他。舞台は、6年後、東京―。大学を卒業し、出版社に勤め、忙しい日々を送る七美(吉高由里子)。七美のそばには、矢野(生田斗真)ではなく、彼女を見守り支え続けてきた竹内(高岡蒼佑)の姿があった。ある日、七美は出版社の同僚で、矢野の転校先の同級生だった千見寺(比嘉愛未)から、矢野を目撃したと告げられる。空白の6年の間に矢野に何が起こったのか?なぜ矢野は消えてしまったのか!?衝撃の展開と、原作とも違う映画オリジナルの涙のラスト!!
3点!!まさに漫画のような、絵に描いた様な不幸を、どこまでも転がり落ちてゆく矢野。そして放置される七美。これは、映画以前に、漫画として成立しているのか?と思ってしまいました(>_<)こんな恋愛や不幸話は、現実に、どこにでも転がっているし、わざわざストーリー仕立てにする必要性を感じません。それだけ、監督の演出がヘタクソだって事です。俳優さんも下手だし、役に合っていないです。邦画だと、今まで観た作品の中でワースト確定かも知れないです(爆)前篇が怠かったけど、後篇は凄く泣けるって評判だったから観に行きましたが、これに感情移入して泣ける程、もう幼くないし、人生甘くないって知ってしまっています(^_^;) 各キャラクターのしがらみも、乱雑している割に、浅くしか描かれていないので、なぜこのキャラクターが、こういう性格や行動に至ったかとか、全然理解&共感出来なかったです。ドロドロしている割に、「ずっと矢野だけを見てる。」(by 七美)とか言われても、じゃあなんで竹内と暮らしてるの!?って突っ込んでしまうという意味不明なところも、共感から遠ざかった原因のひとつだと思います(>_<)一生懸命、ストーリーを楽しもうとしたのですが、ラストの七美の語りくらいしか、キュンと出来なかったです。七美の語りで、青春の押し潰されそうな切なさが、甘酸っぱさに変わったのは、いつだったのだろうと少し浸って切なくなっていたのに、その後の展開で、台無しです!絶対、切なく回想しながら終わった方が、「僕等がいた」だったと思います(`曲´#) 台詞が有り得ないくらいダサいし。冷めるし(→たぶん生田くんも悪い。(怒))エンドロールも、映像があった方が、絶対良かったと思います。だって「僕等がいた」んだから。七美は、宮崎あおいちゃんが良かったなー。で、矢野は、岡田将生くん辺り。これはもう、天才的な演技力でもないと、カバーし切れないです。。。。(〃_ _)σ∥ 2012年公開。
「アーティスト」
ジャン・デュジャルダン主演他。舞台は1927年のハリウッド。映画界屈指の大スター、ジョージ・バレンティン(ジャン・デュジャルダン)は、新人女優のペピー(ベレニス・ベジョ )を人気女優へと導いていく。強く惹かれあう2人―。しかし、折しも映画産業はサイレントからトーキーへの移行期。サイレントに固執するジョージが没落していく一方で、ペピーはスターの座を駆け上がって行くこととなり・・・。古き良きハリウッドの黄金時代を舞台に、白黒&サイレントという手法で描き上げる、極上のラブストーリー。いま、世界に足りないのは、こんな≪ロマンティック≫。第84回アカデミー賞最優秀作品賞受賞作品。
7点!!スクリーンで白黒映画も、サイレント映画も、観るのは初めてだったので、初めは、どう観たらいいのか解らなくて、何を話しているのかもどかしくて、眠気が襲いました。しかし、主演のジャン・デュジャルダンの目と表情が、それはそれはキラキラしていて、彼の一挙一動に、徐々に惹き込まれていきました(*^_^*) ジョージとペピーが出会い、ペピーは彼を敬愛し、彼の様なアーティストになりたいと願い、ジョージも、ペピーを意識するようになり、それが時代の流れと共に加速し、変化していく様が、丁寧に描かれていて良かったです。物語の盛り上がりのシーンになると、サイレントからトーキー映画になるのが、逆に斬新で、フランス映画らしい、スマートでお洒落に演出されているなぁと感心しましたd(^-^) ジョージが落ちぶれてゆくシーンは、若干長く感じましたが、ジョージの、世間から見離される悲しい気持ちと、ペピーが、そんな彼を心配する気持ちが凄く伝わってきて、胸が切なくなりました。この時の、二人の距離感が、ビターで切なくて、とても良いですo(*>▽<*)o 犬のアギーも、サイレント映画な事で、まるで、台詞を話している様に見え、クライマックスのアギーの名演技は、本当に声が聞こえてくるようでした。随所に、お洒落な演出と、小粋な笑いが詰め込まれた、温かくて、ロマンティックな、大人の映画です(*^_^*) 2012年公開。
「ダーク・シャドウ」
ジョニー・デップ主演他。時は1972年。200年の眠りから目を覚まし、ヴァンパイアとして子孫の前に現れたバーナバス・コリンズ(ジョニー・デップ)。かつては繁栄を誇った名家にもかかわらず、今は見る影もなく没落してしまった末裔と出会い、バーナバスは一家の復興を心に誓う。しかし、200年のあいだに世の中はすっかり様変わり。バーナバスは何をやってもズレまくり、何を言ってもスレ違う。そのおかしな言動のせいでコリンズ家に巻き起こる珍騒動。それでも、彼の家族愛は止まらない!果たして家族思いのヴァンパイアは、魔女(エヴァ・グリーン)の手から家族を守り、没落した一族の繁栄を取り戻せるのか?デップ&バートンの新たな魔法が炸裂する最新ファンタジー。
9点!!ヴァンパイア、狼人間、幽霊、魔女など、アクの強いキャラクターたちを、ティム・バートン監督が、よりダークに、パンチの効いたスパイスを加え、生まれ変わらせた作品に仕上がっています(^-^)v TVシリーズのリメイクと知って、納得です。コリンズ家の自己紹介が、一通り終わった序章辺りで、物語が終わっています。シリーズ第一弾としては面白いですけど、これを、単発の作品として観たら、色々物足りないかなぁと思いました(´~`) 今回は、人物紹介と世界観を成立させるのに、一杯一杯で、コリンズ家の人々の個々のキャラクターを、余り描き出せていなかったのが、勿体なく感じました(>_<)エヴァ・グリーンが、悪役というのは、新鮮且つ、妖艶で、とても良かったです。ティム・バートン作品には、意外?な起用のミシェル・ファイファーも、素敵なお母さんを演じていて、良かったですし、クロエちゃんは、どんどん可愛く、どんどん上手くなるなぁと、彼女の登場シーンの度に、惹き込まれました(*^_^*) その中でも、ベラ・ヒースコートは、新進女優ながら、大物役者陣に負けない存在感で、二役を見事に演じきっており、これからが楽しみな女優さんだなと思いました(^^) これだけ完成した作品を撮れる監督なのだから、そろそろオリジナル作品に戻って欲しい、そして、そちらを観たいと、切に願います。ジョニー・デップは、ティム・バートン作品だと、どれも似通って見えてしまうので、そろそろ何とかしないと、マズイと思いましたw(☆o◎)w ストーリーは完成されているので、笑い(あったけど、ティム・バートンのダークさとのバランスを考えると、足りないです。)と、感情描写をもう少し加えたら、完璧になるであろうエンタテイメント作品です。「アダムス・ファミリー」を、知らない世代には、この作品が、それになるのかなぁと、懐かしく楽しみながら観て来ました♪ 2012年公開。
「GIRL」
香里奈主演他。きっと、あなたがここにいる。若さは自由を謳歌できなくなる微妙な年代、その時は必ずやってくる。恋愛・仕事・結婚・子育て・・・日々人生の選択に迫られながらも一生懸命に体当たりで生きる彼女達。その姿は、リアルでたくましく、最高にキュートで何より爽快!男は女のどこを好きになる?仕事と子育ての両立は?女は何歳までガール?女はつくづく生きにくい・・・“女子力”のバイブル!超豪華キャストで待望の映画化!
7点!!原作読んでます。原作は、何て事のないアラサーの日常なのに、映画では、超豪華キャスティングになっていて、驚きましたw(☆o◎)w 初めは、こんなに綺麗でイタい、アラサー女子なんていないだろうと思ってしまいましたが、麻生&吉瀬&板谷&壇ら、リアルアラサーの演技力が素晴らしく、 段々、彼女たちが、イタくて可愛い頑張る女子に見えてくるから、流石です(o^-')b 由紀子役の香里奈は、余りに本人とのキャラが違い過ぎて、それを、演技でもカバーし切れてなくて、最初のナレーションから不自然で、気持ち悪、って思ってしまいました(>_<) 相手役の向井くんも下手で、向井くんの役はいらないのではないかと思いました(爆)オムニバスなストーリーを、4人が友人という設定で進めていくのですが、全体的に日本版「SATC」の様な感じで、誰もが通過するアラサーの悩みや葛藤を、ライトにコメディタッチに描いていて、笑いつつも、時々、グサッとストレートに刺さる台詞が織り込まれていて、原作よりも面白くて、リアルな物語に仕上がっていると思いました(*^_^*) 個人的には、聖子(麻生久美子)と、容子(吉瀬美智子)のストーリーが好きです。聖子のコイントスのシーンはビシッと決まっていて、麻生久美子カッコイイ!って思っちゃいました(^-^)v お光を演じている壇さんの弾けっぷりも、期待以上で、素晴らしいです(笑)原作を読んだ時は、「アラサーは半分ブルー。」って・・・アラサーってこんなに痛くないよ、失礼な、と、原作者の奥田さんに対して憤ってしまいましたが(爆)、俳優陣の演技力で、リアルで共感出来る物語になっているので、「あるある!いるいる!」と、楽しく観る事が出来ました(*^_^*) 西野カナの主題歌がぴったりで、エンディングに曲が流れた時に、全てがストンと収まる所に収まった感があったので、その世代がダイレクトなのかなと感じました。脇を固める男性陣も、注目の和田(林遣都)(可愛かった~(笑))始め、要さん、上地くんも良かったです♪ 2012年公開。
「幸せへのキセキ」
マット・デイモン主演他。最愛の妻を亡くしたベンジャミン(マット・デイモン)と、彼の14歳の息子(コリン・フォード)、7歳の娘(マギー・エリザベス・ジョーンズ)は、いまだ悲しみと混乱の中にいた。ベンジャミンは新しい人生を切り開こうと引越しを決めるが、新居にはユニークな‘オマケ’がついてきた。それは、かつては人気だったが、今は閉鎖中の“動物園”だった!!知識も経験もない中、ある想いを胸に動物園の再オープンを決心するが、トラブルが続出し、資金も底をついてしまう。だが彼は、飼育員や地域の人々、亡き妻からの“贈り物”に支えられ、再び家族や仲間とともに人生の冒険へと立ち向かう。彼が動物園を買った本当の理由とは―そして奇跡は起こるのか!?大切な人を失くした主人公が、荒廃した動物園との出会いによって家族の絆を取り戻す、“奇跡”の実話に基づいた、感動のヒューマンドラマ。
7点!!最愛の家族を亡くした一家が‘人生の冒険’をし、悲しみを乗り越え、新たな一歩を踏み出すという、よくあるストーリーなのですが、ベンジャミン一家の心の変化、周囲の人々の変化、人間模様が、とても丁寧に描かれていて、音楽と映像も、ベストタイミングで、美しく、自然にストーリーに共感していく事が出来ました(^-^) 俳優陣の演技も良く、特に、息子役のコリン・フォードは、若い頃のレオを彷彿させるような、美形なだけではない光るものがあって、注目株だと思いました(^-^)v エルちゃんの笑顔も、一段と可愛くなっていて、この、若手二人のシーンは、爽やかで良いなぁと思いました♪父と息子が、ぶつかり合うシーンは、押し付けがましくなく、自然な感じが良くて、心を打たれましたし、それを乗り越えてのラストシーンも、爽やかな感動を味わう事が出来ました(^-^)v 重くなってしまいがちなテーマですが、音楽や映像の使い方が良く、作品全体に、爽やかな感動が溢れる、素敵な作品に仕上がっています(*^_^*) 2012年公開。
「ミッシングID」
テイラー・ロートナー主演。平凡な高校生ネイサン(テイラー・ロートナー)は、ある日、誘拐児童を載せたサイトに13年前の自分の写真を発見してしまう。どこにでもある幸せな家庭で暮らす自分がなぜこのサイトに?俺は一体誰なのか―?全てを疑い始めた瞬間、彼の周りの人々は謎の組織に消され始め、それまでの日常が全て仕組まれたものであることを知る。敵も味方もわからない、自分さえも信じることのできない壮絶な逃亡劇の中、彼が持っていたのは潜在的な戦闘能力と、国家を揺るがす<ある暗号>。なぜ自分が?なぜ追われるのか?全ての<嘘>に打ち勝つ時、彼は本当の自分と、衝撃の真実を知る―。圧倒的なスケールと緊迫感で、予測不能の<アイデンティティ>サスペンスを体感せよ!
5点!!「トワイライト」シリーズのテイラー・ロートナーの最新作です。テイラーの雰囲気に合わせてか、高校生という設定に合わせてか、音楽が大音量がなっていて、うるさく感じました(>_<) 主演の二人の演技が微妙で、棒読みが気になってしまい、ストーリーに入り込めない一因になっていました。敵が現れるまで、結構、尺が長いのと、敵が現れてからも、誰が敵で、誰が味方かわからない状況、命懸けの状況なのに、友人に何度も接触を図るなど、主人公の行動に理解不能な点が多く、共感も出来ませんでした(ToT) 「ボーン~」シリーズと比べてしまうと、足下にも及ばない感じです。TVドラマでいいんじゃないかな(爆)シリーズ第一弾としても、謎は残るのですが、続きを観たいと思うほどは、面白くなかったです。唯一、主人公が、親の庇護が必要な高校生という設定は、良かったです。命を狙われていても、高校を卒業しなければならない、進学も考えなければならないところが、親近感が沸いて、良かったです。第二弾があるのなら(ないとマズイ)、主人公のキャラクターを掘り下げて描いたらもっと良くなると思います。あとは、テイラーの演技力UP(爆)2012年公開。
「映画 ホタルノヒカリ」
綾瀬はるか主演他。2010年ドラマシーズン2でさらにブームが過熱して、このたびついに映画になりました!蛍(ホタル=綾瀬はるか)と高野部長(ぶちょお=藤木直人)が海外ウェディングを挙げるためにイタリアへ出発!ローマで出会ったイタリア版干物女・冴木莉央(松雪泰子)とその弟・優(手越祐也)が加わって、かつてない大騒動を巻き起こしちゃうからさあ大変!ふたりはイタリアで永遠の愛を手に入れる事ができるのか!?まさかのスケールアップでお贈りする一大スペクタクル(?)ラブ・コメディの誕生です。
4点!!今回、蛍とぶちょおのストーリーは、完成された状態からスタートしているので、完全なスピンオフ作品です。もしくは、またもや、連ドラの前説的な?(爆)主役二人に、特に進展がないので、話があっちへいったり、こっちへいったり、突っ散らかっていて、まとまりがないです。二人の掛け合いと、ぶちょお=藤木直人の老化だけは、加速してますが。(シーズン2辺りから急速に。)ぶちょお&ジョンテのダンスシーンといい、「僕ちん僕ちん。」と連発するぶちょおといい、藤木直人は、ここまで壊れていいのか?と、そこだけは、面白かったです。しかし、松雪泰子は、どう頑張っても干物女には見えないし、恋敵でもない優の存在は、必要性を感じませんでしたし、TVシリーズで充分だったのではないかなぁと思いました。まぁ、これからが気になるラストだったので、ドラマで続編をやるなら観ますけど。ゆるゆるダラダラムービーで、眠たかったです(´~`) 2012年公開。
「愛と誠」
妻夫木聡主演他。天使が悪魔に恋をした―。超不良の太賀誠(妻夫木聡)は、額に一文字の傷がある。自分に立ち向かってくる奴等には、己の拳だけで戦ってきた彼は、自分の人生を狂わせたヤツへの復讐を誓っていた。そんな彼の強い眼差しに恋をしてしまったのが、財閥のお嬢様・早乙女愛(武井咲)。運命の恋だと確信した彼女は、全てを失ってでも彼を愛そうするのだが・・・。愛の、惜しみない愛情は、かたく閉ざされた誠の心の扉を開けることができるのか!?何もかもが全く違うふたりを結ぶ、“運命の恋”の結末は―。あらゆる才能が集結した、究極の【純愛】エンタテイメント!!
6点!!全員が全力でバカをやっている、壮大なバカエンタテイメントです☆ オリジナルは未見(少し観た)ですが、三池さんが監督なので、オリジナルよりアクションシーンは、よりバイオレンスに、格好良く仕上がっているのではないかと思います(*^_^*) 誠が、登場シーンからカッコ良過ぎて、メロメロです(爆)太賀誠というキャラクター自体も、格好良いですし、妻夫木くんの学生服も、めちゃめちゃ格好良いので、まさに世の理想の男性!(違います。)愛じゃなくて、そりゃ惚れるわ!と、突っ込んでしまいますo(*>▽<*)o オリジナルは、3部作で、今回は、それを1本にしているので、かなり端折って、凝縮されていて、クライマックスまで怒涛の展開で、目を離す暇がありません(色々な意味で。)個人的には、他のシーンをもう少し割いてでも、誠のミュージカルシーンと、ガムコの全シーン、欲しかったです。安藤サクラ=ガムコの存在感と面白さ、ハンパないですw(☆o◎)w ガムコの「また逢う日まで」、最高です!(爆)彼女は、私の中で、江口のりこさんと並ぶ逸材です(爆)余さんと妻夫木くんの絡みシーンも、一瞬なのですが、流石の二人で、一瞬で、感情持っていかれて泣きそうになりました。(昔から妻夫木くんが泣くと涙が出てしまう。)大野いとが、素晴らしい演技陣の中で、一人、かなり残念な事になっていたので、由紀役がもっと上手な女優さんだったら最高に盛り上がったのにと、残念で仕方ありません(>_<)岩清水くん=斉藤くんも、ギャグに走っているのは解りますが、それにしてもヒョロ過ぎます。この二人が、かなり足を引っ張っていた印象でした。ラストは、オリジナルのキスシーン、欲しかったです。純粋に、誠=妻夫木くんのキスシーンが観たかった(爆)ストーリーが古典的なので、色々、料理しがいがある作品だなぁと思いました。三池ワールドとしては、成功なのではないでしょうか(*^_^*) 2012年公開。
「一枚のめぐり逢い」
ザック・エフロン主演他。一枚の写真が、二人を出逢わせ、愛を揺さぶる。ある日、男(ザック・エフロン)は戦場で美しい女性(テイラー・シリング)が微笑む一枚の写真を拾った。その写真を手にしてから彼は何度も命を救われた。帰国したその男は、一枚の写真に導かれ、まさに彼女と運命の出逢いを果たす。そして、二人は恋におち、立ちはだかる障害を乗り越え結ばれる。しかし、幸せの頂点で、二人の愛は引き裂かれてしまう。その理由は、彼らを引き合わせた、あの写真にあった―。「きみに読む物語」のニコラス・スパークス原作×「シャイン」監督が贈る、運命の出逢いの【結末】。
5点!!戦争で兄を失い、自らも、若げの至りで失敗した離婚に悩まされ、息子のために恋愛をしないシングルマザー・ベスの前に、突如現れるベス(テイラー・シリング)の救世主兼、悩める美声年・ローガン(ザック・エフロン)。どんだけハーレクインなんだよと、ツッコミ処満載の泥泥ベタベタなロマンティックストーリーですヾ(^_^;)始まってすぐ、ラストまでの展開が、全て解ってしまいますし、嫌がらせをする元旦那は、都合良く消え過ぎですし、挙句、ベスが溺愛する兄の死の真相を運んで来たのはローガンって・・・これを運命といってしまえばそうかも知れませんが、映画で言う運命って、もっと劇的なものではないの?と半ば呆れながら観ていました(ΘoΘ;) あっさりネタバレで書いているのは、誰が見ても、開始5分で全てが解ってしまうからです(;△;)ベス役も女性も、写真の天使のはずなのに、疲れた主婦感が滲み出過ぎていて、感情移入出来ませんでした(ToT) 何より、二時間ない映画なのに、間延びしていて、時間が凄く長く感じてしまっているのが、致命的です(>_<)主演が、ザックでなかったら、観てられないです(沈)ザックも、アイドルから一皮剥けようと頑張っているのはわかりますが、‘大胆なラブシーンにも挑戦’と謳っていたので、少し期待していたのですが、どう見ても、年上にリードされるいたいけな美声年でした(爆)凄く好みの俳優さんなので、一皮剥けて欲しいのですが、まだ若いからこれからなのですかね(>_<) 良い作品に出会って成長して欲しいなぁと、改めて、切に願いました。2012年公開。
「スノーホワイト」
クリステン・スチュワート主演他。スノーホワイト(クリステン・スチュワート)は、マグナス王と王妃に大切に育てられた、外見だけでなく、その心も清らかで美しいプリンセス。しかし、母亡きあと、新しい王妃に迎えられたラヴェンナ(シャーリーズ・セロン)に父王を殺された彼女は、国を乗っ取られ、7年間の幽閉生活を送る。やがて、王宮を脱出したスノーホワイトは森の中に逃亡。彼女を捕まえるためにラヴェンダ女王が放った刺客のハンター、エリック(クリス・ヘムズワース)と手を組み、危険をかわしながら、たくましく生きる能力を身につけていく。一方、「スノーホワイトの心臓を口にすれば、永遠の若さと美貌が手に入る」と魔法の鏡に告げられた女王は、あの手この手でスノーホワイトを追跡し、罪のない命と自然を破壊していく。すべては自分のせいと心を痛め、たとえ地の果てまで逃げても女王の魔の手から逃れられないと悟ったスノーホワイトは、抵抗軍を組織し、女王を倒すべく、進軍を開始する!「白雪姫」の物語に斬新な映像と予想外の新展開を注ぎ込んだ脅威のアクション・アドベンチャー超大作、ついに誕生。
6点!!クリステンは、「トワイライト」シリーズで、ティーンアイドルみたいになってしまいましたが、元々、かなりの演技派だったのだと思い出させてくれる、序盤の危機迫る逃亡劇と、シャーリーズ・セロンの、まさに魔力的な美しさとの対比が、良かったです。全体的に、ダーク&シンプルをテーマにしているのかなという印象を受けました。映像が、暗いので、クリステンの迫真の演技や、クライマックスの戦闘シーンも、暗過ぎて観にくかったのが、残念でした(>_<) 新しい白雪姫ストーリーといっても、目新しいのは、8人の小人たちと、王子とハンターとスノーホワイトの三角関係くらいで、その要素も、活かし切れず、勿体ない仕上がりになっています(ToT) 私的には、ベタでも良いので、小人たちに、もっと暴れて欲しかったですし、ウィリアム(サム・クラフリン)とエリックのスノーホワイトを巡るラブバトルが観たかったですし、ヘムズワースの最大の魅力の、少年の様な笑顔と、出来ればラブシーンも、凄く観たかったです((笑)´~`) トロールや、白鹿なども、ただ登場させているだけで、幾らでも面白く出来る要素があるのに、素通りで、がっかりしました(>_<)ストーリーは、シンプルで完成されているけれど、実際は、誰もが知っている原作の白雪姫に少し肉付けした程度なので、「誰も観た事ない」と銘打ってしまうのは、 無理があるかなと思いましたφ(_ _)。o○ 私は、「誰も観た事ない」ストーリーを、観たかったです(爆)クリステンと、シャーリーズ・セロンだけは、ハマリ役で良かったです(^-^)v2012年公開。
「プレイ ―獲物―」
アルベール・デュポンテル主演他。狩るか、狩られるか―服役中の銀行強盗犯フランク(アルベール・デュポンテル)は、出所後、愛する妻と娘と共に穏やかに暮らすことを望んでいた。しかし、冤罪で釈放された同房者・モレルを信頼したことから全てが狂い出す。彼は若い女性ばかりを襲う連続性犯罪者だった。娘が危ない・・。そう察知したフランクは、娘を救うため、脱獄し、モレルの行方を追う。しかし、モレルはフランクが脱獄したことで、自らの罪をフランクになすりつけるのだった。そんなフランクを追う、女刑事クレール。脱獄犯、連続性犯罪者、そしてエリート女刑事―。三つ巴の争いの果て、獲物になるのは誰だ!?
4点!!深夜にマイナー局で放映していそうな匂い漂う作品です。俳優さんたちも無名ですし、テレビドラマみたいだなぁと思いながら、初めは観ていたのですが、CGなしのスレスレのアクション、実際起こりそうなリアルな事件と逃走劇に、事件を間近で見ているかのような感覚になり、引き込まれていきました。ラストまで展開が読めない、リアルでハラハラな逃走・追走映画です。なので、ラストが、ありがちで、もう一歩だったのが惜しかったです。映像全体がなぜかとても暗く表情などが観にくかったのも残念でした。宣伝も殆どしていませんし、たぶんたくさんある中に埋もれてしまうだろう作品です。。。。(〃_ _)σ∥ 2012年公開。
「桐島、部活やめるってよ」
神木隆之介主演他。全員、他人事じゃない。ありふれた時間が校舎に流れる、「金曜日」の放課後。学校内の誰もが認める“スター”桐島が、部活を辞めるというニュースが校内を駆け巡った。彼女さえも連絡がとれずその理由を知らされぬまま、あらゆる部活、クラスの人間関係に波紋が広がっていく。桐島不在のまま展開されるストーリー。【歪み】はじめる人間関係の中、「桐島」に振り回される103分。観終わった後、あなたは何を感じるか―。全シーン、全カットを見逃すな!全登場人物、全時間がラストに繋がる!
4点!!完成披露試写会に行ってきました。ほぼ出演者全員が登壇だったので、監督の、撮影話や考えを、聞けなくて、残念でした。メジャーな登壇者は、神木隆之介、大後寿々花、橋本愛などです。原作は、一時期、話題になっていましたが、未読です。タイトルがセンスがないなぁって思ってしまって・・・(中身が面白かったら失礼!(爆))学校における、表面的な人間関係において、(「ってよ」というのがそれを象徴してます。)それでも「桐島」は無意識ながら、個々の中で、欠かせない歯車だったわけで、「桐島」がいなくなる事で、自らの日常までもが、崩れていきます。表面的に群れる事のデメリットだなぁと思いました。本当に心配なら会いに行けばいいだけの話ですし、それをしないし、出来ないだけの付き合いは、私は無駄だなぁと感じてしまうので、一連の流れに感化される事なく動く前田(神木隆之介)、沢島(大後寿々花)、かすみ(橋本愛)の、学校での生きにくさみたいなものは伝わってきました。分かってくれる人は分かってくれるよっていうのも、伝わってきました。学生生活独特の縮図です。高橋優さんの書き下ろしの主題歌が良いので、その期待値で観てしまうとガッカリします。やはり、原作は読まなくていいかなぁという感じだったので、ミニシアターで密かに上映するくらいが、丁度良いのではないでしょうか(^_^;)2012年公開。
「プリンセス・カイウラニ」
クオリアンカ・キルヒャー主演他。ハワイ王朝最後の王位継承者となったのは、ヴィクトリア・カイウラニだった。“天国の頂”を意味するカイウラニは、1875年カラカウア王の妹とスコットランド人との間に生まれた。国民に慕われる美しい王女として育ったが、13歳でイギリスに留学させられる。反体制派が王位を脅かし、身の安全を図るためだった。まったく違う環境で、偏見と闘うカイウラニは、イングランド人の青年(ショーン・エヴァンス)と恋に落ちる。しかし、幸せは続かない。カラカウア王が亡くなり、クーデターが起きて祖国は混乱を極めた。カイウラニは、アメリカ大統領にハワイ王朝の存続を認めさせるためにアメリカへ向かう―。わずか23歳で亡くなったハワイ王朝最後の王女カイウラニの激動の生涯を描く感動の歴史ドラマ。
8点!!今でこそ“南国の楽園”と呼ばれるハワイですが、かつて、様々な国や土地と同じ様に、アメリカにより、先住民の土地と自由が侵され、王権は剥奪され、国を奪われるという、苦しみと悲しみを経験し、その上に、今のハワイと人々の幸せがあるのだと知りました。昔は、ハワイは王制だったな、くらいの知識で観たので、とても勉強になりました。今でもハワイの有名なホテルや土地には、プリンセス・カイウラニの銅像があると聞きます。幼くして、祖国を追われ、恋を諦め、20歳かそこらの若さで、たった一人で、アメリカを相手に、地権と自由を求めて、闘ったカイウラニは、どれ程心細く、どれ程勇気が入った事だろうと思うと、切なさで胸が締め付けられました(>_<) しかも、アメリカに併合された後、1年足らずで亡くなってしまうなんて、まさに悲劇の王女としかいいようがありません。ハワイには、普通の愛国心のレベルではない、命を賭けて、他の何を捨ててでも守りたい、魂みたいなものが、存在するのだなと思いました。ハワイ侵略については、後に、クリントン大統領が、正式謝罪したそうですが、遅過ぎるって本当にあるのだなと思いました。観た後に調べたら、当時の王が日本来日していて、ハワイ王朝存続のために、カイウラニと日本の皇族との縁談を持ちかけていたという歴史もあって、まだまだ私の知識は足りない事だらけだなと、もっとたくさん物事を知りたいと思った作品です。ハワイの歴史を知ることのできる貴重な映画です(^-^) 2012年公開。
「ワン・デイ 23年のラブストーリー」
アン・ハサウェイ主演他。23年。23回の7月15日。どの1日も、あなただけを見ていたー。真面目でしっかり者のエマ(アン・ハサウェイ)と自由奔放で恋多き男デクスター(ジム・スタージェス)。はじめて会話を交わしたふたりは、魅かれあうものを感じながら、恋人ではなく友達の関係を選ぶ。エマは心の奥にデクスターへの想いを秘めて、親友として毎年“7月15日”を過ごしていく。それぞれの人生を歩み、すれ違いを繰り返しながらもデクスターを想い続けるエマ。そして“運命の7月15日”が2人に近づいていた・・・。ロンドン、パリ―誰もみたことのない愛の物語は、衝撃と涙のクライマックスへ。
9点!!またしても恋の始まりと終わりを同時に見せる心憎い演出です。(「ブルーバレンタイン」以来。)しかも、ハッとする衝撃度は、こちらの方が上です。タイミングがぁ~(>_<)もう、切な過ぎて涙を堪えられません(;△;)アンの水泳シーンも、かなり貴重ですけど、デクスター役のジム・スタージェス!まだ、あんなにハンサムでキュートで、言い表せないくらい格好良い俳優さんが居たんだ!というくらいヤバカッコイイですo(*>▽<*)o 「アクロス・ザ・ユニバース」の時より、数万倍、素敵な男性になってます☆*:・°特に、出会いからプロヴァンス旅行までのシーンは、エマの気持ちが解り過ぎる!あんな駆け引きされて、ストレートに口説かれて、見つめられたら、ヤバイって!(笑)私も、エマと同じで、デクスターの女癖を考えたら、止めておくだろうけど、グラッグラッに揺れちゃう事は、確実です(笑)完全にエマの気持ちに入り込んで観てしまいました(o^-')b 23年か・・・恋とか、男と女とか、男女の友情とか、結婚とか、ホントに難しいなってつくづく思いました(ToT) 結末はわかっていたのに、こんなにも切なくなれたのは、主演の二人が本当にキラキラしていて、二人の友情以上恋人未満な関係が、ビターに甘くて切なくて、良かったからだと思います。音楽や月日の流れ方もお洒落。ラブストーリーと美形がお好きな方は、必見です(*^_^*) 2012年公開。
「苦役列車」
森山未來主演他。友ナシ、金ナシ、女ナシ。この愛すべき、ろくでナシ。1986年、19歳の北町貫多(森山未來)は、明日のない暮らしを送っていた。日雇い労働生活、金は酒と風俗に消え、家賃の滞納はかさむばかり。そんな貫多が職場で、新入りの日下部正二(高良健吾)と知り合う。貫多にとって初めて「友達」と呼べるかもしれない存在。やがて、古本屋の桜井康子(前田敦子)に一目惚れした貫多は、彼女とも「友達」になる。でも「友達」ってなんだろう・・・・・。不器用に、無様に、屈折しながら、けれども何かを渇望しながら生きてきた貫多は、戸惑いながらも19歳らしい日々を送るが・・・。世間をあっと言わせた西村賢太の私小説、まさかの映画化!
山下監督のティーチイン付試写会に行ってきました。山下監督に聞きたい事はたくさんあったのに、緊張し過ぎて、何も聞けませんでした。しかも、試写後、傍に居た人に、「トイレ行ってもいいですか?」と尋ねたら、なんと監督で(爆)、「うわあ~(慌)」と思った時にはすでに遅し。めちゃくちゃ恥ずかしかったです(ToT)やっぱり好きだなーと思う監督さんでした(*^_^*)
7点!!原作は未読です。映画は、北町貫多=野獣?という感じで、森山くんの勢いのある演技と、今回も、彼の身体能力の高さが際立つ作品でした。前田敦子は、今まで、匙を投げるくらい下手だと思っていたのですが、不器用でどこか影のある地味めな康子というキャラクターが、本人と被る部分が多かったせいか、森山×高良に挟まれても、後れをとらない演技をしていました。原作者の西村さんを初めて受賞会見で見た時、野獣?と思ったのですが、北町貫多は、まさに野獣で、その印象は間違っていなかったみたいです。ドン引き発言の連続で、卑屈なのに上から目線で、矛盾発言だらけで、凄く人間臭いです。山下監督は、人間臭く撮る天才なので、原作と山下監督がコラボする事で、何も事件は起こらない話なのですが、完璧に成立する映画に仕上がっていました(^-^)v 西村賢太という人間を、もう少し知りたいと思いました。DVDで観ても、作品のパンチ力があるので、逆に、大丈夫な映画です。2012年公開。
「BRAVE HEARTS 海猿」
伊藤英明主演他。命をかけて、命を救う―。天然ガスプラント「レガリア」の事故から2年が経ち、仙崎大輔(伊藤英明)は、自ら志願して、わずか36人しか選ばれない特殊救難隊の中で海難救助の最前線にいた。後輩の吉岡(佐藤隆太)と共に嶋副隊長(伊原剛志)の指導の下、苛酷な任務に就く毎日。そんな中、吉岡の恋人・美香(仲里依紗)が乗るジャンボ旅客機が飛行困難な状況に陥る。東京湾へ着水し乗客を助け出すことになるが、旅客機が浮かんでいられるのはわずか20分。果たして仙崎たちは乗客乗員346人を救出できるのか・・・。最高レベルのレスキュー能力を持ち、海難救助の最後の砦といわれる「特殊救難隊」の一員となった大輔は、この前代未聞の海難事故にどう立ち向かうのか―。「海猿」シリーズ、新たな航海へ!
9点!!夏!「海猿」!仙崎!というくらい期待度MAXで毎回観に行くのですが、毎回期待以上の作品を届けてくれるのが、羽住海猿チームなのです!o(*>▽<*)o 今回は、原作のラストエピソードなので、もう次はないだろうという思いで観ていたので、序盤の、仙崎と吉岡の拳ガツッのシーンから涙が(;_;) あと、初めの方で、仙崎の表情が、池澤さん(仲村トオル)と同じ顔になっていたのが、成長が見えて、良かったです。しかし、そこからの展開が早かったです。20分の救出劇で、リアルを追求しているので、仕方ないのですが、本当にあっという間の救出劇w(☆o◎)w 今回も、泣く暇がないです。とはいえ、終始、心臓はバクバクで、村松機長(平山浩行)の決死の着水劇で、一回目のクライマックスというくらいの迫力があり、色々な感情がごちゃ雑ぜになりました。着水から救出シーンまでの迫力は、本当に凄くて、これは、映像化に躊躇したのも、頷けます。しかし、やるなら最高のものを、というのが海猿チームなので、映像規模だけでいえば、邦画では、確実に、断トツです(o^-')b 服部(三浦翔平)と吉岡のくだりも泣けました。もうハラハラ&ドバドバ(;△;)仲ちゃん、上手いから、ちゃんと泣かせる演技するし(涙)しかし、村松機長と吉岡の死亡フラグが立ち過ぎていて、もう少し、そこは(主に吉岡。)抑えた方が、衝撃や感動が、あったのではないかと思います。美香(仲里依沙)の、結婚を躊躇う理由も読めちゃいましたし、やっぱり具合が、半端なかったです。とはいえ、やっぱりハラハラ、もしかして(汗)と思わせる、緊迫感ある演出は、流石です(^-^) ここからは-1の理由。嶋副隊長がどのタイミングであんなに熱い人間になったのか謎です。三浦翔平が、前回に比べて、出番が少ないとはいえ、痩せ過ぎ&筋肉落とし過ぎです。村松機長、意識レベル2からのまさかの笑顔(爆)あっという間の壮絶な救出劇を重視し過ぎていて、ストーリー性に欠けています。集大成といってしまえばそうなのですが。あとは、伊藤英明が日焼けし過ぎていて、リアル海猿です。リアルだけど、格好良さ半減でした(笑)2012年公開。
「ジェーン・エア」
ミア・ワシコウスカ主演他。19世紀イギリス。時代に立ち向かい強く逞しく生き抜いた一人の女性がいた。彼女の名は、ジェーン・エア(ミア・ワシコウスカ)。幼くして両親を亡くしたジェーンは、愛情のかけらもない叔母のもと、日々酷い虐待に耐え、無理やり入学させられた寄宿学校でも不当な扱いを受けながら育った。やがて家庭教師として雇われる事になった貴族名家のソーンフィールド邸で、当主ロチェスター(マイケル・ファスベンダー)と結ばれる。しかし結婚式当日、彼が屋敷の隠し部屋に封印していた恐ろしい仰天の秘密を知ってしまうのだった・・・。何がジェーンに起こったか―?選ぶのは禁断の愛か―? 汚れなき孤独か―?どこまでも強く、気高く・・・自分の意思を貫いた、その凛とした佇まいは美しく、色褪せない。その燃え上がる<情熱>と揺るぎない<信念>をご堪能あれ。
10点!!初めて「ジェーン・エア」を読んだのは、確か、中学生くらいでした。古典文学は苦手なのですが、一瞬で世界観に魅了され、大好きな物語になったのを覚えています。今回は、「SHAME」のマイケル・ファスベンダーが、ロチェスター卿を演じると聞き、これは観なければと思い、行ってきました。マイケルのロチェスター卿は、野獣のように雄々しく、波の様に強引な男性的な強さを持つロチェスター卿でした。深い闇を抱え、苦悩する姿は、「美女と野獣」の野獣が、悲しみの余り、吠える姿と重なりました。ミアの演じるジェーンは、強く気高い少女のような女性です。二人の台詞のやりとりが、素敵で、ピアノとヴァイオリンの旋律が美しく、私の知っている「ジェーン・エア」の世界が、鮮やかな色を帯びて甦りました(*^_^*) シンプルに作られているようですが、物語の始まり方など、監督のセンスを感じる美しい映画です(*^_^*) 甘美で、胸を抉られる様に切なく、深いため息をついてしまう小説の世界観が、見事に再現されていて、初めて観る、映像の「ジェーン・エア」が、この作品で良かったと思いました(*^_^*) 観終わった後、何度ため息をついたことか(笑)「マイケル・ファスベンダーを美形だと思った事はない。」と言い放つ、若き日系アメリカ人のキャリー・ジョージ・フクナガ監督は、発言も納得の美形で(笑)、俳優やればいいのに!と思うくらいなので、興味のある方は、ググってみることをお勧めします(笑)私も、作品含め、要チェックな監督になりました(笑)2012年公開。
「ヘルタースケルター」
沢尻エリカ主演他。最高のショーを、見せてあげる。美・名声・金・愛の欲にまみれた芸能界で光り輝くトップスターへ上りつめた、りりこ(沢尻エリカ)。しかし、彼女には誰にも言えない【究極の秘密】があった・・・「もとのままのもんは、骨と目ん玉と髪と耳とアソコぐらい。あとは全部つくりもんさ」全身整形でつくりものの美を纏ったりりこは、突き刺さる羨望に灼かれながら、欲望渦巻く世界をめちゃくちゃに疾走していく。りりこが巻き起こす【事件】の真相とは?冒険の果てに辿り着く場所とは?全身整形のスターりりこが巻き起こす事件!衝撃と愛と極彩色のエンタテイメント!
5点!!原作読んでます。派手なプロモーションをされていましたが、結果はこれですか、って感じです(ΘoΘ;) 「呆れる」の一言に尽きます。原作に忠実に作っている割に、原作が持つ、独特の疾走感がないのは、随所で、監督である蜷川実花自身が邪魔をしているから。フォトグラファーの仕事がしたいなら、他でやって下さいという感じです。原作では、地味な伸二を、わざわざ金髪にする必要なんてないから(怒)加えて、蜷川本人が、何度も登場して映画の世界観から客を引き摺り出すなんて、言語道断です(怒)ティム・バートン監督なんかは、本人の色が強く出ていても、それが、より良いスパイスとなって作品を盛り上げている良い例ですが(比べるのも失礼ですが)、蜷川実花は、本人の色が出る度に萎えます。たぶん、二人の違いは、個性を出すタイミングと、圧倒的な映画監督としての才能だと思います。数秒や、ワンシーンのみを切り取って観ると、美しく仕上がっている様に見えるのですが、通しで見ると、まさに映画自体がヘルタースケルター。沢尻エリカは、この役には適役だと思いますが、我が強く、脆い彼女を生かすには、もっと良い監督が、日本にはたくさんいます。折角、お人形さんのように可愛らしく、復活したのに、我が強く、一本調子な演技ばかりが目立ってしまっていて、残念だなぁと思いました(>_<)演技全体を通して見ると、一瞬、原作のりりこが乗り移ったかと思う様な、迫真の演技を見せてくれているシーンもあるので、本当に勿体ないなぁと思いました(ToT) あとは、金原ひとみさんが企画協力されていたのが気になりました。私は、金原さんの作品は大好きで、彼女の才能に惚れ込んでいるのですが、蜷川実花と金原ひとみは似ている所にいる様で、圧倒的な才能という差があります。でも、蜷川実花に色々な演技者たちが集まってくるというのは、結局、紙一重ってやつなのかなぁと思いました。ラストシーンは、エンドロール挟んでからの方が、良かったと思います。2012年公開。
「THE GREY 凍える太陽」
リーアム・ニーソン主演他。生き残れ。本能が叫んでいる。石油掘削現場で働く屈強な男たちを乗せた飛行機が、すさまじい嵐に巻き込まれアラスカ山中に墜落。7人の男が生き残ったが、なんと彼らが放り出されたのは、吹雪が荒れ狂い大地の全てが深い雪に覆われた、想像を絶する極寒の地だった。全米No.1ヒットのサバイバル・アクション。
5点!!飛行機がアラスカ(-20℃)に墜落した上に、狼に追走されるっていう話です。ベタなストーリ&地味なキャスティングな割に、主人公たちを疑似体験した気分になれて、緊迫感とアクションと映像のバランスが良い作品です(*^_^*) 飛行機が墜落した途端、バタバタと狼に殺られるのかと思いきや、意外と粘る男たちが良かったです。そこ行っちゃう?みたいなアスレチックなシーンもあって、地味に見応えがあります。実際に、カナダの雪山の猛吹雪の中で行われた、凄まじい撮影映像が、臨場感を高めていました。スーパースローなカメラの動きも、「絶対、何か起きる(怖)」と思って、後半、ずっと手に汗握る感じでした。ラストも、予想を裏切らないベタな感じなのですが、驚いてしまうというw(☆o◎)w リーアム・ニーソンの寝ぼけた姿だけで、あれだけ驚ける映画は中々ないんじゃないかと思います(汗)序盤の飛行機墜落の映像も凄くて、ミニシアターなのに、流石ハリウッドだなぁと思いました。2012年公開。
「ダークナイト ライジング」
クリスチャン・ベール主演他。伝説が、壮絶に終わる―混沌と犯罪が渦巻くゴッサム・シティ。街の“光の騎士”となるはずだった新任検事ハーヴェイ・デントこと“トゥーフェイス”が死んでから、8年の月日が流れた。“闇の騎士=ダークナイト”は街の秩序を守るため、ハーヴェイ・デントの罪をかぶり姿を消していた。しかし、ゴッサム・シティを滅ぼそうとするテロリストのリーダー“ベイン”(トム・ハーディ)が現れ、人の集まる場所が次々と破壊されていく。そして立ち上がったのは、ダークナイトだった・・・。すべてのジャンルを超越した究極のエンターテイメント大作。
7点!!東京国際フォーラムの1階席かなり前方で鑑賞して来ました。なので、爆音による、座席と体に来る振動が凄くて、超長丁場の体感型アトラクションの様でした。逆にいえば、「ダークナイト」の時のように、圧倒的に演技で引っ張るヒースのような俳優さんがいないので、揺れていなかったら、寝てしまって、クライマックスに起きるという「バットマン・ビギンズ」再びになっていただろうと思いました(汗)ジョゼフ=ゴードン・レヴィッドとアン・ハサウェイが好きなのですが、ノーランは、あくまでピースの一部というような使い方をするので。派手なクライマックスまでが長いですが、それまでを見逃すと、訳分からなくなる、クラシックのような映画です。個人的には、映画「キャットウーマン」(ハル・ベリー版)を観ているので、キャットウーマンは、こんな風に活躍するんだと知れて、面白かったです。アン演じるキャット・ウーマンはセクシーだけど可愛らしくて、最高でした♪(^-^)v 派手な飛行物、通称“バット”や格好いいバイクが登場するので、男性はそれだけで楽しめると思いますし(あの飛行物だけで1本映画撮れそう。)、女性の私でも、流石に、3部作も観ているので、ルーシャス(モーガン・フリーマン)がピンチになる所や、ゴードン(ゲイリー・オールドマン)や、アルフレッド(マイケル・ケイン)の台詞に、泣きそうになりました(;_;)今回は、悪役キャラクターたちも、人間臭い背景がきちんとあったので、「ダークナイト」と比べて、ストーリーは肉厚に、アクションも空から陸からと派手に、そして次のステージへ繋ぐ(ジョゼフがイイ仕事してます(o^-')b)素晴らしい終わり方だったのはないかと思います。新たなる章はあるのかな、あって欲しいな(ジョセフとアン、観足りない)と思うエンディングでした。エンドロールで、キャストの名前が表示されるたびに、拍手は巻き起こっていたのも、印象的でした。クリスチャン・ベールはもちろんですけど、ジョセフへの拍手が監督に次いで3番目に大きくて、嬉しいのと驚いたのと。(^^)バットマン自体のファンが多い証拠だなぁと思いました。2012年公開。
「トガニ 幼き瞳の告発」
コン・ユ主演他。この子たちの手を放したら、僕は父親には戻れない。田舎町=ムジンの聴覚障害者学校に赴任することになった教師のカン・イノ(コン・ユ)は、ある放課後、寮の指導教員が女子生徒の頭を洗濯機の中に押し付ける光景を目にし生徒をかくまう。その少女は男女複数の生徒が校長を含む教師から性的虐待を受けていることを告げる。幼い娘を持つ彼は、大きな衝撃と憤りを感じこの真実を告発することを決意する。様々な妨害や葛藤がありながらも子供たちと共に法廷に立つイノ。しかし、彼らの前に残酷で理不尽な現実が立ちはだかる・・・。韓国公開後、あまりにも衝撃的な内容に事件は再調査、実在の学校は廃校になった―映画でしか表現できなかった真実が、国家までも動かした驚愕の告発サスペンス。
9点!!偶然だったのかも知れませんが、観客の半数が、聴覚障害者の方たちだったのに、驚きました。こういう事件では、あまり積極的に動かない日本人までもを、この映画が、事件が、動かしたのだなと思い、この事件を見逃さなくて、本当に良かったと思いました。映画にならなければ、きっと知る事がなかった事件、何気ないニュースとして、通り過ぎてしまったかも知れない事件が、この映画で、韓国では、事件の再捜査、学校の廃校、「トガニ法」という性犯罪からこどもを守る法律までもが制定されて、映画で、こういうアプローチが出来るという事、映画の力を、私自身、正直、見くびっていた事に気付かされました。主演のコン・ユも、本作のインタビューで同じ様な事を答えていましたが、そんな彼と、チョン・ユミと子役3人の演技は、素晴らしいです。ロマンティックコメディーのイメージがあるコン・ユが、これだけの演技を出来る方だとは思いませんでした(*^_^*) いつの時代も、どこの国でも、社会的弱者は虐げられ、虐げる者は、罪の意識され持たないどころか、虐げた事に気付いていない人さえいます。この映画は、そういう全ての人々に、警鐘を鳴らしている貴重な作品です。大人たちによる心と身体の蹂躙と、それに立ち向かう子供たちの勇気と知恵が攻防する法廷劇に、観ている最中は、観るだけで精いっぱいで、言葉が出てきませんでしたが、観終わった後に、ジワジワ怒りが沸いてきて、怒りの涙が溢れました。全然、他人事じゃない。これは、私たちの暮らす日常の話だと、ストレートな映像とストーリーから痛いくらい、思い知らされました。これでも、映画は、かなりオブラートに包んだものだそうで、原作はもっと辛い描写で、実際の事件は、更に酷い事が行われていたと聞きます。映画は、まさに、トガニ=じわじわと焼かれていく逃げられないるつぼのような地獄ですが、この映画を観て人々が動いたというトゥルーストーリーが、今の世界の一筋の光です。私には、宣伝する事くらいしか出来ませんが、日本でも単館ではなく、大ヒットになるくらいの規模で、このような作品に関心を持つ人々が増える事を願います。2012年公開。
「ビッケと神々の秘宝」他。
キンダー・フィルム・フェスティバル2012に行ってきました♪
オープニング作品
「こまねこ―はじめのいっぽ―」 「モフィ」「GUS おならで発見!」 「ジュリアン」「ビッケと神々の秘宝」を観てきました。
初・生吹き替えです☆ずっと体験したかったので、嬉しかったです。ゲスト俳優の生吹き替えはすごい微妙で、このままいくの?と思いましたが、長編作品の「ビッケ~」からは、戸田恵子さん、三ツ矢雄二さん、佐久間レイさん(バタこさん、ムーミンのミーなどを担当)などプロの方々の生吹き替えで、生!凄!という感じで、感動しました。特に、三ツ矢さんが声を出した時が、本当に凄かったです。すぐ横で生吹き替えをしているとは思えない出来栄えで、「ビッケ~」のストーリーも面白く、楽しみました(^^)
「ジュリアン」の主演のエドくんと、マシュー監督(兼俳優さん・超美形)とは、お話して写真も一緒に撮ってもらえて、エドくんは超可愛いし、マシュー監督は超かっこいいし、久々に日本語以外を話したしw、かなりドキドキしました(笑) はるたも普段、外人さん怖がるのに、私が握手とかしてたからか、「はるたもー。」ってなって、「あくしゅー。」って話しかけてて、きっと良い異文化交流になったと思います(小さいうちからが大切。)
「ビッケと神々の秘宝」
8点!!続編なのですが、前作は見ていません。でも内容わかるので、問題ないです。ディズニーアトラクションみたいな作品で、大人でも普通に楽しめます。ドイツ映画だからか、日本に入ってきていないのですが、日本に入ってきても全然おかしくないレベルのクオリティーの高さです。主役のビッケは、海賊なのだけれど、一族唯一の知性派という役どころも魅力的ですし、海賊や、野蛮人相手に「交渉」で乗り切ろうとするところも面白かったです。スベンニャ役の女の子も可愛くて、ライバル海賊の子同士の友情や、親子の成長、異文化交流など、様々なテーマが子ども目線で織り込まれていて、とてもワクワク出来る作品です。元々は、日本のアニメだそうなので、絵本とか探してみようかなと思います。2012年鑑賞。
「天地明察」
岡田准一主演他。将軍に囲碁を教える名家の息子として生まれたが、出世にも富にも興味がなく、好きなこと以外には、とにかく“不器用”な男・安井算哲(岡田准一)。星の観測と算術の設問を解いている時が一番幸せだという男。若き将軍・徳川家綱(染谷将太)の後見人である会津藩主・保科正之(松本幸四郎)は、そんな算哲を見込み、暦の誤りを正し、新しい暦を作るように命じた。そんな大事業に、戸惑いながらも、決してあきらめない男・算哲の果てしなき挑戦がはじまる―。時代をひっくり返す大計画、それは日本初の暦を作ること!?星を追い続けた男・安井算哲の挑戦を描く、勇気に満ちた感動の物語。
8点!!原作は未読です。星にも数字にも弱い私が手を出すには、難しいと思ったので、映画でと思ったのですが、映画も難しかったです(^_^;)主人公・算哲の将軍に囲碁を教える碁打ちのいう身分がどのくらい高いのか?徳川の平安の世の中で、武士でない者が、真剣勝負をする事の難しさ。当時、暦を司るのは、朝廷の聖域で、徳川と言えども、手が出せなかった事。改暦には、10年以上の歳月がかかる事。次々に出てくる本因坊道策(横山裕)、水戸光圀(中井貴一)などの実際の人物の背景なども見え隠れし、知識が足りない私には歯痒く、歴史や人物にもっと詳しければ、物凄い面白いものに違いない!と思いました(爆)算哲と関孝和(市川猿之助)が、互いに顔も知らないのに、設問を通して、親交を深めていくというのも、江戸時代ならではの設定で、面白かったです(^^)どこまでが実話なのかわかりませんが、この時代の人々が、とても生き生きと、魅力的に描かれており、日本初の改暦に至るまでに、算哲が、3度の大きな経験を経て、10年以上の歳月をかけ、命をかけて、改暦に挑むというストーリーが、壮大なスペクタクルとして描かれていて、観る者の心を熱くしました。えん(宮崎あおい)との出会いから、夫婦になるまでの歴史も、2時間半弱の中で、丁寧に描かれており、淡い恋心から、失恋、恋に奥手な算哲を待つえんの歯痒い気持ちなど、恋愛物語としても、楽しめました(^^)2時間半弱という長い時間を感じさせず、むしろ、その長い時間を楽しませて、終わって欲しくないなぁと感じさせ、算哲と一緒に、天文暦学に挑んでるような、壮大な歴史と天のプラネタリウムをグルグル回っているような感覚になり、あっという間のラストでした。この世界観への誘い方は、滝田監督の得意とするところで、流石だなぁと思いました(^^)算哲の周りを固める出演者たちが豪華絢爛過ぎて、岡田くんの演技が頼りなく見えたのが、-1でした。歴史を知らなくても、様々な歴史上の人物が複雑に絡み合い、肉厚なストーリーとなっていますが、それぞれの登場人物と歴史を知っていたら、もっと楽しめる作品だと思うので、勉強してから観る事をお勧めします☆彡☆彡 2012年公開。
「アベンジャーズ」
ロバート・ダウニー・Jr主演他。地球滅亡の危機を前に、人類に残された最終手段―それは、ひとつにするには巨大すぎる力を持つヒーローたちを、最強チーム“アベンジャーズ”として招集するという究極の選択だった・・・。自らの意思に反して“アベンジャーズ”の一員になった彼らは、それぞれの心の傷に囚われたまま、ひとつのチームとして戦うことを拒む。人類史上最大の敵による恐るべき《計画》が進行する中、次第に明らかにされる“アベンジャーズ”の知られざる過去と苦悩・・・。果たして彼らは地球を救うことができるのか?それとも、壊すのか・・・?―“最強”が集結する。
9点!!「ヒーローは一人で良い。」とはよく言ったもので、ヒーローとは、元々、自己中心的で、自らの力を過信していて、ナルシストであるので(キャプテン・アメリカは除く。)、集まったら、それは喧嘩になっても仕方ないというか(笑)、灰汁の強い個性のぶつかり合う台詞や、行動がとても面白かったです(^^) 出会い頭、会話もなしに闘いに突入してしまうところとか、集めてもニック(サミュエル・L・ジャクソン)がまとめ切れずに、放牧するところとか、面白ポイントがたくさんあり過ぎました(笑)しかも、人類最大の敵がロキ(トム・ヒドルストン)って(笑)。また壮大な兄弟喧嘩じゃないですか(笑)しかも、ロキ、予想以上に弱いし(爆)突っ込み処が満載過ぎるのに、ヒーローたちのバトルが凄過ぎて、もうどうでも良くなってしまうところも、良い意味で良かったです(^^)私は、「アイアンマン」と「ハルク」が未見なのですが、それでも、クライマックスでは、二人の活躍に泣きそうになりましたし、マーベルのヒーローを戦わせると誰が一番強いのか?というのも見所の一つです。ブラック・ウィドウことナターシャ(スカーレット・ヨハンソン)が、冒頭からめちゃめちゃ強いのに、驚き、(ただのスパイじゃない!?)アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)が神の子・ソー(クリス・ヘムズワース)と互角に戦えるくらい強いのにも驚きましたし、そういう意味で、一瞬足りとも、バトルシーンを見逃したくない映画に仕上がっています(^^) こんなにヒーローがたくさん出てるのに、それぞれの見せ場の作り方が、本当にカッコ良くて、とても上手だと思いました。私の中では、ソー≒アイアンマン>キャプテン・アメリカ>ホークアイ(ジェレミー・レナー)>ブラック・ウィドウ、別格ハルク(マーク・ラファロ)という力の分布図が出来ました(^^)随所に、各キャラクターの今後を示すようなシーンも織り込まれており、続編や、新作があるのかもと楽しみが増える、マーベルお得意の、次に繋げる作品になっています。これから幾つかのマーベル作品を発表した後で、また成長した「アベンジャーズ」を観たいなぁと思いました(^^) 唯一の欠点は、「ダークナイト」でもそうでしたが、とりあえず、最大の武器は、核爆弾みたいに、何でも核で片付けようとするハリウッドの姿勢は、本当に嫌だなぁと思いました。(そこにアメリカの本音が見え隠れする様です。)そこを除けば、本当にお祭りみたいな、バトルパーティー映画です(*^^*)♪ 2012年公開。
「ひみつのアッコちゃん」
綾瀬はるか主演他。アッコ(綾瀬はるか)は22歳の女の子。ある日化粧品会社のエリート社員、尚人(岡田将生)にスカウトされ、同じ会社でアルバイトすることに。やがて二人に芽生えたほのかな恋心。しかし、アッコには誰にも言えない秘密があった。実は彼女は、魔法のコンパクトでオトナに変身した小学生!もしこの秘密がバレたら、二度と元の世界には戻れない。大切な恋も終わってしまう・・・。そんな中、会社で、世の中を騒がす大きなトラブルが発生。尚人にもピンチが訪れる。彼を救うため、アッコはある行動に出るが・・・。未來を変えてく恋がある。不滅のオトメ心に現代的な視点を加えた完全オリジナルストーリーで贈る、最高にキュートなラブ・ファンタジー。
4点!!綾瀬はるかが大学生というのも、岡田将生が27歳というのも、かなり無理めな年齢設定で、綾瀬はるかを主演に据えるなら、相手役は、なぜもう少し年上の俳優さん、にしなかったのだろうと首をかしげます('~`;) 岡田くんでは,どうひいき目に見ても、弟に見えてしまって(爆)鏡の精(香川照之)が、イカついオッサンだったのも、ドン引きです。アニメの女王のイメージがあったのと、原作はおじさんだけど、もっと優しげなイメージがあったのに、それが崩れ去りました。コンパクトも、あまり可愛くなくて、子どもや女の子がターゲット層なのだろうから、もっとキラキラしてて、ピンクで可愛いものにすれば良いのにと思いました。(私が子どもの頃に持ってたテクマクマヤコンはもっと可愛かったはず。)ストーリーは、子ども向けと大人向けを行ったり来たりで、最近の子どもが大人びているから大丈夫なのか、それとも、私が感じたように、どっち付かずでフラフラしたストーリーになってしまっているのか、残念な感じでした(-_-;) そもそもの、アッコが鏡を大切にしているくだりが、ザックリ端折られているので、いきなりアッコの所に鏡の精現れるという感じになってしまっているので、コンパクトのスペシャル感が非常に薄くなってしまっていて、後々の秘密のストーリーが、秘密だか何だかわからなくなってしまっています。現代テイストのオリジナルストーリーと謳っていますが、昭和のベタなお涙&お笑いテイストコテコテなので、舞台を現代に遷した程度の謳い文句でいいと思いました。クライマックスのぶっ飛び過ぎな展開には、唖然です(笑)とは言え、画的には豪華ですし、女の子が憧れる初恋の理想ですし、バシバシ突っ込みながら軽く観るには、楽しいと思います(笑)2012年公開。
「るろうに剣心」
佐藤健主演他。動乱の幕末が終り、明治になって10年―東京では、“人斬り抜刀斎”を名乗り、手当たり次第に人を斬る男が現る。本当の抜刀斎、今は流浪人・緋村剣心(佐藤健)は、神谷薫(武井咲)をニセ者から助けた縁で、神谷道場に居候することになる。偽者の正体は、鵜堂刃衛(吉川晃司)、実業家の武田観柳(香川照之)の用心棒だ。観柳は女医の高荷恵(蒼井優)に作らせたアヘンをもとに、壮大な陰謀を企てていた。元新撰組で今は警官となった齋藤一(江口洋介)が観柳をマークするが、金で買った権力に手を出せない。観柳の悪の手が薫に伸びたそのとき、剣心は自らの不殺の誓いを破らずに、戦いに勝つことができるのか―。日本映画の未来を切り開く、比類なき、ドラマチック・アクション・エンターテイメント!
6点!!佐藤健のアクションや殺陣は、軽やかでまさに目にも止まらぬ速さで、リアル剣心だ!と思いました。演技はともかく、アクションと見た目は、実写では、稀に見る完璧さです(o^-')b にも関わらず、正直5回くらい落ちそうになってしまいました。しかもアクションシーンで(爆)なんでかな?と考えたのですが、俳優さんたちの、アクションは完璧なのですが、(特に剣心と外印(綾野剛)のバトルが良かったです。)登場人物の設定の見せ方と、ストーリーが薄っぺらなのです(>_<) なぜ外印?なぜ戌亥番神?(須藤元気)剣心の追憶シーンをあれだけやるなら、左之助の過去も少しは触らないと、あれではただの野次馬キャラになってしまっていますし、弥彦(田中偉登)を観柳邸に連れて行かないと、彼の剣術への道が始まらないので、彼が出て来た意味がないですし、とにかく漫画のキャラクターを詰め込みまくった結果、何もかもが薄いという残念な映画になっていました(ToT) 唯一、薫と恵に関しては、丁寧に描かれていて、武井咲ちゃんが、驚く程、上手に薫を演じていて、感心しました(*^_^*) 斉藤一も、漫画の斉藤一というより、史実のキャラクターに近い印象で、それなら、原作通りに蒼紫と御庭番衆を出した方が、切ないし、ストーリーが肉厚になったのではと思いました。大友監督が実在の人物を出して、なるべくリアルに見せたいという気持ちが、今回は裏目に出たかなという感じです(*_*) でも、アクションシーンは、邦画の中では、かなり上位の出来ですし、双龍閃も期待を裏切らない仕上がりなので、(牙突は残念でした(ToT))原作ファンの方もそうでない方も、それなりに楽しめると思います。2012年公開。
「最強のふたり」
フランソワ・クリュゼ、オマール・シー主演他。車いす生活を送る富豪フィリップ(フランソワ・クリュゼ)は、その気もないのに介護者面接にやってきた場違いな黒人青年ドリス(オマール・シー)を採用した。全く違う世界で生きてきた、趣味も嗜好も相容れない2人だったが、不躾ながらも正直で、容赦がないながら温かいドリスの言動に、少しずつフィリップの心は開かれていく。ふたりは、介護者の車をスポーツカーに乗り換え、パラグライダーで空に飛び出し、デリヘルで女性を呼び、室内オーケストラをバックに踊り・・・。背負った障害は、ブラックジョークで笑い飛ばし、それまでは思いつきもしなかった、新しい挑戦に満ちた日々に繰り出して行く。ところが―。人生は、こんなにも予想不可能で、こんなにも垣根がなく、こんなにも心躍り、こんなにも笑えて、こんなにも涙があふれる!さぁ、人生に繰り出そう。
10点!!ジャパンプレミアに行ってきました。主演の二人は来ず、映画を未見の日本人ゲストが続々と来る謎のイベントでした(爆)本作は、昨年の東京国際映画祭でグランプリを取り、主演の二人ともが主演男優賞を取り、フランスで国民3人に1人が観たという実話ベースの作品です(*^_^*) 冒頭の深刻な雰囲気から一転、普通なら笑えない程のブラックジョークの連続が繰り広げられますが、ドリスの突き抜けた笑いと、フィリップの切り返しが絶妙で、とてもウィットに富んだやりとりに仕上がっていて、舌を巻かれますd(^-^) 元々、フィリップは機智に富んでいて、ユーモアのセンスも抜群で、事故で車いす生活になり、妻も失い、感情を閉ざしてしまっていたのが、ドリスと出会った事で、本来の素敵な自分を取り戻していきます。そして、それはドリスにも良い影響を与えていきます。主演の二人の掛け合いと会話のテンポが、とても面白くて、笑って、切なくなって、最後は、ハッピーな涙が溢れる、大好きな類の作品です。フランス映画らしく、フィリップとドリスの周囲の人々も、皆、ユーモアにたっぷりに、とても生き生きと魅力的に描かれています(*^_^*) フィリップの誕生日会のシーン、ドリスのフィリップ家の人々との交流、愛に満ち足りた笑顔たち、大好きなシーンを挙げたらキリがないです\(^-^ )♪人と人とが、心で繋がる事が、人生でかけがえのないという事を、シンプルに描いていて、直球で心に響く作品です。全ての会話やテンポが最高、音楽も映像も最高、主演二人の演技も最高、フランス映画の良い所を全て詰め込んだ映画です(*^_^*) どなたにもお勧めしたい傑作です(*^_^*) 2012年公開。
「夢売るふたり」
松たか子、阿部サダヲ主演他。東京の片隅で小料理屋を営んでいた夫婦は、家事ですべてを失ってしまう。夢を諦めきれないふたりは金が必要。再出発のため、彼らが始めたのは、妻(松たか子)が計画し、夫(阿部サダヲ)が女を騙す結婚詐欺!しかし嘘の繰り返しはやがて、女たちの間に、夫婦の間に、さざ波を立て始める・・・。人間最大の謎は、男と女。心と性を揺さぶる、衝撃の《ラブストーリー》。
9点!!西川監督の作品は、毎回衝撃度が高いですが、今回も、一段と磨きのかかった、ドズンと落とされたような衝撃を受け、観終わった後しばらく息をするのが苦しかったです。おそらく脚本ありきでキャスティングされたのだと思うのですが、阿部さんと松さんありきでストーリーが出来たのかと思う程、お二人の演技とハマり具合が素晴らしいです(o^-')b 里子(松たか子)は、‘策士、策に溺れる’というやつで、本当の悪女でないから、詐欺を重ねる事で貫也(阿部サダヲ)への想いを一層募らせ、目指すところと現実との狭間に堕ちて抜け出せなくなっていきます。貫也は、真っ新で、到底、人を騙すなんて性分なので、里子がブレ始めると同時に、あっという間に転がり堕ち、本当に、夫婦共同体だなぁと思いました。貫也が、序盤で、「里子まで不憫な思いをさせるわけにはいかん。」というシーンがありますが、実はそれは逆で、この夫婦の舵取りをしているのは、里子で、精神的な支えをしているのは、貫也という、普通の夫婦と逆パターンです。貫也という精神的支えに裏切られ、嫉妬と愛で歪んだ里子の表情は、恐いを通り越して阿修羅そのもので、自ら阿修羅となってしまった女の姿は、痛くて切なくて苦しかったです(>_<) 貫也を通して、様々な女性とその生き様が観れますが、どれもヒリヒリと焙り焼かれるようなギリギリの人間の生き様を描いていて、観たくないものをエグいくらいに引き出された感覚になりました。里子と貫也が、最後に、数秒さですれ違ってしまうシーンが、後から思い出すと切なくて切なくて(;△;)人間って、人生って、辛いなと、でも一人じゃないのが救いなのかなとつくづく思いました。余韻が凄くて、様々な感情が複雑過ぎて、なんで涙が出そうになってるのかわからないけど、泣きそうになりました。是枝監督が企画に参加していたり、制作陣に女性スタッフが多いのも、作品に凄く反映されているので、見所です(*^_^*) 2012年公開。
「鍵泥棒のメソッド」
堺雅人主演他。自殺に失敗した売れない役者・桜井(堺雅人))は、とりあえず銭湯へ。その後、出掛けた銭湯で見るからに勝ち組男のコンドウ(香川照之)が彼の目の前でひっくり返り、頭を強打したせいで記憶を失ってしまった。桜井は衝動的に彼の荷物をくすねてコンドウに成り済ましたのだが、実はコンドウの職業は殺し屋で・・・。入れ替わった人生、大金の行方、そして結婚―その先にはなんと、史上最高に爽快でトキメくラストが待っている!?
9点!!前作(「アフタースクール」)より、ストレートな作品だと聞いていたのですが、前作程ではないにしろ、今作も、丁寧に丁寧に、伏線張り巡らしまくりです。内田監督による綿密な脚本と、俳優陣による正確なお芝居。映画というより、お芝居を観たという感じです。良く言えば、完璧でスキがなくて、悪く言えば、喜劇なのに、ソツが無さ過ぎて、笑い損ねるという感じです。ただ、初めて彼の作品を観る方は、彼の丁寧な仕事に、必ず感嘆すると思うので、一度も観た事がない方には、ぜひお勧めします。前半、少し退屈ですが、ワンシーンでも見逃すと、後で繋がらなくなるドミノ倒しが、後半、怒濤の如く始まるので、頑張って起きてましょう。個性の強い3キャラクターたちの掛け合いも魅力的で、勉強と同じで努力すれば計画通りに結婚出来ると信じ行動する香苗(広末涼子)は、どこか可笑しくて、可愛らしくて、良かったです(*^_^*) 桜井のダメ男っぷりも、かなりキテて、口を尖らしキョトンとする堺さんの表情が、かなりツボでした(笑)香川さんは、キュートに怖く、いつも通り流石、上手かったです(o^-')b 3キャラクターが強烈な分、工藤(荒川良々)と綾子(森口瑶子)が、雑魚キャラに見えてしまったのが、勿体なかったです。まぁ、良く出来た作品です。2012年公開。
「I'M FLASH!」
藤原竜也主演他。新興宗教のカリスマ教祖のルイ(藤原竜也)は、祖父からの継承で教祖となり、空虚な毎日を過ごしていた。ある日、謎の美少女・流美(水原希子)に出逢い魅かれていくが、交通事故によってルイは生死を彷徨う。自ら「死」に直面し、初めて生きる意味を知ったルイは教団を辞める決意をするが、それは同時に教団に背くことを意味していた。そして、ルイの警護のために雇われていたボディーガードの新野(松田龍平)に新たな指令が下された―。若き教祖×謎の美少女×ボディーガード。生と死の狭間でそれぞれの運命の歯車が動き始める―。
3点!!良く出来た自主映画を観ているようでした。疾走感が大事な雰囲気の割に、音だけが先走って煩くて、ルイの混沌とした感情の流れと、どんどん足並みがずれていってしまい、居心地が悪かったです(>_<)謎の美女、孤島、プロの殺し屋という設定も、生かしきれていなくて、孤島なんて、言われなければ、最後まで誰も気付かないのでは?と思いました。孤島なのに、なぜか沖縄寄りな設定も違和感がありました。ルイが、事故を境に、生と本当の意味で向き合い、新野と命をぶつけ合うシーンは、見応えがありましたが、そこに至るまでの、ルイの感情の流れが、読みにくくて、場面が途切れ途切れに見えたり、全体的に停滞しているのが、残念でした。命を輝かせて生きる瞬間を切り取った、タイトル通りの作品ですが、監督の世界観が、独特で狭いので、好き嫌いがはっきり分かれると思います。私は、こういう監督色の濃い映画は嫌いじゃないけれど、余りに突っ込みどころが多いので、もっとしっかり作り込んで欲しかったなと、期待外れ感は否めなかったです(ToT) 2012年公開。
「ロック・オブ・エイジズ」
トム・クルーズ主演他。時は80年代、とてつもないサクセスストーリーとスキャンダルがあふれ返る黄金時代のハリウッド、そこに待ち受けているのは輝かしい成功か、それとも華々しい転落か。一度は夢を叶え、人気の絶頂を極めたロックスター(トム・クルーズ)も、そんな崖っぷちに立つひとり。夢を見失い落ちぶれかけた彼は、目の前の現実に、挫けそうになりながらも諦めない若者たちの姿に、もう一度自分の夢を取り戻そうとするのだが・・・。落ちぶれたロックスターが、夢を追う若者に出会った―史上最強のロック・ミュージシャンが、最高にゴージャスになってスクリーンに!最強のミュージカルで、日本中が最高潮にアツくなる!!
8点!!映画というよりLive!!ロックだから、ストーリーは後回しでもOK!という、勢い突破な作品です。ディエゴ・ボネータが、終止歌いまくるので、彼のライブも付いてきたというお得感もありです(*^_^*)♪若い二人、シェリー(ジュリアン・パフ)とドリュー(ディエゴ・ボネータ)に関しては、ストーリーもしっかりしていて、キラキラしたり、切なくなったり、アメリカンサクセス感満載で楽しめましたが、肝心のトムとキャサリンが、今回は、足を引っ張っていたように思います(>_<) キャサリンは、単に演技力の問題だと思うのですが、トムは、トム演じるステイシーが、呑むか寝るかばかりで、歌い踊るシーンが少なかったのが、良くなかったと思います。 トムが歌う!という事で、期待値をかなり上げてきてたと思うのですが、思ったより声量がないっていう(爆)しかも、動かないので、カリスマ性も余り表現出来ず、ただの呑んだくれたオッサンと言われてもしょうがない・・・です(辛)ただ、彼の表情は、「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」を彷彿させるような、超魅惑的なロックスターそのもので、あれで見つめられたら誰でも失神します!と思いました(爆)中盤、ライブハウスのオジサン二人の、幻想シーンに笑い、ギターのギュィーンという爆音にヤラれ、ライブの一体感に体が動き、ミュージカル映画の醍醐味は、十分に満たしている作品だと思います(*^_^*) 往年の大ヒットナンバーは勿論のこと、オリジナル曲も最高で、観たら必ずサントラが欲しくなる映画です☆ 2012年公開。
「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」
織田裕二主演他。湾岸署管内で開催中の国際環境エネルギーサミット会場で誘拐事件が発生。数時間後に被害者は射殺体で発見される。使用されたのは、警察が押収した拳銃。緊急召集された捜査会議では、全ての捜査情報を鳥飼管理官(小栗旬)へ文書で提出することが義務付けられ、所轄の捜査員には一切の情報が開示されない異例の捜査方法が発表される。そんな中、第2の殺人が発生。そして、捜査員を嘲笑うかのように起こった第3の事件。「真下(ユースケ・サンタマリア)の息子が誘拐された・・・!」疑念を抱きながらも必死に真実を突き止めようと捜査する青島(織田裕二)。その捜査こそが、青島、最大そして最後の事件になるとも知らずに・・・。これまでの全シリーズ作品を凌駕する、衝撃のラストダンス!映画館で目撃せよ!
7点!!いつもの「踊る~」とは違う、意表を突くオープニングから、真下の子どもが誘拐という流れまでは、ストーリーも面白く、3アミーゴズを始めとする湾岸署員たちのボケっぷりも和やかで笑えました。オープニングの、タイトルバックとキャスト紹介は、懐かしく格好良くて、泣きそうになりました。こんなに、皆が皆、格好良い歳の重ね方をしている長寿ドラマは、中々珍しいのではないでしょうか(*^_^*) ですが、雪乃(水野美紀)がメインメンバーとして紹介されていないのは、やはり不自然で、映画に大人の事情は持ち込まないで欲しいなぁと、残念で仕方なかったです(-_-;)中盤まで、不穏な流れを保ちつつ、青島がプロファイルを取り入れたり、新しい部分もあり、良い感じに物語が進んでいたのに、ラストの雑な仕上げには、開いた口が塞がらなかったですw(☆o◎)w 青島は足痛いのに、どんだけ走るんだ?っていう。すみれ(深津絵里)は大型バス免許持ってるんですか?っていう。しかも無傷って・・・いきなりトラック野郎ですか!?と激しく突っ込んでしまいました。今までの、きちんと辻褄の合う適当なストーリーが好きだったのに、最後にしてやられました(ToT) 新しい希望は、ついに、ここまできたね、やっとだね、と観客も、感慨深い思いに浸り、感動出来る希望あるラストです。でも、まぁ、DVDでもいいんじゃないかと思いました。2012年公開。
「ヴァンパイア」
ケヴィン・ゼガーズ主演他。「死ぬなら君の血をくれないか」血を抜かれた若い女性の遺体が相次いで発見され、"ヴァンパイア"と呼ばれる連続殺人犯が世間を騒がせる。犯人はアルツハイマーの母の面倒を見る善良な高校教師、サイモン・ ウィリアムズ(ケヴィン・ゼガーズ)。被害者の女性は皆、自殺志願者であった。血に取り憑かれた男と犠牲者たちとの数奇な共犯関係の絆。彼らは人知れぬ場所で儚くも希有な愛を育んでゆく。惹かれあう孤独な魂たち。この世の果ての恋物語。
7点!!岩井監督の進化した原点回帰ともとれる作品です。なので、マニアックです(笑)音楽から撮影、編集に至るまで、ほとんど全て、彼がやっているので、これでもかというくらい岩井ワールドな世界観に、危うげな儚い物語が、メロディーのように流れていきます。主人公のヴァンパイア・サイモンには、「ゴシップガール」の、ケヴィン・ゼガーズ。眼鏡をかけているとオタクっぽいですが、森で、毒を吸い出すシーンで、眼鏡を外し、はにかんだ瞬間なんか、格好良いのに、可愛くて、セクシーさも兼ね備えていて、ズキューンと、一気にヤラれます(*>▽<*)ブレイク必至!レディーバード役のアデレイド・クレメンスも、二人で森を歩いていると、御伽話のお姫様のような、コケティッシュな可愛らしい女優さんで、観ているだけでも、大分満足出来ちゃう絵図にうっとりです(*^_^*) 孤独で、世界にたった一人放り出されたような、サイモンの異常な生活を、日常に溶け込ませ、歪感を抱かせたまま、掴めない泡の様に、ラストまでストーリーは、一気に進みます。善良で、繊細で、人間らし過ぎるヴァンパイアの、皮肉で切ないラストは、シェークスピア悲劇のようです。2012年公開。
「おおかみこどもの雨と雪」
宮崎あおい、大沢たかお主演他。ある日、大学生の花(声:宮崎あおい)は“おおかみおとこ”(声:大沢たかお)に恋をした。2人は愛し合い、“雪”と“雨”の2つの命を授かり、人間とおおかみの2つの血を受け継いだ“おおかみこども”であることを隠しながら家族4人は都会の片隅で幸せに暮らしていた。しかし父である“おおかみおとこ”の死によって、残された3人は厳しいくも豊かな自然に囲まれた田舎町へと移り住むのだが・・・。誰も見たことのない映像で描かれる「親子」の物語がこの夏、日本中を感動で包み込む!
7点!!雨10歳、雪12歳までの成長物語が、とても自然な流れで描かれていて、良いです。狼男の大沢さんは少ししか出てこなくて、残念でしたが、花の性格や、お母さんとして、二人の子を想い、受け止める姿勢が、丁寧に描かれていて、三者三様の立場や気持ちに立つ事が出来て、おおかみこどもの成長物語としてだけでなく、家族の物語としても、しっかり楽しむ事が出来ました。細かい部分を言えば、細田監督の勉強不足じゃないかな?という突っ込みどころは幾つかありましたが、幼い雨と雪は、本当に可愛くて、雨が川に落ちてしまうシーンは、花の気持ちになって、泣きそうになり、雪が小学生になり、壁にぶつかり、号泣するシーンは、雪の気持ちになって、泣きそうになりました。私は、アニメだから辻褄が合わなくてもいいとは思わないので、きちんと突っ込みどころを無くして、実写並みに作れば、もっと良くなったと思います。2012年公開。
「ハンガーゲーム」
ジェニファー・ローレンス主演他。文明崩壊後のアメリカは、“パネム”と呼ばれる独裁国家へと変貌し、僅かな富裕層のみが住むことを許された都市・キャピトルが、12の地区を支配していた。冷酷な支配者層は毎年、各地区から12才から18才までの男女を選出し、森の中で命をかけた“ハンガー・ゲーム”を開催していた。死んだ父親の代わりに狩猟で家族を養っていたカットニス(ジェニファー・ローレンス)だったが、プレイヤー選出の日、まだ幼い妹・プリムローズ(ウィロー・シールズ)が選ばれ、とっさに身代わりを申し出る。得意の弓で過酷なゲームに挑むカットニス。戦うことでしか生き残れないのか?生存確率1/24。それは究極のサバイバルゲーム。
9点!!シリーズ第一弾です。主人公カットニスが、富裕層と運命に翻弄される部分と、カットニス自身が、運命を切り開いていく部分の、パワーバランスが、抜群に良かったです。実際にアメリカのリアリティ番組であるようなサバイバルゲームなので、とてもリアルで、それに加えて、人工的に、山火事や樹林、獰猛な動物を、瞬時に作り出して、プレイヤーたちがいる場所へ転送させるなど、近未来的で、近い将来、実際にあり得るかもと思わせられてしまいました。スピード感と、深い森の中での緊迫感も良くて、一緒にドキドキしながら観ていました。カットニスと、ピーター(ジョシュ・ハッチャーソン)、ゲイル(リアム・ヘムズワース)の三角関係も、どうなるの?と、最後まで気になってしまいました。シリーズ2の主人公は、誰なのかわかりませんが、カットニスの続編だといいなと思います。ありそうでなかったラブ+サバイバル+近未来という盛り沢山なのに、しっかりしたストーリーで、原作を読みたくなりました。2012年公開。
「新しい靴を買わなくちゃ」
中山美穂主演他。妹に付き添って、パリ観光にやって来たカメラマンのセン(向井理)は、パリに着くなり、単独行動をしたいと言う妹スズメ(桐谷美玲)に置き去りにされてしまう。泊まるはずのホテルもわからず途方にくれるセンだが、落としたパスポートが踏まれて破れてしまい、さらに困った状況に・・・。踏んだ靴の主は、パリでフリーペーパーの編集をする日本人女性・アオイ(中山美穂)だった。パスポートを踏んだために、ヒールが折れてしまったアオイの靴を、接着剤で直すセン。感謝したアオイは、困ったときのために自分の連絡先を渡すが・・・。靴が導く運命の出会い―おとぎ話のような{3日間}が今、始まる。この秋、日本中の女性が恋の魔法にかかる。
4点!!アオイとセン、スズメとカンゴ(綾野剛)。パリの街。イースター。カメラ。画家。散らばされたトレンディーな台詞たち。向井理のウルルン滞在記 in パリ~訳アリ年上女性と過ごす3日間~という感じです。撮り方と台詞もあるけれど、向井くんが、演技をしている感じがなくて、歯が浮くような台詞も、歯が浮いちゃってて(爆)、ダメダメでした。中山美穂も、トレンディー時代の喋り方そのままで、まさに時代に取り残された女性。憧れる要素がひとつも無かったです(爆)ふたりのバックボーンが全く見えず、台詞ばかりで説明されて、ダラダラ時間が流れ、物凄い退屈でした。そんなに重たい過去を抱えているなら、少しは映像で観せてくれないと、映画としてのメリハリが全くなく、残念過ぎる状態になっていました。唯一、良かったのは、余韻が残った事です。特に、スズメとカンゴは、この先どうなるのだろうと気になりました。パリの街が、終始、どんより曇っていたのも、残念でした。やはり、北川さんは、ドラマの世界で頑張って欲しいです。映画には向いていないと思います。2012年公開。
「のぼうの城」
野村萬斎主演他。豊臣軍にケンカを売った、でくのぼうがいた。あの豊臣秀吉が唯一落とせなかった城があった―。軍勢はわずか500人。総大将は、才能も勇気もないが人気だけはある、“(でく)のぼう様”(野村萬斎)。秀吉(市村正親)の命を受けた石田三成(上地雄輔)率いる2万の大軍に包囲され、絶体絶命のその時、のぼう様が打って出た驚愕の策とは!?興奮と感動のスペクタクル超大作。
7点!!ストーリーを凄い凝縮していて、序盤が、皆、何言ってるのか聞き取れない&土臭い映像で、何が起きているのかわかりづらいまま、しっかり人物を把握出来ずに、ドドッと流れてしまっていたのが、勿体なかったです(ΘoΘ;) のぼう様=成田長親を中心に、歴史上の名だたる武将たちを描いているのですが、丹波(佐藤浩市)や和泉(山口智充)などは、ただの強い人という印象になっていたので、(他のキャラクターが濃い分)もう少し人間模様に、時間を割いても良かったのではと、女性目線では思いました。男性目線では、豪碗な武将たちが、バッタバッタと豊臣軍を倒していくのは、見応えがあって面白いかなと思いました。市村さんの秀吉と、上地くんの三成は、ミスキャスト感が、凄かったです。特に、上地くんは、萬斎さんと対峙しなければならない役ですから、演技力・度量の差が、半端なくて、観てられなかったです(*_*) 萬斎さんは、萬斎さんの独り舞台といってもいいくらいの存在感で、良くも悪くも、他のキャラクターが霞んでしまっていました。歴史の面白さは、十分に伝えていて、楽しめたので、登場人物たちを、もっと詳しく知りたくなりました(^-^)v エレカシの主題歌「ズレてる方がいい」が、のぼうのキャラクターたちにぴったりで、良かったです。シークレットキャラクターにびっくりなので、注目して観ると、より面白いです(o^-')b 2012年公開。
「カラスの親指」
阿部寛主演他。悲しい過去を背負い、サギ師になったタケ(阿部寛)と、成り行きでコンビを組むことになった新米サギ師、テツ(村上ショージ)。そんな2人の元に、ある日ひょんなことから、美人姉妹(石原さとみ、能年玲奈)と一人のノッポ(小柳友)が転がり込んでくる。3人もまた、不幸な生い立ちを持ち、ギリギリのところで生きてきたのだった。そこから、他人同士のちょっと奇妙な共同生活が始まった。しかし、タケが過去に起こしたある事件が彼らを一世一代の大勝負へ導こうとは、まだ、誰も知らない―。社会のどん底で生きてきた5人の、一発逆転劇!?ラスト20分で明かされる驚愕の真実―あなたは見破ることができますか?
7点!!詐欺の話だけど、全体的に、ハートフルでゆったりした雰囲気で、けれど、2時間40分の長時間を感じさせない不思議な映画でした。詐欺という犯罪行為での、人間のドロドロした部分は、比較的、サラリと描き、タケ&テツコンビが、まひろたちと出会ってからの、平和な日常部分を丁寧に描く事で、観客は、騙されてるのに、ファンタジーを観たような、ほっこりした気持ちになる珍しい類の作品だと思います。全員の演者のバランスが良く、特に、村上ショージさんと能年玲奈ちゃんが、際立って良かったです。大型新人の能年玲奈ちゃんは、演技はまだまだだけど、フレッシュな魅力と堂々とした演技で、姉役の石原さとみちゃんが霞んでしまうくらいの存在感を魅せてくれています(*^_^*) トランプを捲る様に、次々と仕掛けが解けていくトリックが優しく心地良く、同時に、がっつり映画を観たという気持ちにもなれる、独特の世界観で描かれる詐欺ファンタジーです。2012年公開。
「ふがいない僕は空を見た」
永山絢斗主演他。生きる。それだけのことが、何故こんなに苦しくて愛おしいのだろう。高校生の卓巳(永山絢斗)は友達のつきあいで行ったイベントで“あんず”と名乗る里美(田畑智子)と知り合い、アニメキャラクターのコスプレをして情事に耽るようになるが。その写真や動画が何者かにばら撒かれてしまう。実は里美は姑から不妊治療や体外受精を強要されている主婦で、彼女の情事を知った夫がばら撒いたらしい・・・。助産師として様々な形の命の誕生を見守っている卓巳の母(原田美枝子)。痴呆症の祖母と団地で暮らし、コンビニでアルバイトしながら極貧の生活に耐える卓巳の親友・福田(窪田正孝)・・・。それぞれの登場人物が抱える思いと苦悩がリンクし合い、やがて一筋の光が見えるラストに収束していく・・・。「性」と「生」を繊細かつ赤裸々に描き切った衝撃の問題作、待望の映画化。
8点!!原作読んでます。原作は、女性のためのR18文学ですけど、そんなにエロくなくて、読後感が爽やかで、良い小説だなぁという印象です。映画描写が、予想以上にR指定で、序盤、少し引いてしまったくらいです(^_^;)タナダユキ監督と原作者の窪美澄さんのトークイベントがありました。毒節・小島慶子さんの司会で、お二人のホンワカな雰囲気から発せられてるとは思えない、辛辣トークイベントでした。みっちゃん(梶原阿貴)の言う「バカな恋愛した事ない奴なんてこの世にいるんすかね。」というのと、バカな人生生きた事ない奴なんているんすかね?という私の感想に、共感する人には、衝撃的に心に刺さる映画です。私は、バカな恋愛も人生も、普通だと思っているので、理路整然と説明が出来ない、善悪でもない登場人物たちの行動や心情が、痛い程伝わってきました。あんずの気持ちに立って観ちゃうと、もう辛くて辛くて、、途中から涙が止まらなくなっちゃうので、注意です(*_*) 原作もそうですが、全ての登場人物たちの台詞が、ハッとするくらい、心に残ります。刹那的に愛しい瞬間が苦しい事や、不甲斐ないとしか言えない高校生の卓巳とあんずの「性」が「生」に繋がって、生きていくってなんだろう?苦しい、けど愛しいと、観客に、人生のモヤモヤを投げ掛けるタナダ監督らしい素敵な作品に仕上がっています。田畑さんは、難しい役をさり気なくこなすなぁと感心しました。私の中では、セクシャルとは、真逆の位置にいた永山くんの演技にも、ドキッとしました(o^-')b ふたりのSEXシーンは、自然光だけなのですが、とても綺麗に撮られていて良いです。映画では、バッサリ割愛されてしまったエピソードもありますし、窪さんは、要チェックな作家さんだと思うので、原作と併せて、ご覧になる事をお勧めします。私も、もう一回原作を読み直したくなりました(^-^) 2012年公開。
「北のカナリアたち」
吉永小百合主演他。先生が島を追われた日、私達は歌を捨てた。「あの日、先生は途中でいなくなりましたね。どこに行っていたんですか。」―東京郊外で図書館司書をする川島はる(吉永小百合)は、懐かしさから北海道の写真集に手を伸ばす。20年前、北海道の離島で教師だったはる。最後の教え子は6人の子供たち。ふとしたきっかけで子供たちの美しい歌声に気づく。そんな思い出に浸っていた時、最後の教え子が起こした事件を知る。そして、はるは20年ぶりに教え子達と再会を果たすのだった・・・。20年前にはると生徒6人の間に起こった“ある転落事故”を軸に、双方の思いが複雑に絡み合いながら、当時明かされることのなかった謎と真実が、一つの衝撃的な結末を導き出す―。20年ぶりの再会。それは衝撃と感動への序曲。
6点!!原作読んでます。しかし、今回は、あくまで「往復書簡」は原案なので、オリジナル映画として捉えた方が、すんなり入れるかも知れません。それより、なぜ吉永小百合が?です(>_<) とてもあんな過去を背負っている人物に見えません。若手演技派たちが、次々語るシーンを、聖人君子の様に渡り歩き、その際、はるの目に見える苦悩、更にその先にある苦悩が全く感じ取れません。湊さんの作品は、台詞で全てを語るので、演じ手が、台詞で、如何に、内面を伝えられるかが、肝なのに、周りが頑張ってるのに、肝心の吉永小百合が全て潰して廻っています(爆)そんな中、森山くんは、独走体制でぶっちぎりに良い演技を貫いていて、もう、彼のシーン単独で成立してしまうくらいです(*^_^*) 撮影が、木村さんというのも、今回は裏目に出た気がします。画のリアルな美しさを追求する木村さんと、内容の衝撃度でストーリーを引っ張る阪本監督とでは、そもそも撮りたいものが微妙に違う気がするのです(余り上手く言えませんが。)インタビューなどを読んだわけではないので、本当のところはわかりませんが、観ていてそういう印象を受けました。ストーリーは、地味だけど良いのに、設定などに、かなり無理めなところがあり、残念でした。若手俳優陣は、良い演技をしてるのに{{ (>_<) }} とにかく残念な映画です。2012年公開。
「その夜の侍」
堺雅人主演他。愚かに、無様に、それでも生きていく。最愛の妻をひき逃げした犯人(山田孝之)に復讐を果たすため、心に孤独や葛藤を抱えた男(堺雅人)が復讐の意味を問いながら犯人だけでなく自分自身も追い詰める。狂気と日常の狭間を生きながら、答えを見出していく姿を極限まで描き出す濃密な人間模様。
7点!!登場人物たちが、皆、闇過ぎていて、終始、息が詰まる、気が抜けない映画でした(>_<) 元が舞台らしく、分りやすく随所に笑い所が置かれていたのですが、とても笑える状況ではなくて、笑えませんでした(汗)心の中では、めっちゃツッコミましたけど(笑)私は、主演の二人が、元々好きで、堺雅人さんは、普段の飄々とした演技も良いけど、今回の中村役や、「クライマーズ・ハイ」の時の様な、狂気に近い危機迫る役の方が、ずっと良いです。山田くんは、恐らく、ヒール役を演らせたら、日本では右に出る者はいないはずです。そんな二人のドロッドロした演技に飲み込まれ、非常に苦しかったです(ToT) 脇を固める俳優陣も、谷村美月、でんでん、田口トモロヲ、新井浩文、安藤サクラ、綾野剛と、よくここまでってくらい際物もの揃いで、彼らが漂わせる闇も半端なくて(上手いからヾ(^_^;))、見応えありました。しかし、中村の妻(坂井真紀)が死んでから木島が出所するまでが、すっぽり抜け落ちているため、中村の性格や、どういう流れで、復讐劇に至るかが描かれていないため、中村に感情移入しにくいです。なので、クライマックスの中村の目まぐるしい感情の変化にも、ついていくのが、中々大変でした(ΘoΘ;) あと、侍なのに、なんで日本刀じゃないの?じゃあなんで侍なの?と思いました。俳優さんが良いので、感情は見え隠れはするものの、色々分りにくい作品です。2012年公開。
「悪の教典」
伊藤英明主演他。蓮実聖司(伊藤英明)は、生徒から“ハスミン”という愛称で呼ばれ、絶大な人気を誇る高校教師。学校やPTAの評価も高く、いわば「教師の鑑」とも呼べる存在だったが、それはすべて仮面に過ぎなかった。彼は他人への共感能力をまったく持ち合わせていないサイコパス(反社会性人格障害)だったのだ。蓮実は自らの目的のためには、それが最善の策であれば、たとえ殺人でも厭わない。学校が抱える様々なトラブルや、自分の目的の妨げになる障害を取り除くために、いとも簡単に人を殺していく。そして、いつしか周囲の人間を自由に操り、学校中を支配しつつあった。だが、すべてが順調に進んでいた矢先、小さなほころびから自らの失敗が露呈してしまう。それを隠滅するために考えた蓮実の解決策。それは、クラスの生徒全員を惨殺することだった・・・。禁断の小説、衝撃の映画化!
4点!!原作読んでます。原作で、ハラハラしたり、たくさんの登場人物が話を複雑にして、蓮実が頑張らなきゃいけない部分を省いてしまっていたので、悪い意味で、話がシンプルになり、ただ煩いだけのサイコホラーに成り下がっていました(ToT) 原作は、サイコホラーではなく、ピカレスクロマンで、IQの高い蓮実の計算された行動が、凄く格好良いのに、映画だと、ミスしまくりで、全員殺しちゃいましたみたいな、ただの殺人鬼になっていて、残念でした。夜の学校+逃げ惑う生徒たちというシチュエーションも、全然生かされていなくて、生徒たちの奮闘や葛藤の描き方も、乱暴で、モリタートをジャズでガンガン流した事で、緊迫感が台無しでした<_<)o>> 蓮実が、静かに口笛を吹きながら歩く方が、怖いし、生徒達との隠れんぼの緊迫感も出たと思います。柴原(山田孝之)のドラムとか、もはや、意味わからないし。てゆうか、あれじゃ、柴原があの場に居た意味ないし。三池さんの作風は、基本的に好きなのですが、今回は、本当に乱暴に作り過ぎだと思います{{{(+_+)}}} 序章の方が、よく出来ていたと思ったので、監督交代してもいいくらいでした(爆)日常に潜む異質を見てしまったらどうなるかが、テーマだと思うんですけど、違うのかな?(ΘoΘ;) to be coninueってあったけど、こんな調子でいくなら続かなくていいです。貴志さんも、冒頭に出演していたけれど、よくOKしたなぁと思いました(私だったらしない(爆))どうしてこうなっちゃったのかな?って首をかしげるくらい残念にストーリー変更された作品です。2012年公開。
「今日、恋をはじめます」
松坂桃李、武井咲主演他。“昭和女”と“超モテ男”、最悪の出会いが、運命の恋のはじまりだった―。日比野つばき(武井咲)、高校1年生。真面目が取り柄のダサい女子高生。そんなつばきが、高校の入学式当日、成績トップの学校一イケメン・椿京汰(松坂桃李)と隣の席に!しかも、クラスのみんなの前で、突然彼にファーストキスを奪われてしまう。そればかりか、京汰はつばきを「彼女にする」と言い出して・・・!?誰もが「こんな恋をしてみたい!」と憧れる2012年冬No.1の胸キュンラブストーリー。
1点!!原作読んでます。超倍速青春満喫ムービーです。つばきと京汰のラブラブっぷりは、傍目から観たら、こんなにも恥ずかしいものなのかと、自分の学生時代の恋愛を見せつけられているかのようで、ある種、拷問でした(爆)まぁ、誰もが憧れる恋愛というのは、強ち間違いではないと思いますが、原作での、強烈な髪カットのシーンや、コメディー要素が、かなり変更されてしまっているので、ひたすら一組のカップルの恋愛を見続けるという辛いものになっています(汗)山あり谷ありな恋の障害が、つばきと京汰の都合が良いように全て解決されていくので、盛り上がる場面がないです(ToT) 京汰役は、「花より男子」の道明寺くらいの、強烈に嫌なキャラクターから入らないとインパクトに欠けるのに、松坂くんでは、いい人オーラ出過ぎでした(ΘoΘ;) 2012年公開。
「ミロクローゼ」
山田孝之主演他。恋は、世の中すべての始まりだ。新感覚映画「ミロクローゼ」とは・・・「ミロクローゼ=太陽」という自分だけの「愛の象徴」に向かって突き進んでいく一風変わったラブストーリー。ファッション性に優れた映像、リズミカルなカット割り、グルーヴィーなミュージック、異国情緒あふれる美術装置など、まるで音楽を聴くような新感覚ムービー!
9点!!オール山田孝之という事で、かなり期待値を上げて行ったのですが、期待以上で、オープニングから超格好良いです!!ダイナミックで奇想天外、予測不能な展開で、舞台みたいでした!(*^_^*) ストーリーを要約しますと、格好良いオープニングから一転、絵本の世界の住人のような、小さな会社員ブレネリギャーは、ある日、偉大なミロクローゼ(マイコ)と出会い、恋に落ち、愛ある日々を過ごした後、フラれます。ところ変わって、青春相談員のベッソン(山田孝之)。ワイルド&ダンディー、ダイナミックな提案で、草食男子たちの恋の悩みを一刀両断していきます。そんなベッソンが、ノリノリ過ぎて轢逃げしてしまったのが(気付いていないけど(笑))、恋人ユリ(石橋杏奈)をさらわれ、血眼で探し続ける多門(山田孝之)という感じの話です。ベッソンの恋の提案に、笑って、トキメキ、多門の一途な想いに、切なくなる、恋たっぷりの映画です(*^_^*) 溜め息が出る程、素敵。多門の、遊郭での大立ち回りは、山田くんは殺陣が巧いのだから、もう少しスピード感があった方が、良かったと思います。スローモーションと同じ場面が、長過ぎて、少しダレてしまいました。あの後、多門とユリはどうなったのだろうと気になります。美波のナレーションも、可愛らしくて良かったです。山田くんだけでなく、石橋杏奈ちゃんや、美波、奥田瑛二など、好きな俳優さんがたくさん出ていて、私にとっては、かなり贅沢な作品でした(*^_^*) ラストは、オジサンになったブレネリギャー(山田孝之)のストーリーに戻りますが、あっという間の90分です。どれをとっても面白くない訳がないです。石橋×山田ワールドの融合は、今までに観た事のない素晴らしさで、中毒性があって、リピートしてもう一度観たいです。映画好きの方にはぜひ!そうでない方にもぜひ!お勧めですd(^O^)b 2012年公開。
「大奥 ~永遠~」
堺雅人、菅野美穂主演他。交錯する運命に翻弄された男と女。究極の愛こそが、全てを変える―江戸時代が最も華やいだ元禄期、陰謀と愛憎が渦巻く【男女逆転 大奥】で、富と名声を求めて大奥入りした右衛門佐<えもんのすけ>(堺雅人)と、徳川の宿命を背負わされた5代将軍徳川綱吉(菅野美穂)との、儚くも美しい究極の愛の物語。百花繚乱!豪華絢爛!【男女逆転 大奥】に渦巻く愛と野望の歴史絵巻!
7点!!完成披露試写会に行ってきました。出演者たちが和装で勢揃いな豪華絢爛な完成披露でした(*^_^*) 原作読んでます。綱吉時代の話も、幾度となく、読んだり観たりしているので、話自体に新鮮味は感じれなかったのですが、出演者たちの演技は、素晴らしかったです(*^_^*) 特に、老体となった綱吉を演じた管野さんの怪演、恋する堺雅人のレアさとその格好良さ(もうずっと観ていたいくらいウットリ)、西田さんの桂昌院の安定感足るや、凄かったです。元々、愛憎目眩く時代ですが、ドロドロさは、今まで観た中で一番で、大人の大奥という感じですw(☆o◎)w しかし、男女逆転ということで、恋愛に重きを置いた分、右衛門佐が、大奥で上り詰めるまでのくだりが、一瞬で終わってしまった事と、数多の妾たちのエピソードが割愛されてしまった事が、折角の濃い時代が大した事がないように見えてしまい、中弛みしてしまっていたのが残念でした(>_<)ひたすら綱吉の心の闇の暗いシーンが続くのは、辛かったです。若手では、柄本くんと三浦貴大くんが、抜群に上手かったです。どちらも、癖がなくなってきて、着々と良い俳優さんになってきてるなぁと思いました(o^-')b ラストは、原作通り、幼少期の吉宗を登場させて、映画1作目に繋げた方が盛り上がったのになぁと、歴女としては物足りなかったです。繰り返し語り継がれている時代だからこそ、観る度に、ハッとさせられるような新しい視点が欲しいです。(男女逆転以外で。)とはいえ、徳川時代は、切なさと哀しさに溢れ、だからこそ光る命の灯がたくさんあって、やはり時代劇はいいなぁと、胸にグッとくるものがありましたd(^-^) 2012年公開。
「レ・ミゼラブル」
ヒュー・ジャックマン主演他。愛とは、生きる力―ジャン・バルジャン(ヒュー・ジャックマン)は、パンを盗んだ罪で19年間服役した後、仮出獄するが、生活に行き詰まり、再び盗みを働いてしまう。その罪を見逃し赦してくれた司教の真心に触れた彼は、身も心も生まれ変わろうと決意し、過去を捨て、市長となるまでの人物になった。そんな折、不思議な運命の糸で結ばれた女性フォンティーヌ(アン・ハサウェイ)と出会い、彼女から愛娘コゼット(アマンダ・セイフライド)の未来を託されたバルジャンは、ジャベール(ラッセル・クロウ)の追跡をかわしてパリに逃亡。彼女に限りない愛を注ぎ、父親として美しい娘に育てあげる。しかし、パリの下町で革命を志す学生たちが蜂起する事件が勃発。誰もが激動の波に呑まれていく―。愛、勇気、希望―世界が泣いた、永遠に語り継がれる物語。
8点!!本物のミュージカルさながら、本当にヒュー・ジャックマンたちが飛び出してきて、謳い、語っているようでした(*^_^*) そのくらい、前半のヒューの演技は、臨場感に溢れ、素晴らしく、ラッセル・クロウのジャベールも、彼の新たな一面を観た感じもあり、二人が対峙するシーンは最初から最後まで、見応えがありました。後半は、成長したコゼットは、若さと透明感に溢れ、歌声美しく、まさに新しい希望の象徴という存在を、アマンダが瑞々しく演じきってきたのが、印象的でした。個人的に好みな、エディ・レッドメイン始め、アン・ハサウェイなど、メインの出演者全員の演技・歌のレベルが高くて、安定感があったので、安心して観る事が出来ました。原作(元ミュージカルに)に忠実に演じていた分、個々のキャラクターの見せ場が、余りなくて、歴史の波に押し流されていたというか、もう少し、個々のキャラクターの見せ場を作って、魅力的に描いて欲しかったです。ヒューとクロウは、全体に亘って、圧倒的な存在感とキャラクターの強さがあって、本当に素晴らしかったです。3時間という長丁場で、丁寧に描いていた割に、ラストのバルジャンとコゼットの再会のシーンが、時の流れを感じさせず、あっさり済ませてしまっていたのが、折角、そこまで丁寧に描いていたのに、残念でした。良くも悪くも、原作に忠実なので、純文学に触れるという点では、良いと思います。2012年公開。
「トワイライトサーガ ブレイキング・ドーン Part2」
クリステン・スチュワート主演他。ついに訪れる、壮大な“夜明け”―エドワード(ロバート・パティンソン)と結婚し、自らもヴァンパイアになることでカレン家に加わったベラ(クリステン・スチュワート)。ベラに恋していたジェイコブ(テイラー・ロートナー)は、ベラとエドワードの子・レネズミ(マッケンジー・フォイ)こそが、オオカミ族に伝わる“刻印”(=運命)の相手だと悟る。永らく続いたヴァンパイアとオオカミ族の争いは終わり、幸せに暮らすベラとエドワードの前に、レネズミの命を狙うヴァンパイアの王族ヴォルトゥーリ族が立ちはだかる。オオカミ族も巻き込み、刻一刻と迫る、全てを賭けた最終決戦を前に、ベラの体に思いもしなかったことが起こる・・・。史上最強のヴァンパイア・ラブファンタジー完結!
10点!!最終章です。今までと比べ物にならないくらいの、映像美・ドラマティックな展開・息つかせぬアクションに釘付けですw(☆o◎)w クリステンの、転生後の豹変した演技が素晴らしいです(^-^)v チャーリー(ビリー・バーク)の父としての愛に涙し、次々に集まる圧倒的な存在感を放つヴァンパイアたちに、魅了され、刻々と迫るヴォルトゥーリ族との対決に、ベラは間に合うのか?と、ハラハラし、あっという間に対決の時!\(◎o◎)/ こう着状態で対峙しているだけなのに、凄まじい緊迫感と大勢のヴァンパイアたちの気迫が凄かったです。一瞬の事とはいえ、私にとって大切な家族たちの命が奪われるシーンは、涙が溢れ続け、嗚咽が止まらなくなり、これが戦争なんだ、悪夢だ、と過呼吸になってしまいました(>_<) 戦闘シーンは、本当に、超高速で凄くて、ベラや、アリスが恰好良いです。原作を読んではいたけれど、映像の破壊力は半端ないです。アリス(アシュリー・グリーン)は、いつもこんな未来を見ているのかと、驚愕です(>_<) エンドロールも素敵で、涙が止まりませんでした。原作と併せて二度、トワイライトの世界をたっぷり堪能しました(*^_^*) もう一度観たいけど、また過呼吸になるのは必至なので・・・困りましたφ(_ _)。o カレン家を愛し過ぎている方々は、覚悟して観に行って下さい(本気で。)2012年公開。
「フランケンウィニー」
小さな街ニュー・オランダに暮らす、科学が大好きな少年ヴィクター。ある日、彼の友達代わりでもあり、最高の相棒―愛犬スパーキーが不幸な事故で死んでしまいます。その死を受け入れられないヴィクターは、純粋で強すぎる思いと、常識をくつがえす“禁断の実験”によってスパーキーを生き返らせる事に成功します。つぎはぎだらけの“フラン犬”として・・・。ただ、スパーキーは、無邪気で陽気で能天気な性格から、自分が死んだことに気づいていません・・・。そんなスパーキーが勝手に外に出てしまったことから、小さな街にとんでもない事件が巻き起こります―。みんな、みんな、生きかえる。ディズニーが贈る、誰も体験したことがないぬくもりに満ちた≪白黒3D≫ワンダーランド!
3点!!2D、日本語吹替鑑賞です。毎日雷が落ちて、こどもがとにかく陰気で暗いニュー・オランダの街の中で、主人公のヴィクターだけは子どもらしく純粋というのは、違和感がありました。前半は、ダラダラとこどもの日常会話や、ごく普通の家族の会話が繰り広げられるだけなので、睡魔が(>_<)スパーキーの脳が壊れてなくて、実験で再生成功したのに対して、他のこどもたちのペットが再生失敗した事に、科学以外で、何か理由付けが欲しかったです。次々とペットが生き返るあたりからの物語の加速度がいきなり上がったので、それまでのテンポで観ているとついていけなかったです。ごちゃごちゃやっているうちにラストまで縺れ込んでしまった感じす。ヴィクターの父親が言っていた「超えてはならない一線」というのを、ヴィクターは超えてしまったと思うので、それに対して、何のお咎めもないどころが、最終的に、町中で協力してスパーキーを再び生き返らせるという展開は、正直ないと思いました。ファンタジー的にはありかも知れないけれど、個人的には、あのままスパーキーが亡くなって、バートンのテーマである死ときちんと向き合うラストにして欲しかったです。ヴィクターがストップモーション映画を作っているという設定は、映画好きとしては、良かったです。2012年公開。
「ルビー・スパークス」
ポール・ダノ主演他。天才作家として華々しくデビューしながら、その後、極度のスランプに陥っていたカルヴィン(ポール・ダノ)。低迷期を抜けるため、理想の女の子“ルビー・スパークス”を主人公にした小説を書きはじめた彼の前に、ふいにあらわれたのは現実のルビー(ゾーイ・カザン)だった!タイプライターを叩いて、思い通りのオンナノコを創り上げるカルヴィンと、彼の手でますます魅力的になっていくルビー。―この小説、いったいどうなる?!人が出会い、恋におちるだけでそれはすでに、ミラクル。
6点!!ロマンティック・ラブファンタジーかと思いきや、人間の、恋における狂気さを描いた作品です。自分が創り出した理想の女性ルビーが、現実を生き、自分の足で歩もうとする度に、自分好みに軌道修正を繰り返すカルヴィン。ルビーに自由に生きて欲しいと願いながら、ルビーの自由な世界には自分はいないと知り、小説によってルビーを束縛するカルヴィンとルビーの関係は、狂気的で切なくて、恋ってこんなに怖いものなんだと、新たな視点で見せつけられた気がします。ストーリー的には、いきなり想像上の理想の女性が現れたり、カルヴィンの家族や、パーティーなど、展開が目まぐるしい割に、ワクワクしたり、ハラハラしたりがなく、淡々と物語が進んでしまうのが、残念でした。ラストも、都合が良過ぎるような気がします(=_=) ファンタジックな作りを抑えめにして、リアルな恋愛描写がもう少しあった方が、共感出来たかも知れません。2012年公開。
「HICK ルリ 13歳の旅」
クロエ・グレース・モレッツ主演他。運命に逆らってやる。私には無限の可能性があるんだから。13歳の誕生日を迎えたばかりのルリ(クロエ・グレース・モレッツ)は、TVの映画鑑賞と絵を描くのが大好きな女の子。トラブルを抱えたアル中の両親はロクに相手にしてくれず、友達もいない彼女は、熱心な映画鑑賞で培ったイマジネーションで現実を逃避しながら、現実で退屈な日々を生きていた。ある日母親が、続けざまに父親が何も言わずに突然蒸発した。一人残されたルリは、家を出て憧れの地ラスベガスに向かう決断を下す。夢の地ラスベガスに向かう13歳の少女が、旅の道中で様々なトラブルや厳しい現実に直面し、傷つきながらも、瑞々しく成長を遂げていく様を綴った、ファンタジックな青春ロードムービー。
5点!!ロードムービーは苦手ですし、ストーリーも楽しいものではなかったのですが、ルリ役のクロエちゃんが、とにかく瑞々しくて、大人っぽく振舞おうとしているルリが可愛くて、彼女のクルクル変わる表情にヤラれてしまいました(^^)エディ・レッドメインも好きな俳優さんですし、二人の絵だけでけっこう保ちます(爆)ストーリーは、絵に描いたような家出転落劇で、「まぁ、そうなるでしょうね。」というルリの想像していたbadな方向へ進みます。それでも、ラストで、また先へ進もうとするルリは、相当ハートが強いのか、懲りてないのか(^^;)子どもなんだけど、大人になろうと背伸びをして、色んなものにダイレクトに感化されていくのルリを、同じく子どもと大人の狭間にいるクロエちゃんが、完璧に体現していて、良かったです。でも、ひたすたにクロエちゃんが可愛いだけの映画なので、好きじゃないと観れないと思います(>_<)2012年公開。
「LIAR GAME ―再生―」
松田翔太主演他。ようこそ、禁断の“イス取りゲーム”へ―ファイナルステージから2年―すべてが終わったかにみえたライアーゲーム。しかし、謎の復活を遂げたライアーゲーム事務局が最大の復讐劇を仕掛ける!ターゲットは、元天才詐欺師・秋山深一(松田翔太)。今回のゲームは総額20億円を賭けて、プレイヤー20名が争う、究極の“イス取りゲーム”。秋山潰しを目論む、新たなプレイヤー、新たな事務局員。そして、すべてを陰で操る黒幕ー。騙し合うのか!?それとも助け合うのか!?極限の心理戦がいま始まる!!
4点!!今回のヒロイン篠宮優(多部未華子)が、直(戸田恵梨香)のようなバカ正直で真っ直ぐというキャラクターではなく、いわゆる普通の子、悪くいえば偽善者ともとられてしまうキャラクターだったので、心から応援するという気持ちになれませんでした。多部ちゃん自身は、難しい役を憎まれキャラにならないように、上手いバランスで演じていたと思います。今回ひとつのゲームしかなく、コインの流れがわかりづらく、なので、秋山、桐生(新井浩文)、張本(船越英一郎)の心理戦も、どういう意図で喋っているのかよくわからないまま、同じゲームを何度も繰り返すので、ゲームとしては上級なのかも知れませんが、映画としてはもう少し解り易く、観客も一緒に盛り上がれないと成立しないと思いました。SPドラマくらいでしたら、面白かったと思いますが。江角さんも芦田愛菜ちゃんも、いかにもお飾りみたいな出方で、ライアーゲームの世界にはいらないかなと思いました(>_<)2012年公開。
「希望の国」
夏八木勲主演他。それでも世界は美しい。突然おとずれた不安、痛み、苦しみ、別れ・・・ただ、愛するものを守りたい―酪農家の小野泰彦(夏八木勲)は、妻や息子夫婦とつつましい日々を送っていた。一方、隣家の鈴木家の息子(清水優)は家業を手伝わずに恋人と遊んでばかり。しかしある日、大地震が発生し、続いて原発事故が起きた。警戒区域が指定され、鈴木家は強制退避が命じられたが、道一本隔てた小野家は避難区域外だった。泰彦は、息子夫婦を自主的に避難されるが、自らは住み慣れた家に留まる。そんな中、息子の妻いずみ(神楽坂恵)が妊娠していることが発覚する。その頃、避難所で暮らしていた鈴木家の息子の恋人ヨーコは、瓦礫だらけの海沿いの街で、消息のつかめないヨーコの家族を探して歩き続けていた。はたして、原発に翻弄される人々に明るい未来は訪れるのか?これは悲しくて美しいどこにでもいる家族の物語。
6点!!舞台は、福島原発事故・大地震から何年後かに、また大地震がきて、原発事故が起こってしまった長島県。園監督が、「悲劇を描かなくてはいけない。そうじゃないと、福島の人たちは案外楽にやってるんだなと思われてしまうから。」と言っていた通り、描かれているのは、悲劇です。でも、大地震・原発事故(それも映画では2回目)となったら、悲劇以外有り得ない。だから悲劇を描くとか描かないではなくて、これで合ってると思います。2回目があるとしたら確実にそうなるであろう事を描いてると思います。それでも、悲劇で泣かせるのではなくて、夫婦や家族の愛の形をメインに描き、どこまでも愛で、悲しみや、切なさ、苦しみを表現するのは、流石だなと思いました。夏八木さんの演技が素晴らしいです。作中で、いずみが、放射能恐怖症で周囲からおかしな目で見られるけど、こどもがいたら、あの反応はむしろ普通だと思います。やっぱり日本人は危機感が薄いのではないかということも、言ってるのではないでしょうか。地震や津波の激しい映像だったり、遺体や損傷した民家がたくさん出てくるわけでもなく、クラシックのゆったりした音楽が流れる静かな映画なのに、失うということの悲しさがずっしり伝わってくる作品です。「ヒミズ」に続き、またもや後から感情の波が押し寄せるタイプの作品で、後泣きです。2012年公開。
「エデン」
ジェイミー・チャン主演他。1994年。ニューメキシコに住むヒョンジェ(ジェイミー・チャン)は、バーで知り合った男性の車に乗ると、そのまま拉致。ラスベガスに密輸されてしまう。そして名前を「エデン」とされ、売春宿での生活を強いられることに。始めは、強く抵抗していたものの、次第に生きるためにその生活を受け入れて行き、地位を築くエデン。しかしある再会をきっかけでに、再び逃げ出す決意をする。アメリカで起きた実際の事件を元に描かれる、人身売買をテーマにした衝撃作。
6点!!「ドラゴンボール」、「ハングオーバー」シリーズのジェイミー・チャンが主演です。(すごく可愛くて好きです♪)彼女の、地獄の様な状況下でも失われないひたむきな表情と、セーフかアウトかを、自身で見極めようとする強い意志を感じる眼が印象的です。実際の事件をベースにしたものを、淡々と描いているのですが、主人公ヒョンジェが、地獄を見ても、真っ当に泣けたり、友情や親の愛情を忘れなかったり、敵といえる相手にさえ、何らかの情を示したりするので、遠い世界の話ではないんだなと、感情移入し易かったです。拉致の方法や、携わっている人が、本当に会社みたいにきちんと組織化されていて、いつどこで拉致されてもおかしくない世の中なんだなと思って、ぞっとしました。痛かったり、グロかったりするシーンはなくて、物語性もないですが、「HICK」みたいな、ありえる、淡々とした恐怖と事実を描いた作品です。2012年公開。
「映画 闇金ウシジマくん」
山田孝之主演他。ウシジマ(山田孝之)は、法外な金利と情け容赦ない取り立てで知られる伝説の闇金。フリーターのミコ(大島優子)は、パチンコ狂いの母親がウシジマから借金をしたばかりに、利息の肩代わりをするハメに。やがて高額バイトを求めて“出会いカフェ”に通い、客とのデートを重ねるようになる。一方、ミコの幼なじみでイベントサークルの代表、ジュン(林遣都)は、一世一代のイベントを企画し、その資金調達のためにウシジマのもとを訪ねるが…。己の欲望に負けて安易に闇金と関わってしまった登場人物たちが辿る過酷な現実を、過激なバイオレンス描写を織り交ぜつつ描いたエンタテインメント。
5点!!ドラマ版に物凄くハマったので、観てみましたが、闇金に頼る客をじっくり描いているドラマの方が、断然面白くて、映画は、それに勝る派手さとか勢いも特になくて、微妙でした。客として、ジュンとミコが出てきますが、ジュンは、振り切れてて良かったですが、ミコは、どっちつかずのニートなのに、純粋キャラだったりして、立ち位置が、微妙過ぎてダメだったと思います。カウカウファイナンスの3人が、それぞれどのくらい強いのかが少し垣間見えて面白かったです。あとは、新井さんオーラ凄いなとか、あんな声も出せるんだとか。市原くん、何繋がりで出てるんだろう?とか・・・ドラマ並の感想しか出てこなかったです。2012年公開。
「キリング・フィールズ 失踪地帯」
サム・ワーシントン出演他。殺人課の刑事として日々捜査に明け暮れるマイク(サム・ワーシントン)は血の気が多く、周囲とトラブルを起こしてばかり。ニューヨークから転属してきたブライアン(ジェフリー・ディーン・モーガン)は、そんなマイクの頼れる相棒であり、よき理解者だった。二人は連続少女失踪事件の捜査中だったが、手がかりすら掴めていない。そんな矢先、ブライアンが気にかけ面倒を見ていた心に傷を持つ少女、リトル・アン(クロエ・グレース・モレッツ)が失踪してしまう。刑事の勘が騒いだブライアンは、アンが事件に巻き込まれたと直感する。必死にアンの捜査をするブライアンに引っ張られるように、マイクも次第に事件に深く入り込んでいく。欲望と犯罪、希望が錯綜する大都市テキサス州テキサスシティの一角、犯罪多発地帯“キリング・フィールズ"で失踪した一人の少女を救うべく、殺人課の刑事たちがそれぞれの想いを胸に秘めて動き出す―。実在する最も危険な“失踪地帯"を描く本格派クライム・サスペンス。
2点!!実話ベースです。派手なドンパチがあるわけでなく、熱い人間模様があるでもなく、そのうえ、ヒロイン・アンが特別可愛いわけでもなく、地味な作品です。アメリカの警察は有能なのか?無能なのか?という問いが、頭に浮かびながら観てました。しかも、サムが主役なのかと思いきや、ジェフリー・D・モーガンが主演みたいな(爆)逆にしたら、それなりに形整うのに・・・って実話だから逆に出来なかったのか(>_<)地味な捜査の最中に、マイクが元妻と険悪だったり、実はブライアンが、過去に何かあってテキサスに転属してきたっぽいという事が、垣間見られますが、ラストまでサラッと触れられず。地道な捜査の甲斐もあるとは思いますが、どうも行き当たりばったり、感情にまかせてな部分が多いように思えて、誰にも感情移入出来ませんでした。気を付けていたわりには、あっさりアンも誘拐されちゃうし。大型映画ではない実話に、それほどの物語を求めたら駄目なのかな?と思う作品でした。2012年公開。
「アメイジング・スパイダーマン」
アンドリュー・ガーフィールド主演他。13年前に父リチャード(キャンベル・スコット)と母メアリー(エンベス・デイヴィッツ)が失踪して以来、伯父夫婦であるベン(マーティン・シーン)とメイ(サリー・フィールド)に育てられてきた高校生のピーター・パーカー(アンドリュー・ガーフィールド)。彼は、ニューヨーク市警警部キャプテン・ステイシー(デニス・リアリー)の娘で、同級生のグウェン・ステイシー(エマ・ストーン)を密かに慕っていた。そんなある日、ピーターは自宅で父親の残していった鞄を見つける。中には、父の親友であった生物学者カート・コナーズ博士(リース・イーヴァンズ)と父の関わりを記したメモが入っていた。父のことを知ろうと、ピーターはオズコープ社で遺伝子を研究するコナーズ博士を訪ねるが、そこで遺伝子操作の実験中の蜘蛛に噛まれてしまう。その翌日、ピーターの体内で大きな異変が起こり始める・・・。
9点!!どうしてもサム・ライミver.と比べてしまうのですが、どちらも良いですね。こちらのスパイダーマンは、すごくスタイリッシュ。とりあえず、アンドリュー・ガーフィールド始め、エマ・ストーンも、次回から出てくるデイン・デハーンくんも(ハリー役)、サム・ライミver.より美男美女で絵的に綺麗です(爆)スパイダーマンは、マーベルヒーローの中でも、一番やんちゃというか、天才的に科学の才能があるのに、行動が幼く、自我やエゴも強くて、アンバランスなんですよね。それでも、それを吹き飛ばすくらいの、画の迫力と、戦いと、物語がある。なので、気づいたら、蜘蛛にとらわれているという作品です。今回は、スタイリッシュでカッコいいのだけど、より大人向けというか、変身して物語が動き出すまでバカみたいに長いし、どういう化学変化が起きて、そうなっているのか、わかりにくいし、もう少し、間口をわかりやすくしてもいいかなと思いました。でも、物語がサム・ライミver.と微妙に違うし、出演者が好みなので、2も観たいと思います。2012年公開。
「恋に至る病」
我妻三輪子主演他。先生と私が溶けて混ざって1つになったらいいのに。生徒の顔もまともに見られず、私語や居眠りも注意できない生物教師マドカ(斉藤洋一郎)を、ただひとりツブラ(我妻三輪子)だけはニコニコ顔で見つめている。マドカのことが大好きな彼女は、生物のノートに彼の癖とその意味をイラストで描きとめていた。死んだあとで誰からも忘れられてしまうことを恐れているツブラは、「誰もいらない先生と、誰かが欲しいあたしが混じったら、きっと丁度いい」と、マドカと性器交換することを妄想していた・・・病的にポップ☆新世代少女映画誕生!
5点!!互いの性器のみが交換されるというぶっ飛んだ設定と、その後の成り行き任せなストーリー展開のまま、エンディングまで突っ走るので、呆気に取られたまま終わってしまいましたが、高校生の、思春期の、リアルを、4人の登場人物が、目いっぱい表現してくれてる甘酸っぱい青春恋愛映画です。マドカも、ツブラもエン(佐津川愛美)もマル(染谷将太)も、教室の中心にいるタイプでは決してなくて、どちらかというと、隅っこにいるタイプのキャラクターなのですが、差し迫った状況にさらされて、個性爆発でジタバタもがいているのが、青くて懐かしくてキュンキュンしちゃいました。ツブラ役の、我妻三輪子ちゃんが(元9nineのメンバーなのですね。)、下手したら引かれちゃうぶっ飛びキャラクターを、満面の笑みをキュートに、心からの叫びが、きちんと観客に届くように、伸び伸びと演じておられるのが印象的でした。「恋に至る病」、難しくて、じわじわとクセになりそうです。木村承子監督・長編デビュー作品。2012年公開。
「めめめのくらげ」
末岡拓人主演他。引っ越しを終えて、父(津田寛治)を亡くした寂しさと、新しい学校への不安でいっぱいの正志(末岡拓人)の前に、突然姿を現したそれは、どこか愛らしい生き物“くらげ坊”だった。リュックにくらげを隠して登校した正志は、驚きの光景を目にする。生徒たち全員が、それぞれの不思議な生き物=ふれんどを連れていたのだ。放課後になると男子たちはふれんどを操縦し、対戦を繰り広げる。正志も攻撃されるが、同じクラスの咲(浅見姫香)が強大なふれんどで助けてくれる。だが、ふれんどには秘密があった。謎を解く鍵は、正志に叔父が務める研究所に隠されていたー。実写+CGで世界が初めて出会う感動のSFファンタジー。
1点!!冒頭、トトロの世界観みたいだな~と思いましたが、やはり村上監督はジブリや、ゲゲゲの鬼太郎などから影響を受けたそうです。正志からクラスに転校してくるまでが無意味に長過ぎて、まずぐったり。子ども向けだったから描かなかったのかも知れませんが、正志が被災(おそらく)して、父親を亡くした背景をそこで見せた方が良かった気がします。仮面ライダーか?くらいの子ども向けな、いきなりの場面展開の連続だったのに、謎の新興宗教や、田舎の放射能汚染が心配される研究所など、子どもには理解出来ないであろうテーマも入っていて、どっちつかずで、「誰に見せたいのだろう?」とずっと思っていました。争いの嫌いな正志と咲が、友達を助けることによって、友達の輪が広がって、いじめっこや、孤独な少年の心を開いていくという展開は良かったので、そこだけに焦点を絞れば良かったのではないかと思います。3部作で、テレビシリーズ展開まで考えているそうですが、染谷くんや窪田くんをすごい使い方していたので、果たしてどうなることやら。でも海外では評判良いらしいですね。あと、肝心の主人公正志役の末岡くんの演技力が良くいえば、普通の子っぽい、悪く言えば下手だったので、場面が全然保たなくて、グダグダだったので、彼の演技力を上げる事も、続編への課題だと思います。2013年公開。
「テイク・ディス・ワルツ」
ミシェエル・ウィリアムズ主演他。しあわせに鈍感なんじゃない。さみしさに敏感なだけ。フリーライターのマーゴ(ミシェル・ウィリアムズ)と料理本を作る夫ルー(セス・ローゲン)は結婚して5年目。子供はいないが、いつまでも恋人同士のように仲睦まじく暮らしている。恋愛時代の情熱やときめきは薄れつつも、何ひとつ不満もなく穏やかな愛情を育む毎日。ある日、マーゴは仕事で訪れた島で、ダニエル(ルーク・カービー)という一人の青年に出逢う。情熱的な眼差しをもつダニエルに、強烈に惹かれるマーゴ。意図せずダニエルと過ごす時間が増え、夫とは正反対の彼に惹かれていくマーゴ。どうにもならない思いが募ったとき、マーゴが決めた道とは―?
6点!!かけがえのないものが、なぜ色褪せてしまうのだろう―その答えは、男は、幸せを手に入れたらもうそれで満足するけれど、女は、手に入れてもなお求め続け、他にもっと別の幸せがあるんじゃないか?この道で正しかったのだろうか?とウダウダ悩んでしまう生き物だからなのです(>_<)それは、自分自身の孤独なのに、目の前にいるその人のせいでそうなっているとか、輝いてみえる他のものや人といれば、この孤独は埋められるのではないか?とか、見誤ってしまうのです。目の前の人が一番欲しくかったもので、一番輝いているものだと気付けないのは、なんて切なくて悲しいのだろうと思いました。冒頭、暖かい光の中で、ブルーのペディキュアをしたミシェルが、現状を憂いている表情をみて、「ああ、こんなに天使みたいに無垢な顔をした人でも、こんなにドロドロした感情を抱いているなら、私も皆も、そうなってしまっても仕方ないんだな。」と諦めに近い感情を抱いてしまいました(;_;)ぬるま湯のような光の中に、憂鬱のブルーがところどころに置かれていて、ぬるま湯じゃなくて熱いお湯が欲しいのだという女心が、よく表しているなと思いました。でも、そんな妻の心知らずで毎回水をかけてしまう夫ルー(^^;)男と女は、分かり合える生き物ではないのに、夫婦という形で、一緒に居ようとする、居続けるのは、すごく難しくて、届かないからこそ、何にも代えられないくらい暖かいものなんだなと思う切ない作品でした。2012年公開。
「ミッドナイト・イン・パリ」
オーウェン・ウィルソン主演他。2010年夏、ハリウッドの売れっ子脚本家ギル(オーウェン・ウィルソン)は、婚約者(レイチェル・マクアダムス)と憧れの街パリにやって来た。それなのにどこか満たされない彼は、本格的な作家に転身し、ボヘミアンな人生を夢見ている。そんなギルが深夜0時を告げる鐘の音に導かれ、彷徨い込んだ先は、活気溢れる芸術&文化が花開いた1920年代だった!これは夢か、はたまた幻かと驚くギルの前に、次から次へと高名なる人物を名乗る面々と、官能的な美女アドリアナ(マリオン・コティヤール)が現れて・・・。やって来たのは、芸術の花開く1920年代!?サプライズとユーモアに溢れた至福のロマンティック・コメディ。いざ、めくるめくおとぎの世界へ!
8点!!すっごく失礼な話なのですが、ウディ・アレンの作品って、サエないモテない男の、とってもロマンティックな妄想の世界な気がします。その証拠に、彼の作品に出てくる女性は、全て美しい女性ばかり。今回のイジワルな婚約者役のレイチェル・マクアダムスに至っても、どんなにイジワルな事言ってても、顔が可愛過ぎる(爆)物語は、夜のパリの街角で、真夜中の鐘と共にやってきた車に乗り込むと、別時代にタイムワープ、でも次の日にはちゃんと帰れてまた行けるという、何とも素敵な一度は体験してみたいお話です。デートで観たら、観た後に、私だったらここに行きたいとか話が広がりそうです。思ったみたら、身の回りにある芸術って、過去からの物が多くて、私たちは日々、過去の物を観たり読んだりして感動してるわけなので、現在の人たちが皆過去に思いを馳せているというのも納得です。と、ロマンティックな気分にさせておいて、抗生物質の話とかしちゃう辺りが、ギルという男(ウディ・アレンの)の魅力ですね。女性たちに対する関わり方が、独りよがりというか、それ酷い!って事もサラッとやっちゃおうとするし、もっと、きちんと向き合うところも観たかったです。とはいえ、パリの街並みはこれ以上ないくらい素敵に描かれていますし、男って・・・って思いながら観るのも面白いので、お勧めです。2012年公開。
「白雪姫と鏡の女王」
リリー・コリンズ主演他。白雪姫(リリー・コリンズ)は18歳。幼い頃に父親である国王が泣くなって以来、継母の女王(ジュリア・ロバーツ)に城に閉じ込められていた。宝石やドレスが大好きなワガママ女王のせいで、今や王国は破産寸前。女王は隣国のリッチでハンサムな王子と結婚することで、富も愛も手に入れようと企む。だが、王子は白雪姫と恋におち、怒った女王は姫の殺害を命じる。果たして白雪姫は、お姫様から“ヒーロー”へと成長し、王国を取り戻し、王子の愛を勝ち取ることが出来るのか―?毒リンゴには、もう騙されない。みんなが大好きな「白雪姫」とは、何かが違う!色鮮やかでロマンチックなファンタジー・エンタテイメントが誕生!
7点!!太眉のお姫様リリー・コリンズがとてもキュートな軽妙コメディです。とはいえ、大人向けな笑いでも子ども向けの笑いでもないので、爆笑という事はなく、白雪姫を新解釈でドタバタやって面白いかなくらいです。でも、王子様は正統派イケメンですし、小人たちは、キャラがバラバラの掛け合いが面白いですし、鏡の女王はちゃんと怖くて、元々私たちの中にあるキラキラファンタジーの世界観は、裏切っていないので、安定した面白さで○だと思います。映像も奥行があって、綺麗です。王子と白雪姫のチャンバラアクションがヘロヘロなのは、あれは、弱いって事なのかしら?あれでいいのかしら?現実にリンクさせた笑える台詞が多いので、何故魔女が悪い人になっちゃったのかとか、あのワープした小島はどこなのかとか描いてくれたら、物語が肉付けされて良かったと思います。エンディングで、いきなりインドミュージカルになっちゃうのは、リリー・コリンズが可愛いので、ご愛嬌ですかね(歌上手すぎるし(笑))。2012年公開。
「FASHION STORY -Model-」
雛子(本田翼)は、ファッション誌「LA STRADA(ストラーダ)」の駆け出し専属モデル。 No.1モデルのミホ(加賀美セイラ)を目標に日々、奮闘していたある日、編集長の森崎(手塚理美)の鶴の一声で、ミホとコンビで撮影をすることになる。最初は緊張していた雛子だったが、ミホのモデルとしての意識の高さに感銘、大いに刺激を受けていく。だが、一見完璧に見えたミホは交際中のカメラマン宅間(伊藤洋三郎)のビミョーな態度に揺れており、同じモデル仲間のレナ(河北麻友子)もイケメンモデルの光一郎(小柳友)との恋愛に踏み出せないでいた。それぞれの心の葛藤が続く中、雛子が自分を見つめ直すほどの事件が起きる!人気ファッション誌の現役モデルが豪華共演!この秋、すべての女性に贈る感動のリアル・ストーリー。
1点!!雑誌の企画か何かで作ったのかな?というような付録的出来でした(>_<)まず、ほんの数名を除いて、主役の翼ちゃんもスタッフ役全部含め、棒読みが酷いです。酷過ぎて物語に全然入れないです(>△<)物語もモデル業界に突っ込んでいくわけでもないですし、恋愛が濃いわけでもないですし、20代の女性の生き方模索系にしても、前半は全然動きがないので、本当にダラダラと物語が後半まで進みます。どうなるんだろう?ってところが一か所もない(爆)クライマックスに、ミホと雛子が対峙するシーンで、雛子が、今まで抱えてきた悩みや想いを台詞で一気にぶちまけますが、それをストーリーとしてちゃんと見せてくれよって思いました。今、メジャーシーンで活躍してるモデルさんたちが売れる直前な感じが観られるので、お得感はありましたが、映画を見たという満足感はゼロでした。2012年公開。
「エンド・オブ・ザ・ワールド」
スティーヴ・カレル主演他。君に出会えたから世界の終わりも怖くない―地球に衝突する小惑星“マチルダ”の破壊作戦が失敗に終わり、人類の滅亡が避けられないと判ったその日、保険セールスマン、ドッジ(スティーヴ・カレル)の妻は、何も告げずに去っていった。小惑星衝突まであと3週間。周囲の人間が酒やドラッグに溺れる中、普段と変わらぬ生活を送るドッジは、隣人の奔放な女性ペニー(キーラ・ナイトレイ)と初めて言葉を交わす。イギリスにいる両親に二度と会えなくなってしまった、と嘆くペニーから、彼女のもとに誤配達された自分宛の手紙を渡されたドッジは、その中に、かつて心ならずも別れた最愛の人、オリヴィアからの手紙を見つける。暴動が起きた夜、ドッジはペニーを救い出して街を脱出し、人生の最後に2人でオリヴィアを探す旅に出る・・・。「エターナル・サンシャイン」のプロデューサーが贈る悲しみ解き放つ、こんな素敵な“世界の終わり”。
4点!!スティーヴ・カレル、苦手なんですよね・・・(--)近所にいる「殺人鬼かも?」と思わせる変な人が似合ってしまう彼です。今回の役柄も、地球滅亡のカウントダウンが始まっているのに、いつもと変わらない日々を送る男の役柄。スティーヴ・カレルじゃなかったら、非常に美しい映画だったんだけどなぁ~。冴えないオジサンってところがミソなんですか?隣人のペニーと、流れで一緒に旅することになってしまうわけですが、何か決定的に、ペニーと心を通わす出来事が欲しかったです。まぁ、地球滅亡の前じゃ、単に気が合って、色々タイミングが合ったってだけでOKなのでしょうけど、これは映画なので。車も、暴動とか起きて火の手も上がったりしてて、そんな状況なのに、何度も路駐して、なんで盗まれないんだろう?とか思いました。オリヴィアも、家の前まで来ておいて手紙だけ残されたんじゃ見つけた時、やりきれないだろうとも思いました(--;)ドッジの無表情の中でも優しさがある以外の人間性をもう少し描いて欲しかったです。それがわからなかったので、色々表面的な感じがしました。2012年公開。
「アフロ田中」
松田翔太主演他。強烈な天然パーマでこの世に産まれ落ちた田中広(松田翔太)。24歳になった今も彼女は出来ず、日々をなんとなく過ごしていた。そんな時、学生時代からのダメ仲間大沢(堤下敦)岡本(田中圭)、村田(遠藤要)、井上(駒木根隆介)のうち、井上が結婚するとの知らせが舞い込む。驚きと共に田中が思い出した“誰かが結婚する時、それぞれの彼女を連れていこう”というモテない男ならではの悲しい約束。「やばい・・・、これは早急に彼女を作らねば!」そんな田中の前に、お隣に引越してきた加藤亜矢(佐々木希)が現れた!「あんなのどうこうできるはずないだろ!」激しくあふれ出す好意(と性欲)をおさえられない田中。果たしてXデー(ただの友達の結婚式)までに彼女を作ることができるのか!?笑って元気になれる新世代ラブコメディ!!
3点!!松田くんの、何をやってもカッコつけが抜けきらないところが、俳優さんとしては、一歩抜きに出ないところだと苦手でしたが、今回のアフロ田中の役は、田中自身は、自分がモテないとは思ってはいても、カッコ悪いとは思っていないので、その一人で空回ってる感じが、絶妙にフィットしていて、初めは、違和感バリバリで気持ち悪い感じだったのですが、最後の方は、癖になってきて、面白かったです。結婚式の件りとか、同級生の内輪で騒いじゃう感じとか、一番醸し出しちゃいけないやつなのに、見事に当ててくるところとか、遊園地の告白の件りとか、小学生かっ!って、笑えました。傍から見たら確実に痛いけど、本人たちはそれが目に入らないくらい楽しくて幸せな時間なんですよね。そういう友人がいるって、一生もので素敵だなぁと思います。佐々木希ちゃんは、ヒロインでしたが、そういう設定ではないはずなのに、秋田から出てきたヤンキー上がりの娘丸出しで、もう少し髪の色とか、何とかならなかったのかなと思いました。脇役とか、通りすがりくらいの役でも、波瑠とか武田梨奈とか、前野朋哉くんとか出てるので、何気に豪華で、発見するだけでも、楽しかったです。2012年公開。
「21オーバー 最初の二日酔い」
マイルズ・テラー出演他。スタンフォード大学の医学生であるジェフ(ジャスティン・チョン)は、 将来を左右する大切な面談を翌日に控えていた。そんなときに高校時代の悪友二人が、21歳の誕生日という人生の門出を祝いにわざわざやってきた。 無下に追い返すわけにもいかず、とりあえずビールを軽く一杯ということに。若者3人の祝杯は、どんどんとエスカレートし始め、ジェフは完全に泥酔してしまう。それでも街を流れ、店を変えながら飲み続ける3人は、いくつものパーティーに紛れ込み、問題を起こし続け、その混沌はすでに制御不能に陥っていた!!夜も更け、ジェフを家に送り返そうとするが、全く見覚えのない場所にいた!ジェフの大学の知り合いを辿って家を探そうと試みるが、その過程で、ジェフは友達もおらず、寮を追い出され、留年ぎりぎりで、おまけに自殺未遂を繰り返し警察沙汰になっていたことが判明する。一体親友であったはずのジェフになにがあったのか?そして面談の時間が迫る中、無事ジェフを家に送る届けることが出来るのか?「ハング・オーバー」の脚本家が贈る、青春ハチャメチャ爆走コメディ。
4点!!大学生が主人公ということで、恋や人生や、親の事で悩む青春ものの色が濃くなっていて、ただの酔っ払いコメディーより、芯がしっかりしていて、面白かったです。まだ、大学生なので、やれることは限られちやうので、笑いは少し減りましたけど。最初から、靴下1枚しか身に着けていない状態の男性ふたりの登場で飛ばすなぁと思いました(^^;)日本語訳はあ割と普通なのですが、英語では結構面白い事を言っていたので、ちゃんと訳して欲しかったです。高校時代の悪友3人が、久々に再会して、盛り上がるけど、実は、一人は自殺未遂するほど悩んでいて・・・という内容は、すごく身近に感じられて、友情の有難さや温かさに笑うよりもホロリとしちゃいました。ずっとこの3人が一緒にいられたらいいなと思いましたし、社会人になってからの3人のばか騒ぎも観てみたいなと思える作品でした。2012年公開。
「クロニクル」
デイン・デハーン主演他。手にしてはいけない能力。目にしてはいけない映像。これを、YouTubeにアップしても、誰も信じてはくれないだろう。でも、この記録に映っているのは、僕たちに実際起きた出来事なんだ。ある日、高校生のアンドリュー(デイン・デハーン)、マット(アレックス・ラッセル)、スティーヴ(マイケル・B・ジョーダン)は特殊な能力を手に入れる。手を触れずに女子のスカートをめくったり、雲の上でアメフトをしたり―3人の退屈な日常な刺激的な日々へと変わっていく。しかし、後ろからあおってきた車をアンドリューがチカラで横転させた日を境に、3人はチカラに翻弄され始める―。
4点!!DVDで観たのに、凄い酔いました。後半のデイン・デハーンくんの暴走凄かったです。力を持ったらいけない人っているんでしょうけど、それは誰しもなのか、選べるものなのか?3人が元々親友で信頼し合っていたら、また話は違ったのかもしれないですね。「ファンタスティック・フォー」みたいに、たまたまの4人が仲良くなんて事は、実際はないのかーと絶望的にさせられる話でした(>_<)力を持つ前から悪人か、力を持ったから悪人か、力を持ったから善人か、強力なものには強力にどちらかにベクトルが傾くと思います。あと、人は自分より弱くて支配出来るものには、どうしても感情の落差によって、当たりたくなってしまうものなんじゃないかと思うので、それをしないでいられるのは、「キャプテン・アメリカ」並みの善人か、相当自制心の強い人じゃないと無理なんだなぁとも思いました。アメリカの普通の男の子がという設定だったので、日本ver.も作って欲しいなと思いました。2012年公開。
「MUD」
マシュー・マコノヒー主演他。アメリカ南部、ミシシッピ川中州にある小さな島が舞台。14歳の少年エリス(タイ・シェリダン)とネックボーン(ジェイコブズ・ロフランド)は、その島に潜伏する奇妙な男マッド(マシュー・マコノヒー)に出会う。マッドは2人に嘘か本当か、テキサスで殺人を犯し賞金稼ぎに追われているが、町で自分を待つ恋人ジェニパー(リース・ウィザースプーン)に会うため助けを借りたいと話す。興味をもった少年たちは、マッドに協力することを決めるが・・・。親友同士の少年二人が、島に潜む一風変わった男との出会いを通して成長する姿を描き出した青春ドラマ。
3点!!MUDだけに、男臭い土臭い映画でした。マシュー・マコノヒーが出てるとね、どうしても、そうなりますよね(良い意味で)ストーリーは、完全に14歳の少年目線なのですが、14歳にしては、親の事とか、マッドに対する思いとかが無垢過ぎて、そんなに、子犬のように信じる?って思いました。そういうエリスだから、ネックボーンが放っておけずに、一緒にいるのだと思いますが・・・ネックボーンの迷いみたいなものや、他の色々な人々の感情がサラリとしか描かれていないので、クライマックスのドンパチなシーンになっても、ハラハラみたいなのが、あまりないです。メインの、マッドとジェニパーの関係性や想いなんかも、あくまでエリス目線なので、よくわからないですし。しかし、この短期間の出会いによって、エリスがメキメキと男っぷりを上げていくのは、頼もしくて、彼は絶対イイ男になる!と確信出来ました。大人になるとね、報われない愛だらけなんだよ、辛口な世界でも、生きていかなきゃならないんだよっていうのを、一足先に、経験する少年の成長記でした。2012年公開。
「アイアン・スカイ」
ユリア・ディーツェ主演他。2018年、再選を目指すアメリカ大統領(ステファニー・ポール)により、選挙PRのために月に送り込まれた黒人モデルのワシントン(クリストファー・カービー)は無事に月面に上陸。しかし、すぐに鉤十字を身にまとう月面ナチス親衛隊クラウスに拉致されてしまう。なんと彼らは、第二次世界大戦後地球をあとにしたナチスだった!彼らは月へと逃亡し、地球へ復讐を果たすべく月の裏側に第四帝国を築き、軍備を増強していたのだった。機は熟した。ワシントンをガイドに。月面総統閣下(ウド・キア)はいよいよ地球への侵略を開始する。地球ではアメリカを中心し急遽地球防衛軍を結成。前人未踏の宇宙規模の闘いが今、始まる!ナチスの残党が月の裏側で地球侵略の準備を進めていたという設定の下、奇抜なストーリーが展開するSFアクションコメディ。
6点!!思っていたより、全力コメディでした(笑)作りが安っぽく、完全にB級で、登場人物の設定も有り得ないくだらなさなんですけど、各国が普段、ウダウダ遠回しに、やり合っているのを、一言でズバッと言ってしまっていたりして、風刺的な映画としては、かなり面白いと思いました。これが実際の各国の本音なんだろうなという台詞をズバズバ言いまくるので、気持ち良いです。ディレクターズ・カット版で観たせいかも知れませんが、くだらない部分とチープなセットのシーンが多くて、寝そうになってしまったのが、マイナス点です。あとは、ヒロインのレナーテが何をしたいのかがわからない感じで、行動しているので、物語に一貫性が無く、他のキャラクターの悪目立ちして、コントみたいになってました。ナチスの残党が攻めてきたってなってからの、各国の行動が、何ともリアルで、これじゃ、やっぱり武力行使で、世界から戦争は無くならないのかもな・・・と、絶望的な気持ちになりました。レナーテの意志や行動をもっと際立たせていれば、希望ある終わり方の、説得力が増したと思います。面白いけど、モヤモヤするコメディで、一石を投じるのに成功していると思いました。2012年公開。
「生きてるものはいないのか」
染谷将太主演他。ありふれた日常に、突然、最後の瞬間が近づいてくる。それはこの世の終末なのか・・・。病院に併設された大学キャンパス、学生たちがいつもの午後を過ごしていた。病室を抜け出す娘、妹を探す怪しい男、都市伝説を語る学生たち、三角関係の学生と喫茶店員、大事故を目撃した男たち、踊りを練習する学生たち、医療事務員に片思いの耳鼻科医、アイドル大学生、子供を捜す母親、そんなありふれた日常に、突然、最後の瞬間が近づいてくる。それはこの世の終末なのか・・・。鬼才・石井聰亙改め石井岳龍10年振りの長編新作。これはパンクか!?ただのギャグか?!人間の【生と死】をパンクでオフビートな世界に凝縮しスクリーンが爆発!
5点!!難解だと聞いていたので全然理解出来ないかもと覚悟して観始めましたが、最初から最後まで会話劇がツボに入り、思ったより全然面白かったです。死に際ってたった数分数秒のことなので、死に様を描いて観客に伝えるのは中々難しいとは思いましたが。役者さんたちの演技力にバラつきもありますしね。元が戯曲なので、ワンシチュエーションっぽい状況、台詞は気になりましたが、それより会話劇や常に三角関係が出来上がってるのとかが面白くて引き込まれました。逆に染谷くんは殆ど人と絡んでないし出ても来ないっていう(>_<)人が死に始めたら普通は生きてる者同士で集まり始める(大学ならキャンパスの中心とか駅とか)と思いましたが、あんなにあっさり生きる事を諦め気味になるでしょうか?会いたい人に会いに行こうってならないのでしょうか?そこは死に様を描いた作品だから無視していいのかな。死に方より直前の行動や会話が面白くて不覚にも笑ってしまう二時間でした。2012年公開。
「囚われ人 パラワン島観光客21人誘拐事件」
イザベル・ユペール主演他。2001年5月。世界に誇るリゾート地、フィリピン・パラワン島を訪れていた観光客21人が、夜半イスラム系過激派アブ・サヤフによって誘拐され、ミンダナオ島へと連れ去られる事件が発生する。運悪く居合わせた宗教系NPO団体で働くフランス人、テレーズ・ブルゴワン(イザベル・ユペール)も事件に巻き込まれてしまう。“救出作戦”という名目のもとフィリピン国軍から受ける度重なる無差別攻撃や、誘拐犯たちに無慈悲にも殺されてしまう者がいる一方で、身代金が支払われた者は解放されていく。長引く拘束生活に人質たちは心身ともに追い詰められるのだった。そして9.11同時多発テロが起き・・・拘束日数337日、移動距離約1600km。9.11同時多発テロの裏に隠された、過激派によるパラワン島観光客21人誘拐事件の全記録。「アルゴ」「ゼロ・ダーク・サーティ」に続く真実の物語。
9点!!日本人が人質にいなかったからとこの誘拐事件の間に9.11テロが起きてしまったことで、この事件については日本で大きなニュースにはならなかったのでしょうか?恥ずかしながら観るまで全く知らなかったです。この事件の前後1年の間に100人以上もの人々が身代金目的で誘拐されているってことは日本からの渡航規制もかかってたかも知れないのに。しかもフィリピン政府の身代金着服に、この映画にはフィリピン軍と加害者のアブ・サヤフ(オサマ・ビンラディンの名を名乗ってました)両方の全面協力で製作ってもはやどういう状態なのかさっぱりわかりません(>_<)これまでイスラム国にたくさんの人々が拘束され殺されてきたけれど、拘束されている間の生活というのは全くわからなかったので、フィリピンというアウェイでの事件ですが、こういう感じなのかということは分かったので勉強になりました。イスラム系の人たちの目的はあくまで軍資金を集めることなので、人質が抵抗したり逃げなければ毛布も渡すし、談笑もするし、道が悪かったら体を支えたりもしていて、人質が減ってしまうことの方がダメージなんだなと思いました。全て軍資金のためだけで行動していて、11歳の兵士の子とかもいて、本当に聖戦の意味をわかっている人は少ないのではないかと思いました。フィリピン軍が病院でもどこでも人質もろともバンバン銃撃戦を仕掛けてきて、人質は殆ど、フィリピン軍の銃によって殺されたのではないかという勢いでした。人質たちが行く先々で、フィリピンの地元の人たちが食べ物を差し入れたり、テレビ局がインタビューにきたりしていたので、どこで何をしているリアルタイムにわかる状態にあったのは確かなのに、救出とは名ばかりで、過激派もろとも殺そうとしているように感じました。そして、9.11テロがあったと知った時の人質たちの絶望感、もう助けはありえないって思っちゃいますよね・・・。テレーズを演じたイザベル・ユペールがすごく雰囲気も良いし、真に迫る演技をされていて素晴らしかったです。シャルロット・ゲンズブールに雰囲気は似ているけれど、彼女の方が気品があって好きです。一緒に笑い合えていたのに次の瞬間銃を向けるとかもう完全に洗脳です(>_<) イスラム国の子どもたちの洗脳を解くことも同じくらい真剣に取り組まなければならない課題だと思いました。とりあえず、捕まったら既婚だということにしとかないと嫁にさせられることがわかっただけでも収穫(爆)アメリカとイスラム国以外で起きているイスラム教問題についても知るべきだと痛感した作品です。2012年公開。
「桜姫」
日南響子主演他。雷鳴がとどろく、ある嵐の夜。高家の娘・桜姫(日南響子)は、盗みに入ってきた釣鐘の権助(青木崇高)に襲われてしまう。しかし、女の喜びを教えてくれた男だとして心を奪われてしまった桜姫は、いずことなく去っていった権助を捜そうと家を出る。それから1年、遊郭「ぢごくや」には、遊女・風鈴のお姫となった桜姫の姿があった。彼女は権助の右腕に刻まれた釣鐘の入れ墨を目印にし、客の中に彼がいるのではないかと捜していた。その願いと思いが通じたかのように権助と再会するが、彼の思わぬ正体を知って愕然とする。歌舞伎演目「桜姫東文章」をベースに汚れなき女とワケあり男の脅威の純愛エンタテイメント。
1点!!うわぁ・・・ドン引きです。B級とも言えないくらい酷い出来、ストーリー変え過ぎて訳わからない事になってます(>_<) 桜姫、主役なのにキャラ変し過ぎだし、受け身過ぎて女性からの共感はゼロだと思います(モデルさんなのに)。でんでん、何にでも出るけど、でんでんさんの無駄遣いっぷりが半端ないです。最近、めっきり色気が増してきた青木崇高を目当てに観ましたが、どのシーンも霞みがかっているのと暗いので観にくいです。キスシーン以外全部ぼやかされて、やる気あるのか?と思ってしまいます(爆)日南響子は何故これに出ようと思ったのだろう?他の訳者さんの演技の酷さとふざけすぎている演出のせいで学芸会以下のやりとりがダラダラ続いて、たぶん内容があるところは10分もないと思います・・・(>_<)なんか観てしまったことにもドン引きしてしまう作品?でした。2012年公開。
「私のオオカミ少年」
ソン・ジュンギ主演他。私が出会ったのは、この世で最も純粋<ピュア>な少年でした―病気のため周囲にも心を閉ざしていたスニ(パク・ボヨン)は、家族とともに引っ越してきた静かな村で、闇の中に身をひそめる謎の少年(ソン・ジュンギ)を見つける。まるでオオカミのような目つきで人を警戒し、言葉も話さず、人間離れした行動を見せるが、ひょんなことから家族の一員として迎えられることにチョルスと名付けられた少年を、どこか気になるスニは、世の中で生きて行く方法を一つずつ教えていく。 生まれて初めて自分に手を差し伸べてくれたスニに、切ない感情が芽生え始めるチョルス。しかしある晩、大家の息子ジテ(ユ・ヨンソク)が、嫌がるスニに執拗に迫る様子を目撃したチョルスは様子が一変、隠された危険な本性が明らかになる―。韓国で700万人動員の大ヒットを記録した韓国映画史上No.1の“胸キュン"ファンタジー・ラブロマンス。
5点!!井上真央と前田亜季を足して2で割ったようなパク・ボヨンとイ・ジュンギと山崎賢人を足して2で割ったようなソン・ジュンギの美男美女のラブ・ファンタジー。「ジャングル・ブック」的なアレかと思ったら「ウルヴァリン」的なアレで「えええー!!」と声に出して笑ってしまいました(^^;)その流れからそこいく?という突拍子の無い驚きは韓国映画でしたが、良くも悪くも、韓国でもこういう中高生がターゲットのベタなテンプレートのみの何の変哲もない恋愛映画が量産されてるんだなぁと知り、少し安心しました。ツッコミどころ満載なのと感動の畳みかけがあからさまでグダグダでした(>_<)戦争孤児がいるような戦後の韓国が舞台なのに、洋服とかがやたらとお洒落で現代的なのも気になりました。一体いつの話なのだろう?そして主役二人は15歳くらいの年齢設定だとベストなのですが、何歳設定なのだろう??と頭に「?」がいっぱいでした。二人ともアラサーには見えない・・・(汗)あと、ラスト酷い・・・そこは無理やり切ない感じにしなくても良くない?めでたしめでたしじゃダメなんですか?(遅いけど)とにかく飼いたいくらいキュートな二人が表情をクルクル変えてるのを観ているだけで、まぁいっかと思える俳優ありきな作品です。2012年公開。
「ツナグ」
松坂桃李主演他。使者(ツナグ)― それは、たった一度だけ、死んだ人と会わせてくれる案内人。あなたがもう一度、会いたい人は誰ですか?たった一人と一度だけ、死者との再会を叶えてくれる人がいるらしい。半信半疑で依頼をしてくる人たちの前に現れる使者は、ごく普通の高校生・歩美(松坂桃李)だった。 横柄な態度で、癌で亡くなった母・ツル(八千草薫)に会うことを希望する中年男性・畠田(遠藤憲一)。 喧嘩別れをしたまま自転車事故で死んでしまった親友・御園(大野いと)に聞きたいことがある女子高生・嵐(橋本愛)。プロポーズ直後に突然失踪した恋人・キラリ(桐谷美玲)のことを信じて待ち続けているサラリーマン・土谷(佐藤隆太)。 歩美は、実は“ツナグ"を祖母のアイ子(樹木希林)から引き継ぐ途中の見習いで、その過程で様々な疑問を抱く。 死者との再会を望むなんて、生者の傲慢かもしれない。間違いかもしれない。果たして会いたかった死者に会うことで、 生きている人たちは救われるのか。人生は変わるのだろうか。そして死者は・・・。 その疑問は、自身の両親の不可解な死の真相へも向けられていく。その奇跡は、一度だけ、想いをつなぐ。「本当に大切なものは何か」を観る人の心に問いかける、感動のヒューマン・エンターテインメント。
5点!!正直、松坂くんの演技を上手いと思ったことはなく、橋本愛、大野いと、桐谷美玲と同年齢の女優さんたちも上手いと思ったことはなかったので、このテーマだときつい演技になるだろうなぁと避けてきた映画でしたが、意外にも良かったです。松坂くんが色々なツナグ経験を経て、両親の死の真相を予想するのは、ちょっと名探偵過ぎると思いましたが、嵐と御園のエピソードと土谷のエピソードが泣けました。嵐の方はこじれにこじれた女同士の友情に、土谷の方はドストレートな恋愛関係に。橋本愛の後悔の演技は圧巻でした。亡くなった彼らはどこへいくのだろう?彼らが残した言葉たちが意味深過ぎてちょっとホラーの気配すら感じて怖かったのですが・・・(>_<)松坂くんは今より癖のない演技で昔の方が良かったのかもと思ってしまいました(爆)2012年公開。
「マリー・アントワネットに別れをつげて」
レア・セドゥ主演他。1789年7月14日、いつもと変わらぬ優雅な朝を迎えたはずのヴェルサイユが1枚の紙に震える。フランス革命勃発のきっかけとなる、バスティーユが陥落し、王妃マリー・アントワネット(ダイアン・クルーガー)とその寵愛を受けるポリニャック夫人(ヴィルジニー・ルドワイヤン)の名前も載った286人のギロチンリストが発表されのだ。 朗読係のシドニー(レア・セドゥ)は心酔する王妃への忠誠を誓うが、王妃から思いもよらなぬ頼みを命ぜられる。マリー・アントワネットの朗読係を務めた少女の視点から、フランス革命時のヴェルサイユ宮殿で繰り広げられていた歴史の裏側を描いたフランスで最も権威のあるフェミナ賞に輝いたベストセラー小説を映画化。
4点!!フランス革命に詳しくないと楽しめない作品です。バスティーユ監獄の襲撃前から物語は始まり、嘘みたいに淡々と進みます。ヴェルサイユ宮殿の人々の暮らしがリアルで、女中が大きなネズミの死体を平気で持ち上げたり、蚊に刺されて腕を�惜きながら移動したり。身分の上下に関係なく狭いところをせわしなく移動したり、ドレスを着た貴婦人も走ったり転んだり、でもヴェルサイユ宮殿の天井はキラキラ豪華絢爛なままで。あの天井の装飾も全部外して売却すれば何とかなったのでは?と思ってしまいました(^^;)私はフランス革命大好きなので、当時のリアルな生活や価値観のズレなどを知ることが出来て面白かったです。アントワネットを演じたダイアン・クルーガーは綺麗だけどどこか可愛らしい王妃だし、悪女と言われたポリニャック夫人も大好きなヴィルジニー・ルドワイヤンが演じていて、絵図がずっと好みでした。でも、フランス人やフランス革命に詳しくない人は確実に何が起きてどうなっているのかさっぱりわからない作品!(爆)そして、ある意味驚きのあっさり過ぎるラスト!(笑)2012年公開。
「ロボジー」
五十嵐信次郎主演他。家電メーカー、木村電器の窓際社員、小林(濱田岳)・太田(川合正吾(チャン・カワイ))・長井(川島潤哉)の3人組は、ワンマン社長(小野武彦)から流行の二足歩行ロボットの開発を命じられていた。近く行われるロボット博での企業広告が目的だ。しかし、ロボット博まであと1週間というところで、制作途中のロボット“ニュー潮風”が木端微塵に大破!窮地に追い込まれた3人は、ロボットの中に人間を入れてごまかす計画を立てる。ロボットの外装にぴったり収まる人間を探すため、架空のオーディションが開かれ、仕事をリタイアして久しい独り暮らしの老人・鈴木重光(73歳)(五十嵐信次郎)が選ばれる。しかし、このスズキがとんでもないジジイで・・・。さらには、“ニュー潮風”に恋をしたロボットオタクの女子学生・葉子(吉高由里子)も巻き込み、事態は思わぬ方向へ転がり出す―。これまでもユニークなテーマに目をつけ、日本中に笑いと感動を届けてきた矢口史靖監督。その矢口監督が次に選んだのは・・・「ジジイとロボット」!2012年のスタートは、「ロボジー」が笑いと感動で日本中をハッピーにします!
4点!!矢口監督作品の中では割と大人向けで、ワイワイとハッピーな方向へ突き進む話ではないので、拍子抜けするところはあると思います。濱田くんのサイド2人がお笑いの方なので、画が地味だし、テンポ感に欠けていて、慣れるまでに時間がかかるというのも原因かな。葉子が「重力ピエロ」の吉高、再びな感じでストーカー化してしまう辺りから、大人は汚いなぁって話なのかと勘違いしてしまいました(^^;)大人は自分の身を守るためなら、真っ直ぐで将来も夢も才能もある女の子の未来を簡単に消しちゃうことが出来るのかなって・・・(>_<)元々、ロボット工学の世界観自体地味ですし、俳優陣も地味なので、もっと木村電器の3人と鈴木の応酬だったり、葉子と二転三転くらいあったりして欲しかったです。大人の小さなファンタジー過ぎます。しかも、哀愁漂いまくっていて、現実感のある方(爆)ラストのミッキーさんの歌も何だか沁み入りました(^^;)2012年公開。
「バトル・シップ」
テイラー・キッチュ主演他。ある日、ハワイ沖にアメリカや日本をはじめ各国の軍艦が集結し、大規模な合同軍事演習が行われようとしていた。血気盛んな米海軍の新人将校アレックス(テイラー・キッチュ)は、日本から参加した自衛艦艦長のナガタ(浅野忠信)に激しいライバル心をむき出しにする。そんな中、演習海域に正体不明の巨大な物体が出現する。さっそくアレックスの乗る駆逐艦とナガタの自衛艦、それにアレックスの兄ストーンが艦長を務めるサンプソン号の3隻が偵察に向かう。ところがその正体は、地球に飛来したエイリアンの母船だった。やがて母船は巨大なバリアを築き、人類はそこに閉じ込められた3隻以外に反撃の手段を失ってしまうのだった。ユニバーサル映画100周年記念超大作!人類の明日を賭けた戦いは、海から始まる。「トランスフォーマー」のスタッフが手掛けた最新海上スペクタクルアクション。
1点!!ハリウッドで一番多い失敗原因である筋肉バカ一直線のC級映画でした。色々頭悪すぎて対宇宙人の戦闘との戦闘を始める原因となってしまうアレックスが、その後英雄になるのもありえないし、日本の海保はあんなすぐに戦闘に参加する準備は整わないだろうし、また中国人とごっちゃにされている設定で、アメリカ兵がしきりにナガタに「孫子の兵法」を説いてくるし、日本の海保の船が沈んで救出したはずなのに、その後、ナガタ以外誰も出てこないし、ありえないことが多過ぎて、どん引いてしまうレベルでした(>_<)衛星に詳しい研究者の人が逃げ出したのに自己犠牲的にいきなり参戦するのも、よくあるパターンだけど、動機が見えないので何の感慨も得られないですし。あと、ドカーンと爆発ばかりやたらと起きてるけど、宇宙人の目的も全貌もわからず、世界レベル、海軍レベルで今何をしようとしているかもわからないし、こんなに行き当たりばったりな戦闘ってある!?と呆れてしまいました。冒頭15分で駄作臭がこの凄いので、それを信じて引き返せばよかったと思ってしまいました。。。2012年公開。
「ただ君だけ」
ソ・ジソブ主演他。君の瞳に明日を届けたい。ボクサーとしてチャンピオンになった経験もありながら暗い過去のために心を固く閉ざしていたチョルミン(ソ・ジソブ)を、視力を失いつつもいつも明るくはつらつとしたジョンファ(ハン・ヒョジュ)。駐車場の狭い部屋で独り寂しく夜を過ごしていたチョルミンのもとにある日、花のように愛くるしいジョンファが現れ、チョルミンは少しずつ心を開いていく―。都市ソウルを舞台に、社会の片隅で一途に、懸命に生きる男と女を描いた「私の頭の中の消しゴム」「8月のクリスマス」に並ぶ韓国映画史に残る名作が誕生。
4点!!好みの問題でボクサーが主人公の映画は避けてしまいがちなのですが、これは良いですね。日本だとありえないおちゃらけなしのシリアスな恋愛ものにきちんとボクシングも取り入れてどんでん返しもベタだけどあって。地味な部類の作品に入ると思いますが、二人が近づいていく様や表情を丁寧に丁寧に追って、シンプルな感情を最大限まで引き出す、それだけで映画として成り立たせているところは流石韓国映画だと思います。ガンを飛ばすわけでもないのに寡黙で大人ぶってるけど不器用なチョルミンも良いですし、何よりジョンファを演じたハン・ヒョジュが画面にいるだけで花が咲いたように明るくなります。ハン・ヒョジュが出ていなかったら、ボクサーものだし、スルーしてたと思います(^^;)チョルミンの泣くくらいなら先を見通せない浅い考えで動くべきではないというのはありましたが、韓国社会なら社会の底辺で二人のような人はリアルに救われずにいそうだなと、映画は救いのあるラストで良かったです。2012年公開。
「ヴァージニア」
ヴァル・キルマー主演他。<過去>と<現代>2つの殺人事件が交錯し、エドガー・アラン・ポーの世界に彩られて、ディテクティブは加速する。ミステリー作家ボルティモア(ヴァル・キルマー)が訪れた呪われた街。そこでは、つい数日前に杭を打たれた身元不明の少女が発見されたばかりだった。小説化は謎の少女「V」(エル・ファニング)やエドガー・アラン・ポーの幻影に導かれながら、現在と過去に起こった事件を紐解いていく。しかし、その先には思いもかけない結末が待ち受けているとも知らずに・・・。巨匠コッポラ×エル・ファニングが誘う、ゴシック・ミステリーが今、花開く。
1点!!娘コッポラだと思って観たらパパコッポラで寝落ちして、観直すハメになりました。90分以下なのに耐えられなかった(>_<)昔ながらのホラーめいたナレーションとかエルちゃんの妙な色気とか、怪しさ満点なのは良いのですが、たぶん文章にしたら短い短編くらいのフワフワした内容をゴシックで描いているのでさらにフワフワしていて、内容がないのを取り繕うともせずに最後までいっちゃってます。血みどろで幽霊わんさか出てくるけど、怖くはないので、ホラー×な方でも大丈夫だと思います。2012年公開。
「サニー 永遠の仲間たち」
人生で一番輝いていた日々が、また、やってきた。学生時代に仲間と過ごした陽だまりのような日々。毎日が楽しくて未来もきっと明るいと信じていたはずだ。ナミ(ユ・ホジョン)、42歳。気が付けば40代に入り、“人生はこんなもの”と思いながら、ほんの2%くらい何かが足りない気もしていた。友人との偶然の再会をきっかけに、ナミは夢であふれていた日々を思い出し、仲間たちの皮肉な現実に直面しながらも、再び友情と人生を取り戻していく―。夢で満ち溢れていた“1986年”の高校生時代と、当時想像していたものとは異なる“2011年のいま”が並行して描かれ、観る者は彼女たちの人生にぐっと引き込まれていく。そしていつしか自身の懐かしい思い出の中にタイムスリップしているはずだ。あなたもきっと、大切な友だちに会いたくなる。韓国で740万人を動員した大ヒット青春映画。
6点!!日本版を観て追いかける形で韓国版を観直しましたが、この手の作品では珍しく泣けなかったです。でも、韓国版の方が音楽の使い方が圧倒的に素敵だし、辻褄がちゃんと合っているので変な違和感やこっ恥ずかしさがないです。友情エピソードも多く、台詞もグッとくるものばかりなので、青春映画としてはかなり感動出来ましたし。でも主演のシム・ウンギョン、可愛くないです。今はそれなりですが、子役時代はもっと可愛くなかったんだなぁって(爆)チュナとスジ役の女の子は違うタイプの美人で存在感もあって良いです。「絶対にまた集まろう。」って学生時代に絶対に約束する台詞ですよね。でも、大人になるとそんなに集まれることも集まろうとする意志もなくなって・・・、なので、グッと来ちゃいました。韓国の学生のセンスのなさは理解不能で観るに堪えないけれど、青春映画としては韓国版の方が圧倒的に素晴らしい出来。エンドロールも良かったです。2012年公開。
「アルゴ」
ベン・アフレック主演他。1979年11月、革命が吹き荒れるイランで、過激派がアメリカ大使館を襲撃、大使館員を人質にとる。彼らの目的は悪政の限りを尽くしてアメリカに逃げた前国王の引き渡しだった。混乱のなか裏口から6人が脱出。カナダ大使の家に身を隠すが、見つかれば公開処刑は間違いない。絶望的な状況を打破するため、CIAの人質奪還のプロ、トニー・メンデス(ベン・アフレック)が呼ばれた。トニーの“名案”は、ウソの映画を企画し、6人をロケハンに来た撮影スタッフに仕立て上げ、出国させるという作戦。特殊メイクの第一人者で、「猿の惑星」でアカデミー賞に輝いたジョン・チェンバースが協力。瞬く間にプロデューサーと脚本が用意され、SFファンタジー「アルゴ」の盛大な記者発表が行われた。イランどころかアメリカまでも欺き、タイムリミット72時間のハリウッド作戦が始まった!ところが・・・絶対にバレると反発する6人、脱出者がいることに気付くイラン。緊迫の中、CIAから作戦中止の命令が!果たして6人の命の行方は・・・?凶悪な独裁国家イランから、人質を救出せよ!CIAとハリウッドが仕掛ける、命がけの“映画製作”が始まる―!
8点!!生まれる前の話だし、情勢が混乱を極めていた頃なので(あと、私の地理音痴の為)最初のバタバタとした緊迫激で疑問が次から次へと浮かび積み重なっていきました(*_*)トニーもCIAだという説明もサラッとなので、CIAなの?そうじゃないの?と中盤まで疑問に思いながら観てました。台詞が速いです。ただ、この救出作戦は誰がどう見ても荒唐無稽で、ダメだったら切り捨てるというカードを最後まで持っているアメリカ人らしい大胆不敵な行動だなと思いました。そして、カナダ大使館で追い詰められている6人の生活も結構優雅でびっくり。ご本人たちに皆そっくり過ぎるのもびっくり。それでも、6人の緊迫感と絶望感はまざまざと伝わってきましたし、脚色が上手く、最後までハラハラドキドキしっぱなしでした。でも、カナダ大使の他にも協力者がいたこと、スウェーデンの支援もあったことなどがカットされているのは良くないです。CIAの手柄みたいに描き過ぎています。一旦はイギリス大使館へ向かったという経緯もカットされているので、「何故イギリスではなくカナダなのだろう?」と最後まで疑問を抱きながら観る羽目になりました(>_<) 実は大切です。こういうハリウッドウケの良いクライム系は苦手なのですが、緊迫感とハリウッドのワクワク感と実話のバランスがゴチャゴチャなのが面白く、6人が脱出した際には感動して泣きそうになるくらい感情移入出来るレア作品です。2012年公開。
「プンサンケ」
ユン・ゲサン主演他。正体不明の男(ユン・ゲサン)は38度線を飛び越えてソウルとピョンヤンを行き来し、3時間以内に何でも配達する。運ぶのは、離散家族の最期の手紙やビデオメッセージ。北朝鮮製の煙草・豊山犬を吸うことから、男は“プンサンケ”と呼ばれていた。ある時、亡命した北朝鮮元高官の愛人イノク(キム・ギュリ)をソウルに連れてくるという依頼が舞い込む。命がけで境界線を越えるうちに、互いに言い知れぬ感情を抱くようになる二人。無事イノクを引き渡したにも拘らず、プンサンケは依頼者の韓国情報員に拘束され、卑劣な拷問を受ける。「おまえは北と南、どっちの犬だ」さらにソウルに潜伏していた北朝鮮工作員までもが介入し、イノクに危機が迫る。北と南の思惑に利用され全ての道が閉ざされたプンサンケは、北朝鮮工作員と韓国情報員を一人また一人と密室に閉じ込めていく。密室で対峙する北と南。そして、投げ込まれた拳銃・・・。卑劣な人間の正体が暴かれ、予測不可能な衝撃が幕を開ける。国籍不明、言葉も名前も持たない謎の男―男は何を届けようとしているのか―。世界三大映画祭を制したキム・ギドクが分断国家に放つ痛烈なメッセージ。全キャスト、スタッフが無報酬で参加!見る者すべてを震撼させる心臓を射抜く衝撃作!
9点!!この構図を考えたキム・ギドクの弟子チョン・ジェホン監督凄いです。笑っちゃうんだけど鳥肌も立つっていうw(・0・)w 常に北と南を画面の両端に意識させられ、密室で両者が対峙する場面では、両者の国の銃をそれぞれ持たされたりして、南北で争うことのくだらなさを叩きつけられる感じ。それもこんな風にブラックユーモアを交えて見せられるなんて思わなかったから、凄いの一言です。プンサンケの出自や過去、どうして話さないのか?この仕事をしているのか?などは全く明かされないままなのに、ユン・ゲサンの雄たけびシーンでは、感情移入して泣きそうになっちゃいました。イノクは最初、緊迫した場面なのによく文句出てくるなと思いましたが、亡命してからは、イイ女ぶりで、北にいても南にいても誰も信用できない人生を歩んだ女性の頭の良さが垣間見られました。誰も信用が出来ない国で暮らすってどんなに心がささくれるのだろう。しかも、イノクには脱北しないという選択肢もあったのに、命懸けで脱北しても恋人にあんな風に扱われて、もう(涙)北も南も争っている現場の人間は何で争っているのかさえ理解していなくて、「帰らざる橋」には常に境界線の向こう側の大切な人の安否や平和を祈る短冊が無数にあって。なんで争っているのかわからなくなったのに、退けない意地の張り合いのくだらなさのオンパレードでした。疑問だったのは、プンサンケは韓国の政治関係者からの依頼だとわかった時点で何故断らなかったのだろう?南関係者の依頼で北に入ることの危険度は明らかなのに。そこだけ何故だろう?と思いました。南北融和がこのまま進んだなら、このような映画は悲劇として作られ続けるのだろうか?それとも、全くなかったことにされて、最初から仲良しでしたよという政府官僚の空恐ろしい顔を見なければならないのだろうか?このタイミングで「冷麺」も印象的過ぎたし、こんな犬も食わないような調子では、心から互いに和解が出来る日はまだまだ先にも見えないなと感じました。あと、オダギリジョーがカメオ過ぎて誰も気付けない(北朝鮮兵士として数秒出演)2012年公開。
「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」
大切な人を失った悲しみ―誰にでもいつか必ず訪れるそのことに、火とはあまりにも無防備だ。覚悟して別れでも受け入れがたいのに、ましてそれが突然で理不尽な別離だとしたら―。オスカー(トーマス・ホーン)と父は、親子であると同時に親友だった。父は少しばかり繊細で生きることに不器用なオスカーを、その個性を壊さずに導いてくれる頼もしい師でもあった。そんな二人を優しく見守る母。ところが―9.11が最愛の父を奪ってしまう。オスカーは父が遺した一本の鍵に、最後のメッセージが込められていると信じ、鍵穴を探す旅に出る。鍵の入っていた封筒に書かれた文字に従い、ニューヨーク中の“ブラック氏”を訪ね歩くオスカー。やがて謎の老人が同行者となり、いつしかオスカーの辿った軌跡は、人と人を繋ぐ大きく温かい輪になっていく。ついにオスカーは、鍵の真実とめぐり会うのだが―。トム・ハンクス×サンドラ・ブロック初共演。ある日突然、愛する人を失った少年。彼の喪失と再生の物語が、いま日本に希望を届ける―。
10点!!オスカーの天才ぶりが凄すぎて最初の探査が何やってるのか解かりにく過ぎてそこで脱落しかけたけど、それを差し引いても、とても悲しくてなんて素晴らしい映画!!です(^^)思ってもみない方向に転がる展開に、予想外の鍵の答えと予想外に得たものの温かさと悲しさの衝撃に涙が止まらなかったです。オスカーパパの「Are you there?」も「わかってるからな。大丈夫だ。」に聞こえたし、オスカーママもオスカーにあんな辛いことを言われながらも、辛い状況下でオスカーを理解しようと努力し、テロの後で死ぬほど心配だっただろうにグッと耐えて奔走する大きな愛にもう涙が溢れ過ぎて胸が苦しいです。オスカーの抱えていた秘密も一人で抱えるには大きすぎたし、テロの後、ああやってビルから落ちてくる人を拡大して、大切な人ではないのか?と探した人もたくさんいたんだろうなと思うと辛過ぎて。オスカーが地下鉄に乗れなかったのも、色々な音や動きが怖いのも、橋を渡れないのも、全部、私だってそうなる絶対。実際、日本でテロがあると噂があった時、地下鉄の通学ルートを遠回りして地上で通ったくらいビビリですし。でも、旅の中でオスカー自身も気付かないうちにどんどんそれらのことが出来るようになっていて、その成長にも涙。こんなに急速に成長しなければいけない状況に。でも、さすがにあの年齢で地下鉄に一人は危ないです(>_<)鍵の持ち主が感じた張り紙の絶望とかもリアルで、きっと皆そうだったんだろうなって。どんな群像劇より登場人物たちの何気ない行動や思い出に心震えました。9.11の時に生きていない世代にはよくわからない作品かも知れないけど、リアルタイムで少しでも知っている人なら、絶対に響くので観ていただきたいです。2012年公開。
「籠の中の乙女」
クリストス・ステルギオグル主演他。健全な家庭に、狂気は宿る。ギリシャの郊外にある裕福な家庭。だが、一見普通にみえるこの家には秘密があった。両親が子どもたちを外の世界の汚らわしい影響から守るために、ずっと家の中だけで育ててきたのだ。邸宅の四方に高い生垣をめぐらせ、子どもに「外の世界は恐ろしいところ」と信じ込ませるために作られた「厳格で奇妙な」ルールの数々。学校にも通わせないその様子は外の世界からすれば異常なことだったが、純粋培養された従順な子どもたちはすくすくと成長し、幸せで平穏な日々が続いていくかのように見えた。しかし、成長とともに好奇心の芽生えた子どもたちは恐怖を抱えつつも、次第に外の世界に惹かれたいくのだった・・・。第62回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」グランプリ、米アカデミー賞外国語映画賞ノミネートのヨルゴス・ランティモス監督作。
4点!!あのお母さんに何があったのだろう?子どもが誘拐されたとか死なれたとか?そんな事情は子どもたちは関係ないと言わんばかりにカットされているところが、ヨルゴスさんらしい鋭さを感じました。「うちはおかしい!」と子どもが訴える場合、親は大抵「どこのうちだって皆そうよ!」って言うんだよなぁと、極論を描くことでその異常さがよくわかるというか、これは一定層には鬱映画かも(>_<)でも、両親に愛され、安全な中で邪気にまったく触れずに育っている子どもたちは案外幸せそうなんですよね。それこそ、ユートピアみたいに。人間は衣食住さえ苦労しなければ、他と比べる対象がない方が幸せなのだなと皮肉にも彼らの生活を通して知ってしまうっていう。でも、そんな生活も、父親が子どもたちのためではなく、自分がその生活を守るためだけにとった行動で破綻してしまいます。これも、親はエゴを全く出してはいけないと言われているみたいでまた辛辣。この父親は間違いなくダメ親父なんですけどね(爆)長女に「好きな名前つけたらいいよ」と言われて、習ったものではない素敵な名前をひとつも思いつけない次女が悲し過ぎました。「背中」でもいいと思うけどな。これまでに観たヨルゴスさんの作品の中では、最もシニカルで最も極論にブンッと偏っているのに普遍的なテーマをちゃんと描いているところはブレなくて、ずっと静かだけど、眠くならない映画です。2012年公開。
「コッホ先生と僕らの革命」
ダニエル・ブリュール主演他。イギリスから、自由の風が吹いてきた。1874年、ドイツでは反英感情が根強く、イギリスで生まれたサッカーは“反社会的"なものとされていた。そんな中、地方都市の名門校にイギリスからドイツ初の英語教師として赴任した、コンラート・コッホ。教育が「規律・服従」であった時代に、型破りな教師コッホが授業に取り入れたサッカーを通じ、生徒たちが自立、成長してゆく姿を、爽やかな感動とともに描きだす。今もドイツで〈サッカーの父〉と称えられているコッホによる、ドイツ・サッカー誕生の知られざる実話に基づいた感動のヒューマンストーリー。あきらめることに慣れてしまったすべての大人たちへ―ドイツ帝国の厳格な名門校に、型破りな教師が巻き起こした小さな革命。2011年ドイツ映画賞作品賞他、3部門ノミネート!奇跡の実話に基づく、ドイツ・サッカーの創始者<コンラート・コッホ>の感動のヒューマンストーリー。
5点!!ダニエル・ブリュール目当てで観ました。子ども向けにしては字幕が難し過ぎるし、大人向けにしても実話だからかも知れませんが、ストレートでひねりがない作品。でも、色々な階級、職種の子どもたちが同じクラスにいるので、当時のドイツの労働事情や生活、流行っていたスポーツ、これから戦争へ向かっていく社会情勢や雰囲気がさりげなく、でも如実に織り込まれていて、これはダニエル・ブリュールが絶対出るってなる訳だと思いました。後々の歴史を考えて、恐らくユダヤ系だと思われる子どもたちが何人かクラスにいるのも、キラキラ目を輝かせてサッカーをする子どもたちの未来を暗示しているようで、ただのサクセスストーリーにしないところがシビアで良いです。あと、やはり、クライマックスのいじめっ子といじめられっ子がともに助け合いゴールを決める瞬間は、グッと来ます。ドイツは国全体で教育しているのがよく解かり、大人たちの戦争へ突き進む考え方が子どもたちにも疑問を持たせないように浸透し、違反をすると子どもだろうと閉じ込められたり、罰則が必ずあるところが、全体主義=宗教的で怖いなと感じました。文学よりはスポーツの方が楽しささえ伝えてしまえば広まっていくので、浸透しやすいですが、各競技の創始者の物語というのは、どれもドラマがあって素敵だなと、同時代の日本の同業者たちと比べながら観てしまいました。2012年公開。
「ウンギョ 青い蜜」
パク・ヘイル主演他。文壇から尊敬されている70歳の詩人、イ・ジョギョ(パク・ヘイル)は彼を父のように慕いながらも天才的な才能に嫉妬している30代の弟子ソ・ジウ(キム・ムヨル)と共同生活を送っていた。ある日、初々しい若さと不思議な色気を持つ17歳の女子高生ウンギョ(キム・ゴウン)が現れ、少しずつ二人の生活に変化が生まれてゆく。彼女はイ・ジョギョには欲望の、ソ・ジウには劣等感の種となっていくが・・・。無垢な女学生、70歳の老詩人、そしてその弟子・・・。愛と嫉妬、欲望が渦巻く情愛の世界。
9点!!美しくドロドロしていて、優しくて痛い物語でした。愛憎や見返りを求めてしまう心とか、触れたい、覗きたい、見たい気持ちとか、若さや才能への渇望とか、人間の根っこの感情に繊細かつストレートに触れているのが、すごく好きでした。ウンギョは若さに溢れているけれど、キラキラした女子高生じゃないところが良くて、そこが二人を惹きつけてるんだなと思いました。でも、イ・ジョギョにとっては生きるための星のような存在になっていって、時々、はっとするほど可愛い。キム・ゴウンはやはり、動き出すと可愛いです(笑)そういう存在と心が通うことがどれだけ生きる勇気や力になるか、ラストシーンは胸がぎゅうっとなります。物や人に対する視点や価値は人によって違うとわからないソ・ジウは、なぜ作家になろうと思ったのだろう?人と人との関係を一元的にしか見られない彼を、なぜイ・ジョギョは手元に置いていたんだろう?人間の愚かさや葛藤を観察したり、いずれ去る者である自分を哀れまないため?ウンギョが来るまでは出来ない子ほど可愛いと思っていた?でも、イ・ジョギョは悲哀から詩を生み出せるタイプの作家みたいだし、うーん・・・。自分以外には知られたくない感情やハラハラしちゃうシーンが多いので、一緒に観る人を選びますが、柔らかな陽のような空気感はずっと観ていたくて、少し泣きたくなる作品です。2012年日本未公開作品。
「モンスター・ホテル」
人間が紛れこみ、かわいい娘と恋に落ちた!?モンスター・ホテル、そこはモンスターたちが安心して休暇を過ごすための、モンスターのための社交の場。ドラキュラ(声:アダム・サンドラー)が自分の故郷トランシルバニアに作ったホテルなのです。モンスター・ホテルで男手ひとつで娘メイヴィス(声:セレーナ・ゴメス)を大事に育ててきたドラキュラ。けれど娘の118歳の誕生パーティの前夜、21歳の人間の若者ジョナサン(声:アンディ・サムバーグ)がモンスター・ホテルに迷い込み、あろうことかメイヴィスに一目ぼれ。子離れできないドラキュラは、娘の恋に大パニック!折しもパーティに集まった世界中のモンスターたちを巻き込んでの大騒動に!
2点!!子ども向けだと考えれば、なかなかクオリティ高いです。モンスターたちが時代遅れなままで感覚が止まっている、ドラキュラの街トランシルバニア、娘を想う父の成長、モンスターだからこその笑えるシーンなど、良いポイントがはっきりしています。でも、内容があるわけではないので、90分でも長く感じて、眠らないための小休憩が必要なくらい眠たいです。ジョナサンがザ・アメリカの寝ぼけた若者な風貌で、アメリカでオタク男子と寝ぼけ系男子の映画需要が高いのはどうしてだろう?といつもながら思います。オタク男子は成長して格好良くなっていくけれど、寝ぼけ系はいつまでたっても寝ぼけ系のままですし。キラキライケメンで天然でも良いと思うのですが・・・。小学生低学年前のお子さん向けにはオススメです。2012年公開。
「タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら」
タイラー・ラビーン、アラン・ティディック主演他。気のいい中年男2人組・タッカー(アラン・ティディック)とデイル(タイラー・ラビーン)は幼なじみの親友同士。こつこつ貯めた金でようやく別荘(古びた山小屋)を手に入れた彼らは、休暇を過ごしにやって来る。ところが見た目が強面なため、近くにキャンプをしに来た大学生グループから、「殺人鬼」だと勘違いされてしまう。実は山荘の立地は、20年前にスプラッター映画のような惨殺事件が起きたいわくつきの場所だった・・・。すれ違いから生まれる勘違い&血まみれ絶賛ホラーコメディ。
2点!!評判の良い作品だったので観てみましたが、途中頑張ったけど寝落ちしちゃったので、その分マイナス評価です。視覚的に観ていても意味の分からない死に方って、脳が処理しきれないんだなぁと新発見でした(^^;) ツイてないのはタッカーとデイルなのか?相手の方がツイてない気がするけど。ブラックコメディを期待していたけれど、本当にツイてないので笑えないというか、会話劇が笑えなかったのかな?主人公の成長と恋愛もあったので、展開は良かった気もするのですが、何故か笑えなかったです。ちなみにあらゆる方面でR15に引っかかっている作品です。2012年公開。
「ヴァージン」
2012年3月11日。高校2年生の翠(佐藤睦)は彼氏の市川(田村健太郎)と、かつて市川を振った姉の二葉(川村ゆきえ)の部屋でセックスをしようとするが・・・(『くちばっか』)。
同じ会社に務める男に告白された売れない女芸人のアズサ(大崎由希)だったが、ライブ中に相方に処女だとバラされ・・・。(『ゴージャス・プリンセス!』)。
まじめな人生を送ってきた35歳の薬剤師・和代(正木佐和)の前に、高校生の遼(柳俊太郎)が突然目の前に現われ・・・(『ふかくこの性を愛すべし』)。
6点!!今泉力哉監督作目当てで他2作の評価が悪いので、彼の作品だけ観ようと思ったけどダラダラ最後まで観てしまった。今泉作は申し分なく面白く、気まずさを笑いやニヤニヤしちゃう初体験へと昇華している。先の展開、意識してる時ってこんなに止まります?っていう(笑)傍から観たらフリーズじゃんってなるけど、実際こうなってるのかな?若くなくても良いのでピュアピュア男子としたい!(爆)ぎこちなさでせめぎ合いたい(笑)じゃんけんのすれ違いに吹いてしまいました。てか、初めてでブラホック一発で外せる人っているのかな?センスな気もするけど。色々突っ込みながら観れて面白い。泣けるほど好きだった人と人生の最後まで交錯するなら結ばれなくてOKな気がする。あと、何気に田中健太郎さんのこういう役好き。「ゴージャス~」はブス役の子の方が普通に美人。あとお笑い役って上手い俳優さん同士でも見ているこちらが気まずくなるぎこちなさ、どうにかして欲しい。「ふかく~」は普通。それでもどんなに遅いロストヴァージンになってもあんな人間としたくない。今泉監督好きな方には「くちばっか」オススメです。2012年公開。