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ゆゆの勝手に映画評(2013)

「ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝」

 ジェット・リー主演他。明の時代の中国。辺境の地の宿屋《龍門》には、60年に一度の砂嵐が迫っていた。300年前に消失した幻の財宝都市が甦ると囁かれるなか、それぞれの使命と野望を胸に秘めた豪傑たちが、秘宝の眠る砂漠に、そして宿命的な闘いへと誘われていく。スクリーンを突き破らんばかりに飛び交う剣、槍、弓矢、空前絶後のスケール感と驚天動地のアクションがあらゆる観客をアジア映画の新次元に誘う一大巨編、その想像を絶する全貌がついに明かされる!

3点!!2D鑑賞です。しかし、オープニングから、3Dの技術力の低さに、テンション下がりました|||(-_-;)||| 撮影角度とか見せ方とか、残念過ぎます。一応、お尋ね者の刺客・ジャオ(ジェット・リー)が主役なのですが、ジャオメインではなく、色んなところで、浅いストーリーがバラバラ展開し、非常に解りづらいです。それもそのはず、分りにくい人達に、殆ど関係性は無く、ただひたすら、幻の秘宝を求めて集まった放浪者たちで、それぞれが秘宝を求める目的にも、一切触れていないので、誰にも、感情移入も出来ません(>_<) 宿屋の元女主人リン(ジョウ・シュン)とジャオが、過去に何かあったようですが、何故、そこまでリンがジャオに執着するのかも語られず。笛の持ち主も解らず。なので、ラスト、ジャオがリンを追いかける展開にも付いていけず。皆、馬鹿みたいに強いのに、行き当たりばったりの行動の連続で、見応えがなく死んでしまったり、それぞれの見せ場もきちんと作られていなくて、折角のアクションもメリハリがなく残念でした(>_<)あと、ジェット・リー、老けたなぁと思いました。孫程の年齢のチョウ・クン(ユー役)と対峙していると、刺客というより、手連のお爺ちゃんみたいでした(爆)全体的に水戸黄門とドラゴンボールを併せて、どこかで観たようなストーリーを詰め込んでいるので、中身はなくて、ただアクションを観たいという方には、いいかも知れません。2013年公開。

「LOOPER ルーパー」

ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演他。もし、あなたが30年後の未来から来た自分を撃たなければならないとしたら―?未來から来る犯罪者を処刑する職業、ルーパー。ある日、若きルーパー、ジョー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)のもとに送られてきたのは30年後の自分(ブルース・ウィルス)。破滅的な未来を変えるために男は未来からきたのだ。しかし、標的を逃したルーパーは、組織によって消されてしまうのが掟。未來の自分を殺して30年生き長らえるか?未来の自分を生かして30年後の世界を救うか?ジョーが下した決断は―?まったく新しい世界観の中で展開する、予測不可能なストーリー、息をのむアクションと、たたみかけるようなスリルの後には、驚きの結末が待ち受けている。21世紀の観客に向けた新しいループ映画の傑作が、遂に誕生!

6点!!ジョセフ・ゴードン=レヴィットを観たくて行ってきました。ジョセフの、渋さと子犬の様なあどけなさが共存したような表情が、大好きです♪(*^_^*) しかも、今回は、凄腕の殺し屋という事で、筋肉あり、セクシーありで、ジョセフの魅力をたっぷり堪能出来る作品となっています(o^-')b ストーリー自体は、ターミネーターとか、今までによくあるタイムループものです。未来の自分が来たら、必ず自らの手で殺すというルールの元、ルーパーとして生きている設定や、未来の謎の悪者レインメーカーとの、現代での交流などは、面白かったですが、予測を裏切る展開がなく進んでいくので、途中、眠くなってしまいました。話が進むにつれ、ブルース・ウィルスが、ジョセフに見えてきたのが、面白かったです。ブルースのアクションは、今だ健在で格好良く、幼少のレインメーカーのシーンも、意外にハードで、見応えがあるので、二番煎じ感は否めないですが、それなりに楽しめると思います。ラストは、ドライでキレがある感じは好きですが、序盤の展開から覆る事なく転がりきってしまったので、驚きのラスト、みたいなのが、欲しかったです(=_=) 2013年公開。

 

 

「東京家族」

橋爪功主演他。2012年5月。瀬戸内海の小島で暮らす平山周吉(橋爪功)、とみこ(吉行和子)夫婦が上京して来た。東京の郊外で個人病院を営む長男の幸一(西村雅彦)、美容院経営者の長女の滋子(中嶋朋子)、舞台美術の仕事をしている次男・昌次(妻夫木聡)たちは、東京滞在中は両親に楽しく過ごしてもらいたいと世話を焼くが、のんびりとした暮らしをしてきた2人とは、あまりにも生活のリズムが違い、家族の間には少しずつ隙間が生じ始める・・・。そんなある日、とみこが次男の家から帰ってきて倒れ・・・。半世紀のあいだ、その時代、時代の<家族>と向き合ってきた山田洋次監督が、いま2012年の家族を描いた、大きな共感と涙を届けてくれる、感動作の誕生です。

9点!!小津監督の「東京物語」をモチーフに、山田監督が、現在(いま)の家族を、丁寧に描いた映画です。何処にでもいる家族の、地方から親が上京してきて、東京の家族が集まってという、何処にでもある話なのですが、だからこそ、自分と重ね合わせて観てしまいます。それぞれの立場に共感したり、親世代の会話ってこんな風なんだと知ったり、どんどん、この家族の中に入っていく感覚になりました。とみこが倒れてからのシーンは、悲しいのに、暖かい涙も出て、家族の冷たさ、暖かさ、切なさ、悲しさ、色んな側面が、丁寧に詰め込まれていて、本当に暖かい素敵な作品だなぁと思いながら、観ていました。台詞もとても良くて、印象に残る泣ける台詞がたくさんありました。震災のエピソードや、歌舞伎のシーンや、次代へと繋ぐ蒼井優、荒川ちかの投入など、山田監督のこの作品(東京物語からの)への敬意を感じました。家族って、時には煩わしいし、一緒にいるのが辛い事も多いけど、大切にしなきゃ、大切なんだと、改めて気付かされた山田監督からのメッセージ映画です。2013年公開。

 

 

「ted テッド」

マーク・ウォールバーグ主演他。世界一ダメなテディベア、出没。それはクリスマスに起きた奇跡。いつも一人ぼっちの少年ジョンの願いが奇跡を呼んで、テディベアのテッド(声:セス・マクファーレン)に命が宿った!それから27年、テッドは見かけは可愛いぬいぐるみのままだが、世をすねた中年不良グマとなっていた。本能に従い、低モラルで無意味な毎日を謳歌するぬいぐるみといい年こいたおっさん(マーク・ウォールバーグ)。しかし、ジョンの彼女ロリー(ミラ・クニス)はそんな中学生ノリの2人にブチ切れ寸前。ついにはジョンに「あたしの方が大事ならエロクマと別れて」と迫る!二人の友情は続くのか、いや、続けいる場合なのか・・・!?掟破り過ぎるテディベア。斬新過ぎるストーリー。これが世界を虜にした“奇跡”の映画!!

10点!!子どもは観たらいけない大人のファンタジーです。個人的には、「ラットレース」以来の、ツボにヒットな映画ですw(*^▽^*)w ぬいぐるみが喋れるようになってしまったため、35歳にして、今だピーターパン症候群なジョン。ハリウッドに揉まれ、落ちぶれた中年と化したテッド。そんな二人と何故、4年も付き合っていられるのか謎なロリー。そんな3人が巻き起こす(巻き込まれる?)恋か?友情か?という究極の選択劇に、テッドを狙う悪人まで登場し、ジェットコースター並に目まぐるしいストーリーが展開されますw(☆o◎)w オープニングから、可愛い&笑える映像のオンパレードで、笑って泣いてハラハラドキドキして、また笑って泣いて、超忙しいです。ワンシーンだけ切り取っても、全部笑っちゃうくらい、本気の効果音やらCGやらが詰め込まれていて、マークとミラの本気のコメディー演技も、最高です(o^-')b お気に入りは、ジョンとテッドが、雷ソングを歌うシーンと、テッドの彼女の名前当てのシーンと、ジョンとテッドが殴り合うシーン(本気度にビビるし、泣ける)と、ロリとジョンがう〇こを処理するシーン(二人の関係性が如実。(爆))と、沢山あり過ぎて、挙げきれないです。ラスト1秒まで、「有り得ねえよ!(笑)」とツッコませてくれます(笑)DVD出たら買います(笑)2013年公開。

「映画 鈴木先生」

長谷川博己主演他。「今の学校教育は、手のかからない生徒の『心の磨耗』の上に支えられている・・・。」そんな現状に問題を感じ、独自の《 鈴木式教育メソッド 》を駆使して奮闘する国語教師・鈴木先生(長谷川博己)。妊娠中の妻・麻美(臼田あさ美)がいるにも関わらず。自身の“実験教室”に不可欠な女子生徒・小川蘇美(土屋太鳳)を重要視するあまり、良からぬ妄想をすることもしばしば。2学期が始まり、生徒会選挙と文化祭の準備に追われる中、緋桜山中学史上最悪&衝撃の事件が発生!どうする、鈴木先生!?常識を打ち破れ、世界は変わる―。

6点!!ドラマ版が、一話一話が刺激的で、スピード感たっぷりだったので、映画の、前半に繰り広げられる会話劇は、滑り出しとしては、退屈に感じました。しかし、面白味を減らしても、鈴木式メソッドをじっくり観せるという制作側の意図は伝わってきて、終始、「教育とは?」と問い掛けられ、鈴木先生の世界観に、填められていっている自分がいました。なので、中々、重たいです(^_^;)麻美とのシーンや、足子先生(富田靖子)との対決を、もう少し観たかったです。全体的に、生徒たちが生き生きしていて、良いです。先生対生徒というより、人対人で、向き合って、時に、教え、教えられして、前に進んでいるのが、爽やかに描かれていて良いです(*^_^*) クライマックスでの、スペシャルファクター“小川”が成長し、炸裂するシーンは、土屋太鳳ちゃんの演技も素晴らしく、思わず聞き入ってしまいました(^-^) 「鈴木先生!」「小川ー!」のシーンなんかは、二人の不思議な信頼関係と、鈴木先生の実験教室が、将来的に成功しているのかを、如実に表していて、見応えがありました(^-^)v 長谷川さんは、メガネをかけていて、ラブシーンを演じていない時の方が、セクシーな不思議な俳優さんです。何かがドカンと起こったり、展開したりする作品ではないけれど、鈴木式メソッドという一つの事を追求した中身の濃い作品です。2013年公開。

 

 

「ムーンライズ・キングダム」

ブルース・ウィルス、ビル・マーレイ出演他。1965年、ニューイングランド沖にある小さな島で、12歳のサム(ジャレッド・ギルマン)とスージー(カーラ・ヘイワード)は恋に落ちた。ボーイスカウトのキャンプから脱走したサムと、両親の目をかいくぐって家出したスージーは、秘密の場所“ムーンライズ・キングダム”を目指して駆け落ち。そんなふたりを、親、警察、福祉局、ボーイスカウトの子供たち&スカウト犬のスヌーピーが大追跡!島中を巻き込んでの“愛の逃避行”の行方は・・・?この冬、最高にハッピーで、最高にいとおしい、小さな島の大冒険に、誰もがきっと心を奪われる。

5点!!シュールで辛口な現実を、可愛い御伽話風に描いた、現実とファンタジーが混在する小さな島の昔話です。60年代の電話のやりとりや、ボーイスカウトの規律の厳しさなどが、コケティッシュに描かれていて、面白かったです。ウェス監督が描く世界は、ガリガリで真っ白な人々や、枯渇してそうな老人ばかりで、皆、笑わないのですが、それが気になるか気にならないかで、大分好き嫌いが分かれると思います。(私は割と苦手です。)如何せん、主役のサムとスージーも、殆ど笑わないので、可愛くないです。表情も、あえて豊かにしていないのも、可愛くないのに拍車がかかっているというか(^_^;) 唯一、健康そうな警官ブルース・ウィルスと隊長エドワード・ノートンは、血の通った人間という感じで良かったです。スージー母との不倫は謎でしたが(深く語られ無さ過ぎ。)ラストまで、物語がどう転がるかわからなかったので、最後まで観てしまいましたが、“子どもの島を巻き込んだ駆け落ち”映画としては、もう少しドキドキワクワクしたかったです(´~`) 2013年公開。

 

 

「ゲキ×シネ 髑髏城の七人」

小栗旬、森山未來出演他。天正十八年。織田信長亡き後、天下統一は豊臣秀吉によってなされようとしていた。しかしそれに抗う一人の男が関東に存在した。それは、漆黒の髑髏城に潜む武装集団<関東髑髏党>を束ね、自らを、“天魔王”(森山未來)と名乗る、かつて信長に仕えた男であった。血を流すことを厭わず、もはや狂人と化した天魔王率いる関東髑髏党から追われていた女(仲里依紗)を、行きがかりから助けた捨之介(小栗旬)は、女を匿ってくれるという色男で無界屋蘭兵衛(早乙女太一)に出会う。奇妙な縁に操られ、関東に集まり始める者たち。捨之介と蘭兵衛が共に抱える過去、そして天魔王とのつながりが明らかになる時、天魔王の悪しき野望も明らかになろうとしていた。全てを覚悟した捨之介は天魔王を止めるため、たった七人で、二万の兵で固められた髑髏城を攻め落とすことを決意するのだった。

9点!!一昨年に上映された舞台のゲキ×シネです。舞台鑑賞してます。初ゲキ×シネだったのですが、拍手を我慢するのが、大変でした。もうゲキ×シネに関しては、上映中拍手していい事にしませんか?(爆)音響とか全体のバランスとかを考えると、個人的には、生の舞台の方が、全体を見渡せて、静と動がよくわかるし、特に、劇団☆新感線の、大音量のロックは、良い劇場の良い音響で聞いた方が、断然良いので、そこは映画ならではの驚きの演出みたいなのがあってもいいかなと思いました。でも、役者さんの表情などを近くで見れると、勝地くんとか、早乙女くんは、表情から演技からの一連の流れが、本当に上手いなぁと思いました。小栗くんの「三途の川に、捨之介!」のオープニングの衝撃は、やはり生の方が凄かったですが、ゲキ×シネでも、再びハッとするほど、恰好良くて、懐かしいなぁと思いながら観てました。映画と違うところは、何度でも観たいと思えて、終わってからも、余韻が抜けない作品です。2013年公開。

 

 

「きいろいゾウ」

宮崎あおい、向井理主演他。出会ってすぐに結婚したツマ(宮崎あおい)とムコ(向井理)。二人には“秘密”があったが、それでも幸せな日々を過ごしてきた。だが、ムコ宛に届いた差出人のない1通の手紙をきっかけに、ふたりの気持ちは大きく揺らぎ始める―。愛する痛みを知り、傷つきながらも、お互いを信じ、想い合う。結婚して初めて経験していく、男女の繋がりと人生をドラマティックに描いた、感動のラブストーリー。

6点!!原作は、手紙が届く前にリタイアしましたφ(_ _)。 メリハリ無く繰り返される、毎日の食卓の下りが長くて。映画は、原作を大切に描いているなぁという印象を受けました。前半の、ツマとムコのほんわかした日常のやりとりの中に、違和感を覚える程に眉間に皺を寄せ、ピリッとした空気を放つ宮崎あおい。最近、彼女は柔らかい印象の役が多かったので、久々に、10代の頃の彼女の作品に観られる、空気で人を斬るような演技が観られて、それだけでも、この映画を観た甲斐がありました(^^)ツマがそんな空気を纏っている理由は、後半明らかになるのですが、それまでのくだりがけっこう退屈です。で、オチも大した事もなくて(爆)ツマの両親との関係や、アレチさん(柄本明)や大地(濱田瀧臣)のストーリーを、もう少し肉厚に見せて欲しかったです。でも、結婚してから恋をして、濃密な時間を過ごして、それでも相手の事を、実は全然知らなくて、傍にいるのに、向き合えてない時間があって、不安になってという、人を大事に想うという事の愛おしさ、難しさを、とても丁寧に描いている作品です。けっこうだるいなって思って観ていたはずなのに、エンドロールでゴスペラーズの描き下ろし曲(「氷の花」)が流れたら、自然と涙がこぼれそうになってしまいました。そんなスッと心に入ってくる不思議な、ホロ苦い大人のラブファンタジーです。2013年公開。

 

 

「ボクたちの交換日記」

伊藤淳史、小出恵介主演他。田中(伊藤淳史)と甲本(小出恵介)が高校卒業後に目指したのは「お笑い」の世界。千葉県出身ということでコンビ名は“房総マイヤーズ”。しかし、現実は厳しく、結成12年、30才も目前、売れる気配は一向にない。そんな時に甲本から発案されたのは「交換日記」!交換日記は次第にお互いの本音に迫り、2人は再び夢に向かって走り出していく。そして全てを賭けお笑いコンテスト“笑軍”に挑むのだが・・・。夢を諦めていい理由が、人生には一つだけある。青春の全てを捧げ駆け抜けた、あるお笑いコンビの感動の物語。

3点!!原作は未読ですが、鈴木おさむさんの嫁シリーズは大好きです。小出くんの久々の新作なので観てきました。基本、お笑いが苦手で、やってると局を変える程なので、厳し目で観たのですが、映画内でのネタも面白かったですし、長澤まさみちゃんや、カンニングの竹山さんなど、周りの布陣が、完璧でした(^-^) 熱を出した甲本と久美(長澤まさみ)とのやりとりが絶妙で、長澤まさみちゃんは、どんどんコメディー&セクシーな役が上手くなってるなと思いました(^^)芸人あるあるなストーリーが、変にしつこくなく、がむしゃらに真っ直ぐに、心に伝わるように描かれていて、鈴木さんの色に、内村さんのセンスを加えて、すっきりまとまっていると思いました。ただ、ラストにかけて、特に捻りがなく、想定内過ぎて、感動するのは、内輪だけじゃないかなぁと、ああやっぱり的な残念な感じで観てしまいました(´~`) こういう作品を作るなら、一山乗り越えなければならなかったところだと思います。ファンモンの書き下ろしの「さよならじゃない」が、とても良くて、2時間の本編より、こちらに感動してしまいました。私的には、こちら(ファンモン)の解散で、こんな歌、歌われた方が泣けます(爆)あと、田中役は、濱田岳くんの方がハマるんじゃないかなと(パワーバランス的にも。)思いながら観てたので、もどかしかったです(爆)2013年公開。

 

 

「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」

スラージ・シャルマ主演他。なぜ少年は、生きることができたのか。主人公は海で嵐に見舞われ、ただひとり生き残った16歳の少年パイ(スラージ・シャルマ)。家族を亡くした悲しみに暮れる彼に、さらなるか国な運命が降りかかる。パイが避難した小さな救命ボートには、何とトラが隠れていたのだ・・・!このあまりにも巨大な試練に直面した少年は、どのようにトラとの共存関係を築き、希望をたぐり寄せていくのか。まったく予想できない壮大かつミステリアスな展開、絶望的な現実の中でも前向きな気持ちを失わない主人公の奮闘がスリルと共感を呼ぶエモーショナルなドラマ、誰もが目を疑う極限状況のもとで繰り広げられる227日間にも及ぶ漂流生活の果ての、心揺さぶる結末。“生きる”ための驚くべき勇気と知恵が、想像を絶する奇跡を呼び起こす感動作がここに誕生した。

9点!!2D鑑賞です。アン・リー、流石です。見事な展開に唸ります(*^_^*) いかにして227日間を生き延びたか?これに尽きます。前半は、スリリングで壮大なパイの漂流記に魅せられ、後半は、パイの人生観や宗教観を通じて、生きるとは?人間とは?まで語りかける哲学的がテーマがお腹一杯な作品です。映像も素晴らしく、遭難するシーンの迫力や、溶けて煌めく夜の海のシーンの美しさは、素晴らしかったです(*^_^*) 欲を言えば、トラを、出来るだけCGを使わないで、撮影して欲しかったです。それで、かなり、画に出る緊迫感や、迫力が違ったと思うので。子どもの頃は、アドベンチャーとして楽しんで、成長したら、深く考える事の出来る良い作品だと思うので、あらゆる世代にお勧めです(o^-')b 2013年公開。

 

 

「横道世之介」

高良健吾主演他。1987年の春。18歳の横道世之助(高良健吾)は、大学進学のために長崎から上京した。入学式で声をかけてきた倉持(池松壮亮)とサンバサークルに入ったり、パーティーガールの千春(伊藤歩)に夢中になったりして学生生活が始まった。ダブルデートがきっかけに社長令嬢の祥子(吉高由里子)と知り合い、2人は親しくなっていく。人の頼みを断れず、常に相手に真剣に向き合う世之介。観る者すべての記憶に残る、最高に愛おしい主人公。出会えたことが、うれしくて、可笑しくて、そして、寂しい―。幸福感に包まれる、人間ドラマの誕生!

10点!!原作読んでます。原作を読んだ時は、世之介と祥子は、主演ふたりのイメージではなかったのですが、実際は、二人とも期待以上に、凄く良かったです(*^_^*) マイペースでお気楽で、いつもどこかズレてる世之介を、高良くんが、愛すべき人情キャラクターとして、身近にいるのでは?という雰囲気で演じていて、歩き方から会話の切り返しのタイミングまで、最高でした。加藤(綾野剛)とのやりとりなんかは、会話がずれっぱなしのまま進むので、とても可笑しくて、好きなシーンですd(^-^) 吉高ちゃんも、下北沢の登場シーンから、ふんわりしていて笑い上戸の祥子というキャラクターを確立していて、今までの吉高ちゃんが演じてきたキャラクターの中でも、1、2を争いくらい超可愛かったです(*^_^*) 上京あるあるや、学生あるあるが、世之介を通して、自分も体験しているかのような気持ちになれて、世之介が戸惑ったり笑ったりするのを観てるだけで、世之介イイなぁとニヤニヤしちゃいましたo(*>▽<*)o もう、全編好きなシーンです♪世之介を取り巻く周囲の登場人物たちも、「いるいる!」というような人ばかりで、皆、演技が着実な役者さんが演じていて、良かったです。個人的には、主役から端役まで、奇跡のキャスティング!というくらい大好きな役者さんで固められていて、私にとっては、目からウロコな作品でした(*^_^*) 主役がいなくなってしまう映画なのに、観終えた後、ほっこりした気持ちになれて、可笑しくて笑顔になれる、温かい作品です(*^_^*)♪ 2013年公開。

 

 

「ひまわりと子犬の7日間」

堺雅人主演他。命の期限は7日間。ぼくたちはキセキを起こす。ただ、愛の力だけで―。ある冬の寒い日、母犬と生まれたばかりの子犬が保健所に収容される。母犬は近寄る人すべてに激しく吠え、懸命に子犬を守ろうとしていた。一匹でも多くの犬を助けるため、里親探しに翻弄する職員の神崎彰司(堺雅人)は、何とか母犬の心を開かせようと奮闘する。そして、彰司の娘は、太陽の下で生きていけるようにと、母犬に「ひまわり」と名付けた。しかし、犬たちの命の期限は刻一刻と近づいていた。信じる想いが、愛と希望をつなぐ、深くやさしい物語。

6点!!動物ものは、少し苦手な部類に入るのですが、冒頭のひまわりの半生1分紹介で、思わず涙。文字ナレーションのみで淡々と語られるのと、その内容の反比例が、やばかったです(>_<) ひまわりを演じているのは、「マリと子犬の物語」での名演技が記憶に新しいイチ。前作に勝る名演技です。監督は、山田洋次監督との共同脚本で知られる平松恵美子監督。動物ものは、泣きモノになりがちなイメージですが、保護犬の現状と、神崎とその家族と、どちらに偏る事なく丁寧に描く事で、しっかりストーリーを観せる事に成功していると思います。刹処分機に動物を入れてボタンを押して、その後まできちんと描いていたり、小学5年生の娘・里美が、父親の保健所の仕事の中身を知り、理解し、受け止めるまでが一つの軸となっていたり、皆が、命を繋ぐために必死に生きている姿が心に残る作品です。父親としての堺さんの演技は、少し違和感あり。里美を抱き締めるところとか。でも、堺さんに頭ぽんぽんされたいです。あれは、胸キュンシーンでした(笑)2013年公開。

 

 

「バチェロレッテ あの子が結婚するなんて!」

キルティン・ダンスト主演他。女子の人生を揺るがす、大事件勃発!!高校時代の同級生で、おブスでおデブな友達ベッキーが、プロポーズされた!衝撃の告白を受けたレーガン(キルティン・ダンスト)は、すぐさま親友のジェナ(リジー・キャプラン)とケイティ(アイラ・フィッシャー)に報告、3人は結婚式に出席するためNYへ。美人で頭も良くて男もいるのに結婚の気配すらないレーガン、忘れられない元カレとの再会に動揺するジェナ、エッチ優先で本気の恋に巡り会えないケイティ―そんなワケありな3人が結婚前夜パーティーでハジけすぎて、花嫁のドレスを破ってしまう!挙式まであと12時間!次から次へと襲いかかるトラブルと甘い誘惑に、さらに暴走する3人!ヒビが入ったドレスと友情、そして3人の女子道の行方は―?“幸せ”って人と比べるもの?友達(しかもおブス!)の結婚に焦る、<バチェロレッテ(独身女子)>3人組の史上サイテーの一夜が始まる!!

5点!!88分という長い悪夢です。「ハング・オーバー」の女性版という感じですが、女の方が、ドロドロしてるし、嫉妬や執着が入り乱れ、痛いところの突き方も容赦ないです。おまけに、ケイティとジェナが初っ端からラリッてるので、グダクダ感が半端ないです。女同士の友情って、本当に不思議なもので、笑顔でおめでとうって気持ちも、確かに半分あるのに、本人がいないところでは、ズケズケに悪口を言ったり、デカ過ぎるドレスに二人で入ってフェイスブックにアップしたりする(それが悲惨な事態に。)、傍から見たら「卑劣過ぎるだろう(汗)」という面もあって、でも、お互いの良いところも悪いところもひっくるめて友達だから、最後に笑い合えればいいかという、逆に男前な、男性には理解出来ない友情かも知れません。後半のレーガンの追い上げが、本当に男前で、恰好良かったです。あんな友達欲しい!完璧主義の何が悪いの?て思いました☆レーガンの自分が将来着たいラインのドレスは、絶対友達に着せない!という気持ちは、何気に女子なら誰でも理解出来ると思いました(笑)グダグダで内容はあまりない話ですが、BB組の一員になった気持ちで観れるので、ジェナの元カレとかは「サイテー。女々しい。絶対ナシ!」って思いながら観てました(笑)リアルに痛い恐怖体験をしたい方は、お勧めはしませんが、どうぞ。2013年公開。

 

 

「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」

柴咲コウ主演他。恋人いない歴5年。職場のマネージャーに片思い中のすーちゃん(柴咲コウ)。上司のセクハラと不毛な恋愛にストレス蓄積中なまいちゃん(真木よう子)。結婚願望がありつつも、女三世帯で祖母の介護中のさわ子さん(寺島しのぶ)。3人は10年来の友人。時に一緒に涙して大声で笑い合う。それでも、互いに打ち明けない悩みもある。思いがけないキス、真夜中の号泣、突然の再会・・・不安は尽きずとも、明日は必ず来る―。ライフ・イズ・ちょこっと・ビューティフル。傷つくものに、幸あり。いくつもの選択と向き合う瞬間。その先にきっと笑顔がある。まだ見ぬ明日の私たちへ贈る物語。

5点!!3人の人生のアンサンブルストーリーなのに、前半、ぶつ切りになっていて、全然アンサンブルじゃないなぁとガッカリしかけましたが、後半は、すーちゃんの話を中心に、まとまっていたと思います。日常、人と関わった生きるからには、毎日ちょっとずつ傷付いたり、自分の人生の不安定さに泣きたくなったり、だからこそ、小さな幸せを大事に生きたり。3人の人生を、近い将来、もしくは、現在の自分の姿に投影して観る事が出来ました。特に、事件が起こるわけではないけれど、人に寄添うタイプの作品なので、さらりと観れて、少し心に残ります(^-^) 新さんと染谷くんが好きなので、すーちゃん独り占めかぁ、いいなぁと思いました。新さんの不意打ちのキスからの離れ方が、ヤバい格好良いです(あと喉仏(爆))染谷くんみたいなオサレ年下男子に好かれるなんて、可愛過ぎてキュンキュンしちゃいます。日常の幸せってこんな感じだなぁと、共感して観てました(//^-^//) 2013年公開。

 

 

「みなさん、さようなら」

濱田岳主演他。12歳の春、周囲を仰天させる一大決心をした悟(濱田岳)。繁華な団地には肉屋、魚屋、理髪店、衣料品店など何でもそろってる。外出は団地の敷地内だけで充分。初恋も、親友も、就職も、結婚も、何だって団地の中だけで出来る。だけどいつしか団地で暮らす友人は、ひとり、またひとりと悟の前から去っていく。本当はみんな知ってる。なぜ悟が団地から出ないのか。果たして悟が団地からでなくなった本当の理由とは?そして彼が団地の外に一歩踏み出す日は来るのだろうか―。少年と仲間たちの、笑いと感動の20年。

8点!!中村監督と濱田くんは、流石の名コンビぶりで、独特の、完成された世界観に惹き込まれ、2時間をじっくり堪能しました。全体がヒリヒリしていて、必ず観客の心に引っ掛かる作りは、見事です。とは言え、悟が団地を出る!?というタイミングが、2~3回あるので、途中、少し息切れしました(>_<) 団地の中だけで、青春を過ごし、恋もして、働いてという非現実的な日常と、悟が引き籠るきっかけとなった事件や、団地の中で起きる事件は、日常の中に潜む狂気そのもので、リアルさの境界線ギリギリを描いていたのが、良かったです。淡々と描いているので、俳優さんたちの演技力も光ってます。濱田くんと、田中圭くんの対決が、緊張感ビシビシで凄かったです。団地を出るのに、あれだけ四苦八苦していたのに、出る時は意外とすんなりというのも、人と人生そのものを表していて、良かったです。万人受けではないと思いますが、中村監督の作品の中では、解りやすくて観易いので、お勧めです。2013年公開。

 

 

「世界にひとつのプレイブック」

ブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンス主演他。少しイカれたきみが、なぜか希望の光。妻の浮気が原因で心のバランスを崩し、すべてを失くしたパット(ブラッドリー・クーパー)。今は実家で両親と暮らしながら、社会復帰を目指してリハビリ中だ。そんな時出会ったのが、近所に住むティファニー(ジェニファー・ローレンス)。愛らしい姿からは想像もつかない、過激な発言と突飛な行動を繰り返す彼女に、振り回されるパット。実は彼女も事故で夫を亡くし、心に傷を抱えていた。ティファニーは立ち直るためにダンスコンテストへの出場を決意、パットを強引にパートナーに任命する。人生の希望の光を取り戻すための、ふたりの挑戦が始まった―!心が壊れた二人の再起に、全世界が応援!爆笑がいつしか大粒の涙に変わる<共感度NO.1>の感動作。

8点!!クーパーの、躁状態の演技が、とにかく凄くて、ローレンスの、病んでるのが当たり前という凄味も、強力パンチが効いていて、生きる事に崖っぷちな二人が、足掻いて苦しむ姿に、引摺り込まれてしまいました。なので、観る前に想像していたよりずっと、ナーバスな状態で鑑賞(爆) ストーリーも、テンポが速くて、人間模様も濃く、面白くて、何より、役者さんたちの演技の良さが際立っていて、登場人物たちが、リアルで生き生きしてます。その辺りが、共感度が高いを通り越して、感情にリンクし過ぎて、眩暈と頭痛が止まらなくなるくらい凄かった・・・です<_<)o>> アメリカって、案外、日本より、精神疾患があると生きにくい国なのねと、正直、驚きました。台詞が多くて、それで全てを説明してしまう流れは、結構、疲れました。英語の台詞だと、コメディーセンスが効いてて、自然な流れで笑えたので、日本語訳では、伝わり切らない面白さが、今回はあったように思えました。大人なクーパーと、少女っぽさが残るローレンスのカップルは、とてもキュートで良いです♪(^-^)v ジェニファーは、笑うと本当に可愛らしいので、癒しの意味で、ワンシーンくらいは、彼女の笑顔が欲しかったです。ツンツン過ぎて、パットに惹かれていく課程が分かりづらかったです。クーパーは、個人的に、タイプではないですけど、‘世界一セクシーな男’は、ゴミ袋を被っても様になるのねと感心しながら観てました(タイプじゃないのにカッケーな。爆)2013年公開。

 

 

「クラウド アトラス」

トム・ハンクス主演他。過去・現在・未来にまたがる500年の間の6つのエピソードが、アトランダムに行き来するように見えて、実は完璧に計算された順序で描かれていく。波乱に満ちた航海物語、幻の名曲の誕生秘話、原子力発電所の陰謀、人殺しの人気作家、伝説となるクローン少女の革命家、そして崩壊後の地球の戦いーそこに生きる人々は、姿が変わっても引かれ合い、何度も出会っては別れ、争いと過ちを繰り返す。いま、<人生の謎>が解けようとしている。親子、夫婦、兄弟、恋人、友人、あるいは敵同士となっても、いつかはその愛を成就するためにー。人種、性別、容姿・・・様々に形を変え、生きてゆく、魂の変移を描いた壮大なストーリー。

7点!!輪廻転生説に基づいて、様々な境遇の人たちが、運命に導かれて、人生を生き進む様が、ドラマティックに描かれています。黒人奴隷時代の大航海から、現代イギリスのコメディータッチな世界から、SF満載の近未来まで、豪華なキャストで、濃く描いているので、大作ではありますが、ストーリーを単体で観た時に、面白いか?と問われると、キャストで保っているようなストーリーもあったため、3時間は長く感じました。近未来ネオ・ソウルのストーリーは、映像と、ジム・スタージェスのアクションがとても格好良くて(ウットリ)、スピード感も抜群で、面白かったです。俳優さんたちの、特殊メークや、脇での登場の仕方が面白くて、次はどこに出て来るんだろうと、探しながら観るのが、楽しかったです。登場人物たちが、輪廻転生で生まれ変わるのですが、トム・ハンクスは、悪人から少しずつ善人になっていって、ヒュー・グラントは悪人のまま転生し続け、ジム・スタージェスや、ペ・ドゥナは、生まれ変わっても、同じ過酷な運命が待っている、ほんの些細な何かのきっかけや、掛け違いで変わる人生があったり、霊魂説により、同じような運命を繰り返す人生があったりして、なぜ生きるのかというテーマをますます考えてしまう作品でした。2013年公開。

 

 

「ジャンゴ 繋がれざる者」

ジェイミー・フォックス、クリストフ・ヴァルツ、レオナルド・ディカプリオ出演他。1859年のアメリカ南部。賞金稼ぎのキング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)と出会い、奴隷の鎖から解放されたジャンゴ(ジェイミー・フォックス)は、シュルツとコンビを組み南部のお尋ね者たちを捕まえていく。彼が腕を磨く理由はただ一つ。昔、奴隷市場で別れたきりの妻・ブルームヒルダ(ケリー・ワシントン)を見つけて救い出すことだった。妻は“キャンディランド”という農園の領主、カルヴィン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)の元にいた。キャンディは部下のエース・ウッディ(カート・ラッセル)と、奴隷たちを鍛え上げ、互いに闘わせて楽しむ極悪人だった・・・。妻を取り戻すための一代死闘が始まる―。

8点!!西部劇は、苦手なのですが、3時間をしっかり楽しめる作りになっていて、とても面白かったです(*^^*)黒人奴隷制時代を、敢えて見せつける事で、奴隷制のリアルを伝えるという監督の思いを感じました。中盤までは、王道のストーリーと音楽で(ちょっと煩かったけど。)、シュルツ&ジャンゴのコンビがとても格好良くて、キャンディ・ランドに乗り込むところなんか、超ドキドキ&ハラハラして最高に面白かったですが、シュルツが1発放っちゃってからは、ストーリー関係なくなってしまっていて、残念でした。復讐と言ってしまえば、それまでだけど、復讐なのに、登場人物の誰にも共感出来ないし、粘ってほしいキャラクターはあっさり死んじゃうしで、クライマックスの盛り上がりが、派手にやってるのに、ダレてしまっていた気がしました。サミュエル・L・ジャクソンのスティーブンは、人物を見せきっていて、とても良かったです。ジャンゴは、なんであんなに銃が上手いの?とか、お尋ね者になっちゃうけど、どうするの?とか突っ込み所だらけですが、3時間一気に見れたので、面白い作品です(^^)2013年公開。

 

 

「フライト」

デンゼル・ワシントン主演他。英雄か、犯罪者かー。男は一夜にしてヒーローになった。フロリダ州オーランド発、アトランタ行の旅客機が原因不明の急降下。ウィトカー機長(デンゼル・ワシントン)は墜落寸前の機体を回転させ、背面飛行により緊急着陸を成功、多くの命を救う。それはどんな一流パイロットにも不可能な、まさに奇跡の操縦だった。マスコミがウィトカーの偉業を称え、彼は一躍、時の人となる。ところが、ある疑惑が浮上する。彼の血中からアルコールが検出されたのだ。あの日、機内で何があったのかー?果たして、ウィトカーは真の英雄か、それとも卑劣な犯罪者かー?多くの人々の人生を巻き込む、驚愕の真実が暴かれる。

4点!!冒頭の飛行機墜落に至るまでの、機内の迫力は、凄かったですが、一転、墜落原因を探り出してからは、淡々と重たくストーリーが進みます。きっと、実際に、こういう事故があっても、世間で均きり騒がれた後は、厳しく重たい現実の淡々とした日々が、加害者・被害者共に待っているのだろうなと思いました。運命の公聴会までは、主人公がひたすらアル中に溺れ、大切なものを全て失い、それでも、酒を止められない姿が描かれているのですが、全く同情寄りな視点ではなく、淡々と描かれているのが、リアルな事件簿の様でした。共感出来ないし、展開も読めるので、デンゼル・ワシントンの熱演がなければ、かなり眠たい中盤劇でしたが(´~`) ラストは、心を入れ替える事を決意した主人公でしたが、あれも、主人公の心が弱く、追い詰められた結果、嘘に心が耐えられなくなって、転んだように見えました。またいつアル中に戻るかわからないような状態のラストもリアルでした(映画としての希望がないけど。)でも、あの飛行機は、彼が乗っていなかったら、確実に大惨事になっていたのも事実ですし、また彼がアル中を認めずに嘘で塗り固めようとしたのも事実で、GOD!じゃないけど、人の人生は、神のみぞ知るで、だからこそ、正しく生きる事が小さいようで大きいと教えてくれる映画でした。2013年公開。

 

 

「アンナ・カレーニナ」

キーラ・ナイトレイ主演他。政府高官カレーニン(ジュード・ロウ)の妻アンナ・カレーニナ(キーラ・ナイトレイ)は、輝く美貌を持つ社交界の華。ある日、青年将校ヴロンスキー(アーロン・テイラー=ジョンソン)と出会い、ひと目で恋に落ちる。愛のない結婚をしたアンナは、初めての情熱に社交界と家庭を捨てる決意をするがー。トルストイの不朽の名作。時代を駆け抜けた、美しくも激しい運命の愛が、現代によみがえるー。

6点!!物語の大半を舞台上で展開させる事で、本の世界からアンナ・カレーニナの世界が丸ごと飛び出してきたかの様で、それはそれは美しくきらびやかで、始まってすぐ、ウットリと惹き込まれてしまいました(*^_^*) 一番始めの盛り上がりである舞踏会のシーンは、クルクル回るワルツの美しさと、登場人物たちの、嫉妬、焦り、戸惑い、情熱などの様々な感情が絡み合い、素晴らしかったです。あとは、リョーヴィンとキティが、スペルゲームで、愛を告白し合うシーンがロマンティックで、お気に入りです(*^_^*) 一口に恋愛の‘愛’といっても、これでもかというくらい沢山の愛の形が描かれていて、アンナの溺れ囚われる愛を軸に、ドリーの愛、キティの愛、リョーヴィンの愛、そしてヴロンスキーの若く情熱的な愛、カレーニンの慈愛と、恋愛だけでおなかいっぱいです。(良い意味で。)後半、加速する愛に溺れる二人に心奪われるはずが、ナイトレイとアーロンの演技力不足で、若い二人がてんやわいやしてる風にしか見えず、感情移入出来なかったのが、残念でした。ジュード・ロウは、彼が登場するだけで、場面の重厚さが増して、良かったです。やっぱり愛に代償はつきものなのかぁとか、私はカレーニンがいいなぁとか、古典文学だけど、いつの時代も愛は変わらなくて、恋愛の訓本のような作品です。2013年公開。

 

 

「オズ はじまりの戦い」

ジェームズ・フランコ主演他。偉大な男になることを夢見ているカンザスの奇術師オズ(ジェームズ・フランコ)は、竜巻に飛ばされて魔法の国オズに迷いこんでしまう。たまたま名前が同じために、この国の予言に残る<伝説の魔法使い>だと誤解された彼は、オズの国の未来をかけた激しい戦いに巻き込まれていく。彼を導くのは美しすぎる3人の魔女たち─4人の運命が交差する時、オズの国の驚くべき真実が明かされる。“偉大なるオズ”は、なぜ誕生したのか・・・?

10点!!3D・吹替鑑賞です。ディズニーとオズの世界のコラボレーションが、素晴らしいです(*^_^*) 壮大で美しくて、驚きに満ちていて、ストーリーも登場人物たちも、とても魅力的で、気が付いたらラストという感じでした。主役はオズですけど、3人の魔女たちが、主役以上の美しさと存在感で、物語を支えていて、豪華過ぎるキャスティングにウットリでした(*^_^*) ミシェル・ウィリアムズのグリンダは、本当に、可愛く美しくて、小さい頃に読んだ「オズの魔法使い」のグリンダそのもので、レイチェル・ワイズのエヴァノラも、美し過ぎて、悪役なのに、ダークヒロインといえるくらい魅了していて、ミラ・クニスも、2番手を務めるに相応しい演技で頑張っていて、ディズニーだからこそ実現した夢のキャスティングだと思いました(*^_^*) 本当にアトラクションに乗っているような迫力とスリルあり、3Dが苦手な方にも、この作品ばかりは3Dをお勧め出来る映像美あり、オズの、目に見えない大切なものを教えてくれる世界観ありで、パーフェクトな作品です。2013年公開。

 

 

「舟を編む」

松田龍平主演他。出版社・玄武書房に勤める馬締光也(松田龍平)は、営業部で変わり者として持て余されていたが、言葉に対する天才的なセンスを見出され、辞書編集部に異動になる。新しい辞書「大渡海」ー見出し語24万語。完成まで15年。編集方針は「今を生きる辞書」。個性派ぞろいの辞書編集部の中で、馬締は辞書編纂の世界に没頭する。そんなある日、出会った運命の女性(宮崎あおい)。しかし言葉のプロでありながら、馬締は彼女に気持ちを伝えるにふさわしい言葉がみつからない。問題が山積みの辞書編集部。果たして「大渡海」は完成するのか?馬締の思いは伝わるのだろうか?辞書[舟]を編集する[編む]人たちの感動エンタテイメント!!

7点!!松田龍平くんの雰囲気俳優さんぶりが、とても良かったです。前半は、殆ど台詞がないのですが、松田くんがそこにいるだけで、映画が成立していますし、馬締の仕草や表情が、豊かに物語を引っ張っています。久々に、がっちり小林薫さんが観れたのも、良かったです。小林さん始め、オダギリジョーさんなど、周囲もしっかり演技派で固められていて、言葉の話なので、より説得力がありました。素敵な言葉や台詞がたくさん出て来て、言葉って良いなぁと思いました(*^_^*) 香具矢役のあおいちゃんは、香具矢のイメージ的に、もう少し柔らかい雰囲気を出した方が良かったと思います。険があって、笑うシーンなのに、怖くて笑えなかったです(>_<)ストーリーは、中盤までは、笑いを織り交ぜながらテンポ良く進むのですが、辞書作りが大詰めになってからは、まるで某局の「プロフェッショナル」の再現ドラマを観ているようで、事実を淡々と描いているだけで、映画として成立していないように思えました。とはいえ、松本さん(加藤剛)の手紙には、やはり泣かされました。ラストも、あまり印象に残らず(>_<)あれが、香具矢に伝える相応しい言葉なのかなぁ?辞書作りのHow toは、面白かったです。2013年公開。

 

 

「プラチナデータ」

二宮和也主演他。この愛さえも、DNAで決まるのか。政府が水面下で収集した国民のDNAデータ「プラチナデータ」をもとに犯罪捜査が行われ、検挙率が大幅に上昇した2017年。科学者の神楽(二宮和也)は、DNA捜査の専門家として警察庁の特殊捜査機関「特殊解析研究所」に所属していた。そんなある日、DNA捜査のシステム開発者の殺害事件が発生。現場から神楽のDNAデータが検出される。身に覚えのない神楽は逃亡し、ベテラン刑事の浅間(豊川悦司)は、DNA捜査に疑問を抱き昔ながらの捜査で、神楽を追跡するが・・・。神楽は白か黒か?信じられるのか科学か、自分自身か?それは人類の希望か、絶望か。全てのカギを握るのは、[プラチナデータ]。

5点!!原作読んでます。映画オリジナルのラストに驚きます。原作は、東野さんが、初めて映像化を意識して描いたものだそうなので、ミステリー要素が弱いですが、個人的には、原作のラストの方がやっぱりしっくり来ると思いました。前半は、DNA科学捜査のハイテク機器や、たくさんの重要登場人物紹介、追走劇と、盛り沢山なのですが、どれも表面をなぞっているだけで、いまいち入り込めず、折角のアクションや迫力も、グダグダになってしまっている印象を受けました(>_<)この作品のカギとなる二宮くんの演じ分けも、神楽とリュウ以前に、「GANTZ」の時と余り変わらなくない?と思ってしまったので、興冷めでした。原作は、それぞれの登場人物たちが自分の信念を持って動く事で、各キャラクターが生き生きとして、物語が魅力的になっているのですが、映画では、浅間=トヨエツ以外、強い信念みたいなものが見えにくく、共感出来なかったのが、残念でした(T_T)後半の謎解きに入ってからは、ドキドキしましたが、東野さんだと思ってみてしまうと、ライトな展開に肩すかしをくらった気になるかも知れません。普通に見る分には、面白いと思います。「マイノリティ・リポート」に似ているので、ハイテクなカッコ良さの追っかけではなく、日本ならではの、心に響く人間劇が観たかったです。2013年公開。

 

 

「シュガー・ラッシュ」

「シュガー・ラッシュ」、それはお菓子の世界でゲームキャラクターが繰り広げるレースゲームのこと。嫌われ者の悪役を演じ続けることに嫌気がさしたラルフは、ヒーローになるために自分のゲームを飛び出し、「シュガー・ラッシュ」の世界に迷い込む。そこでラルフは仲間はずれにされていたヴァネロペに出会い、孤独な2人は次第に絆を深めていく。しかし、異なるゲームのキャラクターである二人の出会いは掟に反することになり、このままではゲームの世界全体に災いをもたらすことに・・・。果たしてラルフは、ヴァネロペを救い、ゲーム界の運命を変えることができるのか?そして彼は、“本当のヒーロー”になれるのか?いま、ゲームの世界の裏側で“悪役キャラ”ラルフの冒険が始まる!

8点!!2D・吹替鑑賞です。子ども向けですが、夢があって、スウィートで超可愛くて!女の子なら大人になっても、魅入ってしまうアドベンチャー映画です(*^_^*) 各キャラクターたちの性格や背景がとても魅力的で、皆に共感出来るし、皆、愛されキャラクターなので、今回はラルフが主人公ですが、ヴァネロペや、フェリックスや、カルホーン軍曹がメインでもスピンオフが作れるなぁと思いました(^-^)v ヴァネロペは、ちょっぴりいたずらっこで、小憎たらしさもありますが、三頭身の動きや顔が赤ちゃんみたいで、何をやっても、とにかくひたすらに可愛くて、夢中になってしまいました(*^_^*) お菓子の国も本当に可愛くて、カートを作るシーンや、メントスとコーラのマグマなど、お決まりですが、直球ど真ん中でツボでした☆こんなに可愛らしいのに、クライマックスのレースのシーンは、けっこう迫力があって、スピード感を楽しめるし、ワクワクするし、子ども向けといえど、さすがディズニーだと思いました。でも、展開が読めない、絶対ピンチ!みたいなところはないので、ハラハラ度は少し物足りないかも知れません。ヴァネロペのゲームがあったら絶対買います!こんな可愛いゲーム欲しい!したい!(公式HPで出来ます♪)2013年公開。

 

 

「藁の楯」

大沢たかお主演他。懸賞金10億円のクズを命懸けで移送せよ!少女が惨殺される事件が起き、殺人事件の懲役を終えたばかりの清丸(藤原竜也)が指名手配される。清丸を殺せば10億円の謝礼を支払うという新聞広告が出され、身の危険を感じた清丸は福岡県警に自ら出頭。清丸の命が狙われるという状況下、警視庁警備部のSP銘苅(大沢たかお)と白岩(松嶋菜々子)は凶悪犯を移送することになる。彼らは命がけで犯人の「楯」になりながら、やがて自問自答することになる―「この男に守る価値があるのか?」「それが本当の正義なのか?」そんなクエスチョンをすべての観客に突きつけながら、誰も予想できなかった驚愕のクライマックスへとすさまじいスピードで突き進んでいく、日本のエンターテイメント大作映画の歴史を変える作品が誕生!

7点!!「10億円で殺してください」って、普通殺さないだろという非現実的な物語のスタートに、銘苅たちと一緒に戸惑っているうちに、あれよあれよと、たくさんの人たちが清丸を襲い、信用出来る人間は誰かという緊迫した状況と、清丸への不信感が募って、気持ち的に、凄く重たい映画になっていました。アクションや、逃亡劇よりも、逃げる側、追う側の人間の背景を、じわりじわりと描き出していて、結構、ハードボイルドな作品なのかな?と思いました。藤原くん演じる清丸の胸糞悪さが半端なくて、気分が悪くて、手が震えました。主要キャストの脱落が、意外と早く、岸谷さんには、もう少し粘って欲しかったです。観てる最中は、色んな人の正義やら欲望やらに振り回されたけど、終わってみると、きちんとエンターテイメント作品になっていたと思います。2013年公開。

 

 

「図書館戦争」

岡田准一、榮倉奈々主演他。本のために、あの人のために。かつて自分と本を守ってくれた図書隊員を“王子様”と憧れて入隊してきた新人女性隊員・笠原郁(榮倉奈々)。想い込みと運動神経だけで入ってきた彼女を待っていたのは、鬼のような教官(岡田准一)だった。厳しい訓練の中で仲間と出会い、切磋琢磨していく日々の中で、普段は厳しく突き放しながらも時に絶妙なフォローも入れてくる鬼教官のことが段々と気になる存在になっていく・・・。そして同様に教官の方にも実はある秘めた想いがあった・・・。国家によるメディアの検問が正当化されている時代に、「本を読む自由」を守るために図書館側から生まれた自衛組織「図書隊」。銃器を手にした検問組織・メディア良化隊と日々激しい戦いを繰り広げながら、時に笑い、時には恋にも落ちる。手に汗握って笑って泣いてキュンとする、本と恋のツンデレ・エンターテイメント!

9点!!原作の大ファンです。原作は、一応ジャンル分けすると、ラブコメだと思うのですが、映画は、冒頭から、物々しい戦争描写に、圧倒されます。現代日本で、戦争が起きたらこうなるんだというのを、リアリティー溢れる映像で見せつけられ、恐怖を感じました。戦闘シーンの出来・迫力が、素晴らしく、全体の撃ち合いもそうですが、堂上の戦いっぷりが、格好良くて、「王子様だ~。」って思いました(笑)郁も戦闘能力が高いので、彼女の見せ場も、もう少し欲しかったです。戦闘シーンがリアルな分、少し台詞が聞きづらかったり、動きが見えづらかったりしたのは、次作で改善して欲しいです。全体を通して、ほぼ戦闘中なのですが、合間に挟まれる、堂上と郁のいきなりの急接近や、郁の王子様発言が可愛いのと、それを受けての堂上の反応に、キュンキュンしちゃいました(*^_^*) 郁を救出に行く最中で小牧に語るシーンなんかマヂ王子様!キュン死ですo(*>▽<*)o 映像化すると、戦争がより現実味を帯びていて、戦争で殺し合って、他に方法ないのかな?と「なんでこんな世界に・・・。」と郁と同じ気持ちになってしまいましたが、言論の自由のために、戦う隊員たちの姿には、胸が熱くなり、涙しました。今回、夢のキャスティングで、ほぼ完璧だったので、柴崎(栗山千明)、手塚(福士蒼汰)、小牧(田中圭)の活躍も、もっと観たいです。続編に持ち越しかな?続編楽しみです♪(あるかわからないけど、あるでしょう。)-1は、上映時間が短かったので、もう少し長くて良いから、カットしてしまった原作シーンを見せて欲しかったという珍しい形の-1です。2013年公開。

 

 

「県庁おもてなし課」

錦戸亮主演他。全国が観光ブームに沸く中、高知県庁は観光促進を目的に「おもてなし課」という新部署を設立した。・・・が、やる気はあるが空回りする若き職員・掛水(錦戸亮)をはじめとするメンバーたちは、何から始めていいのかわからず戸惑うばかり。そんな様子を、地元出身の人気作家・吉門(高良健吾)から“スピード感のないお役所気質”だと強烈にダメ出しされる。掛水は、指摘された“柔軟な民間感覚”を補うべく、優秀なアルバイト・多紀(堀北真希)や、伝説の元職員・清遠(船越英一郎)の力を借りながら、独創的な観光プランの実現へと邁進していく。彼らは数々の壁を越え、ふるさとで本当の「おもてなし」を見つけ出すことが出来るのか?掛水と多紀、すれ違ってばかりの恋の行方は?高知に戻ってきた吉門の秘めた想いとは?今、ふるさとから日本を元気にするためのビッグプロジェクトが動き出す!

3点!!原作読んでます。原作は面白いですけど、映画にする必要性は感じなかったです。観ても、やっぱり感じなかったです。脚本が、ドラマメインの岡田さんというのもあるかも知れませんが、映画レベルの事件や笑いがあるわけでもなく、あくまでほんわか有川ワールドです。高知県に行ってみたいなと思わせる映像があるわけでもなく。少し無理やりでもいいから、主役ふたりが巡る場所を、高知県以外の人が観てもわかるくらいの観光スポットにした方が良かったと思います。あとは、知る人ぞ知る店を巡りながら話を進めるとか。ラストもいきなり現実に話を繋げる必要はないかと。折角物語としてまとまっていたのに、穴が空いてしまったように感じました。錦戸くんが、「高知いい!」と連呼している割に、高知の良さが伝わってこない映画でした(´~`) 2013年公開。

 

 

「モネ・ゲーム」

コリン・ファース、キャメロン・ディアス主演他。印象派の巨匠モネ。その代表作「積みわら」の連作には、消えた1枚が存在した―。英国のサエない美術鑑定士ハリー(コリン・ファレル)は、その消息不明のモネの名画を使った大掛かりな贋作詐欺を企てる。完全犯罪に必要なのは、完璧な贋作と、持ち主を演じる美人の相棒PJ(キャメロン・ディアス)とカモになる億万長者(アラン・リックマン)。成功必至の計画と思ったのもつかの間、予測不能の騙し合いに発展!美術界最大のミステリー!?モネの“消えた名画”の謎で、15億円を奪い取れ!華麗なる一発逆転を狙ったモネ・ゲーム。曲者ぞろいの駆け引き、最後に笑うのは、誰だ!?

10点!!ワオ!な映画です(*'o'*) コーエン兄弟の脚本、羽茶目茶コメディーです。オープニングアニメが、ひとつのショートアニメとして完成されていて、お洒落なのと、映画本編を予想させるもので、そこでグッと心掴まれてしまいました。スタイリッシュな贋作詐欺とカウガールという「どう繋がるの!?」な突飛な設定&展開に、初めは置いてけぼりになってしまいましたが、(劇場は爆笑。)慣れて来ると、何重にも仕掛けられたマジックを観ているかの様な鮮やかな場面展開と、皆がC.ディアスになっちゃったみたいなテンションの高いコメディエンヌぶりに、ラストまでドキドキワクワクでした(*^_^*) コリン・ファースとアラン・リックマンまであんな事に!(笑)というシーンだらけで、それだけでも十分見応えがあります(o^-')b C.ディアスは、相変わらずso cute!です♪でも、‘お嬢さん’には、もう無理があるかなぁ(^_^;)ツッコミどころも満載なので、ライトでハッピーな話がお好きな方は、バシバシ突っ込みながら観て、笑えるので、お勧めですo(^o^)o 2013年公開。

 

 

「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命‏」

ライアン・ゴズリング、ブラッドリー・クーパー主演他。天才的なライダーのルーク(ライアン・ゴズリング)は、移動遊園地で鉄の球体の中をバイクで駆けるショーをしていた。元恋人ロミーナ(エヴァ・メンデス)と、偶然出会うが、彼女はルークの子供を密かに産んでいた。ルークは二人を養うために、移動ばかりの生活をやめ、バイク・テクニックを生かして銀行強盗を働くようになる。そんなルークに危険が迫る。腐敗しきった警察の中で、昇進を目指す野心的な警官エイヴリー(ブラッドリー・クーパー)がルークを追い詰める。壮絶なドラマは、15年後の息子たちの世代にも引き継がれ、今を生きる二人の高校生が、親から受け継いだ罪と向き合うことになる。15年に渡る三つの物語を描いた犯罪ドラマ。

8点!!これでもかっていうくらいアンビリーバボーなクライムドラマです。「ブルーバレンタイン」のデレク監督らしく、じっくりと丁寧且つ無駄なシーンがない作りで、しっかり魅せてくれます。そして、何と言っても、生き様の全く違うライアン・ゴズリングとブラッドリー・クーパーが、めちゃくちゃ格好良いです(*^_^*)この二人ってだけで、女子は見れちゃうと思います。ゴズリング演じるルークは、駄目な王道のような男なのですが、気怠い雰囲気と、息子を想う強い気持ちが伝わって来ますし、バイクのチェイスシーンも、凄い緊迫感でハラハラ&ドキドキです。クーパーの、短髪はイケメン過ぎ(笑)二人が対峙するシーンまで結構引っ張るので、「キター!」ってなりますもん(笑)まるで現実に起こってるかのような、リアルな描写と、俳優さんの、台詞がない時の心の動きが、手にとるようにわかって、とても良いです。全員悪いわけじゃないのに、交差する事によって少しづつ悪い方向に行ってしまって、悲劇としかいいようがないストーリーかと思ったら、ラストは、二人の子どもが父親の背中を見て自立するまでに育って、そこに至るまでの悲しみ、刹那さをたっぷり見た後なので、感動です。ジェイソンが、写真を見つけるシーンは、涙なしには見られません(;_;)ジェイソンを演じたデイン・デハーンが、出たてのL.ディカプリオを彷彿させる綺麗な眼をした癖のある俳優さんで、とても良いです。デレク監督の、静かに伏線を張っていく描き方が苦手な方には、寝てしまう映画だと思いますが、好きな方には(私は好き。)重たいけど、しっかり二人の人生が心に残る格好いい作品だと思います(o^-')b 2013年公開。

 

 

「体脂肪計タニタの社員食堂」

優香主演他。健康計器機器メーカー、タニタの社長(草刈正雄)の一言をきっかけに、そのとんでもないプロジェクトは始まった。肥満体系で気弱な二代目副社長(浜野謙太)と、体脂肪率40%以上にして危機感ゼロの3人のお気楽社員に下された最悪の業務命令、それは新商品発表に賭け、社運を背負ったダイエット!イヤイヤながらプロジェクトに取り組むハメになった彼らは、就職浪人中の栄養士・菜々子(優香)の指導の下、ダイエットにチャレンジするが・・・。果たして彼らは、見事ダイエットに成功し、リベンジできるのか?その波乱の道のりやいかに?

4点!!面白そうな要素が全くない中で、健闘したと思います。単純明快なストーリーと、直球の笑いは、老若男女問わず、素直に楽しめると思います。SPドラマなら大成功したと思います。しかし、余命5年以内と宣告されておきながら、全く危機感のないタニタ2代目を始めに、終盤までダイエットへのモチベーションが低い社員たちを見て、ワクワクしたり応援したくは中々なれないです。体重管理って、そんな甘いものじゃないし。肝心の料理も、おうちのごはんという感じで、数多の料理映画と比べると、全然美味しそうに見えなかったのが、痛かったです(>_<)料理技術がない栄養士という設定は面白いと思いました。デブを決してデブとは言わず、ポッチャリさんと可愛く収めてしまう平和な作品です。2013年公開。

 

 

「はじまりのみち」

加瀬亮主演他。「二十四の瞳」などさまざまな傑作を世に送り出し、日本映画の黄金期を築いた木下恵介監督の生誕100年記念作。木下恵介の弱く、美しい者たちに注ぐ暖かい眼差し。その源にある母・たま(田中裕子)の姿に注目し、戦中、血気盛んな映画青年として軍部に睨まれ、松竹を一時離れるきっかけとなった「陸軍」の製作時のエピソードを織り込みながら、母子の情愛を描く実話を元にした物語。

7点!!木下監督の作品は、3作品くらいしか観てません。でも、これは観たいと思っていたので、行ってきました。木下監督の作品世代の方はもちろん、そうでない、作品を知らない方でも、家族の物語として感情移入出来る作りになっていたのが、良かったと思います(^^)木下監督が、「陸軍」での母親の描き方を問題視された事をきっかけに、松竹を一時離れ、病気の母親を連れて、疎開するという、監督の人生のほんの数日間だけを描いているのですが、監督の人生そのもの全部を観たかのような気持ちにさせられて、原監督が、木下監督を敬愛しているのが、画を通して伝わってきました。前半は、「静」の世界観の中で、夜の音だったり、鳥のさえずりだったり、川の流れの音だったりが、深々とした山越えのシーンを支えていて、後半は、少しだけ「動」で、恵介と便利屋(濱田岳)が川辺で語らうシーンが、当時出すことの許されなかった、当たり前の人間の素の感情を吐露していて、それを映画で描く事の何がいけないのかという恵介の強くて苦しい想いが伝わってきました。こうやって、頑張った人たちがたくさんいて、今たくさんの作品を見ることが出来てるんだって、改めて思いました。恵介が、「もう作りたいものを作れる日は絶対に来ない。」と、諦めかけた時に、母・たまが、道をきちんと指してあげるのを見て、どの時代の母親も、母はこどもの道しるべであって、子どもはそんな母親を大事に想い、互いに思いやる絆より強いものは人生でないと、しみじみ思いました。とても人に寄り添うような感情表現が多いので、「私の家族はどうかな?自分はどうかな?」と自分に照らし合わせて観ていました。ラストの監督の作品プレイバックは、流石に知らないと、一旦泣き終わって、まだやっているくらいの長さなので、(作品がたくさんあるので)その世代でない人は置いてけぼりかなと思いました。個人的には、加瀬くんとユースケさん、濱田くん、3人とも大好きな俳優さんなので、いつもより個性抑えめで、でもキラリと光る地に足がついた演技が見られて、良かったです♪2013年公開。

 

 

「インポッシブル」

ナオミ・ワッツ、ユアン・マクレガー主演他。2004年末、マリア(ナオミ・ワッツ)とヘンリー(ユアン・マクレガー)の夫婦は3人の息子を連れてタイのリゾート地にバカンスにやってくる。家族でひと時の楽しい時間を過ごしていたが、クリスマス翌日の12月26日、大災害が発生。周囲は一転して目を覆うような悲惨な状況へと変わり、マリアやヘンリーらも離れ離れになってしまう。しかし絶望的な状況の中でも一家はそれぞれの無事を信じ、再会するために歩み始める。これは、2004年、スマトラ島沖地震で津波に遭遇し、離ればなれになりながらも再会を信じて生き抜いたある家族と、その周囲の人々を描いた感動の実話である。

8点!!製作はスペインです。出演者にユアンを据えるあたり、海外での地震・津波のとらえ方の大きさがわかります。オープニングの効果音が、すでに物凄い恐怖を感じさせ、クリスマス休暇の楽しい描写も、嵐の前という感じで怖かったです。ここで、サイモン一家のそれぞれの性格が分かりやすく描かれていたので、その後、感情移入し易かったです(^-^) 地震の描写は、ほぼ無くて、いきなり来たように描かれる大津波の映像が、容赦なく、凄かったです。マリアの怪我も、目を背けたくなるくらいのものをしっかり描いていて、あの時のマリアとルーカスの途方もない気持ちが伝わってきて、余りの恐怖に泣く事すら出来ませんでした。あとは、原住民の方達のマリアの運び方。言葉が通じないと、あんな事になってしまうのねと、痛かったです。いつもみたいに外人が皆親切な訳じゃないところも、現実味があって良かったです。しかしやはり、自分が辛い時は、周囲の辛さも痛い程分かるので、最後は助け合い、労り合う事が出来るのが、人間の素晴らしいところであり、それは天災でも何にも奪えないというメッセージも、良かったです。特に、長男・ルーカス(トム・ホランド)の成長を通して、描かれているところが、地震=成長ものって中々ないので、良いと思いました。(実話ですし。)海外からの視点での地震作品は珍しいと思うので、お勧めです。2013年公開。

 

 

「華麗なるギャツビー」

レオナルド・ディカプリオ主演他。宮殿のような豪邸に暮らす、謎めいた男がいる。彼の名は、ジェイ・ギャツビー(レオナルド・ディカプリオ)。どこから来たのか?どうやって大富豪になったのか?仕事は何をしているのか?いったい何のために、毎夜のように豪華絢爛なパーティーを開くのか?誰一人答えを知らない。やがて、耳を疑う噂と危険な人脈、そして上流階級の女性との禁じられた恋が、少しずつギャツビーの華麗な仮面をはがしていく―。彼の名はギャツビー。男の憧れ、女の理想。その人生は―【嘘】。

9点!!L.ディカプリオ×バズ・ラーマン監督の再タッグで贈るスペシャルロマンティックなラブストーリーです(*^_^*)♪ レオファンの方は、絶対絶対観た方が良いです!甘いマスクと切なげな表情に、大人の男の貫禄を加えて、プリンス・レオ様復活ですo(^o^)o 舞台は、古き良き時代のアメリカ・N.Y.。服装から車まで、何もかもがお洒落で可愛いです。(車、マジカワイイ。)ギャツビーが現われたのは、そんな誰もが人生の大逆転を夢見た時代。テーマパークのような大豪邸に豪華絢爛なドレスやショー、それを操るのは美しき一人の大富豪。そんな彼が一途に想い続けるのが、これまた良家の御嬢様、デイジー(キャリー・マリガン)。デイジーの登場シーンのマリガンは、天使か妖精サンが遊んでるのかと思いました(笑)雰囲気美人最強w(☆o☆)w ただの美男美女のラブストーリーかと思いきや、実は、彼は、かなりのコントロール・フリークで、そんな彼が、富や名声でも思うようにならない恋に出会ってしまったら?という、しかも後半は、前半のきらびやかな雰囲気とはうって変わって、ダークなサスペンス調で、続きがどうしても気になってしまう、あっという間の2時間半ですd(^-^) どんなに美しいものに囲まれ着飾っても、恋をし、必死になれば、情けなくも、醜くもなるというのが、アメリカの光と闇との対比のように描かれていたのも、良かったです。コメディタッチなお茶会シーンのレオは、めちゃめちゃキュートです♪でも、やっぱり、あんなに一途に強く、美しい男性に想われるのは、女性の夢だと思います。無駄な会話がなく、スピーディーな展開なのに、しっかりウットリ出来るところが良いです(*^_^*) レオの美しさありきで、ストーリーが展開されてしまうのはどうかなぁと思いましたが、それ以外は、人間の愛憎渦巻く極上の甘くて怖いエンターテイメントです。3D上映もあるそうなので、美しい世界をより楽しみたい方は、3Dでどうぞ(結構良いのではないかと思います。)2013年公開。

 

 

「さよなら渓谷」

真木よう子主演他。「私たちは、幸せになるために一緒にいるんじゃない。」被害者の女と加害者の男。事件から15年、女はその男と生きることを選んだ。緑豊かな渓谷で幼児殺害事件が起こり、容疑者として実母の立花里美が逮捕される。しかし、里美の隣家に住まう尾崎俊介(大西信満)の内縁の妻かなこ(真木よう子)が、俊介と里美が不倫関係にあったことを証言。現場で取材を続けていた週刊誌記者の渡辺(大森南朋)は、俊介とかなこの間に15年前に起こったある事件が影を落としていることを知り、2人の隠された秘密に迫っていく。これは憎しみか、償いか、それとも愛なのか―。幼児が殺害された事件をきっかけに暴かれる一組の夫婦の秘密を描きながら、男女の愛と絆を問う衝撃作。

完成披露試写会に行ってきました。出演者全員勢揃いで、思わぬところで生・井浦新さんに会えて目がハートに♪(古い。)誰よりも小顔で誰よりも腰の位置が高くて一番格好良かったですo(*>▽<*)o 大森兄弟の掛け合いも見れましたし、レアでした。

7点!!“救ってもらうためではなく、自分で自分を救うために一緒にいることを続ける。そういう愛があってもいいと思うことは、いま自分がここに生きていていいと思うことと同じなのだ”という、私の好きな作家さんの言葉を借りますが、俊介とかなこの関係は、端から見たら、共依存の他何ものでもないのかも知れないですけど、それでも二人が生きていくためのひとつの愛の形であった事は、誰にも否定出来ないと思いました。鈴木杏演じる女性記者が、理解出来ないと二人の関係に困惑する一般目線として登場しますが、普通の幸せを生きている人には、到底理解出来ない関係だと思います。とてつもない憎しみと悲しみを抱えたかなこと、とてつもない懺悔の思いを抱えた俊介は、今回の事件がなかったら、もしかしたらゆっくりと幸せになれていたのかも知れないと思ったのと同時に、過去からは逃げられないというの突き付けられたような気がしました。ラスト近くの「幸せになりそうだったから。」と、初めて俊介が感情を吐き出した台詞に、それまで張り詰めていた感情が、決壊しました。大西さんの演技をガッツリ観たのは初めてですが、素晴らしいです。憎しみや懺悔が、愛に変わっても、決して、愛を言葉にする事は出来ず、献身的に尽くし守ろうとする俊介と、揺れ動き、葛藤するかなこの姿は、切なくて苦しくて、胸が押し潰されそうです。真木さんの演技が微妙だったので、その点はマイナスでしたが、原作はさぞ良いのだろうなぁと思いました。私は、俊介とかなこは再び出会うと思います。2013年公開。

 

 

「爆心 長崎の空」

北乃きい、稲森いずみ主演他。女子大生・清水(北乃きい)は、些細なケンカをしたまま、突然母を亡くしてしまう。一方、カトリックの家庭に生まれ育った砂織(稲森いずみ)は、娘を失った悲しみを忘れることができずにいた。ある日、新たに妊娠が発覚した砂織は、浦上天主堂近くで清水と偶然知り合い、心を通わせていく。戦後68年の被爆地・長崎から今の日本へ届けたい、再生への想い。キリスト信仰が根ざす被爆地・長崎に暮す人々のごく当たり前だけどかけがえのない暮らしに差し込む一筋の希望を描く感動の物語です。

5点!!戦争ものというよりは、300年続くキリスト教の信仰と弾圧と、原爆の歴史がある長崎に暮らす人々が、命に対して、誠実に真っ直ぐ向き合う姿を描いた作品です。6つの短編を繋いだそうですが、核となる清水と砂織が出会い、心を通わせるシーンは不自然だし、サラッと描き過ぎてるかなぁと思いました。普通、車の前に飛び出して幻覚を見ている女性が「あなたにも見える?」と聞いて来ても、見えるとは言わないし、その後、互いの肉親を亡くした悲しみを告白する流れには、中々ならないと思います。それをいかに自然に見せるかがポイントだったと思うので、残念です。柳楽くんと池脇ちゃんのシーンは、ナチュラルでとても良かったです。(好きな二人♪)砂織の、「被爆二世だから我が子が死んだのかも知れない、お腹の子もまたそうなるかも知れない、次は絶対に壊れる、助けて!」という叫びは、同じ母親として、計り知れない恐怖で、壊れる、助けて、という気持ちは、心に突き刺さりました。被爆して、繋げていた命が絶えて、ゼロからまた繋げていって、そういう気持ちで長崎にとどまり、暮らす若者も沢山いるんだとわかりました。実際、そこに暮らさないとわからない感覚なんでしょうけど。ラスト、とっ散らかったまま終わるので、伝わりにくいと思いますが、あと十数年で、被爆体験者がいなくなる今、生命を、想いを繋ぐ事の大切さを改めて教えてくれる作品(のはず)です。2013年公開。

 

 

「ハング・オーバー!!!最後の反省会」

ブラッドリー・クーパー、エド・ヘルムズ、ザック・ガリフィアナキス主演他。もう、しません。今回は、アランとミスター・チャウ(ケン・チョン)の因縁をめぐり、バンコクとラスベガスを又にかけ、予測不能!怒涛!“史上最悪の二日酔い”がトラブルを巻き起こす!おなじみの三人組、イケメンのフィル(ブラッドリー・クーパー)、マヌケな歯医者のステュ(エド・ヘルムズ)、そして大迷惑なアラン(ザック・ガリフィアナキス)!のハンパないっ!暴れっぷりと鉄の絆(友情)もこれが見収め!最後までトラブルと笑撃の嵐が渦巻く、こいつらのパーティを見届けてくれ!!!“俺たち、バカはもうしません!!”伝説の爆笑エンターテイメント、完結!

10点!!今回はお酒はナシ!と思ったら…。「ナショナル・トレジャー」ばりの迫力あるオープニング脱出劇に真剣過ぎるミスター・チャウ!(笑)まだ笑うところじゃないのに、もう、これだけで箸が転がったようにおかしい!ヤバいです!ラストまでノンストップで笑い続けました(注:お腹痛くなります)でも、1、2の反省を、振り返りながらの笑いなので、きちんと復習してから行った方が、より楽しめると思います。今回は、いきなり二日酔い&ワケわかんないみたいなノリではなくて、きちんとストーリーがあって(冒頭10分で2つ命が消えますが。)進むので、色んな意味で集大成なんだなと思いました。いつもは出たり消えたりのミスター・チャウがメインなので、流石は犯罪王、ダイナミックでエキサイティングな話になっていますし。ダグ(ジャスティン・バーサ)は、冒頭、いきなり誘拐されるので出番ないです(爆)そして、無駄にイケメン・フィル!1作目からどんどん無駄にイケメンになっちゃって、どんな場面でも、状況でもフィルは?どんな感じ?と探してしまうので、ストーリーが頭に入ってきません!(>_<) どうして呻いてるだけでセクシーなんだ(〃>▽<〃)でも、無駄にではなく、今回はフィル、大活躍です!アランじゃなくても、「運命の人!」って思います。ブラッドリーやばいなぁ~(〃^-^〃) 天使の歌声・アランは、まぢクレイジー、面白いけど、巻き込み型なので、友だちにはなりたくないです。アラン役の俳優さんは凄い。あんなにこどもみたいにキラキラ目輝かせて、素敵なお芝居、拍手です(*^_^*) ステュは、毎回ドンマイで、今回も‥ドンマイです(笑)ラストのフィルのサービスショットは、固めて保存したいです!鼻血出るかと思ったーイケメン恐るべし!ありがとう~フィル、ダグ、ステュ、アラン、そしてミスター・チャウ!!2013年公開。

 

 

「箱入り息子の恋」

星野源主演他。恋をすれば傷を負う。いつだって僕らは傷だらけだ。天雫健太郎(星野源)は、市役所勤めで全然異性にモテない童貞こじらせ系独身男。そんな彼を見かねた両親は、親同士が婚活する“代理見合い“で美人な奈穂子(夏帆)との見合いのチャンスをつかんでくる。やがて訪れたお見合い当日、健太郎はその場で彼女に会った途端に恋に落ちるのだが・・・。真剣だからこそぶざまで、滑稽だからこそ心に刺さる“35歳の童貞男”が突っ走る、たった一度の恋の行方は果たして―。代理見合いから始まる恋と、取り巻く家族を描いた大人になりきれない大人たちの、問題山積みの感動作。

6点!!面白くて微笑ましいシーンは、たくさんあるのですが、コメディーというよりは、家族と恋の、ハートフルストーリーです(^-^)「箱入り」というと、今は、あまり良い意味では使わないと思うのですが、温かい素敵な家族の元で育ったという事なんですよね。健太郎と奈穂子もそう。そこから、どう生きようとするかは、本人次第だと思うのです。前半の健太郎のこじらせ具合は、ハンパなくて、親に甘えてる事にも気付いてなくて、これは駄目だーって思いかけましたが、奈穂子と出会って、自分の考えを主張し、行動し始めたら、一気に素敵男子の頭角を顕し始めます(*^_^*) 恋は、良くも悪くも、その人の素を引き出すと思うので、元々、健太郎が他人に見せてこなかった素敵な面が、奈穂子によって引き出されたのだと思いました(^-^) そして、奈穂子を演じた夏帆の透明感は、まだ健在でした♪(消えたと思ってた(爆))二人のデートシーンは、微笑ましいのと、キュンとするのと。キュンとくるシーンが、有り得ないのに、凄く共感出来て、リアルなところが良いです(^-^)v 監督の演出と星野さんの演技の相乗効果なのかなと思いました。それに、ラブストーリーなのに、結構色んな事が起こって、2時間あるとは思えないくらいサクッと観れちゃいました(良い意味で。)結婚って、やっぱり家族と家族が結び付くって事なんだなぁとか、真っ直ぐな恋とか、色々、初心に返らせてくれる作品だと思いました。2013年公開。

 

 

「忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段」

加藤清史郎主演他。夏休み終了間際のある日、忍術学校一年は組の乱太郎(加藤清史郎)、きり丸(林遼威)、しんべヱ(神月朱理)は、宿題に全く手をつけておらず、補習を受けることになってしまう。しかし同じ頃、刀鍛冶の六道辻ヱ門の家から、それを手にした者は天下を制すると言われている妖刀・極楽丸が盗まれる事件が発生。極楽丸を手にしたドクタケ城の稗田八方斎(西田健)が、天下獲りの邪魔になる忍術学校の襲撃を企んでいるという情報がもたらされ、乱太郎らは「実習」として極楽丸を取り戻すためドクダケ城に向かうことになる。忍たま史上最大!天下分け目の大バトル始まる!元気×勇気×友情1000%!!今度の夏は、<アクション&ギャグ>がさらにスケールアップ!

4点!!前作からキャスト陣を一新、乱太郎ときり丸以外が、新キャストで、前作より明らかにパワーダウンしています。監督も、三池さんではなくなったので、まず遊び心が足りない、勢いも足りない、他色々足りない尽くしで、地味な普通の時代劇に見えました。主役は、乱太郎=加藤くんなのに、ビジュアル面の地味さを補うために、前作では、上級生役だった内くん=(今回は)土井先生を、前面に押し出しているのも、気になりました。忍たまたちの成長物語のはずなのに、土井先生の出番の方が多かったんじゃないかな?(^_^;)旅路を通しての、友情&師弟関係の深まり、忍たまたちの成長がなかったのが、ストーリーが盛り上がらなかった最大の敗因だと思います。子どもが主人公のものは、彼らから何かしらの感動をもらえるはずですが、それが全くありませんでした。上級生&先生たちのワイヤーぐるぐるのアクションシーンは、きちんと忍者の戦いという感じで良かったですが、そこでも、忍たまたちは殆ど活躍出来ず(*_*) 本当に夏休みの一コマという感じで、ただ夏休みの宿題をこなすというスケールの小さい話でした。2013年公開。

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「スタンリーのお弁当箱」

パルソー、デイヴィヤ・ダッタ出演他。いつもクラスのみんなを笑わせているスタンリー(パルソー)だが、家庭の事情でお弁当を持って来れず、昼食の時間は一人ぼっち。水道の水を飲んでしのいでいる。見かねた友達は、自分のお弁当を少しづづ分けてあげることに。しかし、その様子を見つけた国語教師がスタンリーを罵る。「ネズミめ、お弁当を持って来れない奴は学校にくる資格がない!」その言葉に激しく傷ついたスタンリーは次の日から学校に来なくなってしまった・・・。ミュージカルがない、スターがいない、とにかくかわいい!インド映画の常識を覆し、予想外の大ヒット。愛情がたっぷりつまったお弁当と子供たちの笑顔が、鮮やかに物語を彩る。とっても“おいしい”映画がやってきた!

5点!!序盤、学校でのスタンリーの友だちや先生とのやりとりのみで、なぜ彼がお弁当を持って来ていないのか?親はどうしてるのか?など、気になるところを一切描かないので、同じ日々の連続に睡魔が襲いました(涙)純真無垢で心優しい子どもたちvs食い意地の張った意地悪な先生という構図は、分かりやすくて、ヒートアップしていくお弁当争奪戦は、面白かったです。幼少期・児童期のお弁当というのは、子どもにとって、どれだけ親に愛されているか、自分の価値を表すもののひとつだと思うので、ヴァルマー先生のスタンリーに対する物言いは酷く、まさに「子ども相手にする事じゃないわ。」で、スタンリーの気持ちを思うと、親目線では、やりきれない気持ちになりました。あと、ヴァルマー先生が、反省するだけでなく、スタンリーにどう懺悔するかまで描いて欲しかったです。ラスト近くで、やっと、スタンリーの背景が明かされ、どうにかお弁当を持参する事が出来るようになるのですが、スタンリーの性格故なのか、インドの抱える家庭事情なのか、どんなに辛い事を抱えていても、友だちや学校では、それは明かさず、笑って明るく過ごすことを選びます。まだ本当に幼い子どもなのに、 そんな処世術を身に付けざる得ないのだなと、きっとこれからも大変な事がたくさんあるであろうスタンリーの人生にエールを送りたくなるラストでした。ちなみに、敵役のヴァルマー先生が、本作で監督デビューでもあり、スタンリー役のパルソーくんの実の父でもあるアモール・グプテ監督です。そこを知ってて見ると、より面白いかも♪2013年公開。

 

 

「ペーパーボーイ 真夏の引力」

ザック・エフロン主演他。美しくも残酷な夏。永遠に忘れられない、最初で最後の恋をした―1969年のフロリダ、愛に飢えた孤独な新聞配達の青年ジャック(ザック・エフロン)。大学を中退しやりたいこともない退屈な日々だったが、謎の女シャーロット(ニコール・キッドマン)と出会い。初めて本気の恋をする。しかし彼女には獄中の婚約者ヒラリー(ジョン・キューザック)がいて、切ない想いを募らせていく。シャーロットはヒラリーの冤罪を証明するため、ジャックの兄で新聞記者のウォード(マシュー・マコノヒー)へ調査を依頼、取材助手を務めることになったジャックは、殺人事件の真相をめぐる濃密な人間模様に引き込まれ、人生を大きく変えていく・・・。覗いてはいけない、禁断の闇―あまりにもスキャンダラスな真夏のミステリー。

4点!!まさに「この夏の記憶は…」という濃密でショッキングな真夏の夜の悪夢です。エフロンの格好良さに惹かれて行くと、早々に、キッドマンから先制パンチを食らいますw(☆o◎)w 後の二人、兄のマコノヒーと囚人のキューザックも、初めから怪しい臭いがプンプンです(笑)そんなベテラン勢の中で、エフロンの汚れていない純粋さが、最後までキープされていたのが、ストーリーを進める清らかな水の様で良かったです(^-^) 内容は、サスペンス、青年の成長もの、恋愛もの、どれも中途半端なので、敢えて言うなら事件ものでしょうか。殺人事件を追うのと、泥沼な人間関係が同時進行しますが、ふたつが絡み合う事もないですし、後半なんか、事件の真相なんかどうでも良くなってますし(-_-;) シャーロットが、自らをわざと痛め付ける人生を歩もうとする背景が描かれていないので、ヒロインなのに共感出来ないです。それでも、シャーロットのジャックに対する優しい気持ち、敢えて自らを貶める傷を、体現してみせたキッドマンの演技は、流石です。キューザックも、今まで悪役のイメージが余りなかったのですが、この二人の初めての面会シーンでの演技合戦は凄いので、(色んな意味で。)見物です。泥沼にズブズブ落ちていく展開ですが、クライマックスは、予想の更に上をいったといいますか、何処まで青年に残酷なんだっていう(ToT)実話とかなら解りますが、この原作が海外でヒットした理由がわかりませんでした。前々からエフロンには良作に出て欲しいと言っていますが、今作も、不発かなぁ(爆)でも、シャーロットの前で子犬みたいに可愛い反応をするエフロンや、弟の顔のエフロンは可愛かったです(救われる。)2013年公開。

 

 

「シャニダールの花」

綾野剛、黒木華主演他。極少数の限られた女性の胸にだけ、見たこともない世にも美しい花が咲くという不思議な現象が起こっていた。満開時に採取されたその花の成分は、画期的な新薬の開発に繋がるとされ、億単位で取引されていた。シャニダール研究所に勤務する植物学者の大瀧(綾野剛)とセラピストの響子(黒木華)。日々、研究に追われている彼らの氏名は、提供者の胸に芽吹いた花を育て、一番美しい形で採取させることであった。次第に恋に落ちていくふたりだが、花を採取する時に、提供者の女性が謎の死を遂げる事件が相次ぎ、大瀧は、研究所に不信感を抱き始める。一方、響子はそれが危険な花だと知りながらも、その花の魅力にのめり込んで行く。互いに惹かれ合っていた二人の運命の歯車が、少しずつ、狂い始めていた・・・。人の胸に寄生するその花は、ふたりの愛さえも狂わせるのかー。

3点!!ファンタジーという名の虚構。綾野さんが、ファンタジーをリアルに見せなければいけないと言ってましたが、真に迫るリアルな面白さは感じられないお話でした(>_<) 前半は、億単位の値段が付く花、提供者の謎の死、主人公を巡る三角関係など、面白要素を沢山散りばめ、スピード感ある展開で、この先どうなるんだろう?と、引き付けられますが、途中から、花の謎より二人の恋愛メインになってしまい、億単位の花やスパイや、その提供者たちは、どうなってしまったのだろうと、消化不良のまま、物語が進むので、いまいち入り込めませんでした。大瀧が、花と響子に振り回されて、夢か現実かというシーンも、繊細に変化していく感情と、無駄に多いイメージ画が噛み合っていなくて、作り込み過ぎていて、逆に、荒が目立ってしまっていて、残念でした。黒木華ちゃんは、見た目地味だけど、しっかりした演技をする子だなぁと思いました。きっと、ラストを描きたかったがための過程なのだなというくらい、凄い勢いでラストを見せ付けられますが、それまでに突っ込みどころがあり過ぎて、物語に集中出来ないですし、それを補えるほど、綾野くんはまだ上手くなくて、う~んという感じでした(´~`) 人の心が花という形になると初期設定がベストなだけに、それ以上のものは作れなかったのかなと思いました。2013年公開。

 

 

「パシフィック・リム」

チャーリー・ハナム主演他。2013年、太平洋(パシフィック)の深海から突如出現した未知なる巨大生命体に、世界中の大都市が次々と破壊され、人類は絶滅の危機に晒される。甚大な被害を受けた人類は、巨大生命体と戦う為、英知を結集して人型巨大兵器 “イェーガー”を開発する。“イェーガー” とKAIJUとの戦いは5年、10年と長引き、その戦いで兄を失ったローリー(チャーリー・ハナム)は、失意を乗り越えて再び戦うことを決意。日本人研究者のマコ・モリ(菊池凜子)とコンビを組み、旧型イェーガー“ジプシー・デンジャー”を修復し戦線に復帰する。現在使えるイェーガーは4機。果たして人類は存続できるのか―!?

4点!!2D・吹替版での鑑賞です。えー(笑)と思いながら見に行きましたが、なかなか面白かったです(^-^) ハリウッドのエンタメという感じです。主人公のストーリー設定や、ロボットの操縦方法など、日本のあの作品とあの作品にオマージュされたものなのだろうなぁ~と、その方面に疎い私でもわかるくらい分かりやすく反映されていて、日本オタクを自称するギレルモ監督の日本愛を感じて、微笑ましく観ていました(^-^) KAIJUとロボットの戦いも大迫力でしたし、戦いとお茶目な研究者二人のKAIJUの真相を探るストーリーの二つがテンポ良く同時進行していて、良かったです。ロボットの決め技も、見やすくて良かったのですが、半々くらいの割合で、ロボット内部の操縦者二人がシンクロして、頑張っているところを見たかったです。ただ、KAIJUは命令されてるだの、クローンだのの話が、最後まで回収されなかったり、ロボットの機能も、それでなければならなかったという決定打がないものが多く、突っ込みどころ満載だなぁと思いました。KAIJUベビーのシーンなんかはなくてもいいですし、この内容なら2時間以内にまとめて欲しかったです。2013年公開。

 

 

「少年H」

水谷豊主演他。すべてを失ったあの夏、我が家の未来が始まった―。昭和初期の神戸。洋服仕立て職人の父・盛夫(水谷豊)とキリスト教徒の母・敏子(伊藤蘭)の間に生まれた肇(吉岡竜輝)は、胸にイニシャル「H」が入ったセーターを着ていることからエッチというあだ名が付いていた。幸せに暮らしていた4人だが、一家のまわりでも徐々に不穏な空気が漂うようになり、やがて戦争が始まる。学校に入ったHを待っていたのは軍事教練ばかりが続く毎日だった。戦況が降りになるにつれ、Hたち家族の日常も激変していゆく。ついに神戸も大空襲に襲われ、終戦を迎えたとき、街は見渡す限り焼野原になっていた。その中で、神戸も日本も生まれ変わろうとする。そして、Hの一家も、小さいが確かな一歩を踏み出していく。異国情緒あふれる神戸を舞台に、「戦争」という激流の渦に巻き込まれながらも、勇気、信念、愛情をもって生き抜いた「名もなき家族」の物語。

6点!!幾度か映像化されている作品ですが、私は初「少年H」です。キリスト教が根付いている神戸が舞台、家族でキリスト教徒、父親の洋服の仕立て屋の仕事柄、閉じた日本の時代に、開けた世界や考えを吸収する幼少期を過ごす少年Hこと肇が主人公という事以外は、戦争時の普通の家族の話だと思いますが、水谷さん演じる父親と息子の関係が、素晴らしかったです。現代にも通じる親子のお手本で、こういう親になれるように頑張らなきゃなと思いました。社会の矛盾や、自分で正しいと思う事が、必ずしも通用しない時、それでも、真摯に子どもの「どうして?」に向き合い、子どもが進める道を作ってあげられる父親がいたからこそ、肇は、変に大人に右習えすることなく、自分できちんと考えられる子に育ったのだと思いました。肇目線で戦争という非日常の日常が進んでいくので、慕っていた近所のお兄さんの自殺、何か恐ろしい事の最中にいるはずなのに、前向きな事しか言わない社会、敗戦後、級友同士と抱き合い「何だったんだー!」と泣き叫ぶシーンが、子どもたちにとっての戦争を全て表していて、何だかわからない内に大切な人達を奪われる彼らの気持ちを考えたら、泣きそうになりました。その後、白米を巡って、肇は母親と対峙し、どちらも正しいのですが、正論を振りかざした時、それは武器になる、戦争はそうやって起こったのだと、母親・蘭さんの目は息子に伝えているように見えました。父親はしばし、これからの自分の道に迷いますが、肇は自分の軸であった父親が揺らいでいる事に絶望しますが、その父が立ち直り、全てを新しく始めようと言ってくれた事で、親からの自立を決意します。家族、親と子、社会の中の学校、家族、肇少年を通して、現代に通じるたくさんの大事な事を教えてくれる作品です。2013年公開。

 

 

「ムービー43」

レッツ!ドン引き。舞台はハリウッド。喉に玉をぶら下げた事業家や結婚直前に性癖をぶちまけた美女、バットマンに合コンを邪魔された赤タイツ男ロビン、女体体型音楽iBabeを開発してしまった奇才、彼氏の家でうっかり初潮を迎えてしまったアマンダ、汚い大人達に捕えられたこびと妖精レブラコーン、ゲイ猫のビーズルに苦しむエイミーなど、奇妙キテレツな人々が続々と登場!果たして、彼らは一つの運命の輪に結びつくのか?そして一体どのキャストを誰が演じるのか!?オールスター・ゴージャス・キャストを無駄遣い!全米市場かつてないエクストリーム3G(下品、下劣、下衆)映画、日本上陸。

2点!!5分くらいのコントを次々上映する感じです。下ネタとブラックジョークのオンパレードなので、それがダメな人は無理だと思います。あとは、パロディが多いので、元ネタを知らないとキョトンです(◎o◎) 始まってすぐパターンが読めてきてしまったので、私は、3つめのコントくらいで飽きてしまいました(爆)一時間半だと長いので、一時間くらいでいいかも。もしくは、ずっとネックボールのネタで踏ん張ってくれても良かったかも(爆)小人の話も、ブラックが効いてて良かったです。あと、クロエちゃん、ひたすら可愛かったです。日本の映画値段は高いので、100円くらいなら損はしない感じです。2013年公開。

 

 

「ガッチャマン」

松坂桃李主演他。その力は、正義か、破滅か―。21世紀の初め。謎の侵略者によって、わずか17日間で地球の半分は壊滅状態に陥った。絶滅を回避するため、人類は最後の望みをあるモノにかけた。それは【石】と呼ばれる不思議な結晶体。【石】の力を引き出せる「適合者」は800万人に1人。人類は「適合者」を捜し集め、施設に収容し、特殊エージェントとして訓練を強制した。侵略者を殲滅するための、究極の兵器にするために―現代に蘇った【石】を操りし忍者、その名は“ガッチャマン”。戦うことの意味を問い、力の持つ者の過酷さや運命、善悪に揺れ動く心を描いたエンターテイメント超大作。

5点!!日本のアベンジャーズを作ると聞いていたので、期待値を上げて観に行ってしまったのですが、結果は…う~んです(´~`) ハリウッドには、まだまだ及びませんね(>_<) VFXは白組なので、迫力があって見応え十分なのですが、基盤となる設定や、戦闘スーツの動きが、なんかダサいんです┐('~`;)┌ 科学忍者という設定は面白いので、それを生かして、子ども向けのライダーやレンジャーものと、どう違うのかを見せて欲しかったです。ストーリーが、薄っぺらく、ペラペラです。主人公たちの辛い過去や、抱えている問題を、提示しておきながら、何も進展がないまま終わってしまいましたし、運命に翻弄される切迫さみたいなものも伝わってきませんでした。5人の掛け合いのテンポも、ぎこちなさ過ぎて、締まるところも締まらないというか…色んな意味でグダグダになってしまっていました(ToT) ガッチャマンたちが守っている一般人が殆ど出てこない(逃げ惑う感じ)というのも、作品の規模を狭めてしまっていたと思います。あの感じだと、続編作るんですかね。それまでに、松坂くん始め、キャスト陣の演技力が上がれば、少しは良くなると思います。2013年公開。

 

 

「タイピスト!」

デボラ・フランソワ主演他。1950年代フランス。都会暮らしに憧れて、田舎から出て来たローズ(デボラ・フランソワ)は、保険会社経営のルイ(ロマン・デュリス)の秘書に応募。晴れて採用されるも、ドジで不器用なローズは、一週間でクビ確定に。「ただし―」と、意外な提案をもちかけるルイ。ローズの唯一の才能(タイプの早打ち)を見抜いたルイは、彼女と組み世界大会で優勝するという野望を抱く。その日からルイのコーチ魂に火が付き、地獄の特訓が始まる。1本指打法から10本指への矯正、難解な文学書のタイプ、ピアノレッスン、ジョギング、心理戦の特訓・・・。めきめきと才能を開花させていくローズ、ところが―。50年代、パリ。夢と恋と進退と、全部かけて、タイプ1つで世界に挑んだある新米秘書のサクセスエンターテイメント!

9点!!古き良きフランス映画の王道を、お洒落に可愛く突っ走るヒロイン・ローズに恋しました!!(*^_^*)♪ デボラ・フランソワ、オードリーを彷彿とさせる衣装や佇まいで登場しますが、彼女より、健康美に溢れてて、元気いっぱいで純粋な子どもみたいで、超魅了されちゃいました(*^_^*) ストーリーも、王道で、特に意外性はないんですけど、スポ根、師弟から生まれる恋、ライトコメディ、当時の世情を反映した設定や、会話や音楽にと盛り沢山なので、あっという間で観足りないくらいですo(*>▽<*)o 場面場面を、フランス映画独特の情緒豊かな音楽でドワーっと一気に盛り上げるので、クライマックスが何度もある感じなのに、スピード感があって飽きさせないのが、凄いです。ヒロイン・ローズが、天然で不器用で真っ直ぐで、自転車の転び方ひとつとっても豪快なのが、可愛いだけじゃない、愛されキャラクターだなぁと思いました。決勝戦前に、彼の親友にウインクをするシーンなんか、女の私ですら、ズキューンです(*>▽<*) キュート過ぎる!!「アメリカはビジネスを、フランス人は恋を。」など、素敵な台詞も沢山あります♪でも、50年代ファッションと音楽、タイプのリズミカルな音だけでも、かなりメリハリが効いているので、サイレント映画でも、素敵かなぁと思います。フランス映画って、やっぱり当たるとレベル高いです!2013年公開。

 

 

「アップサイドダウン 重力の恋人」

ジム・スタージェス主演他。太陽の周りを周りながら、真反対に引力が作用する双子惑星。貧困層に住む「下の世界」の燃料を不当に搾取する「上の世界」には富裕層がすみ、両世界間の交流は厳しく禁じられていた。下の世界に住む少年アダム(ジム・スタージェス)は、上の世界の少女エデン(キルティン・ダンスト)に恋をした。交流を深める二人だが、一緒にいる所を警備隊に見つかり、逃げようとしたエデンは頭を強く打ち意識を失う。アダムは上の世界の人間と交流を持った積で家を焼き払われてしまう。10年後。偶然エデンの生存を知ったアダムは、危険を承知で上の世界に潜入し、エデンとの再会を試みるのだったが・・・。重力に引き裂かれた二人の恋を、美しいアシンメトリーの世界で描いたSFラブストーリー。

7点!!神秘的でリアルな二重世界の迫力と、ただひたすら真っ直ぐに求め合う一組の恋人たちが、上手く交差し、描かれていて、面白いです。自分の世界の空に、別の世界と、そこに住む同じ人間がいるというSFな設定も、映像のが非常にリアルで、二次元の世界に吸い込まれて、アダムとエデンの世界にいる気分で観る事が出来ました。アダムが川に飛び込んで、上の世界から脱出するシーンなんか、スリリングな映像に、こちらまでジェットコースターに乗っている恐怖を味わってしまいましたw(☆o☆)w アダムは、才能に溢れているのに、後先考えずにエデンに会う事しか考えていなくて、そこは、彼のかなりの欠点だと思うのですが、スタージェスのいたずらっこみたいなキラキラした瞳で微笑まれたら、許しちゃうよね~と思いました。今回、彼のキュートさ全開です(*^^*) 逆に、そんなに真っ直ぐに純粋に、命を懸けてでも相手に会いたいと、互いに想い合い、引力と運命に逆らってでも、行動するアダムとエデンの恋する気持ちに、胸が熱くなりました。自分だったら、こんな風に困難な環境で、しがらみに負けずに大切な人の手を手放さずにいられるだろうかと、大切な人を大切にしたい、伝えたくなりました。盛り上がる恋と美しい映像、程よいSFが相まって、ラストまで引きつけられていたのですが、あのオチにはガックリです。散々引っ張ってそれはないよ~(>_<) あと、伯母さんはどうなったのかとか、ピンクミツバチのパウダーの謎とその行方も触れられず(-_-;) 大風呂敷広げてますが、悪く言えばSFと脚本は中途半端、強味はシンプルなラブストーリーだけだと思いますので、ジム・スタージェスが苦手だときついかも知れません。2013年公開。

 

 

「ウォーム・ボディーズ」

ニコラス・ホルト主演他。世界の終わりに、恋が襲ってきた。ゾンビと人間が敵対する近未来。やさしくピュアなゾンビ男子“R”(ニコラス・ホルト)と、秩序の崩れた世界でショットガンを握るちょっと気の強いニンゲン女子“ジュリー”(テリーサ・パーマー)。Rの一目ぼれからはじまった、出会ってはいけなかった、けれど、うっかり出会ってしまったふたりの恋は、ゾンビの死に絶えた“冷たいハート”を温かく打ち鳴らし、終わりつつある世界を救うことができるのか!?世界中で大ヒットを記録している、かつてない<ロマンティック・ゾンビ・ラブコメ>。

7点!!ラブストーリーだと思ったら超怖いし、ゾンビ映画だと思ったら、ゾンビ版ロミオ&ジュリエット!?です(*'o'*) いずれにせよ、恐怖の連続の後には、予想外の感動と、破天荒な展開が!待ってます(^-^)v ゾンビがゾンビを引き千切って食らうという生グロテスクな描写に目を覆いそうになりながらも、カメラワークを駆使したアトラクション感覚のスリリングな逃走劇に、ハラハラドキドキ釘づけでした。話せないゾンビRの気持ちを、音楽で表しているのも、荒廃的な世界観も手伝って、サイレント映画みたいで、素敵でした。ブラックでシュールなゾンビだらけの近未来、ゾンビとの三角関係ありのふんわりしたラブ、二人の恋が世界の終りの始まりで、それが地球の未来を覆すというかつてないロマンティックな展開、どれもティーン女子がどっぷりハマりそうだなぁと、私もハマりそうです。ただ、ゾンビ+コメディ+ラブのバランスが良過ぎるので、それが逆に、どれかひとつが長けていた方が、その映画の色がはっきりするので、観やすくなるんじゃないかなぁとも思いました。ゾンビ・ミーツ・ガール、可愛くて新しいので、お勧めです♪2013年公開。

 

 

「マン・オブ・スティール」

ヘンリー・カビル主演他。幼い頃から超人的な力を持つ少年、クラーク・ケント(ヘンリー・カビル)。彼は親との約束でその特別な力を封印し、孤独な少年時代を過ごした。成長し、クラークを守ろうとして死んだ父の「使命を突き止めろ」という教えに導かれて放浪の旅に出た彼は、遂に自分の真実を知る。己の正体に葛藤するクラーク。しかしその時、彼の母星クリプトン唯一の生き残りであるゾッド将軍と反乱軍がクラークが地球にいることを突き止め、攻めてくる。それは、人類の存亡を賭けた闘いが始まることを意味していた―!超高層ビルを突き破り、巨大都市を破壊し、オゾン層も飛び越える―この未体験のハイパー・スピードに、あなたはついていけるか?この夏、全人類未踏のスーパー・スペクタクルがやって来る―!

6点!!スーパーマンって、私の苦手なSFだったのですね{{{(+_+)}}} 宇宙と地球を行ったり来たりで、大混乱です(>_<) 映像が、大迫力過ぎるのと、私の目で追える速さの限界を超えているのとで、誰が、どこで、何を、を頭で処理する前にビュンビュン展開が進んでいって、ついていくのが大変でした(流石SF)そもそも、ラッセル・クロウが、「こどもを逃した」ってバラさなければ、あんな大惨事にならなかったんじゃない?と思いましたが、クラークが養父を救えなかったシーンは泣けましたし、ゾッドたちが攻めて来て、闘いの中で、クラークが自分を知り、生き方を見つけ、成長していく姿を描いていたのは良かったと思います。敵役のゾッドもクリプトンを再興するためならどんな犠牲も厭わないというしっかりした志のもとに行動しているので、二人の闘いは、どちらにも感情移入出来て、熱くなりました。でも、結局、地球はクリプトンの巻き添えをくっただけで、有り得ない程破壊されてしまうので、他でやってくださいと、地球人たちがすんなりスーパーマンを受け入れるのが、よくわからなかったです。クラークと、ロイスのラブシーンも、まだ早いんじゃないかと思いました(^_^;)でも、ヘンリー・カビルが、クタッとしたシャツを着こなしたり、スーパーマンスーツを着て、ビューンと飛ぶのが、とってもセクシーなので、それで、良しとしましょう。2013年公開。

 

 

「夏の終り」

満島ひかり主演他。結婚して子どももいる年上の作家・慎吾(小林薫)と長きにわたって一緒に生活している知子(満島ひかり)は、慎吾が妻と知子の間を行き来する生活に不満もなく、妻と離婚してほしいと思ったこともなかった。そんなある日、かつて彼女が家庭を捨てて駆け落ちした相手の涼太(綾野剛)と再会。それ以来知子の心は揺らぎはじめ、慎吾との関係を継続させつつも涼太と以前のような関係に戻ってしまい・・・。自らのうちに潜む女の業に苦悩しながらも自分なりの愛を追い求める女性と二人の男性が織り成す三角関係を描いた瀬戸内寂聴の自伝的小説の映画化。

5点!!男女関係のみを描いているので、他が色々説明不足だと思いましたが、満島ひかり演じる知子は、総ての女性を一人で集約したような女性なので、母を、祖母を、そして私自身を観ているような感覚になりました。涼太という年下男性は出てくるけれど、それも、どれもこれも、知子にとっては、慎吾への愛を確認する手段でしかなくて、本当は慎吾から貰いたい激しい愛を涼太で補い、慎吾にぶつけたい不満を涼太にぶつけ、人生のバランスを取っています。それでも、涼太が現われた事で、自分が、このままでは良くない状態に陥っている事から、目を背けられなくなります。愛してるのに決して自分のものにはなってくれない、でも離れさせてもくれない慎吾から、離れるまでの辛さったら。これが女の業というなら、女が、強く美しくなるのは当たり前です。知子の表情ひとつひとつが、とても美しくて、満島ひかりちゃんの作品の中で、一番綺麗なのではないかなと思いました(ある意味)小林薫さん演じる慎吾も、また魅力的な男性で、自分が弱いから相手を包み込む事が出来、狡さも隠せない可愛い男性です。そこがずるい!(笑)憎めないタイプの男性です。涼太は、かつて、どうしようもなく恋に落ちたほどの男性にはどうしても思えず(>_<) アンニュイで濃厚な大人の恋が、一粒、まだ喉に熱く残っている気がします。2013年公開。

 

 

「謝罪の王様」

阿部サダヲ主演他。物語は、架空の職業である「謝罪師」を生業とする黒島譲(阿部サダヲ)が、ケンカの仲裁のような小さなトラブルから、政府を巻き込んだ国家存亡の危機まで、ひと癖もふた癖もある依頼人から舞い込む大小さまざまな事件に遭遇。降りかかる難題を次から次へと謝罪のテクニックを駆使して解決し、ついには土下座を超える「究極の謝罪」で謝ります!この秋、奇想天外、誰も観たことがない、心震えて魂揺さぶって腹抱える爆笑謝罪エンターテイメント大作が誕生!謝って済むから警察はいりません!さあ、笑う準備はいいですか?

4点!!あのミーハーなエンドムービーが全てを表しているように、勢いだけで、中身のない映画です(--;)オムニバス式のストーリーも、パターンが毎回同じなので、クドカンの小ネタを楽しむしかなく、コントが苦手な人は、置いてけぼりだろうなぁと思いました(>_<)小ネタもクドカンにしては、浅いです。謝罪は、回を増すごとに規模は大きくなっていますが、黒島が苦悩するとか、成長するとかもないので、サラサラ流れてしまい、入り込めなかったです。豪華キャストも、誰もインパクトのある演技をしていないので、無駄遣い感が否めないです。親子問題、過去の確執など、感動出来る要素は幾つかあったので、そこのストーリーを掘り下げて欲しかったです。とは言え、素直に謝れない私には、謝罪にも色々な謝り方があるのだなぁと、勉強になりました(^_^;)2013年公開。

 

 

「そして父になる」

福山雅治主演他。6年間育てた息子は、他人の子でした。大手企業に勤め、都心の高級マンションで妻と息子と暮らす野々宮良太(福山雅治)。ある日、産院からの電話で、6歳になる息子が取り違えられた他人の子だと判明する。妻のみどり(尾野真知子)は気付かなかった自分を責め、一方良太は、優しすぎる息子に抱いていた不満の意味を知る。良太は、相手方の家族と戸惑いながらも交流を始めるが、群馬で小さな電気店を営む斉木雄大(リリー・フランキー)とゆかり(真木よう子)夫婦の粗野な言動が気に入らない。実の子か育ての子か、迫られる無情な選択。それぞれの形で、6年の歳月を抱きしめるふたつの家族。果たして新しい絆は生まれるのか?家族に起きた<事件>を通して、その愛と絆を描いた衝撃の感動作。

7点!!ストーリーより何より、題材に惹き付けられて、ラストまでどうするんだろう?と、ふたつの家族の出す答えを求めて、観てました。ストーリーは、結構、淡々としているのですが、福山さんの背中で語る焦燥や、やるせなさや、事件の中でも、子どもの前では、きちんと親であろうとする大人たちを、とても丁寧に描いているので、台詞が、心に響きました。個人的には、リリーさんが、一番自然というか、とても良かったです。やはり、もし、自分だったらという目線で見てしまったので、子どもたちが、「どうしてあの子が僕の家に行って僕があの子の家に行かなきゃならないんだろう。」という戸惑いと悲しみを抱えながらも順応しようとする姿や、内に秘めるタイプの慶多(二宮慶多)が、ラストに気持ちを爆発させるシーンは、泣きそうになりました。血の繋がりか、共に過ごした時間かは、答えがない問いだと思いますが、問う事で見えてくる大切なものがある事を、静かに教えてくれる作品だと思います。2013年公開。

 

 

「アメリカン・パイパイパイ!完結編 俺たちの同騒会」

ジェイソン・ビッグス主演他。「ハングオーバー」の元祖というべき伝説シリーズが、ついに悶絶に見納め!?1999年の卒業生である彼らの元に、同窓会の知らせがやってくる。セックスレスに悩む主人公ジム(ジェイソン・ビッグス)と妻のミシェル(アリソン・ハリガン)。高校時代のバカ騒ぎを未だに忘れられず社会人に不適合扱いされているスティフラー(ショーン・ウィリアム・スコット)など、あの時、共に青春を過ごした面々が18歳の自分達に思いをはせ13年ぶりに再会を果たすことに―。変わらない友情を確認し合いながら、大人になるために誰しも経験する壁を「アメリカンパイ」流に描くちょっと泣けちゃうH泣きエンターテイメント。

4点!!懐かしのアメパイたちが再びd(^O^)b ジムを始め、主要キャストだけでなく、あんな脇役たちまで勢揃いで出演しています♪物語は、安心して観れましたが、爆笑の連続みたいなのはなく、元祖R指定コメディとして、もっと突っ走って欲しかったです。ただし、スティフラーだけは、ある意味「ハング・オーバー」のアラン以上かも?(爆)主人公たちは、大人になったけれど、未だハイスクール感満載で、結局、いつもシリーズを繰り返しているというか、この懐かしい&B級な感じ、好きです(笑)ずっと変わらない友達っていいなぁと、微笑みながら観てました(*^_^*) でも、ただバカ騒ぎして解決ではなくて、テーマとなっていたセックスレスだったり、元カノとの再会だったりが、全く成長や意外性が見られなかったので、映画としては余り中身のない話になってしまったと思います。あと、ジムがベビーシッターしてたカーラ(アリ・ゴブリン)が成長して超可愛くなってる!あんな可愛い子に一途に捨て身で迫られたらヤバい!とジムの気持ちがめちゃめちゃ分かってしまいました(爆)まぁ、大した話ではなかったのですが、私の青春に衝撃を与えてくれたアメリカン・パイ、ありがとう、さようなら☆(^-^*)ノ 2013年公開。

 

 

「危険なプロット」

ファブリス・ルキーニ主演他。高校の国語教師ジェルマン(ファブリス・ルキーニ)は、凡庸な生徒たちの作品に辟易する毎日を送っていたが、ある日生徒クロード(エルンスト・ウンハウワー)が書いた文章に心をつかまれる。クラスメイトとその家族を皮肉な視点で綴ったものだが、ジェルマンは人間観察の才能を感じ取り、クロードに小説の書き方を手ほどきしていく。次第にクロードの紡ぎ出す物語に絡め取られたジェルマンは‘続き’を求めて歯車を狂わせていき―。教師と生徒の個人授業は、いつしか息詰まる心理戦に変わる。人間の持つ毒と日常に潜む狂気を、ユーモアを交えて炙り出す極上の知的サスペンス。

8点!!ほぼ全編が、クロードによる朗読のみでストーリーが進み、音楽も予告編で流れている1曲くらいで、ともすれば、単調になってしまう作品なのですが、日常にある禁断の果実たちを描いた監督の思惑にハマり、ぐいぐい惹き込まれます。見てはいけないものを見たい覗き欲とか、手を伸ばせば届きそうな距離にある隣りの芝生を欲する欲望や、何かに魅せられた時の狂気といったものが、ジャルマンとクロードを通して描かれ、自分の中にあるそういった欲望や狂気も、ビリビリ刺激されます。16歳の少年の持つ性や歪み、暴力性の危うさを、エルンスト・ウンハウワーが、粗削りだけど大胆で色香のある演技で演じ、少年の危うさを秘めたまま大人になってしまったジャルマンを、ファブリス・ルキーニが、純然たる演技で受け止めています。脇を固めるエマニュエル・セニエや、クリスティン・スコット・トーマスも、しっとりした演技で、エルンストくんを支えていて、彼らのおかげで、クロードというキャラクターの魅力が、ぐんと上がったように思えます。エルンスト・ウンハウワーという若手俳優さんは、素の表情とこの作品で見せるシニカルな色気の差が凄いので、末恐ろしい俳優さんです。結末は、予告編や本編の初めの方で、読めてしまうので、驚きは少なかったですが、終始、人間の本質というよりは、自分自身の本質を炙り出され続け、しかし上品に香る、フランス映画の深みを味わえるフランソワ・オゾン流贅沢サスペンス映画です。2013年公開。

 

 

「地獄でなぜ悪い」

國村隼主演他。ヤクザの組長・武藤(國村隼)は、自分の身代わりとして獄中に飛び込んだ妻しずえ(友近)の悲願を果たすため、娘ミツコ(二階堂ふみ)を主演にした映画の製作を決意。「映画の神様」を信じるうだつのあがらない映画青年(長谷川博己)と、通りすがりのごく普通の青年(星野源)を監督に迎え、手下のヤクザたちをキャストに映画作りを始める。しかし、対立する池上組の組長でミツコに恋心を抱く池上(堤真一)も巻き込み、事態は思いもよらない方向へと進んでいく。アクション、ヤクザ、コメディ、青春、恋愛等々、あらゆるジャンルが交錯する究極のエンターテイメント映画の誕生!

6点!!なぜ悪いって言われちゃうと、どんなに羽茶目茶ファンタジーだろうと、面白ければ全然問題ないです!そして面白いです!なーんにも考えないで楽しめる映画です。まず、メインストーリーが、武藤パパパート、池上パート、ミツコ&ファックボンバーズパートと、3本あるので、画的に凄く豪華です。その3本が混戦して、最終的にどれが残るのだろうと思って観ていました。それから、平田を通して、気持ちいい程、言いたい事をズバズバ喋らせてる園監督の映画愛が、作品全体から、凄く伝わってきて、血みどろなのに、ハートフルな気持ちになりました(*^_^*) あと、本当にオールジャンル兼ね備えた映画でした(*'o'*) 國村さんのガンアクションや殺陣は、めちゃめちゃ格好良いですし、ファックボンバーズの色褪せない映画バカは熱過ぎる青春ですし、色んな場面を全力で走り回るふみちゃんはキュートです(*^_^*) 撮影に入るまでの前半は、少し間延びして、長いかなぁと思いましたが、撮影に入ってからのクライマックスが、あっという間の一瞬でした(笑) そしてラストに走るのは?と、羽茶目茶な展開になっちゃうけど、あいつだったか~と(^-^)vこれは、個々の好みで、3エンディング作れるんじゃないかな?と思いました。溢れる勢いや想いをザクッと切り取ったような作品です。2013年公開。

 

 

「セイフ ヘイヴン」

きみの秘密を知ったとき、二人の今日がはじまる・・・どしゃ振りの雨の夜、彼女(ジュリアン・ハフ)はボストンから長距離バスに乗り込んだ。立ち寄った港町の素朴な風景に心惹かれた彼女は、その場所にとどまることに。仕事を探し森の中にひっそり建つキャビンを借り、新しい生活をスタートさせた。まもなくケイティには2人の友人ができる。雑貨店を営むアレックス(ジョシュ・デュアメル)とキャビンの近くに住む隣人のジョー(コビー・スマルダーズ)だ。急速に縮まるケイティとアレックスの距離。妻を亡くした悲しみに占められていたアレックスの胸の中にはケイティの居場所が作られていく。アレックスの温かな腕に包まれながら、ケイティは、ようやく安心できる居場所をみつけたと感じていたころ、彼女の過去がアレックスに知られることに。果たして二人の恋の行方は・・・。

2点!!私、ニコラス・スパークスと相性悪いです。波乱万丈=ロマンティックではないと思います。美男美女じゃないし、よくある話だし、都合良く展開転がり過ぎだし。まず、アレックスが、子持ちというハンデを乗り越えてでも惹かれてしまう程の魅力的な要素が一つもないです。自発的にロマンティックな事を仕掛けて来るわけでもなし。「君を守る。」とか言っておきながら、結局、ヒロインの方が強いし。ケイティも、逃亡中の割に、中盤から気抜き過ぎ。夢にまでみる程なのに、警戒心はどこへいった?(爆)よっぽど老婦人との攻防戦の方がハラハラしました。子どもと美しい田舎町と、ラストへの伏線は、さりげなく自然で良いと思います。自然過ぎて、唐突に感じてしまう人もいるだろうから、もう少しアピールしても良いと思います。終盤になるにつれ、眠くなる作品、久しぶり。。(>~<)2013年公開。

 

 

「ダイアナ」

ナオミ・ワッツ主演他。やっと会える。本当のあなたに―。王室からも孤立し、失意の底にあったダイアナ(ナオミ・ワッツ)が出会った心臓外科医、ハスナット・カーン(ナヴィーン・アンドリュース)。運命の出会いはダイアナを人道支援活動へと駆り立てていく。だが、彼女に残された時間はあまりにも短かった・・・。<伝説>には秘められた1ページが残っていた―36歳で急逝した元英国皇太子妃が最期まで追い求めていたものとは?

6点!!私は、ダイアナ妃の事を余り知らないので、 初めは、知ってる体で描かれている登場人物や出来事を探り探りでしたが、(良い意味で)感情で動くダイアナと、ハスナットとの恋に焦点が絞られてくると、ダイアナは、とても機知に富んでいて愛らしい人だというのが伝わってきましたし、二人の恋は、ロミオ&ジュリエット並に切なくて切なくて(ToT) やはり、イギリスは、悲恋を生む国なのかと思ってしまいました。ダイアナの物語としてだけでなく、ハスナット側からの恋物語として描かれていたのも、良かったです(^-^)v イギリスでは、過去に王室を捨てて恋に身を投じたプリンスもいたけど、ダイアナも、ハスナットも、それは選べなかった。この映画は、事実ベースの物語なのだと思いますが、ドディとの関係をスタートさせた理由も、あんなに嫌っていたマスコミに囲まれる事を選んだのも全ては・・・と解った時、初めは知らない人の話だったはずなのに、 ダイアナという女性に寄り添って泣いてしまいました。恋愛も、愛する二人の子どもも、長い時間が過ぎれば、全ては上手くいったかもしれないのに、と(涙)ナオミ・ワッツは綺麗だし、観客を引き込む演技をするけど、今回、付け鼻をして、顔の筋肉の動かし方も変えて撮影に臨んだそうだけど、テレビで見たダイアナの独特な目線のやり方、歩き方、醸し出す上品さは、出せてなくて、似てるか?と聞かれたら似てないです。それでも、イギリスで永遠に愛されるであろうプリンセスの一部を知る事が出来て良かったです(*^_^*) 2013年公開。

 

 

「潔く柔く」

長澤まさみ主演他。大切な人を失っても、人はまた愛することができるのでしょうか。15才の夏に幼なじみ(高良健吾)を亡くし、恋することが出来なくなった瀬戸カンナ(長澤まさみ)。小学校時代に同級生と事故に遭い、自分だけ生き残った赤沢禄(岡田将生)。過去を抱えた二人が出会った時、止まっていた時間が動き出します。喪失感の先にある「希望」と「再生」を描く感動のラブストーリー。この秋、日本中を温かな涙で包み込みます。

8点!!原作のフワフワした感じに、見事に息が吹き込まれていて、実写化大成功だと思いますo(^o^)o 新城監督は、相変わらず女の子を可愛く撮るのが上手くて、長澤まさみちゃんが、とびきり可愛くて綺麗です。カンナ、可愛かったなー(笑)本当に漫画から飛び出してきたみたいでした。岡田くんの、永遠青春王子ぶりも、最大限引き出されていて、タクシーの中のシーンとか、桃のシーンとか、坂道のラストシーンとか、キュンキュンしちゃいました(*^_^*) この作品は、残された者たちの物語なのですが、その経験がなくても、新城監督が、きちんと感情を落とし込む作業をしているというか、誰にでも分かるように、丁寧に感情の流れを伝えてくれているので、すんなりカンナや禄の気持ちに入れて、むしろ、カンナより先に泣いちゃうくらい、入り込めました(;_;)出演者も豪華ですし、たくさんの人物の想いを描いているので、ドラマ1クール観たくらい、満足度たっぷりです(^-^) 大人になった人たちに贈る、淡く甘い、切なくて苦い、あの頃と現在のラブストーリーです。2013年公開。

 

 

「スティーブ・ジョブズ」

アシュトン・カッチャー主演他。世界を変えた天才、人の心を掴むカリスマ―2011年10月5日、56歳の若さで亡くなり、オバマ大統領はじめ数々の著名人が哀悼の意を表した、アップルコンピュータ創業者、スティーブ・ジョブズ(アシュトン・カッチャー)。だが彼は、自分の考えを絶対に曲げず、必要ならば友人さえも容赦なく追い落とす非情な男とも言われ続けた。なぜ、そんな“嫌われ者”が、世界中の人々から熱く長く“愛される”デバイスを創ることが出来たのか―?1976年、自宅ガレージに<アップルコンピュータ>を設立。次々と大ヒット商品を生み出し、莫大な富と名声を手にする一方で、その激しい性格は多くの敵をつくり、遂には自分がつくった会社からも追放されるという人生最大の挫折を迎える。繰り返される成功と挫折の狭間で、彼だけに見えていた未来とは―。誰もが知っている天才の、誰も知らない真実―没後初、待望の映画化。

4点!!ジョブズが、アップルを設立して、アップルに戻るまでの流れを、彼らが、如何に革新的な事をしているのかを併せて観せていくストーリーでした。理系サッパリな私には、例えるなら、囲碁や将棋のプロが、如何に凄いかみたいな話くらい訳分からなかったです(ΘoΘ;) マッキントッシュとか、スケルトンのPCとか、懐かしいなぁと思いましたが、それの何が凄いのか、私には分りませんし(爆)ただ、天才のストーリーって、いつもどこかで観た事がある流れだなぁと思いました。ストーリーが、コンピュータ1本に絞られているので、気になるピクサーの話とか、家族の話とか、映画として面白くなる要素は、省かれていて、素人は眠くなってしまったので、どちらかというと、シンプルな伝記か、企業向け作品のような印象を受けました。アシュトンの、なりきりぶりは、歩き方とか激似で、(遠目本人!)凄かったです。2013年公開。

 

 

「麦子さんと」

堀北真希主演他。声優を目指す麦子(堀北真希)は、専門学校への入学金をアルバイトで稼ぐ日々。一緒に暮らす兄(松田龍平)はなんだか頼りない。そんなある日、自分たちを捨てた母親(余貴美子)が突然舞い戻った。顔も覚えていない母との生活に戸惑う麦子は、ついに「あなたのこと、母親だと思っていないから。」と投げつけてしまう。その言葉を最後に、母は帰らぬ人となった―。実感のない麦子だったが、兄に押し付けられて母のふるさとへ納骨に行くはめに。そこで初めて知る母の青春、人生。お母さんはアイドルだった!?この冬、心を温める、珠玉のハートフル・エンターテイメント。

8点!!1時間半でテーマもシンプルなので、短編作品のようでした。けれど、もどかしさとか、居所のない温かさとか、滲み出る感情がたくさん詰まった作品でした(*^^*) まさか、温水さんに笑わされ、温水さんの温かな言葉が、心に染み渡っていって、涙が出るとは思わなかったです(笑) 麦子は、死ぬ前に、母親と会えたのに、母親の故郷で、まるで生き別れたかの様な、途方もない切なさや、辛さを経験します。自分で、自分を客観視出来たら、何が正解か、何がしたいか、すぐにわかるのに、当人同士だと、なんでこんなに言葉が喉につかえて出てこないのだろう、ごめんなさいやありがとうが言えないのだろうと、不甲斐ないやら、もどかしいやらで。吉田監督の、人間の素を炙り出す描写に、今回も、自分を重ね合わせてしまい、心も持っていかれました。麦子や、兄の行動だけ見ると、非道いと思ってしまう行動も、表情やその後のフォローが丁寧なので、主人公の心情に寄り添えるところが良いと思いました。温水さんはじめ、母の故郷の面々も、すごくリアルで素晴らしくて、温かくて、どんどん素直な心になって観ていました。ベテラン俳優陣の演技を見て、母は偉大、いや、大人にはまだまだ追い付けないなと思いました。吉田監督の久々の作品だったので、もう少し欲しかったですが、今回も素敵な気持ちをありがとうです(*^▽^*) 2013年公開。

 

 

「キャリー」

クロエ・グレース・モレッツ主演他。キャリーを泣かせないで。残酷で恐ろしいことが起こるから―学校ではいじめられ、家庭では狂信的な母(ジュリアン・ムーア)に厳しく監視され孤独で鬱屈とした日々をおくっている冴えない高校生のキャリー(クロエ・グレース・モレッツ)。そんな中、女子の人気を集めるトミーとプロムパーティーに参加することになったキャリー。会場の注目を一身に浴び、幸せの絶頂を迎えた瞬間、ある卑劣で残酷な出来事がきっかけとなり抑圧されていた怒りが爆発する―“普通ではない”女子高生の、“普通ではない”復讐劇が始まる―。最も恐ろしく、切ない青春。

6点!!リメイクです。原版は未見なのですが、今作は、ホラー要素より、一人の少女の母娘ものと青春もの要素が強かったです。昨今、キャリー母娘の様な悲劇的な事件が珍しくなくなってしまったため、禍々しいホラーというよりは、キャリーを取り巻く環境が、妙にリアルに感じてしまいました。若さ故の残酷さが、前面に出ていて、学校生活でのキャリーに対する異者排除の言動、良かれと思ってした事さえ裏目に出てしまう幼さという残酷、する側もされる側も若く幼く、他者を傷付けながらも精一杯生きているのが輝いて映ってみえて、青春って切なく残酷なものなのだなと思いました(>_<) クロエちゃんは、何をやっても外見が可愛いので、怖いだけではなくて、テレキネシスを使えた時の無邪気な喜びと、力を持つ者の支配的な表情を、同時に上手く表現出来ていて、良かったです(^_^)v クライマックスのプロムのシーンの、キャリーの喜びと、悲劇に変わるまでの張り詰めた緊張感と、キャリーの怒りが爆発して会場を襲うまでが、とても丁寧に描かれていて、画面にくぎ付けになりました。血祭りのシーンは、思ったより迫力に欠けていたので、ホラーメインじゃないにしても、最新技術を駆使して、もっと凄くしてもいいのではないかと思いました。キャリーに対して、母親の感情表現が地味に感じてしまったので、ラストの母娘対決が本当の山場なのに、物足りなかったです。キャリーが怪物になるまでのお話という感じで、ラストが後引く感じでしたが、原作も同じなのでしょうか。1時間半と短くて、青春ものなので、ホラーが苦手な方にもお勧めです(^^)2013年公開。

 

 

「四十九日のレシピ」

永作博美主演他。母が遺したのは、人生の処方箋でした。熱田家の母・乙美が突然死んだ。娘の百合子(永作博美)は父・良平(石橋蓮司)が心配だからと実家に戻ってくる。そんな折、百合子と良平のもとに派手な服装の少女イモ(二階堂ふみ)と日系ブラジル人の青年ハル(岡田将生)が現れ、乙美がとある「レシピ」を書き残していたこと、そして四十九日には法要ではなく大宴会を希望していたということを聞く。こうして“四十九日の大宴会”までの、おかしな4人での共同生活が始まるが―。「私がいなくなっても、あなたが明日を生きていけるように―。」亡き母の想いに溢れたレシピが巻き起こす、49日間の感動の物語。

4点!!タナダ監督と扱っているテーマの事もあって、期待していたのですが、いまいち感動出来ず、拍子抜けです(@_@) ロリータ女子に日系ブラジル人にアロハという異分子が、上手くハマれば良かったのでしょうけど、空中分解していました(*_*) 乙美が、それぞれの登場人物にどう関わっていたかというエピソードが、弱くて、想像しにくかったので、イモやハルがただの変わった親切な人にしか見えなかったのが、原因だと思います。良平が、ハルを随分と気にかけていましたが、二人のエピソードがないので、その理由もわからなかったですし、イモが、いつ過去を乗り越えて化粧を落とす事にしたのかも、いまいちわからなかったです。身近な誰かを四十九日をして、見送った人なら、共感出来たのかも知れませんが、経験がない私にも、感情移入出来る様に作って欲しかったです。母を知らない家族が、母を送り出すという設定は、良かったと思います。淡路さんが、急にアロハを着て粋な伯母さんになろうとしてるのも、ハワイアンミュージックで、何だかイイ感じに仕上げようとしてるのも、そうはいかないぞと(笑) 四十九日というものを、実際はああいう感じで迎えるのかと、感情の流れを知れたのは、参考になりました。2013年公開。

 

 

「SPEC 結 漸ノ篇」

戸田恵梨香、加瀬亮主演他。ニノマエ(神木龍之介)との死闘を終え、瀕死の状態で病室に担ぎ込まれた当麻(戸田恵梨香)と瀬文(加瀬亮)。「・・・お前はお前だ。俺にとってそれは絶対に変わらん。」「一生・・・ガチで巻き込んじゃってやるからな。」二人は距離を縮めたかに思えた。しかし、世界はある人物によって破滅へと進んでいた。「ヤツらはどうしても滅びる運命にあるんだよ」。SPECホルダーたちが世界を揺るがし始め、現人類の歴史に終止符が打たれようとしている。「奴を倒すなら、私は鬼でも悪魔でもなる。人の道を踏みはずしたら、瀬文さん。あとは頼みます」当麻に宿ったスペックが今、目覚める!当麻と瀬文、そして全人類の運命は?SPECシリーズ完結編!全ての謎が2部作で明かされる!

7点!!TVドラマの映画化にありがちな、ストーリーメインのダラダラした感じはなく、冒頭から迫力ある映像と音で、引き込んでくれます(^O^) それでもまぁ、漸ノ篇は、ギャグ連発と刑事魂を熱く語るだけで、何も進展しませんでしたが(-_-;)、 仲間のために、民のために、刑事として、戦おうとする当麻たちをきちんと描いているのは、良いと思いました(^_^) 当麻と瀬文の常軌を逸したキレキレなじゃれ合いも、笑えたし、愛を感じられて、良かったです♪(*^o^*)トリックや謎を、逃さないように集中して観てたので、あっという間の二時間でした。2013年公開。2013年公開。

 

 

「マラヴィータ」

ロバート・デ・ニーロ主演他。フランス・ノルマンディー地方の田舎町に越してきたブレイク一家は、一見ごく普通のアメリカ人だが、実はとてつもない秘密を隠し持っていた。主のフレッド・ブレイク(ロバート・デ・ニーロ)は泣く子も黙る元マフィアで、家族ともどもFBIの証人保護プログラムを適用され、偽名を名乗って世界各地の隠れ家を転々としてきたのだ。そんなワケあり一家はノルマンディーのコミュニティーに溶け込もうとするが、かんしゃく持ちのフレッド(ロバート・デ・ニーロ)は事あるごとに昔の血が騒ぎ、妻マギー(ミシェル・ファイファー)とふたりの子供も行く先々でトラブルを起こしてしまう。やがてフレッドに積年の恨みを抱くマフィアのドンが、彼の居場所を突き止めて恐怖の殺し屋軍団を現地に派遣。かくして“ファミリー”vs“ファミリー”の仁義なき壮絶バトルの火蓋が切られるのだった・・・!まるでマフィアのような“ファミリー”が本物のマフィアに立ち向かう!極上のスリルとユーモアで魅せる、痛快エンターテイメント!!

10点!!マラヴィータ!見終わった後も、心臓バクバクいってます(○_○)!! 最高に笑えてクールな映画です(*^O^*) デ・ニーロとトミー・リー・ジョーンズが並んだ安定感足るや凄いし、二人の掛け合いが、めちゃめちゃ笑えます(*^^*) 家族四人の個性も分りやすく、特に、娘役のディアナ・アグロン(「glee」シリーズ)が、超キュートなのに、格好良くて、彼女が、元マフィアの娘なりに青春や恋を謳歌しようとする姿は、いじらしくて応援したくなりました。見張り役のFBIの二人が、子どもたちに対して、保護者みたいな目で見るようになってしまっているのにも、ほっこりしました。そこから一転、クライマックスのマフィア vs ファミリーのドンパチの緊迫感は、半端なくて、心臓バクバクです!ミシェル・ファイファーの演技が、リアルで、もの凄いピンチと、子どもたちの必死さと恐怖が伝わってきて、ハラハラしました。仁義なき戦いだけど、そこはやっぱり家族もので、家族を守るというのと、ドンパチで家族の絆が深まる(ない方がいいけど)という描かれ方が、良いと思いました(^_^) 笑いとマフィアとその他のバランスが絶妙で、でもライトタッチでスカッとするので、誰にでも超お勧めです。2013年公開。

 

 

「清須会議」

役所広司主演他。時は天正10年。本能寺の変により、織田信長が討たれ、後見争いが始まる。そこに名乗りをあげたのは、筆頭家老の柴田勝家(役所広司)と、後に豊臣秀吉(大泉洋)と名乗ることになる羽柴秀吉。ふたりはそれぞれ、味方を作るべく水面下で奔走。繰り広げられる一進一退の頭脳戦。様々な駆け引きの中で騙し騙され、取り巻く全ての人々の思惑が猛烈に絡み合う!勝家派か?秀吉派か?今、日本史上初めて、会議で歴史が動く!!!笑いと驚きとドラマに満ちた全く新しい歴史エンタテイメント!!!

6点!!豪勢なキャスト、オープニング音楽に、さあ三谷劇が始まりますという感じでした。映像も、色鮮やかなのと、引きとアップの撮り方が、時代劇にはあまりない感じで、とても観やすかったです(*^¬^*) しかし、内容は、会議の五日間ですし、歴史という原作があるので、流石の三谷さんもそこまで遊べないのか、大河ドラマ以上喜劇未満という感じで、大きな笑いや盛り上がりもなく、地味でした。いつもの三谷ワールドを期待して、行ってしまったので、笑い足りなく、逆に、清須会議って、こんなやりとりがあったんだと勉強になりました。三谷組の役者さんたちが、今回はかなりメインに据えられているので、中にはコメディならイケるけど、そんなに上手くない役者さんもいるわけで、そこはフレッシュなキャストで上手い人を据えた方が全然良くなったのではないかなぁと、いささか三谷組の顔ぶれに飽きました。役所さんと大泉さんと浅野忠信さんは、凄く人間味溢れる魅力的なキャラクターを演じていて、とても良かったです(*^o^*) 結構マイナーな人物も多数いるのに人物・背景紹介のナレーションがなかったので、時代劇好きじゃないと楽しめないかな、大衆映画を作る三谷さんでは珍しいなぁと思いました。2013年公開。

 

 

「かぐや姫の物語」

ジブリヒロイン史上、最高の“絶世の美女”が誕生。姫の犯した罪と罰。かぐや姫はなぜ、数ある星から地球を選んだのか。この地で何を思い、なぜ月へと去らねばならなかったのか。姫が犯した罪とは、その罰とは何だったのか。日本最古の物語に隠された人間・かぐや姫の真実の物語。

6点!!古典文学ってきちんと観ると、やはりしみじみ面白いものだなぁと思いました。それに、地井さん。翁役で明るく元気なお声だから、物語の70%くらい地井さんの元気なお声に涙してました(T-T) 竹取物語は、かぐや姫の罪と罰については、諸説がありますが、高畑さんが、それをいかに覆すだけの話を持ってくるのかと期待していたのですが、はっきり言って説得力弱過ぎです。これに7年もかかったの?と拍子抜けでした( ̄□||||)都に上るまでの件も長過ぎるし。かぐや姫にあれだけの脚力があるのなら、走るか飛ぶかどちらかにして欲しかったですし。飛んでしまったことで、綺麗は綺麗でしたが、やりたい放題感が否めなかったと思います(辛)突っ込みどころ満載でしたが、期待してなかったので、面白かったですし、やはり月に帰るシーンは少しウルッときて、良かったです(^_^) 高畑さんは、日本人の心に沿った感情を引き出すのが、上手だなぁと思いました。2013年公開。

 

 

「もらとりあむタマ子」

前田敦子主演他。坂井タマ子(前田敦子)、23才、大卒。逆ギレ、ぐうたら、口だけ番長、ただ今、実家に寄生中。東京の大学を卒業したものの、父がスポーツ用品店を営む甲府の実家に戻ってきて、無気力な日々を送るタマ子。「就職活動してるのか?」という父(康すおん)の言葉に「その時が来たら動く。少なくとも今ではない!」と威勢がいいのか悪いのかわからない啖呵を切るが、季節が移りゆく中、タマ子の気持ちにも少しずつ変化が現れていく。秋から冬へ、春から夏へと季節はめぐり、タマ子は新たな一歩を踏み出せるのか?モラトリアムな毎日を過ごすタマ子が、ゆっくりと新しい1歩を踏み出す四季の物語は、観る人をあたたかく穏やかな気持ちで包んでくれる。

6点!!モラトリアム=社会的義務の遂行を猶予される期間。だそうです。父の視線の先には、居間の一部と化していて、かろうじて体の一部分だけを動かしているタマ子。毎日、身体に優しそうなご飯を挟んで向かい合う父と娘。フツウを懸命に生きる姿が、こんなに可笑くて、慈しまれるものだったなんて、日々の忙しさに忘れていたものを、思い出させてもらった気がします。康さんの、「どの口がそれを言う~?」という顔芸並の演技が面白かったです。あっちゃんも、山下監督に、あっちゃんの地にある図太い部分を魅力的に引き出してもらっていて、タマ子、すごい良かったです♪(*^o^*) タマ子は、ぐだぐただけど、挨拶とか礼儀はきちんとしていて、両親に大切にきちんと育てられたんだなーというのがわかって良かったです。星野さんの主題歌もエンドロール終わりも、何もかもあったかくて優しくて、最高です(*^¬^*) 山下監督×星野源、ますます好きになっちゃいました☆2013年公開。

 

 

「利休にたずねよ」

市川海老蔵主演他。利休、彼こそは「茶聖」とまで称えられた至高の芸術家。「美」に対する見識や独創性の数々には、かの織田信長や豊臣秀吉でさえ一目置いたという。もしも、その崇高なまでに研ぎ澄まされた美意識が、若い頃に体験した情熱的な恋に始まっているとしたら・・・?時の権力者をも畏れさせた茶聖・千利休の正体とは?美への情熱。禁断の恋。彼の心に秘められた謎に迫る。

5点!!予告で観た時は、今まで観た事がないギラギラした千利休に違和感を覚えたものの、それも一瞬で、「これが利休の熱情を描いたものか」と、海老蔵さんの新しい千利休に魅了されました(*^¬^*) ストーリーは、歴史をさらっただけで、何て事ないのですが、美に狂気めいた情熱を、一心に注ぐ利休の姿に、歴史の支配者たちは、魅了され、畏れ、なお、傍に置きたがったのが、よく理解る描き方をされていて、とても良かったです。主役の海老蔵さんが、凛として素晴らしいので、信長の伊勢谷さんと、秀吉の大森さんも、とても魅力的に演じられていて、相乗効果になっていましたし、一流が結集した侘び寂びと安定感は、凄いと思いました(*゜Q゜*) 映像もまた美しくて、内容より、映像や時間を堪能するという感じでした。海外で認められたのは、勿論嬉しいですけど、日本の若者にも、沢山観てもらいたいと思いました。モントリオール最優秀芸術貢献賞受賞作。2013年公開。

 

 

「SPEC 結 爻ノ篇」

戸田恵梨香、加瀬亮主演他。ニノマエ(神木龍之介)との死闘を終え、瀕死の状態で病室に担ぎ込まれた当麻(戸田恵梨香)と瀬文(加瀬亮)。「・・・お前はお前だ。俺にとってそれは絶対に変わらん。」「一生・・・ガチで巻き込んじゃってやるからな。」二人は距離を縮めたかに思えた。しかし、世界はある人物によって破滅へと進んでいた。「ヤツらはどうしても滅びる運命にあるんだよ」。SPECホルダーたちが世界を揺るがし始め、現人類の歴史に終止符が打たれようとしている。「奴を倒すなら、私は鬼でも悪魔でもなる。人の道を踏みはずしたら、瀬文さん。あとは頼みます」当麻に宿ったスペックが今、目覚める!当麻と瀬文、そして全人類の運命は?SPECシリーズ完結編!全ての謎が2部作で明かされる!

7点!!爻ノ篇は、当麻vs.セカイ(向井理)?人間の可能性を信じる者と、ガイアによって、人間たちが汚した世界を浄化しようとする者たちとの戦い?で合ってるのでしょうか?何だかもう、未詳とかいうレベルの話ではなく、今までの話は何だったの?くらいのスケールの飛び様に、付いていくのに必死でした(×_×) CGも凄かったですしね。物語の時間軸が、あまり動いていないのと、今回は殆どギャグがなかったので、物足りなかったです。後半は、当麻と瀬文のラブストーリー要素にも拍車が掛かり、世界のために~瀬文さん、切な過ぎて、涙出ちゃいました(;_;) しかし、大風呂敷を広げた結果、やっぱり回収出来なくなっていて、消化不良な感じも否めないです。でも、「ケイゾクの時よりは、親切だったような気がします(^^;)・・・アサクラさんって誰なのでしょう?気になります。2013年公開。

 

 

「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」

トム・ヒドルストン主演他。吸血鬼のアダム(トム・ヒドルストン)はアンダーグラウンドシーンで活躍する孤高のカリスマミュージシャン。しかし彼はここ近年の自己破滅的な人間たちの振る舞いに抑鬱を抱えていた。そんなとき恋人イヴ(ティルダ・スウィントン)がデトロイトに住む彼の元を訪れる。もちろん彼女も吸血鬼で2人は何世紀も愛し合い、生き続けてきた。しかし久々の再会もつかの間イヴの破天荒な妹エヴァ(ミア・ワシコウスカ)が突然2人に会いにやってきて3人の運命は、ゆっくりと変わり始める・・・。今を生きる吸血鬼たちの孤独と日常をオフビートに描くこの世で一番美しいアダムとイヴの、永遠に続くラヴ・ストーリー。

3点!!吸血鬼の日常を、シニカルな笑いを含んで描いた、一風変わった作品です。ミア演じる妹エヴァが登場するまで、吸血鬼だという事以外、何も突出する所のない平淡な日常を気だるく描いているので、ウトウトしてしまいました(=_=) エヴァが登場して、やっと物語が動くのかなと思いきや、彼女は、さっさと退散させられてしまい、また暗い文科系吸血鬼カップルふたりの日常に逆戻りしてしまいました。エヴァによって、多少の変化を余儀なくされますが、それが二人にとって、どれ程の変化なのか、そうでないのか、伝わる要素が少な過ぎますし、二人が主体的に動く事はないので、面白くなかったです。主人公はミュージシャンですが、音楽が、魅力的に使われていたわけでもなく、映画もアンダーグラウンドだと思いました。アダム役のトム・ヒドルストンは、視線で人を切り裂けるようなセクシーさがあるなぁと思いました。2013年公開。

 

 

「鑑定士と顔のない依頼人」

ジェフリー・ラッシュ主演、ジム・スタージェス出演他。物語の始まりは、ある鑑定依頼。天才鑑定士にして一流オークショニア、ヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)。それは、資産家の両親が遺した絵画や家具を査定してほしいという、ごくありふれた以来のはずだった。ところが、依頼人の女性は決して姿を現さない。やがて、彼女が屋敷の壁の向こうの隠し部屋にいることを突き止め、彼女の姿を覗き見たヴァージルは、美しいその姿に、心を奪われ、惹かれていく。さらに、美術品の中に、歴史的発見とも言えるとんでもなく価値のある美術品の一部を見つけー。全ての伏線が、集約され、鮮やかに騙される。だが、この物語には、まだその先がある。トルナトーレが仕掛ける極上のミステリー。

9点!!繊細でいて、大胆。決して珍しい展開というわけではないのに、‘鮮やかに騙される’という言葉が、ぴったりの極上の映画です(*^¬^*) まず、主人公の初老のヴァージルが魅力的です。一見、人間嫌い、重度の潔癖症、絵画の女性しか愛せないと、かなりの偏屈ですが、オークショナーとしてユーモアたっぷりな饒舌な話術と天才的な鑑定眼を持ち、彼に協力する人たちは、彼の腕だけでなく、彼自身に魅了されているのが、よく理解ります。恋に溺れる老人という立場になっても、紳士の佇まいや威厳が失われないのは、流石のジェフリー・ラッシュというところでしょうか(^^) そんな彼が、屋敷で盗み見たのは、天使かと見紛う程に可憐な女性クレア(シルヴィア・ホークス)。彼女の心を溶かそうと、初めての恋を、慎重に大事に温めていくヴァージルの姿の素敵なこと!こんなおじいさんとなら、私も恋したいと思ってしまうくらいでした(●^o^●) そして、全てが上手くいくかと思いきやのどんでん返し。予想出来ていたはずなのに、ひっくり返し方が、鮮やか且つ大胆で、惹き付けられてしまいました。わからなかったのは、何故、ヴァージルが騙されなければならなかったのか?そして、クレアという女性の真意は・・・?それが解らなかったので、「何があっても・・・」という、彼女の言葉を、見終わった後もどこかで信じてしまっている自分がいます。残るのは、切なさと深い喪失感と何故?という気持ちのみ。完全にヴァージルと同じ気持ちになってます(苦笑)物語を彩る、彼の素晴らしい絵画コレクションと、それが壁一面に飾られた豪華さと、心ときめく古い機械人形の修復作業も素敵でした。それに気を取られてたから騙されちゃったのですが(;_;)人は、謎が多ければ多いほど、怖いし、魅力的なのだなと思いました。今年ベスト10に入る秀作です(*^^*)2013年公開。

 

 

「永遠の0」

岡田准一主演他。太平洋戦争末期。「家族のもとへ、生きて還ってくる、妻(井上真央)との約束を守るために」。そう言い続けた男・宮部久蔵(岡田准一)は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎(三浦春馬)は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、1つの謎が浮かんでくる―。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。宮部が命がけで遺したメッセージとは何か。そして、現代に生きる健太郎は、その思いを受け取ることができるのか。この空に願う、未来―壮大な愛の物語。

10点!!原作読んでます。原作を読んだ時は、宮部が、なぜ特攻を選んだのか、腑に落ちなかったのですが、映像は、十二分に伝わる作りになっており、それはやはり、「あの日あの場所にいたものにしかわからない」というのが、真実なのだと、この台詞に、納得しました。原作もそうですが、映画も、他の戦争ものとは、一線を画すものになっていると思います。それは、現代と過去を交錯する作りなのに、クライマックスまで昇り調子の勢いが途切れる事なく描かれている事だったり、ストーリー性も、老若男女誰が観ても、入り込めるものだったり、です。岡田くんの演技も素晴らしく、宮部役は彼以外に考えられないくらいでした。脇を固める俳優さんたちも、間違いない人たちばかりで、素晴らしかったです。映像も、冒頭から、スケールある映像と音に引き込まれ(2Dなのに3D!(*゜Q゜*))、戦闘機が戦い交うのと青い空のコントラストは、恐ろしいのに美しかったです。60年の時を経ても、決して褪せる事のない彼らの思いや声を、戦争体験者があと十数年で居なくなってしまう今、改めて向き合わなければと、夏八木さんの言葉が、心に染みました。エンドクレジットの、夏八木さんのお名前にも、泣かされました。これが本当にラストの作品なのですよね。人と人の姿を素直に描いた作品だからこそ、泣けるし、心に響くものになっていると思いました。2013年公開。

 

 

「ウォールフラワー」

ローガン・ラーマン主演他。チャーリー(ローガン・ラーマン)は、小説家志望の16歳。入学初日にスクールカースト最下層に位置付けられた高校では、ひっそりと息を潜めてやり過ごすことに注力していた。ところが、そんな彼の生活は、周囲の学生たちとは関係のない“特別席”で、眩しいほどに輝いていた、陽気でクレイジーなパトリック(エズラ・ミラー)、美しく奔放なサム(エマ・ワトソン)兄弟との出逢いにより、一変する。初めて知る友情、そして恋―。しかし、チャーリーがひた隠しにする、過去のある事件をきっかけに、彼らの青春の日々は思わぬ方向へと転がり始める。最旬キャスト集結!切ない10代を過ごした全ての人に贈る、青春映画の新たな金字塔!

6点!!原作の大ファンです。数年ぶりに興奮した作品なくらい。映画は、原作者のS.チョボスキーが監督を務めているので、良くも悪くも原作通り、以下でも以上ないです。10代で、誰もが経験する青春の素敵な、或いは切ない、全ての瞬間を切り取った様な映画なのですが、他に劇的な事件が起こるわけでもないので、淡々としているといえば、そうです。ただ、メインキャストの、ローガン・ラーマン、エマ・ワトソン、エズラ・ミラーは、原作から抜け出した様に、素晴らしいです(*^O^*) これ以上の旬なキャストを集めるのは、もう難しいのではないでしょうか。彼らが表現する、初めて友人に誘われた時の喜び、仲間がいる時間の幸せ、恋する痛み、彼らの繊細で真っ直ぐな瞳に、自分の青春時代をグラグラと揺り起こされる事は間違いないでしょう。欲を言えば、音楽や映画だからこそ出来る事で、原作を読んだ時に感じた衝撃をもう一度味わいたかったです。2013年公開。

 

 

「ブリングリング」

エマ・ワトソン主演他。キラキラしてたい―舞台はハリウッドスターや人気モデルたちが数多く暮らす、ロサンゼルス郊外の高級住宅街カラバサス。セレブリティの生活に憧れるニッキー(エマ・ワトソン)たち5人の少年少女は、セレブの豪邸をインターネットで調べ、次々に侵入し、きらびやかなブランド服やジュエリーの数々を盗み出す。まるでショッピングでも楽しむかのように。しかし、ほんの悪ふざけのつもりだった無謀な冒険は、次第にエスカレートし、彼女たちを二度と後戻りできない場所へ追いやっていくことに―。実際にロサンゼルスで起きたティーンネイジャーにより窃盗事件を題材に、欲望のままに犯罪に手を染めていく少女たちを描いた青春ドラマ。

4点!!10代の幼さが残る少女たちが、濃いメークをし、高級ブランドに囲まれているという危うさ。何てことのない事件のひとつなのに、注目されたのは、この危うさが、キラキラしていて、人々を惹き付けるものだからだと思います。そして、彼女たち自身も、その危うさが、武器になるという事を知っているから。彼女たちの、盗み始めから逮捕され、リアリティ番組で話すまでを、一歩引いた感じで撮っているので、彼女たち自身が、本当に輝けていたかは分かりません。もっと、音とかクラブの描写を派手にして、キラキラさせても良かったかなと少し思いました。ただ、「悪いことをした」とは言っているけど、盗まれた相手が、家に帰るのに恐怖を覚えてしまうとか、大切な物を失って悲しむとか、‘悪いこと’が何かをわからないんだろうなぁと思いました。その原因は、社会が、犯罪者である彼らをセレブのように扱ったり、彼女たちの主要ツールであるSNSなどのネットワークで、彼女たちの行動を賛美さえすれど、叱責してくれる人が誰もいないから。そんな青春時代を過ごす今の若者はどんな大人になるのだろう、彼らを叱る事の出来ない大人だらけの今の世の中はどうなっていくのだろうと、思う作品でした。2013年公開。

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「ハンガー・ゲーム2」

ジェニファー・ローレンス主演他。幼い妹の身代わりにハンガー・ゲームに志願した少女カットニス(ジェニファー・ローレンス)は、ゲームの勝者として凱旋を果たす。そんな彼女の勇気ある行動をきっかけに、国家に対する革命の動きが国中に広がろうとしている中、第75回ハンガー・ゲームの特別ルールが発表される―。それは、独裁者・スノー大統領がカットニスを抹殺するべく仕掛けた、歴代勝者たちを戦わせる絶体絶命のゲームだった。前作をはるかに超えるスケールとアクションで描く、壮絶なる<グランドチャンピオン・バトル>が開幕!

7点!!凄いところで終わるので、原作を知らない方たちは、どよめきと大ブーイングです(^_^;) 原作は、ティーン向けのライトノベルなので、主演のジェニファー・ローレンスの真に迫る演技で保っているといっても過言ではないでしょう。「トワイライト」シリーズがダメな人はダメかも知れないです(^_^;) 今回は、同じハンガー・ゲームでも、キャピトルvs.歴代勝者たちです。カットニスとピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)だけでなく、様々な人物の大切な人を想う思いや思惑が、複雑に交錯して、私は、原作を読んでいるので、誰が味方で、誰が敵で、今どんな思いでその場にいるかを、分かって観ていたので、感情移入もひとしおで、面白かったです(^^) 前半に、ゲームに入る前の独裁国家の現状とそれぞれのキャラクターを丁寧に描いているのも、他のサバイバルアクションものと違って良いと思います。キャピトルという独裁政権下、革命を起こそうとする者、逃げようとする者、大切な者の身代わりになる者、心を病んでしまう者、それぞれの精一杯の生き様に、胸が熱くなったところで、遂に、第三部、完結編へ、です。ジェニファー・ローレンスが、一作目から、随分成長していて、彼女の成長と共にある作品でもあるなと、続編が楽しみです。2013年公開。

 

 

「カノジョは嘘を愛しすぎてる」

佐藤健主演他。「一目惚れって信じますか?」天才サウンドクリエイターであり、大人気バンド「CRUDE PLAY」の元メンバーである小笠原秋(佐藤健)は、ビジネスとしての音楽の世界に嫌気が差し、自分の現状にもつまらなさを感じていた。そんな時、ふと気まぐれに女子高生・小枝理子(大原櫻子)に声をかけ、自分の正体を隠したまま付き合い始める。最初は軽い気持ちだった秋も、理子の純粋な想いに惹かれ、真剣に付き合うように。そんな折、理子が「CRUDE PLAY」のプロデューサーでもある高樹総一郎(反町隆史)からスカウトされ、デビューすることに。実は理子は、天性の歌声の持ち主だった。理子の夢の実現が近づくにつれ、秋と理子の、嘘から始まった恋が大きく動き始める―。

4点!!原作読んでます。メディアで見てた感じだと大したことなくない?と思っていたのですが、(失礼(爆))大原櫻子ちゃん、可愛いです(*^^*) 原作のマッシュにハマってるからかな。ベビーフェイスでキュート。お話は、失うことに慣れてしまった大人と、初めて失いたくないものに出会った少女の、ラブストーリーです。光の使い方が印象的で、夜景とか、陽の明かりとか、何かしらいつも画面に映っていて、それらが漫画のキラキラした世界に連れてってくれました。ファーストキスまでの急展開に驚きましたが、高校生の恋愛ってこんな感じだったかぁーと思ったり。ストーリーも、短期間に色々な事が起こるので、ダレるという事もなく、良かったです。しかし、茉莉、長浜、ゆうちゃん、そうちゃんのキャラクターが、時間がなくて割愛されていて、長浜に至っては、いなくてもいい感じになってしまっていたのは、それじゃ有名な役者さんを使う必要がないだろうと思いました。漫画を読んでキュンとくる感じのキュンはあったものの、映画でそれ以上の良さみたいなものもなかったです。佐藤くんや三浦くんが、ひたすら格好良くて、カッコいい人がカッコつけるとスゴイな(笑)と思いました。2013年公開。

 

 

「ゼロ・グラビティ」

ジョージ・クルーニー、サンドラ・ブロック主演。地表から600キロメートルも離れた宇宙で、ミッションを遂行していたメディカルエンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)。すると、スペースシャトルが大破するという想定外の事故が発生し、二人は一本のロープでつながれたまま漆黒の無重力空間へと放り出される。地球に戻る交通手段であったスペースシャトルを失い、残された酸素も2時間分しかない絶望的な状況で、彼らは懸命に生還する方法を探っていく。宇宙空間に投げ出されてしまった宇宙飛行士たちの極限的状況を最新VFXと3D技術を駆使して描いたSFドラマ。

7点!!3D・吹替での鑑賞です。オープニングの絶望的な暗闇と音の世界に、「しまった!ホラーかも(涙)」と思いました。3Dの立体映像が素晴らしく、映画+体感アトラクションでした。シャトルから、紐もなしに離れてしまっても、助けられる場合もある事や、他国のシャトルに向けて、目視で確認しながら移動出来る事など、知らない事だらけで、驚きました。物を掴むとか、手を繋ぐとか、引っ張り寄せるとか、当たり前に出来るはずの事が出来ないという、シンプルな恐怖でパニックに陥るというのが、とても分り易く怖かったです。しかし、中盤のライアンのひとりのシーンになる頃には、映像にも慣れ、繰り返すハプニングに、眠気を覚えてしまいました(-_-) ライアンの娘さんのエピソードで、亡くなった者が、生きている者の勇気を奮い立たせるという絆に感動しました。マットとライアンの、宇宙飛行士としての、覚悟や決断力、全力を尽くす姿にも、感動しました。特に、サンドラ・ブロックの演技が、素晴らしかったので、またアカデミーかなと、期待出来ます(^_^) シンプルなのに、様々な要素を含んでいる作品なので、観に行って良かったと思いました。2013年公開。

 

 

「凶悪」

山田孝之主演他。ある日、スクープ雑誌『明潮24』に死刑囚の須藤純次(ピエール瀧)から手紙が届く。それは、判決を受けた事件の他に、彼が関わった誰も知らない3つの殺人事件について告白するものだった。須藤曰く、彼が“先生”(リリー・フランキー)と呼ぶ首謀者の男が娑婆でのうのうと生きていることが許せず、雑誌で取り上げて追い詰めてほしいというのだった。最初は半信半疑だった記者の藤井修一(山田孝之)だったが・・・。死刑囚の告発をもとに、警察さえ把握していない殺人事件を掘り起こし、司直の手を逃れていた首謀者を追い詰めていった新潮45編集部の執念の取材記録を綴ったベストセラー・ノンフィクションを基に描くクライム・サスペンス。

6点!!冒頭から、レイプ、覚せい剤、放火殺人の3セットで、絵的な残忍さも、衝撃も凄くて、ツカミはばっちりです。そこから、須藤が、藤井に記事を依頼して、動き出す現代パートは、ぼそぼそとつかみどころのないものをつかむ作業の始まりだったので、いきなり停滞かなと思いましたが、先生と、須藤との過去パートに入ってからは、繰り返される残忍な殺人に、藤井も観客も、麻薬に似た中毒状態になっていて、次は何が起こるのだろうと怖いけど、絶対知りたいという感覚になっていました。だって、先生と須藤の日常会話、おかしいですもん(笑)ぶっこみますかの立案から実行までのスピード早過ぎですもん(爆)でも、それを大げさに演じるわけでなく、あくまで先生という人物、須藤という情にもろいヤクザを、リリーさんとピエールさんが、絶妙な塩梅で、力強く演じていて、それがこの作品の成功のポイントだと思いました。あとは、ストーリーテラーの山田くんの相変わらずの上手さ、この3人が、この実際に起こった凶悪事件を、生きたものとして蘇らせている素晴らしさがあります。こういう不幸なノンフィクションものって、落としどころが、もう何パターンかしかないと思っていて、これも例外ではないラストだったのですが、そこが、何か「お!」と思える新展開があればいいのになぁと、毎回思ってし まいます。あと、藤井の家族パートの話は、藤井が事件に取りつかれて、先生と須藤の所まで堕ちていくというのを表現するのには、必要だったとは思いますが、結局あまり関わっていないですし、事件前が どういう状況だったかもわからないですし、なくても成立するのではないかなと思ってしまいました。凶悪な殺人事件というのは、被害者・加害者だけでなく、取材した記者の人生さえも揺るがすほど影響を 与えてしまう、観客も釘づけになってしまう、中毒性のある恐ろしいものなのだなと、ピエールさんがキリスト教に入信してからの態度の方が、ゾクッとして怖かったです。2013年公開。

 

 

「恋の渦」

部屋コンに集まった男女9人。イケてないオサムに、カノジョを紹介するのが、今夜の隠れテーマだ。しかし、やってきたユウコのルックスに男は全員ドン引き。それでも無理やり盛り上げようとするが、全てが空回りし、微妙な空気のままコンパは終わったはずだったが・・・。その夜を境に、男女9人の交錯する恋心と下心、本音と嘘が渦巻き、ゲスでエロくておかしな恋愛模様が繰り広げられていくのだった。男と女のホンネ(と嘘)に迫る徹底検証!愛の軽さと恋の重さ。それは部屋コンから始まった・・・!愛と欲望の全プロセスを収録。ゲスで!エロくて!DQN!アイロニカルな視点で展開する話題沸騰の青春群像劇!

3点!!同劇団の「愛の渦」が面白かったので、こちらも観てみたのですが・・・、もう拒否反応しかない!!!(爆)キャラクターの放つ負のパワーが凄すぎる。これは、若いで片づけられていいのだろうか?自分も若い時は、こんなノリだったのだろうか?(嫌だー)「愛の渦」は、嫌なキャラクターでも、俳優さんたちの力もあり、愛おしみを見つけられたのですが、この映画に出てる人、皆、嫌でしかないです(>_<)見事にいい人がいない!!類は友を呼ぶの世界ですね。観終わった後に、誰が一番良識的だったか?みたいなのを話した時に、友人と意見が食い違ったのが、あれ?って面白かったですが。あるあるみたいなのは、私的には、本当なくて、ないの連続でした。男も女も側に置きたくないし、近づきたくない人種です。愛の軽さと恋の重さというテーマは、前半と後半で、上手く描けていたかなとは思います。愛って一周回ると、軽いんですね・・・。大根監督は、本当に、観てる側を気まずくさせるのがお上手で(^^;)最後に一言、常識ある大人はAM2時には来ません!! 2013年公開。

 

 

「ばしゃ馬さんとビッグマウス」

麻生久美子、安田章大主演他。学生時代からシナリオライターを目指しているが、なかなか芽の出ない馬淵みち代(麻生久美子)は、友人のマツモトキヨコ(山田真歩)を誘って社会人コースのシナリオスクールに通うことに。そこで出会ったのは、超自信過剰な年下男の天童義美(安田章大)。根拠のない自信で“ビッグマウス”を吐きまくる天童を毛嫌いする馬淵だったが、なんと天童は“ばしゃ馬”のようにシナリオを描き続ける馬淵に恋をしてしまう!お洒落も恋愛もそっちのねでシナリオライターになる夢しか頭のない馬淵、突然の恋をきっかけに自分を見つめペンをとる天童、反発しあっていた2人の距離は徐々に縮まるけれど・・・。人はいつだって夢を抱いて、その夢を叶えるために頑張っている。だけど、その夢が叶わない“かも”しれないとしたら・・・。夢をあきらめられずにもがき続ける彼らの挑戦と葛藤を描いたヒューマンコメディ。

4点!!二人が走り出すまで、馬淵の「辛い、きつい。」というシーンが、淡々と続くので、麻生さんの演技を持ってしても、なかなかきつく・・・もう少し、コメディタッチにしたり、展開あったりしてもいいんじゃないかなと思いました。その分、脚本家を目指す=今、夢を追っている人を丁寧に描いてはいたので、元彼(岡田義徳)の部屋で泣くシーンは、それまでの流れを汲んで、一緒に感情移入して泣きそうになってしまいました。それにしても、あの元彼部屋でのラブシーンのリアルさったら。「好き」とか言葉に出した途端、手止まる元彼(笑)、吉田監督のこういう男女のリアルな生々しさの描き方、好きです(笑)前半の馬淵と天童の台詞は、全部、夢を追う若者へ、監督から、天使と悪魔のささやきで、一人二役なんじゃないかなと思ってしまいました。脳内妄想を具体化したら2人出来たみたいな。最後までどうなるのかな?夢叶うのかな?せめて足がかりはつけられるのかな?というのをラストまでひっぱれるテーマなので、観ている内に、夢に向き合う事、諦める事、生き方、色々、心に響いてきて、馬淵と同世代ですし、切ないけど、前向きな気持ち、けど、切ないのが、良くわかりました。ラストの天童の告白も、諦め悪い感じと、二人の関係が、すごく良かったです。脚本家を目指す人へのエールだと間口が狭すぎると思いますが、何かにずっと悩んでる人たちへ、吉田監督からの辛口エールな作品だと思いました。2013年公開。

 

 

「ムード・インディゴ うたかたの日々」

ロマン・デュリス主演他。舞台は、パリ。働かなくても暮らしていける財産で自由に生きてきたコラン(ロマン・デュリス)は、無垢な魂を持つクロエ(オドレイ・トトゥ)と恋におちる。友人たちに祝福されて盛大な結婚式を挙げた二人だったが、ある日、クロエが肺の中に睡蓮が芽吹くという不思議な病におかされる。高額な治療費のために働き始めたコランは、不可思議な人間関係に巻き込まれていく。クロエは、日に日に衰弱し、コランだけでなく友人たちの人生も狂い始める。もはや愛しか残されていないコランに、クロエを救うことは出来るのか―。幻想的な世界観で描く、泡のように儚いラブストーリー。

6点!!どこかのシアターかサイトで満足度がとても高かったので、期待してたのですが、これはアート作品ですね。アート作品としては一流。超お洒落で、色使いとか、小物とか、表現方法とかが、とても可愛らしくて、画面を観てるだけでも飽きません。カクテル・ピアノとか、雲のマシーンとか、出会ってみたいです。ストーリーも、クロエの胸に花が咲いて、動き出すのかな?と思いましたが、転がり落ちるだけで、劇的な展開とかはなく・・・(>_<)友人たちの人生まで狂っていく辺り、お金がないと不幸になるという事の比喩なのかとも思いました。二人の出会いから結婚までを、キラキラした夢のような世界観で描き、病気になってからはモノトーンで一気に暗く落とす、詩のような映画です。2013年公開。

 

 

「脳男」

生田斗真主演他。残忍な手口の無差別連続爆破事件を追う刑事の茶屋(江口洋介)は犯人の居所を突き止めるが、身柄を確保できたのは身元不明の鈴木一郎(生田斗真)だけ。共犯者と見なされた一郎は犯行が常軌を逸したものだったため、精神鑑定を受けることに。担当となった精神科医・鷲谷真梨子(松雪泰子)は感情を表さない一郎に興味を持ち、彼の過去を調べ始めるが・・・。生まれつきの常識では考えられないほどの高い知能と、驚異的な肉体を兼ね備えるも、人間らしい感情はない謎めいた男・脳男をめぐるバイオレンス・ミステリー。

5点!!火薬の量とバイオレスの凄さの割に内容が伴ってないです。色々と突っ込みどころがあり過ぎます(>_<)江口さん演じる茶屋は、無駄に怒鳴ってばかりで、刑事としての行動信念がなさすぎるし、ふみちゃん演じる爆弾魔は、自分の過去や境遇を語りたそうで語りそうで、語らずに死んじゃうし、そもそも、能男の善悪の判断や殺人はどうやって決めているの?4件だけって事は手当たり次第ではないんだよね?と疑問でした。脳男という魅力的なテーマに関しても、中盤で、彼の正体がわかったところで、終わりにしても問題なくない?というくらいストーリーが進まなくて、全てが、江口さんと松雪さんの台詞のみで、状況説明をされるのが、とても辛かったです(>_<)脳男の迷いがないからこそのスピードアクションを、「彼は危険なんだ、凄いんだ。」という言葉だけでなく、アクションとして、もっと見せて欲しかったです。生田くんは、脳男の、美しき殺人鬼っぷりや、微妙な感情の揺れの見せ方など、良かったと思います。映画だと、序章感たっぷりで、脳男の活躍はこれからという感じで終わっていたので、続編を作って欲しいです。(原作も続きがあるようですし。)2013年公開。

 

 

「東京難民」

中村蒼主演他。底辺より怖い、底なし。堕ちたら最後―時枝修(中村蒼)は、どこにでもいる大学生だった。授業をサボり、合コンで盛り上がり、気楽な毎日を送っていた。だが、何の通知もなしに突然、授業料の未払いを理由に、大学を除籍される。生活費全般の面倒を見てくれていた父親が、借金を抱えて失踪したのだ。家賃の支払いが無く、アパートから強制的に追い出された修はネットカフェに泊まりながら日払いのバイトで食いつなぐ。ネットカフェ難民の行く末、危険なバイトの真実、華やかなホストの裏側、そして流転の先に流れ着くホームレス。各社社会のゆがみの中でもがく若者たちのリアルな姿を、真正面から暴く衝撃作。

3点!!「闇金ウシジマくん」との違いは、これはリアルですよ、すぐそばに起こりうることですよと訴えかけながら描かれているところでしょうか。知らないうちに大学除籍もよく聞く話ですし、住むところがなくてネットカフェも新宿や渋谷とかに行くともはや当たり前みたいなってます(という現代日本にびっくりですが。)そこから、ホスト、ホームレスといくかはわかりませんが、今の若者代表の修は、流れに逆らう力を持っていない事と、自分が今いる位置を確認する力がない事と、誰かに頼る術を知らないんだなと思いました。東京は、やっぱり弱肉強食な部分があると思うので、自分からいくか、誰かに頼るか出来ない人は、あっという間に、歪みに落ちちゃう。コミュニケーション能力もそうですし、私は、誰かに頼るというのも、立派な能力のひとつだと思います。でも、そういうのも、自分で気づかないと意味がないし、堕ちるところまで堕ちないと気づくことが出来ないなら、堕ちてみろって、最近読んだ本で書いてありました(^^;)でも、「女性は、堕ちるところまで堕ちたらもう二度と戻らないものもあるのよ」とも書いてありました(>_<)女性側として、茜(大塚千弘)がいましたが、彼女がそこまでわかっているのかは、わからない描き方でした。若者たちって括りにしても、男性と女性だと全然違うんだろうなぁと思う作品でした。2013年公開。

 

 

「リトル・マエストラ」

有村架純主演他。日本海に面する港町の石川県志賀町福浦は、過疎化や高齢化で寂れていくばかり。町民の楽しみは「福浦漁火オーケストラ」という数十年前から続くアマチュア楽団の存在だったが、老指揮者の吉川が急死したことで、解散の危機に。楽団のみどり(釈由美子)は、吉川の孫娘の高校生・美咲(有村架純)を呼び寄せて天才少女指揮者に仕立て上げ、町を盛り上げようとするが・・・。石川県の小さな港町を舞台に、天才指揮者と勘違いされた少女とアマチュアオーケストラがともに成長していく姿を描くハートフルストーリー。

5点!!有村架純ちゃん目当てで観たので、アイドル映画なのかなと思って、軽く観たのですが、オーケストラ団員を、蟹江さん始め、ベテラン俳優さんたちが演じておられたので、ベタな設定&ストーリーでも、突っ込みどころ満載でも、ラストは、意外と良かったねと(失礼)、ちょっぴり感動しちゃいました。主役の美咲や、オーケストラ団員たちの心の葛藤が、パッパと紹介されていく形で、あっさり紹介し過ぎなのに、きちんと伝わるものがあるのは、ベテラン俳優さんたちの演技の賜物だと思います。突っ込みどころは、まず、嘘がバレて美咲が走りまわっている時に、まず謝らなければならないみどりさん(釈由美子)だと思うのに、彼女はスルーですか?ってところと、美咲の渾身の演説の前に、タツ爺(前田吟)にあんな話されたら、それ以上の話出来ないよって混乱してしまうところと、他にも、EXILEの人の事は拾わないでいいのかなとか色々あったけれど、クライマックスが、コンクールで演奏して終わりってところじゃないのが、意外性があったし、小さい楽団にぴったり(良い意味で)で良かったと思います。2013年公開。

 

 

「シャドウ・ハンター」

リリー・コリンズ主演他。NYでごく普通の少女として育ったクラリー(リリー・コリンズ)の日常は、母がさらわれたことをきっかけに一変する。この世には吸血鬼や人狼、妖魔が存在しており、クラリーの母親(レナ・ヘディ)は最強のシャドウハンターだというのだ。クラリーは母を救うため、そして失われた聖杯を捜すため、同じくシャドウハンターの少年ジェイス(ジェイミー・キャンベル・バウアー)と、戦いの道へと足を踏み入れる。聖杯を捜す鍵は、クラリーの封印された記憶の中にだけ。徐々によみがえる記憶と共に、クラリーの計り知れないパワーが目覚め始める―。ベストセラー小説を原作に、「スノーホワイト」を上回る戦い、「オズ はじまりの戦い」を超える冒険が幕を開ける!

4点!!原作未読です。凄い続いてるシリーズですが、続編制作未定みたいですね。すっごい「続く」って終わり方だったんですけど(;△;)リリー・コリンズ見たさで観たので、彼女は可愛かったです。ジェイミー・C・バウアーも美形で、コスプレ祭りだったので、ファンにはたまらないかも。でも、ストーリーや登場人物が入り組み過ぎている事と、話が長い!!山あり谷あり過ぎる!!(>_<)終わる頃には、グッタリです。誰が何のためにというのが、台詞でちゃちゃっと説明されるだけで、次々展開が進んでいくのと、登場人物が出てきたと思ったら、死んじゃったり、倒れたり、どこに焦点を当ててみればいいのかさっぱりな映画でした(?_?)アクションシーンも、中途半端なクライマックスが何度もあるので、微妙な盛り上がりで、次にいってしまうので、キマらないですし、キャストも良いし、続編キャストも決まっていたそうなので、本当勿体ないなぁと思います。原作は、YA小説では、ベストセラーみたいなので、「トワイライト」好きなので、読んでみたいと思います。2013年公開。

 

 

「HK 変態仮面」

ドMの刑事(池田成志)と、ドSの女王様(片瀬那奈)の間に生まれた、紅遊高校拳法部員の色丞狂介(鈴木亮平)は、同じクラスの転校生・姫野愛子(清水富美加)に一目惚れをする。ある日、愛子が銀行強盗に巻き込まれ人質に!狂介は、覆面を被り変装して強盗を倒そうとするが間違えて女性用パンティを被ってしまう。その瞬間、経験した事のないエクスタシーを感じ、これまで眠っていた父と母から受け継いだDNAによる変態の血が覚醒。人源の潜在能力が100%引き出された超人“変態仮面”に変身する。登場すれば悪人に笑われ、助けた人には逃げられる。それでもパンティを被る事を止められない。絶対に賞賛されずとも正義を貫く、それがヒーロー、変態仮面!

3点!!GYAO!でやっていたので、観ました。「巨人の星」(何となくイメージ)とか、「スパイダーマン」とか、色んなところから引っ張ってきてるなと思いました。安田さんが出てきた辺りから、笑えるレベルの変態を軽く超えてて、やっぱり安田さんスゴイと思いました(爆)めっちゃ楽しそうに、スカートめくりダッシュしてた・・・。「TOKYO TRIBE」の時は、鈴木亮平の肉体美に鼻血が出そうだったのに、同じ肉体美なのに、今回は、ひたすらキモかったです。男の色気って、男気が出てないと駄目だって、初めて知りました(爆)安田さんも大好きなのに、キモかったです(爆)福田監督は、今回は、笑いより、お話のスピーディーさを重視していた感じが、きちんとした映画っぽくて良かったです。最後のメカは、ありえな過ぎて、ガチバトルで終わった方が良かったと思いましたが。振り切ってて良かったですが、振り切り過ぎて、男性目線過ぎて、ちょっと女子には、ついていくのが、難しい感じです(^^;)2013年公開。

 

 

「くちづけ」

貫地谷しほり主演他。神さま、もう少しだけ一緒にいさせて―。知的障害を持つ娘のマコ(貫地谷しほり)を、男手ひとつで育てる愛情いっぽん(竹中直人)は、かつては人気漫画家だったが休業し、すでに30年がたっている。知的障害者のためのグループホーム「ひまわり荘」で住み込みで働き始めたいっぽんと、そこで出会ったうーやん(宅間孝行)に心を開くようになったマコ。しかしそんなある日、いっぽんに病気が見つかる。 その時、いっぽんが選んだ道は・・・。ひたすらマコを愛し、彼女の幸せを望んだいっぽんが、なぜ、こんな選択をしなくてはならなかったのか?そこには、父娘の悲しい愛情の物語がありました。実話を基にした海よりも罪よりも深い親子愛の物語。

7点!!ひまわり荘の住人の彼らやその家族が、感情を吐露する場面では、最初から最後まで泣き通しでした。純粋な想いだからこそ、叶わないこともある、届かないこともある。そういう場面に、彼らは何度も何度も打ちのめされ、笑って乗り切ってきたんだろうなと思うと、感情がすごく伝わってきて、涙が出てしまいました。元が舞台なので、動きとか、声の出し方とか、舞台っぽ過ぎるところは、少々気になりましたが、保護者を無くした障害者が、どうなってしまうのか、最悪のケースまで、シビアに描いている作品でした。障害者の子供を持つ親も、「この子は私といないと何かしら不自由を強いられたり我慢させられてしまうだろうから、私が一緒にいるしかないんだ。」という閉鎖的な考えに、長年二人きりで生活する中で、囚われてしまっている部分も、きっとあって、彼らが、ここなら楽しく生きていける、ここなら楽しく生活出来る、心から受け入れてもらえる、迷惑じゃない、と思える場所や、国や地域作りが、本当に急務というか、重要だなと、この映画のメッセージとしてヒシヒシ伝わってきました。この映画を見て、身近にそういう人がいたら、声をかけてあげられる世の中になったらいいなと思いました。2013年公開。

 

 

「男子高校生の日常」

菅田将暉主演他。高校生よ、最強(バカ)であれ!!タダクニ(菅田将暉)、ヨシタケ(野村周平)、ヒデノリ(吉沢亮)は、男子校に通う仲良し三人組。いつもタダクニの部屋に集まって、妹(高月沙良)のスカートを穿いてみたり、マンガを読んだりとくだらな~く日々を過ごしている。ある日、女子高と文化祭を共催する事となり、冴えない毎日が急展開!グダグダ男子校にキラキラ女子が襲来! 文化祭・共催!?勘違いな恋愛騒動も勃発し・・・どうなる?非・モテ男子??

2点!!多分、男子高校生あるあるな話で、それを笑いながら観る感じの映画だと思うのですが、私はずっと女子高だったので、いっこもあるあるがなく、わからなかったです。女子高目線の、「うるさい、サル」(by 山本美月)の方がわかってしまったというか、ギャオで観たのですが、うるさくて音量下げました(爆)合同文化祭に向かって、盛り上がっていくのですが、何も起こらず、山場がない、本当にただの日常の話です。文化祭何か起こるかも!?でも、結局何も起こらなくて燃え尽きるという意味では、リアルでしたが(^^;)最後に、ほんの少しでもいいから、希望みたいなのを見せてくれたら、まとまりがあって良かったと思いました。菅田くん、野村くん、あと太賀とか、演技派が映画を上手く支えていました。2013年公開。

 

 

「建築学概論」

オム・テウン主演他。「なぜ今さら僕のところへ?」「どうしてるか気になったの」本当にあの愛は存在したのか―15年の時を経て真実はよみがえる。建築学科に通う大学1年のスンミン(イ・ジェフン)は、“建築学概論”の授業で音楽学科の女子学生ソヨン(スジ)に出会い、一目で恋に落ちた。しかし、恋に奥手なスンミンはなかなか告白できないまま、小さな誤解からソヨンと遠ざかってしまう。それから15年後、建築士になったスンミン(オム・テウン)の前に、ソヨン(ハン・ガイン)が突然現れ、家を建てて欲しいと言う。その建築の過程で次第に明らかになるソヨンの素性。そして、よみがえる記憶と新たに生まれる温かな感情。しかしスンミンには婚約者がいた―。初恋の甘さと切なさが胸に沁みる、美しく繊細なラブストーリー。きっと観る人誰もが、純粋で不器用だったあの頃に連れ戻される―。

8点!!登場人物の多さや、主役二人の家族関係や友人関係まで丁寧に描いているので、前半の展開が遅く、ドラマみたいだなと思ったのですが、この前半を組んだ流れが、後半にズシッと来て、とても肉付けのある作品になっていました。何より、初恋=ほろ苦いをラストまで裏切らないところが、良いです!(^^)大人になったソヨンが、スンミンの前で、泣きじゃくって、「彼女に一体何があったのだろう?」と思わせておいて、同時に、若い頃の二人には、何があって、今は離れ離れになっているのだろうと、気になり始めました。話自体は、どこにでもある初恋で、珍しいものではないのですが、そのどこにでもある感じが、誰にでもの、色んなほろ苦いものを引き出すのに、成功していると思います。主役の4人の俳優さんたちも、すごく良いです。特に若い頃のソヨンを演じたスジは、自分が、スンミンになったように、彼女がどんどん可愛く見えてくるから不思議です。あっと驚くというものではないですが、自然な流れが心地良くて、自然な流れ過ぎるすれ違いが切なくて、ソヨンが受け取った箱の中身を見た時は、ほろ苦過ぎて、涙が溢れてきてしまいました。初恋とか、家族とか、人生の何度目かの岐路を過ぎた大人の心に刺さる作品です。2013年公開。

 

 

「武士の献立」

上戸彩主演他。優れた味覚と料理の腕を持つが、気の強さが仇となって1年で離縁された春(上戸彩)は、ひょんなことから加賀藩の料理方である舟木伝内(西田敏行)に料理の腕を見込まれ「息子の嫁に」と懇願される。伝内のたっての願いで、息子・安信(高良健吾)のもとへ嫁ぐことを決意した春。舟木家は代々藩に仕える包丁侍の家。しかし、夫となる跡取り息子の安信は料理が大の苦手で、4つも年下! 春は、姑の満(余貴美子)の力も借りながら、必死に夫の料理指南を始めるが・・・。 料理上手の"出戻り娘"が嫁いだのは、"でき損ないの包丁侍"ふたりは本当の夫婦になれるのか?江戸時代。“刀"ではなく“包丁"で、藩に仕えた武家。“料理"で動乱を乗り越えた、実在の家族の物語。

7点!!タイトルからほんわかしたお料理映画だと思っていましたが、日本人の定めや覚悟、夫婦の有り様が、思ったよりしっかり描かれていて、後半、思わずホロリとしてしまいました。そういうものの中で生きている時代の人たちは、脇役までも、生き様が輝いてます。女性なので、春は勿論ですが、佐代(成海璃子)の生き方も切なかったです。安信は、頼りない、文句ばかり一丁前、一人で突っ走る子供のまま成長したような男性で、現代では、絶対結婚不適合者の烙印を押されてしまいそうですが、この時代は、それでも、家長として、やっていかなきゃならなかったんですね。上戸さん演じる春の想いが報われたシーンでは、春は、妻であり、安信の母であり、姉であるみたいな感じで(笑)、「よかったよかった(涙)」という感じでした(^^;)年下の旦那さんって、リアルにこんな感じなのかな?(^^;)お料理以外にも事件が起きたりして(というかそっちがややメイン)、安信が、段々料理が上手になっていく過程の描かれ方が足りず(里芋のシーンくらい)、いきなり、饗応料理を振る舞えるまで腕を上げたみたいになっちゃってて、そんな1年やそこらで、里芋剥けなかった人が、ここまで上手くなる!?と疑問でした。あと、エンドロールのCharaで-1点。Charaは好きですけど、時代劇には合わないです。2013年公開。

 

 

「風俗行ったら人生変わったwww」

満島満之介主演他。何事もチャレンジする前に「自分は無理だ」とあきらめてしまう自己完結型童貞男・遼太郎(満島真之介)、29歳。 自分を変えるために、意を決して初めて風俗に行くが、緊張のあまり過呼吸になってしまう。そこで心優しいワケあり風俗嬢・かよ(佐々木希)の天使のような微笑みに一目惚れし、恋という感情を初めて知るが、感情の高ぶりと同時に風俗嬢という事実と嫉妬。どうすることも出来ない無力さを痛感するが、次第に遼太郎は男としての決心を行動に現していく。しかし、1人では解決方法が見出せず、呆然とする中、ネット上で知り合った仲間達の応援により、かよの人生を救出すべく作戦を決行する。遼太郎は果たして、かよを救い出すことはできるのか!?そして二人の恋の行方は?泣けて笑える、痛快な新感覚恋愛エンタテインメント!

2点!!原作、まとめサイトでザッと読んでます。「電車男」の劣化版という印象でしたが、飯塚監督の腕と、満島くんのしっかりした演技力で、ちゃんと観られるものに仕上がっていたのが、意外でした(失礼)ネット上の住民が総協力で、リアルに出てくるとか、ビル間を飛ぶとか、そこまでするには、遼太郎の人間性が、説得力に欠けていて、ただの都合の良いファンタジーにしか思えなかったのは、辛かったです。原作では、消費者金融の人たちも元彼も、相当怖い印象でしたが、そちらも、へなちょこ過ぎて、そんな大掛かりな事しなくても、解決したんじゃない?と思ってしまいましたし。映画の盛り上がりに、完全に置いてけぼってしまいました(>_<)原作の綺麗ごとだけじゃない件りも、映像化した方が、深みが出たんじゃないかなと思います。満島くんの演技と、佐々木希の天使さ(演技はこの頃はまだあまり上手じゃないです)で乗り切った感じです。2013年公開。

 

 

「セデック・バレ 第一部:太陽旗」

リン・チンタイ主演他。台湾中部の山岳地帯に住む誇り高き狩猟民族・セデック族。その一集落を統べる頭目の息子モーナ・ルダオ(ダーチン)は村の内外に勇名をとどろかせていた。1985年、日清戦争で清が破れると彼らのクラス山奥にも日本の統治が広がり、平穏な生活は奪われていく。それから35年、頭目となったモーナ(リン・チンタイ)は依然として日々を耐え抜いていた。そんな中、日本人警察官とセデック族の一人が衝突したことをきっかけに、長らく押さえ込まれてきた住民たちが立ち上がり―。1930年、日本統治下の台湾で起きた壮絶な事件を渾身の映画化。1930年10月27日。台湾の山深き村で起きた事件―その真実を、いま世界が知る。

6点!!公開時、評判が良く、観たかったのですが、二部遭わせて4時間超えだったので、断念してしまった作品です。二部もGYAOでアップしてくれないかな・・・。日清戦争で、日本は、大人も子どもも、温かい家と食事でぬくぬくしていた時期に、(おそらく)そんな日本人が誰も知らないところで、こんな大虐殺があったのですね。それを知ることが出来ただけでも、観る価値が十分にあると思います。一つの山岳地帯に、同じセベックだけれども、幾つかの対立する社があって、最初は、「なんで同じ部族同士で殺し合ってるんだろう?」と混乱してしまいました。でも、それも、狩猟民族という民族性と、闘うことで真の男(セデック・バレ)となる闘いの本能に従って生きる民族だからなのだと、物語が進むにつれて理解りました。勿論、攻め入った側の日本が悪いのですが、部族の人と結婚した日本人もいて、日本の文明に共感し、日本の警察官になった部族の人もいて、そんな中で、運動会の大虐殺があって・・・何が正しくて何が間違ってるわけじゃないけれど、観るのが辛かったです。まぁ、狩猟民族に喧嘩売るなって事なんでしょうけど(爆)二部は配信されたら観るので、配信待ちです。2013年公開。

 

 

「セデック・バレ 第二部:虹の橋」

リン・チンタイ主演他。連合運動会が開かれていた霧社公学校を襲撃したセデックの決起部隊の手によって、戦う術をもたない日本人は女子供の区別なく命を奪われた。日本軍は直ちに鎮圧を開始。山岳地帯の地の利を活かして戦うセデックの前に苦戦を強いられるが、圧倒的な武力を誇る日本軍と警察の前に、セデックの戦士たちは一人また一人と命を落としていく。男達が絶望的な戦いに挑む中、セデックの女たちもまた選択を迫られ、それぞれが信じる道を選ぶことに。決戦のときは近づいていた・・・。1930年、日本統治下の台湾で起きた壮絶な事件を渾身の映画化。1930年10月27日。台湾の山深き村で起きた事件―その真実を、いま世界が知る。

9点!!「プライベート・ライアン」も真っ青な、1時間半以上ぶっ通しの戦闘映画でした。途中から、社vs社のライバルの闘いもあったりしたけれど、この殺し合いの全部のきっかけを作ったのは、日本なんですよね・・・。ただ、セデック族の村に派遣されて、仲良くやっていたのにと思っていた日本兵も描かれていましたが、そもそも、力任せで全てを奪ったのだから、その考えが甘過ぎると思いました。学校も郵便局も銀行も、作ってやったのにと文明への感謝を強いていましたが、そんなのはいらなかったのですから。第一部の運動会の惨劇は、酷いと思ったけれど、第二部のセデック族の日本人への闘いの理由は正当過ぎて、同じ日本人として台湾の方に顔向け出来ないし、謝罪したい気持ちでいっぱいになりました・・・。この映画は、台湾が作っているから、セデック族が、日本人に勝っちゃうくらいの勢いで描かれていますが、実際は、日本人の死傷者は20名ちょっとなんですよね。作中でも思いましたが、当時の日本人の命の扱い方はどうなのかなと思いました。この事実を、この圧倒的な映画で知ることが出来て、悲しいけれど、知れてよかったです。2013年公開。

 

 

「江の島プリズム」

福士蒼汰主演他。“あの日”受け取った手紙、いなくなった親友・・・僕は“あの日”を正しくやる直せるだろうか?小学生の頃からの親友同士である、高校生の修太(福士蒼汰)、朔(野村周平)、ミチル(本田翼)。恋と友情の入り交じった関係にある彼らだったが、ミチルの海外留学が決まってしまう。黙って出発した彼女が自分の気持ちをつづった手紙を受け取り、空港へ向かう朔だったがそのまま命を落としてしまう。それから2年。空虚な日々を送っていた修太は、行きたい時と場所を思い浮かべるとその時代に行けるという時空移動の方法が書かれた奇妙な本を手にする。試しに実践してみると、彼は朔が死亡する前日に戻っていた。過去なんて、変えてやる・・・このラストが切ない!幼なじみ3人の運命に涙する珠玉のファンタジー。

5点!!こういう切ないトラベラー系、結構好きです。爽やかだけど、胸がギューってなる類の切なさで、一気に十代に引き戻される感じが、素晴らしいです。主演二人の演技がアレなんで、安定感がないですが、オリジナル脚本がしっかりしていて、ライトタッチなのに、どんどん修太の想いに共鳴していって、最後の修太の選択には、ハッピーエンドなだけじゃない、切なさいっぱいのラストに、胸が詰まりました。3人の関係性が、バランスが良過ぎるというか、修太のミチルへの想いと、朔のミチルへの想いが、隠れ過ぎて見えなかったので、ここをもう少しはっきり見せてくれたら、より物語が濃くなって、切なさも倍増したのではないかと思います。舞台が、江の島なのも、そんなに生かされていなかったですしね。幼なじみ3人ってだけで十分泣けますけど(>_<)あの選択後の、修太は、キョウコ(未来穂香)は、そして、朔とミチルは、どうなっていくのかが、気になるという事は、世間ではあまり評判が良くない作品でしたが、私の中では、素敵な物語だったのだと思います(^^)2013年公開。

 

 

「きっと、うまくいく」

アーミル・カーン主演他。行方不明だったランチョー(アーミル・カーン)が街に戻ってくると聞き、ファルハーン(マドハヴァン)とラージュー(シャルマン・ジョシ)は母校に向かう。10年前、三人は名門大学の学生だった。エンジニアを目指す天才が競い合うキャンパスで、型破りな自由人のランチョー、機械より動物好きなファルハーン、なんでも神頼みの苦学生ラジューの“三バカトリオ"が、鬼学長を激怒させ、珍騒動を巻き起こす。 抱腹絶倒の学園コメディに見せつつ、行方不明のランチョーを探すミステリー仕立ての“10年後"が同時進行。根底に流れるのは学歴競争。加熱するインドの教育問題に一石を投じ、真に“今を生きる"ことを問いかける万国普遍のテーマが描かれています。大学時代の親友“最強の3人"が織り成す、人生感動エンターテインメント!!!映画大国インドで、歴代興行収入ナンバーワンの偉業を達成! 全世界興収75億円を叩き出し世界中でリメイク決定の大ヒット感動ムービー!

6点!!公開時、大ヒットで評判も良かったのですが、イケメンが一人も出てこない(しかもオジサン)ので、スルーしてました(爆)この作品を嫌いだという人はいないだろう、とにかくハッピーな映画です。一見すると、「うまくいく」と念じれば、トントン拍子に上手い展開に転がっていく話のように見えますが、かなり困難な出来事も同じくらいあって、主人公たちは、笑顔の裏で、大変な努力をしてきたのだなぁと感じました。それでも、仲間といる時は、精一杯楽しんで笑い合っていよう、貴重な瞬間を無駄にしないようにというのが、ランチョーたちから伝わってきました。「うまくいく」と念じて、何でも叶うわけではないけれど、端から諦めて、強く願うことさえしなければ、物事は思うようには転がらないという教訓が、込められている作品です。3時間近くあるので、とにかく、エピソードがてんこ盛りで、最初からオチがわかるベタなものも多く、ハイテンションな歌とダンスとリアクションで、ごまかして乗り切っている感じもしました(^^;)あと、生活スタイルは全然違うのに、インドの大学と教育事情は、日本に似てるんだなぁと、勉強になりました。詰め込み過ぎなカリキュラムとか、試験や就職で自殺者やリタイアする学生が多発している事とか(>_<)ランチョーは、努力と才能があったから、あれですが、ラージューの成績で、あんな風に、事態が好転するのは、流石に上手くいきすぎかなと、思いました。あと、結構、下品なのと、やはり女性蔑視の国なのだなと思って、そういう冗談は笑えませんでした。そういうのを、冗談として、大ヒットしているところも駄目なんだと思います。学長へとおふざけも明らかにやり過ぎです。とはいえ、青春時代が最高にキラキラしている映画は、観ていて元気が貰えるので、好きです。2009年公開。

 

 

「遺体 明日への十日間」

西田敏行主演他。2011年3月11日、日本の観測史上最大の地震により発生した津波が岩手県釜石市を襲った。一夜明けてからも、旧釜石第二中学校の体育館には遺体が次々に運び込まれ、医師の下泉道夫(佐藤浩市)や歯科医師の正木明(柳葉敏郎)たちが遺体の身元確認作業にあたることになった。 次々と運び込まれる遺体に警察関係者や市の職員も戸惑いを隠せない中、相葉常夫(西田敏行)が遺体安置所を訪れる。彼は定年前の仕事柄遺体の扱いにも慣れ、遺族の気持ちや接し方も理解していた。運び込まれてくる遺体ひとりひとりに生前と変わらぬような口調で優しく語りかけていく相葉。彼の言動に、それまでは遺体を“死体”としか見られず、ただ遺体を眺めることしかできなかった釜石市職員たちも率先して動くようになっていった・・・。一人のジャーナリストが取材した事実を基に報道が伝えきれなかった真実を描いた作品。

8点!!GYAO!で配信されていたので、観ました。こういう作品は、観たいけれど、気が重くて劇場まで中々足を運べないという人も多いと思うので、配信は有り難かったです。西田さんは、多分もう、普段は杖をつかないと歩けないのではなかと思うのに、このかなり体力的にもハードな撮影をこなしたのには、彼の被災地への想いを強く感じました。避難所の様子なんかは、テレビやドキュメンタリーなどで少しは知ることが出来ますが、遺体安置所となった場所で、どういう方たちが、どのようにして働いているのかは、こういう作品がないと知ることが出来ないままだったと思うので、良かったです。医療関係者の方たちが、描かれていましたが、彼らは心が折れる事や心を落ち着ける時間すら貰えなかったのかなと、そんなにまで、やらないといけない職業なのだなと、もう少し休めないのかなと、心配になりました。観る機会があれば、観た方が良い作品です。2013年公開。

 

 

「スクールガール・コンプレックス ~放送部篇~」

森川葵、門脇麦主演他。希望ヶ丘女子高校の放送部部長、新谷マナミ(森川葵)は学園祭の演目をまだ決めかねていた。そんな中、放送部に三塚チユキ(門脇麦)が入部する。謎めいた雰囲気のチユキに惹かれ始めたマナミは、学園祭の演目をチユキが大好きな本である太宰治の「女生徒」とし、朗読担当の主役をチユキに依頼する。二人の距離が急速に縮まっていくのだが・・・。禁断の恋を描いた少女たちの美しき“コンプレックス”とは・・・。青山裕企の写真集『スクールガール・コンプレックス』を原案に、少女たちの友情や恋愛をみずみずしく描いた青春異色作。

5点!!太宰治の「女生徒」とかけてきたか~嫌いじゃないです。むしろ心地良くて好きなくらいで、写真集の方も見てみたくなりました。冒頭、マナミがチユキを見つめてるシーンから好きな映画の香りがして惹き込まれました(^^)自転車の二人乗りをして車と虫の鳴く声がして、このまま切り取ったらさぞ美しかろうと思うシーンが多かったです。森川葵は「スプラウト」の頃から観ていて、最初から上手い子だと思っていたのですが、本作の前半は下手な印象で意外でした。でもクライマックスはきちんと役が憑依した感じで、もう今の片鱗が見えていました。麦ちゃんはこの頃から感情を出す場面になると一気に惹き込む演技を見せていて、ブレイク前の彼女を見つけ出した小沼監督は凄いなと思いました。私は女子高、女子大出身なので、女の子同士のこういう空気感がすごくよく分かります。甘ったるくてシュワシュワってソーダみたいに消えてしまいそうな毎日。クラスには妖精みたいに可愛い子やカッコイイ女子や目を引く子が必ずいて、親友との距離がとても近くて。多感な時期の“大好き”が、恋愛の好きと大切な友達としての好きの区別がつかなくなっちゃう感じがバッーて蘇りました。撮り方も女子高生の足とかミニスカが多いのですが、全然エロさはなくてキラキラして瑞々しい、自分が宝石だって気づいてない無邪気さが良かったです。申し訳ないですが、アイ役が小島藤子あたりだったらもっと良かったかもと思ってしまいました。もう絶対に戻れないからこそノスタルジーに浸れて良かったです。2013年公開。

 

 

「言の葉の庭」

声:入野自由、花澤香菜。靴職人を目指す高校生・タカオ(声:入野自由)は、雨の朝は決まって学校をサボり、公園の日本庭園で靴のスケッチを描いていた。ある日、タカオは、ひとり缶ビールを飲む謎めいた年上の女性・ユキノ(声:花澤香菜)と出会う。ふたりは約束もないまま雨の日だけの逢瀬を重ねるようになり、次第に心を通わせていく。居場所を失ってしまったというユキノに、彼女がもっと歩きたくなるような靴を作りたいと願うタカオ。六月の空のように物憂げに揺れ動く、互いの思いをよそに梅雨は明けようとしていた。靴、万葉集、日本庭園、雨―独自の感性と言葉選びにより、まるで小説を読むかのような味わいとテーマ性を持った繊細な新海誠ワールド。“愛”よりも昔、“孤悲”のものがたり。

6点!!新海さん、ロマンティック~あと新宿好きですね(^^;)新海さんには新宿御苑はああいう景色に見えているのか。光彩の宝箱みたい。確かに、雨の日の日本庭園は鬱蒼としてて、そこに光の筋が幾つか差し込む感じで綺麗だったなと思い出して、また何もない季節に行ってみたくなりました。年上の物憂げな女性が実は~とか、学校のいじめっ子がテンプレート過ぎだろと色々ツッコミどころはありますが、「緩・緩・急!」という感じで、丁寧に見せておいていきなり加速する技は惹き込まれますね。そして秦基博の「Rain」バーン!みたいな。本作より先に「Rain」のファンになっていたので、良い曲使うなぁと新海さんの音楽アンテナにはいつも感心してしまいます。時間も1時間なくて見やすいです。2時間とか長いのでこういうショートより少し長いくらいの映画が増えればいいのにな。切なさを持たせたままの終わり方も好きです。「秒速~」や本作のような触れたら壊れそうな繊細さと気持ち良いくらい勢いのある風の吹き抜け方が、彼の持ち味だと思うので、大型作品を作るようになってもそれはなくならないで欲しいです。「君の名は。」で、すでに少し消失していたので(>_<)汚れた心が洗われる作品、有り難いです(爆)2013年公開。

 

 

「ワールド・ウォーZ」

ブラッド・ピット主演他。その日、ジェリー(ブラッド・ピット)と妻、2人の娘を載せた車は渋滞にはまっていた。一向に動かない車列に、これがいつもの交通渋滞でないことに気付くが、次の瞬間、背後から猛スピードで暴走するトラックが迫ってくる。必死で家族を守り、その場から逃げだしたジェリー。全世界では爆発的に拡大する“謎のウイルス”によって感染者は増加し続け、大混乱に陥っていた。元国連捜査官として世界各国を飛び回ったジェリーに事態を収束させるべく任務が下る。怯える家族のそばにいたいという思いと、世界を救わなければならないという使命の狭間で、ジェリーは究極の選択を迫られる。感染の速度は加速する一方で、人類に残された時間はわずかだった―。想像を絶する緊張感と壮大なスケールで描き出された、究極のパニックアクション大作の誕生。

3点!!狂犬病のウイルスがアウトブレイクしたという設定です。ほぼ、人為的ミスによって感染が拡大していくのを観ているのは、「あ~あ(>_<;)」という感じでしたが、実際は少しのミスやズレで大きな変化が起こるってことかな?ジェリーの国連捜査官というのが実際どんな仕事なのか見当がつかないので、何かを探す人?戦う人?解決する人?と頭の中が「???」なままラストまでいきます。解決の肝になるウイルス学者は一瞬で死んじゃうし、「これもうここで出来る事なくない?」と思ったら、ジェリーが学者の代わりに病原元を探し始めたりして、ジェリー、君は一体何者なんだ・・・?(汗)バンデミックものとしては、スピード感が足りず、迫力もいまいちで、何だか白黒テレビで事件を観ているかのような作品でした。家族の方も動きがなく、危機感がいまいち伝わってこないし、これなら半分の時間で描けたのではないかな?と思ってしまいました。長いお化け屋敷をてくてく歩いて時々怖いの襲ってくるみたいな映画です。2013年公開。

 

 

「コードネーム:ジャッカル」

ソン・ジヒョ、ジェジュン(JYJ)主演他。伝説の殺し屋ジャッカル(ソン・ジヒョ)が引退最後のターゲットとして選んだんは、トップスター歌手チェ・ヒョン(ジェジュン)。いつものようにすんなりいくはずだったのだが、警察、ストーカー、愛人、曲者のホテルオーナーなどが入り乱れ、事態は思わぬ方向へ・・・。出会うはずのなかった2人の恋の行方は?そしてチェ・ヒョンの命は!?伝説の殺し屋ジャッカルと美男トップスターのスリリングな誘拐劇を描いたラブ・サスペンス。

1点!!殺し屋とトップスター、どこかで聞いたような設定だけど韓国ものだから面白いかなぁと思って観たら、超つまらなかったです。もはや、ファンタジーと言っていいほどに現実味のないホテル、警察、主演二人の人物像。ジャッカルの育ちの説明が曖昧過ぎ、殺されるほど恨まれているチェ・ヒョンの性格描写がほぼなく、起こった出来事にただ反応しているだけの二人だし、やりとりがバカみたいなので観てられないです。まだ美男美女なら画で何とかなるけど、ヒロインのソン・ジョヒがオバサン顔で可愛くないし。ヒール役の女社長のおばさんの方がよっぽど美人で、彼女を主役にした方が良いくらい(爆)アクションも編集でどうとでもなる撮り方でつまらないです。韓国ものはスタイリッシュでカッコイイが基本なのに。韓国も日本と変わらなくてアイドル映画は適当に作ってもヒットするでしょくらいの感じで作られてるのかなぁと悲しくなった作品でした。2013年公開。

 

 

「怪盗グルーのミニオン危機一発」

声:スティーブ・カレル主演他。月を盗んで世界一の怪盗の名声を手に入れたグルー(スティーブ・カレル)は、怪盗から足を洗い、娘として迎えた孤児三姉妹マーゴ、イディス、アグネス、相棒ネファリオ博士、そしていたずら好きな黄色い軍団・ミニオンたちと一緒に楽しく暮らしていた。しかし、そんな平穏な日々も、長続きはしなかった。ある日、グルーは反悪党同盟の捜査官と名乗る美女、ルーシーに同盟本部に連れていかれる。その幹部から、極秘研究所で開発された突然変異を起こすPX41という薬が何者かに盗まれたことを聞かされ、盗んだ犯人を突き止めるよう依頼される。時を同じくして、ネファリオ博士、そしてミニオンたちが、何者かの手によって誘拐されてしまったのだ!一見、全く役に立たないミニオンたちがなぜ?最強の仲間・ミニオンたちを助け出すために怪盗グルーとその娘たちが立ち上がる!

5点!!日本語吹替鑑賞です。笑福亭鶴瓶さんがグルーの吹き替えを担当しているのですが、某有名ディズニー・アニメ―ションもそうですが、吹き替えが関西弁と言うのがどうにも苦手で、これまで避けてきたのですが、「ミニオンズ」を観たら可愛くて!(笑)2作目からでも理解るというので観たのですが、やはり1作目からでないとわからないみたいです(>_<)養子の女の子たちを心配したり恋するグルーはおじさんなのにキュートで、ミニオンズとの関係性もよくわからないけど可愛くて、ほっこり。お金出して観るほどではないですが、DVDならぜひ観たい作品でした。2013年公開。

 

 

「ニューヨーク、恋人たちの2日間」

ジュリー・デルピー主演他。この素晴らしくも、めんどうくさい、愛おしい者たちよ―パリで生まれ育ったマリオン(ジュリー・デルピー)は、現在はニューヨークで暮らす女性写真家。以前の恋人との間に生まれた一人息子のルルを育てながら、個展の準備に余念がない。そんな彼女は、新しい恋人で人気DJのミンガス(クリス・ロック)、彼の一人娘ウィローとアパートで同棲生活を始め、充実した理想の生活を送っていたが、パリに住む彼女の家族がやってきて順調だった二人の関係に怪しい空気が流れ始め・・・。「パリ、恋人たちの2日間」から5年―監督・主演ジュリー・デルピーが描く新たなるロマンティック・コメディー。

5点!!「パリ、恋人たちの2日間」の続編ですが、「パリ~」は観たと思ったけど、全然覚えてなくて、でも覚えてなくても大丈夫でした。ジュリー・デルピーがパリ版ウディ・アレンと言われているのが少し理解ります。でも、ウディ・アレンは男性だから、女性の私から観ると可愛らしいで済むけど、デルピーは同性なので、理解できる痛々しさがあって、キツイです(^^;)同じ年代で「ブリジット・ジョーンズ」とかは愛されキャラなのにデルピーとの違いは何なんだろう?自身に確固たるポリシーと自信があって曲げないところかな?フランス人の笑いって、皮肉が強いし、世界が10で笑って満足出来るところを15くらいまで突っ走っちゃった結果、苦笑いになる気がします。本作も下ネタや家族を蔑むネタが飛び交い過ぎてて、嫌いじゃないけど、好みが分かれるだろうなと思いました。あと、通じない言語同士で会話をして成り立っていないのをずっと見せられるので、ドッと疲れが(>_<)ジュリー・デルピーは若い頃は怒れる躁鬱病で可愛かったけど、どんどんシニカルでこじらせてる気がします。ウディ・アレンが好きという男性の方の感想を聞いてみたい作品です。あと、お父さんが麻薬やってないのに強烈キャラ過ぎた(笑)2013年公開。

 

 

「JUGDE ジャッジ」

閉ざされた空間に監禁された7人の罪人。目覚めると、頭には動物のマスク、手には毒薬を仕込まれた手錠と鎖・・・。強欲、憤怒、傲慢、大食、嫉妬、色欲、怠惰―7つの大罪を背負った者たちに課せられたのは、死の裁判ゲーム。制限時間内にお互いの素性を探り合いながらも、より罪が重いと判断した物に多数決で“死の裁判”を下す。出口も希望も見いだせない環境下、自分が生き残るためには誰かに投票しなければならない。悪夢と狂気のゲームに勝ち残るためには何をなすべきか?強力か?騙し合いか?人を貶めることか?そして、この謎めいたゲームは一体何者が仕掛けたのか?極限状態の中で、人間の欲望、性別、本性が醜いまでに暴かれていく。なぜ、人は騙し合い、憎しみ合い、そして殺し合うのか?正義とは何か?その先には誰も想像し得なかった“ジャッジ”が待ち受けていた!“ソリッド・シチュエーション・スリラー”の新たなる衝撃作、遂に解禁!!

1点!!聖書の7つの大罪になぞった罪で集められた7人のパニック・スリラー。明らかに死に値するほどの重罪を犯している人はあまりいなく、1時間20分弱しか時間がない中で、登場人物の大した人間性も語られず話し合いも行われず、次々人が死んでいきます。登場人物たちのキャラクターがわからないまま、なじり合いが始まり終わっていくので、その人たちが死んでも感情移入も出来ず、死に際の演技も説得力がなく、あー、これ日本でやっちゃダメなやつだと思いました(爆)「ライアー・ゲーム」「カイジ」と成功例は多数あるんですけどね。佐藤二朗さんが上手い俳優さんなのですが、最近のイメージでどうしてもふざけているようにしか見えず、もっと確実なヒール役を配置すれば良かったのにと思ってしまいました。こういう映画は結末が全てと言っても過言ではないと思いますが、結末も一番やっちゃいけないパターンで、つまらなかったです。スリラーにしても、怖いもの大嫌いな子どもが部屋を暗くして観られるくらい何ともない作品でした。2013年公開。

 

 

「ジンジャーの朝 ~さよなら、わたしが愛した世界」

エル・ファニング、アリス・イングラード主演他。冷戦時代に突入した1960年代のロンドン。生まれた頃から、どこへ行くのも何をするのも一緒だった仲良しの女の子二人。ジンジャー(エル・ファニング)とローザ(アリス・イングラード)は学校の授業をさぼって宗教や政治、ファッションについて話し合い、少女から大人へ変化する青春時代を満喫していた。しかし、思想家でありジンジャーの父親でもあるローランド(アレッサンドロ・ニヴォラ)に、ローザが恋したころや、それぞれの反核運動への思いの違いから、二人の友情関係に亀裂が生じていく。家族や友人ともうまくいかず、日々核の脅威が報道されるなど、ジンジャーを取り巻く世界は、思い描いていたものとはかけ離れていく。そんな中、明るい未来を手に入れるため、ジンジャーは歩き出すのだった―。サリー・ポッター監督×エル・ファニングで贈る、思春期の揺れ動く心情・成長する様を繊細かつ美しい映像で綴る感動作。

5点!!エルがまだ幼くて赤毛と反抗的な瞳のせいか、少年のようにも見えて美しかったです。ローザ役のアリス・イングラードも別タイプの美少女で二人が青春を謳歌している姿を観ているだけで詩的な美しさに浸れる作品。17歳という年頃はパワーがあり余っているけれど、何かを変える力はなく、世界や自分の親友や両親が思い描いていた方向とは違う方へ変わっていくのを、もっと早く成長しなくてはと頑張るけど、至らないジンジャーの未熟な気持ちは、幼い頃に経験したなと胸がツキンと痛みました。ローランドはそんな娘を見ているのに、自分のことしか考えられないのは、恋だから仕方ないのではなく、自分本位だなと思いました。あんな幼い少女たちに甘えて良いわけがないです。ジンジャーのいっぱいいっぱいの心をさらに打ち砕く行動に出てしまう母親もどうかな。気持ちは理解るけど、ジンジャーのことを一寸も考えられなかったのだとしたら悲し過ぎます。破裂しそうな感情を不機嫌そうな顔で覆い隠して、顔をクシャクシャにして泣きじゃくるジンジャーの表情が頭から離れないエル・ファニングの成長途中の魅力が詰まった作品です。2013年公開。

 

 

「モンスターズ・ユニバーシティ」

あなたは覚えていますか?子供部屋のクローゼットの扉の向こう側に広がるモンスターの世界のことを・・・。そこには<怖がらせ屋>と呼ばれる、エリートモンスターたちがいて、夜な夜な人間の世界へやってきます。世界のエネルギー源となる子供の悲鳴を集めるために。だけど、そんな彼らも、生まれつき<こわ~い>わけではありません。モンスターたちは、人間の子供を怖がらせるために、学校で勉強していたんです。まるで私たちと同じように、新しい友だちを創ったり、授業で悩んだり、テストで喜んだッリ、時に落ちこぼれたりしながら・・・。誰もが入学したくなる、夢のような大学を舞台に、モンスターの世界への扉が再び開きます。

10点!!日本語吹替鑑賞です。モンスターの大学も厳しい。。。マイク、チビマイクの頃から泣ける。サリーがエリートであんな性格だったなんて。大学の描写がリアルである意味、夢がなくて、大学って夢を叶える場所でもあるけれど、大多数にとっては夢を諦める場所でもあるんですよね。特に実技系の大学の場合は。自分の大学時代を思い出して、マイクが頑張っても頑張っても単位を貰えなかったり、教授から全否定みたいなことを言われたりするのが辛かったです。全然、見た目が可愛くないのに、観始めるとめちゃめちゃ感情移入出来るのがこのシリーズの凄いところです。あと、相変わらずピクサーの機械とかの描写が本物かと思うくらい綺麗。マイクの自分が一番辛い時に他人を励ませる心の優しさと強さに涙。大学だけが人生ではなくて、大学が終わってもその後も人生は続いていくし、挽回やもっと良い選択だって出来るというディズニー・ピクサーのメッセージに優しく心を癒されました。2013年公開。

 

 

「マイPSパートナー」

キム・アジュン、チソン主演他。失恋したことで、何事にもやる気のおきない日々を過ごしているヒョンスン(チソン)。ある日、彼のもとにかかってきた一本の電話。見知らぬ番号からかかってきたその電話は、突然、甘えた声で彼を誘惑してくる。誰とも分からない見ず知らずの相手にも関わらず、興奮を抑えられなくなったヒョンスンは、とうとう自分を解放してしまう。その電話の主は、彼氏とのマンネリな関係を解消しようと、サプライズで大胆な行動にでたユンジョン(キム・アジュン)。なんと彼女は電話番号を間違えてしまっていたのだった! 間違い電話から始まるふたりの奇妙な関係。お互いに出会ったこともなければ、顔も知らないふたりは、PS(フォンセックス)を通じて、次第に心をかよわせていくのだが・・・。チソン&キム・アジュンが贈るちょっぴり大人のロマンティック・ラブコメディ!

6点!!韓国は性描写が厳しいので、完全Rなシーンはないものの、それを違うもの、声とかで表現しようとするので、ライトなデートムービーなのに、デートで観られる人は限られます(^^;)キム・アジュン可愛い。チソンはタイプじゃないけど、作曲家の役ですし、歌も上手いし、歌手の方かと思ったらそうじゃないんですね(驚)チソン演じるヒョンジュンは韓国女性の尻に敷かれるよくいるタイプの男性ではなく、夢追い人だし、短気だしよく泣くし、でもガッツリ肉食系男子を久々に観たので、やっぱり肉食系いいなと思いました。結婚式に乗り込むパターンを久々に観ましたし、クライマックスの雄たけびソングのように、タイプじゃなくてもガンガンいくのは、格好良く見えてきます(^^) 物語序盤は、明け透けな性描写に引き気味でしたが、二人が楽しそうなのと、クライマックスの歌や電話での会話は爆笑するくらい面白くて、これまでに観たことのないタイプの韓国ラブコメなので、お薦めです♪ただ、こういう韓国のラブコメっていい感じになるまでのドタバタな日常劇が長いんですね。それがグダグダしちゃうし、好きな俳優さんじゃないと観てられないので、良くないと思います。ハリウッドはテレフォンセックスはカップルが普通にするもの、韓国はこんな感じで可愛く描いていますが、日本はどうなんだろう?やっぱり水商売の匂いがしちゃいますけど、映画で描くならどうなるのかな?と各国の性表現の違いも面白く感じられる作品です。2013年公開。

 

 

「ホワイトハウス・ダウン」

チャニング・テイタム、ジェイミー・フォックス主演他。ホワイトハウスが占拠されてしまうアメリカ史上最悪の危機に、たまたま居合わせてしまった連合軍警官ジョン(チャニング・テイタム)。ジョンはシークレットサービスへの転身を目指していたが不採用となり、娘をがっかりさせたくないためホワイトハウス観光ツアーに彼女と参加しているところだった。第46代アメリカ合衆国大統領ジェームズ・ソイヤー(ジェイミー・フォックス)は、まさに今日、中東との和平条約を締結しようと本会合に臨むところだった。出会うはずのなかった二人が、突然のホワイトハウス襲撃を機に出会い、テロリストたちからアメリカを、ひいては世界を守るために戦うことになる。ホワイトハウスが乗っ取られた!警官と大統領、かつてない格差コンビが、姿の見えない敵に立ち向かう運命共同体に!「破壊王」エメリッヒが描く超ド級破壊バトル!!

5点!!これは意外と面白いB級コメディー。大統領がロケットランチャー落としちゃったり、ミサイルを配備したブラックホークが3機とも撃墜されたり、明るくアメリカをディズっているコメディーなのだと思えば、爆笑で観れる映画でした。パニック映画は観たいと思うものが少なく、スルーしがちなのですが、評価が高かったのもちょっと納得(笑)そして、娘を助けにいかず大統領を守る主人公も、捨て身でホワイトハウスと大統領を救おうとする主人公の娘もちょっと愛国心があるという感じではなく、すごいあるで信じがたいけど、アメリカ人は結構そうだったりするのかな?ホワイトハウスの内部がどこまで再現されてるかわからないですが、再現されてるなら見ごたえはあると思います。でも途中、古き良きハリウッド映画みたいな音楽が流れだすし、ドンパチ凄いしで、今、私は「ジュラシック・パーク」か何かを観ているのかな?と勘違いしてしまいそうでした。この手の映画は「世界を守る」とかよく書いてるけど、殆どアメリカの内輪モメで、アメリカが世界だ的思考は断罪されるべきだし、即刻なくすべきだとウンザリしながら、ブラックコメディーだと思って観る作品です。2013年公開。

 

 

「あの頃、君を追いかけた」

クー・チェンドン主演他。青春は恥と後悔と初恋で作られる。台湾中西部の町・彰化(しょうか)に住むコートン(クー・チェンドン)は、同級生の仲間たちとつるんでは馬鹿なことばかりして、お気楽な高校生活を過ごしていた。ある日、コートンたちの度が過ぎた悪ふざけがもとで授業が中断。激怒した担任は、クラス一の優等生・チアイー(ミシェル・チェン)をコートンのお目付け役に任命する。チアイーを疎ましく思う反面、胸がざわつき始めるコートン―彼と4人の仲間たちにとって、彼女は中学時代からの憧れの女の子だったのだ。やがて、教科書を忘れたチアイーのピンチをコートンが救ったことで、2人の距離は一気に縮まり・・・。幅広い世代、それぞれの“あの頃”の記憶を呼び起こし、台湾、香港でナンバーワン超級ヒット。

8点!!日本版から台湾版の一気見です。ラストでまた号泣してしまいました(;_;)コートン遅いよーーー!!!(>_<)チアイー役のミシェル・チェンは清原果那にそっくりの美少女で、日本版より勝気で見た目から幼い感じです。それがまた可愛いのですが。男子のふざけ方も片想いの矢印も日本版とは微妙に違うのですが、シチュエーションと台詞は殆ど同じなので、日本版は台湾版へのリスペクトがあったんだなぁとわかりました。あと、この時は飯島愛が生きてたんだなぁとか、台湾の大地震でホテル倒壊して大変なことになったなとか思い出しました。この映画はチアイーの可愛さと演技力にすべてがかかっているといっても過言ではなく、青春にはキラキラした恋がつきものだなと。若い時は経験と自信のないから良いタイミングがきても、手を伸ばすことが出来ずに後悔することが多い。でも、大人になって大体のことにベターな選択が出来るようになると、あの頃の純粋で真っ直ぐな体験や涙を流すことはできにくくなる。人生って難しいなと思いました。2013年公開。

 

 

「千年の愉楽」

寺島しのぶ主演他。女は孕み、子が生まれ、路地から人が溢れ出す。あの世よりこの現世へ。生きてみることこそパンパイよ・・・。紀州の路地に生を受け、女たちに圧倒的な愉楽を与えながら、命の火を燃やしつくして死んでゆく、美しい中本の男たち。その血の真の尊さを知っているのは、彼らの誕生から死まで見つめ続けた路地の高婆・オリュウノオバ(寺島しのぶ)だけである。年老いて、いまわの際をさまよい続けるオリュウの胸に、この路地に生き続け、もがき。命を溢れさせて死んでいった美しい男たちの物語が甦る。己の美しさを祝うように、女たちの愉楽の海に沈んでいった半蔵(高良健吾)。火を噴くように生きていたいと切望し、刹那の炎に己の命を焼き尽くした三好(高岡蒼佑)。路地から旅立ち、北の地で立ち上がろうともがいて叩き潰された達男(染谷将太)。生きよ、生きよ、お前はお前のまま、生きよと祈り続けたオリュウ。うたかたの現世で、生きて死んでいく人間を、路地の人間の生き死にを、見つめ続けたオリュウの声なき祈りが、時空を越えて路地の上を流れていく。鬼才・若松孝二の最後の叙事詩。生まれて、死んで、生まれていく生命。命の炎を燃やす美しい中本の男たちと、生と死を見守る女の物語。

3点!!若松監督の作品は出演者が好きな方ばかりなので、いつも観てしまいますが、強いメッセージ性と個人的にピントが合いずらいというか、今回は古典??みたいな感じでした。あと井浦新さんが好きなので、いつも「新さんを探せ」的な見方なのですが(笑)、最初から鬼気迫る中本の男を演じていました。井浦さんも高良くんも高岡くんもイイ男過ぎるので、女が放っておかないという設定も納得。達男の扱いが雑だったような(^^;)母性回帰みたいな役割だったと思うのであれで良いのですが、そこまでの件りをもう少しヒリヒリ描いて欲しかったです。あと、ずっと同じ曲が流れているので、盛り上がりもなにもないです。本当、流れ続けるお話なので、メリハリは大事です。あと、折角素晴らしい演技をしているのに寺島さんがお婆さんになってからシワが殆どないのがすごいミスだったと思います。どうしてシワなしにしたんだろう??とりあえず、重い腰をあげて鑑賞しました。2013年公開。

 

 

「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」

アリシア・ヴィキャンデル主演他。18世紀後半、ヨーロッパ。教会の力を背景に貴族が圧政を敷いていた時代。1766年、英国王太子の美しき娘カロリーネ(アリシア・ヴィキャンデル)は、故郷を離れ、デンマーク王・クリスチャン7世(ミケル・ボー・フォルスゴー)のもとに嫁いできた。聡明な彼女は、王との結婚生活に胸躍らせていたが、無礼な振る舞いを繰り返す夫に失望し、愛情を抱くどころか、憎しみさえ感じていく。そんな中、王の子を身籠った彼女だが、夫との面会を拒み続けた事で、唯一の友である女官を追放され、さらに孤独を深めていく。1786年、ドイツで医者として働くストルーエンセ(マッツ・ミケルセン)は、精神不安定な王の侍医に選ばれ、共にデンマークに帰国する。一方、王に対し心閉ざすカロリーネは、ストルーエンセにも心を閉ざすのだが、啓蒙思想に傾倒する彼に共鳴し、距離を縮めていく。豪華スタッフ&キャストで贈る、デンマーク王室最大のスキャンダル。

9点!!デンマークにもフランス革命ばりの歴史が!!王宮あるところにスキャンダルと欲望はつきものなのですね~(>_<)大体、歴史に沿った内容みたいですが、コッポラの「マリー・アントワネット」みたいに主人公のカロリーネ、王のクリスチャン、侍医のストルーエンセの3人が基本皆良い人で責められるいわれがないみたいに描いているところが、何だかもったいなかったです。野心家と言われたストルーエンセなんて朴訥とし過ぎていて、逆に怖かったです(^^;)なので、副題の「欲望」は保守派の貴族たちのことです。ストルーエンセを演じているマッツ・ミケルセンは“北欧の至宝”と言われていてデンマーク1の美男子だそうですが、ヴィゴ・モーテンセン系でいまいち魅力がわからない・・・髭がある方がかっこいいかも(--)アリシア・ヴィキャンデルが本当に可愛らしいのに情熱的なガツガツさが顔に出ているので、好きです。本作は上映時間137分と長いのですが、ほう~って贅沢な気分でずっと観ていられます。カロリーネの長女はデンマークに残されたみたいですが、虐待とか悪口とかにあわなかったのでしょうか?あいましたよね、多分。マリー・アントワネットもそうですけど、外国から来た嫁を王宮内外から孤独に追い詰めたら、そりゃおかしくなるよ。しかも二人とも10代で。しかも、イギリスからしたらデンマーク語なんてめっちゃ難しいだろうし。(フランス語もしかり)この世代では救われなかったですが、カロリーネの長男が16歳で宮廷クーデターに成功したってことだけが両親への救いかな?16歳ってこれも相当の覚悟だったんだろうな、凄いなと当時に思いを馳せてみたくなる作品です。デンマークを知りたい方はぜひオススメです。2013年公開。

「マジック・マイク」

チャニング・テイタム主演他。自称・青年実業家のマイク(チャニング・テイタム)は、夜になると男たちが華やかなレビュー・ショーを行うクラブ“エクスクイジット”で“マジック・マイク”として女性たちを熱狂させる人気No.1ののストリップ・ダンサーという顔を持っている。ある日、知り合った19歳の青年アダム(アレックス・ペティファー)に才能を感じたマイクは、倶楽部に彼を連れていく。アダムはマイクが見抜いた通り、異例で大胆なヴァージン・ステージを飾り、クラブの一員に迎えられる。そしてマイクの手ほどきで人気ダンサーになっていく。大金、女、クールな仲間との付き合いにどっぷり浸かっていくアダムとは裏腹に、マイクはアダムの堅実な姉と知り合い、自分が本当に求める人生に気づき始める―。セクシーで、愉快で、クレイジー!ようこそ煌びやかなレビュー・ショーの世界へ。全世界が熱狂!ハリウッドで成功をつかんだ男の実話を基にしたサクセスストーリー。

8点!!チャニング・テイタムは苦手なのですが、本人の自伝らしく、本作でのダンスシーンのテイタムはしなやかで色気もあって、かなり格好良いです。ダラダラ観始めたのですが、ダンスシーンは起き上がって観直してしまいました(笑)しかも、こんなところにマシュー・マコノヒー。彼が出ているだけですっごい荒んだ感じとオールドハリウッドな雰囲気が出て作品がグッと良くなります。あと、ウォルト・ディズニー・スタジオ会長の娘のコディ・ホーンがヒロインとして出演していて可愛い!アリシア・ヴィキャンデルをカジュアルにした感じです。あと、アダム役のアレックス・ペティファーが顔もスタイルもイケメンモデル過ぎて、彼の顔が格好良いことに気付いてから、またダンスシーンを観直してしまいました(笑←それまで相当適当に観てた)冒頭からレトロアメリカンな色合いの映像が素敵で、それだけでマイクとブルック(コディ・ホーン)がビーチを歩くシーンも二人の体に陽の光が映り込んでいて、めっちゃロマンティックになっていました。シンプルなストーリーの見せ方をよくわかっていて、キャラクターもごちゃごちゃしていなくて魅力的だし、ストリッパーの話だけどエグいとか下ネタがキツいとかもなくて、カジュアルなデートにぴったりな作品だなぁと思いました(^^)2013年公開。

​「少年は残酷な弓を射る」

エズラ・ミラー主演他。母さん、僕が怖い?自由奔放に生きてきた作家のエヴァ(ティルダ・スウィントン)はキャリアの途中で子供を授かった。ケヴィン(エズラ・ミラー)と名付けられたその息子は、なぜか幼い頃から、母親であるエヴァにだけ反抗を繰り返し、心を開こうとしない。やがてケヴィンは、美しく、賢い、完璧な息子へと成長する。しかしその裏で、母への反抗心は少しも治まることはなかった。そして悪魔のような息子は、遂にエヴァの全てを破壊するような事件を起こすが・・・。「事件の日」、本当は何が起こったのか―すべてが明らかになった時、ケヴィンの真意が、切ない衝撃となって胸を刺す。母親に異常なまでの悪意と執着心を持つ息子と、彼に戸惑うその母が行きつく先とは―深淵な親子の関係を描いたエモーショナル・サスペンス。

6点!!こんなツン+ツンしかない息子嫌だ~~(>_<)でも、ケヴィンはエヴァを直接傷つけるようなことは絶対せずに、むしろエヴァが責められそうな展開になると庇ってるんですよね。それに対して、そもそも子供が苦手で理想通りじゃないケヴィンと距離を取り出したのはエヴァの方なわけで。エヴァが読んでくれた「ロビンフッド」の弓と絵本、ケヴィンの「優等生だとチャンネルを変えられてしまう」発言、エヴァを失いかねる原因のすべてを排除している辺り、究極のこじらせかまってちゃんなのは明白です。原題の「WE NEED TO TALK ABOUT KEVIN」のいう通り、もっと早くにエヴァは「なぜ?」と彼に聞くべきだったんですよ。家族でカウンセリングも家族会議もするべきだった。そういう意味では、父親も鈍感という無意識の罪も大きいです。二人は似ていて、二人ともどこまで入り込んで良いか距離を測りかねていたし、二人とも自分が傷つくのを覚悟で相手にぶつかるべきだったんだと思います。ケヴィンの積年の思慕を思うと泣きそうです。それでも、ケヴィンの母親以外はすべて殺しちゃってもいいと思ってしまった思考はサイコパスに片足つっこんでいるので、こんな息子は嫌ですけど。エヴァの「なぜ?」でケヴィンの呪縛が解けて、二人が本当の親子愛を築いていけたらと難易度の高すぎる未来を願うしかありません。親子の愛も生まれてからそこにあるものではなく、時間をかけて小さいものを育み大きくしていくものだから。エズラ・ミラーは顔にニキビが残っているのも含めて、綺麗過ぎる不安定さが素晴らしいです。ティルダ・スウィントンは普通の役をやっていると違和感があって、冒険家という肩書きでやっと納得でした(^^;)2013年公開。

​「大統領の料理人」

カトリーヌ・フロ主演他。その一皿がフランスを変えた。フランスの片田舎で小さなレストランを営んでいたオルタンス・ラボリ(カトリーヌ・フロ)は、ある日突然、「フランス最後の国父」と称されるミッテラン大統領(ジャン・ドルメソン)の専属料理人に抜擢される。ラボリは、完全なる男社会の厨房で、周囲の男達の嫉妬や横暴な振る舞いに遭い孤立しながらも、料理の味をひたすら追求し続ける。その情熱がいつしか厨房の世界を変えていく。ミッテラン大統領の心を虜にした一人の女性シェフの真実の物語。

5点!!ダニエル・デルプシュという料理人の実話です。大統領のプライベートシェフの出来事とその後、南極料理人になったオルタンスが交互に描かれます。エリゼ宮に来る前のオルタンスと宮殿を去ってから南極に行くまで、南極から帰ってからニュージーランドに行くまでの繋ぎの部分が全く描かれておらず、会話でもニュアンス程度にしか紹介されないので、料理を作っているオルタンスでしか彼女の人となりがわからなかったです。エリゼ宮でのオルタンスは頑固で気が強くて、男性陣も酷いけど、オルタンスも上手くやっていく気がないなという態度だったので、仕事中ではないオルタンスの部分を観て判断したかったです。水が合わないってこういうことを言うんだなぁって(^^;)でも、お料理はとても美味しそうで、ちょうど「何も考えずに美味しそうな映画が観たい」と思って観たので、ファルシとかサントノレとかトリュフがたくさん乗ったトーストとか食べたことがないものも多いのに、美味しそうで癒されました。フランス料理って包むものが多いけど、お魚とかパサパサしないのかな?トリュフって味濃いし独特だけど、あんなに皆好きなのかな?とか疑問も湧きましたが。あと、南極でのフランス基地のお料理は豪華過ぎて、日本の「南極料理人」と差があり過ぎでちょっと絶句レベルでした(爆)厨房しか出てこないからフランスとか大統領の情勢とか全然わからないけど、美味しい映画としては○です。2013年公開。

「ウルヴァリン:SAMURAI」

ヒュー・ジャックマン主演他。かつて命を救った旧友との再会を果たすため、日本というミステリアスな異国の地を踏んだウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)。そこでマリコ(TAO)という日本人女性と恋に落ちるウルヴァリンだったが、その先に待ち受けていたのは、彼の人生を永遠に変えてしまうほどの宿命的な出来事だった。心身ともに極限まで疲弊し、初めて“限りある命”を意識したウルヴァリンは、その凄まじい葛藤のさなか、さらなる過酷な運命を強いられていくのだった・・・。孤高のヒーロー×SAMURAIスピリット。ハリウッドが本格的な日本ロケを敢行したスーパー・ハイブリッド・アクション誕生!

2点!!「X-MEN」シリーズで初めて寝なかった!おや、ということはこれは「X-MEN」じゃない?(汗)皆が酷い酷い言うので、その前提で観たら意外とイケました。外国が日本はこうあって欲しい「旧タイプ忍者」「何でも剣で斬っちゃう」「入れ墨ヤクザ」「ロボット」とぎゅうぎゅう詰めでした。でも、義理と人情を描いておきながらそれを台無しにするかのような展開は日本的ではないと残念に思いました。ヒューと真田さんのアクションも暗い中でやるので、がっしり観るという感じにならなくて、日本刀での戦いって速さよりどっしりなんですよね。その方が腕のある役者さんだと凄さが際立つ。真田さんのアクションはそうやって観たいのにと残念でした。あと、TAOの棒読み演技と能面が酷過ぎる。可愛いけど、演技のできないモデルは起用しないで欲しいです。福島リラはアクション良かったけど、日本受けする女優ではないんですよね。ユキオはデッドプールのユキオと同じでいいのかな?長年放置してたので、やっと観れたということで(笑)2013年公開。

​「ベルリンファイル」


ハ・ジョンウ主演他。敵は南か、北か、世界か―。アラブ組織との武器取引現場を韓国情報院要因ジンス(ハン・ソッキュ)に察知され、からくもその場から脱出した北朝鮮諜報員ジョンソン(ハ・ジョンウ)。なぜ、このトップシークレットが南に漏れたのか?まもなく、北の保安観察員ミョンス(リュ・スンボム)の証言から、妻ジョンヒ(チョン・ジヒョン)二重スパイ疑惑がかけられていると知ったジョンソンは、祖国への忠誠心と私情の板挟みになり苦悩を深めていく。しかしジョンソンは、まだ気づいていなかった。すでに彼自身までが、恐るべき巨大な陰謀に囚われていたことに。CIA、イスラエル、中東そしてドイツの思惑も交錯し、世界を巻き込んだ戦いが“陰謀都市ベルリン”で始まる。世界は裏切りで満ちている。全てを欺かなければ生き残れない、ハイブリッドスパイアクション!

3点!!日本人でこれを最高と思う人はいるのだろうか?(コアな韓国映画好きな除く)舞台がベルリンである必然性がない。クライマックスを荒れ地とボロ屋にするなら、韓国と北朝鮮の国境と何ら変わりがないです。裏切り者が暴かれていく過程も韓国映画特有の驚くようなどんでん返しが全くなく、「そこに落ち着くよね」という直線ルートを突き進みます(だったらショートカット出来たんじゃない?)。ひたすら、ハ・ジョンウとリュ・スンボムのアクション待ちで、もう最後二人がガンアクションをし出したから「2時間無駄に終わっちゃうんじゃ(汗)」と思ってしまいました(--;)でも、普段はもっとオジサンになった方が好みだけど、ハ・ジョンウがたすき掛けみたいな恰好してるのとかちょっと惚れちゃうくらい格好良いし、マンションから紐とかガラスとかに当たりながら落下するアクションとか見応えあります。でも、そんなアクションを観るだけの映画。もう少し主人公夫婦の関係を掘り下げてくれたら、最後泣けたかも知れないので、韓国特有の涙畳みかけ路線も欲しかったです。2はDVDでいいかな。劇場で寝ない自信がない(^^;)2013年公開。


「ハナ 奇跡の46日間」

ハ・ジウォン、ペ・ドゥナ主演他。かつて韓国で空前の卓球ブームを巻き起こしたスター選手、ヒョン・ジョンファ(ハ・ジウォン)。しかし中国の壁にぶつかり、惜しくも銀メダル止まりに終わっていた彼女に、千葉で行われる世界卓球選手権大会を控え、南北統一チームが結成されるという報せが舞い込む。周囲の猛反対にもかかわらず、彼女は初の南北統一チームへの参加を決意する。南北の選手たちは練習方法スタイル、価値観まであまりにも違い、事ある毎にぶつかり、チームを代表する実力者ジョンファと北のリ・プニ(ペ・ドゥナ)の神経選も日増しに深刻になるのだが・・・。1991年千葉で開催された第41回世界卓球選手権大会―史上初の南北統一チーム「コリア」の熱き戦いの日々を綴った実話。

7点!!韓国と北朝鮮が南北チームでエントリーしたり、試合日程中にいきなり南北チームに合体したりするのを見てて、内情はどうなっているんだろう?と気になっていました。本作はフィクションの部分があるとはいえ、大筋は実話だそうです。スポーツとは関係のない政治の部分で「ダブルスで組まないと意味ない」とか言われ振り回されて、絆が出来たら「もう会えません」って、統一したいからじゃなくて、本当に勝ちたいからの合同チームなんだなぁと思いました。でも、当事者たちは、南北戦争を知らない若い世代も「また会えるように統一を」となりますよね。韓国は世論が政治を動せる国だからこそ、願いが何かをきっかけに一大ムーブメントとなって一気に局面が動いたりしたいのだろうか?感情に訴えかける韓国チームに対し、北朝鮮チームが何度繰り返してきただろう、すべての感情を表に出さないようにと堪えている表情の方が、静かな分とても悲しかったです。いまや、スターとなったイ・ジョンソクが北朝鮮のホープとして出てます。ハ・ジウォンの愛らしさとペ・ドゥナの強さが格好良いです。互いに統一を望んでいて、話せばこんなにも分かり合えるのに、対話のない認識のズレが戦争や敵対心を生み、こればかりは両国が建前ではなく本気で統一に向けて向き合う気がない以上、本作当時も、これからも難しいだろうなと、絆を見たからこそ余計に感じてしまう素敵なのに切ない作品です。2013年公開。

「マッキー」

ナーニ主演他。建設会社の社長スディープ(スティープ)は、邪魔者は躊躇なく殺す極悪人。ある日スディープは美しいビンドゥ(サマンサ・ルス・プラブ)と出会い、一目惚れ。さっそく、彼女が気にかけている貧乏青年ジャニ(ナーニ)を始末する。ところがジャニは、不思議な力によって一匹のハエ“マッキー”に生まれ変わる。愛するビンドゥを守るため、その小さな体で憎きスディープに戦いを挑むマッキーだったが・・・。世界発!ハエがヒーロー!新たなインド史上No,1のアクション映画が登場!悪徳実業家に殺されハエに生まれ変わった男が、小さなハエの姿のまま愛する人を守り、復讐に立ち上がるインド発の痛快エンタテインメント・ムービー。

3点!!インド映画は物語の本筋に入る前に男女が出会い両想いになるまでから始まりますが、これはその序章が長い!!(>_<)普通に最初の1時間くらいハエにならなかった気がします。マッキーとスディープのバトルも、マーベルの色々な作品からイイところ集めましたみたいな、観たことのあるものばかりで目新しさはなかったです。しかも、「殺す」と言ってるわりにはマッキーもビンドゥも嫌がらせを成功させてハイタッチみたいなのが何度も続いて、殺したいのか嫌がらせしたいのか、中途半端でグダグダしちゃってたと思います。大人向けのインド映画はわりとテンポ良いものが多い気がしますが、これは子ども向けなので、ゆるーい感じで進むのかと集中力途切れまくりでした。歌もこれは!という上手いものがなくて、退屈な感じ。途中、インド版「ララランド」なのかと思いました。クライマックスの大爆発も「いや、ビンドゥ絶対死んでるでしょ」と思ってしまったり、ご都合主義が悪目立ちしていました(ストーリーが良ければOKなのに)。「アントマン」の前だったら、新しかったかな。2013年公開。


「少女が大人に変わる夏」

ダコタ・ファニング、エリザベス・オルセン主演他。親友同士のリリー(ダコタ・ファニング)とジェリー(エリザベス・オルセン)は、高校生最後の夏休みに初体験をして大人になろうと決めた。2人はNYのビーチでハンサムな青年デヴィッド(ボイド・ホルブルック)と出会い、謎を秘めた彼の魅力にきめく。リリーはデヴィッドと付き合うことになるが、そのことをジェリーに打ち明けられない。リリーは家族のことで辛い思いをしているジェリーのためにデヴィッドとの仲を取り持とうとするが、そんな彼女にデヴィッドは失望する。その上、ジェリーからも絶交を言い渡されてしまい・・・。「アイ・アム・サム」のダコタ・ファニングと「アベンジャーズ」シリーズのエリザベス・オルセン主演で贈るひと夏の青春ドラマ。

3点!!諸事情で何度かに分けて鑑賞しなければなかったので、感想に影響出てるかも知れないです。本当にひと夏に親友と同じ人を好きになってバレて・・・とあらすじ以上のことは何も起きないです。ダコタ・ファニングはメークが薄い方が可愛いですね。でも、リリーは戸惑ってはいるけれど、親友に言わなくてはみたいな苦悩が見えないので、本当に流されてるだけなのかな?とかあまり深刻に受け止めていないのかな?とか思えてしまいました。NYの夏のビーチや街中の雰囲気はワクワクする爽やかさがあり、その雰囲気と出演者たちのフレッシュさで何となく素敵に見えちゃう作品です。2013年日本未公開作品。

「ザ・タワー 超高層ビル大火災」

ソル・ギョング、キム・サンギョン、ソン・イェジン主演他。ソウルを流れる漢江の中州、汝矣島(ヨイド)に立つ地上108階の超高層ビル“タワースカイ”。そこでクリスマス・イヴを過ごそうと大勢が集まるが、フードモールマネージャーのユニ(ソン・イェジン)は厨房で起きたボヤをきっかけに、ビルの換気設備に問題があるのではないかと不安に。やがて上層階でパーティーが開かれるが、演出でタワーの周囲を旋回するヘリコプターの1機が気流の影響でビルに激突して爆発。タワー上層階は猛火に包まれてしまい・・・。ソウルに立つ地上108階の超高層ビルで大火災が発生。消防士たちは生存者を救えるのか。韓国で大ヒットを記録した豪華キャスト共演のパニックアクション大作。

 

7点!!韓国の高層ビルのシステムや消火や救助法がおそらく日本とだいぶ違うので、ビル内部の位置関係が全然わからないのと「え?それ止まるの?」という方法で火災源を鎮火させたり、「え?流すの?」という脱出法だったり、予想出来ないことを消防士がしれっと言い出すので、理解が追いつかないまま「そうなんだ・・・」と納得させながら観ていました(^^;) 韓国映画だと人災よりも人間のえげつなさの恐怖を期待してしまいますが、本作の登場人物たちは大体良い人たちで、でも悪い人が死ぬのかなと思いきや、そうでもなく、モヤッと要素は残ります。人間模様で感動させるより、映像のインパクトを優先させているので、泣くつもりで観ると泣けないです。圧倒するほどのストーリーと映像でもないので(韓国映画はレベル高いので、それでも十分合格点です)、皆でワイワイ言いながら観るのが面白いと思います。ソン・イェジンは髪色、暗めの方が美女ぶりが引き立つので可愛いかなと思いました。エレベーターが鉄板化して靴底が溶け出す描写は新しいし、韓国らしいエグさがあって良かったです。2013年公開。


「死霊館」

パトリック・ウィルソン、ヴェラ・ファーミガ主演他。心霊学者として有名なウォーレン夫妻。数多くの怪奇現象を解決した彼らが、あまりにも邪悪すぎるために極秘にしてきた事件がひとつだけあった。1971年、アメリカ、ロードアイランド州。両親と5人の娘たちが、人里離れた地に引っ越してきた。周りには何もない古ぼけた一軒家だが、中はとても広く、家族にとっては夢のマイホームだ。しかし、その館で次々と奇妙な出来事が起こり始める。次第に娘たちに危害が及び始め、一家はウォーレン夫妻に助けを求める。夫妻が周辺の土地を調べると、そこには耳を疑う血の歴史があった。家族を救おうと立ち上がる夫妻を迎え撃つ邪悪な力が、彼らの娘にも魔の手を伸ばす。果たして、血に巣食うものの正体とは?40年もの間、関係者全員が口を閉ざし続けたある<実話>。今、「SAW」の監督が<門外不出の恐怖>を解き放つ!

3点!!すごい昔の作品だと思っていましたが、最近なのですね。これは怖いのか?怖くないのか?悪魔と悪霊、人間の怨霊の違いって何だろう?と思いながら観ていました。3つの家族とたくさんの霊と怨霊?、時間軸も行ったり来たり、しかも台詞が速いので、かなりこんがらがりながら観てました(>_<)ホラーの見方がいまだにわからないのですが、本作はあまり恐くなくて、観終わった後、家の別室でガタッと音がした時にビクッとなるくらい。実話なのかー実話で魔女の怨霊がめっちゃ強いまま残ってるとかあるのかーと、アメリカの悪魔祓い系はほとんど怪しいと思っていたので、公式実話ということで興味津々でした。でもアナベル、ちょっとしか出てこない・・・。舞台となる古い一軒家の構造がレトロでオシャレだなーとか、家のキャパ知らないで買ったの?とか雑念が多過ぎてあまり集中出来なかったです。2013年公開。

「FLU 運命の36時間」

チャン・ヒョク主演他。救いたい人がいる。それが僕の使命だから。空気感染、速度/秒速3.4人、致死率100%。史上最悪のウイルスに立ち向かったのは一人の救命隊員の愛だった―。韓国。密入国者たちを乗せたコンテナで変種の鳥インフルエンザが発生、ひとり残った生存者をきっかけに感染が広がっていく。一方、突然の新型ウイルス出現に対策は後手後手に回り、ついに拡散を防ぐため街が封鎖されることになった。そんな中、救急隊員のジグ(チャン・ヒョク)は想いを寄せるシングルマザーの女性医師イネ(スエ)の娘ミル(パク・ミナ)が街に取り残されたことを知り、パニックに陥った街にひとり残ってミルや人々を守るべく奔走するのだが・・・。致死率100%のウイルス・パンデミックの恐怖を描いたパニックサスペンス。

8点!!リアル~(>_<) ヒロインのイナがパンデミック以前から超自己中。韓国男性って本当にこんな理不尽に怒ってばかりの女性が好きなの?武漢ってこんな感じだったなぁと感染発生後の国民への通知を後回しにした隔離措置にゾッとしました。医者が真っ先にヘリで逃げちゃうってまぢかと思いましたし、封鎖して水も食料も届かないで亡くなっていくのも、政府の意見が対立してて結果、手遅れになるのもリアル。でも、私が中にいたら仕方ないって怖いけど、とどまる気がします。予告で人間クレーンを観て、パンデミックもので新しい!と思って観ましたが、今ではそれさえも「一気に誰も触れずに中距離を運搬できるからあるかも。」と思ってしまったのが怖いです。何気にマ・ドンソクやイ・サンヨプも出てます。でも、映画だから台詞を言うキャラクターが毎回マスクを外していちいち台詞を言うのが、あの状況下ではもちろん、ありえなくて、主人公なんかもう後半マスクしてないので、それが現実に引き戻される原因になってるかな。すごい残念。てか、ジグもあれだけマスクしてなくて感染してないのだから、抗体持ってますよね。ミルだけじゃなくジグも連れてった方が良いよねと思いました。ツッコミどころ満載だけど、全体描写は市民より国という切り捨て対応がリアル過ぎて、もう本当に一人や家族という個体のみで自分たちを守らなければならないのだと痛感させられる作品です。2013年公開。


「ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日」

ジェームズ・フランコ、セス・ローゲン出演他。LAに住む人気俳優セス・ローゲンは、旧友のジェイ・バルシェルと久しぶりの再会を果たし、ジェームズ・フランコの新築披露パーティに参加する。大豪邸には、いつもの俳優仲間ジョナ・ヒル、クレイグ・ロビンソン、ダニー・マクブライドらに加え、大物歌手のリアーナやエマ・ワトソンをはじめ、音楽、映画、ファッション業界などからセレブリティがキラ星のごとく顔を揃え、パーティは最高潮。ところが突然、かつてない大地震がLAを襲い、大豪邸は火の海に!かろうじて生き残ったセス、フランコら6人は、限られた食料と水を頼りに、なんとか生き延びるため作戦会議を開く。しかし、彼らが子どものように揉めている間に、得体の知れない地球外生命体がLAをひたひたと侵略し始めていた・・・。L.A.にある人気スターの大豪邸でエイリアンに襲撃された超わがまま俳優6人が、エゴとエゴをぶつけながらサバイバルに挑む爆笑世紀末コメディ。

6点!!セスおじさんたちがわちゃわちゃダラダラするコメディーだと思って観始めたら、2013年辺りに公開した色んなSF映画をパロっていて意外と本格的!次から次へと休む間もなく命の危険が降りかかるので、皆で笑いながら観るに最高なB級映画でした(^^) ジェームズ・フランコ、久々に観たけど、全然イケオジのままだし、演技も上手くて、もっと他作品で観たいなぁと思いました。残されたのが男性のみなのが良いです。遠慮なくファッキン&ピー用語も言いまくれるし、小学生みたいな理屈と行動も本気だから笑えます。セスたちが青い光に包まれるところのポーズと表情が面白くてしばらくニヤニヤしちゃう(^^) エマも最高。役だってわかってるけど、セスとジェイ・バルチェルやフランコの、セスが大好きすぎるやりとりもニヤニヤしちゃいます。セスのくだらない笑いにハマったが最後、最後のBSBまで「そこいったかー」と笑えてしまう沼映画です(でも、ブリトニー・スピアーズだった方がもっと面白かった)。2013年日本未公開作品。


「キャビン」

クリステン・コノリー主演他。あなたの想像力なんて、ただが知れている。小さな山小屋の入り口は、世界の破滅へとつながっていた―夏休みに山奥へとバカンスで出かけた大学生5人。古ぼけた山小屋の地下で見つけた謎の日記を読んだ時、何者かが目覚め、一人、また一人と殺されていく。しかし、その裏に若者たちが「定番のシナリオ通り」死んでいくよう、すべてをコントロールしている謎の組織があった。その組織の目的は?若者たちの命は?その先には、世界を揺るがす秘密が隠されていた。5人の若者、バカンス、山小屋―その先は絶対に予想できない。定番を打ち破るメルチ・レイヤー・スリラー。

9点!!物語の設定がシニカルなジョークになっているコメディ・スリラー。大体のあらすじは知っていて観たのに、知っているあらすじの間も予想外の連続だし、定番のシナリオの先から二転三転とぶっ飛んだどんでん返しが続いて、面白いです。ゾンビも“恐怖の日記”を読んだ後なのと、かなり本格的にグロ怖くて、大きなスクリーンで彼らに追い掛け回されたらちょっと腰が引けちゃうかもという迫力でした。ホラーな生物総出演はかなり粋な演出で思わず笑ってしまいました。ホラーとしてもコメディーとしてもB級の最上級なのではないでしょうか(^^) あとひとつ興奮するほど面白い決め手があれば満点だったと思います。ちなみに、クリス・ヘムズワースは主演ではなかったです。2013年公開。

「ゆるせない、逢いたい」

吉倉あおい、柳楽優弥主演他。高校生の木下はつ実(吉倉あおい)は、母と共に引っ越してきた新しい街で、古紙回収のために家の近所を回っていた野口隆太郎(柳楽優弥)と知り合い、恋に落ちる。だが誤解によるすれ違いが続き、ようやく再会した夜、隆太郎は感情をおさえきれずはつ実を襲ってしまう。やがて事件は明るみになり、加害者と被害者の関係となったふたりは、互いに連絡をとることも会うことも許されない。心と体の葛藤を抱えるはつ実は、「ゆるせない」絶対的な気持ちと、ほんのわずかに残っている「逢いたい」気持ちの間で揺れ動く。そしてはつ実が下した、決断とは―。10代のみずみずしい恋愛模様にセンセーショナルなテーマを織り込んだ鮮烈の青春ラブストーリー。

10点!!公開当時、タイトルだけ見て「ああ、わかるな」と思ったもの観に行けなかった作品。人を許すことって物凄い精神力も体力も使うし、自分もボロボロになる行為だから、それをしようとする人はとても芯が強いし、尊い存在だと思います。十代だから若くて余力があるからというのもあるけど、それでも暗いトンネルを走り抜けようとする行為は誰もが出来ることではない。付き合っていたという男女の関係においては、どんなに憎みあって別れたとしても、ふとした瞬間に「ああ、これ好きだったな」とか「これ教えたいな」とか楽しかった時間がよみがえってしまう。特に自分で決断して進んだのではない道を走らされてると、当然、後ろを振り返りたくなる。だって、決断を急かされていて納得してないから。だから、ボロボロになってもいいから、悩んで迷って自分で決めるということは人生の重大な決断においてはとても大切なことです。でも、デートレイプとかDVとかって証拠は冷凍保存できる時代なのにすごい速度で決断を求められるし、自分がちゃんと傷つく時間さえ与えてもらえない。それはおかしいと感じています。証拠だけとって、あとは動き出したい時に動いてもいいじゃん。「どうして今頃になってきたんですか?切羽詰まってなかったからじゃないないの?」とか言わなくてもいいじゃん。てゆうか、言う権利のない立場の人間は言うなって思います、まじで。とてもコンパクトにまとまっているのに、とても苦しみも恋心も伝わってきて、対話のシーンでは涙が止まらなかったです。秀作!2013年公開。

「かしこい狗は、吠えずに笑う」

mimpi*β、岡村いずみ主演他。友達、どこまで許せますか?ブルドッグのように不細工に生まれた熊田美沙(mimpi*β)は普通の生徒から蔑まれ、チワワのように可愛く生まれた清瀬イズミ(岡村いずみ)は普通の生徒から妬まれている。全く異なる二人だが、与えらえた運命という同じ苦しみ、痛みの上に生きていた。痛みを判り合えた二人は交流を深め友情を築いていく、が―。「哀愁しんでれら」の渡部亮平が描く、映画祭を賑わせた心の闇をエグる問題作。

6点!!女子高生の繊細な危うさ、狂気、不安定さを絶妙にエグく描けていると思います。「哀愁しんでれら」の監督と聞いて納得(^^;) 突き抜けているから一見、ありえない話なのだけど、その一歩手前までは全然あり得るというか、結構経験している人がいるんだろうなという怖さ。十代のいじめって自分がされたら耐えられないことを平気でしてしまう残酷さがありますよね。そういうのっていくら言ってもわからないだろうから、目には目を的な治療が必要なのだと思います。岡村いずみが本当に絶妙に普通と可愛いの間をいく感じでリアルでした。教員も若いからなぁ~社会性もないし。そういう誰も社会性を持っていない世界ってすごく不安定で怖いと思います。2013年公開。

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