
ゆゆの勝手に映画評(2017)
「キセキ ―あの日のソビト―」
松坂桃李、菅田将暉主演他。何があっても!進め、俺たち。厳しい父に反発し家を飛び出したミュージシャンの兄ジン(松坂桃李)。父の想いを受け、歯医者を目指す弟ヒデ(菅田将暉)も仲間と共に音楽の楽しさに魅かれていた。夢半ばで挫折していたジンは弟たちの才能を知り、彼らのデビューへと奔走し始める。歯医者はやりたい、歌もやりたいけど恐ろしい父親には秘密にしたい。そこで彼らがとった、ありえない作戦とは・・・。誰もが知る国民的ヒットソング「キセキ」。人々の心を掴んで離さないこの曲の誕生の裏に、何があったのか!?これは名曲誕生にまつわる、ある家族、そして仲間たちが辿った“軌跡”と“奇跡”を描いた“輝石”の物語。
6点!!冒頭、松坂くんも歌が上手いことが発覚。相変わらず魂は感じられないけど(失礼)。菅田くんが歌上手いのは「何者」で証明済みなので、今回は彼の歌を楽しみに観に行った部分が大きかったです。やっぱり上手くて、忌野清志郎と吉田拓郎を足して2で割ったみたいな唯一無二な歌い方で惹き付けられます。掴みどころのない菅田くんですが、初登場シーンが2~3歳くらい若返って完全に弟顔になっていて、やっぱりこの子只者じゃないかもと驚かされました(*゜Q゜*) 一つでも叶える事が難しい夢を二つとも叶えるなんて、それはとても凄い事で、私はGReeeeNに特に興味があるわけではないですが、曲はカラオケで歌えるくらいは知っていて、それも凄い事なんだなぁと解る作品でした。監督が是枝組の兼重淳監督で、丘の上や食卓の撮り方一つ取っても丁寧で印象的で、笑いの間も良く、何度も皆声を出して笑っていて、クライマックスの盛り上がりがあるわけではないけれど、最後まで安定して楽しめました(*^¬^*) 菅田くんの他にも成田凌とか横浜流星とか次世代イケメンがたくさん出てます。今の若い子って皆歌が上手いのねとオバサン目線で観てしまいました(爆)忽那ちゃんとの関係性をもう少ししっかり描いて欲しかったです。松坂くんも後半はどんどん良くなっていって、兄弟が互いに思い合い、それぞれ道を見つけていく姿は、VIVA青春!って感じで、観ていて気持ち良かったです(*^O^*) 2017年公開。
「本能寺ホテル」
綾瀬はるか主演他。倉本繭子(綾瀬はるか)は、ふとしたきっかけで京都の路地裏に佇むレトロな宿“本能寺ホテル”に宿泊する事に。なんとそこは戦国時代に繋がる不思議なホテルだった。一方、時は1582年。天下統一を目前に控えていた織田信長(堤真一)は森蘭丸(濱田岳)ら少数の家臣団と共に京都・本能寺に滞在している。そんな時、見慣れない格好の女(繭子)が一人、寺に迷い込んでくる。その女は、400年後の世界からやってきた現代人。繭子は自身も訳のわからぬまま、 信長と京都の町を見物するなど、交流を深める中で、次第に信長の人間性に惹かれていく。やがて繭子は、1582年の迷い込んだその日が「本能寺の変」が起きる前日である事に気づき・・・。天下統一を目前にした織田信長は、なぜ明智光秀に謀反を起こされたのか? 自害したはずの信長の遺体は何処に?その後、光秀を討伐した羽柴秀吉の中国大返しは、何故あんなに迅速だったのか? そして、もし事前にその運命を信長に伝えようとした現代人がいたとしたら?日本史史上最大の謎「本能寺の変」に迫る歴史エンタテイメント!
1点!!予想してた展開と違って肩透かしでした。「本能寺の変」は何度も繰り返し映像化されている話なので、よっぽど合点がいく且つ驚きの展開でないと、観る意味ないと思ってしまいます(-_-) おそらく、繭子は綾瀬はるかに当て書きされた役で、彼女の雰囲気そのままで、‘アラサー女子の京都で人生を見つめ直そう旅’をふんわりと描いているだけでした。八嶋さんの解る人にだけわかれば良い扱いもどうかなと思いますし(--;) 折角、オリジナル脚本で制約がないのだから大風呂敷拡げちゃえばいいのに!お正月に合わせて歴史の重みをドカーンと感じさせてくれればいいのに。私は信長タイムリープ説はあってもおかしくないと思っているんだけどな・・・。三谷さんと万城目さんと合わせて凡庸にした感じでした(>_<) 2017年公開。
「牝猫たち」
井端珠里主演他。夜の街を彷徨う3人の女性。「私たちだって、生きなくちゃいけないんだ。強く。」ワーキングプア(働く貧困層)、シングルマザー、不妊症と様々な悩みを抱えつつ、風俗嬢として働く3人の女性。彼女たちは、同僚であるもののお互いのことを源氏名で呼び合い、本名も、働く理由も知らない。男たちに呼び出され、体を重ね、朝を迎える。「お金も欲しいけど、私たち、本当は、愛がほしい」それぞれ悩みを抱えながら、颯爽と逞しく生きる女たちと、それを取り巻く男たちの物語。1971年から17年間、10分に1回の濡れ場を売りに約1100本を製作、神代辰巳監督や滝田洋二郎監督、白川和子、美保純らを輩出した<日活ロマンポルノ>が28年ぶりに復活した〈日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト〉第2弾!!
7点!!主演の井端珠里が女性の危うさとしなやかさ、逞しさを場面ごとに混ぜたり強めたりしながら、見事に雅子いう女性を体現していました。この子は化けたら凄いかもと思わせるだけのアンニュイな存在感でした。メインキャストに郭智博、TEAM NACSの音尾琢真と顔の知れた俳優陣を使っているので、安定感があって観やすいです。「性」は「生」という漢字から成り立っているので、性を描く=生き様を描くことで、それを白石監督がエロ過ぎず生々しく、現代社会を切り取るように描いています。また池袋が舞台というのが、片隅で彼女たちが実在しているかのようで良いです◎ワーキングプアな雅子(井端珠里)、不妊症で夫に浮気をされて傷付いた里枝(美知枝)、シングルマザーで人生後悔感満載の結依(真上さつき)を取り巻くのは、お金はあるけど引きこもりでニートでネットを見て世界を知った気になっている若者(郭智博)、犯罪とリアルの境目を知らないイマドキの痛い若者、妻に先立たれ追い詰められた孤独な老人(吉澤健)と、現代社会の問題を凝縮させたような登場人物の配置は、日曜の昼にやってるドキュメンタリー番組2本分くらいの濃さで、でもきちんと物語として成立しているのが不思議でした。最初に金銭関係で結ばれてしまうと、お金を挟まないと人との関係を築けなくなるんですね。小さい頃から核家族でご近所付き合いもない弊害が、絶食系とかこういうところで若者を苦しめているのかぁと、一番響きました。世代ではないので、日活ロマンポルノは初めて観ましたが、10分に1回濡れ場は全然多いと感じなくて(「海を感じる時」とかの方がよっぽどエロさに引っ張られます。)、バランス良かったです(*^^*) 本作を観て、主演3人の胸が小さいとか思ったそこの男性!あれが普通でB~Dくらいはありますから!(爆)あと緊縛シーン、普通に痛そうでした・・・。会社帰りとかに映画館に寄ったらやってたから観てくかくらいなテンションで観れる作品です。2017年公開。
「新宿スワンⅡ」
綾野剛主演他。また、戦争がはじまる。スカウト会社・新宿バーストのエース格となった白鳥龍彦(綾野剛)は、勢力拡大を目論む社長・山城(豊原功補)の命により、幹部の関玄介(深水元基)と共に横浜へと送り込まれる。しかしそこは、タキ(浅野忠信)と呼ばれる男が支配する難攻不落の王国だった。早々に手荒い洗礼を受ける龍彦たち。警察やヤクザとも裏取引するタキの謀略によって窮地に陥った新宿バーストは、龍彦を破門にすることで事態を回避しようとするが・・・。「オレは歌舞伎町の番犬だ。この街守るためだったら何でもするんだよ!」新宿と横浜は全面戦争へと突入。龍彦は逆襲の狼煙をあげる!最強シンジュクvs最恐ヨコハマ、生き残るのはどっちだ。
5点!!原作読んでます。原作読んでないと関係図も物語の本筋も全然わからないんじゃないかな?というくらい観客置いてけぼりでした( ; ゜Д゜) 鈴木おさむが脚本から外れたので、龍彦たちの可愛らしい面や笑える場面も殆どカットして超飛ばしてましたし(-""-;) 園さんが監督なのに園さんらしさは一切皆無で、ひたすらアクションだけ凄いってゆう。浅野さん、あの歳でよくあれだけこなしたなって、体が心配になってしまいました(^_^;) 真由美の設定はやはり原作通りの方が良いです。前作の沢尻エリカを上回らなければならないのに、あれでは彼女がいなくても物語に全く支障がないことになってしまってました(>_<) 渋谷組の二人が参戦してたのは嬉しかったですが、全く描かれないままの登場だったので、原作知らないと誰だよ?って思うと思います( ̄□ ̄;)!! 龍彦と関さんコンビが好きなので関さんの「たちゅひこ~」が聞きたかったのに、最後まで真面目過ぎました(>_<) 埠頭のシーン、もっと良い感じに出来たと思うんだけどな・・・。でも、それでも滝と関さんのラストは泣きそうになりました。男の友情だねぇ(;_;)続編あるのかな?あれだけ中途半端に投げたんだから、真虎さん(伊勢谷友介)編まで描き切って欲しいです。2017年公開。
「沈黙 -サイレンス-」
アンドリュー・ガーフィールド主演他。17世紀江戸初期、激しいキリシタン弾圧の中で棄教したとされる師(リーアム・ニーソン)の真実を確かめるためポルトガルから長崎にたどり着いた宣教師ロドリゴ(アンドリュー・ガーフィールド)。彼の目に映ったのは想像を絶する現実だった。信仰を貫くか、棄教して信者たちの命を救うか―究極の選択を迫られる。遠藤周作の代表作にして戦後日本文学の金字塔である原作と出会ってから28年。巨匠マーティン・スコセッシ監督が「人間にとって本当に大切なものとは何か」を描き出す渾身の超大作。
8点!!とてもダークで落ち込む映画でした。信仰とは何か?信じるとは具体的にどうすることか?を全身で問う作品です。そのくらい俳優全員、素晴らしかったです。アンドリュー・ガーフィールドは「わたしを離さないで」の時も思いましたが、繊細な演技が抜群に上手いです。日本はよろず神の国ですし、元々、神教と仏教の二大宗教が共存しているので、たくさん神がいて、土地土地、それぞれに信じる神が違うのは普通の認識でしたが、それは当時の政府に不都合でなかったというのもあるのだなぁと思いました。仏教は苦しみ抜いた末に悟りが開けるという教えだけれど、キリスト教は信じれば救われる、罪を犯そうとも告悔すれば亡くなったら天国に行けるという教えで、それなら、戦国時代から江戸にかけて現世で理由なき苦しみを与え続けられた農民は、救いの見えない現世ではなく、天国を取るよねと、少しだけ当時の宗教事情が解りました。「信じる」という人の思いは、世界を動かすほどの力を持つ、この世で何よりも強いモノで、だからこそ、それを武器に誰かを何かを変えようとしてはならないのだと強く感じました。ラスト近くのロドリゴとキチジロー(窪塚洋介)が心を通わすシーンは、今思い出しても泣けてくる名シーンです。キチジローは弱いけれど、最後まで色んなことと向き合い続けようとしたのだなと思うと鼻がツーンと痛くなります(;_;) 主人公だけど、最後まで全て受け身で何もせず祈ってばかりのロドリゴと対照的でした。矛盾したことに、救われない状況でこそ、人は強く祈る生き物なので、まだ同じようなことをしている国や人が、歴史から何かを学べますように、現世で身も心も救われますようにと祈らざる得ない作品でした(結局祈ってる(@ ̄□ ̄@;)!!)2017年公開。
「ドクター・ストレンジ」
ベネディクト・カンバーバッチ主演他。上から目線の天才外科医ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)。突然の交通事故により、神の手を失った彼を甦らせたのは―魔術。指導者エンシェント・ワン(ティルダ・スウィントン)。のもと、過酷な修行をかさね人智を超えた力を手にしたストレンジだったが、世界を破滅へと導く闇の魔術の存在を知ったとき、彼は壮絶な戦いに巻き込まれたいく。しかし“人を決して傷つけない”医者としての信念が、敵であってもその命を奪うことをためらわせる。彼は、いかにして闇の魔術に立ち向かい、人々の命を救うのか?ドクター・ストレンジにしかできない、常識も次元も超えた戦いが始まる。常識を覆す―超感覚ファンタジック・アクション、覚醒。
7点!!RealD 3D・吹替鑑賞です。普通の3Dと比べて粒子が浮いてるというか透き通って見えます。「ドクター・ストレンジ」だからかも知れませんが、かなり飛び出るタイプの慣れるまでゾワッとするくらい酔いました。元々、3Dが苦手な方にはきついかもです。でも、超新感覚ではあって映画というよりアトラクション感覚でした(*゜Q゜*) 「インセプション」みたい。ストレンジは、マーベルの中ではかなりダーク寄りな印象です。ティルダ・スウィストンのエンシェント・ワンと樋口可南子さんの声がバッチリハマっていました(^^) カンバーバッチはどんな俳優とも被らないので、アベンジャーズに混じっても問題なさそうですが、キャラ的にはアイアンマンとかと被りますし、ヒーローの新ジャンルとしては頭打ちな気がします。戦い方しかり敵しかり。カエシリウスは愛する人を失い絶望してエンシェント・ワンの元に来たんじゃなかったでしたっけ?愛する人を取り戻したかったのかと思って観てたのですが、それに触れず仕舞い(>_<) レイチェル・マクアダムスがヒロインなのは、長期スパンの話になっても童顔できっと可愛らしいままなので、嬉しいです(*^¬^*) ストレンジが「傲慢で上から目線」というのはあまり感じなかったですが、今後、ヒロインとの関係が変化していく中で見えてきたら面白くなりそうです。お決まりのエンドロール合間の映像は、いつもは何かの予感!くらいなのに、はっきり次作のストーリーを示していて、私はわかりにくい驚きが好きなので、バンバン出せば嬉しいものでもないのになぁと感じました。2017年公開。
「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」
エヴァ・グリーン、エイサ・バターフィールド主演他。ティム・バートン史上、最も奇妙。フロリダで生まれ育ったジェイク(エイサ・バターフィールド)は、周囲になじめない孤独な少年。そんな彼の唯一の理解者である祖父が謎めいた死を遂げた。祖父の遺言に従って小さな島を訪れたジェイクは、森の奥で古めかしい屋敷を発見。そこには美しくも厳格なミス・ペレグリン(エヴァ・グリーン)と奇妙なこどもたちが住んでいた。やがて彼らと心を通わせ、夢のような時間を過ごしたジェイクは、自らに宿ったある“力”に気付き、屋敷に迫る恐るべき脅威に立ち向かっていくのだった・・・。“ハリウッドの魔法使い”ティム・バートン監督が誘う新しいワンダーランド。それは時を超え、永遠のこどもたちが暮らす秘密の楽園。孤独な少年と現実世界で生きられない“奇妙なこどもたち”。彼らの不思議な友情と驚くべき冒険の物語を描く、かけがえのない愛おしさに満ちたダーク・ファンタジー!
7点!!3D・吹替鑑賞です。ティム・バートンの3Dは奥行きタイプなので、3Dでなくても良かったかな。エイサ・バターフィールドくんがハリウッドの男の子の子役では珍しく順調に美形に成長していて驚きました(*゜Q゜*) ダークでキモ怖いお化け屋敷を抜けたら、とびきりワンダーな世界が広がってたというお話です(*^^*) 中盤までは普通に怖いバートン・ワールドで、子どもたちもバートン好みで血色悪いし、小さい子は泣いちゃう感じでしたが、バトルシーンからポップコーンが弾けたかのようで、音楽も陽気だし、反撃に出るガイコツたちもキュートで、急にモノクロからカラーに世界が色付いたようでテンションが上がりました(*^▽^*) 今まで息を潜めるようにミス・ペレグリンに守られ生きていた子どもたちが、自分が必要とされる時がきて、生き生きしているのがよく表されている素敵なバトルシーンでした(*^¬^*) 「一人だと上手く集団の中で生きられないような子でも、必ず君を必要としてくれる場所があるんだよ」というティム・バートンのメッセージが伝わってくる小学校で上映して欲しい作品でした(怖いけど。)子どもたちの中に最強の能力の子たちがいて、でも傷付きやすいのかな?彼らだけで、十分全員の敵を倒せそうな子たちがいました(^_^;) タイムリープのルールや時間軸の部分は結構ややこしくて、整理するのが難しそうです(^_^;) パラレルワールドありきなのかな?昔のティム・バートンの作風は玄人好みで苦手でしたが、近年の作品は明るさもあるしメッセージ性もはっきりしていてエンタメ性も高くて、割と好きになってきました♪ 2017年公開。
「愚行録」
妻夫木聡主演他。一家惨殺事件から未解決のまま一年、週刊誌記者が改めて事件の真相を探ろうと関係者の証言を追い始める。しかし、そこから浮かび上がったのは<理想的な家族>の外見からは想像もできない噂の数々だったー。彼らはなぜ、殺されたのか?人間関係における秘められた羨望、嫉妬、見栄、駆け引き、日常的に積み重ねられた無意識の【愚行】が複雑に絡み合い、見る者の人間性が極限まで試される旋律の群像劇。他人を語り、本性を現すのは、誰だ?あなたは、仕掛けられた<3度の衝撃>を受け止めることができるのかー。
6点!!イヤミスですね~(+_+) 人が「これくらいなら。」と利己的に動いた結果が積み重なって、歪んだ歯車同士がかち合ってしまうという怖いお話でした。「これくらい」の度合いは人によって違くて、そう思ってやってる人間はその行為が及ぼす影響など、し終わる頃には忘れてる。でも、完全に善行のみで生きるなんて不可能で、人間は善悪の両面があるから「人間性」という言葉が成立するのだから、本作の被害者になるのは誰にでも当てはまると思いました。その本質を見抜いて早目に離れた恵美(市川由衣)は賢いなぁと感心してしまいました(^_^;) 結局、実質的な加害者の歪みは、不幸だけれど自分で連鎖を断ち切るしかなくて、他に真の被害者も加害者もないと思いました。満島ひかりの予告編で観た時の変な違和感の正体が、本編ではもの凄い負のオーラを放っていて、ゴゴゴッという音が聞こえてきそうでした。完全な善人になれない以上避けきれない事件の話なので、嫌な後味でした(>_<) 2017年公開。
「サバイバルファミリー」
小日向文世、深津絵里主演他。電気消滅!生き残れ、家族!!-ある日、地球から電気がなくなったー!?東京に暮らす平凡一家の鈴木家に、ある日緊急事態が発生!テレビや冷蔵庫、スマホにパソコンといった電化製品ばかりか、でhsな、自動車、ガス、水道、乾電池にいたつまで、電気を必要とするすべてのものが完全にストップ!突然訪れた終わりの見えない超不自由生活・・・そんな中、父(小日向文世)が一世一代の大決断を下す!電気が<消滅>した世界で、果たして平凡家族は生き残れるのか!?今、鈴木家のサバイバルライフの幕が上がる!!すべてがOFFになると、人間がONになる。笑ってるだけではすまされない!矢口監督史上最高傑作がここに誕生!
9点!!矢口監督らしい笑いあり涙ありの体験型サバイバル・ムービー(*^O^*) 冒頭から鈴木家のサバイバル能力の低さに笑ってしまい、会社のドアを割ってまで働こうとする日本人に失笑し、その先の展開が楽しみになりワクワクしました(*^¬^*) サバイバルぶりが予想の遥か上をいき、それぞれの登場人物の言動がめっちゃ泣けました(;△;)頼りなかった小日向パパが子どもの為に土下座して必死に頼むところや、田中さん(大地康夫)の寂しそうな送り姿、葵わかな演じる娘の涙、川での一大事。全てを鈴木家を演じた四人が、リアルに体験してリアルな感情が心に流れ込んできて、一緒に疑似体験しているみたいでした(´;ω;`) 川での事件は、もし自分だったらと思うと、どうしようもない苦しさに胸が詰まりました(>_<) また鈴木家が命が掛かった岐路に差し掛かる度に、見事に選択を間違えるんですね(笑)小日向パパ~脱力みたいな(^_^;) 深津絵里がくたびれた主婦を演じているのも初めて観たので「可愛さ消せるんだ。」と驚きました(*゜Q゜*) サバイバルが始まってからは、いつもの可愛い深津ちゃんでしたが。天変地異が起こると東京は無力化してしまうのだというのを、否が応にも痛感させられました。田舎最強ですね。鈴木家が旅の途中で出会う人々の中に藤原紀香が出てきた時は笑ってしまいました。あれは笑わせにいったので合ってますよね?(笑) あんなに長い年月、電気が動かなかったら、私はそれはそれでもういいかなと思ってしまいそうです。普段、人間がどれほどテクノロジーに頼りきって生きているか警告する映画で、ぜひご家族で観ていただきたい作品です。2017年公開。
「君と100回目の恋」
miwa、坂口健太郎主演他。7月31日、誕生日の夜。ライブの帰り道に、大学生の葵海(miwa)は事故に遭ってしまう。しかし、気が付くと葵海は教室にいた。日付は事故の1週間前―動揺する葵海に、お互いに好きな想いをなかなか伝えられない幼なじみの陸(坂口健太郎)が言う。「秘密を教える。俺、時間を戻せる。」葵海の運命を変えるため、陸は時間を遡れるレコードを使い、何度も時を戻していたのだ・・・。「運命は買えられた。葵海はもう死なない。絶対に」想いが通じ合った二人は失った時間を取り戻すかのように周囲が羨むカップルとして幸せな日々を送る。しかし、陸のタイムリープには葵海への一途な想いとともに重大な秘密が隠されていた―彼女の運命を変えるために100回人生を捧げようとした彼と、彼の1回の未来を守るため自分の運命を決めた彼女―歌姫の想いに、奏でられるラブソングに、号泣!2017年<一途男子>に日本中が恋をする!!
5点!!これは・・・坂口くん史上最高に格好良いんじゃないですか(*゜Q゜*) 今まで坂口くんの作品はほぼ観てきたと思いますが(別にファンではないです)、いまいち彼が上手いのか下手なのかわからない演技をするので、判定出来なかったんですね。でも今回は良かったです!(*^¬^*) 好きな人の為に小さい頃から何度もタイムリープをして、彼女の命が危ないとなったら100回だって同じ時を繰り返し救おうとして、必死に駆けたり泣いたりする陸=坂口くんは、「完璧男子」です!(*^O^*) また中性的な顔立ちなので、タイムリープが似合う!(笑)歌が予想外に下手なところも逆に可愛らしいですp(^^)q miwaは元々、アルバム借りるし好きなアーティストなのですが、一部女子がこの映画で炎上している理由が解りました(爆)後半は、顔作ってる余裕ない展開になるので大丈夫なのですが、最初の方がね、、カメラ目線でいちいち完璧な可愛いポーズを決めてくるんですよ。本来はカメラが回っていない世界を描いているので、演技もぶりっ子だし、すごく気を逸らされました(>_<) 男性的にはただただ可愛いのだと思うのですが、これは女子の反感買っても仕方ないわ(^_^;) 物語の設定は、バンドメンバーにあれだけ演技が出来る子を揃えたなら「orange」パターンで、皆が葵海の運命を知っていてという展開だったら、確実に泣けてたと思います。残念。miwaは演技に関しては素人に近いし、坂口くんに観客の涙を引き出すだけの力はまだないですからね(*_*) 事故のシーンも描いた方が良かったです。こういう作品は使える材料全部使ってエモーショナルを高めるべきだと思うので(日本の作品って、その辺りあやふやにしがちですよね。)。歌ありきなのでmiwaでしたが、普通に上手い同年代の女優さんが演じていたら、もっと感情が伝わってきて泣けたと思います。この手の作品は泣きに行っているようなものなので、泣きたかった~(>_<) 2017年公開。
「LA LA LAND ラ・ラ・ランド」
ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン主演他。夢追い人が集まる街L.A.(ロサンゼルス)。映画スタジオのカフェで働くミア(エマ・ストーン)は女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。ある日、ミアは場末のバーでピアノを弾くセバスチャン(ライアン・ゴズリング)と出会う。彼はいつか自分の店を持ち、本格的なジャズを思う存分演奏したいと願っていた。やがて二人は恋に落ち、互いの夢を応援し合うが、セバスチャンが生活のために加入したバンドが成功したことから、二人の心はすれ違い始める・・・。「セッション」のデイミアン・チャゼル監督・脚本最新作!観るもの全てが恋に落ちる、極上のミュージカル・エンターテイメント。
9点!!皆さんおっしゃってますが、冒頭のミュージカルシーンは伝説!(*^O^*) 渋滞のハイウェイを世界に見立てて、車の上をマウンテンバイクが乗り上げて走ったり、こんなの今までに観たことないです!So Amazing!!・゚・。;+;☆ しかも、そこにライアンとエマは出てこないんですw(*゜Q゜*)w 最初に二人が歌い出すまで結構な時間引っ張って、それがまたワクワクが増長していって(*>∇<*) 冒頭以外のシーンもミュージカルを水中から見上げたり、カメラをぼかしたり、まだ始まったばかりなのにバンバン打ち上げ花火を上げちゃったり、内容がデイミアン監督の勢いと比例しています。ライアンのプロ魂も凄いですよね。ジャズのテンポは只でさえ難しいのに、あんなに軽々と弾きこなすなんて!タイプではないのですが、あのアウトローさととんでもないプロ根性は、モテるの解ります(前はグローブ・オブ・デスとかやってましたよね)。エマはとびきり可愛いのですが、いつまでもあか抜けない感じがキュートです♪セブが自ら空気を読まないキャラクターでクスッと笑ってしまうシーンが多く、彼氏にするには嫌ですが、雑な男特有の格好良さと可愛らしさがあるんですよね。音楽も全てオリジナルで全て素晴らしい!サントラ絶対聴く!!ヽ(*´▽)ノ♪ ストーリーはシンプルそのものなので、シーンを楽しむ作品なのだと思います。ですので、ミュージカルシーンが落ち着いてミアが語り出した途端眠気が~(;_;)大人の夢のあとさきはbitter&sweetだなぁ、素敵な物事を知る代わりに大人になっちゃったなぁと、ほんのり切なくなる作品です。2017年公開。
「マリアンヌ」
ブラッド・ピット主演他。何度涙を流せば、愛する妻を守れるのかー。カサブランカで出逢い、一瞬で恋に落ちた。孤独だった人生に、初めて幸福を感じた。このままずっと続くと思っていた。愛する妻マリアンヌ(マリアン・コティヤール)に向けられた信じられない“疑惑”。疑いを晴らせなければ、妻の命はこの手で奪うことになる。愛する人の<すべて>を受け入れられるのか。運命で結ばれた2人―全てが明かされた先にある、「涙」の物語。
10点!!とても美しく、危険で、ロマンティック。全ては初めから運命で決まっていて、出逢いから別れまで逃れられない道を、ただただ共に生きようと進んでいた気がします。二人が常に自らの生死を%で計算して、もう運命は分かっているのに、1%の可能性に賭け続ける姿が哀し過ぎました(;_;)マックスが1mmも愛を疑うことなく、命を懸けて奔走する様が危うく魅惑的で、これこそ美しく上品なブラッド・ピットの真骨頂だと酔いしれました(*´∇`*) コティヤールも陽炎のように儚げなのに芯の強さを感じられる美しさで、コンビ相手がこの二人だったら惚れないわけがない!です(>_<) 二人の砂漠でのラブシーンが素敵過ぎて溜め息しか出ないです( ´△`) 戦時中のスパイの日常とはこういうものなのかと、息もつかせぬハラハラする展開も目が離せませんでした。愛は全てを狂わす、それでも愛することを選ぶ。だから人間は美しいのだと、涙が止まりません。コティヤールの男性なら誰もが好きになりそうな雰囲気が苦手でしたが、作品を観る度に好きになってきました(*^¬^*) 胸が張り裂けそうに美しく上質なラブストーリーです。2017年公開。
「素晴らしきかな、人生」
ウィル・スミス主演他。大人になるとき、誰もがいちどは、人生のドン底を経験する。失恋、家族との別れ、仕事での失敗―理由は人それぞれだけれど、何もかもが上手くいく人生なんてあり得ない。広告代理店の経営者で、華やかな人生を送っていた主人公ハワード(ウィル・スミス)の場合は、最愛の人を亡くしたことだった。同僚たちが心配する中ハワードの前に現れたのは、3人の奇妙な舞台俳優。彼らが教えてくれた、悲しみを乗り越える「ヒント」とは―?恋に仕事に一生懸命な女性たちを励ましてくれた「プラダを着た悪魔」のデヴィッド・フランケル監督が、今度はすべての大人たちに、人生の試練から再び歩き出す力を与えてくれる。この冬、愛が見つかるギフトをあなたに。
5点!!“人と人とは影響し合って生きている”ということを‘愛’‘時間’‘死’という抽象的な概念を通して描いた物語。願わくば、クリスマスに観たかったです。イルミネーションと雪キラキラ、クライマックスも主題歌も思いっきりクリスマス・ムードだったので(>_<) 誰かが誰かを思って動いた小さなことがねずみ算式に増えて、思わぬところで他の何人かを救ったりする。それは気付かないまま過ぎてしまうこともあるかも知れないですけど、素敵な奇蹟の積み重ねだなぁと感じました(*^¬^*) 「人生の伏線は必ず回収出来る」とある人が言っていたのですが、ハワードの今まで築いてきた社会や友人、家族との関係性が素晴らしいものだったからこそ、ハワードがピンチの時にきちんと回収出来たのだと思います。覆水盆には返りませんが、それによって新たな形を造り続けられることが人生の醍醐味なのだなと、前向きな気持ちになれる作品です。三人の俳優の感情をもう少し描いてくれても良かったかな。ウィル・スミスの演技は個人的には心を動かされたことがあまりなく、今回も違う俳優さんだったらもっと心に響いたのでは?と勿体無く感じました。最初にかなり大風呂敷を広げたので回収出来るのか?と心配しましたが、全てが線で繋がっていく流れがブツブツ途切れていて、段取り悪いので、観にくかったです。とはいえ、クライマックスに明かされる真実は全く予想出来ていなかったので、驚き涙ぐみましたが。ヘレン・ミレンは彼女が出ているだけで全てが意味のあるものとして成立してしまうのが、凄い女優だなと感心しました(*^^*) 2017年公開。
「ホワイトリリー」
飛鳥凛、山口香緒里主演他。傷ついた過去を慰めあうように、寄り添い生きてきた二人の女・はるか(飛鳥凛)と登紀子(山口香緒里)。ここは、ふたりだけの秘密の楽園―。彼女たちの秘密に踏み込んできた男・悟(町井祥真)によって、それぞれの愛が暴走をはじめる―。心を縛っているのか。先生?それとも私?「リング」の中田秀夫が描く愛の恐怖。そこは、踏み込んではならない禁断の世界。
4点!!日活ロマンポルノリブート2作目、初・中田監督です。怖い描写はないと聞いたので観に行きました。いわゆるホラーというのはなかったですが、山口香緒里さんの狂気と凄味が怖過ぎました((((;゜Д゜))) ドロッドロです。登紀子がふいに現れたら叫んじゃうくらい怖かった・・・(;△;) 女の愛には、慈愛と執着と執念と、一瞬にして相手を死ぬほど憎めることが含まれます(>_<) そうなると目の前で相手がズタボロになっても、同じかそれ以上の痛みと共に快楽すら感じたりします。世の女性陣には、そういう風に相手を詰る前に自身の顔を鏡で見てみて欲しいと思いました(爆)男がドン引くくらい顔の造形が崩れてるかも?(爆)飛鳥凜は女優として顔で勝負出来るほどの美人ではありませんが、仮面ライダーのヒロインをやっていただけあって、華があり、動いている時の方が綺麗です。こんなに若くて可愛い女の子を囲っているなんて!と初めは登紀子に対して良い感情は持てませんでしたが、二人の世界のルールと世の中のルールは違いますしね。二人の世界のルールだと、たとえ壊れようともリアルに命を懸けないと愛を証明できなかったのだろうなと思いました。女性同士のラブシーンは、エロさよりもドキドキが倍増です(*>∇<*) 男性だと野獣的要素がどうしても入ってしまうけれど、女性同士だとひたすら綺麗。冒頭の白百合の中でのラブシーンは美しい肢体が絡み合うアートの様でした。悟が登紀子と一夜を共にしただけで「俺の狩り場だ」的に勘違いな振る舞いをするのが嫌でしたね~。中途半端に「おかしい」とか正論出してくるのも覚悟がないのに矛盾していて嫌でした。そしてその彼女も昼ドラの馬鹿な修羅場くらい嫌でした(^_^;) あんなに色香漂う二人を前にして「あたしの方が綺麗でしょ!?」と脱ぐとか、冒頭のはるかが口でジッパー上げるとか、中田監督、女性をわかってないかもと思いました。高級なワンピースのジッパーをかじったら傷付くし、万一、布に口紅がついたら絶対登紀子さん激怒するし。刺し傷は半年であそこまで良くならないです。人を一人救うって並大抵の事ではないのに、それが互いを傷付ける形に歪んでしまったのは哀しいことです。それでも、ラストのはるたの表情には登紀子に対しての感謝しかないんだろうなぁと感じました。何が正しいかなんて誰も決められないですが、はるかが世間で言う真っ当な道に踏み出せて良かったです。2017年公開。
「チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」
広瀬すず主演他。行こっさ、アメリカ!2009年3月、福井県商業高校のチアリーダー部JETSが、全米チアダンス選手権大会で優勝した―この実際に起こった奇跡のような出来事は、普通の女子高生たちと彼女を支えた一人の教師との絆の物語でした。それはそれは、誰も観たことのない青春感動サクセスストーリーがあったのです。今作は、この実話をもとに「サッカー部に所属する憧れの男子高生を応援したい」という軽い気持ちでチアダンス部に入部してしまったごくごくフツーの女の子が、顧問の先生からの鬼のような厳しい指導、チームメイトの支えによって成長し、たった3年でチアダンス部が全米大会を制覇するまでの軌跡を描いた感動のエンターテイメント作品です!!
5点!!ただ今、全米5連覇中の福井県立福井商業高校チアダンス部が、最初に全米制覇した時(つまり一期生)の実話です。名が知れている女優さんは福原遥ちゃん以外、皆ダンス未経験者ばかりで、全員で合わせる時間は数える程しかない中で、よくぞここまで!と称賛しかないくらい、クライマックスのダンスは圧巻です!(*^▽^*) 一回では観足りなくて、一人一人をきちんと観たいです♪全米クラスの海外のチームも参加しているので、迫力もあります。広瀬すず&真剣佑コンビは「ちはやふる」がハマり過ぎていたので、パラレルワールドストーリーを観ているかのようでした(*゜Q゜*) 福井弁だし(笑)柳ゆり菜は女優を目指してるそうですが、世界を狙っているバレリーナ役なら体型絞るくらいやって欲しいです。他のキャストがあれだけ努力しているので、悪目立ちしていました。それくらいリアル・ドキュメンタリーに近い感じで、努力を積み上げていく3年を追ったという感じです。クライマックスまで公式ダンスシーンを出さなかったので、最後は最高に盛り上がりましたが、全体としてはテンポが悪く、中弛みも多かったです。部員たちのエピソードを小さく扱い過ぎたかな?広瀬すずと中条あやみのWヒロインスタイルにしたのは素晴らしかったです(*^¬^*) 3年間の彩乃の努力を観ているので、クライマックスの彼女の涙には凄く感情移入してしまいました(;_;)すずちゃんの明るく元気な感じと中条あやみちゃんの透明感があって清廉潔白な雰囲気が、双方を際立たせていて、良いコンビだと思います。他にも福原遥ちゃんや山崎紘菜ちゃんなど可愛い女の子が沢山出ているので、画が華やかです(*´∇`*) 天海祐希は天海祐希でしたが、今回はハマり役ですよね(笑)言葉の説得力たるやです。健太郎も注目している俳優さんなので良かったです。エンドロールの最後のすずちゃんの笑顔のカットが凄く幼い感じで(良い意味で)、まだ「海街diary」の時のような少女と大人の間のような表情が出来るんだ!と驚きました。個人的には、実話系は多少脚色しても良いので、面白さ重視でテンポ良くいって欲しかったです。2017年公開。
「彼らが本気で編むときは、」
生田斗真主演他、3人だから、きっと見つけられる。新しい1日が、ここからまた始まる。―母親が家を出てしまい置き去りにされた11歳のトモ(柿原りんか)が、おじのマキオ(桐谷健太)の家を訪ねると、彼は恋人リンコ(生田斗真)と生活していた。トランスジェンダーのリンコは、トモにおいしい手料理をふるまい優しく接する。母以上に自分に愛情を注ぎ、家庭の温もりを与えてくれるリンコに困惑するトモだったが・・・。人生のパートナーの域にまで辿り着く、リンコとマキオの深い恋愛。性に悩むリンコのためにニセ乳を作る母フミコ(田中美佐子)の母性愛。サユリ(りりィ)、ヒロミ(ミムラ)、トモ(柿原りんか)の3世代に渡り、上手に親子関係が築けず悩みながらも、子守唄が繋ぐ微かな親子愛。息子を愛するがゆえにすれ違うナオミ(小池栄子)とカイ(込江海翔)。現在のさまざまな家族の形を物語に編み込みながら、優しい眼差しで、自分と異なる人を認め、多様な生き方や価値観を尊重する、平和な社会になって欲しいという、萩上直子監督の熱い願いが込められた極上のエンターテイメント。
7点!!初・萩上監督です。トモを演じた柿原りんかちゃんが年相応で普通で可愛らしいです。女は色々面倒くさい。マキオ以外、リンコもトモもヒロミも、女で在るが故のしがらみを抱えながら生きています。リンコの場合は女になったからですね。女から男にならば、あんな風に悔しくても我慢みたいな日本のおしとやかな女性像を押し付けられなくて済むのかなと少しだけ思いました。きっと萩上監督の作品は空気感がすべてで、今回はそれにカッチリしたテーマを織り込んでいるので、これは映画館で感じる作品です。フミコがリンコに初めてのニセ乳を作ってあげるシーンは、双方の気持ちが痛くて泣きそうになりました。トモとフミコが魂から離れられないのも。母娘の関係性も突っ込んで描いていて、たとえ母娘だろうが、同性同士が四六時中狭い空間で顔を合わせていて、上手くいくのは例外中の例外なんです。だって、そこには他人には出来るはずの相手を尊重する気持ちや遠慮がないから。だから子どもはマキオやリンコ、ヒロミ、側にいられる大人が皆で育てるので良いのではないかと思います。子どもが出すSOSの受け入れ先は多ければ多い方が良い。きついなら皆で持てば良い。女の人が持たなければならないものが世の中には多過ぎると感じました。リンコからトモへの最後のプレゼントにも泣かされました。真綿でぎゅうーっと抱き締められ過ぎて苦しいような、温かくて切ない作品です。2017年公開。
「お嬢さん」
キム・ミニ主演他。幕が上がったら最後、あなたはもう、究極の騙し合いから逃れらない―舞台は1939年の朝鮮半島。支配的な叔父(チョ・ジヌン)と、膨大な蔵書に囲まれた豪邸から一歩も出ずに暮らす華族令嬢・秀子(キム・ミニ)のもとへ、新しいメイドの少女スッキ(キム・テリ)がやってくる。実は詐欺師一味に育てられた孤児のスッキは、秀子の莫大な財産を狙う詐欺師(ハ・ジョンウ)の手先だった。詐欺師は「伯爵」を名乗り、スッキの力を借りて秀子を誘惑し、日本で結婚した後、財産を奪う計画だ。スッキはメイドとして屋敷に入り込むことに成功するが、秀子に仕えているうちに、美しく純真で孤独な秀子に惹かれていく。そして秀子も献身的なスッキに心を開いていく・・・そして物語の幕開けから60分、我々は予想だにしなかった展開に目を見張ることとなる。令嬢、侍女、詐欺師、富豪。欲望の館で、誰が誰を騙し、愛されたのか―。狂おしい官能と欲望の罠。究極の騙し合いを描いた、パク・チャヌク監督最新作にして超衝撃作。
8点!!すっごく濃密&ドロッドロ(*゜Q゜*) 予想以上に倒錯した性癖の世界に腰が引けてしまいました( ; ゜Д゜) 日本人が主人公のお話ですが、日本の俳優にあの若さであれだけの凄まじい迫力と色香を出せる人はいないだろうなと思います。一緒に行く人を選んだ方が良い作品です(^_^;) ヒットメーカーのハ・ジョンウはこういう作品にも出るのですね。彼の作品選びの上手さにも舌を巻きました。しかし、内容は素晴らしいのですが、皆の日本語の下手さがやはり気になります。韓国の田舎町育ちのスッキが一番日本語が上手かったので、余計に(-_-;) スッキを演じたキム・テリが可愛らしくて!田舎娘っぽさもあるのですが、きちんとメイクアップするとキラキラ綺麗でシンデレラみたいでした(*´∇`*) コルセットのシーンで観たテリのウエストがまた細くて!韓国のアイドル級に可愛らしく、これから要チェックです(*^O^*) 三部構成になっていて、一部のラストで驚かされ、二部三部と二転三転しながらネタ明かしとなるのですが、二部までは良かったのに、ネタ明かしも長過ぎると最後はオマケみたいになってしまっており、ダラけてしまっていました。叔父さんも秀子を抑圧するメインキャストの筈なのに、存在感が薄過ぎました(>_<) 韓国は子役に対する規制が厳しい筈なのに、あんな本読ませて大丈夫なのだろうか?とどうやってクリアしたのかが気になってしまいました(^_^;) 今年一本目の韓国映画でしたが、やはり韓国映画はよく作り込まれていて、波瀾万丈でロマンがあって魅了されますね♪濃厚な時間をご堪能ください。2017年公開。
「モアナと伝説の海」
声:アウリイ・クラヴァーリョ主演他。命の女神<心>が奪われ、闇が生まれた世界・・・。かつて海を自由に旅していたことを忘れ、外の世界に出ることを禁じられた島に、海と島を心から愛するひとりの少女がいた。彼女の名前はモアナ。幼い頃に、海に女神の<心>を託されたモアナは、外の世界への航海に憧れているが、掟はそれを許さなかった。だが、島に危険が迫る時、祖母タラは命と引き換えに、自分の心の声に従うようにとモアナを促す。愛する者たちを救うため、女神に<心>を返すのだと・・・。それは、道なき海に自分の道を切り開く、あまりにも困難な旅―風と海の守り神にして英雄マウイを相棒に、いまモアナの冒険がはじまる―。美しすぎる映像、エモーショナルな音楽、そして新たなヒロインの誕生が2017年3月―「アナ雪」を超える旋風を日本中に巻き起こすディズニー映画最新作。
7点!!日本語吹替版鑑賞です。モアナはハワイ王朝のプリンセス・カイウラニがモデル?と感じさせる描写が幾つかありました。字幕版を観たかったのですが、吹替版も皆さん良くて、歌のハイライトできちんと盛り上がることが出来ました(*^▽^*) ミニ・モアナはとびきり可愛いかったですし、かなり序盤で主題歌歌唱とモアナとマウイの大立ち回りがあり、最初にこんなに出しちゃって大丈夫なのかな?と心配してしまいました。ココナッツ海賊も可愛かったです。予想通り、後半は失速しましたが、モアナとマウイのキャラクターが個性的で濃いのとテーマがしっかりしていたので、何とか乗り切った感じです。たった16歳で一人海に漕ぎ出したモアナはディズニー・プリンセスというより戦士のように格好良く、マウイも釣り針がなくても相当強く、大人の判断力を持っていて、あの風貌でなくイケメンだったら二人は間違いなく恋に落ちる展開になるはずで(爆)、ディズニーの新たなヒーローたちの誕生だなと思いました。先住民の太鼓のリズムもワクワクする冒険を掻き立てていて、ディズニー・シーにアトラクションが出来たらレイジング・スピリッツみたいな感じになるのかな?と楽しみになりました。2017年公開。
「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」
ナタリー・ポートマン主演他。彼女が史上最も有名なアメリカ大統領を<伝説>にした―。“史上最も有名なファーストレディ”“世界で最も愛されたファッションアイコン”として熱狂的な人気を獲得していた、アメリカのジョン・F・ケネディ大統領夫人、ジャッキーことジャクリーン・ケネディ【『ナタリー・ポートマン)。だが、暗殺という悲劇的な最期を迎えたケネディ大統領(ピーター・サースガード)の葬儀の映像が世界中に流された時、人々は初めて見るジャッキーの姿に驚いた。「ただケネディの隣にいる人」と思われていた彼女が、毅然としたストイックなまでのたたずまいで、二人の幼い子供たちを励ましながら、荘厳な国葬を取り仕切ったのだ。なぜ彼女は、夫の突然の死で人生が一変したわずか3日後に、今も語り継がれる偉業を成し遂げることができたのか?24歳で未来の大統領と結婚、31歳でホワイトハウスに入り、34歳で未亡人となったジャッキーの<最後の使命>とは?オスカー女優ナタリー・ポートマン主演で贈る、一人の女性の気高くも美しい物語。
4点!!映画として面白いか?と問われれば、決まっている流れでスピーチに向かっていくだけなのと、当時の議員たちの配置を知らないと誰が誰なのかわからないので、つまらない方に入るかも知れません。私も肝心のスピーチ辺りでもうウトウトでしたし(>_<) ただ、ケネディ暗殺に際して、妻ジャッキーから見たアメリカの政治社会が、冷淡なまでに合理主義、実力主義、下剋上上等なのは伝わってきました。そして、ジャッキーを庇っていたロバートも三年後に暗殺、後に幼いケネディ.Jr.も事故死しちゃうんですよね・・・本作はケネディ家の呪いについての話ではないので、触れられていませんでしたが、実際未来ある若者として存在しているのを観てしまうと、何故なのだろう?と考えざる得ませんでした。ナタリーは物語の初めからいなくて、声色も佇まいもジャッキーそのものでした。ホワイトハウスを案内するシーンとか、作られた台詞、笑うタイミングとか不自然で怖かったくらい。米大統領夫妻は、日本でいうところの皇太子夫妻みたいな扱いと言動も兼ねないとならないのですね。時間軸が交錯する形で描かれていたので、ジョンとジャッキーの出会いから暗殺までをエモーショナルに見せてくれていたら、人間ドラマとして感情移入出来ていたかもです。ジャッキーの踏ん張りの原動力であるジョンの人となりがわからなかったので、ボッーと傍観するしかなかったです(>_<) ジャッキーも初めから強かな女性として存在していたので、スイッチが切り替わったわけではなく、もともと強さと使命感に溢れた女性だったのだろうなと想像するしかなかったので、その辺りも見せて欲しかったです。ストーリーさえ良ければ、主演女優賞獲れたかも?と思ってしまった残念な作品です。2017年公開。
「3月のライオン 【前編】」
神木隆之介主演他。中学生でプロ棋士としてデビューした桐山零(神木隆之介)は、東京の下町にひとりで暮らしている。幼い頃に交通事故で家族を失い、父の友人である棋士の幸田(豊川悦司)に引き取られたが、自分のせいで幸田家に亀裂が入り、家を出るしかなかったからだ。深い孤独を抱えてすがりつくように将棋を指し続けていたある日、零は近隣の町に住む川本家の3姉妹と出会い、彼女たちとにぎやかな食卓に居場所を見出していく。温かな支えを胸に、闘いへと飛び込む零。若手NO.1を決める新人戦、最高峰を決める獅子王戦―それは、様々な人生を背負った棋士たちが、頭脳と肉体と精神のすべてを賭ける壮絶な闘いだった。親子、兄弟姉妹、友達、師弟―人と人を結ぶ愛を求めて、魂がぶつかり合う感動のエンタテインメント<2部作>!
6点!!原作読んでます。原作は7割、川本家でフクフク食べてるイメージですが、映画は思った以上に、7割の将棋シーンでした。強かで静かに熱い将棋の世界に生きる男たちをじっくり描いています。棋士として出演している俳優さんは全員、台詞でなく、全身で語らなければならなかったので、大変だったと思います。ミニ零を演じた子も神木くんも零そのもので完全再現していて素晴らしかったです。神木くんは上手いのを知っているのに毎回驚かされるのは何故なのだろうと感心してしまいます(*^¬^*) 本来のイメージとかけ離れた香子を演じた有村架純も触れたら壊れそうになりながら必死で生きてるのが伝わってきて、香子の存在を原作以上のものにしていました。二階堂を演じた染谷くんも、目から発せられる感情ビームがスクリーンを征していました。それから、おじフェチにはたまらない島田vs.後藤の対局!尺使い過ぎかと思いましたが、佐々木さんの瞼のラインやシワは入れたのかなぁ?島田そのもので、胃痛を堪えながら指す姿にキュンとヤラれ、後藤のスーツでは隠せない筋肉と自我のアンバランスさにグラリと心が傾いてしまいました(*>▽<*) あれは香子が惹かれて離れられないのも理解ります(>_<) 男たちをじっくり描いた分、まだ川本家が零にとってかけがえのないものになっていなかったので、後編は将棋よりそっち寄りで描くのかな?と感じました。出来れば大友さんなので、同時進行で盛り上げて欲しかったですが、やはり難しいのかな(>_<) いや、原作は静止画なのにとてもエモーショナルなので、映像でそれ以下になるのはやはり不満が残ります(>_<) 二部作でも失速しない大友監督なので、後編に期待します。2017年公開。
「サクラダリセット 【前篇】」
野村周平、黒島結菜主演他。2年前の夏、彼女が世界から消えた。あの日を取り戻すために、僕らは何度でも「リセット」する。「リセット」だった一言。それだけで世界を最大3日分巻き戻せる。能力者たちが暮らす街“咲良田”で生きる少年と少女の物語。驚異的な「記憶保持」能力を持つ高校生・浅井ケイ(野村周平)が「リセット」の能力を持つ春埼美空(黒島結菜)と共に、2年前に死んでしまった同級生・相麻菫(平祐奈)の再生を祈り、様々な能力を組み合わせ、仲間と共に禁断のアプローチに挑む。 「過去を巻き戻す」前篇、「未来を祈る」後篇―観る者の心を透明にえぐる贖罪と救いの青春ミステリー。
4点!!原作は一巻まで読んでます。(間に合わなかった(>_<))ライトノベルは主人公たちの基本・過去設定が細かく、本作はその中でもかなりややこしい状態から物語がスタートします。なので、原作を知らないと、頭の回転がやたら速いケイが次から次へと新たな展開へ観客を連れていくので「???」な状態で置いてけぼりになるかも知れません。原作の幾つかのエピソードのまとめ方も強引に感じました。春埼のラノベ独特のキャラクターも「この子は何かきっかけがあって、こんなに感情の起伏が平淡なのだろうか?それとも元から?」と疑問符が湧きます。しかし、そこはラノベなのでスルーされます。まだ十代の彼らが、常に周囲の人々の命が自分次第という状況に晒されるというのは、相当キツいだろうなと思いました。しかもリセット使ってしまった理由があれだと後悔してもしきれないよね(>_<) 野村くんと黒島結菜ちゃんは影があり何かを内に秘めている役が上手いです。彼らがいるだけでラノベの世界観が文学的になります(*^¬^*) ケイが倒れた時の黒島結菜の演技が素晴らしく、春埼の感情がこちらにドッと流れ込んできました。平祐奈ちゃんは可愛いので好きですが、複雑な役どころ+キーとなるキャラクターなので、演技が下手なのが目立ってました。恒松祐里も振り切ったキャラクターなのでやりやすいはずなのに下手でした。前情報がないと理解が追いつかないままラストを迎え、完全に続編の状態で急ブレーキがかかるので、後篇まで2ヶ月空けるのはいささか長過ぎかと思います(^_^;) ケイと相麻の脳内ロジックが複雑過ぎてわからない人は、後篇公開までに時系列と人間関係を整理して原作を読め!ということかな?(笑) 2017年公開。
「サクラダリセット 【後篇】」
野村周平、黒島結菜主演他。2年前の夏、彼女が世界から消えた。あの日を取り戻すために、僕らは何度でも「リセット」する。「リセット」だった一言。それだけで世界を最大3日分巻き戻せる。能力者たちが暮らす街“咲良田”で生きる少年と少女の物語。消えたはずの少女・相麻菫(平祐奈)の驚くべき真実にたどり着いた驚異的な「記憶保持」能力を持つ高校生・浅井ケイ(野村周平)と「リセット」の能力を持つ春埼美空(黒島結菜)。街の能力者たちを統制する“管理局”の浦地(及川光博)の陰謀と対峙する2人は、“咲良田”の謎の深層へと踏み込んでいく―「過去を巻き戻す」前篇、「未来を祈る」後篇―観る者の心を透明にえぐる贖罪と救いの青春ミステリー。
7点!!前編は、登場人物たちの過去と設定、能力の範囲を理解し、彼らに追いつくのに一杯一杯でした。二部作だと後編は失速することが多いですが、本作はさらに超加速がかかり、ドカンドカン!と爆発を繰り出してくるので、もうすべての帳尻合わせは後でするとして、ストーリーを楽しもうと途中から諦めて観ていました(爆)浦地さんのキャラクターが良く、程良く緊迫した物語を緩和する悪いピエロみたいな感じで面白かったです。ケイ、春埼、相麻の三角関係が切なくて、それでも皆が正しい善を行おうと自己犠牲をする姿に、若い命の煌めきを観た気がして、胸が熱く切なさで詰まりました。ケイに協力する仲間たちの背景に関しては、後編でも説明不足ですが、今ある世界がおかしいと思ったら、持てるすべてを駆使して、変えようとすることは、どんな時代でも歴史を大きく動かす力になる一歩だと、未完成な彼らから教えられた気がします。咲良田の能力は、使用者の本質か求めているものが発動するので、咲良田には元々、そういう若者が多かったということですね(*^¬^*) 未成年の彼らが能力を使い、未来を築くことの危険性と希望への可能性の、両方を描き切った珠玉の作品。スピード感が半端なかったので、あと何度か繰り返し観て理解したいです。2017年公開。
「ライオン 25年目のただいま」
デヴ・パテル主演他。僕は5歳で迷子になった。それから25年間、ずっと探している。僕の人生の失われたカケラを―インドのスラム街、停車中の電車で眠り込んでしまった5歳のサルーは、遥か遠くの地に列車で運ばれ迷子に。25年後、養子に出されたオーストラリアで成長したサルーは、人生の穴を埋めるため、おぼろげな記憶と、Google Earthを駆使し家を探し始める。1歩づつごとに少しずつ蘇る記憶のカケラが、新たな真実を浮かび上がらせていく。大いなる「探し物」の果てに彼が見つけたものとは―。「英国王のスピーチ」の制作陣が贈る、沸き上がる圧倒的な感動に、笑顔と涙が溢れ出す、驚愕の実話。
7点!!「スラムドッグ$ミリオネア」のデヴ・パテルがめっちゃイイ男に!(*゜Q゜*) そしてチビ・サルーを演じたサニー・パワールくんが超悶絶級に可愛いです!!!あれで拐かされなかったのは奇跡!(本人ではないですが。)チビ・サルーのシーンが中盤までたっぷり描かれ、兄弟仲がとても良く、お母さんにも可愛がられてすくすく育ったのがよく伝わってきました。対して、大人サルーの現状問題や考えやアイデンティティーなどは意外とあっさり過ぎた印象を受けました。Google Earthは、思ったより画像が全然粗くて、あれでよく発見できたなと驚きました。そして、給水塔が傍にある駅なら多くないだろうと思っていたのですが、インドだと給水塔めっちゃある( ̄□||||!! サルーが大学も行かなくなり、Google Earthにのめり込んでいく感じも、周囲との距離感が微妙なので、どのくらい根詰めていたのかもう少し解り易くても、良かったかなと思いました。ルーニ・マーラの存在感もふわりと弱すぎます。25年ぶりの再会は、感動も勿論大きいのですが、失った色々なものや年月を思い、涙がこみ上げてきました。まさにハイテクノロジーの魔法とサルーの運命を諦めない引力の強さ。お兄ちゃん、探すのに必死だったんだろうな(;_;)真実を知って打ちひしがれるような悲しみがあろうとも、再び家族が一つになれたのは最良なことです。インドは神様の国なので、彼がサルーを導いてくれたのかなとエンドロールの後のラストシーンで再び涙が止まらなくなる作品でした。主題歌も良かったです。2017年公開。
「パッセンジャー」
ジェニファー・ローレンス、クリス・プラット主演他。乗客5000人、目的地まで120年、90年も早く、2人だけが目覚めた。理由は1つー。20XX年―新たなる居住地を目指し、5000人を乗せた豪華宇宙船アヴァロン号が地球を後にした。目的地の惑星までの120年間、冬眠装置で眠る乗客の中で、なぜか2人の男女だけが目覚めてしまった。90年も早く―。エンジニアのジム(クリス・プラット)と作家のオーロラ(ジェニファー・ローレンス)は、絶望的状況の中でお互いを求め合い、愛し合い、なんとか生きる術を見つけようとするが、予期せぬ出来事が2人の運命を狂わせていく―。90年早く目覚めた2人の壮絶な運命―映画史に残るスペース・スペクタクル・ロマン。
4点!!マット・デイモンの「オデッセイ」を観た後だったので、将来的に宇宙船で何が出来て何が出来ないか何となく解りながら観られたので、面白かったです。宇宙船の故障で二人が目覚める→そこでトラブルに対処しながら生きるしかない→目的地に着く前に皆が目覚めたら・・・という展開は、十分に有り得る事故で、SFものとしてはすごく面白いわけでありませんが、ベースは完成されていると思いました。しかし、理系が全く駄目な私から観ても矛盾点も多く、技術職のジムが船内でロボットが15台以上壊れているのに、原因を探さない&安全策を取らない、ポットの故障でガス(ローレンス・フィッシュバーン)の全身が壊死してるなら、他の乗客にも同様の被害が見られるはず、壊れかけた状態であと90年間運行出来るとは到底思えないなどです。そんな状態で宇宙遊泳して和むって、アメリカ人の頭の中はどんだけハッピーなんだ?と突っ込んでしまいました(爆)地球との通信が50年以上も断たれた状態で出発するのも考えられないです。移転先の星が行ったらテラフォーマー状態ということも有り得るってことですよね?(;>_<;) ジムとオーロラが惹かれ合うのも、恋ではなく孤独を避けたい本能ですよね?クライマックスのオーロラなんて特に。二人にしたらどちらでもいいよ!って事なのでしょうけど、観客なので気になります(-_-;) でもジェニファー・ローレンスが恋する女の子なのは可愛かったです(*^^*) ローレンスはメイクしてないと等身大の女の子で、メイクアップすると貫禄ある女性になれるので、女優として幅が広く素晴らしいです。オーロラは常に受け身だったので、もう少し小説を書き進めて気持ちをナレーションするなどして欲しかったです。もっとリアルを突き詰めていけば孤独も恐怖もSFとしても良くなるはずなので、甘甘モード過ぎて残念。3D感は全然薄かったので、2Dで十分です。2017年公開。
「PとJK」
亀梨和也、土屋太鳳主演他。私がはじめて恋した人は、警察官でした。女子高生(JK)で恋愛初心者のカコ(土屋太鳳)は、ある日、警察官(Police)の功太(亀梨和也)と出会う。カコは男らしい功太に惹かれ、ふたりの恋愛がスタートするかに思えたが、功太はカコが実は女子高生だと知り、戸惑う・・・。功太は職務上、女子高生と軽々しく付き合うことはできない。そこで功太はいきなり「結婚しよう」とプロポーズ!!突然のことにカコはびっくりしたが、うれしくて功太との結婚を決める。そしてふたりの内緒の結婚生活が始まった。楽しくてラブラブな新婚生活を夢見るカコは、大人な功太にドキドキさせられっぱなし。しかし、警察官と女子高生という立場の違いから、気持ちのすれ違いも出てきてしまう・・・。そんな中、2人を巻き込む大事件が発生!果たしてふたりは、困難を乗り越え、本当の幸せを掴むことができるのか?PとJKが恋をした。一緒にいる方法はただひとつ。結婚から始まるピュアラブストーリー。
1点!!原作読んでます。なんか色々強引過ぎるし、ハイスクール・ミュージカルみたいになってるし、どうした、廣木監督( ̄□||||!!結婚が始まりと言っても、もう少し時間を割くべきだったのでは?(汗)原作の「大神編」がメインなので仕方ない部分はありますが、カコと大神(高杉真宙)が心を通わせていく様子の方が、余程丁寧に描かれていて、二人のラブストーリーみたいでした(;>_<;) 高杉真宙くん、順調にブレイク間近で、しっかりした演技を披露していて、良かったです(*^^*) それに引き換え、亀梨くんはとても好青年なのは駄々漏れですし、抜群に格好だけは良いのですが、これまで彼の演技で期待値に到達したことがありません(>_<) 攻太はコメディータッチな部分と大人の格好良さのバランスが難しい役なので、嫌な予感はしていましたが、亀梨くんの攻太は、ひたすらこっ恥ずかしいだけでした(>_<) 原作とも悪い意味で違いますし、全然キュンキュンしないし、ツンデレ足りないし、実写化しなくてもいい少女漫画代表みたいになってしまっていました。土屋太凰ちゃんはひたすらコロコロしてます。あとパンツが見えないギリギリの制服スカートで危うかったです(^_^;) ともさかりえもお姉さんにしか見えなかったです・・・(-_-;) 2017年公開。
「ゴースト・イン・ザ・シェル」
スカーレット・ヨハンソン主演他。対テロ捜査のエリート機関・公安9課に所属する、脳以外は全身義体の捜査官・少佐(スカーレット・ヨハンソン)は、最先端ロボティクス企業の研究者連続殺人事件を担当。彼らは、ただ殺されただけでなく、機密情報が詰まった脳をハッキングされた状態で発見されていた。存在の特定できない謎のサイバーテロリストの捜査を進めるうちに事件は少佐の脳にわずかに残された過去の記憶へとつながり、彼女の存在を揺るがす衝撃の展開へと発展する―。日本初、SFアクションの金字塔「攻殻機動隊」ハリウッド実写映画化!世界はいま“新たな伝説”を目撃する!!
4点!!原作を知らなくても楽しめると聞いたので観に行きました。近未来の日本の描写は完全に“アジア”というひとくくりにされていて、センスの欠片もなかったですが、押井さんのダレ理論的シーンは殆どなく、解りやすかったです。ただ、全体的にどんよりと灰色で、憧れる近未来ではなかったので、クルクル廻る映像もフラッシュも酔うだけでしたし、ワクワク感がなかったです(-_-) 誰も楽しそうじゃなくて、あんな未来、嫌だなぁ(>_<) 北野武は天才ですけど、ビートたけしの演技はいつも棒読みですしね(>_<) スカヨハはミラ・ジョヴォヴィッチやアンジーの次世代のアクション・スターなのだと思いましたが、見せ方が下手なので凄いアクションの半分も見えなくて残念でした。あとワイヤー感あり過ぎ。スカヨハは小さい方じゃないと思いますが、バトー役の俳優さんデカ過ぎ(実物大?CG?)ジュリエット・ビノシュが出ていたのは、好きなので嬉しかったです。ハリウッド映画だと、完全に序章のような世界観でしたが、続きがあるのですかね?あるなら希望ある未来を見せて欲しいなぁと思いました。2017年公開。
「カフェ・ソサエティ」
ジェシー・アイゼンバーグ主演他。1930年代、刺激的な人生を夢見る平凡な青年ボビー(ジェシー・アイゼンバーグ)が、ニューヨークから華やかなりし映画の都ハリウッドにやってきた。大物エージェントである叔父のもとで働き始めたボビーは、美しくも庶民的なヴェロニカ(クリステン・スチュワート)、愛称“ヴォニー”に心奪われる。幸運にも恵まれてヴォニーと親密になったボビーは彼女との結婚を思い描くが、実はヴォニーには密かに交際中の男性が・・・。人生には“もしかして!?”があふれてる!ウディ・アレンが紡ぐ、ビタースウィートでゴージャスな大人のおとぎ話。
10点!!「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼルよりずっと先に、生粋のジャズ・オタクがここにいたなと思い出しました(笑)“映画は魔法だ”と、少し落ち込む日々が続いていたのですが、見事に魔法にかけてくれました!(*^¬^*) ウディ・アレンは、近年は特にビタースウィートなおとぎ話しか作っていないですし、苦手な方なのですが、本作は彼の作品の中で一番好き!So Lovelyです♪場面切替えが少し気になりましたが、会話劇がウィットに富んでいて、ピリッと辛い白ワインの様で、何度もクスリと笑ってしまいました。特に、ボビーの両親の遠慮のない会話が可笑しくて可笑しくて、言い返す時もあんなに面白い事が言えたなら、吹き出してしまうだろうから、喧嘩になんてならないんだろうな(*^¬^*) 非モテな主人公にウディ・アレン自身を投影するのは相変わらずで、しかも今回はジェシー・アイゼンバーグとスティーヴ・カレルと来ましたか(笑)カレルがライバルだと知った時は吹き出してしまいました(笑)あと、冒頭のボビーと娼婦のやり取り。アレンの「神経質でモテたいけど紳士的に振る舞いたい、進む言い訳が欲しい」みたいな彼自身の性格が投影されていて、可笑し過ぎでした(*^▽^*) 台詞も、5分に1回素敵ワードが飛び出す感じで、「片思いは結核より人を殺す」とか「辛い片思いがあるからラブソングが売れる」とか、他にもたくさん素敵な台詞で映画がキラキラ彩られていました。クリステン・スチュワートは「トワイライト」シリーズより何より本作のヴォニーは可愛い!!(*´∇`*) 意外にレースが似合うんですね。知的な文学少女のクリステンと誰もが振り返るチアリーダー・タイプの華やかなブレイク・ライヴリーを反対ではなく、この配置にしたのも見事です。アレンが目を付けたということは、ライブリーも本格ブレイクするのかな?ちなみにナレーションは久々にウディ・アレン自身が担当していて、これもまたイイ感じです♪終わり方まで凄く好みな“映画の魔法”時間でした(*^▽^*) 2017年公開。
「3月のライオン 【後編】」
神木隆之介主演他。幼い頃に家族を亡くし、育ててくれた師匠(豊川悦司)の家をある理由から出て行き、ひたすら将棋を指していた零(神木隆之介)は、川本家の3姉妹と出会う。あれから1年、今年も獅子王戦トーナメントが始まったが、最高峰を目指す棋士たちに様々な試練が降りかかる。トップに立つ将棋の神の子と恐れられる宗谷名人(加瀬亮)でさえ、ある重大な秘密を抱えていた。一方、零が別れを告げた師匠の家庭は崩壊へと向かっていく。さらに、川本家の3姉妹を捨てた父親(伊勢谷友介)が突然現れ、耳を疑う要求を突き付ける。強くならなければ、大切な人たちは守れない―18歳になったプロ棋士・桐山零と彼をめぐる人々の闘いと愛が今、クライマックスへ。原作者・羽海野チカから受け取った結末に大友啓史監督が魂をこめた、誰も知らないラストとは―?光射す未来へとつなぐ、感動の2部作遂に完結!
5点!!今作に関しては大友監督の「原作をそのまま再現」がアダとなりましたね(>_<) 動きがある作品なら「おおー」ってなるけど、「3月のライオン」は将棋ですからね(-_-;) いくら零が「色々なものが込み上げて」泣いたところで、こちらが具体的に何を想像するか明確でないと感情に響きづらいです(わかるけどね。)話の主軸を「ひなたのいじめ問題」「零の義家族」「後藤の家庭問題」「川本家の父親問題」と詰め込みすぎなのも、感動が分散してしまったのと、どうしても表面をさらう風になってしまい、良くなかったと思います。俳優さんの演技は皆さんピカイチです。清原果那ちゃんは深夜ドラマに出始めた頃から観てますが、彼女の周りだけ空気が澄んでるんですよね。ザ・正統派美少女。ひなたが川辺りで泣くシーンは素晴らしかったです(*^¬^*) 伊藤英明の後藤も良かったです。語らずにあれだけ感情を表現出来るのは流石。神木くんは若手の中では随一ですが、やはり中堅実力派俳優の中に一人いると、気迫が負け気味になってしまうのが意外でした。エンディングの藤原さくらの歌はヘロヘロと力が抜けちゃうくらい、主題歌としては良くないです(>_<) サビに入ると何とかなるのですが、零は男性ですし、スピッツの草野さんの勢いのある歌い方の方が本作には合っていると思いました(>_<) 「ハチクロ」もそうでしたが、羽海野チカさんの漫画は秀逸でとても面白いですが、それを映像化して面白いかと言われると違うのだなぁとモヤモヤした作品です。2017年公開。
「スウィート17モンスター」
ヘイリー・スタインフェルド主演他。こじらせて早17年・・・“少しだけ”口の悪い女子高生ネイディーン(ヘイリー・スタインフェルド)。キスもまだ経験なしの、イケてない毎日を過ごしている。恋に恋する妄想だけがいつも空まわりして、変わり者の教師ブルーナー(ウディ・ハレルソン)や、母親(キーラ・セジウィック)を困らせてばかりいる。そんな彼女のたったひとりの理解者であり兼親友のクリスタ(ヘイリー・ルー・リチャーソン)。彼女だけが冴えない毎日を照らす唯一の希望だった。しかし、なんとそのクリスタが、何をしてもかなわないとコンプレックスを抱いていた天敵の兄ダリアン(ブレイク・ジェナー)と恋に落ちてしまったからさあ大変!ネイディーンの心は大きく揺らぎ始める。この衝撃的事件により、ネイディーンは父が他界して以来ずっと取り乱しがちな母、変わり者の教師ブルーナー、そして自分とは正反対のイケメンで誰からも愛される兄ダリアンなど、自分を取り巻く人々と向き合わざるを得ない現実と直面する。果たしてネイディーンは新たな一歩を踏み出すことができるのであろうか。なにかひとつうまくいかないとすぐにどん底。それでもなんとかやり過ごしていたジェットコースターのような日々。アナタの甘くて苦い思い出たちがよみがえる・・・。共感率100%オーバー!! 青春映画の新たなマスターピースの誕生です。
9点!!So funnyでCrazyで、ラストは胸にグッと来る、学園青春ものとしては最高に面白かったです(*^O^*) ネイディーンは愛されたくて認めて欲しくて、誰かの一番になりたくて。でも自尊心や受け入れて貰えなかった時の恐怖が先立って、何でもないフリや「そんなの下らない」と罵倒してしまい、そんな自分にほとほと嫌気がさしてる、そんな女の子です。でも、そのあたふたしてる全部が駄々漏れで、自分の娘を観ているような気持ちで「頑張れ頑張れ。」と応援したくなる、最高にキュートな子でもあります。ネイディーンの周りにいる兄のダリアン、親友のクリスタ、そしてネイディーンを見守る同級生のアーウィン(ヘイデン・ゼトー)と皆、とっても良い子たちで、とてもネイディーンと同じティーンとは思えない!(笑)ネイディーンに、「遠くの理想より近くのかけがえのないものに気付いて!」と、もう見守るのが歯がゆくて歯がゆくて!(>_<) ネイディーンママもそんなに大人なわけではないので、よく頑張ってるなぁと、皆が愛しく思えました。ネイディーンの良き理解者の先生が、なんとウディ・ハレルソンで、なんてセクシーな先生なの!と物憂げな余裕さにドキドキしてしまいました(笑)先生の家から帰宅してネイディーンとダリアンが話すシーンは、もうネイディーンの17年間の思いがブワァーって溢れていて、一緒に泣きそうに(;_;) 今すぐ彼女の傍に行って「頑張ったね。」と抱きしめてあげたくなりました(*>∇<*) こういう事を積み重ねていき、大抵の事は問題なくこなせる大人になっていくんですよね。でも、この時の、17歳のかけがえのない気持ちは忘れたくないなと大切な宝物のような作品でした☆ 2017年公開。
「光」
永瀬正敏主演他。単調な日々を送っていた美佐子(水崎綾女)は、視覚障碍者向けの「映画の音声ガイド」の仕事をきっかけに、弱視のカメラマン・雅哉(永瀬正敏)と出逢う。視力を奪われてゆく雅也の葛藤を見つめながら、美佐子の中で何かが変わりはじめる―。監督:河瀬直美×主演:永瀬正敏が挑む、“失うことで思わぬ明日を見つけられる”と気付かせてくれる珠玉のラブストーリー。
7点!!完成披露試写会に行ってきました。河瀬監督の作品は、ゆったりした時の流れと自然光で眠気に襲われることが多いのですが、本作は主人公の雅哉と美佐子のどちらもが勝ち気で必死に生きている二人だったので、初めから結構激しめな感情の応酬があるおかげで、かなり観やすくなっていました。河瀬作品に水崎綾女?と観る前は不安がありましたが、良い意味で玄人世界に迷い込んだアリスのようで、真っ直ぐで伸びしろのある演技を披露しており、時にコミカルな可愛らしさもあり、彼女の存在が物語を動かし、意外にもかなり助けていました(*^¬^*) 初めに雅哉と美佐子がやり合うシーンで、美佐子が雅哉の言葉にカッチーンときたのが、わかりやす過ぎて可笑しかったです(^^) 河瀬監督は、「音声ガイド」という仕事をいかに観客を離れさせずに理解してもらうか?という点に苦労したと話していましたが、作品を通して一本の映画を完成させる作りにしていたので、その点もクリアーで分かりやすく伝わったと思います。でも、樹木さんの声でガイドはどうなのだろう?雰囲気は出るけれど、かなり集中しないと聞きづらいんじゃないかな?(^_^;) ラブストーリーとしても、様々なしがらみを抱えながらも、徐々に互いの存在が大きくなっていく過程が、Aメロ、サビ、Bメロといった具合に盛り上がり、きちんと音楽が完成されていて、良かったです(*^¬^*) 美佐子が雅哉にいなくなった父を重ねるノスタルジーさも、個人的な思い出と重なり、響きました。わかりにくかったのは、神崎美鈴の役柄。美佐子の上司で音声ガイドの仕事もしていて、女優もしている?一体どういう立場の人間なのか、最後までわからなかったです(>_<) 河瀬監督は、これまではそこに生きる人々を産み出し、映すという手法でしたが、今回は伝えたい要素がいくつも込められており、きちんと伝わるように分かりやすく描かれているので、これまで河瀬作品を敬遠していた方にもお薦めしやすい作品に仕上がっていると思います。2017年公開。
「追憶」
岡田准一主演他。会いたくても、会えなかった、愛する人へ―富山県で起きたある殺人事件をきっかけに思いがけず再会することとなった幼なじみの3人の男たち。しかし、それは刑事(岡田准一)、容疑者(小栗旬)、被害者(柄本佑)としてだった。それぞれが家庭をもち、歩んできた人生が、再び交錯し、運命の歯車を回し始める。ずっと会いたかったけれど、会えなかった彼らの過去に一体何があったのか?彼らが守りたいものとは?監督:降旗康男×撮影:木村大作で贈る、25年の時を経て交錯する7人の愛の行方に温かな涙が溢れるヒューマンサスペンス。
6点!!冒頭の吹雪と荒波のカットが凄いです。映像に掴まれる。でも、そこがハイライトで後はズルズル下り坂でした(>_<) 原作は読んでないのですが、活字で読んだらめっちゃモヤモヤしそうな話で、オチも一番盛り上がらない展開ですし、往年の日本映画ザバーンって感じです。男たちが語らずに自分たちだけで抱え込もうとし過ぎなせいで、女性陣全員不幸ってゆう・・・。辛くても知らなきゃいけないことってあると思うんだけどな。それで抱え込んできつそうな顔して、現代女性ならキックくらい食らわすところですが、本作に出てくる女性陣は壊れてもひたすら耐える。降ってわいたような悲劇も昭和過ぎるし。どうせやるならもっとギリギリのところで逮捕して欲しかったです。あ。冒頭の悲劇の発端のヤクザ役の渋川清彦さん、セクシーで好きです(*^^*) レジェンドで凄い映画を作っているのを知ってますし、今の実力派俳優と言われる方たちのお手本に絶対必要なのも理解りますが、このままだと「仮面ライダー大戦」に出てくる1号(人間ver.)みたいになっちゃうよ(>_<) でも、ご高齢の方はもれなく感涙してました。2017年公開。
「美女と野獣」
エマ・ワトソン主演他。彼は探していた。かけがえのない自分を。彼女は信じていた。かけがえのない自分を。ある城に、呪いによって醜い野獣の姿に変えられてしまったひとりの美しい王子(ダン・スティーヴンス)がいた。魔女が残した一輪のバラの花びらがすべて散る前に、誰かを心から愛し、愛されることができなければ、永遠に人間には戻れない―。ノロされた城の中で、希望を失いかけていた野獣と城の住人たちの孤独な日々に変化をもたらしたには、美しい村の娘ベル(エマ・ワトソン)だった。聡明で進歩的な考えを持つ彼女は、閉鎖的な村人たちになじめず、傷つくこともあった。それでも“人と違う”ことを受け入れ、自分らしくまっすぐに生きているベルと、“人と違う”外見に縛られ、本当の自分の価値を見出せずにいる野獣が出逢うとき、はたして奇跡は生まれるのだろうか・・・?完全実写版「美女と野獣」がこの春、いよいよあなたのもとへ。それは、100年語り継がれるエンターテイメント。
10点!!ディズニー映画の中で一番好きな作品の実写化です(*´∇`*) 最初から最後までオペラを観ているようで釘付けでしたし、繰り返し観た話なのに泣いてしまいました。クライマックスでお城の仲間たちがアンティークに固まってしまう場面、ポット夫人とチップのところで涙腺決壊(;△;)皆、忠誠心素晴らし過ぎ(涙)エマは現代社会よりファンタジーの世界にいる方がしっくりくるほどの美女なので、「美女と野獣」の美しい世界観の中を自由に駆け巡る姿が溜め息が零れるほど魅力的でした(*´∇`*) 歌声もアニメーションのベルの声質と驚くほど似ていて、温かくも彼女の意志の強さをそのまま表したようで、こんなに期待通りの歌声を発する人がいるのだと驚きました。皆さん、アニメーションに勝るといって良いくらい素晴らしいパフォーマンスでしたが、ダン・スティーヴンスとルーク・エヴァンス(ガストン役)の歌声が特に素晴らしかったです。ベルを取り合う美しき二人なのに二人ともゲイ・・・嗚呼勿体無い(>_<) 原作ともディズニーアニメーションとも違う設定やシーンも違和感なく差し込まれていて、素敵でした。恋に落ちるまでのドキドキとクライマックスの戦いのハラハラ感はアニメーションの方が上だったかな?でも、エマが今の年齢の時に実写化出来、それをリアルタイムでスクリーンで観られたことは感謝しかないです。奇跡的に美しいラブストーリーです。2017年公開。
「帝一の國」
菅田将暉主演他。舞台は昭和。全国屈指の偏差値を誇り、卒業生には官僚も多く輩出している日本一の超名門校・海帝高校に主席で入学した新1年生・赤場帝一(菅田将暉)。名門お嬢様高校に通う可愛い幼なじみと頭脳にも恵まれ、順風満帆な帝一の夢は「総理大臣になって、自分の国を作る」こと。政財界に強力なコネを持つ海帝高校でトップ=生徒会長になった者は将来、内閣入りが確約されていると言われており、当然、帝一も入学したその瞬間から生徒会長を目指すことに。「ライバルを全員蹴落としてでも、どんな汚いことをしても戦いに勝ち抜く!」と意気込む帝一。待ち受けていたものは、想像を絶する罠と試練!友情と裏切り!究極の格付けバトルロワイアル!いま、命がけの「生徒会選挙」が幕を開ける!!最旬若手実力派俳優陣で贈る野心みなぎる学園政権闘争コメディー。
10点!!原作未読です。永井監督の瞬発的な笑いは苦手なのに、これはめっちゃ泣けました。ぶっ飛んだ笑いしかない話だと思っていたのに、皆それぞれ十代で背負っているものが重過ぎて、それでも踏ん張って前へ進もうとしている姿に、友情に、青春に号泣です!(;△;) 帝一が天辺を目指す理由が、予想外のクリーンヒットで、ボロボロ泣く帝一の強い想いが凄く伝わってきてヤバかったです。ヒールキャラの菊馬でさえ、抱えている思いを帝一とぶつけ合う必死さに涙(>_<) 青春ってこんなに清く真っ直ぐでしたっけ?(爆)今の現代っ子が忘れている日本男子のあるべき全部が、本作に詰まってます。笑いも昭和という世界観も手伝って、ハイスピードで突き抜けてて、何度か吹き出してしまいました(*^▽^*) 菅田くんの目が、話が進むうちにどんどん漫画の帝一と同じ形になってきて、面白かったです。竹内くんの弾も、抑え方が上手くて本当に嫌みなく素敵な生き方をしている男の子になっていました。間宮くんの王者オーラバリバリのふんどし和太鼓も、超格好良かったで す(*>∇<*) 永野芽郁ちゃんは正直、帝一の男性陣の方が小顔だし美形なので、どうかな?と思っていたのですが、エンディング可愛かったです♪あれはヤラれる(*^^*) 光明が何故帝一についているのか説明が一切なかったので、それは挟んで欲しかったかな。日本男子の~と書きましたが、今でも学生生活を遊んで終わらせちゃう子もいれば、目標を持って毎日を身のあるものにしようとしている子もいるのだろうなと、改めて環境要因が人生に及ぼす影響の大きさを見せられた気がしました。2017年公開。
「無限の住人」
木村拓哉主演他。何度斬られても、守り抜く―両親を殺され復讐を誓う少女・凛(杉咲花)はある日、謎の老婆から”不死身の侍”を用心棒にするように言われる。男の名は万次(木村拓哉)。顔に大きな傷を持ち、異形の武器を携えた独眼のその男は、妹を失って半世紀、生きる糧を失いただただ生きていた。どこか妹の面影を残す凛の願いを受け、万次は敵討ちを手伝うことになる。二人の狙いは天津影久(福士蒼汰)を筆頭とする最強剣客集団、逸刀流。強さのみを追い求め国内の流派統一を図る彼らは、江戸中の道場を潰し、名門道場を営む凛の父もその手にかける。しかし、その暴挙の裏には凛も関係する想像を絶する過去が隠されていた。そしてその逸刀流を狙う謎の集団“無骸流”。利害の一致で万次・凛と行動を共にする彼らの真の目的とは?そして背後で渦巻く幕府の陰謀とは?“善も悪も関係ない”互いが信じる「正義」が今、ぶつかり合う!1人vs300人“ぶった斬り”エンタテイメント。
2点!!原作途中まで読んでます。原作はかなりグロいのですが、映画はPGな為、ひたすら手がボトリ落ちるワンパターンの繰り返しでした。あれだけ落とされると、三池さん、もっとやりたかったのだろうなと彼の悔恨を感じます(-_-;) キムタクvs福士蒼汰は思ったより学芸会にはならなくて、福士くんなどはクライマックスは頑張ったと思いますが、やはり間の使い方が下手で。これは三池さんの手腕の悪さもあるのですが、沈黙に意味を持たせることの出来ない二人の間に「考えている俺たそがれてる俺」を観せられても、鳥や蝉の鳴き声が虚し過ぎるだけでした(>_<) 杉咲花ちゃんの凛は、これだけのキャストの中にいて最も輝いていて、目を惹き付けられる可愛さと存在感でした(*^¬^*) しかし、原作は町が24、凛が16歳設定なのですが、花ちゃんの凛は下手すると12~13歳くらいにしか観えなかったです(^_^;) 最初から最後までひたすら斬り合いで、それぞれの信条を持って戦っているのに、中途半端に語ったり、全く語らなかったり、ブレブレな描き方だったので、意味のわからない登場と退場になってしまっているキャラクターだらけで、観客は置いてけぼりなのではないかと思いました。アクションの見せ方もワンパターン過ぎて、斬り合い中に10回は「まだやるのかな。」と時計を観ました(-_-;) これはR指定にしてでも振り切って描いた方が正解だったかも知れないと思いました。最大の欠点はテンポの悪さ。原作の万次と凛のコミカルなやり取りを大幅カットしてしまったのが敗因だと思います。こんな描き方をするなら2時間半も必要ないです(-_-) 2017年公開。
「グースバンプス モンスターと秘密の書」
ジャック・ブラック主演他。ニューヨークから田舎町に引っ越してきた少年ザック(ディラン・ミネット)は、お隣に住む男性(ジャック・ブラック)と知り合いになるが、実は彼はベテランホラー作家のR.L.スタインだった。ある日、スタインが小説のなかで作り上げてきた恐ろしいモンスターたちが世に解き放たれてしまう。実はスタインがあるタイプライターで小説を書くと、書いたものが現実世界になってしまうため、スタインは長年書いた小説に鍵をかけて保存していたのだ。 ザックやスタインたちは、解き放たれたモンスターたちをもう一度本の世界へ封じ込めるため、戦うことになる!その書物には誰も知らない<秘密>があった。伝説のモンスターが現実世界に放たれる!3億部を売り上げた驚異のファンタジー小説が完全映画化。
1点!!ジャック・ブラックのコメディーセンスと合わないと最後まで眠気との戦いです(>_<)本を開くまでが長過ぎて、笑いの盛り込み方も時々過ぎて、やっと雪男出てきてももういいやってなってしまいました(>_<)それぞれのモンスターたちがあまり魅力的でないんですよね。元凶になった仕掛け人形も元ネタをしらないし、ジャックパパが小さい頃に何を一緒にしていたのかが描かれていないので、ボッーと眺めてるしかなかったです。ハンナも本の登場人物ということでしたが、彼女に何か能力があったり、それを利用するという展開にもならず、材料があるのに使わないなんて駄作過ぎます。使い古された話ですが、小さい子どもくらいはワクワクして観られるのかな?2017年公開。
「美しい星」
リリー・フランキー主演他。五感が【覚醒】する。心が打ち震える。渾身の人間賛歌。“当たらない”お天気キャスターの父・重一郎(リリー・フランキー)、野心溢れるフリーターの息子・一雄(亀梨和也)、美人過ぎて周囲から浮いている女子大生の娘・暁子(橋本愛)、心の空虚を持て余す主婦の母・伊余子(中嶋朋子)。そんな大杉一家が、ある日突然、火星人、水星人、金星人、地球人として覚醒。“美しい星・地球”を救う使命を託される。ひとたび目覚めた彼らは生き生きと奮闘を重ねるが、やがて世間を巻き込む騒動を引き起こして、それぞれに傷ついていく。なぜ、彼らは目覚めたのか。本当に、目覚めたのか―。そんな一家の前に一人の男(佐々木蔵之介)が現れ、地球を救う価値などあるのかと問いかける。その手で“美しい星・地球”を救えると信じた、とある平凡な“宇宙人一家”の悲喜劇。
5点!!原作未読です。冒頭のレストランシーンから飛ばしいて、ブラックでシュールな笑いの連続に吹き出してしまいました。何かと不運な家族で(^_^;) リリーさんのベッドシーンと綺麗なお尻・・・皆、亀梨くんのを期待してた筈なのに吉田監督、ハズしませんね~(笑)原作はお母さんも異星人なんですよね。本作の、お母さんだけ地球視点なのも面白いですが、全員が動き出すみたいなのも面白そうだなぁと思いながら観ていました。あと、異色とはいえ三島なので、原作はこんなに笑いの連続ではなく、不穏な感じなのではないかな?と気になってしまいました。覚醒前のリリーさんは、天気予報士としてメディアに出るには不審過ぎて違和感がありましたが、覚醒してからはイキイキしていて、彼が配役された意味が分かりました(*^▽^*) 佐々木さん演じる謎の秘書と論争を交わすのですが、佐々木さんの言ってることの方が説得力があるし、真っ当に感じました。なので、あの家族の地球での任務とは?地球に人間を残すメリットや将来性に、ある程度、説得力のある答えが欲しかったです。50年以上も前に発表された作品なのに、今観てもけったいな話で問題提起になっているのは、素晴らしいです。人間の愚かしさや愛といった観念は、果たして人間が戦争をし続けるよりも尊いものなのだろうか?と考えざる得ませんでした。今回の橋本愛ちゃんは美少女ver.でした。2017年公開。
「夜空はいつでも最高密度の青色だ」
石橋静河、池松壮亮主演他。透明にならなくては息もできないこの街で、きみを見つけた。悪い予感だらけの今日と明日が、少しだけ、光って見えた。看護師をしながら寄ろうはガールズバーで働く、美香(石橋静河)。建設現場で日雇いとして働く、慎二(池松壮亮)。人身事故で山手線が止まった夜の渋谷で、二人は出会う。絶望と希望のはざまで、二人は少しずつ前へ進もうとする―。「舟を編む」の石井裕也監督最新作。最果タヒの同名詩集を原作にした2017年現在の東京を舞台に、孤独と希望を全く新しい言語で織り上げた、最高密度の恋愛映画が誕生、誕生!
4点!!最果タヒの詩はタイトルからして素晴らしいですし、耳にひっかかる言葉が多く、読んでみたいと思いました。詩は言葉の羅列だから、そこに感情を込められる役者が話さないと、非常に居心地が悪い。石橋静河では染み渡らないです。こういうのは池松くんの方が十八番なのだから、彼に話させればいいのに。話すといえば、池松くんのマシンガントークキャラは初めてで、でも慎二がそんな風なのは、「不安」という言葉以外に説明がなく、不自然でした。美香といる時は話さないし、キャラ分けしてるという意味かな?美香はかなりのこじらせ女子で、石橋の風貌も猿顔で、歩くとノシノシという音が聞こえてきそうなので、こじらせ加減が可愛いという風にはならず、演技は悪くないのですが、朗読は早かったかなという印象です。だから起用されたのかも知れないですけど、これから伸びるかどうかは微妙なラインです。慎二と美香は地方出身者なのかな?東京出身でも家族と繋がってなく独り暮しだと、あんな心境になるのかな?不安で、微かに繋がりそうな糸を切れないようにそっーと手繰り寄せていく感覚はわかりました。こういう感覚の映画が増えたのって、やはり震災後からですよね。傷ついてバンソウコウを貼ってまた傷ついて、たまにポッと光る希望を糧にまた進む。彼らがこの先、一人でも二人でも、安息を感じられるようになるといいなと思う映画でした。2017年公開。
「20センチュリー・ウーマン」
アネット・ベニング主演他。1979年、サンタバーバラ。シングルマザーのドロシア(アネット・ベニング)は、思春期を迎える息子ジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)の教育に悩んでいた。ある日ドロシアはルームシェアで暮らすパンクな写真家アビー(グレタ・ガーウィグ)と、近所に住む幼馴みで友達以上恋人未満の関係のジュリー(エル・ファニング)に「複雑な時代を生きるのは難しい。彼を助けてやって。」とお願いする。15歳のジェイミーと、彼女たちの特別な夏が始まった。自身の父親を題材にした「人生はビギナーズ」のマイク・ミルズ監督が自身の母親をテーマに描く母と息子のラブストーリー。
7点!!息子役を演じたルーカス・ジェイド・ズマンくんが可愛いー♪順調に成長すればエキゾチックなイケメンになりそうで注目です☆十代の多感な時期に人生が交錯した相手との記憶は後も鮮やかに残ることが多いです。ドロシアにとって15歳のジェイミーは理解不能な生き物になりつつあるけれど、ジェイミーにとっても、ヒッピーと常識がごちゃ混ぜなドロシアは中々に宇宙人なのだと思います。そんな状態だと、言葉を尽くしても相手に伝わるどころか否定されてしまうこともあるので、ドロシアがとった策はbetter。彼女たちの意見を真面目に取り入れて知ったかぶりをするジェイミーはSo cute!(*>▽<*) 無償の愛や完全な理解なんてこの世にはなくて、それでも言葉や体験を尽くし、愛を、世界を伝えようとする彼らが愛しいです。アネット・ベニングは言うまでもなく、完璧な20世紀マミー。「幸せかどうか考えるなんて、うつになる」とか変なダンスとか生き方に深みがあって憧れます(*^¬^*) エルちゃんは童顔にスタイル抜群で笑顔が全世界を魅了するほど可愛らしいです。ジェイミーの周囲の女性はフェミニストで、でも女であることを上手く利用していたりもして、彼らも支えが必要な環境下にいるのに、頑張って生きていて、その姿こそが、ジェイミーが学ぶべきものだと感じました。登場人物全員が何らかがイビツで、欠けてる面は誰かが補えば良い、補えなかったとしてもそのままで素敵だから大丈夫だよと、傍に行って言ってあげたくなるキラキラし過ぎていないひと夏ムービーです*.゜。:+* 2017年公開。
「昼顔」
上戸彩主演他。決して、もう二度と。せめて、もう一度。お互いに結婚していながら、惹かれあい愛し合うようになった笹本紗和(上戸彩)と北野裕一郎(斎藤工)。その一線を越えた関係はいつしか明るみになり、ついに二人は別れざるを得なくなってしまった。そして、紗和は夫とも別れ、一人になった。あれから3年―紗和はオーナーの杉崎尚人が営む海辺の町のレストランでの見習いとして働き、狭いアパートの往復が日課で、北野の夢を見る事さえ無くなっていた。そんなある日、大学の非常勤講師となっていた北野は蛍に関する講演を、ある街で行う事に。講演中、客席に目を向けたとき、彼は言葉を失ってしまう。そこには、紗和の姿があった。「神様は、私を試していたのでしょうか」運命のいたずらか、再びめぐり会う二人。あの時に交わした愛を忘れられず、どちらからともなく逢瀬を重ねていく。そんな中、二人の前に現れたのは、北野の妻・乃里子(伊藤歩)だった・・・。「昼顔」衝撃の結末―決して出会ってはいけない二人の、運命の歯車が再び動き出す。
6点!!不倫=破滅というドラマからの路線がブレない、そして何の捻りもない救いのないストーリーでした。不倫ものは誰かが救われないと何も残らないので、個人的には映画「tokyo tower」のような不倫だけどハッピーエンドが好きなので、ズドーンと落ち込みました。落ち込むのに泣けないという最悪(苦笑)上戸彩は昔から演技は上手いのですが、涙を誘わないんですよね・・・。「君は強いから僕など必要がない。」という台詞を思ったことがある男性は、本当は弱いのに強く見えちゃう乃里子と、強いのに危なっかしく見える佐和という、女性のリアルな姿をよく観ておいた方が良いです(^_^;) 本作の不倫=肉欲じゃないという点をズレずに描いているところと、不倫が不倫でなくなって二人だけの日常になったら?というリアルでドロドロした感情を描き切っているのは、後味の悪さも含めて評価出来ます。肉欲や情だけだったら、あんな走り方はしない。「いっそ死んでくれたら。」なんて願わない。それは間違いなく、愛なのだと思います。でも、佐和と北野は覚悟がないままズルズル穴に堕ちてしまったタイプなので、周りを見る余裕がなく、冷静なこと運びが出来ないんですよね。一度痛い目を見てるわけだし、普通だったら「全て片がついてから来て。」と言いますもん。登場人物皆、不器用過ぎだし、人間の怖さを知らな過ぎ(>_<) 結局、好きな人の幸せや悲しみより、自分が可愛い人物ばかりなのも、嫌なものを観たなぁと思ってしまいました(>_<) どんなに辛くても綺麗に終わらせた方が、後々良い思い出になることの方が多いのに・・・。とりあえず、今まで観た不倫もの(日本限定)で石田ゆり子の「不機嫌な果実」を上回る作品にはまだ出会えてないです(爆)2017年公開。
「光をくれた人」
マイケル・ファスベンダー、アリシア・ヴィキャンデル主演他。戦争により心を閉ざし孤独だけを求め、オーストラリアの孤島で灯台守となったトム(マイケル・ファスベンダー)。しかし、美しく快活なイザベル(アリシア・ヴィキャンデル)が彼に再び生きる力を与えてくれた。彼らは結ばれ、孤島で幸福に暮らすが、度重なる流産はイザベルの心を傷つける。ある日、島にボートが流れ着く。乗っていたのは見知らぬ男の死体と泣き叫ぶ女の子の赤ん坊。赤ん坊を娘として育てたいと願うイザベル。それが過ちと知りつつ願いを受け入れるトム。4年後、愛らしく育った娘と幸せの絶頂にいた二人は、偶然にも娘の生みの母親ハナ(レイチェル・ワイズ)と出会ってしまう―。孤島に暮らす灯台守の夫婦。他に誰もいらない。そう願うほど幸福だった。その<罪>に気付くまでは。「ブルーバレンタイン」のデレク・シアンフランス監督×マイケル・ファスベンダー×アリシア・ヴィキャンデルの最高のコラボレーションで贈る愛の物語。
10点!!デレク監督お得意の「罪」と「赦し」を廻る“感情の旅路”。余韻が凄まじく、胸を直接鷲掴みされたような苦しさに涙が止まりませんでした。愛することが罪だなんて辛過ぎます(;_;) 罪に囚われたトム夫婦と罪を手離したハナ夫婦という2つの対比する男女の生き様を、エモーショナルに描き切っています。「一度赦すだけでいい。」ってすごい言葉です。それを実行できるハナはもっとすごい。トムもすごい。イザベルは間違った選択をしてしまったけれど、3人とも海より深い愛の持ち主です。今、不妊は社会現象のようになっていて、それを抱える彼女たちはそっと見守られるような存在になっています。けれど、私にとっては、不妊は子ども時代から向き合ってきたものなので、自分が死ぬほど苦しいからといって、他の妊婦さんを恨むとか、ましてや母親がいるかも知れない赤ちゃんを奪うなんて、お門違いだし、絶対にやったらいけないことだと思います。イザベルは不妊クライシス状態だったのだから、医者にかかるべきでした。しかし、それが頭で分かっていても、彼らの愛や行動に、心を突き動かされてしまいます(>_<) そして、ルーシー・グレースの幼少期を演じている二人がとんでも可愛い!(*´∇`*) これは手離せなくて当たり前というくらい天使です!成長したルーシー・グレースを演じているカレン・ピストリアスも、ケイト・ウィンスレットに似た目を引く美しさで、おそらくこれから活躍することでしょう。(デレク作品に抜擢された若手はブレイク必至!)引き返す岐路を愛を求める故に突き進んでしまった彼らと共に悩み、悲しみ、愛する時間を漂流する、絶対観るべき逸作です。2017年公開。
「武曲 MUKOKU」
綾野剛主演他。破滅か、救いか―。海と緑の街、鎌倉。矢田部研吾(綾野剛)は幼い頃から剣道の達人だった父(小林薫)に鍛えられ、その世界で一目置かれる存在となった。ところが、父にまつわるある事件から、研吾は生きる気力を失い、どん底の日々を送っていた。そんな中、研吾のもう一人の師匠である光巴師範(柄本明)が彼を立ち直らせようと、ラップのリリック作りに夢中な少年、羽田融(村上虹郎)を送り込む。彼こそが、本人も知らない恐るべき剣の才能の持ち主だった。研吾と融、共通点はなかった。互いに死を覗きながら闘うこと以外は―そして、その唯一の断ち斬り難い絆が、二人を台風の夜の決闘へと導いていく―。愛と憎しみに引き裂かれる父子、葛藤にもがき苦しむ師弟、鎌倉を舞台にからみ合う人間模様を描く渾身作!
7点!!俳優としての才能と才能のぶつかり合い、物語としての互いが求めていたものと出会ってしまった男たちの真剣勝負を狂気を削ぎ落としていく形で描いた力強くシンプルなストーリー。ただ、その2つだけで最後まで魅せていくので、全てが名場面なのに、寝落ちしかけるという矛盾が( ̄□||||!! 戦うことでしか生きられないという武士の生き方を現代でも貫いている人たちは、きっとこういうことなのだろうなぁと思いました。しかし、真っ直ぐに一本のみの強さで立っているので、折れる時の折れ方も半端ない(>_<) まず、綾野剛。毎回、前作を遥かに凌ぐ演技を魅せてくるのが凄いですよね。才能に甘んじないで努力を積み重ねる俳優でそれがちゃんと目に見える形に現れるのもまた凄い才能なのだと思います。もう、研吾は道で会ったら迷わず逃げろ!というレベルの連続通り魔みたいな狂気と殺気でしたもん((((;゜Д゜))) 一瞬、GANTZの時の殺人鬼と同じ表情をしたカットがあり、ゾクッとしました。あと、嵐の中で融と対峙して髪から滴が滴り落ちてる時の顔ヤバイ!(|| ゜Д゜) 柄本さんは別として、あの綾野剛と対峙して臆せず演技が出来る風吹ジュン、前田敦子、村川虹郎は凄いです。そして、村上虹郎。ご両親の良いところを全部受け継いで、更に彼自身の瑞々しさが全部mixしていて、今若手で最も注目すべき俳優なのではないでしょうか。嵐の決闘シーンでの迫りくる死に顔が笑ってしまうシーンは彼の溢れ出る才能にゾクッとしました。「その夜の侍」を思い起こさせるシーンでもあったので、二人にクロスする形で四方に山田孝之と堺雅人がいたら、もっと面白いシーンになっただろうなと荒唐無稽な事が頭に浮かんでしまいました(^_^;) 小林薫さんも色気という意味で大好きな俳優さんなので、三世代の格好いい男を観れて満足です((*´∇`*) 虹郎くんはまだカワイイですけど。)テーマ音楽と主題歌のあらかじめ決められた恋人たちへの「Fly feat. 吉野寿」も良かったです。こういう歌い方する歌手は久々な気がします。2017年公開。
「花戦さ」
野村萬斎主演他。時は戦国。京の中心・六角堂に、池坊専好(野村萬斎)という出世も名誉も興味なしのなにより花を愛する花僧がおりました。ある日、時の権力者・小田信長(中井貴一)の御前で、前代未聞な巨大な松を活けたことをきっかけに、その評判は京の町中に知れ渡り、そこには千利休(佐藤浩市)の姿も。運命の出会いから十数年―。天下人・秀吉(市川猿之介)の茶頭となった利休と再会を果たした専好。花と茶。美を追い求める者同士として友情を深め、互いの道を高め合っていきます。やがて時代に暗い影が・・・。秀吉は、圧倒的な権力を笠に、民を締め付け、意に沿わない者を、次々死に追いやったのです。そしてついに、利休まで・・・。専好は、民のため、友のため、暴君と化した秀吉に挑んだ一世一代の大勝負を仕掛けることに!手にしたのは刃ではなく、花!?秀吉ギャフン!びっくり仰天の秘策とは?「秀吉!いざ、ショウブ!!!」豪華キャストと美しいいけばなで贈る、痛快・爽快エンタテイメント・ムービー。
6点!!観客が考えたり一息入れたりする余白が多く、気軽に楽しめます(*^¬^*) 萬斎さんがアップで観てもまだ青年を感じられる若々しさと華があり、それに絵、花、茶と町人たちの生き生きとした姿の調和が取れていて、気持ちが良い作品です(*^^*) 本作は、題字も花も絵も、新旧問わず著名な方々が担当しており、特に、終わりの昇り竜の松と大茶会のいけばながとても美しいです。蓮役の森川葵ちゃんは好きな女優さんなのですが、紅一点で可憐な存在感が瑞々しく、素晴らしかったと思います。町人たちのマスコット的存在のときちゃんも可愛い。そんな風に登場人物たちに愛着を持てる描き方をしているので、彼らが秀吉の圧政の犠牲になり、なすすべもないのは観ていて辛かったです。やはり、絶対君主制は良いことないなと思いました(>_<) 市川猿之助の秀吉は些か大袈裟かと。誰もが知っている歴史をなぞるので、どうしてもテンプレート気味になってしまうのは新鮮味がなく、どうにかならないものかと思ってしまう作品でもあり、可もなく不可もなくかな。2017年公開。
「ちょっと今から仕事やめてくる」
福士蒼汰、工藤阿須加主演他。仕事のノルマが厳しく、青山隆(工藤阿須加)は精神的に追い詰められ、疲労のあまり駅のホームから落ちそうになったところを、幼馴染みのヤマモト(福士蒼汰)と名乗る男に救われる。だが、隆には彼の記憶がまったく無かった―大阪弁でいつでも爽やかな笑顔を見せる謎の男、ヤマモトで出会ってからというもの、隆は本来の明るさを取り戻し、仕事の成績も次第に上がってゆく。ある日、ふとしたきっかけから隆がヤマモトについて調べてゆくと、何と3年前に自殺していたことが分かる。それではヤマモトと名乗る、あの男は一体何者なのか?その真実が明らかになるラストに、誰もが涙する。すべての“働く人”が共感して泣いた、50万部突破のベストセラー小説が待望の映画化。
5点!!原作未読です。でも、結末まで知っていて、なのでヤマモトの職業と結末が違っていて、ファンタジックさが増していました。現代社会の闇を映し出したような内容なので、私は原作通りのラストの方が地に足が付いていて良かったような気がします。監督が成島出さんでびっくり(*゜Q゜*) 成島さんがサラリと読めてしまうライトノベルを、登場人物の感情に丁寧に寄り添った映画に引き上げていたと思います。しかし、内容は予定調和で予想外の展開はゼロです。しかし、これに観客がたくさん入るのは、泣くのは、自殺大国日本だからだと思うと、何だかなぁ(>_<) 私も昔、「逃げてもいいんだよ。」と教えられた事があります。真面目な人ほど、心身が限界で壊れても踏ん張ろうとしてしまうもので、当時の私も「逃げていい」と言われていなかったら、死んでいたと思います。壊れるくらいなら逃げればいい、自分を傷つけるくらいなら他害衝動をコントロールする方がまだいい、だって自分を傷つけるのは簡単だから。「逃げ方」って習わないんですよね。負けるな頑張れしか言わない日本の教育に問題があって社会に出てからも当然それが続く。明らかにおかしいのに、感覚が麻痺しておかしいのに気付かない。そんな人たちの心に一石を投じる作品になってくれればいいなと思いました。黒木華はメークが濃くてブラ紐が見えてて魔女みたい。所謂、普通のナチュラルメークの彼女が追い詰められていく方が説得力があったと思うので、それはやり過ぎで残念でした。福士くんと工藤くんは割りと良かったですが、もう少し感情が漏れるようにならないとこれからは厳しいと思います。2017年公開。
「ハクソー・リッジ」
アンドリュー・ガーフィールド主演他。世界一の臆病者が英雄になった理由とは―何ひとつ武器を持たずに第2次世界大戦最大の激戦地<ハクソー・リッジ>を駆けまわり、たった1人で75人もの命を救った男がいた。彼の名は、デズモンド・ドス(アンドリュー・ガーフィールド)。終戦後、良心的兵役拒否者としては、アメリカ史上初めての名誉勲章が授与された。歴戦の兵士さえひと目見て言葉を失ったという<ハクソー・リッジ>の真に迫る戦闘シーンが、“命を奪う戦場で、命を救おう”という、1人の男の葛藤と強い信念を浮き彫りにしていく―実話から生まれた衝撃の物語。
10点!!デズモンド・ドスの話はこれまでにも本国で映画化、ドキュメンタリー番組などが作られていて、日本兵がデズモンドを狙って撃った弾も、何故かデズモンドを避けていったという逸話まで残されている人物です。ハクソー・リッジは沖縄の前田高地の断崖のことを言うそうです。前評判の「プライベート・ライアン」の数十倍の戦闘シーンというのも頷けます。個人的には「プライベート・ライアン」は顔が汚れ過ぎていて誰が誰だかわからないのであまり好きではないのですが、本作はこれまでに類を見ないくらい激しくグロい戦闘シーンなのに、きちんとそれまでに描かれてきた仲間のキャラクターが生きていて、人間ドラマとしても一流でした(*^¬^*) 前半のデズモンドが軍法会議にかけられるまでの件りも観客は声に出して笑ったり、父親に泣かされたりして、2時間半近くある映画ですが、とてもテンポが良いです。軍法会議からいきなり沖縄に舞台を移したのですが、とても沖縄だとは思えない地で繰り広げられる激戦に茫然。戦闘シーンの殆どをCGではなく特殊効果を使い、リアルにやってみせたそうですが、本当にどうやったのだろう?という物凄い迫力。潜伏攻撃が上手い日本軍と瞬時の判断が上手いアメリカ軍。特に、上官を演じたサム・ワーシントンが凄くて、日本が攻撃を受けている側なのに格好良いと思ってしまいました(>_<) デズモンドの恐怖を追体験しているかの描写には、思わず「怖い!」と声に出して隣の人を掴んでしまいました(((;゜Д゜)) アメリカの圧倒的な軍力にあっという間に敗戦したイメージもありましたが、皆同じように恐怖を感じ、故郷に帰りたい、仲間を守りたいと願いながら、戦ったのだなと改めて、戦争の無意味さと残酷さを突き付けられました。夜中にたった一人で生き残りを探し出し、担ぎ運び続けるデズモンドの姿は、本当に神憑っていて、この人を攻撃することは許されないし、凄い人がいたものだ!と生き様に圧倒されましたw(*゜Q゜*)w アンドリュー・ガーフィールドは、本作や「沈黙-サイレンス-」などで素晴らしい演技を見せてくれていますが、折角とびきりキュートな顔立ちをしているので、ラブストーリーも間に挟みつつやって欲しいなぁと願います。2017年公開。
「22年目の告白 ―私が殺人犯です―」
藤原竜也主演他。「はじめまして、私が殺人犯です」1995年、残忍な手口で5人の命を奪い、世の中を震撼させた連続殺人事件。未解決のまま事件は時効を迎え、完璧に逃げ切ったはずの犯人は、22年後、思わぬ形で姿を現した。“殺人手記”出版記者会見―。そこにいたのは、自らの告白本を手にカメラのフラッシュを浴びて不敵な微笑みを浮かべる美しき殺人者(藤原竜也)。あらゆるメディアを通して発信されていく殺人の告白と、犯人の容姿。その男に日本中が惹きつけられ、逆撫でされ、そして欺かれていく―。日本中を巻き込む告白の行方とは?先の読めない結末に向かって、新たな事件が動き出す!美しき殺人者に藤原竜也。22年間事件を追い続ける刑事に伊藤英明。ふたりの激突が未知なる領域を切り開く、新感覚サスペンスエンターテイメント超大作。
8点!!久し振りに本気のどんでん返しを観ました(○_○)!!予告編からダマしにいってるのが新しくて凄いです!藤原くんの作品選びは同じような役柄ばかりで、また“クズ道”を極めにいってるのかと思っていたらそうではなく、幾つもの顔も持つ役どころで、一皮剥けて次のステージにいったなと感じました。鈍い私にしては珍しく、ニュース番組で四人が対峙した時に、全てのカラクリが解ってしまいましたが、それにしても見事!皆、役者ですね(^_^;) でも、どんでん返しって心から「ええー!!」となるものとそうでないものがあって、本作は後者。ピースが滑らかに収まっていくのを見守る感じでした。野村周平くんの方が情緒に訴えかける演技は上手いと思うので、もっと彼をリンクさせて欲しかったです。ネタバレになってしまうので、これ以上書けません(^_^;) もう少しスピーディーに展開が進めば、頭がついていかなくて驚けたかも?しかし、恐らく殆どの人が、観る前の印象を覆されるであろうよく出来た作品です(*^^*) 2017年公開。
「ライフ」
ジェイク・ギレンホール主演他。火星で発見された生命体<ライフ>。ヤツは人間を砕く―6名の宇宙飛行士が火星で発見した未知なる生命体<ライフ>。彼らは知らない―。世紀の大発見が大惨劇を招くものになることを。それは、かつて火星を支配した、まぎれもなく宇宙最強の生命体。小さく美しく、無駄なものが一切ない、“筋肉”と“脳”だけでできている。どんな状況でも生き続け、相手にあわせて進化する。最初のターゲットは人間。6人の宇宙飛行士。地球にたどりつく<命>は―「地球に行かせない」それが6人のミッション。「デッドプール」の脚本チームが仕掛ける、最強のSFホラー。
5点!!2017年の宇宙映画にしては映像がやけに古めかしくて、宇宙船が最初から何年も漂流しているゴースト・シップかの様な雰囲気(^_^;) 「宇宙綺麗だね」という映画ではなく、これから怖いことが起こるよって映画だから良いのかも知れないですが、最初からB級臭が(^_^;) 宇宙飛行士になる人って、何を目的にしてもどこかで地球外生命体との遭遇を求めているところがあると思うのですが、それが攻撃的な可能性はだいぶ高いと思うのに、なぜ備えない?なぜ無防備に近付く?ハリウッドの事件ものの大半は、主人公のうっかりから引き起こされてると思います(爆)まぁ、高知脳生物を小さいからって、電気ショックを加えたり、もといた星から引き離したり、人間の驕りが招いた結果ですよね。地球でなら、大量の武力で撃退出来る可能性が高いですが、狭い船内で体内から破壊してくる生物相手には負けますよね。軍人でない上に武器ないし。真田さんがペンチみたいなの持った時、アクションシーンが観られるかと期待してしまいました(笑)ジェイク・ギレンホールとライアン・レイノルズというハリウッド・トップスターが揃っているにも関わらず、真田さんが一番格好良かったです(*´∇`*) おじさんになった真田さんの方が若い頃よりずっと素敵♪船内で最年長で、oldと言われる年齢設定のはずなのに、誰よりも軽やかに素早く船内を駆け巡る真田さん♪真田さんって、日本にいる時もそうでしたが、英語でもゆっくり話すんですね。それが彼の落ち着いた持ち味だと思いますが、あまり起用されない理由なのかな?生命体との攻防も脱出ポットも使いふるされた展開なのですが、ドキドキハラハラは出来て、あり得ない話でもなかったので、B級映画としては上出来だと思います(*^^*) 2017年公開。
「メアリと魔女の花」
声:杉咲花主演他。魔女、ふたたび。その森にしかなくて、七年に一度しか咲かない花<夜間飛行>。それはかつて、魔女の国から盗み出された禁断の“魔女の花”だった。一夜限りの不思議な力を手にしたメアリ(声:杉咲花)は、雲海にそびえ立つ魔法大学“エンドア”への入学を許可されるが、メアリがついたひとつの嘘が、やがて、大切な人を巻き込んだ大事件を引き起こしていく。次第に明らかになる“魔女の花”の正体。メアリは魔女の国から逃れるため、すべての魔法を終わらせようとする。しかしその時、メアリはすべての力を失ってしまう。メアリは出会う。驚きと歓び。過ちと運命。そして、小さな勇気に。あらゆる世代の心を揺さぶるまったく新しい魔女映画が誕生。「借りぐらしのアリエッティ」の米林宏昌監督が贈るスタジオポノック第一回長編作品。
9点!!これまでジブリで学んできたことの集大成とそこからの解放のお話で、製作陣の超えるぞ!という熱量を全てのシーンからヒシヒシと感じられる作品です。「アリエッティ」と「マーニー」のような田舎町で、「トトロ」の茂みを抜けたら意志を持つ古いホウキがあって。それに乗ったら、「ハウル」や「ラピュタ」、「猫の恩返し」のような魔法大学に辿り着いて、「千と千尋」のような怖い魔法使いがいて。「もののけ姫」や「ポニョ」的描写もあり、なり振り構わず、禁じ手を使いまくりな気もしましたが、クライマックスのメアリの「魔法なんかいらない!」という強い叫びが、その全てを捨て去り、新しく築いていくというカタルシスになっていて、素晴らしかったです(*^▽^*) そこからは、ジブリにいたら絶対出来ないセカイノオワリの主題歌が流れたり、動物たちが走り去り、メアリたちが鮮やかに飛び立つ姿に、スタジオポノック製作陣の巣立ちを重ねてしまい、エンドロールのクレジットを観たら、涙がボロボロ溢れてきてしまいました(;_;)内容云々より、製作陣の熱量勝ち(笑)負けました(^_^;) だって、新海さんとこのコミックス・ウェーブと細田さんのスタジオ地図と庵野さん、ウォルト・ディズニーを始めとした日本のあらゆるアニメーションスタジオの名前がズラリと並んでるんですよ(>_<) 皆の溢れんばかりの次世代へ紡ぐ想いと感謝が( ´△`) 宮崎さんは新作を撮ると言っていますが、一つの時代が終わり、新たな時代に突入したのを感じ、胸がいっぱいです(;_;) 映画自体は、やや駆け足な気はしましたが、全てのアニメーションの世界観を良いとこどりしたような禁じ手使いまくりなので、面白くないわけがなく、テンポも良かったです。無理にオマージュを入れてるところもあり、統一感には欠けましたが。ピーター(声:神木隆之介)との関係性を築けていないまま、ストーリーが進んでしまったのは、どうかなと思いましたが・・・。猫ちゃんにももう少し意味を持たせた方が、良かったかも。神木くんはシークレットキャスト扱いになっていますが、予告に出てるし、公開前にあれだけ披露してるのでは、シークレットになってないです(>_<) こればかりは「るろうに剣心」の福山さんのように、完全にシークレットにした方が絶対感動が増したと思います。杉咲花ちゃんは声まで幼くてやたらに可愛いです(笑)メアリの初登場シーンのほっぺを膨らました退屈そうな表情からの杉咲花ちゃんの声は反則。撫で回したい・・・が、声が幼いので、設定年齢がわからないです(爆)10~12歳?今作はあらゆる欠点を飲み込むだけのパワーがあったので、スタジオポノックの本当の勝負は次作です。2017年公開。
「忍びの国」
大野智主演他。時は戦国。織田信長は諸国を次々と攻め落とし、天下統一に向けひた走っていた。しかし、その信長でさえ攻め入ることができなかった、たったひとつの国。それが伊賀。そこに棲むのは人を人とも思わぬ人でなしの忍者衆だった。そんな忍者のひとり、神出鬼没の無門(大野智)は、彼の前ではどんな堅牢も意味をなさないと称されるほどの伊賀一の凄腕だが、普段は無類の怠け者で妻のお国(石原さとみ)の尻に敷かれる日々を送っていた。ところがある日、ついに織田軍が伊賀討伐の兵を挙げ、圧倒的な戦力で攻め込んできた。武力・兵力では到底かなうはずもないが、無門率いる忍びの軍団は想像もできない秘策を用意して織田軍に抗戦するのだった!なぜ、最強にして大軍の織田は戦国大名もいない小国・伊賀を攻略することができなかったのか?巨大なスケール、ド派手な合戦アクションと智謀策略の限りを尽くす、誰も見たことがない戦国エンターテイメント超大作が、今夏、誕生する。
8点!!原作未読です。織田軍が強引に伊賀に攻め入って、忍びたちが総力を挙げて退治するという王道ストーリーではなく、伊賀が織田を罠にハメて攻めさせた上に、織田勢の首で賞金稼ぎをするという、どちらかというと伊賀勢がヒール役の立ち位置だったのが、予想外で面白かったです(*゜Q゜*) どう展開が転んでいくのか、最後までわからなくて釘付けでした。人物描写が上手く、信勝(知念侑李)、大善(伊勢谷友介)、左京亮(マキタスポーツ)など、織田勢の人間臭さがとても魅力的で、対して、伊賀十二衆の私利私欲にまみれた悪代官ぶりは酷く、どちらに肩入れして観れば良いのか、わからなくなりました(^_^;) 知念くんの信勝と、マキタスポーツさんの左京亮の演技が、これまで観たことがないほど真に迫っていて、良かったです(*^^*) でも、忍者とは感情や私情を全て捨て、時には身内も躊躇わずに殺し、武家に雇われ生きる種族なのですよね。その強さと恐ろしさを思い出させてくれる作品です。忍術を惜しげもなく出しまくりで、しかも実戦でフルに使っているので、「これが日本の本物の忍者だよ!」と世界に紹介したい作品でもありました。大野くんや鈴木亮平の身体能力の高さは流石(*^O^*) お国がツンデレのツンばかりなので、デレも入れて、もっと無門を翻弄したら面白かったと思います。きっと、無門が初めて人に執着したのがお国だと思うので、二人の関係をもう少し掘り下げてくれたら、ラストで感情が動かされたと思います。でも、ストーリーは流石、和田竜さんで、よく出来た奇想天外な物語です。2017年公開。
「銀魂」
小栗旬主演他。宇宙一バカな“侍映画”だ。コノヤロー!!侍の国・・・この国がそう呼ばれたのは今も昔の話。江戸時代末期、中からやってきた「天人(あまんと)」の台頭と廃刀令により、侍は衰退の一途をとどっていた。かつて攘夷志士として天人と最後まで戦い「白夜叉」と恐れられた坂田銀時(小栗旬)も、今は腰の刀を木刀に持ち替え、かぶき町の便利屋<万事屋(よろず)銀ちゃん>を呑気に営む日々。そんな彼の元に、かつての同志である桂小太郎(岡田将生)が消息不明になり、高杉晋助(堂本剛)が挙兵し幕府の転覆を企てているという知らせが入る。事件の調査に乗り出した万事屋メンバーの新八(菅田将暉)、神楽(橋本環奈)の身に危険が迫ったとき、銀時は再び剣をとる。進む道、戦う意味を違えたかつての同志と対峙し、己の魂と大切な仲間を護るために―。笑って!泣いて!アツくなる!天下無敵の痛快アクション・エンターテイメント!
3点!!いやー最後まで笑いに置いてけぼりました(TДT)劇場もハマってる人は10人未満だったので、そういうことなのではないかと思います(-_-) 芸能界を上げた壮大なパロディー学芸会みたいな感じなので、小学生以下なら笑ってくれるかと。メインの3人、小栗くん、堂本剛、岡田くんのイケメンパラダイスっぷりは眼福でした。+柳楽くんと吉沢くんも格好良かったです。柳楽くんは、福田作品でも真剣味が出せて画が引き締まるのが、流石です。対して、小栗くんは、恐らくコメディーは向いてないです。もう歳を取り過ぎて笑いが古くなってます(>_<) 福田作品は作品自体が面白いというより、俳優のスペックに全てがかかっているので、万事屋の3人では厳しかったです(>_<) 成功例は山田孝之と鈴木亮平くらいだと思ってます。あと、今回は低予算ではないのに、所々安っぽ過ぎるのも冷めてしまうので、ガッチリ作って欲しかったです。本当に福田作品は三池さんくらい降り幅激しいな(爆)殺陣のシーンの小栗くんは流石に慣れてるだけあって、劇団☆新感線の時みたいに格好良かったです。それだけの、漫画の台詞が実写には難易度高過ぎる上に、実写化する必要も全くない作品でした。2017年公開。
「幼な子われらに生まれ」
浅野忠信主演他。親愛なる、傷だらけのひとたちへ。バツイチ、再婚。一見良きパパを装いながらも、実際は妻の連れ子とうまくいかず、悶々とした日々を過ごすサラリーマンの田中信(浅野忠信)。キャリアウーマンの元妻・友佳(寺島しのぶ)との間にもうけた実の娘と三ヶ月に一度会っているが、現妻・奈苗(田中麗奈)との間に新しい生命が生まれようとしていた。血のつながらない長女はそのことでより辛辣になり、「やっぱりこのウチ、嫌だ。本当にパパに会わせてよ」と言い放つ。今の家族には息苦しさを覚え始める信は、怒りと哀しみを抱えたまま長女を奈苗の元夫・沢田(宮藤官九郎)に会わせる決心をするのだが・・・。数々のベストセラーを手掛けている直木賞作家・重松清が1996年に発表した傑作小説を映画化。血のつながらない家族、血のつながった他人―つまづき、傷つきながらも幸せを紡いでいく大人たちの、アンサンブルムービー。
9点!!浅野さんがステップファザーなんて最高だけどなぁ、私は(笑)初・三島有紀子監督です。三島監督の舞台挨拶がありました。三島監督は「男って身勝手だなって思うと思う。」とおっしゃられていましたが、私は逆でした。本当は選択肢なんて用意していないのに、本当は強いくせに自分本意に振る舞って。ぶら下がり系女子・奈苗にも、自分の決断を後から人のせいにする友佳にも、同族嫌悪なのか、他人の振り見て我が振り直せ状態になりました(>_<) 日本の男性は、女性より圧倒的にキャパが狭いのに、自分がおかしくなるまで抱え込み過ぎていると感じました。ドキュメンタリー形式ですが、俳優陣が役を生きれる方ばかりなので、全然ぎこちなさなどは感じず、物語にすっかりに引き込まれました。“親の心子知らず”と言いますか、親も大人の見た目をしているけど、大人になるほど選択肢は難しく複雑で勇気がいるものになるし、それを頑張って掴み取ったところで正解とは限らずに、自分が追い込まれる事だってある。それでも、子どもたちは「大人でしょ!親でしょ!他人でしょ!」と刃のような言葉で親たちを切りつける。ボロボロになって打つ手なしの信が言いたくても言えない本音を、沢田がスラスラ喋るのも、相反する二人な筈なのに表裏一体な存在が同じ場面に存在するシーンが幾つかあって、良かったです。バラバラになってしまうかのような家族たちでしたが、傷つけあった末に、子どもは親たちを傷付けたことに気付き涙し、妻は夫を好きになった理由を思い出す。他人同士だった二つの家族が再び繋がる瞬間が、丁寧にきちんと描かれていて、哀しくて愛おしい素敵な映画です(*^¬^*) 沢田の名言「女の子を育てるなんて一億くらい貰わないと無理。」と言う通り、10あったら9は苦しみかも知れないけれど、喜びの1に沢山気付ける人になりたいと前向きになれる優しくて温かい作品でもあります。でも、現実的に信が四人を養うのは無理かと。そこはリアルじゃなかったですね。あと、浅野さん、本作ではめっちゃ話してましたけど上手かったので、やはり彼は映画の人なのだなと思いました。登場人物たちの心情描写が丁寧で何度もその思いに涙が溢れたので、敬遠しないで観ていただきたい作品です。2017年公開。
「彼女の人生は間違いじゃない」
瀧内公美主演他。ひとは人生から逃げ出したくなる、運命の変化に向き合えなくなることがある。そんな時、みゆき(瀧内公美)は、週末に高速バスに乗り、仮設住宅で父親と二人で暮らす福島を離れて東京へと向かう。渋谷でデリヘルのアルバイトをするために。福島と東京を行き来する日々に、みゆきが見たものとは―?戻る場所もなく、進む未来も見えない者たちが、もがきぶつかり合いながらも、光を探し求める。それは、今この時代に生きる私たちの物語。
8点!!原作読んでます。廣木監督が小説を書いたのなら、読まないわけにはいかないでしょう。原作とは細部が違っていて、ほんの些細な所なのですが、それが各キャラクターたちの性格を形作るのに、重要なポイントになっていました。瀧内公美=みゆきは、予告やポスタービジュアルだと可愛らしいイメージでしたが、本編では登場した時から表情の疲弊感が凄く、纏う雰囲気は30~40代のようでした。これが、敢えての廣木監督の戦略なのだとしたら流石です。彼女が醸し出す雰囲気だけで、原作のみゆきよりずっとキツい思いを抱えながら生きているのが伝わってきました。あと、前半は勇人(柄本時生)を取り巻く環境がキツかったです。まだ20代で市役所職員になったばかりで、皆と抱えている環境や思いは同じな筈なのに、八つ当たりされたり、心に土足でズカズカ入ってこられたり、それでも光を見つけようと少しずつでも進む姿は、胸に込み上げるものがありました。柄本時生は昔から上手かったですが、良い役者になりましたね。みゆきのお父さんも、お母さんの事が大好きで助けたかった、見つけたかったというのが、痛いほど伝わってきました。全体の構成や雰囲気は映画「怒り」に似てるのですけど、本作のキャラクターたちは、泣かないし叫ばないんです。やりきれない程の怒りや思いはあるのに、やり場がない。ラストのように、命は新たな命によってしか癒されないのだとしたら、それは皆が得られる光ではないけれど、みゆきたちの時間は一筋の光により動き出し、思いが少しずつ昇華されていくのを、エンドロールで感じました。厳しくも優しい苦しい作品です。あと、やっぱり、megの曲はいいな。好きです(^^) 2017年公開。
「パワーレンジャー」
デイカー・モンゴメリー主演他。5人で、超える。遡ること時は紀元前。古代の地球で世界の運命は決する、大きな闘いが終焉を迎えていた。ある5人の戦士たちによって守られた地球。そこにはやがて新しい命が芽生え、物語は現代へ。小さな町・エンジェル・グローブでありふれた日々を過ごす5人の若者たち。互いを知りもしない彼らは、ある日偶然にも同じ時間・同じ場所に居合わせ、不思議な出来事に襲われる。翌朝目覚めると、彼らには超人的なパワーが与えられていた。それは、やがて訪れる世界の危機に対抗する“パワーレンジャー”の力。地球に残された時間はあとわずか。果たして普通の高校生である彼らは、自らの力と運命を受け入れ、世界を救うことができるのか?日本生まれアメリカ育ちのハイブリッド型ヒーロー、遂に日本上陸。
5点!!パワーレンジャーは日本発信で最も成功しているコンテンツの一つで、本作は「恐竜戦隊ジュウレンジャー」がモデルになっているのだそうです。製作費かけるとこうなるのか!というのと、日本版は清く明るく正義の塊みたいな主人公だけど、ハリウッドはマーベルやDCと同じで、問題児か社会不適合気味な人が成長していく流れになるのは他と変わらないみたいです。お金かけてるので、大人でもまぁ観られますが、基本的にディズニーチャンネルの子ども向けコンテンツを、ワーワー声援送りながら観たい感じの作品です。それと、変身するまでの、バックボーンや生い立ち告白大会、訓練、力得ちゃって楽しい件りが、まぁーー長い!その件り、何十回と観たことあるし、もう、ラスト5分くらいしか変身しないのかと寝そうになりましたよ(>_<) あと、日本は基本、爆発しても誰も困らない僻地で戦いますが、ハリウッドはやっぱり人的被害出まくりの町中で戦っちゃいますよね。敵より、パワーレンジャーたちが死傷させちゃった人の方が多いのでは?と苦笑いでした(~_~;) 続編が日本に入ってくるかはわかりませんが(だってヒットが難しいから。)、お子さんと一緒にって人以外にはお薦め出来ないかなぁと思いました。何だかんだで、日本のヒーローものの方が撮り方が工夫されていて凄かったり、深い設定があったりと面白い気がします。2017年公開。
「少女ファニーと運命の旅」
レオニー・スーショー主演他。あきらめない。だってこれは、みんなの希望をつなぐ旅―1943年、ナチスドイツ支配下のフランス。13歳のユダヤ人の少女ファニー(レオニー・スーショー)は幼い二人の妹と共に、協力者たちが密かに運営する児童施設に匿われていたが、心無い密告者の通報により、子供たちは別の施設に移ることになる。しかしそこにもナチスの手が迫ったため、ファニーたちは記者で逃げるが、ドイツ兵による厳しい取り締まりのせいで引率者とはぐれてしまう。見知らぬ駅で取り残された9人の子供たちリーダー役となったファニーは、バラバラになりかける子供たちの心をひとつにし、いくつもの窮地を勇気と知恵で乗り越え、ひたすらスイスの国境を目指す。しかし追っ手は彼らのすぐそばにまで迫っていた―。実在のファニー・ベン=アミの自伝に基づく、勇気と感動の物語。
9点!!公開が決まった時から観たかった作品。9人の子どもたちがとんでもなく可愛らしいです(*^¬^*) ファニーも利発な美少女ですが、末っ子のジョルジョット(ジュリアーヌ・ルプロー)と四歳のラシェル(ルー・ランブレヒト)は天使そのもの!丸メガネの少年ヴィクトール(ライアン・ブロディ)もキュート。ファニーが心の支えにする青年エリー(ヴィクトール・ムートレ)も素敵。小さくても皆自分を取り巻く環境を理解していて、誰か一人でも子どもらしいというか乱す子がいたら、スイスまで辿り着けなかったと思います。ユダヤ人の子どもだけで戦争を乗り越える話は多いですが、実話で誰も大きく殺傷されることなく乗り切る話は滅多にないので、13歳で小学生以下の子を何人も連れてというのが、どれだけ凄いことなのかよく解ります。しかし、17歳の子もいるのにリーダーに選ばれてしまうファニー、大変過ぎ( ´△`) しかも実話では17人の子どもたちを率いたとか(凄!!)どんな時代でも救いはあると信じたいですが、彼が必死で生きようとする姿を観て、子どもたちにこんな思いをさせてはいけない、時には武力も必要とか言ってる自分たちの事しか考えられない大人たちに見せてあげたいと思いました。直接的に残虐なシーンもなく、「サウンド・オブ・ミュージック」のように幼い子が観ると「ちょっと楽しそう。」と思ってしまうようなものでもなく、きちんと彼らにとっての戦争を描いているので、親子で観るのもお薦めしたい作品です。2017年公開。
「トリガール!」
土屋太鳳主演他。流されて何となく生きてきた鳥山ゆきな(土屋太鳳)。一浪して入った理系大学では入学早々、理系のノリにカルチャーショック!そんな時、一目惚れした高橋圭先輩(高杉真宙)に「いいカラダしているね。」と殺し文句で誘われるまま、入部したサークルこそ、二人乗り人力飛行機で“鳥人間コンテスト”を目指す人力飛行機サークル<T.B.T.>だった!憧れの圭先輩と2人っきりのパイロット班で、大空に羽ばたくはずが・・・ヤンキーかぶれのくせに、メンタル最弱の坂場先輩(間宮祥太郎)とコンビを組むことに。こうしてゆきなの、恋よりトキめく熱い夏が始まる!!二人乗り人力飛行機で琵琶湖の空に、キセキを描く空飛ぶ青春エンターテイメント!
6点!!女子高生だらけを予想していたのですが、私の親世代の方ばかりで驚きました。もしかして、「鳥人間コンテスト」の全盛期が親世代なのかな?ブレイク直前の間宮祥太郎と高杉真宙が輝いてます!(*^▽^*) イケメン過ぎて一周回って面白くなっちゃってる間宮くんの冒頭のバックショットに撃ち抜かれ(お尻♪)、高杉くんの王子様ボイスにヤラれます(*´∇`*) この二人は5年以内に凄いことになりますよ♪特に間宮くんは、おんぶシーンなどオラオラ系と普通にしている時とのギャップが半端なく格好良いので、押しです!!(*´∇`*) 台詞がずっと怒鳴り過ぎて音割れを起こして、そこに更に音楽を被せてくるので、何て言ってるのかわからないシーンが多過ぎて苛々しました(>_<) ポンポンした掛け合いなのに聞き取れないって致命的です(×_×;) コンテストシーンまではそんな感じでグダグダでしたが、人力飛行機の飛翔シーンは思った以上に興奮しました。ゆきなというより、坂場先輩のメンタル克服がメインストーリーになっていたので、自然と頑張れ頑張れとハラハラドキドキしました。それまで、圭先輩はメインストーリーから脱落した感じでしたが、飛翔してからの巻き込み方も予想外で笑えました(笑) 恋愛メインでないところで勝負してちゃんと面白いのは、評価出来るところだと思います(*^¬^*) 飛翔シーンの長さはリアリティさはゼロでしたが、最後までパワー押し一手で突っ走る本作ならありかなと◎土屋太凰ちゃんは、可愛くしてないと可愛くないですが、バリバリの体育会系を違和感なく表現出来るのは彼女ならではなので、良かったですが、せめて池田エライザくらい可愛く撮ってあげても良かったのでは?と無理矢理突っ走ろうとする英勉監督に一言申したくなりました(^_^;) 2017年公開。
「東京喰種トーキョーグール」
窪田正孝主演他。人の姿をしながらも人を喰う怪人“喰種”が潜む東京。ごく普通の内気な大学生のカネキ(窪田正孝)は、ある事件をきっかけに喰種のリゼ(蒼井優)の内臓を移植され、半喰種となってしまう。苦悩するカネキを受け入れたのは、喰種が経営する喫茶店「あんていく」。そこでトーカ(清水富美加)たちと出会い、喰種にも守るべき家族や友人がいることを知る。一方、「あんていく」がある20区に喰種を駆逐する組織・CCGの捜査官・亜門(鈴木伸之)と真戸(大泉洋)が現れ、人間と喰種の衝突が激化する!累計発行部数2200万部突破の話題沸騰コミックがアニメ、舞台、ゲーム化を経て、衝撃の実写映画化!
10点!!原作読んでます。原作が好きなので甘めの評価で☆萩原監督のショートムービー「Snow Beauty」の憂いある儚く美しい世界観が好きで、本作でもその良さが出てました(*^¬^*) 原作は下手すると一巻で登場人物の半数が死んでしまうので、死に対して麻痺していたところがありましたが、桜田ひよりちゃん=ひなみの名演にヤラれました。ひなみちゃんが叫ぶ度にこちらも号泣(;△;) 相田翔子も良くて、笛口親子編ってこんなに泣けたっけ?と思ってしまいました(^_^;) 全体に漂う悲壮感が半端なくて、原作をよりダークに、よりリアルな哀しみをもって、見事に実写化していると思います(*^¬^*) 登場人物の殆どが常軌を逸脱した演技をしなければならないのですが、トップバッターの蒼井優から窪田くん、清水富美加まで見事に体現しています。命を張り合って大切なものを守ろうとする凄みがビシビシ伝わってきます(*゜Q゜*) カネキは本当に狂っていってしまうので、窪田くんの怪演を幾ら極めても決して大袈裟ではなく、もう窪田正孝はカネキをやる為に生まれたんだなと(笑)清水富美加は、当初はトーカのイメージではないと言われていたのに、よくここまで仕上げたなと。これは続編を作るにしても、清水富美加のトーカを越えるのは無理だろうと圧倒されました(*^^*) 個人的には、宗教をやっていようが事務所を変えようが、良い俳優で本人もやる気があればどんどん起用していけば良いのにと思っているので、トーカは清水富美加に続投して欲しいです。違う子を起用すると「NANA2」状態になりかねないし(爆)鈴木伸之の亜門も良かったです。亜門のクインケ、途中から鉄に変えたんですよね。あれを振り回せるのは凄い。俳優陣の身体能力の高さによるアクションシーンの迫力と凄みと、哀しみの上に成り立つ世界に生きる人々を丁寧に描いた秀作です。2017年公開。
「怪盗グルーのミニオン大脱走」
スティーブ・カレル主演他。晴れて結婚したグルー(声:スティーブ・カレル)とルーシーの前に、人類を脅かす新たな悪党バルタザールが立ちはだかる。過去の栄光にすがった元子役スターは、反悪党同名をクビにするほどグルーを窮地に追い込む。反悪党同盟をクビになったグルーが、これを機に悪の道に戻ってくれるのではないかと期待するミニオンたちだったが、その世界からは足を洗ったと告げられる。生きがいを求めてグルーたちと決別し、新たな最強最悪のボス探しの旅を始めるが、ある出来事をきっかけにとんでもないことに!?果たして、バルタザールの目的とは?ミニオンたちの運命は!?この夏、グルーとミニオンの新たな物語が始まる!
8点!!日本語吹替鑑賞です。壮大な無駄話に見えていたピースたちがクライマックスの大バトルへと全て集約されていくのが、興奮出来て面白かったです(o^O^o) 2では殆ど活躍出来なかったミニオンたちも大活躍でしたし、何より敵役のバルタザールがこれまでの悪役の中で最も魅力的でダイナミックで、悪役シーンもノリノリで観ることが出来ました(*^▽^*) ハリウッドの売れっ子子役の行く末も皮肉が効いてました。壮大な無駄話でも、ミニオンやアグネスたちが可愛いので乗り切れちゃうんですよね(^_^;) これにハラハラドキドキや泣ける要素が加わったら最高になるのではないかと思います。既にグルーとメルの思い出でキュンと来ちゃいましたしo(*>▽<*)o 芦田愛菜ちゃんのアグネスはやはり声が変わってしまってましたが、あれはあれで仕方ないかな。中島美嘉はよくあんなフワッフワした声が出せるなぁと毎回感心しています(^_^;) ドルーとミニオンたちは面白コンビになりそうですし、続編に期待です☆ 2017年公開。
「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」
山崎賢人主演他。<スタンド>と呼ばれる特殊能力を持つ高校生・仗助(山崎賢人)。彼の住む杜王町では、最近、変死事件が続発していた。仗助は偶然、同じスタンド使いであり一連の事件に関わる凶悪犯アンジェロ(山田孝之)の犯行を邪魔してしまったことから、次の標的にされてしまう。アンジェロは執拗に仗助を追い、その狡猾な手口によって、ついには大切な祖父の命が奪われる。家族と町を守るため、アンジェロと戦うことを決意した仗助。彼のスタンドは、触れるだけで他人のケガや壊れたものを直すことができる「クレイジー・ダイヤモンド」。そんな最も優しい力を持つ仗助は、彼に危険を知らせにきた承太郎(伊勢谷友介)と共に、最凶の力を使うアンジェロに立ち向かう。しかし、アンジェロの背後では、謎の兄弟がすべての糸を引いていた。果たして、仗助と町の運命はー?最高にクールで、どこか奇妙なサスペンス・エンターテイメント、ここに誕生!
4点!!原作は一巻から読み始めてしまったので、映画のところまで追いついてないです(^_^;) 超能力版クローズみたいなお話。でも、能力のルールや制限が曖昧で、含みを持たせた伏線も回収しなかったり続編に持ち越したりするので、原作を知らないと盛り上がれないです。さあ、ここで驚いてください、泣いてくださいみたいな演出も演歌か時代劇かという古さで、俳優さんたちは頑張っていましたが、こちらはそこまで気持ちを持っていくことが出来ませんでした(>_<) 小松菜奈が意味深過ぎるけど今昨では何もしてないので、3番手じゃなくていいんじゃないかな(^_^;) 続編が4作くらいになるなら、ずっと三池さんじゃ危険かもなので、DCやマーベルみたいに監督を変えるのもありなのではないかと思います。三池さんって、本作もそうですが、見た目の派手さだけで結局何がしたいのかわからない話が多過ぎます(>_<) 神木くんの実写なのにアニメなリアクションは流石2.5次元&真剣佑くんの本格アクションをやっと観られると思ったら、スタンドで殆ど動かないっていう落胆な作品でした。2017年公開。
「スパイダーマン:ホームカミング」
トム・ホランド主演他。憧れの師トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr.)から貰った特製スーツを身に付け、一人前のヒーロー気取りの15歳、ピーター・パーカー=スパイダーマン(トム・ホランド)。ある日、スタークに恨みを抱く敵・バルチャー(マイケル・キートン)がNYを危機に陥れる。一日も早くアベンジャーズの一員として認められたいピーターは、“アベンジャーズに任せておけ”と言うスタークの忠告を聞かずに、ひとり敵に挑むが・・。マーベル・シネマティック・ユニバーズ(MCU)に本格参戦したスパイダーマン!この夏、最高のヒーローアクション超大作がアイアンマンと共に新シリーズとしてスクリーンに戻ってくる!アベンジャーズになる!15歳、スパイダーマンの闘いが始まる。
9点!!マーベル・ヒーローの中では身近な人たちが次々亡くなって比較的悲壮感漂うというか、「ヒーローは悲しみを乗り越えて強くなる」という基礎を築いたスパイダーマンが、不幸ゼロなハッピー・オーラ全開で帰ってきました☆でも、「思慮深い」とか「18歳以上」とか、大人のボーダーラインって重要だったんだなと苦笑いしてしまう程、短絡的で考えなし過ぎる15歳のスパイダーマンに「そりゃ、失敗するよ。」と呆れながら観ていました。でも、クライマックスで見せるピーターの必死の表情がハッとする程素敵なんです。大きな成長への一歩を踏み出す瞬間のトム・ホランドの演技が素晴らしい(*^^*) 力を持つ者の横柄さが生む不幸を描いているのも良かったです。力で敵をねじ伏せて、そのせいで生まれた悲しみも力でねじ伏せて。今の世界がリアルにそういう構造になっているのを、アメリカが描くのは皮肉ですが・・・考えるきっかけになれば良いと願います(>_<) 力を持つ者をアベンジャーズとするならば、スパイダーマンとバルチャーは力を持たぬ弱き者たちで、その彼らが必死にぶつかり合うのは泣けました。バディ・ムービーとしても面白く、アイアンマンとスパイダーマン、ピーターとネッド(ジェイコブ・バタロン)、ピーターとリズ(ローラ・ハリアー)、MJ(ゼンデイヤ)の関係性も、今後が楽しみに(*^¬^*) あとはやはり、ピーターと同じく、前回の「アベンジャーズ」のラストで出てきたアベンジャーズ本部のシーンは「キター!」というワクワク感があって、顔がニヤけてしまいました。2017年公開。
「僕らのごはんは明日で待ってる」
中島裕翔主演他。君の【秘密】に気づいて、この恋を運命にすると決めた―高校時代に出会って、付き合い始めた亮太(中島裕翔)と小春(新木優子)。無口でネガティブな亮太。太陽のように明るくポジティブな小春。性格は正反対だけど、運命の恋だった。二人が大学生になったある日、突然、小春は亮太に別れを切り出す。実は、小春は亮太に言えない秘密を抱えていた。別れの理由がわからないまま、亮太は何度も真っ直ぐな想いを伝えるが、小春はまったく取り合わず―。社会人になったある日小春の隠す真実を知った亮太は彼女のもとに再び走り出す。出会いから7年、運命の恋が再び動き始める―!切ない真実に思わず“うるキュン”・・・最高も最低も乗り越える、7年越しの青春ラブストーリー。
4点!!「箱入り息子の恋」の市井昌秀監督だったのと新木優子ちゃんが最近めっきり可愛いので観ましたが、特に意外な展開は何も起きない至って普通の病気ものでした(爆)でも、全体にわたって音楽がとても少ないんです。それでも、きちんと観れるということは、新木優子ちゃんはこの頃はまだ演技力が安定していなかったので、中島くんがしっかりした演技が出来る俳優だということです。特に何が起きるわけでない日常を毎日しっかりと生き互いに支え合えるようになるまでのカップルを描いたお話で、ジャニーズなのに、こんなにキラキラ&キュンキュンさせないで見せられる俳優さんは貴重だと思います。何ていうか可愛いカップルで、高校時代の件りとかミニチュアにして眺めてたい感じでした。二人とも、あと5年後に良い役者さんになってくれてれば良いなぁということで。2017年公開。
「ワンダーウーマン」
ガル・ガドット主演他。女性だけの島で育ったアマゾン族のプリンセス・ダイアナ(ガル・ガドット)。ある日、島に漂着したアメリカ人パイロットの男性スティーブ(クリス・パイン)を見つけたことで、ダイアナの運命が大きく動き出す。彼女は生まれて初めて見た男性スティーブと故郷を離れ、彼が暮らすロンドンに行くことを決意。そこでは戦争が起きており、ダイアナは「世界を救う」という使命を胸に“無敵のスーパーヒーロー”ワンダーウーマンとしてのパワーを開花させていくことに。孤高の存在でありながら、観る者全てにエールを贈る、誰よりも優しく、強く、キュートなスーパーヒーロー・ワンダーウーマン。この夏、新次元のアクション・エンターテイメントが誕生!
9点!!アマゾン島、あんなに誰でも入って来れちゃうのに、よく今まで見つからなかったなぁと不思議に思いました(^_^;) DCコミックスの中では、強くて格好良くてキュートな明るめのお話だと思っていたのに、ガッツリ悲しいじゃないですか~(;△;)ダイアナが最強最高ヒロインだったので、完全に感情移入していて、悲しみの余韻で涙が出そうです(;_;) 冒頭のアマゾン族の戦いぶりが、クライマックスかというくらい格好良くて、ツカミはバッチリで興奮しました(*^▽^*) それでも銃を前に成す術もない姿が「セデック・バレ」のセデック族などと重なり、侵略の歴史を感じざる得ませんでした(>_<) 本作のダイアナは、本当にやたら強い以外は普通の女の子で、でもそれが飛びきりキュートで、無鉄砲なところはガル・ガドット自身と重なります。妊娠初期であのアクションは危険過ぎますΣ(×_×;) 本当に何もなくて良かった(>_<) 船と電車を乗り継いで歩いて戦場まで行ったダイアナが突然前線に現れたかのように驚く兵士たちとのギャップが面白かったです。前線に行くまでは割りと退屈で、もう少し恋愛パートとコメディーパートを増やして欲しかったです。アクションの撮り方、色々格好良かったなぁ。音楽もムードがあって良かったです。パティ・ジェンキンス監督お見事です!(*^¬^*) DCはこれから公開の「ザ・フラッシュ」が楽しみですが、今のところ、本作が断トツで好きです(*^¬^*)♪ 2018年公開。
「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」
声:広瀬すず、菅田将暉主演他。繰り返す夏休みの1日、何度でも君に恋をするー夏休み、とある海辺の町。花火大会を前に「打ち上げ花火は横からみたら丸いのか?平べったいのか?」で盛り上げるクラスメイト。そんな中、典道(声:菅田将暉)は想いを寄せるなずな(声:広瀬すず)は母親の再婚が決まり手校することに。「かけおち、しよ。」なずなは典道を誘い、町から逃げ出そうとするのだが、母親に連れ戻されてしまう。それを見ているだけで助けられなかった典道。「もしも、あの時俺が・・・」なずなを救えなかった典道は、もどかしからからなずなが海で拾った不思議な玉を投げつける。すると、いつの間にか連れ戻される前まで時間が巻き戻されていた。何度も繰り返される一日の果てに、なずなと典道がたどり着く運命とは?繰り返す、夏のある一日。花火が上がるとき、恋の奇跡が起きるー2017年夏、最高峰のスタッフ・キャストが、未体験の恋の奇跡を打ち上げる。
4点!!沢山のアニメーターを抱えていて画も特徴的なシャフトは、この流れでアニメーションの時代が来るならば観ておかなきゃと思い、観てきました。DAOKO×米津玄師の主題歌「打上花火」が素晴らしく、曲に引っ張られて、というのもあります(*^¬^*) 画の美しさは流石でオープニングから、ああ綺麗だなぁと見とれてしまいました(*´∇`*) オリジナルを新房昭之監督×武内宣之監督×大根さん流に解釈して、かなり明解に組み立て直しているのですが、解り易過ぎて逆に難解になっているような(^_^;) 元々、プリズムのように角度によって見え方が違くて色々な想いが込められた作品ですからね。菅田くんはそんなに酷評されているほど悪くなかったです。広瀬すずは、奥菜恵を超えるのは無理だろうと思っていましたが、歌い出したら凄く良くて、話す時の癖をなくしたら、神木くんになれるかも知れないと思いました(爆)ターゲットをオリジナル世代にしたいのか、若者にしたいのかどっちつかずなのは良くなくて、松田聖子とか観月ありさとかどんだけオジサン目線なんだよと突っ込んでしまいました(>_<) なずなの制服もリボンとフリルでありえないくらいロリータなのは少し引いてしまいました。何か色々やりたいこと詰め込み過ぎ(>_<)登場人物の心情や成長が、そのまま画に表れる世界観や仕掛けは面白くて感心しましたが、一回で噛み砕くのはお子さんなんかだと難しい作品です。新海誠さんver.も観てみたいなぁ。2017年公開。
「ネオン・デーモン」
エル・ファニング主演他。誰もが目を奪われる特別な美しさに恵まれた16歳のジェシー(エル・ファニング)は、トップモデルになる夢を叶えるために、田舎町からロスへとやって来る。すぐに一流デザイナーやカメラマンの心をとらえるジェシーに、激しい嫉妬を抱くライバルたち。ジェシーに仕事を奪われた彼女たちは、常軌を逸した復讐を仕掛け始める。だが、ジェシーの中に眠る壮大な野心もまた、永遠の美のためなら悪魔に魂も売り渡すファッション業界の邪悪な力に染まっていく。そして今、光と闇を得たジェシーが、ファッション業界のさらなる闇へと踏み込んでいく。夢が野心に変わるとき、無垢な夢が邪悪な悪に染まる―カンヌが騒然!華麗で危険なファッション業界の衝撃の悪夢。2017年、衝撃の悪夢が遂に日本にも解き放たれる―!
5点!!どこまでがリアルなのか?どこからが虚構なのか?最初から最後までわからなかったですし、こういうビビットカラー系音楽ムービーは苦手ですが、スパンコールやラメのキラキラした使い方やエル・ファニングの可愛らしさに最後まで惹きつけられました。エルちゃんはノーメークのあどけない感じもとても可愛らしいですが、こういうしっかりしたアート系メークだとずば抜けて美しいです。段々とファッション界に感化され表情が変わっていくのが上手で女の子って何歳でも怖いと思いました(^^;)虚構がどこにしろ、モデルとして使ってもらうために元あった胸を平らにする整形をしたり、自分の出世に不必要なものを切り捨てていったり、それってもう精神的な枕営業じゃんと感じてしまい・・・(>_<)ジェシーは両親は亡くなったと言っていましたが、家出娘たちが集まるモーテルに一人で宿泊していたり、その辺りも実は両親はいるけど、家出してきちゃったのかな?とか、謎な部分がありました。結末は比喩かも知れないしそうでないかも知れないですが、ライバルを消すくらいはファッション業界では当たり前で(というか派手な世界では)、その怖さを描きたかったのかなと感じました。キアヌ・リーブスは本当にそこら辺のおっさんと見分けがつかない感じのキナ臭いおっさんとして出演していました。2017年公開。
「関ヶ原」
岡田准一主演他。関ヶ原の戦いーそれは、戦乱の世に終止符を打ち、後の日本のありようを決定づけた。豊臣家への忠義から立ち上がる石田三成(岡田准一)と天下取りの野望を抱く徳川家康(役所広司)と。三成と家康は、いかにして世紀の合戦に向かうのか?そして、命を懸けて三成を守る忍び・初芽(有村架純)との、密やかな恋の行方は・・・。権謀渦巻く中、「愛」と「正義」を貫き通した“純粋すぎる武将”三成の戦いが今、幕を開ける!!日本の未来を決した、わずか6時間の戦い。誰もが知る「関ヶ原」の誰も知らない真実を描いた史上最大のスペクタクル・アクション超大作。
7点!!原田監督か~「日本のいちばん長い日」みたく、登場人物多そうだな、そして説明無さそうだなと懸念していたら、やはりでした( ̄□||||) 司馬遼太郎は言葉使いが難しいので原作は未読なのですが、恐らく台詞とかそのまま使われてる感じで、難しいし速いし滑舌悪いと聞き取れないしで、中々厄介な映画に(^_^;) でも、関ヶ原の戦いを詳しく知らない私にとっては面白かったです(*^▽^*) 合戦シーンもかつてない規模と音と迫力でした。有村架純と伊藤歩という2代大好きな女優さんがヒロインだったので、歴史が動く時に忍者ありと、戦うことでしか生きられず、時の権力者に翻弄される忍者の有り様をエモーショナルに描けていたと思いました(*^¬^*) 何せ武士が多くてワチャワチャしているし、寝返りも多いので、大河ドラマのように人物名を最初に表記して欲しかったです。石田方からの戦局しか描けていなかったので、直江や大阪城の動きがわからず、彼らは何をしているのだろう?と疑問があるまま、話が進んでいきました(>_<) 役所さんはこの時代の追い詰められた武将を演じる時にいつも唾を飛ばして爪を噛むのはどうかな?(>_<) 柴田勝家を演じた時と全く演じ分けが出来てませんが(爆)あとは、石田三成を主人公に据えても、やはり生き方が下手過ぎるし、友人にするには良いけど人の上に立てる人物ではないようにしか描けていないような気がしました。現代にも通じるみたいな宣伝文句ですが、現代でも権力闘争に負けてリストラになる可能性がある気が(-_-;) 彼を味方につけた者が勝つ的な人物なのかなと感じました。2017年公開。
「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」
妻夫木聡主演他。最狂の恋が僕にやってきたッ!!人気コラムニスト・渋谷直角のレジェンドコミックを「モテキ」の大根仁監督が映画化!“力まないカッコいい大人”=奥田民生に憧れる雑誌編集者・コーロキ(妻夫木聡)が、男を狂わすファッションプレスの女・天海あかり(水原希子)に一目ぼれ!恋の喜びや絶望を味わい、もがき苦しむ!抱腹絶倒のラブコメディ!奥田民生の珠玉ナンバーにのせて、最後の青春が走り出す!最狂にポップで、かつてない恋愛エンターテイメント!
6点!!40間近の良い大人の男が女に情けなく振り回されて泣きつくなんて、ないわー引くわーと観る前は少し思っていたのですが、コーロキは33歳設定なのですね。それなら全然ありです◎新井浩文とリリー・フランキーは、福田監督で言うところのムロツヨシと佐藤二郎みたいな感じなんですね(笑)私の中での笑える俳優No.1の松尾スズキも加えると、宇宙人だらけの世界に迷い込んだ感じが半端なかったです。「ロゼ~」って笑えるけど、どこか狂気ってゆう(笑)それは勘違いではなく、クライマックスで明かされるわけなのですが( ; ゜Д゜) 水原希子ちゃんは世の女性ウケは悪いと思うのですが、そこは流石の大根監督。長澤まさみに匹敵する可愛さで撮れてます(*^▽^*) 胸はないけどモデルさんなのでスタイルは良いし、しなやかな女性らしさ、猫っぽさは、彼女の魅力を最大限以上に引き出していると思いました(*´∇`*) 結局、あかりは来る者拒まずビッチなことは伝わったのですが、彼女の本音みたいなのが垣間見られると、物語に深みが出たと思います。あとは、安藤サクラに江口のりこって、濃過ぎるよ(笑)妻夫木くんは何だかんだイイ男なので、うだつが上がらない、好きな相手に拒まれてもすがっていくというのが、ただ情けない感じになってしまっているんですね。「モテキ」の森山未來や星野源みたいなモテないオーラ全開ポリシー全開の男性が崩壊していく方が合っている気がします。妻夫木くんだとそもそも度量が広くて柔軟な感じが漏れ出ちゃってます(^_^;) 「モテキ」のような若さゆえの勢いもないので、大人の恋愛というのも足りなかったです。浜辺でイチャイチャって、「打ち上げ花火~」の松田聖子でも感じましたが、大根さんの脳内、数十年前で止まってる気がします・・・(-_-;) 2017年公開。
「ナミヤ雑貨店の奇蹟」
山田涼介主演他。夜の街を疾走する3人の青年たち。彼らが一夜を明かすために逃げ込んだ無人の空き家に、突然差し込まれた1通の手紙。慌てて空き家をあとにする3人だったが、いくら走ってもなぜかまた同じ場所に戻ってしまう。彼らはまだ知らなかった。この空き家が、かつて多くの人たちを救った特別な雑貨店だったことを。そしてこの一夜が、彼らの人生を変える“奇蹟”の一夜になることを―。手紙で繋がる「過去」と「現在」時を越える“想い”。東野圭吾作品史上、最も泣ける感動作として世界累計800万部突破の大ベストセラー群像劇を映画化。この秋、時代を超えた手紙がつなぐあたたかい奇蹟が、あなたのもとに届きます。
3点!!原作未読です。昔、読み始めたのですが、途中でギブアップしてしまいました。廣木監督なので、丁寧に描けてはいるのですが、2時間超す必要性は感じませんでした。すべてが伏線で繋がるというよりは、エピソードごとに物語が途切れてしまっていますし、時間軸が二つだけではなく、色んな時代に移動するので、とにかく観にくいです。過去エピソードに割く時間が長いせいか、現代の3人の存在意義も物凄い薄いですし。他の人々もそうですが、3人のバックボーンも関係性も語られなさ過ぎなので、それで感情移入しろという方が無理です(>_<) 3人とセリ(門脇麦)との繋がりを掘り下げたら良かったと思います。あと、成海璃子ちゃんのことも触なさ過ぎ。物語の鍵になる「REBORN」も何人もが歌い過ぎていて、門脇麦ちゃんが歌う頃には若干食傷気味に(>_<) 虹郎くんと寛一郎の2ショットは何だか感慨深かったです。東野さんのタイムワープものだと「トキオ」とか「パラレルワールド・ラブストーリー」とかの方が映像化には向いてるし面白いと、個人的には思いました。2017年公開。
「新感染 ファイナル・エクスプレス」
コン・ユ主演他。ソウル発プサン行きの高速鉄道LTXの車内で突如起こったパンデミック。疾走する密室の中で凶暴化する感染者たち。偶然乗り合わせたある父と幼い娘、妊娠中の妻とその夫、高校生の恋人同士は・・・果たして彼らは無事に終着駅にたどり着くことができるのか―?世界156カ国からオファー殺到!アメリカでのリメイクも決まった世界規模で話題を座巻した超ド級ノンストップ・サバイバル・アクションがいよいよ日本上陸!極限状況下の人間模様が呼び起こす、破格の興奮と感動に乗り遅れるな!!
10点!!凄い。さすが韓国のエンタメ。感動も興奮もハラハラドキドキも号泣も、最大級まで引き上げてます((( ; ゜Д゜))) 後半の追い上げが凄くて、怖いとかではなく、歯がガチガチ震えて止まらなかったです。これぞ映画。そして、期待を裏切らない、というかそれ以上に無慈悲なのにも、降参ですΣ(×_×;) コン・ユもパパか~パパ似合うな、なんてほのぼの観ている場合じゃなかった(>_<) お金の掛け方も規模が違うので、電車でゾンビ川状態なのが凄過ぎました。韓国軍のゾンビとか絶対強いし足速いから逃げ切れないよ(|| ゜Д゜) 妊婦さんのプロレスラーみたいな旦那さんの職業とか気になりましたが、各キャラクターのバックボーンを一切説明せずにここまで感情移入させちゃうのも、凄い。凄い以上の感嘆詞が欲しいです(^_^;) 妊婦さんがとっさにドアに水で新聞紙を貼り付けるのを観て、韓国人ってサバイバル能力高いんだなと呆気に取られました(^_^;) テグ(コン・ユ)とスアン(キム・スアン)のシーンで、自分の子だったらとリアルに映像が浮かんでしまい、号泣。耐えられない、あんなのo(;△;)o 全然感動じゃないのに、感動的な音楽流さないで!!(涙)妊婦さんソンギョン役のチョン・ユミが綺麗可愛くて、旦那さんと美女と野獣なのに、この事件で彼女が彼を選んだ理由がわかるという皮肉(;_;)旦那さん、カッコイイっす(涙)サラリーマンのおじさんの悪役ぶりも凄まじく、しかも粘るし、観終わった後、人間が怖くなりました(>_<) 電車が激突してくるシーンとかまさに一瞬で、登場人物たちと同じくらい「!!」となりました(*Q*) ゾンビの描き方が新しいわけでもないのに、量と質とスピード感で魅せて、しかも、そこから感涙路線に持っていくとかお腹いっぱいいっぱいです。あと、最近やっと観た「スノー・ピアサー」の富裕層とゾンビが重なって見えたのが不思議でした。観ないと絶対に損をする、出会えたことに感謝する逸作です(*^¬^*) 2017年公開。
「三度目の殺人」
福山雅治主演他。それはありふれた裁判のはずだった。殺人の前科がある三隅(役所広司)が、解雇された工場の社長を殺し、火をつけた容疑で起訴された。反犯行も自供し死刑はほぼ確実。しかし、弁護を担当することになった重盛(福山雅治)は、なんとか無期懲役に持ち込むため調査を始める。何かが、おかしい。調査を進めるにつれ、重盛の中で違和感が生まれていく。三隅の供述が、会うたびに変わるのだ。金目当ての私欲な殺人のはずが、週刊誌の取材では被害者の妻・美津江(斉藤由貴)に頼まれたと答え、動機さえも二転三転していく。さらには、被害者の娘・咲江(広瀬すず)と三隅の接点が浮かび上がる。重盛がふたりの関係を探っていくうちに、ある秘密に辿り着く。なぜ殺したのか?本当に彼が殺したのか?得体の知れない三隅の闇に呑みこまれていく重盛。弁護に必ずしも真実は必要ない。そう信じていた弁護士が、初めて心の底から知りたいと願う。その先に待ち受ける慟哭の真実とは?あなたは翻弄され続ける。そして衝撃のラストへ―是枝裕和が仕掛ける全く新しい心理サスペンス。
10点!!「神の目を持ちたくないからせめぎ合いだった。」と是枝監督は話していましたが、終始、神の目、神の気配を感じさせられるお話でした。重盛と三隅が言っていた「世の中は不条理に全て決められている」という考えを認めざるを得ないような、人間が人間を裁くという立法社会の不安定さ。裁いている人間たちも何かに引っ張られたり操られたりする気配を感じたり認めながらも、とことんやり合うお金も時間もないから、見ないようにして何となくの着地点に降りてしまうという殺人行為。それらをじっくりと現実的に描いていて、深く引き込まれました。役所さんの深い闇と掴みどころのない演技と、それに引っ張られるように研ぎ澄まされていく福山さん、影と憂いを帯びた眼が何とも言えず強く余韻を残す広瀬すずの3人のバランスが、素晴らしかったです。役所さんと広瀬すずは、やはり只者ではない(笑)別の作品で、またこの二人を観てみたいです。実際は、明朗解決なんて事件はそんなになくて、複雑であればあるほど、本作のように、真実は闇の中で良いという結論に目配せで辿り着くことが多いのだろうなと、モヤモヤするけど、考えさせられる作品でした。誰かを裁いて良いのなんて、きっと当事者だけで、その当事者だって、一側面しか見れていないのだと言われているような、間違ってるのに救われない現実を突き付けられました。是枝さんらしからぬというか、良い意味でこんなに強いボールを投げられる監督だったのだなと、驚かされました。役所さんと福山さんを重ねて映すカメラアングルも、ルドヴィコ・エイナウディの音楽もパーフェクトな素晴らしさ。二時間半近くあるけれど、じっくり作品に浸かって、深い余韻が残る、これぞ映画という秀逸な作品です(*^¬^*) 2017年公開。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」
クリス・プラット主演他。銀河の運命は、彼らのノリに託された!アイアンマン、スパイダーマンなど数々のヒーローを誇るマーベル・スタジオの中でも、最もユニークで最もありえない最強チーム“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”。プレイボーイの元お宝ハンターのピーター・クイル(クリス・プラット)や宇宙一凶暴なアライグマ(声:ブラッドリー・クーパー)など、まったくヒーローらしくない宇宙の落ちこぼれ=負けチームである彼らが、見た目はキュートな“木”なのに実はヤバすぎる最強兵“木”ベビー・グルート(声:ヴィン・ディーゼル)に振り回されながら、なぜか銀河滅亡を阻止する最後の希望に・・・?唯一無二のユニークな世界観、圧倒的なスケールで描かれるキレのあるアクション、クセ者ぞろいのユーモアあふれるキャラクター、そして懐かしくもゴキゲンなヒット曲に彩られた、最強のアドベンチャー超大作が幕を開ける!
6点!!vol.1は浅い人間関係なのに複雑な人間模様で、笑いもハマらなかったので、誰が何だかわからないままで寝そうだったのですが、本作ではキャラクターが出来上がっているので、そこから家族や絆といったものを深めていくお話で登場人物も関係性も理解りやすかったです。笑いも少しはハマりましたし。やっぱり、ベビー・グルートが可愛過ぎました。冒頭のバトルシーンで一人だけ踊ってるのも、ドラックス(デイブ・バウティスタ)をポコポコ殴ってるのも、ひたすらに可愛い。vol.3だと青年になっちゃうんですよね。勿体ない(^^;)マンティス(ポム・クレメンティエフ)がゴリゴリの体育会系しかいないチームの中で、癒しや柔らかい存在になっていくのも楽しみです。父親との再会という主題を描いてしまった後で、これ以上に大きな展開にどう発展させていくのか?もっと面白くしてくれないと眠くなってしまう作品なので、半分期待と言ったところでしょうか。2017年公開。
「散歩する侵略者」
長澤まさみ、松田龍平主演他。世界は終わるのかもしれない。それでも、一緒に生きたい。数日間の行方不明の後、不仲だった夫がまるで別人のようになって帰ってきた。急に穏やかで優しくなった夫に戸惑う加瀬鳴海(長澤まさみ)。夫・真治(松田龍平)は会社を辞め、毎日散歩に出かけていく。一体何をしているのか・・・?その頃、町では一家惨殺事件が発生し、奇妙な現象が頻発する。ジャーナリストの桜井(長谷川博己)は取材中、天野(高杉真宙)という謎の若者に出会い、二人は事件の鍵を握る女子高生・立花あきら(恒松祐里)の行方を探し始める。やがて町は静かに不穏な世界へと姿を変え、事態は思わぬ方向へと動く。「地球を侵略しに来た」真治から衝撃の告白を受ける鳴海。当たり前の日常は、ある日突然終わりを告げる。<家族><仕事><所有><自分>彼らは私たちの大切な<概念>を奪っていく。信じられないことが起こる今の時代に届ける、切ない愛の物語。
9点!!どちらかしか愛を知ることが出来ないなんて切な過ぎる。「ロスト・エモーション」の世界でしたが、本作はそれにマイナス「概念」。よく、「概念に囚われるな、縛られるな。」と言いますが、それさえも「自己解放」という概念を知っていてこそ。それに、「概念」は人によって全然違うものでしょう?たった3人で示し合わせようというのは無理があるでしょう(^_^;) 侵略者の彼らは、「仲間」などの概念はあるのに、「恐怖」など感情面が著しく欠落しているようで。帰ってきた真治に再び希望を持ち愛し始める鳴海。そんな彼女に何か分からないけど、感じ始める真治。侵略者と互いに奇妙な友情を抱き始める桜井。静かで不穏な雰囲気はいつもの黒沢ワールドでしたが、華がある長澤まさみ、若い俳優さんが二人入っていたので勢いがあり、眠くはなりませんでした。松田龍平は変な人を演じるのが抜群に上手いので、真治はハマり役です。表情筋は動いていないのに、目の奥の色や雰囲気だけであらゆる感情を表現出来るのが、凄い俳優さんだと思います。侵略者たちが初めて知った他人を想うという感情をなしにしてしまうのは、切なかったです。鳴海は愛で出来た人だったんだなぁと。幼稚園児たちが「皆友だち、仲良し」という概念を植え付けられ、激しいいじめには発展しないように、「敵」「ウザい」「排他」といった概念を人間からなくしたら、果たして平和は訪れるのだろうか?と、なんか人間について考え、切ない生き物だなぁと感傷に浸ってしまう作品です。2017年公開。
「エイミー・エイミー・エイミー!こじらせシングルライフの抜け出し方」
エイミー・シューマー主演他。幼い頃に離婚した父親から「一夫一婦制なんて悪だ!」と教えられたエイミー(エイミー・シューマー)。その影響で恋愛はせずに男性とは一夜限りの関係と割り切り自由奔放に生きてきた。そんな生活にマンネリ感を持ち始めた頃、仕事でスポーツ外科医のアーロン(ビル・ヘイダー)の記事を執筆することになり彼を取材する。アーロンとの出会いをきっかけに、エイミーは自身の恋愛観や人生を見つめ直し生きていこうと決心するが、今までの自分が邪魔をしてアーロンとの関係にも亀裂が・・・。今さら自分を変えることも出来ず諦めかけたエイミーだったが、ある行動に出る。恋愛恐怖症女子の覚醒!きっと明日が楽しみになる!全米人気No.1コメディエンヌのエイミー・シューマー=ニューヨーク版こじらせ女子が全米で支持を得て大ヒットしたラブコメディー。
6点!!爆笑とはまではいかなかったですが、そこそこ笑えて元気が貰える映画です。エイミーも相手役のアーロンも美形ではないので、予想外に登場したエズラ・ミラーに癒されてたら、後半、Oh my GOOODNES!!な展開に(>_<)こういう役やるんだと驚きました。妹役のブリー・ラーソンが今までの作品の中で一番可愛かったです。エイミーはブリジットみたいに見た目はアレだけど中身は最高に可愛いというタイプの女性ではなく、一夜限りの相手しか求めていなくて他は完璧という女性でもないです。仕事はゴシップ誌で毒舌がアダルトな記事を書いているし、父親譲りの悪態とひねくれ具合が凄くて、差別主義者なところも受け継いじゃってます。正直、アーロンがエイミーの面白さ以外のどこに惹かれたのかわかりませんでしたが、変わりたい自分と変われない自分がぶつかり合うのは誰しもがあることで皆共感出来るのではないかなと応援しながら観てました。エイミー・シューマーはコメディアンヌだけあって、クライマックスはかなり笑えました。あー、しばらくエズラ・ミラーショックを引きずりそうです(爆)2017年公開。
「エル ELLE」
イザベル・ユペール主演他。新鋭ゲーム会社の社長を務めるミシェル(イザベル・ユペール)は、一人暮らしの瀟洒な自宅で覆面の男に襲われる。その後も、送り主不在の嫌がらせのメールが届き、誰かが留守中に侵入した形跡が残される。自分の生活リズムを把握しているかのような犯行に、周囲を怪しむミシェル。父親にまつわる過去の衝撃的な事件から、警察に関わりたくない彼女は、自ら犯人を探し始める。だが、次第に明かされていくのは、事件の真相よりも恐ろしいミシェルの本性だった―。世界が<衝撃>×<絶賛>!!のエロティック・サスペンス。
8点!!クレイジー・ビーナス!イザベル・ユペール様!!(笑)イザベルが相当クレイジーなのですが、タフでエロティックで気品と上品さが溢れているのが凄いです(*´∇`*) 犯人は誰なのか?ミシェルの異様なタフさはどこから来るのか?とサスペンスフルな展開に釘付けで、映像的にもハラハラドキドキしっぱなしでした(*>▽<*) すごくフランス的な腹の探り合いがビシビシで、ミシェルと犯人の闇が深過ぎるから、周囲もそれに引き摺られてるというようなドロドロな人間模様でした。或いは、類友的な面もあるのでしょう。笑顔で辛辣なフランス人とは喧嘩したくないと思いました(^_^;) 犯人がわかってからは、なんかもう「いやいや、おかしいでしょ、おかしいよね?」っていう笑いが沸々込み上げてクスクス笑ってました(*^^*) 歪んだ中に長く居過ぎると歪んでるのなんてくそ食らえみたいな心境になるのかなと、ちょっと思いました。犯人はミシェルにあたってああいう結末だったけど、幸せだったのかもとさえ思ってしまいました。文学的でクレイジーな、芸術の秋にピッタリな作品です(*^¬^*) 2017年公開。
「亜人 AJIN」
佐藤健主演他。絶体絶命、生きろ。病気の妹(浜辺美波)を救うため研修医となった永井圭(佐藤健)はある日、事故で死亡。しかし直後、生き返る。亜人と発覚し、崩れ去る圭の人生。国家に追われ続け、非人道的な実験のモルモットになってしまう。そんな圭の前に突如、人類に牙をむく亜人最凶のテロリスト【佐藤】(綾野剛)が現れる。自分の運命に葛藤する圭は、佐藤が描く亜人の未来に共感できないでいた。やがて始まる、佐藤による衝撃の国獲りゲーム。衝突する人類と亜人、そして亜人と亜人。【絶対に死なない男】と【絶対に死なない男】の終わることなき【エンドレス・リピート・バトル】が始まる。亜人たちは、永遠の命をどう生きるのかー?2017年、コミックス原作実写映画の真打ちついに完成!誰も見たことのない【エンドレス・リピート・バトル】を刮目せよ!
8点!!原作未読です。本広監督のトレードマークである爆発、警察、SAT大量投入で、亜人の攻撃方法や台詞が少し古くて、90年代トレンディー感漂う雰囲気でした。「東京喰種」と設定が似ていますが、「東京喰種」がひたすら感情に訴える作品ならば、本作は、アクション、亜人、国家権力の全部を見せたいせいで、ゴチャゴチャしてしまっている印象を受けました。佐藤(役名)の、綾野の優男風の顔立ちにCGみたいに筋肉マッチョな体つきとコミカルなキャラクターが凄く格好良くて、やはり綾野剛はいつも期待以上に仕上げてきて凄いなぁと感心しました(*^¬^*) あのマッチョ上半身ヌードで「来ちゃった。」とか言われたら惚れるわ(笑)永井圭のキャラクター造形が謎で、メリットデメリットで物事を即座に判断する冷たさもあれば、人間たちや妹を守ろうとする優しさもあって、本作の中では、まだ完全に人間側に立っているわけではないので、何を考えているかわからないキャラクターになってしまっていて、感情移入しにくかったです。苦悩して選択するみたいな場面もありませんでしたし。人間のオジサンが永井の行く末を心配する台詞も、人体実験を黙殺しといて白々しいし、本広監督の人生の先輩の言葉あるあるで、なんか冷めて観てしまった部分もあります(-_-) アクションは総じて素晴らしく、佐藤と綾野の人間離れした動きには相変わらず圧倒されました(*゜Q゜*) 川栄ちゃんのアクションも良くて、城田優とかなり身長も体格も違う中で、きちんと力強さを感じられましたし、アクションに一番感情が入っていて、ある意味では、ヒロインだったと思います。ただ、スーツを綺麗に着こなすためにも、お腹はもう少し痩せた方が良いかな(^_^;) 続編があるならば、感情面でもキャラクターたちは成長するでしょうし、絶対に続編を観てみたいと思えるカッコイイ作品でした(*^¬^*) 2017年公開。
「夜明けの祈り」
ルー・ドゥ・ラージュ主演他。1945年12月のポーランド。赤十字の施設で負傷兵への医療活動を行う若きフランス人医師マチルド(ルー・ドゥ・ラージュ)のもとに、悲痛な面持ちのシスターが助けを求めてやってくる。担当外であることを理由に一度は断るマチルドだったが、凍てつく空の下で何時間もひたむきに神への祈りを捧げる姿に心動かされ、遠く離れた修道院へと出向く。そこでマチルドが目の当たりにしたのは、ソ連兵の蛮行によって身ごもり、信仰と現実の狭間で苦悩する修道女たちだった。かけがえのない命を救う使命感に駆られたマチルドは、幾多の困難に直面しながらも激務の合間を縫って修道院に通い、この世界で孤立した彼女たちの唯一の希望となってゆく・・・。1945年、ポーランドの修道院で起こった衝撃の事件を基に描いた若きフランス人医師の、心揺さぶられる真実の軌跡。
9点!!メンズデーに鑑賞したのに女性客ばかりでした。本作のようなことは、世界中で今も起きていて、当事者である男性が見ないふりしないで、きちんと問題意識を持たないとなくならないと思いました。パンフレットに書いてありましたが、ソ連兵が産婦人科に押し入り、分娩中や産後直後の女性にも暴行を働いて、マチルドが治療にあたったそうです。目の前が真っ暗になるって、息が出来なくなるって、こういうことを言うのだなと、呆然としました。協会は社会主義のソ連とは相容れないからポーランドから保護されなかった?何それ(怒)何かを信じて生きる糧にするのは素晴らしいです。けれど、院長(アダカ・クレシャ)の行動も含め、強過ぎる信仰は、時に歪んだ力となり、それ以外を排除しようとしてしまいます。シスターが危険を顧みず、自分たちを助けにきてくれたユダヤ人医師(ヴァンサン・マケーニュ)に侮蔑の表情を浮かべるのもそう。信念とは、そもそも他人を巻き込んで良いものではないのではないんじゃないのかな?宗教はそれをするからおかしなことになるのだと思いました。シスターだけど、同時にまだ若い女の子たちです。信仰やルールではなく、感情に従って、走り出したシスターたちやマチルドは、人として有るべき姿だと感じました。真っ白な顔をして怯えるシスターたちはそれでも美しく、暗く長いトンネルを必死で進もうと、輝いていました。心と身体がバラバラになったら、人間は生きていけないんだよ(>_<) マチルドが赤十字の前にいたレジスタンスも、ソ連兵も、他の国も協会も自分が正しいと信じることの傲慢さと危うさをヒシヒシと感じさせられる作品でした。あと・・・世の中に男がいなかったら武力行使や武器製造、無益な暴行はなくなるのでは?と男性に対する怒りが沸々と。目を逸らしてはいけない作品です。2017年公開。
「ユリゴコロ」
吉高由里子主演他。人殺しの私を、愛してくれる人がいた。「あなたの優しさには、容赦がありませんでした。」物語は、一冊の告白文から始まるー。ある家族。一人息子の亮介(松坂桃李)が実家で見つけた一冊のノート。そのノートは、人を殺め続ける何者かの、すべてが一人称で書かれた告白文であった。主人公は、美紗子と名乗る女(吉高由里子)。人が生きていくために必要な“拠りどころ”、彼女のそれは“人間の死”であった。殺人という行為から逃れる術を持たずに絶望の日々を送る中、洋介(松山ケンイチ)という男と運命的な出会いを果たすのだが―。過去と現代が交錯し、ノートに記された真相に迫っていく亮介。数々の疑念の先に突きつけられるのは、あまりに切ない驚愕の真実だった―。夫婦とは。家族とは。人を愛するとは。一冊のノートに記された禁断の真実が、あなたの心につきささる。
9点!!原作読んでます。原作と後半が結構違い、原作を好きだったので、戸惑いました。美紗子の家族と亮介の店のスタッフ“細谷さん”を丸々削ったのは、いただけないです。全体の構成自体を変えてしまった結果、彼らの持つ深い愛憎自体もカットされてしまう形になっていて、泣けるはずの場面と驚きのトリックがなくなっていたので、拍子抜けでした。美紗子を演じた清原果那と吉高由里子の表情には、ゾクッとしました。特に、吉高ちゃんは段々と愛を知って変わっていく表情が見事で、久々に本領発揮していました(*^¬^*) 松山ケンイチもシリアスな役柄は相変わらずピカイチですね。この二人の、言葉を交わせずとも全身から放たれる愛情は凄まじかったです(*゜Q゜*) 木村多江さんの名演にも心を突き動かされました。ちょうど、村田紗耶香の「殺人出産」という本を読んだばかりで、その本は「10人子どもを産んだら1人殺して良い」という世の中で、10人産んで殺人を犯そうとする無差別殺人者のお話で、「誰かにとって優しい世界は誰かにとっては残酷な世界」という台詞が、本作にも当てはまると思いました。今の世界、殺人を拠りどころにしている美紗子がいくら人を愛そうが家庭を持とうが、その存在を肯定されることはない。それが、とても切なく、込み上げてくる余韻が深かったです。生と死の描写が原作よりかなり生々しく、真に迫っていたので、PGではなくRに引き上げた方が良いように感じました。沼田まほかるさんの小説って、ミステリーに見せても結局、究極の愛の物語なんですよね。美紗子と洋介の愛が重なった瞬間(個人的映画史に残るラブシーン)、美紗子が“喜び”という感情を知った瞬間、互いに切望しているのに一緒にいられない運命、様々なシーンが思い起こされて、胸が詰まります(;_;) 「蛇にピアス」に次ぐ吉高ちゃんの代表作です(*^¬^*) 2017年公開。
「僕のワンダフル・ライフ」
声:ジョシュ・ギャレット主演他。ゴールデン・レトリバーの子犬ベイリー(ジョシュ・ギャレット)の“最愛の人”は、自分の命を救ってくれた少年イーサン(ブライス・ガイザー)。それ以来、1匹と1人は固い絆で結ばれていく。しかし犬の寿命は人間よりうんと短い。ついにベイリーが旅立つ日がきてしまう・・・はずが、彼の愛は不死身だった!もしも、かつて愛した犬が自分にもう一度会うために生まれ変わってきてくれたなら―すべての愛犬家の夢を形にした“犬と人間の極上のラブストーリー”が誕生した!けなげでかわいい犬を主人公に贈る、涙と笑いと感動の物語!
8点!!犬の輪廻転生早いな(^_^;) 予告の感じだと命懸けのもう一山あるかと思いましたが、なかったです。そうだよね、飼い犬をなくした恋人の為に書かれたんですもんね。ラッセ監督らしい普遍的な日常を丁寧に追ったお話でした。幼少期(ブライス・ガイザー)と青年期のイーサン(K.J.アパ)がSoooo Cute!!ハンナ役のペギー・リプトンも可愛かったです(*^¬^*) ディズニー映画に出てきそうな美少年でしたが、今回はディズニーじゃないんですね。犬目線なのが新鮮で、人と犬と違う生き物同士が共に暮らすって、こんなに意志疎通が図れないものなのかと(指示は通じる)目から鱗でした(*゜Q゜*) 何度も命を繰り返すのですが、様々な環境、人生があり、どれも味わい深いものでホロリとさせられました。うちの子は軽く過呼吸に陥るくらい泣いて終わったら脱水状態になっていました(爆)撮影トラブルがあったのを知ってしまっているので、色々気になってしまって・・・動物の人権は守ろうね、ホントに。それさえなければ、犬好きなら眠くならない作品だと思います。(基本的にはラッセ監督のゆったり系ムービーです。)2017年公開。
「恋と嘘」
森川葵主演他。結婚相手を政府が選ぶ、恋愛禁止の世界。ある日、私たちは「恋」を通知される。少子化が進んだ未来の日本では“政府”が国民の遺伝子情報を分析し最良の結婚相手を“通知”する「超・少子化対策法」が施行されていた。“政府通知”が来ると自由恋愛は禁止となるものの、遺伝子レベルでのマッチングシステムは功を奏し、“科学の赤い糸”と呼ばれ、幸せな結婚の形として定着していた。人よりちょっと優柔不断な仁坂葵(森川葵)は、通知が教えてくれる相手をずっと心待ちにしている女子高生。そんな葵は、誕生日前日、幼なじみの司馬優翔(北村匠海)に突然「好きだ」と告白される。小さい頃からいつもそばにいてくれる心優しい優翔の気持ちに戸惑う葵のもとに、無口でミステリアスな高千穂蒼佑(佐藤寛太)が政府通知の相手として現れる。葵は蒼佑に心惹かれていくのだが・・・。マンガアプリ「マンガボックス」で人気を博した大人気漫画「恋と嘘」の繋がりを持つアナザーストーリー。“最高”と“最良”。”恋愛”と“結婚”。揺れ動く3人の「恋」と「嘘」―。この秋、運命の恋が走り出す!
1点!!原作読んでます。森川葵好きです。世界観だけ同じの原作のアナザーストーリーなので、原作関係ないです。仁坂くんの姪が主人公なのかな?昨今、晩婚化と婚活で疲弊している若者たちや、葵みたいに優柔不断で“白馬の王子様を待ってる系”女子には、「政府通知」がある世界は、諸手を挙げて万歳なのかもと、実写にすると妙にリアルな近未来に感じてしまいました(^_^;) 逆に、自分で恋愛も結婚も仕事もきちんと出来る人たちにとっては、地獄のような世界(爆)ただ、本作は原作の政府通知の縛りルールがないので、地獄でもなく、ただのティーンズ三角関係映画になってしまっていて、薄ペラペラでした(>_<) 古澤健監督が悪いのだと思うのですが、展開も唐突且つグダグダ過ぎるし、何よりヒロインが可愛く見えない!森川葵ちゃんは大好きなのですが、どうやったらあんなに可愛くなく撮れるのだろう?(`Δ´)ただ、確実に幸せになれる相手がいたとしたら、感情に従って別の相手にいける人はそう多くはないと思います。この想いは恋か?それとも思い込みたい嘘か?それは通知があろうがなかろうが、変わらない悩みだと思うので、着眼点とラストのほろ苦さが良かっただけに、色々残念な作品です( ´△`) 2017年公開。
「プラネタリウム」
ナタリー・ポートマン、リリー=ローズ・デップ主演他。見えない世界を見せてあげる―1930年代。アメリカ人スピリチュアリストのローラ(ナタリー・ポートマン)とケイト(リリー=ローズ・デップ)のバーロウ姉妹は、憧れのパリへと向かう。聡明な姉ローラはショーを仕切る野心家で、純粋な妹ケイトは自分の世界に閉じこもりがちな少女。死者を呼び寄せる降霊術ショーを披露し、話題の美人姉妹として活躍し金を稼いでいた。そんな二人の才能に魅せられたやり手の映画プロデューサーのコルベン(エマニュエル・サランジェ)は、世界初の映画を撮影しようと姉妹と契約する。人の心を狂わすこの姉妹は、高名なスピリチュアリストなのか?それとも世紀の詐欺師なのか?姉妹の運命が狂い出す。
5点!!ウディ・アレンの「マジック・イン・ムーンライト」でも南仏で降霊術をしてましたね。見えないものを見たいと思うのって、お金も時間も余裕のある人たちの娯楽のように感じました。映画もです。だから、戦争が始まると真実であろうがなかろうが、そんな事を信じる余裕がなくなる。あくせく生活に追われている人たちは信じるかどうか精査する時間すらないのだと。ローラもコルベンも弱い自分を騙し、暗闇を突き進む人物なので、作品全体は強烈なウイスキーのように熱いのに、揺らぎが凄く暗沌としている不思議な魅力が漂っていました。ケイトは放射能のせいで亡くなったのでしょうか?コルベンはそれを解ってたのかな?謎だらけの作品です(-""-;) ローラは野心家なのに、自分が何をするべきなのかを直感で選んでいく女性なので、彼女やストーリーがどこへ向かおうとしているのかわからず、終始戸惑いの中、観ていました。ケイトもローズに止められていながらも降霊術を使ったということは、彼女の中の真実を証明したかったのかな。触れられていないけれど、二人は身寄りがなく苦労してきたから、困らないだけのお金を貯めて、故郷に戻りたかっただけなのかも知れないと思いました。雲を掴むように多くを望んだ結果、一番大切なものを失ってしまったという苦い物語でした。2017年公開。
「ナラタージュ」
松本潤、有村架純主演他。壊れるくらい、あなたが好きでした。大学2年生の春。泉(有村架純)のもとに高校の演劇部の顧問教師・葉山(松本潤)から、後輩の為に卒業公演に参加してくれないかと、誘いの電話がくる。葉山は、高校時代、学校に馴染めずにいた泉を救ってくれた教師だった。卒業式の日に誰にも言えない葉山との思い出を胸にしまっていた泉だったが、再会により気持ちが募っていく。二人の想いが重なりかけたとき、泉は葉山から離婚の成立していない妻の存在を告げられる。葉山の告白を聞き、彼を忘れようとする泉だったが、ある事件が起こる―。島本理生の「この恋愛映画がすごい!」第1位の同名小説を実写映画化。許されない、けれどすべてを捧げた恋―。あなたは一番好きだった人を思い出す。
8点!!原作読んでます。一番好きな作家が島本理生で、その中で一番好きな本が「ナラタージュ」なので、全部の中で一番なのかも知れません。松潤の葉山先生は幼くてしっくりこなかったけれど、有村架純ちゃんがずっと好きな人を想う女の顔をしていて、ずっと、泣き顔さえも「ああ、綺麗だな。」と思いました。最大に女を発揮していて、そりゃ、小野くん(坂口健太郎)も好きになるよなと(^_^;) 葉山先生の確信犯的な優しさはずるい。有村架純ちゃんはデビューから追っていて、間違いなく彼女の代表作になると確信しました。坂口くんも良い意味で嫌な顔つきをしていて、同じ恋なのに、想い方によってこんなにも人の表情って違うのかと、“恋愛”というものを改めて見せつけられたような気がします。小野くんの最後の「嫌だ。」、良かったな。坂口くんは難しい役どころをどんどんこなして上手くなる役者さんなのかもと観る度に期待が上がります(*^¬^*) 柚子ちゃん(神岡実希)の件りを端折っているので、本筋と関係がないとは言え、唐突過ぎるように感じました。作品全体のしっとりとした空気がモノクロームのように良くて、泉が屋上に立つシーンや酔った葉山を泉が見つけるシーンなど、MVのように美しいシーンが沢山ありました。現在パートが原作より軽くなっていて、私は原作のずっしりした想いの重さが好きなので、どうかな?と思いましたが、後から目に焼き付いて離れないシーンが多く、余韻が深かったです。エンドロールまで平気だったのに、気付いたら気持ちがいっぱいになって涙が溢れていました(;_;) 行定監督はそれを狙ってMVみたいな撮り方をしていたのなら、流石です(*゜Q゜*) 泉の溢れる想いとそれに伴う苦しさと甘さが匂い立つようで、自分のそんな記憶を呼び起こす、何ていうか秘めやかにしておきたい作品です。2017年公開。
「先生!、、、好きになってもいいですか?」
生田斗真、広瀬すず主演他。恋がこんなに幸せで苦しいものなんて知らなかった。17歳、初めての恋はー先生。高校2年生の響(広瀬すず)は、ちょっと不器用でまだ恋を知らない17歳。そんな響が生まれて初めて本当の恋をする。その相手は口ベタだけれど生徒思いな世界史の教師、伊藤(生田斗真)だった。「好きになっても、いい?」「お前の気持ちにはこたえられない」初恋はあっさり玉砕。だけど・・・。「今は一番好きな人を、好きでいたい!」響の純粋過ぎる想いは、ゆっくりと伊藤の心を動かしていく。河原和音の伝説的コミックを実写映画化。恋をしたことがあるすべての人たちへー新しい純愛映画が、この秋誕生します。
6点!!原作未読です。遥か昔の原作なので、ピュア度が半端ないです。どこの地方かと思っちゃう(岡山県が舞台です。)広瀬すずの透明感とつぶらな瞳に見つめられたら、伊藤でなくても魔が差します(爆)広瀬すず史上最高に可愛いかについては、個人的には「ちはやふる」の方が可愛いです。映画は、嫌な予感はしていましたが、原作がただでさえ単調なのに、三木監督が撮ることによって更に単調になっていました(>_<) ホントに生田斗真と広瀬すずの演技に救われていました。立ち位置的にはアイドル映画な筈ですが、響がガツガツいくくせに‘静’のキャラクターで、伊藤先生も眼差しや眉の小さな動きだけで感情を表現するので、ノスタルジックで秘やかなラブストーリーでした(*^¬^*) 響が迷いなく「一生」と言えてしまう事や、些細な出来事や言葉や傷付いて涙してしまうのも、千草の「世の中に好きになったらいけない人なんていない。」と言い切れるのも、ピュアで真っ直ぐでキラキラしてて、高校時代に引き戻されました。反対に、伊藤の躊躇う視線や彷徨う手にキュンキュンするけど、一貫して教師という立場を貫いているのが良いです。ラストのシーンは、エンドロール後に配置するべきだったと思います。メリハリが無さ過ぎます。“甘い痛み”という言葉がピッタリな、運命の恋を信じられていたあの頃のピュアラブストーリー。心が洗われます。2017年公開。
「彼女がその名を知らない鳥たち」
蒼井優、阿部サダヲ主演他。八年前に別れた男・黒崎を忘れられない十和子は、今は15歳上の男・陣治と暮らしている。下品で、貧相で、地位もお金もない陣治を激しく嫌悪しながらも、彼の稼ぎで働きもせず日々を過ごしていた。ある日、十和子は黒崎の面影を思い起こさせる妻子ある男・水島と関係を持ち、彼との情事に溺れていく。そんな時、家に訪ねてきた刑事から「黒崎が行方不明だ」と知らされる。どんなに足蹴にされても文句を言わず、「十和子のためなら何でもできる」と言い続ける陣治が、執拗に自分をつけ回していることに気付いた十和子は、黒崎の失踪に陣治が関わっているのではないかと疑い、水島にも危険が及ぶのではないかと怯え始めるが・・・。 共感度ゼロの最低な女と男がたどり着く “究極の愛”があなたの恋愛観を変える―綺麗ごとだけではない大人のための純愛度100%ミステリー。
10点!!陣治ー!!!o(;△;)o 阿部サダヲと蒼井優の演技が圧巻!(*゜Q゜*) 阿部さんが登場シーンからかつてない男の匂いを発散させていて、役者としての振り幅の広さに舌を巻きました。単純思考に見せて何重もの含みのある演技をする阿部さんも、凄く嫌な顔、隙だらけの不安定な顔、ラストで見せる泣き笑いみたいな顔と、幾つもを一人の女性として難なく演じ切る蒼井優も、凄過ぎます。日本を代表する二人の役者バトルに大満足です(*^¬^*) やっと手に入れた十和子との幸せを迷いなく手放してでも、十和子を守ろうとした陣治の愛を思うと涙が溢れて止まらない(;_;)竹野内さんの黒崎も一番クズだと思いますが、意外とハマってました。「ユリゴコロ」もそうでしたが、後からのズシンとした余韻に打ちのめされる沼田まほかるワールドでした。十和子が幾ら罵倒しても離れていかない陣治を見つけたように、十和子も隙だらけで彼女を利用しようとする男性につけ込まれやすい危うさを持つ女性で、連鎖的な関係が宿命のような気がして、ラストの渾身の陣治の願いを、十和子はいつまで覚えていられるのだろうと思いました。無くして初めて気付く大切さに、十和子が本当の意味で気付く瞬間を思うとまた泣けてきます。陣治が守護天使にも大きな愛で包むお父さんにも見える、不器用でひたすらに一途な深い愛の物語。2017年公開。
「ミックス。」
新垣結衣、瑛太主演他。偶然の出会いが、わたしの人生を変えた。母のスパルタ教育により、かつて“天才卓球少女”として将来を期待された多満子(新垣結衣)は、母の死後、普通に青春を過ごし就職する平凡な日々を送っていたが、会社の卓球部のエース・江島(瀬戸康史)に告白され付き合うことに。しかし、新入社員の美人卓球選手・愛莉(永野芽郁)に江島を寝取られてしまう。人生のどん底に落ち、逃げるように田舎に戻った多満子を待っていたのは、亡き母が経営していた卓球クラブの変わり果てた姿だった。多満子はクラブ再建と打倒江島・愛莉ペアを目標に、全日本卓球選手権の男女混合(ミックス)ダブルス部門への出場を決意。部員たちは戸惑いながらも、大会へ向け猛練習を開始する。部員たちは戸惑いながらも、大会へ向け猛練習を開始する。多満子は萩原とミックスを組むものの、全く反りが合わずケンカばかり。しかし、そんな二人の関係にも、やがて変化が訪れ―。果たしてフラワー卓球クラブは奇跡の全日本選手権出場を叶えることができるのか?そして、がけっぷち女子・多満子の恋の行方は!?オールスターキャストで贈る、恋と笑いと感動のロマンティックコメディー。
3点!!「エイプリズフールズ」が酷かったので、古沢さんはドラマは面白いけど映画は×というイメージの中、鑑賞しましたが・・・前作程ではないにしろ、売り出し中のアイドルがやるようなスポ根映画を何故オールキャストで?というような内容でした(..) 人生やり直したい大人のリベンジものなら、ただ豪華な出演者を並べるのではなく、「大人計画」みたいなキャスティングでバンバン笑いと哀愁取っていかないと、観るの辛いです(+_+) 瑛太の初登場シーンからただのイケメン過ぎて、感情移入が出来ない(>_<) あと、卓球って難易度高いんだなぁって。スピード、斜角ともに全国レベルで戦えるとはとても思えない俳優さんがたくさんいました。卓球倶楽部の面々の過去の出し方も遅いし浅過ぎる。何かアクションを起こす決定打になるような展開が一つもないです。広末さんの役はわざわざ赤髪にしなくても普段の格好からとっくにアウトぢゃん(爆)あと、永野芽郁ちゃんはメークが似合わないので、これから大変そうだなぁと。薄メークだと可愛いのに、普通メークだとオカメさんみたいになる(爆)豪華な出演者は完全シークレットにしてカメオ出演にしていたら、まだ退屈を凌げたのに(-_-) 2017年公開。
「ザ・サークル」
エマ・ワトソン主演他。「いいね!」のために、生きている。世界No.1のシェアを誇る超巨大SNS企業<サークル>。憧れの企業に採用され、奮起する新人のメイ(エマ・ワトソン)は、ある事件をきっかけに、創始者でありカリスマ経営者のイーモン(トム・ハンクス)の目に留まり、自らの24時間をすべて公開するという新サービスのモデルケースに抜擢される。瞬く間に1000万人超のフォロワーを得て、アイドル的な存在になるのだが・・・。ピュリッツァー賞ノミネート作家デイブ・エガーズが、現在進行形のSNS社会が孕む脅威を鮮明に暴いた同名小説を映画化。現代を生きるすべての人々に問いかける、驚愕のサスペンス・エンタテインメント。
5点!!肯定も否定もない投げかけるタイプの作品です。翻訳は私の好きな松浦美奈さんでしたが、socialを「社交的」と訳していました。その内、学校や会社のlineグループに入らなかったりSNSに参加しなかっただけで、その人に何かがあったら、「反社会的」とか言われちゃうのかな(*_*) SNS怖いな、自分で使い方をコントロール出来さえすれば大丈夫と思ってはいても、パソコンやスマホを開いた瞬間、色々な個人情報を危険に晒していることに私たちは気付いていない。もしくは、気付いていても既に必要不可欠なツールなので頼らざるを得ないです。人間の承認欲求を上手く刺激するツールでもありますよね。メイの病気の両親のバイタル管理が出来たり、「いいね!」で孤独な人を救えたりするのは素晴らしいとは思いますが、人と人に必要な距離感はSNSでも必要です。メイが両親にしてしまったことなんて、リベンジポルノと同じですからね(>_<) 故意でないリベンジポルノなんて恐怖の極みです((;>Д<)) イーモンがメイの反逆に余裕そうな顔をしていたのが、怖かったです。スティーブ・ジョブズを意識していましたが、ジョブズは悪政に加担していないと信じたいです(爆)一般人が幾ら自己防衛をしても、ネットにアクセスし土俵に上がった時点で、IT界の天才たちに対抗できる訳がないですし、彼らが善人である根拠すらないことを自覚するべきだと改めて感じました。あとは、ネット上で危機感がない友人にそれを指摘しても、プライベートを批判されたように感じられてしまい、受け入れられないのも何とかした方が良いと思います。顔の見えない皆は皆じゃない、自意識過剰かどうかの基準は自分が決める大切さと、ネットの発展に故意にセキュリティーソフトを追い付かせていない世界の陰謀を感じる作品でした。2017年公開。
「あなた、そこにいてくれますか」
キム・ヨンソク主演他。医師ボランティアでカンボジアを訪れた医師のハン・スヒョン(キム・ヨンソク)は、赤ん坊の手術をしたお礼に過去に戻ることができる10粒の薬を受け取る。彼の願い・・・それは、30年前に亡くなった当時の恋人ヨナ(チェ・ソジン)に、もう一度だけ会いたいということだった。半信半疑で薬を飲むと、1985年にタイムスリップし、そこで過去の自分(ピョン・ヨハン)と出会い・・・。ある日、目の前に現れた30年後の僕。告げられたのは、最愛の恋人を失う代わりに、最愛の娘を授かる未来。大切な存在を守るため、2人の自分が出した答えとは―?世界30ヵ国第1位のフランスのベストセラー小説を映画化。かけがえのない人を想った2人の自分の奇跡の時間旅行。
5点!!「建築学概論」が持つ韓国恋愛映画No.1興収を超えたという事で観に行きましたが、この手の韓国映画が持つ綿密な伏線と回収が甘く、説明不足なのか、私の理解力が足りないのか、よくわからない箇所がありました(>_<) ラストをあの展開にするならば、過去でスヒョン、ヨナ、テホの三人の繋がりを描いた方がより感動出来たような気がします。なぜ、テホとの運命まで変える必要があったのか、よくわかりませんでした(誰か解説して(>_<))スヒョンを演じたキム・ユンソクとピョン・ヨハンが素晴らしかったです。キム・ユンソクはベテラン俳優さんらしいですが、私は多分初見で、表情がとてもエモーショナル。ヨナに再会した時の、溢れるのを抑えられない感情を、台詞なしであれだけ表現出来るのが凄い俳優さんなのだなと解りました。それだけで泣きそうになってしまいました。ピョン・ヨハンは若い頃のウォン・ビンを今風にした感じで稀に見る美形。テホとの友情もメインストーリーに匹敵するくらい泣ける展開で、自分だったらと置き換えて、感情移入してしまいました(*^¬^*) でも、スヒョンはスアの母親とは恋愛関係ではないみたいですし、もっと早くヨナやテホに会いに行くことも出来たのでは?と白状な事を考えてしまいました(>_<) これをしたら運命が変わる、これをしたらアウトのラインが定まっていないので、ハラハラドキドキは出来ませんでしたが、優しい切なさで確実に観客の感情を動かすのは、やはり韓国映画だなぁと感心しました。2017年公開。
「ひるなかの流星」
永野芽郁主演他。先生に、恋した。同級生に、恋された。田舎育ちでまた恋を知らない女子高生・与謝野すずめ(永野芽郁)は、上京初日に迷子になっていたのを助けてくれた担任教師・獅子尾(三浦翔平)に、今まで経験したことのない想いを募らせていく・・・「わたし、先生のことが好きです」。すずめの真っ直ぐな気持ちを受け止めながらも、教師という立場から素直になれない獅子尾。そんな中、すずめはクラスで隣の席に座る“女子が大の苦手”なはずの馬村(白濱亜嵐)から告白される。果たしてすずめの初恋の行方は?誰もが経験する「初恋」のすべてが詰まった<胸キュン度200%>のラブストーリー。
5点!!<チャラい>先生に、恋した。の間違いじゃないでしょうか?(爆)イケメンに癒されたくて観たのですが、獅子尾のチャラ格好良さ全開。距離近っ!!あんなポンポンニット帽にフワフワニットの先生はいないし、チャラ過ぎてストーリーに集中出来ない衝撃度でしたし!!(゜ロ゜) 永野芽郁ちゃんのすずめは可愛いですね~。田舎っぽい=可愛いが素直に成立する女優さんってそんなに多くないと思いますし、すっぴん&三つ編みがあそこまで似合うって中々ないです。前半はショートカットし過ぎで違和感が凄かったですが、その分、後半のすずめの心情描写が丁寧に描かれていて、良かったです。少女漫画の実写化は多いですが、ここまでラブストーリー1本なのも清々しくて良かったと思います。獅子尾とすずめのシーンはツッコミどころが満載過ぎて、リアルにツッコミながらじゃないと観れなかったですが、馬村とのシーンは可愛い高校生カップルでなんかムズムズしちゃう感じで癒されました(*^^*) 10代だったら、どっちが良いとか友達と盛り上がれそうな映画です。獅子尾は格好良いけど、常に浮気を心配してなきゃならなそうとか(爆)でも、高校生だったら瞬殺で落ちるレベルでかっこいいな(三浦翔平好き。)。あと、陽の光の入れ方とか緑の瑞々しさとか青春のキラキラした感じを上手く表現出来ていたと思います。2017年公開。
「ラストレシピ 麒麟の舌の記憶」
二宮和也主演他。一度食べた料理を完全再現できる=“麒麟の舌”を持つ孤高の天才料理人・佐々木充(二宮和也)。多額の借金を抱え、料理に対する情熱も失いつつある佐々木のもとへ巨額の料理オファーが舞い込む。それは、“歴史に消えた伝説のフルコース”の再現。そこには、太平洋戦争開戦前夜に姿を消した佐々木と同じ“麒麟の舌”を持つ天皇の料理番・山形直太朗(西島秀俊)が命を懸けて守りたかったレシピと壮大な愛のメッセージが隠されていました。バラエティー番組「料理の鉄人」の演出家・田中経一の小説家デビュー作を日本映画界の巨匠・滝田洋二郎が映画化。70年の時を経て、中国、日本を舞台に彩られる豪華絢爛な料理のフルコースと壮大な叙情詩をご堪能あれ。
6点!!「料理の鉄人」を手掛けた田中経一の原作だけあって、魅せる映画です。話自体は特に目新しいというわけではないですが、時代と料理と俳優陣の地に足がついた演技で、重厚感のある盛り付けがなされています。逆に言えば、料理映画としては料理名がしっかり頭に残るほど美味しそうでお腹が空きましたが、料理が少ししか出てこない現代パートはさらっと終わってしまっています。充の驚きや感情の動きが淡々とし過ぎていて、過去パートとのバランスがいまいちに感じました(-_-)゛ 西島さんの演技はいつも熱いですからね(笑)過去パートの4人のバランスが素晴らしく、最初のビーフカツレツのシーンは泣けました。西島さんと宮崎あおいの安定感は相変わらず抜群で、時代に翻弄されながらも料理人としての生き様を貫く姿に、心動かされました。二宮くんは雰囲気のある役者さんですよね。それだけで映画としては成立させてしまう俳優だと思いますが、もう少し沸き上がる感情が欲しかったです。レシピを辿る軌跡もシンプル過ぎて、驚けないです。もっとミステリアスに伏線を張り巡らせ、あっと言わせて欲しかったです。過去パートが良かっただけに、料理とストーリーのバランスは二時間だと難しいのだなぁと、最後にコチャコチャっとまとめてしまった展開を惜しく感じました。2017年公開。
「マイティ・ソー バトルロイヤル」
クリス・ヘムズワース主演他。アベンジャーズの一員として地球を守るため戦ってきたソー(クリス・ヘムズワース)の前に<死の女神>が立ちはだかった。死の女神・ヘラ(ケイト・ブランシェット)は、ソーの究極の武器ムジョルニアをいとも簡単に破壊すると、彼の国を攻撃し始める。ヘラの復讐と野望を知ったソーは、この最強の敵を倒すために盟友ハルク(マーク・ラファロ)、宿敵ロキ(トム・ヒドルストン)らと型破りのチームを組み、極限バトルに挑む!果たして、ソーたちは史上最強の敵からこの世界を守ることができるのか!?死の女神・ヘラの復讐の目的とは?そこには、ソーの運命を変える秘密が隠されていたー。「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」へつながるアクション・エンターテインメント超大作!
8点!!本作から「シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア」のタイカ・ワイティティが監督なので、これまでとテイストが違い、慣れるまで戸惑いました(>_<) テクノポップなコメディーという感じで、ソーがメタメタにヤラれ絶叫したり、窓に顔を押し潰されたりと、クリス・ヘムズワースのコメディー・センスの良さが光る作品です(*^¬^*) ふざけ過ぎてストーリーの進行が遅いと感じたり、そのキャラクターがその台詞言わせちゃう!?みたいな崩壊性もあり、観る人によっては違うと感じてしまうかも(^_^;) カッコイイ見せ場の筈なのに、音楽のチョイスに笑ってしまったりもします(笑)神話のラグナログとは随分違うイメージの崩壊でしたが、各キャラクターの見せ場が長く、より彼らを好きになりましたし、「アベンジャーズ」シリーズでも登場して欲しいなと思いました。ところで、アスガルドの浅野さん以外の3戦士はどこへ行ってしまったのでしょう?(爆)あの状況で登場しないのはかなり不自然に感じました(>_<) ULTRAスクリーンで観たのもありますが、最初から最後まで打ち上げ花火の中を駆け抜けるジェットコースターに乗っているような体感型ムービーですw(*゜Q゜*)w 2017年公開。
「DESTINY 鎌倉ものがたり」
堺雅人、高畑充希主演他。何千年も前から幽霊も魔物が普通の人のように仲良く暮らしている鎌倉。そんな鎌倉に住む売れないミステリー作家・一色正和(堺雅人)と東京から来た新妻・亜希子(高畑充希)。そんな一色家に家族を愛す蛙男、130歳の家政婦(中村玉緒)、心霊捜査課の刑事たち、居座る貧乏神(田中泯)、陽気な死神(安藤サクラ)など個性豊かな面々が次々と現れ、亜希子の理想とはちょっと違うけれど、楽しい新婚生活を送っていた。しかし、そんな二人に突然訪れる永遠の別れ―ある日、病に倒れた正和が目を覚ますと、亜希子は不慮の事故で亡くなっており、黄泉の国へ旅立っていたのだった。正和は亜希子を取り戻すために一人黄泉の国へ向かう決意をする。そこで彼を待っていたのは、亜希子を黄泉に連れ去った魔物たちと正和が亜希子に秘密にしていたあの人の姿だった・・・。一色夫婦の命をかけた運命が、今動き出す。「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴チームが贈る、夫婦の愛のものがたり。
8点!!キラキラしてない地味な二人の超ロマンティック・ラブストーリーでした(笑)黄泉の国に行くのがメインストーリーかと思いきや、それは後半30分くらいで、「ALWAYS 三丁目の夕日」のように、幾つかの鎌倉ミステリーが同時進行していく構成でした(*^¬^*) 優子夫妻が寿命を全うして寄り添い成仏していく姿を、橋爪さんと吉行さんが演じてらっしゃるので、「家族はつらいよ」の平田夫婦の最後を観ているようでほっこりしました(*^¬^*) 亜希子のおかっぱ頭は、最初金太郎さんみたいで変だなぁと思ってしまいましたが、高畑充希が演じる甘えん坊の新妻ぶりがキュートで、段々可愛らしい子だなぁと、正和目線で和んでしまいました。堺さんと高畑さんが上手いので、これから救いに行く展開になると分かっているのに、二人の別れのシーンでたっぷり泣かされてしまいました(*;¬;*) まだ中盤であそこまで盛り上げるのは、さすが山崎貴監督。佐藤直紀さんの音楽も寄り添い具合が素晴らしく、泣かされました。安藤サクラの死神は彼女にしか出来ないキャラ作りをしていて、200点満点です(*^▽^*) 黄泉の国のVFXは感嘆の声を上げたくなる程素晴らしく、それでいて、ちゃんと日本的な感じもあって、良い仕事するなぁって(笑) クライマックスは、正和の両親と死神局のアシストがあった方がより盛り上がったかと。数十年ぶりの再会なのに、アッサリし過ぎでした。正和と亜希子の運命はロマンティック過ぎで憧れますが、毎世毎世、命を懸けたバトルも付いてくるとなるとなぁ・・・大変だなって(^_^;) 堺さんの殺陣は相変わらずしなやかで美しかったです。鎌倉のメジャースポットがたくさん出てきて、親子三世代で楽しめるロマンティック・ファンタジーです(*^O^*) 2017年公開。
「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」
ジェシカ・チャステイン主演他。この場所で、すべての命を守りたい―ユダヤ人300名を動物園に匿い、その命を救った女性アントニーナ・ジャビンスカをあなたは知っていますか?1939年、ポーランド・ワルシャワ。ヤン(ヨハン・ヘルデンブルグ)とアントニーナ(ジェシカ・チャステイン)夫妻は、ワルシャワ動物園を営んでいた。しかしその年の秋、ドイツがポーランドに侵攻し、第二次世界大戦が勃発。動物園の存続も危うくなる中、夫のヤンから「この動物園を隠れ家にする」という提案をされる。しかしこの“救出活動”がドイツ兵に見つかったら我が子の命も狙われてしまう。夫のヤンが不在になることも多い中、アントニーナはいかにしてひとり“隠れ家”を守り、300人もの命を救ったのか―ユダヤ人300名を動物園に匿い、その命を救った勇気ある女性の感動の実話。
10点!!動物園は平和の象徴です。アメリカの動物園ものの映画は家族経営で困窮している事が多いですが、ヨーロッパはある程度地位もお金もある人たちが経営しているんですね。アントニーナはそういう男性と結婚をして、上流階級にポンと入ることになったイメージで描かれていました。動物の扱いが抜群に上手く、徐々に彼らから受け入れられていく過程として、子象を蘇生させるシーンが描かれており、映画の説得力が増していて良かったです。アントニーナには幼い一人息子がいて、生まれてからずっと一緒に育った動物たちが目の前で殺され、我が家が破壊されていくシーンはとても辛く、それを味わった後で、知らない人々を匿おうと思えるか、だからこそ匿おうと思うかは、親として、とても難しいところだと思いました。ジェシカ・チャステインがいつもの強い彼女ではなく、とても柔らかで女性らしい話し方や雰囲気を纏っていて、新たな彼女の魅力を発見し驚きました。ヤンが目の前で殺されていく人々を見て、怒りや焦りからアントニーナとすれ違っていく様や、博識で道徳的なヘックが戦争により、歪みを強いられていく様が、とてもリアルに描かれていて、今の時代、対岸の火事ではないなと心に刻みました(>_<) ダニエル・ブリュールが好きなので、憧れていた女性と心を通わせたと思ったら、すべては自分を欺く為で、何年も騙されていたと知った苦悩も手に取るようにわかりましたし・・・戦争は人間関係も信頼も愛さえも壊すものなのだなと、ドイツ兵の彼の立場からも理解りました(>_<) ポーランド侵攻から、ワルシャワ・ゲットーの始まりから消滅、ワルシャワ蜂起、終戦までがガッツリ描かれており、ワルシャワ・ゲットーからたった2kmの場所で、300人ものユダヤ人を匿い逃がすって、ちょっと想像を絶します。もはや忍者の領域か、やはりある程度の発言権と資金があったからかなと感じました(爆)ヤンが戻ってこられた経緯も実話だからこそ、曖昧にしないで知りたかったです。子象のシーンなど少し誇張があるかも知れませんが、よりドラマティックに緊迫感を持って描かれており、知っておきたい実話のひとつです。2017年公開。
「gifted ギフテッド」
クリス・エヴァンス主演他。いちばん大切なのは、<愛する>才能。フロリダに暮らす、ちょっと変わった2人と1匹の家族。7歳の生意気ざかりのメアリー(マッケナ・グレイス)と、彼女の叔父でシングルのフランク(クリス・エヴァンス)、そして“歴史上一番すごい猫”のフレッドだ。互いがいるだけで、毎日が記念日のように楽しい時間は、メアリ―が学校へ行くことになり揺らぎ始める。彼女には、生まれながらにして数学の天才的な才能があった。フランクはメアリーの英才教育を頑なに拒むが、そこへ縁を切ったはずのフランクの母親(リンゼイ・ダンカン)が現れ、彼からメアリーを奪おうとする。歴史を変える才能の開花か、愛する者と生きる人生か―果たして、メアリーにとっての本当の幸せとは?悩めるフランクには、メアリーの母である亡き姉から託された“ある秘密”があった。「(500日)のサマー」のマーク・ウェブ監督が、チャーミングでハートフルな映画に帰ってきた!“自らの手で作る家族”の素晴らしさを描く感動作。
6点!!「ギフテッド」という才能をテーマにするのか、家族の愛と確執をテーマにするのか、どちらも取った結果、ほんわか全てをなぞったような浅い内容になってしまっていました。でも、フランクや彼の周囲の大人たち、メアリーの互いを見る眼差しが優しくて、フロリダには良い人しかいないのかと思うほどでした(笑)メアリーを演じたマッケナ・グレイスの可愛さ足るや!「アイ・アム・サム」のダコタ・ファニング以来の超絶キュートなヒロインでした(*^▽^*) 子どものおしゃまさと大人びた表情が共存する子で、メアリーのフランクを見る目がまるで“小さな恋人”なんです(*^¬^*) 病院でフランクの膝でダラーンってなってるのとか可愛すぎました(*>▽<*)フランクの過去とイブリンと姉がどういう風に仲違いしたのか?何故、娘を自殺に追い込んで尚、ミレニアム懸賞問題の証明にこだわるのか?をもう少し掘り下げれば、よりそれぞれの言動がエモーショナルになったのではないかと思います。イブリンは偉業を成し遂げた人は何かしら問題を抱えてると言いましたが、わざわざ問題を抱える方ではなく、問題を遠ざけてあげたり、一緒に解決していくのが家族なのではないかなと、家族が家族でいる当たり前の意味を改めて実感出来るハートフル・ストーリーです。2017年公開。
「ジャスティス・リーグ」
ベン・アフレック主演他。オンリーワンが集まれば、世界も救える。“スーパーマン”(ヘンリー・カビル)亡き後の世界、宇宙から侵略の魔の手が迫っていた。もう一人のヒーロー、バットマン(ベン・アフレック)は、世界滅亡の危機をいち早く察知。一人の正義じゃ世界は救えないと知り、バットマンの超人スカウト作戦が始まる。集められたのは、オンリーワンな能力を持った4人の超人たち。つきぬけたチカラが、つきぬけたチームをつくる!“超”にもほどがある連携プレイで強大な敵に立ち向かう―これぞまさしく、正義のために戦う最強の“リーグ”!倒すべき敵はステッペンウルフ(キーラン・ハインズ)、3つ揃えると強大な力を手にすることができる“マザーボックス”を集め、地球征服を企んでいる。果たして、ジャスティス・リーグは力を合わせ、世界を救うことが出来るのか!?秒殺、興奮!2017年No.1アクション超大作!
7点!!敵が現れたから計画があやふやなままそこへ向かうという行き当たりばったりな戦い方なので、ハラハラドキドキやクライマックスの盛り上がりがイマイチで、逆に言えばずっとクライマックスなので、疲れました(;´・`) このキャラクターがいれば、このキャラクターはいらないんじゃない?という能力が被っているのと、力の差が余りに歴然としているのも、どうかと(>_<) 数がいる方が動けるという意味では必要なのですが・・・。DCはワンダーウーマンが最強なのかと思っていましたが、そうでもないんですね(._.)_ ステッペンウルフの破壊の目的もよくわからず、戦場となった街の住民も一家族しか見せないので、危機感が感じられなかったです。本作から本格参戦のアクアマン(ジェイソン・モモア)とフラッシュ(エズラ・ミラー)は魅力的です。フラッシュの単独映画が楽しみになりました(*^¬^*) ワンダーウーマン(ガル・ガドット)は相変わらず見応えがあり、強くてキュートです(*^O^*) 彼女がいなかったら、ジャスティス・リーグの魅力は半減しちゃうくらいの存在感と輝きを放っています☆個人的にバットマンとスーパーマンの人間性にあまり魅力を感じないんですよね・・・。とは言え、単独シリーズでは出番の少ない武器や能力をバンバン使っており、「そんなこと出来たっけ!?」みたいな驚きもあり、目が離せない2時間ではありました。2017年公開。
「はじまりのボーイミーツガール」
ジャン=スタン・デュ・パック主演他。落ちこぼれのヴィクトール(ジャン=スタン・デュ・パック)が恋するマリー(アリックス・ヴァイヨ)はクラスの優等生。全く相手にされていなかったはずが、近ごろ急接近されヘンな感じ。家に招待され、プロのチェリストになる夢を打ち明けられたヴィクトールは舞い上がるが、誰も知らないマリーの秘密を知ってしまう。その秘密を守るため利用されていることに気付くが、マリーの夢に対する情熱に動かされ、彼女を助けることを決意する―。アムールの国の人々が夢中になった小さな恋の物語が、キュートなときめきを巻き起こす!思春期の入り口に立つ少年たちの、ユーモアとエスプリの効いた12歳版「(500)日のサマー」なフランスのベストセラー青春小説を映画化。
10点!!小さな恋の物語というにはあまりにハードな運命を懸命に突破しようとするマリーとヴィクトールの姿にハラハラさせられ、泣かされました。二人の今がすべてという気持ちも、マリーの両親とヴィクトールパパの気持ちも、皆の気持ちが凄くよく解ってしまい、キツいなぁと結構早い段階で泣きそうに(>_<) ヴィクトールパパの「よくやった!」は中々言えないです。言えないからこそ、あの場面で迷いなく、息子に声をかけたパパにヴィクトールは救われたと思います。恋愛だけでなく、それぞれが乗り越えなければならない想いを抱えた親子のラブストーリーでもありました。勿論、可愛いなぁという恋愛模様も満載で、12歳で「女って・・・。」と悩むヴィクトールを友だちがアシストしたり、12歳なりのデートの演出が結構ロマンティックだったり、ヤキモチから真逆の事をしてしまう子がいたり、学校って恋を学ぶ場所だったんだって(笑)二人が上手く気持ちを伝えられなくて怒鳴り合いに発展しちゃうのも、「頑張れ。」と微笑ましかったです。ライベルのロマン役の子も可愛くて、勿論ジャン=スタン・デュ・パックも可愛かったけれど、彼が主人公の映画も観てみたいなと思わせる魅力のある俳優さんでした。感情のクライマックスをきちんとマリーの試験に持ってきているのも、素晴らしいです(*^¬^*) 音楽が重点を占める映画の理想です。マリーを演じているアリックス・ヴァイヨがプロのヴァイオリニストでもあるので、彼女の演奏を聴く内に胸に込み上げるものがあり、涙が溢れそうになりました(;_;)皆が生き生きとキラキラ輝いているだけでなく、考えさせられ、泣かされ、明日への活力に繋がる素敵な作品です(*^▽^*) 多民族のフランスを感じさせるシーンがさりげなく織り込まれているのも◎。2017年公開。
「KUBO クボ 二本の弦の秘密」
声:アート・パーキンソン主演他。その音は、運命を呼び覚ます。三味線の音色で折り紙に命を与え、意のままに操るという不思議な力を持つ少年・クボ(声:アート・パーキンソン)幼い頃、闇の魔力を持つ祖父に狙われ、クボを助けようとした父親は命を落とした。その時片目を奪われたクボは、最果ての地まで逃れ母と暮していたが、更なる闇の刺客によって母さえも失くしてしまう。父母の仇を討つ旅に出たクボは、道中出会った面倒見の良いサル(声:シャーリーズ・セロン)と弓の名手のクワガタ(声:マシュー・マコノヒー)という仲間を得る。やがて、自身が執拗に狙われる理由が、最愛の母がかつて犯した悲しい罪にあることを知り―。かつて母と父に何があったのか?三味線に隠された秘密とは?祖父である<月の帝>(声:レイフ・ファインズ)と相対したとき、全ては明らかとなる―。世界が絶賛!!古き日本を舞台に贈る、圧巻のストップモーション絵巻。
9点!!日本語吹替版鑑賞です。スタジオライカとトラヴィス・ナイトすごい!日本の再現率というか照準の合わせ方が素敵です!(*^▽^*) 試写でもないし、公開終わりに近い時期に観に行ったのに、拍手が挙がりました。ナイト監督への敬意の拍手だと思います(*^^*) 吉田兄弟の三味線の音色(吹替えエンドロールのみ吉田兄弟。劇中担当はケヴィン・マサヤ・メッツ)や東京音頭まで(!)、予想外の形で日本を描いているのが、とても楽しめました。クボの旅路にゴロゴロ転がってる伏線が、後で綺麗に繋がるのも、気持ち良かったです(*^^*) サルの声優にシャーリーズ・セロンが配置されているのも、何故だろう?と思っていたら、そういうことかーって(@ ̄□ ̄@;)!両親を焦がれて寂しさの中を生きていたクボが、二度も両親を失うことになるなんて、泣け過ぎます(;_;)日本の主人公って影があることが多いですが、海外から描かれるとtoo hardだな(>_<) 桃太郎やかぐや姫など日本昔話から少しずつチョイスしているところと、クボとお祖父様の関係性は、レイフ・ファインズが声優をしていることもあり、少しハリポタの原作ver.みたいだと思いました。二本の弦の力があれば、三神器はいらない気がしましたが、無意味になっちゃってたし(爆)、三味線なのに二本の弦というのも、なるほどなぁと感心してしまいました(*^▽^*) ストップモーションの美しさは言わずもがな。日本は紙芝居や人形劇が昔から定着しているので、そういう意味でも良い感じでした(*^¬^*) これは日本人なら一見の価値ありな素敵なファンタジー・アドベンチャーです☆ 2017年公開。
「鋼の錬金術師」
山田涼介主演他。幼くして天才的才能を持つ兄エド(山田涼介)と弟アル(声:水石亜飛夢)は、亡くなった母にもう一度会いたいと禁忌の「人体錬成」に挑み、失敗。“錬金術とは等価交換である”という容赦ない鉄則のもと、エドは左足と右腕をアルは身体すべてを失ってしまう。何とかアルの魂を鎧に定着させたエドは、アルの身体を元に戻すべく、鋼の義肢、オートメイルをつけた身で、最年少の国家錬金術師「鋼の錬金術師」になった。二人は失った身体を取り戻すカギとなる伝説の「賢者の石」を求めて旅に出る。二人の前に現れる謎多きホムンクルス(人造人間)たち。その先に待ち受ける驚愕の真実。そして兄弟は再び、「人間の命とは何なのか―」という命題と向き合うことになる。どんな困難が待ち受けていようとも、エドとアルは前へと進む。すべてを圧倒する愛と信頼、そして兄弟の絆を懸けた、超ド級の冒険が今、始まる!全世界待望のファンタジー・アクション超大作!
4点!!原作読んでます。アニメも劇場版まで観ていて、大人になってから唯一泣いた作品です。だがしかし、ここまで心踊らない実写化はないだろう、キャスティング( ̄□||||! ビジュアルは完璧なんです。でも、危惧していた通り、本田ウィンリィとディーン・マンタングが棒読み過ぎる( ̄□||||!!ハガレンはちょっとした台詞でもバックボーンが見える悲しさが良いところなのに、表情すら作れてない!Σ( ̄□ ̄;)曽利監督は好きですが、マイナー・ポジションの方なので、ジャニーズとのコラボは向いてないですね。なぜなら、こういう物語に深みを出せる俳優が少ないから。「寄生獣」の山崎貴監督に軍配が上がった感じでしょうか。山田くんは思っていたよりは良くて、クライマックスの後の涙の表情が意外でした。アクションが出来てもパフォーマンス的動きと顔しか作れないと思っていたので、今後が少し楽しみになりました。エンヴィー(本郷奏多)とラスト(松雪泰子)の台詞割りは、半々くらいにして欲しかったです。エドとエンヴィーのやりとりを観たかったファンは多いと思いますし。原作のキャラが崩壊気味な人もいて、ただでさえ、原作、アニメ二種類、劇場版とストーリーが混在しているのにもう訳わからないことになってました(>_<) 賢者の石に関しても、人体錬成の失敗で、ある程度予想が出来ただろうに、「そんなまさかー!」みたいに叫ばれても(-_-;)小さなエルリック兄弟の髪の染め方もスプレーみたいだし演技も微妙だし、藤本哉汰くんあたりの可愛くてしっかり演技も出来る子を使って冒頭から観客を掴んで欲しかったです。あと、あの人は今な俳優使い過ぎ。原田夏希に夏菜、朝倉あきと全員朝ドラっていう(爆)朝倉あきちゃんは演技も上手いし、ロス少尉あたりとチェンジして欲しかったです。MISIAの主題歌も良かったし、ここまで整えておいて、グダグダに出来るのも、それはそれで凄いなと逆に感心してしまいました(爆)2017年公開。
「パーティで女の子に話しかけるには」
エル・ファニング、アレックス・シャープ主演他。セックス・ピストルズ、ラモーンズ、ヴィヴィアン・ウエストウッド・・・1977年、ロンドン郊外。音楽だけに夢中だったぼくは、48時間後に別れなければならない相手と恋に落ちてしまった―。パンクなのに内気な少年エン(アレックス・シャープ)は、偶然もぐりこんだパーティで、反抗的な瞳が美しい少女ザン(エル・ファニング)と出会う。大好きなセックス・ピストルズやパンク・ファッションの話に共感してくれるザンと、たちまち恋に落ちるエン。だが、ふたりに許された自由時間は48時間。彼女は遠い惑星へと帰らなければならないのだ。大人たちが決めたルールに反発したふたりは、危険で大胆な逃避行に出るのだが―。斬新なのに懐かしい、刺激的だけど切ない「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のジョン・キャメロン・ミッチェル監督が贈る<ボーイ・ミーツ・ガール>ムービーの新たなる傑作!
6点!!思っていたより、地球を宇宙色が圧倒してました(*゜Q゜*) パンクロックもSFも苦手ですが、異性人の皆は、小劇団っぽさがあるのに、様々な人間的表情をしていて、ラストまで不思議な世界観に引き込まれました。アレックス・シャープはエル・ファニングと並ぶと落ち着いていて、お兄ちゃん感が出ちゃってます(笑) でも、二人の歌唱シーンでは、エルの歌をバックアップし、完璧なものにする歌唱力は、流石でした(*^O^*) エル・ファニングは、エル・ファニングを楽しむということが出来る魅力を持った稀有な女優だと思います。“Do more pank to me”も「バターの味がする。(バターはあるんだ(笑))」と言ってエンの顔を舐め回す仕草もドキドキする程キュート!!エルちゃんって、未だに子どもと大人女性の顔が入れ替わり立ち替わり現れて、予想がつかないんですよね。なので、いきなりのとびきりの笑顔にヤラれちゃう(*^¬^*) 異性人たちは、未来の地球人たちがタイムスリップしてやって来たような切迫感ある描写で、そういうタイムラグを利用したありがちだけど、やっぱりキュンとなるラストに、色々ワケわかんなかったけど、やっぱりこれはシンプルな恋のお話なのねとニッコリする作品です。2017年公開。
「否定と肯定」
レイチェル・ワイズ主演他。ユダヤ人女性の歴史学者デボラ・E・リップシュタット(レイチェル・ワイズ)は、自著「ホロコーストの真実」でイギリスの歴史家ディヴィッド・アーヴィング(ティモシー・スポール)が唱える“ホロコースト否定論”の主張を看過できず、真っ向から否定していた。しかしアーヴィンはリップシュタットを名誉棄損で提訴する。異例の法廷対決を行うことになり、訴えられた側に立証責任がある英国の司法制度の中で、リップシュタットは“ホロコースト否定論”を崩す必要があった。彼女のために、英国人による大弁護団が組織され、アウシュビッツの現地調査に繰り出すなど、歴史の真実の追及が始まった。そして2000年1月、多くのマスコミが注目する中、王立裁判所で裁判が始まる。このかつてない歴史裁判の行方は―。ナチスによる大量虐殺は真実か、虚構か。ユダヤ人歴史学者とホロコースト否定論者の前代未聞の対決を映画化。
9点!!2000年と言うごく最近に、こんな驚くべき裁判と、ネオナチや反ユダヤ主義者と呼ばれる人たちがイギリスやヨーロッパに未だに沢山いるという事実に衝撃を受けました。あと、レイチェル・ワイズの変わらぬ美魔女ぶりと(笑)、イギリスの王立裁判所がお城のように可愛らしく、裁判に参加する人たちが皆モーツァルトみたいなカツラを被ると言う事実にも、衝撃(笑)今もあのカツラを被って裁判しているのかしら?と気になって集中出来ず(*゜Q゜*) 映画は、驚くべき裁判の行方とリップシュタットの成長と、信念とは何か?の3つの軸が、見事なバランスで描かれており、登場人物の発言の背景や意図をかみ砕こうとしている内に置いてけぼりになりそうな、非常に高いレベルのディベート映画でした。リップシュタットもアーヴィングも、学者と呼ばれる人たちは自らの確固たる信念や研究に揺るぎない自信を持っていて、変わり者で人の意見を聞かない人が多いです(^_^;) リップシュタットは、典型的なユダヤ系アメリカ人で、ジャスティスオンリー、間違っている意見は叩き潰すのみという考えを持っている感情型の女性。そんな彼女を軽々とかわしながら、裁判を冷静に確実に進めていくイギリス弁護団の優秀さに舌を巻きました(*゜Q゜*) 裁判シーンは、登場人物と一緒に資料を見て、答弁を聞いて、渦中にいるような描写で、これまで自らの信念を他人に委ねた事がないリップシュタットが弁護団と団結していく成長していく様が素晴らしかったです。これまでアーヴィングに対し、意見すら戦わせる価値がないという考えだった彼女が、その意義を身をもって知れただけでも十分に裁判の意味があったのではないでしょうか。アーヴィングは、なぜ弁護団なしで勝てると思ったのでしょう?(^^;) はなから勝つ気はなく、再び成り上がるためのパフォーマンスだったのかな?リップシュタットとアーヴィングの主張は違えど、信念は誰にも否定することは出来ないと、場を治めた裁判官も見事でした。信念から事実を歪曲するのは、人として学者として恥ずべき事だけれど、その人の根底にある考えを否定するのは、違うのだなと、ホロコーストの新たな見方と共に、とても勉強になる秀作です(*^¬^*) 2017年公開。
「哭声/コクソン」
クァク・ドウォン主演他。平和な田舎の村に、得体のしれないよそ者(國村隼)がやってくる。この男についての謎めいた噂が広がるにつれて、村人が自身の家族を残虐に殺す事件が多発していく。そして犯人は必ず濁った眼に湿疹で爛れた肌をして、言葉を発することもできない状態で現場にいるのだ。事件を担当する村の警官ジョング(クァク・ドウォン)は、ある日自分の娘に、殺人犯たちと同じ湿疹があることに気付く。ジョングは娘を救うためによそ者を追い詰めていくが、そのことで村は混乱の渦となっていき、誰も想像できない結末へと走り出す―。あなたが見ているものは、本当に真実か―?國村隼が青龍映画賞にて男優助演賞ほか二冠達成!実力派俳優たちが揃った韓国映画史上に残る究極のサスペンス・スリラー。
5点!!聖書を巧妙にトリックとして使ったホラー映画?私はホラー映画の楽しみ方がわからないので、3回くらいオチそうに(というか一回睡眠休憩挟んだ(爆))。善も悪も人の心の中から生まれる的なお話です。3人の人ならざるものの存在感の強弱が、絶妙に難しい勘違いを起こさせていて、観客を混乱の渦に引きこんでいると思います。ムミョン(チョン・ウヒ)役をもう少し華やかでインパクトに残る女優(美人とかではなく)が演じていれば、観方が定まりやすかったかも。ヒョジン役のキム・ファニは凄かったです。「今年一番!」みたいな感想が多いので期待してしまいましたが、2時間以内に十分収められた話なのではないかなと中だるみしまくりでした(--;)本筋から気をそらすトリックが多過ぎて(健康食品とか)、集中出来ないというか、それが面白い!という人も多いのかも知れませんが、私が苦手でした。ナ・ホンジン監督はまだ3本目で若いので、あと2本後くらいに撮ったら、観やすくなるのかなと、再チャレンジしたいと思います。2017年公開。
「彼女が目覚めるその日まで」
クロエ・グレース・モレッツ主演他。憧れのニューヨーク・ポスト誌で働く21歳のスザンナ・キャハラン(クロエ・グレース・モレッツ)は、1面を飾る記者になる夢へと突き進んでいた。付き合い始めたばかりのミュージシャンの恋人スティーヴン(トーマス・マン)を両親に紹介し、仕事も恋も順調だ。ところが、“それ”は足音もなく突然やって来た。物忘れがひどくなり、トップ記事になるはずの大切な取材で、とんでもない失態を犯してしまう。幻覚や幻聴に悩まされて眠れず、遂には全身が痙攣する激しい発作を起こして入院するが、検査の結果は「異常なし」。日に日に混乱し、会話もできなくなってしまったスザンナを見て、精神科への転院をすすめる医師たち。だが、両親とスティーヴンが、スザンナの瞳の奥の叫びを感じていた―。ある日突然、原因不明の病にかかったら―愛だけを信じて闘った一人の女性と家族の感動の実話。
8点!!ガッツリと「抗NMDA受容体脳炎」を起こすと心身的・社会的にどうなるかを真っ向から描いた作品です。しかし、脳が攻撃され、壊れていく病なので、症状の度合いやパターンは十人十色なのだと思います。脳が攻撃されているから時間との勝負の病気で、90%を回復できたスザンナでさえ、歩き方も話し方も1から覚え直さなきゃいけないなんて、本当に怖い病気です。体が鉛みたいに動かなくなるのにひたすら苦しいキツさ、骨伝導まで伝わる音や肌刺激なのに、すべてが水の中にいるように、けれど鋭く通過していく強烈なダメージ、幻覚や幻聴。ここまでは私も経験があるので、今まで健康で、未来に希望しかない若者がいきなりそういう状態に放り込まれたら、脳より先に心が壊れてもおかしくないというのがリアルに解りましたし、スザンナの全身からも強く伝わってきました。本当に、よく抵抗を止めないで乗り越えたと思います。家族も、「医者にもっとプレッシャーをかけて原因を見つけ出さなきゃ。」なんて、一ヶ月で何人もの医師に診せるなんて、なかなか出来ることではないです。正直、スザンナが羨ましくてたまらなかった。すべての患者の家族が、彼らのようなら、患者はどれだけ救われることか。精神科に入院していた時、完全に心が壊れて何もわからなくなっている患者を何人か見ました。2007年に難病指定されたばかりの病気なら、もしかしたら、彼らもそうだったのかも知れないと、恐ろしさとやりきれなさを強く感じました。常に何が最良かを探り、完治を諦めないことの難しさと大切さを同時に描き切った、すべての医者と患者、その家族に観て欲しいファイティング・ムービーです。2017年公開。
「勝手にふるえてろ」
松岡茉優主演他。この恋、絶滅すべきでしょうか?24歳のOLヨシカ(松岡茉優)は中学の同級生「イチ」(北村匠海)へ10年間片思い中!そんなヨシカの前に、突然、暑苦しい会社の同期「ニ」(渡辺大知)が現れ告白される。「人生初告られた!」とテンションがあがるも、ニとの関係にいまいち乗り切れないヨシカ。ある出来事をきっかけに「一目でいいから、今のイチに会って前のめりに死んでいこう」と思い立ち、同級生の名を騙り同窓会を計画。ついに再会の日が訪れるのだが・・・。“脳内片思い”と“リアル恋愛”の2人の彼氏、理想と現実、どっちも欲しいし、どっちも欲しくない・・・恋愛に臆病で、片思い経験しかないヨシカが、もがき、苦しみながら本当の自分を解き放つ!!ラブコメ史上最もキラキラしていない主人公の暴走する恋の行方を、最後まで応援したくなる痛快エンターテインメントがついに誕生!2人の彼氏の間で揺れながら傷だらけの現実を突き抜ける暴走ラブコメディー!
10点!!原作読んでます。シリアスからコメディーまで何でもイケる松岡茉優の初主演作。松岡のコメディアンヌぶりが炸裂してます(*^O^*) その松岡に負けず劣らず二役の渡辺大知がハマってるわ上手いわで、エンドロールに切り替わり、渡辺さんの歌声が大音量で流れた瞬間、「ちょ、ウザっ(笑)」って思ってしまいました(爆)イチは理解不能な不思議キャラのままで良いのですが、ヨシカも二もぶっ飛んでるんだけど、「こういう人いる!(笑)」という地に足がついたリアルさがあり、物語に引き込まれました(*^¬^*) 歌手の北村くんと渡辺さんに歌わせないで、松岡茉優にオンステージさせるのも豪華☆ 歌上手いし(笑)、「レ・ミゼラブル」級の悲壮感たっぷりに感情を乗せたミュージカルは、さすが松岡茉優!と感心しました。ヨシカの思考回路は、原作読んでないとちょっと「??」となってしまうかもですが、自分の不出来さを完全に他人のせいにするこじらせ女子を久々に観たので、面白かったですし、二はウザいけど、来留美(石橋杏奈)の「最初に付き合うには良い子」という言葉がぴったりの熱いキャラクターも、二人のがむしゃらさも愛おしくて、フフッと笑っちゃう素敵な映画時間でした(*´∇`*) 原作がサラリと読めてしまう短さなので、何故2時間半弱まで膨れ上がってしまったのかは謎ですが、原作にないヨシカの日常や気持ちの変化を丁寧に描いているので、原作ファンの方にも間違いない作品になっています。DVDになったら、家で声出して笑いながら観たいな。余談ですが、ヨシカと髪型もコートもダダ被りで観に行ってしまい、ちょっと恥ずかしかったです(爆)2017年公開。
「光」(大森立嗣)
井浦新主演他。東京の離島、美浜島。中学生の信之は記録的な暑さが続く中、閉塞感のある日々を過ごしている。美しい恋人の美花がいることで、毎日は彼女を中心に回っていた。信之を慕う年下の輔は、父親から激しい虐待を受けており、誰もが見ぬふりをしていた。ある夜、美花と待ち合わせをした場所で、信之は実花が男に犯されている姿を見る。そして信之は美花を救うために男を殺してしまう―。その夜、理不尽で容赦ない天災が島に襲いかかり、全てを消滅させた。生き残ったのは、信之のほかには美花と輔とろくでもない大人たちだけだった。それから25年後、島を出てバラバラになった彼らのもとに過去の罪が迫ってくる―。妻子とともによき父として暮らしている信之(井浦新)と、一切の過去を捨ててきらびやかな芸能界で貪欲に生き続ける美花(長谷川京子)。誰からも愛されずに育った輔(瑛太)が過去の秘密を携え、ふたりの前にやってくるのだった。25年前に消滅したはずの秘密を握って、今日彼は笑って現れた。「野生」に踏み出してしまった「人間」の姿―。三浦しをん、善悪の彼岸へ。圧倒的暴力を描く衝撃作、ついに映画化。
10点!!信之のは元から備わっていた狂気で、輔のは長年で培っていった狂気、でしょうか。自分の狂気さと暴力性を理解している人間は日常、それらを器用に隠して理性的に生きることが出来ます。ただ、スイッチは必ずあって、信之のスイッチは美花で、手元でコントロール出来るものではなかったということ。瑛太の放つ輔の剥き出しのヤンデレ感が半端ないです。「大好き助けて愛して」って、どのシーンもずっと泣き笑いをしているようで、胸が痛かったです(>_<) 輔が流した大粒の涙は、綺麗でとても痛かったです。瑛太がストッパーを外すと凄いな(*゜Q゜*) 新さんも最初から臨戦態勢で(笑)、輔とのシーンの前からゴゴゴッて狂気出しまくりでした。信之の輔に対する狂気と愛と情のバランスが常に不安定で見えない怖さは、新さんの凄い計算し尽くされた演技のように見え、二人とも迫力バシバシで圧倒され続けました( ; ゜Д゜) 瑛太は最初から剥き出しでしたが、新さんの滲み出す感じは、大森作品の登場人物に共通するところがあります。輔が女だったのなら、どうなったのだろう?二人が光だと思ったものは他人から見たら光とは真反対のもので、でも輔は父親が死のうが、あのままだと虐待の呪縛から抜けられないので、ある意味救いだったのかな?美花に囚われた信之は死を選ばず戻ったけど、あの後、再生はあるのだろうか?と色々その後を考えてしまいました。あと、椿を襲ったのは輔なんじゃないかな?って。違いますかね?あと、南海子(橋本マナミ)は結構鋭い女性なのに何で信之と結婚したんだろうって・・・市役所職員の団地住まいでお金があるってわけでもないのに(爆)すっごい泥々を無理矢理飲み込まなきゃいけないような、ジェフ・ミルズの不快な音楽が差し込まれるタイミングが最高な作品です。2017年公開。
「ディセンダント2」
ダヴ・キャメロン主演他。ビーストとベルの息子ベン(ミッチェル・ホープ)の恋人になったマレフィセントの娘マル(ダヴ・キャメロン)は、王室の一員になる重圧に耐え切れず、故郷のロスト島へ戻ってしまう。そんなマルを待ち受けるのは、オラドンに呼ばれなかったことを妬み、ロスト島のヴィラン・キッズたちを牛耳るアースラの娘ウーマ(チャイナ・アン・マックレーン)。彼女は、フック船長の息子ハリー(トーマス・ドハーティ)とガストンの息子ギル(ディラン・プレイフェア)とともに、ロスト島を覆う魔法のバリアを破り、島に閉じ込められたヴィランズを解き放とうと企んでいた・・・。世界的大ヒットを記録したディズニー・チャンネル・オジリナル・ムービー「ディセンダント」の続編。
8点!!ディズニー映画よりは安っぽいカツラに衣装なので、前作から2年も空いてますし、忘れてて期待値も下がった状態で観始めましたが、歌で一気に引き戻されますね。もう主演のダヴ・キャメロンもその他のキャストもそれぞれ見せ場があって、皆、甲乙つけがたいくらい上手い!!ダンスも細い手すりの上で踊ったり、クライマックスの水上ダンスバトルなんか難しいし、トラブルも多そうなのに、カッコ良くて圧倒されます。個人的にはイヴィ役のソフィア・カーソンが好きで、ベンとイヴィはマルのことでこれからも一緒に行動することが多いでしょうし、イメージカラーが同じ青だし、観ていてバランスが良くて好きなペアです。曲は、マルとイヴィが歌う「Space Between」が好きです。ディズニーでこういう曲だと男女の掛け合いが多いのに、女の子の親友同士で歌で心が伝わってくるくらい泣けるところが良いです(^^)ストーリー的には小学生向きというかわかりやすくて大したことないのですが、それぞれのキャラクターが可愛いし、あのダンスミュージカルが聴けるなら続編も絶対観ます!!悪役ウーマのシーンも全部何度も観たいくらいカッコイイです!ハリー役のトーマス・ドハーティはデイン・デハーン似のイケメンで気になります。2017年日本未公開。
「8年越しの花嫁 奇跡の実話」
佐藤健、土屋太鳳主演他。意識の戻らない恋人を、あなたは何年待てますか―。結婚を約束したカップル、尚志(佐藤健)と麻衣(土屋太鳳)。結婚式を間近に控え絶頂だったある日、原因不明の病が突然麻衣を襲い、意識不明となってしまう。いつ目が覚めるかわからない状態に、麻衣の両親(薬師丸ひろ子、杉本哲太)からは「もう麻衣のことを忘れてほしい」と言われるが、尚志は諦めず麻衣の側で回復を祈り続ける。長い年月の末、ようやく麻衣は目を覚ますが、さらなる試練が二人を待ち受けていた。そして二人が結婚を約束してから8年、ついに最高の奇跡が訪れる―。監督・瀬々敬久×脚本・岡田惠和で贈るごく普通のカップルから生まれた、想像を超える愛の物語。
7点!!瀬々敬久×岡田惠和のタッグなので、丁寧に描きつつもダレることなく、押さえるところはしっかり押さえているので、安定感が抜群です。佐藤健と土屋太鳳はあまり好きではありませんが、役者としては素晴らしく、真に迫る演技を見せてくれています。ラブストーリーをメインとしながらも、「抗NMDA受容体脳炎」の怖さと壮絶な闘病の日々もしっかり伝えているので、そこらのラブストーリーとは、尚志の「僕はずっと好きでした。」の重さが違います。反面、日本では「お医者様がそう言うのだから。」と委ねてしまいがちですが、家族がもっと自発的に治療出来る医師や病院を探していれば、麻衣の脳炎はあそこまで悪化しないで済んだのではないかと、「彼女が目覚めるその日まで」と比べて思ってしまいました。想いの強さが病気に勝ったではないですが、back numberの主題歌の「幸せとは大切な人に降りかかった雨に傘をさせることだ」という歌詞を、懸命に続けてきた二人の愛の強さに重ねて、胸を打たれる作品です。2017年公開。
「ピーチガール」
元水泳部のもも(山本美月)は、日焼けした肌に色が抜けた赤い髪という派手な見た目のせいで、周囲から「遊んでそう」と誤解されてしまうけれど、中身は超ピュアな女子高生。ももは、真面目で硬派なさわやか男子・とーじ(真剣佑)に中学時代から片想いしていた。ところが入学早々、学年一のモテ王子・カイリ(伊野尾慧)にとある勘違いから一方的にキスをされ学校中の噂に。一方、クラスメイトの沙絵(永野芽郁)は、色白で男ウケ抜群、でも本性は最強最悪の小悪魔!ももがとーじを好きと知るや横取りすべく次々とももに罠をかける。そんなももの絶体絶命のピンチを救ってくれたのは、もものピュアな内面を好きになったカイリだった。全くタイプの違う2人の間で心が激しく揺れ動くもも。果たしてももが最後に選ぶのは―?5分に1度、恋の事件が巻き起こる!?いったいどっちを選ぶ?急展開のノンストップ・ラブストーリー。
1点!!真剣佑目当てです。どうしたらこんなにつまらなくなるのかというくらいつまらない・・・。場面場面は絵になるんだけど、昔の漫画で設定が極端なせいか、キャラクターの不自然さを俳優陣がカバーしきれていません。ていうか、伊野尾くんが下手なのはわかるけど、後の3人はそこそこ上手いのに、ダダ滑りしまくりの1シーンの気まずさが半端ない感じになっているので、監督も演出も脚本もすべて駄目なんだと思います(爆)ストーリーも飛び飛び過ぎて、続けて観てるのにチャプターか何かで2シーンくらい飛ばしちゃったのかな?と思うくらい不自然な繋げ方でした(>_<)「ホットロード」とかは成功したけど、昔の漫画をやるのは、ある意味覚悟が必要で簡単に手を出すと関わった人皆、黒歴史になるという証明的な作品です。2017年公開。
「男と女」
チョン・ドヨン、コン・ユ主演他。狂おしいほど切ない禁断の愛。この衝動、抑えられない―フィンランドのヘルシンキ。子供たちの国際学校で出会ったサンミン(チョン・ドヨン)とギホン(コン・ユ)は、遠く離れた北のキャンプ場に2人で向かうことになる。大雪で通行止めとなり、誰もいない真っ白な森の小屋で2人は体を重ね合わせ、互いの名前も知らないまま別れる。8か月後のソウル。フィンランドでのひとときを雪原が見せた夢だと多い、日常に戻ったサンミンの前に、突然ギホンが現れ、2人はどうしようもないほど熱く惹かれ恋に落ちる。誰かの妻や夫として、義務的な日常に疲れ孤独を抱える2人が出会った時、再び“男と女”として、愛しあいされることの喜びと快感に溺れていく―。それは、愛する気持ちを呼び起こす究極のラブストーリー。
2点!!韓国では「不倫」ってどういう位置づけになっているのだろう?と思いながら観ていました。私は不倫否定派ではないですが、流石に子どもの学校のキャンプの送迎でキャンプ近くで初対面の名前も知らない人と・・・というのリアリティーがなさ過ぎます(>_<)むしろ、雪景色だけのヘルシンキで知らない男性と二人きりで車がまず有り得ない。殺される心配をしてしまいます(爆)映画はコン・ユが格好良いだけのそこら中に転がっている不倫もの(韓国に帰ってからはやたらリアル)でしたが、お互い両想いなのに結ばれない恋愛は一番後ろ髪引かれますし、一生忘れられないだろうし、再会したら再燃しやすいのだなぁと思いました。でも、それもこれも障害のある恋だから燃え上がったのかも知れないし、それでも今いる環境を手放さないということは、足りないものを不倫で補充しているだけで、純粋な恋ではなく、スポーツと同じで欲望のストレス発散な部分もあるのかも知れないとも思いました。サンミン役のチョン・ドヨンがまさかの45歳で、金髪に近い髪色に疲れ切った顔(というか45歳なら普通)で煙草吹かしてて、女囚人にしか見えなかったです(爆)サンミンもギホンの奥さんもきついつり目に濃いメークでギホンの女性の趣味を疑いました(爆)主人公たちの仕事、ギホンの元カノ?的な女性、子どもの障害、互いの夫婦関係と話を色んなところに飛ばし過ぎててとっ散らかった印象です。コン・ユはイケメンというわけではないのに、不思議な魅力のある俳優さんで、イイ人だと思っていたら、いつの間にか関係持ってた男性にピッタリだと思いました(笑)あとは韓国映画だとついついどんでん返しを期待してしまう罠。2017年公開。
「怪物はささやく」
ルイズ・マクドゥーガル主演他。13歳の少年コナー(ルイズ・マクドゥーガル)は、難しい病を抱えた母親(フェリシティ・ジョーンズ)と2人で車窓から協会の墓地がみえる家に住み、毎夜悪夢にうなされていた。ある夜、コナーのもとに怪物(声:リーアム・ニーソン)がやって来て告げる。「今から、私はお前に3つの【真実の物語】を話す。4つ目の物語は、お前が話せ。」しかも怪物は、コナーが隠している“真実”を語れと迫るのだ。頑なに拒むコナー。しかしコナーの抵抗など意も介さず、その日を境に夜ごと怪物は現れ物語の幕が上がる―。幻想的なおとぎ話のように始まり、予想を打ち砕く貪欲な結末へ向かう3つの物語は、コナーの内なる衝動を突き動かし、彼自身を追い詰めていき―。ついにコナーが4つ目の物語を語る時が訪れる。果たして彼が目にした、まさかの“物語”とは―?その先に待つ“真実”が、激しく切なく胸を揺さぶる、圧巻のダークファンタジー。
7点!!なんて切ない。ギルレモの救いがあるver.という感じで、絵本が原作で「子どもと一緒に観たい」という宣伝の仕方はどうかな?というハードさと難しさでした。12歳以下だと理解が厳しいけど、考えさせるにはかなり良い教材です。人の心には善と悪があり矛盾がある的な話です。水彩画と切り絵風の物語も綺麗ですし、解釈も幾つか考えられる感じで良いです。絶望に向かうことがわかっている看病は大人でも気持ちを割り切るのが難しいのに、子どもはその選択肢があることさえ知らないから、こう精神分裂というか、なってしまうんですね。それでも本能的に乗り越えようと必死なコナーが、もう観てられないくらい切なさで胸が締め付けられました(>_<)自ら罰を望むってどれだけ追い詰められて苦しかったんだろう(;_;)フェリシティ・ジョーンズのやつれた演技も凄かったです。ギルレモ好きな方には是非お勧めしたい作品です。2017年公開。
「ダイバージェントFINAL」
シャイリーン・ウッドリー主演他。人類の記憶を守れ。近未来。人類が【無欲】【平和】【高潔】【勇敢】【博学】の5つの派閥に分類・管理される社会体制が大規模なクーデターによって崩壊し、新たな支配者たちが勢力を拡大していた。シカゴの街は巨大なフェンスに囲まれ、重いゲートで閉鎖されていた。混迷の中、主人公トリス(シャイリーン・ウッドリー)は仲間と共に外の世界へ脱出することを決意。が、そこに待ち受けていたのは【異端者】にまつわる驚愕の事実と、人類の記憶を消去し世界を、“リセット”させようと企む巨大組織の怖ろしい陰謀だった・・・。存続か、リセットか―「ダイバージェント」シリーズ最後のバトルが始まる!近未来SFアクション超大作ついに<衝撃と圧巻>の完結!
2点!!うわぁ最終章なのにストーリーの難解度上げてリアリティーゼロにしちゃってる・・・。外の世界に出るはずじゃないの?何やってるの?ってところから説明なしに始まって、外の世界も腐海みたいになっていて、でも、近未来化しているところとそうでもないところとさらにテント暮らしをしているところと分かれてるみたいな。放射能でいっぱいじゃないの?その人たちを回収して放射能除去はできるの?みたいな疑問点はすべてスルー。しかも本作からビル・スカルガルドまで登場。どれだけ期待されてたんだ、この作品と驚愕です。皆、ここ5年でブレイク間違いなしの俳優陣ばかり。でも、肝心の主役二人、シャイリーン・ウッドリーとテオ・ジェームズはブレイクしなそう(爆)こういう作品って最終的にどうまとまるかが重要で観客もそれを期待して最後まで観ると思いますが、あのラストは中途半端過ぎでしょう。何も解決してないし始まってもいないじゃないですかー(>_<)記憶消去ガス散布というのだけは、現実で起こったらと考えるとめちゃめちゃ怖かったです。(でも皆殆ど無事でリアリティーなし)本シリーズで良かったところは、ゾーイ・クラビッツがどんどん可愛く見えてきたところとアンセル・エルゴートがどんどん良くなってきているところ(タイプではないです)。マイルズ・テラーもこういう役の方が映えます。ヤング・アダルトものは結構好きで、単純なので結構ハマるのですが、これは人には勧められないです。でも、最後まで観ちゃいました(^^;)2017年公開。
「密偵」
ソン・ガンホ主演他。朝鮮人でありながら日本の警察に所属するイ・ジョンチュル(ソン・ガンホ)は、義烈団を監視しろ、と部長のヒガシ(鶴見辰吾)から勅命を受ける。義烈団のリーダーであるキム・ウジン(コン・ユ)に近づき、ウジンと懇意になるジョンチュル。しかしそれは、義烈団の団長チョン・チュサン(イ・ビョンホン)がイ・ジョンチュルを“義烈団”へ引き込むための罠だった。義烈団と日本警察の情報戦が展開する中、義烈団は上海から京城(現ソウル)へ向かう列車に日本の主要施設を標的とした大量の爆弾を積みこむことに成功。敵か味方か、密偵は誰なのか、互いに探り合いながら爆弾を積んだ列車は国境を越えて京城へ向かうが、そこで待っていたのは・・・。韓国750万人動員の大ヒットを記録した究極の秘密諜報サスペンス巨編。
5点!!日本統治下の朝鮮時代は殆ど日本目線でしか観たことがなかったので、詳しくわからないまま鑑賞。案の定、最初から気を張って観なければ関係図や誰が何をしたいのか?その行為に何の意味があるのか?というのがわかりにくい感じで進み、正直、列車シーン後までは予想通りに進むので、ソン・ガンホとコン・ユが出ていなければ寝ちゃってたかも知れません。中国や韓国ってスパイとか腹の探り合いの歴史映画好きですよね。こっちは、二重スパイ同士が同じ場面にかち合ったりするので、頭を整理するのでいっぱいいっぱいでした。ウジンたちは何故、あんなお粗末な計画が成功すると思ったのでしょう?爆破した後の計画はあったのでしょうか?(恐らくない)反政府軍ものに乗り切れないのって、最後までしっかり図が描けていない人たちが主人公だからなんです。ジョンチュルが何となく親日派から、朝鮮人としての誇りや守らなければならないものに目覚めていく過程は良かったです。ソン・ガンホが監獄から出て泣き崩れる場面が素晴らしく、相変わらず良い仕事するソン・ガンホが好きです。義烈団は実際にあった反政府テロ組織で、実在の人物をモデルにしているキャラクターが出ていたり、エピソードもあって、それは興味深かったです。イ・ビョンホンは大して出番もないのですが、あっという間にソン・ガンホの心をさらっていく魅力的なリーダーとして良い仕事をしていました。ジョンチュルはラストの後、どうするんだろう?反日を隠したまま、日常に隠れながら生きていくという感想もありましたが、私は孤高のヒットマン的な感じでチョン・チュサンと繋がったり繋がらなかったりしながら生きていくのかなぁと思いました。それもまた、その後の朝鮮の歴史を考えると悲しいことですが。。。人は何故スパイになるのか?を情感的に描いている作品です。2017年公開。
「ゲット・アウト」
ダニエル・カルーヤ主演他。ニューヨークに暮らすアフリカ系アメリカ人の写真家クリス(ダニエル・カルーヤ)は、ある週末に白人の彼女ローズ(アリソン・ウィリアムズ)の実家へ招待される。若干の不安とは裏腹に、過剰なまでの歓迎を受けるものの、黒人の使用人がいることに妙な違和感を覚える。翌日、亡くなったローズの祖父を讃えるパーティーに多くの友人が集まるが、何故か白人ばかりで気が滅入ってしまう。そんな中、どこか古風な黒人の若者を発見し、思わず携帯で撮影すると、フラッシュが焚かれた瞬間、彼は鼻から血を流しながら急に豹変し、「出ていけ!」と襲い掛かってくる。“何かがおかしい”と感じたクリスは、ローズと一緒に実家から出ようとするが・・・。世界的ヒットメーカーのジェイソン・ブラムと大人気コメディアンのジョーダン・ピールがタッグを組み、じわじわくる“恐怖”とあっと驚く“結末”が待ち受ける、今まで誰も観たことのない映画の常識を覆すサプライズ・スリラーが遂に日本上陸!
8点!!普通のホラーは怖いので、ホラー以外の要素もある本作ならとチャレンジしました。怪しい要素満載で結構からくりも読めてその先にない展開まで予想してしまったので、そんなに怖くなく、古典的で新しい映画です。1シーンに幾つかの意味を含んでいたり、ブラックコメディーってこういうことか!と唸ってしまうシニカルな笑いがあり、鮮やかな手法に感心しました。ただ、3日後には忘れてしまう瞬発的な笑いなのは、コメディアンの監督ならではという感じでしたが。黒人女性役のコメディアンの方は怖かったので、夢に出そうです(>_<)差別あるあるが、黒人を日本人にも他の人種に置き換えても成立するのでリアルでしたが、リアルなだけに、色々考えたらがんじがらめになって何も聞けなくなっちゃう!と思いました。そういう議論が出来る面白さはあります。もう一つの結末はやはり、ひとつめの方が良かったです(^^)ホラーではないリアルな怖さは、今のアメリカなら、こういうことが起きてもおかしくないなと思ってしまうのが怖かったです。アリソン・ウィリアムズの黒髪とナチュラルメークは可愛かったです。こういう映画が支持されるのなら、もっとそれが世論や政治に直結すればいいのにと思います。2017年公開。
「予兆 散歩する侵略者 劇場版」
夏帆、染谷将太、東出昌大主演他。山際悦子(夏帆)は、同僚の浅川みゆき(岸井ゆきの)から、「家に幽霊がいる」と告白される。みゆきの自宅に行くとそこには実の父親がいるだけだった。みゆきの精神状態を心配した悦子は、夫・辰雄(染谷将太)の勤める病院の心療内科へみゆきを連れていく。診察の結果、みゆきは「家族」という《概念》が欠落していることが分かる。帰宅した悦子は、辰雄に病院で紹介された新任の外科医・真壁司郎(東出昌大)に違和感を抱いたことを話すが、辰雄からは素っ気ない返事のみ。常に真壁と行動をともにする辰雄が精神的に追い詰められていく様子に、悦子は得体の知れない不安を抱くようになる。ある日、悦子は病院で辰雄と一緒にいた真壁から「地球を侵略しに来た」と告げられる。冗談とも本気ともつかない告白に、悦子は自分の身の周りで次々に起こる異変に、真壁が関与しているのではないかと疑い始める。「もうすぐ世界が終わるとしたらどうする?」<概念>を奪う「侵略者」はほかにもいた。映画「散歩する侵略者」から生まれた恐怖と驚愕のサスペンス。今、新たな物語が始まる。
4点!!染谷くんの「生きてるものはいないのか」みたいなインデペンデント映画の面白い作品みたいな感じでした。「散歩する侵略者」はリアリティーがあったけど、本作は皆アッサリ信じ過ぎるので、え?ってなりました。「散歩する~」みたいなアクションシーンもなく、いつもの黒沢監督の静かなやつです。染谷くんと東出くんは「寄生獣」と設定も配役も似ているのに、ちゃんと違う二人に見えるのは流石です。でも、染谷くん演じる辰雄が頼りなさ過ぎて、正直、悦子がそこまで愛せる理由がわからなかったです。あと、侵略者は侵略先の体がダメになったら死んじゃうはずなのに強過ぎる(^^;)あの触らないでどんどん奪えるやつとか出来ましたっけ?こちらから観始めたら「散歩する~」に行こうとは思わなかったかもです。つまらなくはないけど。2017年公開。
「パーソナル・ショッパー」
クリステン・スチュワート主演他。モウリーン(クリステン・スチュワート)はパリでセレブリティ―の代わりに高級ブランド店で洋服を買い物する“パーソナル・ショッパー”として働いている。最近、最愛の双子の兄を亡くし、悲しみから立ち直れず、孤独な気持ちを抱えて日々を過ごしていた。そんな彼女のもとに、ある日、携帯に奇妙なメッセージが届き始める・・・。そして、モウリーンの身に起こる、不可解な出来事の数々。果たして、このメッセージは誰からの物なのか?そして、何を意味するのか?2016年カンヌ国際映画祭監督賞受賞作。
2点!!パーソナル・ショッパーというキラキラした職業(おそらく実情は地味)を描いているお話ではなく、携帯電話で見ず知らずの人物とやりとりをする危険性を描いた自分 vs 自分なサスペンス・ホラーでした。でも、モウリーンがセレクトする抱っこひもみたいな服?紐?はお洒落。モウリーンは霊を兄だと思いたいので、実際に違う霊も引き寄せていて、実際出てくるので、眠気が一気に吹き飛ぶ怖さでした。ハリウッド的な怖さではなく、日本のホラー的な怖さです。モウリーンはなんていうか矛盾をはらみまくりの人物で、霊媒師で兄とコンタクトを取りたいのに、霊を見たら即ダッシュで逃げるし、「女だからって逃げたくない。」という割に、霊じゃなくても足ダッシュで逃げるし、人間の二面性を描いていると言えばそうなのですが、冒険ものだったら応援したいヒロインではないです(爆)それがクリステンが演じることで何とか形になっちゃってるのが凄いです(笑)携帯ってとても個人的なものなのに世界と簡単に繋がれちゃうし、自分のプライベートが意図せず広まってしまうし、怖いねってお話なのですが、ちょっと難解なので伝わらないまま終わってしまいそうな作品でした。2017年公開。
「人生はシネマティック!」
ジェマ・アータートン主演他。<ダンケルクの戦い>に力を貸した双子の姉妹の話を映画化せよ!コピーライター部の秘書だったカトリン(ジェマ・アータートン)は、徴兵されたライターの代わりに書いた広告コピーが情報省映画局の特別顧問バックリー(サム・クラフリン)の目に留まり、新作プロパガンダ映画の脚本家としてスカウトされる。彼女が映画化することになったのは、<ダンケルクの戦い>での双子の姉妹の活躍を描いた物語だった。戦争で足を負傷した夫を支えるため、カトリンはなんとしても映画の仕事を成功させることを決意する。だが、いざ製作が始まると、無理難題を押しつけてくる政府の検閲や軍部の横やり、ワガママな老人俳優(ビル・ナイ)やド素人の役者の登場により、脚本が二転三転するトラブルが続出!それでも諦めずにベストを尽くす彼女の姿に、スタッフや役者たちは共感し、製作現場の結束力は高まっていく。しかし、映画が完成間近になった時、誰にも予想がつかない最大の困難が待ち受けていた―!豪華英国俳優陣×世界が認めるロネ・ウェルフィグ監督!映画製作に情熱を傾ける人々を愛とユーモアあふれる視点で描く感動作。
5点!!ストーリーの概要だけ聞くと、ドタバタ・ロマンティック・ラブストーリーかな?と勘違いしてしまいそうですが、実際はシビアな現実物語で、ヒロインとその相手役男性も“静”のキャラクターで、展開も「人生までシネマティックにしなくても・・・。」という悲しいお話でした。元々、男性がしていた仕事を女性や老人が担うことになり、家から仕事への行き帰りは空襲と空襲に遭い無残な亡き骸を避けながら日常を送る日々。その中で、カトリンは様々な方向から飛んでくる無茶な要求にキレたり慌てたりもせず、機転をきかせ乗り切っていく。実際、キレてる場合じゃないし、キレても仕方ないしというのが、この時代の賢い女性の生き方だったのだろうなと思わせられました。でも、この劇中映画の場合、ほぼフィクションですが、プロパガンダの場合、フィクションでない方が良いんですよね。「~参考にした。」程度でもダメなのかな?男性兵役の若い男性が結構な人数いたことも気になります。あんなに役者確保できたの?私は、政治と芸術は常に一定距離を保っていないと良き映画人たちが犠牲になると思っているので、こういうことはもう起こらないで欲しいですが、描き方によっては、こんなにも一瞬一瞬を生きた人々を切り取れるのだなとロネ監督のセンスが光る作品です。2017年公開。
「シンクロナイズドモンスター」
アン・ハサウェイ主演他。ダメウーマン=大怪獣、シンクロ率100%。憧れのニューヨークで働いていたグロリア(アン・ハサウェイ)だったが、失業してからというもの酒浸りの日々を送っていた。ついには同棲中の彼氏ティム(ダン・スティーヴンス)に家を追い出され、生まれ故郷の田舎町へと逃げ帰る。グロリアは幼馴染のオスカー(ジェイソン・サダイキス)が営むバーで働くことになるが、その時驚愕のニュースが世界を駆け巡る。韓国ソウルで突如巨大な怪獣が現れたというのだ。テレビに映し出された衝撃映像に皆が騒然とする中、グロリアはある異変に気付く。「この怪獣、私と全く同じ動きをする・・・!?」舞い上がったグロリアは、怪獣を操り世界をさらなる混乱へと陥れるが、そこに「新たなる存在」が立ちはだかる!職ナシ、家ナシ、彼氏ナシ。世界の運命は、酔っ払いのダメウーマンに託された!?世界のファンタスティック映画祭を席巻!!女子力ゼロのセカイ系バトル・エンターテインメントついに日本上陸!!
4点!!幼馴染同士の酔っぱらった喧嘩に巻き込まれたソウルのお話。全体的に超絶ユルくて、グロリアと怪獣がリンクしているとわかってからもグダグダしていて、寝ちゃいそうだけど、B級全開なところはちょっと好みです(^^;)オスカー、最低。でも、やるなら、もっとストーカー度を上げるとか最低度MAXでサスペンスくらいのお話に仕上げて欲しかったです。家での喧嘩シーンとかテッドとか思いました(笑)あと、新しい彼氏的なポジションの彼、何?役に立たなすぎる。何ていうか、グロリアのダメさを上回り男性陣のダメさに引きながら観てました。壊される街がニュウーヨークとかじゃなくてソウルというのも、なんか嫌です。なぜ、いつも真っ先に攻められるのはアジア圏なのでしょう?まぁ、朝の登校時間によぱらった大人たちが全力で追いかけっこしているのに失笑出来れば、本作は良しということで(笑)2017年公開。
「The VVitch ウィッチ」
アニヤ・テイラー=ジョイ主演他。1630年、ニューイングランド。父ウィリアム(ラルフ・アイネソン)と母キャサリン(ケイト・ディキー)は、5人の子供たちと共に敬虔なキリスト教生活をおくる為、森の近くの荒れ地にやってきた。しかし、赤子のサムが何者かに連れ去られ、行方不明に。連れ去ったのは森の魔女か、それとも狼か。悲しみに沈む家族だったが、父ウィリアムは、美しい愛娘トマシン(アニヤ・テイラー=ジョイ)が魔女ではないかと疑いはじめる。疑心暗鬼となった家族は、やがて狂気の淵に沈んでいく・・・。映画ファンの熱狂と圧倒的な評価を獲得!数々の受賞を果たした新感覚の恐怖映画が遂に日本解禁!
3点!!17世紀、魔女狩りが一番盛んに行われていた頃のお話です。でも、このお話には「魔女だ!」と糾弾するいわゆる村の人々は出てこなくて、1家族のみでストーリーが展開されていくんですね。村を出て、生活にも食べ物にも困るくらい困窮しているところを魔女に付け入られるわけです。でも、ぶっちゃっけ、家族を簡単に魔女だと疑ってしまうのも、心が貧しくなってしまうのも、魔女じゃなくてお父さんのせいじゃない?と思わざる得ませんでした(>_<)だって、バターでつられちゃうくらい困窮してるんだよ?そりゃ、小さい子どもたちは当たり前に契約しちゃうよ(>_<)お父さんとお母さん役の俳優さんたち怖かった~(>_<)トマシン役のアニヤ・テイラー=ジョイちゃんはひたすらに可愛くて、別の作品も観てみたいと思える女優さんでした(彼女目的で観ました)日本でも神隠しとか小さい頃から身に染みついているはずなのに、伝わってくるのは貧乏は何もかもを壊すということだけでしたが、ヨーロッパの方とかは、こういうのがリアルで怖いと感じるんですかね。ホラーが大の苦手な私ですが、精神的なものだったので、問題なく観ることが出来ました。2017年公開。
「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」
声:高畑充希主演他。1日中、眠くて眠くて、家でも学校でもつい居眠りしてしまう女子高生の森川ココネ(声:高畑充希)。2020年、東京オリンピックを3日後に控えた夏の日、彼女の家族に事件が起きる。ココネが知らない家族の秘密―その謎を解く鍵は、彼女が眠る度にみる、妙にリアルでとても温かい、不思議な夢の中にあるようで・・・。すべてを知るために私は眠る。「精霊の守り人」の神山健治監督が贈る、“ワタシ”と“夢”の物語。
1点!!すごいとっ散らかってほとんど回収できてないし、いらないシーンや登場人物も多いし、企画は良いけど、何も詰めないで出しちゃったのかなという感じでした(>_<)夢の現実を曖昧にしてリンクさせる説得力や辻褄合わせも出来ていないので、一度寝落ちして観直し始めてからも早く終わらないかな・・・と消化試合でした。ココネの父親やモリオとの関係性もほとんど描かずに始まり、深まらずに終わるので(父親は深まったけど)、登場人物に感情移入も出来ないし。アニメは得意ではないですが、久々に褒めるところのない作品に出会いました(爆)これが2017年の夏の目玉アニメーションだったんですよね・・・。「精霊の守り人」の監督と聞いて、ある意味納得でした。2017年公開。
「君の膵臓をたべたい」
北村匠海主演他。高校時代のクラスメイト・山内桜良(浜辺美波)の言葉をきっかけに母校の教師となった【僕】(小栗旬)。彼は、教え子と話すうちに、彼女と過ごした数ヵ月を思い出していく―。膵臓の病を患う彼女が書いていた「共病文庫」(=闘病日記)を偶然見つけたことから、【僕】(北村匠海)と桜良は次第に一緒に過ごすことに。だが、眩いままに懸命に生きる彼女の日々はやがて、終わりを告げる。桜良の死から12年。結婚を目前に控えた彼女の親友・恭子(北川景子)もまた、【僕】と同様に、桜良と過ごした日々を思い出していた―。そして、ある事をきっかけに、桜良が12年の時を超えて伝えたかった本当の想いを知る2人―。誰もが想像出来ない結末と、タイトルに隠された本当の意味を知った時、あなたはきっと涙する―。
8点!!原作読んでます。原作は話題になっているわりにサラッと終わり、全然感動も泣けもしなかったので、映画にしてもな~と思っていたのですが、まさかの!!ファンタジーな設定なのに、泣ける!!桜良の想いも僕の想いも恭子の想いもちゃんと瑞々しく伝わってきます!浜辺美波ちゃんも北村匠海くんも観るたびに好きになる俳優さんで、もうこの二人のこの時にしか観られないピュアさが眩し過ぎる!!フワッとした纏う空気感も演技も表情も壊れそうに繊細な綿あめみたいでした(^^)浜辺美波が天使過ぎて後光が差してる!(笑)北村くんの泣きの演技が最強過ぎる(でも北村くんは安定していて全部良い演技)浜辺美波は東宝シンデレラで育てられ方が長澤まさみと重なっていて、セカチューの二人を思い出してしまいました。でも、セカチューは本も映画も泣けなかったけど、本作は2~3か所くらい泣けます。これは、賞レースで評価されて当たり前の作品です(だって原作より数倍良いんですから!)なんか、瞬間でしか表現できないものを密封して閉じ込めたみたいな映画でしか観られない宝石みたいな作品でした。2017年公開。
「猿の惑星:聖戦記」
アンディ・サーキス、ウディ・ハレルソン出演他。そして、猿の惑星になる。猿と人類の全面戦争になだれ込んでから2年後の世界。森の奥深くに秘密の砦を築いたシーザー(アンディ・サーキス)は、冷酷非情な大佐(ウディ・ハレルソン)の奇襲によって妻子を殺され、悲しみのどん底に突き落とされる。大勢の仲間を新天地へ向かわせ、復讐の旅に出たシーザーは、その道中に口のきけない謎めいた人間の少女ノバ(アミア・ミラー)と出会う。やがて大佐のアジトである巨大要塞にたどり着くシーザーだったが、復讐の念に囚われて我を見失った彼は絶体絶命の危機を招いてしまう。一方で、人類には予期せぬ退化の兆候が現れる・・・。
3点!!一応完結編かな?最後なのでちゃんと観ようと思いましたが(途中いくつか飛ばしてるので。)無駄に長いシーン多過ぎ。旅と小さなバトルとか潜入とか幾らでもカット出来るシーンで展開も進まないので、かなりだるかったです。2時間以内で十分収められましたよね(>_<)なるほど、ここが1に繋がるのねという展開は楽しめましたが、本作から1までのどうしてそうなった?という関係性も残したままに終わってしまったので、気になります。最後にしては目新しい展開も驚きも達成感もなく、猿なりの隙だらけの正面突破ですべて解決しようとするシーザーたちの作戦同様、雑な作品で残念でした。2017年公開。
「二十六夜待ち」
井浦新、黒川芽以主演他。由実(黒川芽以)は、震災で何もかも失い、今は福島県いわき市の叔母の工務店にひとり身を寄せていた。心に傷を抱える由実は、少しは外に出なければ、と叔母に促されるように小さな飲み屋で働くことになる。店の名前は小料理屋「杉谷」。店主の杉谷(井浦新)は謎めいたところがあった。彼は、記憶をすべて失い、山の中で発見されていたのだ。失踪届も出されていなかったため、彼はどこの誰とも分からない。はっきりしているのは、“手”が料理をしていたことを覚えていることだけ。8年が経ち、今では小さな小料理屋を任されるまでになったが、福祉課の木村をはじめ、温かな人々に囲まれながらも、彼の心はいつも怯え、自分が何者なのか分からない孤独を抱え込んでいるのだった。傷ついた魂を持つ杉谷と由実。ふたりは、やがて互いを引き寄せ合うように、その心と体を寄り添い合わせるようになるのだが・・・。孤独な男と女がいた。震災の辛い記憶。記憶を持たない者の孤独。すれ違うふたりの心とからだを抱き締めるように描き出す恋愛映画。
1点!!井浦さん目当てでしたが、2回寝落ち。田舎の家の中が寒すぎてごはんの湯気が立ちまくっている感じとか外にお洗濯ものを干すのとか、柿が2個並んでるのとか、台詞でなく伝わってくる感じは良いなぁと思いました。でも、ひたすら画面が暗過ぎ。黒川芽以が上を脱がないセックス描写多過ぎ。あれだけ必死で全部でぶつかるセックスで脱がないってないと思います。消してしまいたい記憶を持つのと、過去が全くなくてアイデンティティがないのが、どちらが辛いかと言われれば、過去がない方なのだと思います。でも、名前は呼ばれてなるものでもあるから、由実に「杉谷さん」」と呼ばれ続けたら少しずつ居場所みたいなのが杉谷に生まれてきてるのがわかって良かったです。でも、特に大きな展開がある作品ではないので、2時間超えは長いかな。井浦さん好き過ぎてても辛いかな(^^;)二人がせっかく繊細な表情をしているのに、暗くて見えないのと、トラウマでうわ~ってなってるのかセックスでなってるのかわからない描写がひっかかりまくったのが減点。オススメは出来ないかなぁ。2017年公開。
「斉木楠雄のΨ難」
山崎賢人主演他。生まれながらにとんでもない超能力を与えられた高校生・ 斉木楠雄(山崎賢人)。彼の切実な願い、それは―「普通に生きたい」。しかし、斉木に想いを寄せる妄想しまくりの美女や超能力でも気配が読めないバカなど、ワケありのクラスメイトたちがムダに絡んでくる。毎年恒例の一大イベント、文化祭。その日を無事にやり過ごしたいだけの斉木に、災難が降りかかりまくる。何かの陰謀か?やっかいな恋と友情、そして超能力が吹き荒れる!たかが文化祭で、まさかの地球滅亡!?斉木はこの災難を乗り越えることが出来るのか?脚本・監督:福田雄一が全てを吹き飛ばす、超エンタテインメント!
7点!!ゲームをしながら観してゲームを間違える程度には面白かったです。福田作品の中ではかなり好きかも。「銀魂」よりは素直に笑える(爆)そして、文化祭だけで大小上手くまとまっていると思います。橋本環奈ちゃんの天使顔と変顔のギャップが凄かったです。山崎賢人の表情筋を落とした感じも周りの顔芸が凄いので、上手く生きてました。今回、佐藤二朗さんの出番が少なかったけど、他のキャスト陣のハマり具合がツボでした。キラキラ映画のワンパターンな文化祭模様よりよっぽど面白かったです。強いて言うなら、映画なので、文化祭を通して斉木が学校が好きになるとか成長するとかあればより良かったかと。福田作品はハマるのとハマらないの差が毎回大きいです(>_<)2017年公開。
「ブルーム・オブ・イエスタデイ」
アデル・エネル主演他。愛と笑いと勇気でタブーの扉を開ける!時は、現代。ナチスの戦犯を祖父に持ち、家族の罪と向き合うためにホロコーストの研究に人生を捧げるトト(ラース・アイディンガー)。そして、ナチスの犠牲者となったユダヤ人の祖母を持ち、親族の無念を晴らすために、やはりホロコーストの研究に青春を捧げる若きインターンのザジ(アデル・エネル)。スタート地点は真逆だが、同じ目標のためにアウシュヴィッツ会議を企画することになった二人。しかし、この出会いは、偶然ではなかった─。迷えるオトコとオンナ―昨日に咲いた花(ブルーム・オブ・イエスタデイ)は、きっと明日を輝かせてくれる。破天荒な展開のその先に、前を向く勇気をくれる物語が誕生した。第29回東京国際映画祭東京グランプリ&WOWOW賞W受賞作。
3点!!うーん、好みが別れるブラックユーモア&生き方。両方ヤバイけど特にザジの病み方がぶっ飛び過ぎてて、犬投げちゃう辺りから軌道修正かけてくるのかなと思ったら変わる気配がないのでドン引き。そもそも二人に愛はあったのか?ザジはトトと寝て救われるためだけに来たのではないのか?とか、こんなに病んでいる二人を職場に置いておくこと自体、周囲もおかしいとか、こんなに病んでいるザジにつけ込むバルディどうよって引いちゃう人のオンパレードでした。トトも養子貰っておいて若い子に熱上げて出てくとかありえないし。過去を深く知って償おうとするあまりに自力で抜け出せない負のスパイラルに陥って周囲にも迷惑かけまくりな人たちの話。ザジはラストの行動で救われたのか?私は救われていないのでは?と思ってしまったので、それでまだ自傷を続けているなら、周囲に同じ傷を負わせずに治療をすべきだと思いました。過去の罪は消えないし、世界が抱えて生きなければならないことだと思いますが、自分が抱えきれないほど背負うのもまた違う気がします。それじゃ、何のために生まれたの?ってことになっちゃうと思いますし・・・。命の重さを語る人が命を軽く考えたらダメだよ・・・。かなり重度の鬱映画でした。2017年公開。
「二度めの夏、二度と会えない君」
村上虹郎主演他。今度こそ、君を好きにならない―。「バンドを組もう!」高校3年の夏の始めに、彼女は言った。智(村上虹郎)が通う北高に転校してきた燐(吉田円佳)は、文化祭でライブをするという夢を叶えるためにやってきた。そしてメンバーとして集められたのが、智、姫子(金城茉奈)、六郎(山田裕貴)だった。バンド活動が禁止されている中、生徒会長の菅野瑛子(加藤玲奈)の手助けもあり、文化祭ライブは成功を収めた。そして、夏のおわりに、智は燐に自分の想いを伝える。だがそれは取り返しのつかない言葉として刻まれ、2人を引き裂いてしまう。なぜ、あんなことを言ってしまったのだろう。もしもやり直せるなら―そう思ったある日、半年前にタイムリープした智は、“あの夏”をやり直すチャンスを手にする。今度は絶対に燐に“告白しない”と心に決めた智。しかし、二度めの夏は一度めと何か違っていた。果たしてライブは成功するのか。二度めの夏はどんな結末を迎えるのか―。僕等の青春には、運命さえ変える、歌がある。
1点!!監督も脚本もどうしたこれ・・・全編放送事故になっちゃってますけど((゚Д゚;)) 登場人物たちの行動と動機も浅っ!薄っ! Σ(゚□゚) 村上虹郎目当てで観ましたが、もし誰かと観に行っちゃってたら確実に謝罪しているレベル。まず、智。燐を好きになるエピソード皆無過ぎ。タイムリープを当然のこととして受け入れ過ぎ。そのせいで中二病感ハンパない。頭の中で「1回目と2回目は~」と言い過ぎ。普通、人はそんなに記憶力が良くないし、「戻った」からといって安心出来ないのに同じ思考パターン繰り返し過ぎ。次、燐。燐役の吉田円佳さんはご愁傷様ですm(--)m 自身のバンドのためになると思って出演したそうですが、女優にしては可愛くないし、台詞が学芸会過ぎて、燐のエピソードも語られないので、彼女の上っ面な笑顔だけが気持ち悪く残ってしまうという・・・事故。歌も上手いと思うのに、作品が良くないために、ただのうるさい高音にしか聴こえなかったです。こういう作品でバラードはマストだと思います。メリハリは大事。残りのバンドメンバー二人は山田裕貴とかが演じているの、キャラ死してて可哀想過ぎでした。ひと夏の!心に残るエピソード!って思いました(>_<)智たちが憧れていたバンドメンバーもあんなおまけみたいな出し方しか出来ないなら出さない方がよっぽどマシ(最初から事故ってるからマシにはならない(爆))村上くんは無垢さと色気が混在していて、これからが楽しみな俳優なのに、若いからキラキラ映画は避けられないにしても、全て糧になる映画に出て欲しいと願ってしまいます。今、若手で一番才能あると思っているので。やーもう悪いところはまだまだきっかり2時間分挙げられるのですが、この辺で。時代劇の名作ばかり書いてる脚本家が、中途半端な作品ばかり出してる監督とキラキラ映画撮っちゃったのが悪かったのかな・・・と思います(涙)2017年公開。
「夜明けを告げるルーのうた」
声:下田翔太主演他。君の“好き”は僕を変える。寂れた漁港の町・日無町(ひなしちょう)に住む中学生の少年・カイ(声:下田翔太)は、父親と日傘職人の祖父との3人で暮らしている。もともとは東京に住んでいたが、両親の離婚によって父と母の故郷である日無町に居を移したのだ。父や母に対する複雑な想いを口にできず、鬱屈した気持ちを抱えたまま学校生活にも後ろ向きのカイ。唯一の心の拠り所は、自ら作曲した音楽をネットにアップすることだった。ある日、クラスメイトの国夫と遊歩に、彼らが組んでいるバンド「セイレーン」に入らないかと誘われる。しぶしぶ練習場所である人魚島に行くと、人魚の少女・ルー(声:谷花音)が3人の前に現れた。楽しそうに歌い、無邪気に踊るルー。カイは、そんなルーと日々行動を共にすることで、少しずつ自分の気持ちを口に出せるようになっていく。しかし、古来より日無町では、人魚は災いをもたらす存在。ふとしたことから、ルーと町の住人たちとの間に大きな溝が生まれてしまう。そして訪れる町の危機。カイは心からの叫びで町を救うことができるのだろうか?圧倒的な独創性で観客を魅了する天才・湯浅政明がほんとうに作りたかった物語が今、ここに誕生する。
6点!!話題の湯浅作品を鑑賞。良い意味で芸術的で自由な、悪い意味で雑な絵図で色々崩壊してるけど、ルーパパが出てきた辺りからストーリーがぐんぐん盛り上がり出して、これは子どもウケ良さそうだなぁと思いました。役場シーン辺りまではテンプレートな展開で下手すると寝ちゃいます(爆)ルーだけはやたら丁寧に描かれていて可愛いです。カイの表情は丁寧な時と雑な時の差が半端ない。他もそんな感じです。日本の伝承といなくなった家族を想う切なさと恨みと、人間の自分勝手さと、大人目線で見ても色々考えさせられるお話でした。ルーとルーパパが完全なる善なだけに、カイたちですら、人間の身勝手さが際立っていました。ルーパパが必死でルーを救いに行く姿とか泣けました。「ルーたちが助けてくれる」って「いやいや、力尽きてるし、子どもだし。もし、助けきれなくて誰か死んだら手の平返すだろうな。」とか嫌な気持ちになってしまいました(>_<)谷花音ちゃんは相変わらず声優も上手くて、このまま女優を続けて欲しいなぁ、勿体ないなぁと思ってしまいました。声すら可愛い。自分の汚れを洗い流したい時に見て、しゃんとしなきゃと思わせてくれる何気に深い余韻が残る作品です。2017年公開。
「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」
トム・クルーズ主演他。全てを焼き尽くす砂漠の地下深く、悲しみと共に歴史に封じ込められた古代エジプトの王女(ソフィア・プテラ)の棺が厳重に安置されていた。二千年の時を経た今、憎悪にまみれた彼女が再びこの世に目覚め、全ての人間たちへ想像を絶する復讐がはじまる―。中東の広大な砂漠から現在のロンドンに隠された地下迷宮を舞台に、神話に封印された邪悪なる王女の復活を描き出す、人智を超えた驚愕の世界へと見る者を誘うアクション・アドベンチャー。
2点!!もう字幕を読むのが面倒臭いくらい同じようなシーンの繰り返しというか、むしろ同じシーン?みたいな(爆)ずっとゾンビに追われて逃げるだけです。ニック(トム・クルーズ)の人となりもわかりにくくて、ジキル博士(ラッセル・クロウ)が出てきてニックの説明をしてくれるまでよくわかりませんでした。ジェニー(アナベル・ウォー)が1回助けてくれただけで「あなた善い人」となるのも意味不明。悪人だって1度は人を助けることもある(爆)アマレット王女役のソフィア・ブテラが圧倒的に美しいです。あんなゾンビめいてるのに美しいって凄い。結局、エジプトの墓は暴いちゃダメってとこに行きつくので早送りで良いかと。あとダーク・ユニバースシリーズにどこかでニックが登場するのかな?もう少し、善か悪かわからない終わり方で終わった方が良かったです。トムの笑顔に砂漠を馬で駆け抜けるって爽やか過ぎて何か違う・・・。2017年公開。
「クリミナル・タウン」
アンセル・エルゴート、クロエ・グレース・モレッツ主演他。ワシントンD.C.で起こった、優等生射殺事件。警察、学校の不可解な対応に疑問を持ち、親友の死の真相を知るために事件を追う高校生のアディソン(アンセル・エルゴート)と幼馴染のフィービー(クロエ・グレース・モレッツ)。踏み込むほどに深まる謎。やがて、二人は戻れないところへと、足を踏み入れていく。優等生の親友はなぜ殺された?卒業の前に僕らは謎を解く。最旬キャストで贈るスタイリッシュ・クライム・サスペンス!
2点!!クライム系は苦手なのですが、本作は主人公が普通の高校生カップルで、日常を送りながら普通に友人の死の真相を知りたがり、恋や家族、進学に迷い悩みながら答えを見つけようとする青春ものでもあったので、観やすかったです。でも、アディソンはかなり危なっかしい青年で、ギャングの元へ行き、「(友人を)殺した犯人を知っているか?」と尋ね、案の定、拳銃を向けられて何の準備も予想もしておらず、焦ったりと、「この子、この街じゃ生きていけないんじゃ・・・。」と心配になりました。フィービーは至ってまともな子で美男美女カップルの初々しい恋模様が可愛かったです。でも、それだけで友人の死の真相も謎とは呼べないほど単純ですし、ハラハラする場面もアクションシーンもなし。アメリカの危険地帯に住む高校生の日常を描いているなら、それはそれで評価出来る部分はありますが、映画として楽しめるかと言われたらそれは別な話です。2017年公開。
「トランスフォーマー/最後の騎士王」
マーク・ウォールバーグ主演他。それは本当にヒーローなのか?オプティマスvsバンブルビー、衝撃の決戦が始まる!?地球上のあらゆるテクノロジーをスキャンする金属生命体トランスフォーマー。彼らの起源は謎の異星人たちにあった。“創造主”と呼ばれる異星人たちは、惑星サイバトロンの再生と地球侵略を計画。それを食い止めるべく一人旅立ったオプティマスは消息を絶ってしまう。オプティマスのいない地球では、凶悪なメガトロンが蘇り、強力な軍団を形成。バンブルビーはオートポットのリーダーとなり、人類と共に抵抗するも苦戦していた。そこにオプティマスが帰還。だが彼の様子がおかしい。眼から不気味な光を放ち、“ダーク・オプティマス”とも言うべき姿に。全人類の前に立ちはだかる地球の破壊者と化した“守護神”にバンブルビーが戦いを挑む!“驚異の映像革命”シリーズがこの夏、トランスフォームする!2017年、最強のヴィジュアルアクション・エンターテインメントを目撃せよ!
5点!!長い!!!「アベンジャーズ」みたいに馴染みのあるキャラならまだしも、初めましてのキャラクターが何パートにも分かれて同時進行で描かれるので、最後はもう「皆で~」みたいになっていて、誰が誰だかわからない!!あまりいなくても変わらないイザベラ役のイザベラ・モナーちゃんが可愛くて良かった。短い時間に描き切れるならいいけど、ギュウギュウに詰め込んで上映時間が毎回延びちゃったというのは良くないです。本来ならもっと活きるキャラクターも大勢の中の一人になっちゃうし、粋なシーンも気付かれないまま終わってしまいます。ヒロインのヴィヴィアン(ローラ・ハドック)はこれまでの金髪イケイケ美女じゃなく、黒髪の頭脳系で、ありだけど少し残念(笑)マーク・ウォールバーグは何をしてもどんなに早く動いてもゆったりしているというか、お父さん感が凄いなぁ。。こんなにときめかないキスシーンがあるんだなぁって(爆)魅力的なキャラクターが多いので、もう少しメインキャラを愛せるように感情豊かに描いて欲しいです。アクションシーンはドッと疲れるくらい凄いのは認めるけど。続編も劇場だと疲れそうだからDVDでいいかなぁって思っちゃいました。2017年公開。
「キングコング:髑髏島の巨神」
トム・ヒドルストン主演他。未知生命体の存在を確認しようと、学者やカメラマン、軍人からなる調査隊が太平洋の孤島“スカル・アイランド(髑髏島)”にやって来る。そこに突如現れた島の巨大なる“守護神”キングコング。島を破壊したことで“彼”を怒らせてしまった人間たちは究極のサバイバルを強いられる。しかし脅威はこれだけではなかった。狂暴にしてデカすぎる怪獣たちが、そこに潜んでいた!この島では、人類は虫けらに過ぎない・・・そう悟った時は遅かった。なすすべもなく逃げ惑う人間たち。彼らがやがて知ることになる、島の驚くべき秘密とは!?果たして調査隊は、島から脱出することができるのか!?スピードとパワーを備えた超リアルなアクション映像がアドレナリンを放出させる、暴走アクションアドベンチャー超大作。
1点!!ああ、予想していたより遥かにアメリカ部隊が最悪で、もうひたすらに眠たかったです。ムカムカとウトウトしかない(爆)これ、続くのか?「ゴジラ」シリーズと合流するのか?怪獣シリーズで何となくヒロインと怪獣の意思が一瞬で通じちゃう、あれ何?アメリカ人が本気でこれに歓声挙げて観てたら引く(>_<)自分から爆弾投げといて反撃されたら逆ギレとか、観るに堪えないです。キングコング以外の巨大生物がコンセプト不明でした。あと、異世界から来た的な説明とか、知識披露してくれそうな人材放置とか、トム・ヒドルストンの筋肉見せてくれないのとか、材料転がしっぱなしなのも耐えられないです。あと、原住民にもうちょっと意思表示して欲しかったです。辛かった・・・しか出てこない。2017年公開。
「ミスミソウ」
山田杏奈主演他。家族が焼き殺された日、私は復讐を決めた。東京から転校してきた主人公・野咲春花(山田杏奈)は“部外者”として疎まれ、壮絶なイジメを受けていた。春花の唯一の味方は、同じように転校してきたクラスメイトの相場晄(清水尋也)。彼を心の支えに必死に耐えてきた春花だが、クラスの女王的存在、小黒妙子(大谷凜香)の取り巻きのイジメグループによる嫌がらせは日に日にエスカレートしていった。そして、ある日、激しく燃え上がる炎が春花の家を覆い尽く。春花の妹・祥子は大火傷を負いながらも助かったが、両親は命を落としてしまった。思いもよらない悲劇に遭遇した春花の心は、崩壊する―。それがきっかけとなって春花は事件の真相を知り、家族を奪ったイジメっ子達に己の命を賭けた凄惨な復讐を開始するのだが・・・。厳しい冬を耐え抜いた後に雪を割るようにして咲く花、三角草(ミスミソウ)。春花はミスミソウのように厳しい冬を耐えて、きれいな花を咲かせることができるのか・・・。春花が選んだ道とは・・・?漫画化・押切蓮介の代表作、伝説のコミックを実写映画化!第17回ダラス・アジアン映画祭コンペティション部門審査員特別賞受賞作。
4点!!原作未読で、山田杏奈目当てです。これを観て被害者の立場にある人たちはスッキリするのかな?小さな力が大きく見える世界で、皆と違う意見を言うことはこうまで難しいことなのかと、一気に中学時代に引き戻される圧倒的な負の力がありました。カチリカチリと歯車がズレていく音が聞こえる感じ。春花が華麗に復讐劇を繰り広げていくのかと思いきや、結構な泥試合になってます。皆、演技はおぼつかなかったけれど、下手ではなくて、上手い具合に不安定な感じに変換されていて、思っていたより酷いことにはなってなかったです。山田杏奈ちゃんは本作を経てのドラマ「幸色のワンルーム」の表情の方が凄味がありました。武器が都合よく春花の手元にいつもあったり、子どもたちが消えても見つからないまま物語が進んだりと完全にファンタジーな世界観ではありましたが、村の閉塞感だけは一流のリアルさで、だから、映画として成り立っていたと思います。血糊の量ハンパない(^^;)若手俳優ばかりが出ている作品でここまで容赦なく振り切っているのは久々だという意味では爪痕を残せている作品です。2017年公開。
「ローガン」
ヒュー・ジャックマン主演他。少女と刻んだ、最後の爪跡。ミュータントがほぼ絶滅し荒廃した近未来。ローガン(ヒュー・ジャックマン)は、治癒能力を失いつつあった。そんなローガンに年老いたチャールズ・エグゼビア(パトリック・スチュワート)が託した最後のミッションは、絶滅の危機にあるミュータントの唯一の希望となるローラ(ダフネ・キーン)という謎めいた少女を守ることだった。強大な武装組織の襲撃を逃れ、車で荒野を旅する3人の行く手には、想像を絶する運命が待ち受けていた・・・。アメコミ映画を超越した過激な世界観とエモーショナルな物語。孤高のヒーローの集大成として体現される誰も見たことのない“生身の人間”ローガンの魂の叫び!
5点!!またしても寝オチして観直しました。「涙なしには観られない」という感想が多く、期待値を上げ過ぎました(^^;) 10年以上にわたるシリーズのラストとしてはハリウッドのよくあるSF的なまとめに収めるのは拍子抜けかなぁと思いました。あるある設定過ぎる。ローガンが過去の自分と向き合い、自分に殺される側の気持ちを知ったり、人生の終わり直前に親子愛を知ったりするのは、感動的でしたが、ロードムービーにしてはストーリーがぶつ切りに感じてしまって、気持ちが高まっていかなかったです。それより、どうしてこういう状況になったのか?他のマグニートーとか皆はどういう最後を迎えたのか?どれくらい時間が立っているのか?など気になることが多過ぎて、ストーリーに集中出来ず(>_<)「X-MEN」シリーズは過去作品への愛が足りなさ過ぎる!!と思います。ダフネ・キーンは演技はまだまだだけど、アクションがキレキレで凄いです。もう、パラレルワールド的な作品はこれ以上作られないといいなぁ。2017年公開。
「シドニー・ホールの失踪」
ローガン・ラーマン主演他。シドニー・ホール(ローガン・ラーマン)は、高校生の時に執筆した小説が予想外の大ヒットとなり、戸惑いながらも売れっ子作家の道を歩んでいた。しかし、その賛否両論な内容が、読者のみならずシドニーの人生をも狂わせてしまい、彼はついに跡形もなく失踪してしまう。シドニーの失踪から5年、アメリカ国内の書店では彼の本が燃やされる不審な連続放火事件が発生し、その実行犯を警察は追っていた。徐々に紐解かれていく、天才作家の成功と失踪に隠された真実とは?
8点!!時系列が5年という短いスパンの間を幾つも行き来しながら、しかも同じ時系列でも相手が違うこともあるので、混乱します。じっくり腰据えて観ないとわからなくなってしまいますが、その分、丁寧に描いているのと、どんでん返しのトリックが2~3つ用意されているので、後半引き込まれますし、本では描かれない本当の人生って不幸な偶然の連続があるし、切ない真相に涙しました(;_;)ローガン・ラーマンは寂しげな微笑みが似合います。でも、10年くらいずっと高校生役やってるなぁ(^^;)ヒロインのメロディーを演じたエル・ファニングも少女と大人の演じ分けがきちんと出来ていたし、等身大で良かったです。マーガレット・クアリーとか何気に次世代の俳優も何人か出てます。ミステリーは得意ではないのですが、実はこうでしたというクライマックスからの展開の中で、シドニーのどうにもできない心情と信念にどっぷり感情移入しました。だからこそ、短すぎる青春の輝きも切なくて、大人が青春時代を何年も生きる糧にしている理由がストンとわかってしまいました(笑)ローガン・ラーマンは良い俳優になったし、エルちゃんも可愛いし、ストーリーも良く出来ていて面白い。でも、日本公開しても客は呼びにくい題材と取られたんだろうなぁ(>_<)長編小説とか難なく読める方はハマると思うので、オススメです。2017年日本未公開作品。
「地獄愛」
ローラン・リュカ、ロラ・ドゥエニャス主演他。ふたり一緒に、堕ちていく。シングルマザーのグロリア(ロラ・ドゥエニャス)は、ある日友人の薦めで出会い系サイトを通じてミシェル(ローラン・リュカ)という男と出会う。ミシェルは寂しい女性を夢中にさせ、女性の性的欲求不満を満たすことで生計を立てる結婚詐欺師だった。ミシェルに出会った途端、深い恋に落ちたグロリア。ミシェルの正体を知ってもその恋は冷めることはなく、そばにいるため兄弟と偽り共に結婚詐欺をする道を選ぶ。しかし、つのる嫉妬心がグロリアを狂気へと向かわせ、殺人を犯してしまう。強い愛情で結ばれたふたりの行動はエスカレートしていき・・・。モラルとタブーに背き、欲と本能に従ったその先にあるものとは?「変態村」から10年―<ベルギーの闇3部作>第2弾。実在の殺人鬼カップルをモデルに愛の奈落を描いた問題作。
2点!!ロンリーハート事件を何度目かで映画化した作品です。上映時間短いなと思っていたら、事件の序盤しか描いていなくて、主人公たちが追い詰められていくスリリングな展開はその後からなので、全くなく、何かアート寄りも謎の二人のお話でした。共依存なのだと思いますが、それでもミシェルはなぜこのヤバイ女から逃げなかったのだろう?1度目の殺人以降、ヤバイ展開になるってわかってて、なぜ浮気を繰り返すのだろう?というところが全然描かれていなかったです。最後の浮気相手の女性がグロリアに「浮気したの。」って言っちゃうところも謎だし。何もかも秘密に出来ない人たちの話でした。グロリアがもう肉食動物並みにキレるのが早くて、ミシェルが仕事する時は檻か何かに入っててもらう契約にすればお互い見たくないものは見ずに済んだのにと思いました。4人目までじゃ全然、彼らの深い闇や業が伝わってこないです。ベルギーで高評価だったのがよくわからないです。2017年公開。
「スノーデン」
ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演他。米国最大の機密を暴いた男。彼は、英雄か。犯罪者か―2013年6月。英ガーディアン紙のスクープが世界を震撼させた。NSA(米国家安全保障局)の職員エドワード・スノーデン(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)が、米国政府による膨大な個人情報監視の事実を暴露したのだ。ごく普通の29歳の若者だったスノーデンはなぜ、輝かしいキャリア、恋人と築き上げた幸せな人生を捨ててまで重大な告発を決意したのか?全世界のメール、SNS、通話は、米国政府に監視されていた。家族、恋人、自由、すべてを捨てた若者エドワード・スノーデンの真実に迫る、衝撃の実話。
8点!!どこまでのことを暴露したのか具体的に知らなかったので、難しかったけど面白かったです。○SAってたくさんあるんですね。スノーデンが一石を投じた風な作りにしていましたが、私にはすべてを懸けたけど彼の愛するアメリカにはならなかったと感じました。スノーデンが罰則なしにアメリカに戻れて、公平の元に裁判を受けられるようになって初めて彼が成し得たことになると思うので。スノーデン事件の顛末もアメリカもオバマも隠したまま、「隠してませんよ」って言ってるんだろうなとしか思えなかったです。一時期、パソコンのカメラにシールを貼るのが流行りましたが、私たちに出来ることって本当にそれくらいで。日本はスノーデン事件が明らかになってもアメリカに文句ひとつ言うことが出来なくて。そもそも言う気があるのかっていうレベルで。でも、ベッドから落ちて骨折して除隊して、出会い系で恋人を探してという本当に普通の青年が(天才過ぎだけど)、こういう行動に出ざる得なかったということが意味のあることな気がします。ジョセフ・ゴードン=レヴィットは本人に寄せて作り込んでいて、話し方も変えていて引き込まれました。でも、基本情けないところがある役のベースは同じなんだと思いました(笑)2017年公開。
「IT イット“それ”が見えたら、終わり。」
ジェイデン・リーバハー主演他。子供が消える町に、“それ”は現れる。静かな田舎町に憑りつく恐怖。相次ぐ子供の失踪事件。内気な少年ビル(ジェイデン・リーバハー)の弟も、ある大雨の日に外出し、おびただしい血痕を残して消息を絶った。行方不明の弟を案じる彼の前に、“それ”は突然現れる。自宅の地下室、バスルーム、図書館、そして町の中・・・。何かに恐怖を感じる度に見える“それ”の正体とは何か?その目的は?ビルとその秘密を共有することになった仲間たちを、さらに大きな恐怖が飲みこもうとしていた・・・。全米史上最恐のトラウマとなったスティーヴン・キング原作小説が映画化。
8点!!劇場で観たら驚き=恐怖となるのだと思いますが、DVDで観てしまったのでグロかったけど怖くはなかったです。心理的恐怖を描いているので、子どもの方が影響を受けて怖いと感じやすいのかも。それよりも、怖くないのに最後までハラハラさせるストーリー構成と、「スタンド・バイ・ミー」を彷彿とさせるノスタルジックさ満載の描写が(夏休み!)素晴らしくて、そこに感動しながら観てました(^^)ルーザーズ・クラブのメンバーとベバリー(ソフィア・リリス)のキャラクターも誰が誰だか名前は覚えられなかったけど、個性バラバラなのが揃うとバランスがとても良くて、ワクワクしました。全力で頑張ったのに報われない、乗り越えても報われない少年時代の経験を仲間と共有できることの素晴らしさと切なさに胸がジーンとなる恐怖よりも感動出来ちゃう青春映画です。2017年公開。
「The NET 網に囚われた男」
スパイでも英雄でもない北朝鮮の漁師ナム・チョル(リュ・スンボム)は、いつものようにモーターボートで漁に出るが、魚網がエンジンに絡まりボートが故障。意に反して韓国に流されてしまう。韓国の警察に拘束されたチョルは、身に覚えのないスパイ容疑で、情け容赦ない取り調べを受ける。加えて、ひたすら妻子の元に帰りたい一心の彼に、執拗に持ちかけられる韓国への亡命。しかも、ようやく北に戻された彼を待ち受けていたのは、より苛酷な運命だった。 朝鮮半島の悲劇から現代社会の矛盾と闇に斬り込むキム・ギドク監督の渾身作。
8点!!予想外のことは何も起きない映画ですが、ナビゲーター的立ち位置のオ・ジヌ捜査官(イ・ウォングン)が観客が思っていることと正義の目線をストレートに斬り込んでくれるのと、人間関係が分かりやすく飽きさせない描き方で最後まで引き込まれました。「プンサンケ」級の拷問がくるのかなと思いきや、北も南も意外と制御が効いていて一般市民かも知れない相手だと北でも一応配慮してくれるのがリアルなのかな?と真実が知りたくなりました。ナム・チョルが軍事施設に近いところで仕事をしているだけあって非常に頭の良い猟師で、一般層にまでここまで北の教育が行き届いているのかと思ってしまいました。ジヌとチョルの関係性が良くて、二人が初めて礼を言い合うシーンやチョルが最期の挨拶をするシーン、統一したら会おうと夢のまた夢を半ば本気で願って言うシーンなど泣きそうになるところがいくつかありました。でも、あれだけ何としてでも家族のもとへ帰ろうとしたチョルが最後ああいう行動に出ますかね?「もううんざりだ。」という台詞はキム・ギドクの台詞であって、チョルの台詞ではない気がします。でないと本気で何のために辛酸なめて帰ってきたのかわからない。船を売れば次の仕事に繋げられると思いますし。たった一人の猟師が国境を越えただけで、双方がテレビニュースとして情報戦線を繰り広げるのはリアルなのかな?だとしたら、全然統一する気ないじゃん、平和は遠いなと思いました。2017年公開。
「トンネル 闇に鎖された男」
ハ・ジョンウ主演他。自動車のディーラーとして働くジョンス(ハ・ジョンウ)は、大きな契約を成功させ、意気揚々と妻のセヒョン(ペ・ドゥナ)と娘が待つ家へ車を走らせていた。しかし、ジョンスが山中のトンネルに差し掛かった時、突如頭上から轟音が鳴り響く。尋常ではない音と揺れに不安がよぎったのも束の間、トンネルは崩落しジョンスは車ごと生き埋めになってしまう。ジョンスが目を覚ますと、周囲は巨大なコンクリートの残骸に囲まれ、手元にあるものはバッテリー残量78%の携帯電話、水のペットボトル2本、そして、娘への誕生日ケーキだけだった。一方、トンネル崩落のニュースは瞬く間に国内を駆け巡り、救助隊長のキム(オ・ダルス)らが現場に駆け付けるが、その惨状は想像を遥かに超えるものだった―。韓国を代表する
キャストと気鋭の監督が集結!韓国700万人動員のメガヒット超大作。
6点!!ハ・ジョンウ主演ということで観る前からハードルが上がってしまっていて、終始息もつかせぬ展開になるのかと思いきや、そうでもなく。ジョンスの事故で明らかになる大規模な手抜き工事、要救助者がいるのに、近くで爆破工事を進めようとする政府、世論に負けて捜索活動を諦める書面にサインさせられてしまう妻と韓国が抱える社会問題のクローズアップがメインでした。韓国のスマホ、随分充電保つなぁと思ってしまいましたが、自分があの状況だったらどうするか?をもう一人の要救助者が出てきてから、とても考えさせられました。極限の選択なので人間性がすごく出てしまうと思います(^^;)ペ・ドゥナの押し殺した演技が上手く、ご飯を見つめて食べられないシーンとか、無言なのに滲み出す気持ちがとても伝わり、上手い女優さんになったなと感心してしまいました。結局、何日くらいいたんだろう?すべての口にできるものが尽きてからどのくらいだったんだろう?というところは明らかにされていないので、リアルさには欠けていましたが、一人だったら1週間もしたら幻覚とか出てくるよなぁと考え、ゾッとしてしまう作品でした。2017年公開。
「クリスマス・カンパニー」
アラン・シャバ主演他。そこは人間界から遠く離れた“サンタ”たちの世界。クリスマスまであと4日、サンタクロース(アラン・シャバ)とお手伝いのエルフたちは、人間の子供たちへのプレゼントの準備に大忙しだ。しかし、プレゼントを作っていた9万2千人のエルフたちが、一斉に倒れてしまったからさあ大変!エルフを治すのに必要なビタミンCを手に入れるため、寝ている子供たちにしか会ったことがない、人間嫌いのサンタクロースは渋々人間界に向かうのだが、それが大騒動の始まりだった・・・!タイムリミットは12月25日!果たしてサンタクロースはエルフたちを救い、無事プレゼントを世界中の子どもたちに届けることができるのか!?カラフルな映像美と奇想天外なストーリーでフランスNo.1大ヒット!子供から大人まで家族皆で楽しめる、最高のクリスマス・ムービー。
5点!!最初はセットのショボさ(お菓子ハウスがお菓子に見えない)とフランスドタバタコメディーにありがちな30分くらいバッサリカットしても問題ないやりとりの連続に睡魔が襲ってきましたが、後半のパリのイルミネーションの下を走るソリの美しさや、サンタの世界のプレゼント製造工場の美しさがキラキラしていて見とれてしまいました。何より、サンタクロースがお世話になる弁護士一家の双子ちゃんがキュート過ぎる!!ふくれっ面とかも可愛くて、もう萌えまくりでした♪肝心のサンタのプレゼント工場がブラック会社だったり、フランスの移民国家の問題に片足を突っ込んだりとシニカルな笑いもありつつ、問題の横やりが入りまくりながら物語が佳境に向かってどんどん進むので、よくあるクリスマスものではない、ラスト近くまでどうまとめるのかわからないところは面白かったです。でも、100分が2時間に感じたのも事実・・・。2017年日本未公開作品。
「ソウル・ステーション パンデミック」
声:シム・ウンギョン主演他。死を超えた恐怖、到来。一緒に暮らす恋人のキウン(声:イ・ジュン)とケンカし、夜のソウルの街をひとりさまようヘスン(声:シム・ウンギョン)。その頃、ソウル駅では息絶えた血まみれのホームレスが生き返り、人を襲い出した。襲われた人がゾンビとなり、さらに人を襲っていく恐怖の連鎖が巻き起こり、ゾンビウィルスによるパンデミックの発生を知ったキウンは、ヘスンの父(リュ・スンリョン)と名乗る男とヘスンを探すことに。「新感染 ファイナル・エクスプレス」で鮮烈な実写長編デビューを飾ったヨン・サンホ監督による全世界映画祭で大絶賛された「新感染」の前日譚。現代社会を生きる私たちの胸をえぐる、恐るべき問題作の登場!
6点!!初韓国アニメーションです。この状態からどうやって「新感染」の搭乗客たちは次の日に問題なく特急電車に乗り込んだんだろう??相変わらず、ゾンビの描写が面白く、鉄骨を渡るゾンビに「そう来たか!」と笑ってしまいました。韓国軍の配備早いなー。あと、韓国男あるあるの「仕方がなかったんだ。」と言いたいがための最後に謎の情を出してくる感じの狡さにドン引きでした。ヘスンの父親の正体にはまぢか!!と驚愕!底辺層で搾取出来るだけ搾取してやろうとする負の連鎖をエグく描いているR指定+のアニメーションでした。もう少しコンパクトにして「新感染」本編とセットの短編にした方が面白いと思います。2017年公開。
「ジュリーと恋と靴工場」
ポーリーヌ・エチエンヌ主演他。歌って、踊って、闘って!がんばれ、ジュリー!25歳、恋人に振られシングル、無職、銀行口座も空っぽ、職を探すもなかなか定職に就けない女の子、ジュリー(ポーリーヌ・エチエンヌ)。そんな彼女が、50年の歴史を持つ高級靴ブランドの工場で正社員になれるかどうかのチャンスをつかむ。しかし、そこは近代化の煽りを受けて、工場閉鎖も危機に直面していた。職人の意地とプライドをかけてアインデンティティを求めるたくましい女たちとともに靴工場閉鎖の危機を乗り越え、ジュリーは本当の幸せを手にすることができるのか?“赤い靴”を選んだ瞬間、私たちは自由へと歩み出す!心躍る、フレンチ・コメディ・ミュージカル!
1点!!コメディーだし、ミュージカルって大抵何とかなるものだと思いますが、お手上げなダラダラさでした。序盤の3曲目くらいでもう寝ちゃいそうに。曲のメロディーはフレンチポップという感じでオシャレなのですが、何でもない内容とオバサンたちのゆるゆるダンスが微妙な間を経て始まるので、ストーリーとミュージカルのどちらもテンポに乗り切れず足の引っ張り合いをしてしまっています。主人公のジュリーもただ「正社員になりたい!」というだけで夢もなければ、靴や職人に魅了されることもなく、明らかに行きずりの男に夢中になり、双方明確な理由もなく寝ちゃうフランスの恋・・・。正社員にはなりたいけれど、運転手をやめてあてもなく目的もなくただ走り続ける旅に出たいという男はアリなんだ・・・みたいな(呆)自立とはほど遠い結末に呆然。靴職人さんたちもそれぞれの抱えている家庭事情なんかがまったく描かれないから、何日も工場前でどんちゃん騒ぎしているようにしか見えないし、社長も工場長もキャラが極薄過ぎて、ヒール役なのに印象に残らないです。久々に時間を返して欲しいと思いました。ジュリーは怒りを社会にはでなく自分にぶつけて一度ちゃんと向き合った方が良いと思います。2017年公開。
「婚約者の友人」
ピエール・ニネ主演他。彼の正体が明かされた時、新たな謎の扉が開く―1919年、戦争の傷跡に苦しむドイツ。婚約者のフランツをフランスとの戦いで亡くしたアンナ(パウラ・ベーア)も、悲しみの日々を送っていた。ある日、アンナがフランツの墓参りに行くと、見知らぬ男が花を手向けて泣いている。戦前にパリでフランツと知り合ったと語る男の名はアドリアン(ピエール・ニネ)。アンナとフランツの両親は彼とフランツの友情に感動し、心を癒される。だが、アンナがアドリアンに“婚約者の友人”以上の想いを抱いた時、アドリアンが自らの“正体”を告白する。しかしそれは、次々と現れる謎の幕明けに過ぎなかった―。「8人の女たち」「スイミング・プール」のフランソワ・オゾン監督最新作。モノクロ×カラーの映像美が仕掛ける頭脳と心を揺さぶる極上のミステリー。
9点!!なんと美しく悲しい物語・・・かと思いきや、アドリアン、なんだこの男!(#゚Д゚) いやいや、全部気付いててそれはないよ、てゆうかアムールのままにと言ったら聞こえがいいけど、はた迷惑過ぎるよと思いました。マネの「自殺」とか、その絵を相手が知っているとしたらあの場で言わなくない?自分を認めて欲しい欲求が強過ぎる行動に引きました。「自殺」が好きな辺りからして、自らを落とすところまで落として幸福を知るタイプなんでしょうけど、これ以上傷つけてはいけない人を巻き込んではいけないと思います。オゾン作品では珍しく戦争批判というか、自分が戦う一個人や国を知らずして戦ってはいけないよみたいな主張を、アンナとアドリアンに双方の国を旅させることで描き出しているのは、素晴らしかったです。でもまぁ、女性からしたら嫌いにはなれない“美しい男”なんですよ、多分。ロミジュリ効果もありますし。でも、この後先考えない男についていったら最後、お先真っ暗になるような。映画の舞台が1919年というところでそれを予感させてますよね(見事!)フランツパパは最後、気づいていた感じだけど、どうなんだろう?あと、戦争が終わったらすぐにあんな風に行き来出来たのだろうか?(特に女性)と疑問にも思いました。全編静かなのに心がザワザワするから全然眠くならないし、男女で意見が分かれて論じたら面白くなりそうな作品です。2017年公開。
「バーフバリ 伝説誕生」
プラバース主演他。赤ん坊を抱えた高貴な女性が大勢の兵士に追われていた。滝つぼまで追い詰められた彼女は赤ん坊を救うため命を落としてしまうが、赤ん坊は村人に拾われ助かった。シヴドゥ(プラバース)と名付けられ勇ましい青年へと成長した彼は、滝の上の世界に興味を持ち始める。そしてある日、ついに頂上の大地へとたどり着き、美しき女戦士アヴァンティカ(タマンナー)と出会い恋に落ちる。彼女の一族は暴君バラーラデーヴァ(ラーナー・ダッグバーティ)が統治する王国と戦いを続けており、そのことを知ったシヴドゥは自ら戦士となって王国へと乗り込んで行った。そこで彼は、王妃でありながら25年間幽閉されている実の母の存在と、自分がこの国の王子バーフバリであることを初めて知る。その背景には、50年前に祖父が建国し、父が王だった平和な時代に、蛮族の侵略による国家存続の危機と王宮を揺るがす王位継承争いという因縁の戦いの歴史があった!数奇な運命に導かれた伝説の戦士バーフバリ。祖父、父、息子―三代にわたる歴史の幕がついに上がる!!「きっと、うまくいく」「PK」を超えインド歴代興収No.1を樹立したスペクタクル・ロマン超大作!
5点!!もうシヴドゥ、強さハンパないから王宮までひとっ飛びでストーリーいらなくない?と思ってしまいました(爆)インドの古典?「マハーバーラタ」をベースに実在のものと神話と色々組み合わせているみたいです。1はざっくり言うと「マイティ・ソー」みたいなお話で、シヴドゥも筋肉隆々でソーみたいなイケメン。でも、争うことになる義兄弟のバラーラデーヴァも似たようなイケメンで長い戦いになるとどちらがどちらかわからなくなるっていう(^^;)インドの古典に興味ないとディズニープリンセスストーリーくらいのファンタジーなので、辛いかなぁ。アクションシーンは新しいアクション豊富で面白かったですが、なんせ長すぎて。アクションシーンでウトウトしてました(>_<)キリが良い感じで終わってくれればもういいかなと思っていたら、ガッツリ2作目へ続く!だし。音楽、男性の声が入ってからハモるのとかすごい好きな感じでした。続編はもっと叙情的に揺さぶられるものを期待して頑張って観てみます。2017年公開。
「バーフバリ 王の凱旋」
プラバース主演他。王を称えよ!マヒシュマティ王国の王に指名されたアマレンドラ・バーフバリ(プラバース)は、クンタラ王国の姫ディーヴァセーナ(アヌシュカ・シェッティ)と恋に落ちる。だが、王位継承争いに敗れた従兄弟のバラーラデーヴァ(ラーナー・ダッグバーティ)は邪悪な策略で王の座を奪い取り、さらにバーフバリと生まれたばかりのその息子の命をも奪おうとする・・・。父バーフバリはなぜ殺されたのか?母ディーヴァセーナはなぜ25年もの間、鎖に繋がれていたのか?自らが伝説の王バーフバリの子であることを知った若き勇者シヴィドゥは、マヘンドラ・バーフバリとして、暴君バラーラデーヴァに戦いを挑む!世界興収300億円突破!すべてを超えた映画史上最大の叙情詩、ここに完結。大叙情詩「マハーバーラタ」から生まれた映画史上最強の吉祥開運ムービー!
8点!!1より説明が多くなるので、少し失速気味で物語を一緒に読んでいる気分になりますが、それでも長編を短時間にギュウギュウに詰め込んでいるので、内容は濃いですし、1と違い、叙情詩の全貌がつかめてくるので面白く、よく出来た古典だなと思いました。でも、親子3代になることで1より男性陣の区別が全然つかない(>_<) パパバーフバリは子バーフバリより、超筋肉質でアンニュイな喋り方が超モテ男って感じです。1はヒロインがディーヴァセーナ?アヴァンティカじゃないの?と思っていましたが、2で納得。ディーヴァセーナが血気盛ん過ぎたせいで起こった内乱とも言えますが、確かに強く美しいヒロインでした(1はおどろおどろしい魔女かと思った)。パパバーフバリとカッタッパのシーンが泣けました。カッタッパは本来なら2で死ぬ運命かなと思ったので生き延びたのが意外でした。過去に囚われた者ばかりが勢揃いなので、そこにポンと入ったシヴィドゥの気持ちが語られず置き去り気味に感じたので、現代パートに戻ってからはもう少しシヴィドゥの言葉があっても良かったかなと感じました。アクションシーンはやはり意外性のオンパレードで、敵方の攻撃もそう来る!?って笑ってしまいそうになるくらい意外なものがあったり、シヴィドゥたち以外の普通の兵士も強過ぎたり、凄すぎて笑ってしまいました(^^;)やはり、神々が登場人物の古典は兄弟間の骨肉の争いがメインなんですね。ボリウッドのエンタメや今の実力を知るという意味でも観ておいて損はない作品です。2017年公開。
「セブン・シスターズ」
ノオミ・ラパス主演他。世界的な人口過多と飢餓による食糧不足から、厳格な一人っ子政策が敷かれた近未来。そこでは二人目以降の子供は児童分配法によって親から引き離され、枯渇した地球の資源が回復する日まで冷凍保存される。セットマン家の七つ子姉妹は、唯一の身寄りである祖父(ウィリアム・デフォー)によって各曜日の名前を付けられ、それぞれ週1日ずつ外出して共通の人格を演じることで30歳まで生き延びてきた。しかしある夜、マンデー(月曜)が帰宅しなかったことで、姉妹の日常は狂い始める。それは7人の姉妹と超管理国家との生死を懸けたバトルの始まりだった。
10年!!面白かった!!私はチラシに書かれている程度のあらすじは読んでから観るので、月曜日が消えた理由までは予想がついており、ラストも想定していましたが、さらに二重三重のトラップが仕掛けられており、それが明かされた時の衝撃がガツーンと泣きそうになってしまいました(;_;) もうノオミ・ラパスの演じ分けが凄いし、姉妹が室内で敵と戦う時の配置とか戦い方の見せ方が上手過ぎるし、心理的な怖さとストーリーとアクションのパンチとスピード感と、そんな生死が懸かっている緊迫のシーンでも笑いが織り込まれている脚本が見事過ぎて、舌を巻きましたw(・o・)w 7人それぞれが未熟な面があり、それを姉妹たちで補い合って乗り越えていくのとか、姉妹間で優位に立ちたくなってしまうあるあるとか、素敵な7人姉妹でした(^^)「アラジン」でイケメン過ぎるジャファーを演じていたマーワン・ケンザリが頼れる彼氏役で、やっぱりイケメンでした。荒廃した近未来の世界観も皆疲れていて、ちょっとした描写だけで人々の考え方がわかる描き方をしていて、ワンカットの情報量がしっかりとあるので、映画観た~という満足感が得られる秀作です。2017年公開。
「ボン・ボヤージュ ~家族旅行は大暴走~」
家族は、ひとつ。どこまでも、どこまでも・・・どこまでッ!?待ちに待った夏休み!コックス一家は“未来のシステム”搭載の新車で、バカンスへと旅立った。ところが、出発して間もなく自慢のシステムがあっさり故障、車は時速160kmでハイウェイを大暴走!極限状態の中で、次々と明かされていく<驚愕の秘密>に家族は崩壊寸前!向かう先には人類史上最大の渋滞が!果たして、罪なき(少しある)コックス一家の運命は?車も悪あがきも止まらない→そして、アカデミー賞スタッフだもの、まさかの大感動へまっしぐら!なのか???極限状態の中、次々と明かされる秘密。家族の絆が試されるハートフル密室コメディ。
7点!!コックス一家の父トム(ジョゼ・ガルシア)がちょっと太った「アイアンマン」のロバート・ダウニー・Jr.そっくりで(あえて似せてる)、車の色もシステムも皮肉ってて、笑えます。フレンチ・コメディ―はかなりゲスいことがあるので、合わないことも多いですが、本作はシンプルでコントみたいな笑いと子どもが終始登場しているので、ゲスさは控えられていて、程良いです(^^)おじいちゃん!!ってなります(笑)これ走行状態のまま全部撮影したんですよね。速度はかなり落としているのは知っていましたが、子どもが移動したり、女性がドア全開で立って叫んだりするシーンもあるので、体張りまくりでヒヤヒヤしました(>_<)最後は目的地かビーチに到着して欲しかったかな(^^;)上映時間もコンパクトで何も考えずに笑える作品です。2017年公開。
「獣道」
伊藤沙莉、須賀健太主演他。とある地方都市で生まれた少女・愛衣(伊藤沙莉)はいつも母の愛に飢えていた。そんなある日、信仰ジャンキーの母親によって宗教施設に送られ7年もの間世間から隔離されて生活をすることになる。自分の居場所を探そうと教祖や信者たちと疑似家族を作り上げていく愛衣だったが、教団が警察に摘発され保護されてしまう。すでに違う宗教にはまっていた母の家にも、初めて通う中学校にも居場所はなかった。愛衣は社会からドロップアウトして万引きと生活保護で生きるヤンキー一家やサラリーマン家庭などを転々として居場所を必死に探すのであった。愛衣の唯一の理解者であり、彼女に恋をする少年・亮太(須賀健太)もまた居場所を探す不良少年であった。亮太は半グレたちの世界で居場所を見つけ、愛衣は風俗の世界にまで身を落とす。やがて二人の純情は地方都市というジャングルに呑み込まれていく・・・。伊藤沙莉×須賀健太、閉鎖した地方都市を駆け巡る地獄の恋の物語。
3点!!二人とも中学生違和感ないわー(笑)伊藤沙莉なんかツインテールにしてると小学生に見える(^^;)地方都市怖い。どこへ行っても不良とヤクザ、真っ当に生きてても巻き込まれるのとか、一生、年故序列や学校関係の力関係が変わらない閉鎖的なところとか、なぜ、地方出身者が上京したがるのか、的確に表現していると思いました。愛衣が毒親から生まれた子の正規ルートまっしぐらなところも、必死だから余計に居たたまれないです(>_<)二人とも、特に愛衣は、心の中はずっとピュアなままなのに。一周廻って二人で幸せな家庭を築き上げてほしい・・・。テンポは割と良いけれど、地方あるあるなだけで特に人に勧められるレベルのものではないけれど、ラストシーンは好きでした。2017年公開。
「最低。」
森田彩乃主演他。私は生きる。全てがいま壊れても。果てしなく続くかのような日常に耐え切れず、新しい世界の扉を開く平凡な主婦、美穂(森田彩乃)。家族に内緒で、AV女優として多忙な生活を送る専門学生、彩乃(佐々木心音)。奔放な母親に振り回されつつも、絵を描いている時だけ自由になれる女子高生、あやこ(山田愛奈)。そんな境遇も性格も異なる女たちの運命は、ある出来事をきっかけに働き始める・・・。紗倉まなの同名小説を瀬々敬久監督が描く“ここから始まる”彼女たちの物語。
2点!!瀬々監督だからと期待し過ぎて肩透かしを食らいました。丁寧に追っていて3人の構成も観やすいですが、ロマンポルノの「牝猫たち」とどう違うの?と思ってしまいました。本作のヒロインたちはAVに関わって生きているのに、AVの世界の中ではまったく救われていないし、辛そうなので、それだったら、AVを題材にしなくても成立してしまうのではないかと感じました。ふわっと浅く描いているだけで、彼女たちが抱えている問題もリアルだけどありきたりだし、メッセージ性に欠けています。“性”が逃げ場としては一番簡単で手っ取り早いのはわかるけれど、色々すっ飛ばしてAVの世界にいくまでの彼女たちの切実さが伝わってこなかったです。原作者の紗倉まなは一番好きなAV女優さんなので、原作もいつか読みたいなぁと思っていましたが、本作を観てしまうと躊躇してしまう作品です。2017年公開。
「女神の見えざる手」
ジェシカ・チャステイン主演他。彼女がアメリカを「毒」で正す―。大手ロビー会社で辣腕をふるうエリザベス(ジェシカ・チャステイン)は、銃擁護団体から仕事を依頼される。女性の銃保持を認めるロビー活動で、新たな銃規制法案を廃案に持ち込んでくれというのだ。信念に反する仕事はできないエリザベスは部下を引き連れ、銃規制派のシュミット(M.ストロング)の小さなロビー会社に移籍。奇策ともいえる戦略によって、形勢を有利に変えていく。だが、巨大な権力をもつ敵陣営を負けてはいない。エリザベスの過去のスキャンダルが暴かれ、スタッフに命の危険が迫るなど、事態は予測できない方向へと進んでいく・・・。政治家の心や世論を動かし、マスコミも操作し、世界を変える決断に深く関与するプロフェッショナル集団=ロイビスト。したたかで巧妙な戦略。国や世論を巻き込む逆転劇がかつてない結末を導く!
5点!!アメリカでは日本の政治家たちが料亭でやるような根回しが会社として幾つも成立しているのか~。確かに政治をしたい人と形勢を変えることを得意とする人は別々にいた方がどちらもボロを出しずらくて良いシステムかも知れないと思いました。日本はあまりに失言や失策で辞職する政治家が多すぎるので。地道に足で稼ぐ票数もアメリカは広いから政治家勢力だけでやりきれないというのもあるのかもと納得。最初、新聞を読んでいるような難しい言葉の連続と速すぎる字幕に、授業聞いてるくらい集中しないとついていけませんでした(^^;)頭の中の情報処理速度を完全に上回ってるっていう。これは実話だったら面白いと思うのですが、フィクションなのかーそうなのかーという感じです。男気溢れるジェシカ・チャステインの演技は見事です。エリザベスのやり方はそんなに奇策でもなくて、どんでん返しのトリックもそんなに驚くものではなかったのですが、2時間以上ある政治ものを、私がどうなるんだろう?と最後まで観れたということはよく出来た作品なんだろうなぁと、見慣れないなりに感じました。2017年公開。
「海底47m」
クレア・ホルト、マンディ・ムーア主演他。想像してください。もしも檻に入れられ、海底に置き去りにされたら―この夏、あなたはもう海に潜れない。メキシコで休暇を過ごすリサとケイト(クレア・ホルト)姉妹は現地の男友達から、海に沈めた檻の中から野生のサメを鑑賞する“シャークケージダイビング”に誘われる。臆病なリサは尻込みするが、好奇心旺盛なケイトに強引に押し切られ、挑戦することに。姉妹を乗せた檻はゆっくりと水深5mの海へと降りていく。初めて間近で見るサメの迫力に大興奮の二人だったが、悲劇は突然訪れる。ワイヤーが切れ、檻が水深47mの海底まで落下してしまう。そこは、無線も届かない海の底。助けを呼ぶ声は届かない。急浮上すれば潜水病で意識を失ってしまい、海中に留まればサメの餌食になること必至。ボンベに残された酸素はあと僅か。全てが極限状態の海底での脱出劇に、生還という結末はあるのだろうか!?ようこそ、死のスキューバダイビングへ。戦慄の深海パニックスリラー解禁!
4点!!クレア・ホルト目当てで観ました。朝一で作業をしている間にちょこちょこ観進めようと思って観始めたら、テンポが良く、サクサク色んなことが起きるので、一気見してしまいました。登場人物がいきなり人生とか語り始めるダレ時間がないのが良いですね。檻の凄い隙間が大きくて「絶対やだ~」と思いながら観てました(>_<)ピンチに陥ってからのクレアの動きが、まぁテキパキと素晴らしいこと!熟練のインストラクターなのかと思いました(^^;)リアルな深海と考えるとありえないこともありましたが、サメに囲まれるという恐怖は十分に感じられる作品です。あんなにサメがウヨウヨいる中で、泳いで助けにきてくれるのかなぁと思いました。水中銃は持ってましたけど。こういう作品には珍しいプチどんでん返しもあって○です(^^)サメとの攻防や姉妹が作業している時のカメラが近距離過ぎて何が起こったのかがわかりにくいので、遠近のメリハリがあればもっと楽しめたと思います。2017年公開。
「シチリアの恋」
チョウ・ドンユイ主演他。留学先の中国でジュンホ(イ・ジュンギ)はシャオヨウ(チョウ・ドンユイ)に一目惚れ。恋人同士になった2人は、やがて結婚の約束も交わす。そんな幸せが永遠に続くと思っていた矢先、ジュンホは突然「別れよう」と言い残し、イタリアへと旅立ってしまう。3ヶ月後、彼が事故死したという悲報が届き、嘆き悲しむシャオヨウ。その姿を陰ながら見つめる優しい眼差しがあった─。幸せの絶頂にいたはずなのに、なぜ彼は恋人のもとを去ったのか?そこにはあまりにも切ない“秘密”が隠されていた・・・。ふたりは奇跡のように出会い、恋に落ちた。永遠の純愛を描いた感動のラブストーリー。
1点!!イ・ジュンギ目当てです。酷評ばかりなのを知っていたので、期待はしていませんでしたが、これは酷い(>_<) 出会いから終わりまで丁寧に描いているわりに、双方が恋に落ちたエピソードがお粗末過ぎるし、ジュンホがシャオヨウの前から消えた後の彼のこじらせ方が、もの凄くはた迷惑。誰も幸せにならない選択は、やはり自己満足なのだと思います。シチリアで恋してないし。イ・ジュンギの韓流パワーで押し過ぎ。イ・ジュンギ、ハリウッドで英語も出来て、日本語も中国語も喋れるのか(驚)金城武みたいに母国語忘れたりしてないのかな(^^;) チョウ・ドンユイは妹系で特に可愛いわけでもなくスタイルが良いわけでもなく、金城武とも共演していたけど、そちらもなかなか酷い作品だったし、演技派なのかクラッシャーなのかわかりません(爆)間違いなく映画館で観なくて良かった~と思う作品でした。2017年公開。
「偽りの忠誠 ナチスが愛した女」
リリー・ジェームズ主演他。彼らが選ぶのは、祖国か、愛か―。ナチスドイツの将校ステファン(ジェイ・コートニー)はレジスタンスのスパイを探すため、オランダに亡命した元ドイツ皇帝(クリストファー・プラマー)の屋敷へ護衛という名目で向かう。しかし、屋敷でメイドとして働くミステリアスな美女ミーケ(リリー・ジェームズと恋に落ちてしまい・・・。ナチス政権下、イギリスの女スパイとドイツ軍将校による許されぬ恋と、陰謀の応酬。リリー・ジェームズはじめ豪華キャスト共演で贈る極上のヒストリカル・サスペンス!
6点!!ドイツ最期の皇帝ヴィルヘルム2世が失権した後のことを知らなかったので、オランダでの亡命生活、王政復古を願っていたこと、それを利用しようとするナチスの動き、イギリスのヴィクトリア女王との親子関係、すべてが初めて知ることだらけで面白かったです!物語の主軸はステファンとミーケのラブストーリーで二人だけのシーンばかりなのに、程良い案配でそうした政治の動きが差し込まれるので、ナチス将校が征服した先で現地の女性と恋に落ちるよくある話に陥らなかったのだと思います。こういうお話だと最後は男と女が打ち合いになってとか、どちらかが死んでとかいう結末が多いですが、本作はそのどちらでもなく、ナチス将校ステファンがまさかの盲目の恋状態っていう。そういう甘い展開は予想していなかったので、驚きました。そして、本作のリリー・ジェームズは脱いでるし、抜群に可愛い。こんな可愛いメイドがいたら、そりゃ邪見に扱えないです(爆)でも、全体的に評価できるところばかりなのですが、盛り上がりには欠けるんですよね・・・音楽かな?クライマックスに撃ち合いがないからかな?ハラハラドキドキ、エモーショナルな感じではなかったです。でも、ナチス政権が台頭して王様ってどうなったっけ?という方には目から鱗なので、ぜひオススメしたい作品です。2017年公開。
「おとなの事情」
ジュゼッペ・バッティストン出演他。スマホの中に、人に言えない秘密はありますか?ある満月の晩。エヴァ(カシア・スムトゥアニク)とロッコ(マルコ・ジャリーニ)夫妻が友人達を夕食に招待した。集まったのは幼馴染の親友でもある2組の夫婦と1人の男、全員で7人。美味しい食事にお酒も入り話が弾む中、ふとエヴァが提案する。「私達本当に親友かしら?お互いが信用できるなら携帯電話を見せ合わせない?」スマホの着信やメールを、本人の代わりに妻や親友がチェックするという、前代未聞の危険なゲームが始まった!人の不幸は蜜の味とばかりにそれぞれの秘密を笑っていると、いつしか手に汗握るサスペンスフルな展開に。笑いとスリルが交錯する傑作ヒューマンドラマ。隠し続けてきた秘密の暴露から見えてきたのは、悩みながら生きる、おとな達の姿だった。イタリア版アカデミー賞で作品賞・脚本賞受賞!
3点!!これ日本でリメイクするのか~相当痛々しいことになりそう。スマホや手帳だけでなく、個人のプライバシーに関するものは、たとえ家族でも尊重されるべきだし、それでもどうしてもスマホを覗きたいというならば、その後どうするかを決め、覚悟して臨むべきです。例えば、浮気の心配がありスマホを覗く場合、自分がどうするかではなく、配偶者が「愛人に本気だから別れてほしい」「原因があなただ」と言われた時、どうするかを決めもせずに、他人のパンドラの箱は開けてはならないということだ。覚悟が足りな過ぎる。ペッペは秘密を暴いてほしいという気持ちもありましたが、言い出しっぺのエヴァももしかしたら、秘密を公にし事を動かしたかったのかも知れないと感じました。なぜ、「誰もそんなゲームやるべきじゃない」と最初や途中で言わなかったのだろうか?予測能力なさすぎじゃない?日本と違ってイタリアのパーティーはめっちゃ長時間なんだし(爆)それに暴露された秘密はゲームをしなくても直近でバレるの確定なものもあったので、いずれはバレる。でも、ワンクッション置くことで被害を最小限に抑えたいのが大人の処世術なのかな?あとは、秘密を暴露されても女性同士の関係性はほとんど揺らいでいなくて、キャットファイトはあると思っていたので、そこは肩すかしでした。これからくるメールと電話だけでなく、履歴も見られていたらアウトでしたね(>_<)自分の”暴きたい”欲求は自分だけでなく大切な人を傷つけることに気付けない大人子どもたちの笑いゼロな作品です。2017年公開。
「Viva!公務員」
ケッコ・ザローネ主演他。小学校の教室で教師が子供たちに将来の夢を聞いている。獣医、音楽家と次々と答える子供たち。自分の番が来たケッコ(ケッコ・ザローネ)は、元気よく「公務員」と―。夢を叶えてケッコは公務員になったが、15年目に公務員削減の対象となり、早期退職か転勤かの選択を迫られる。担当のシローニ部長はケッコをイタリア各地に始まり、遂には極寒のノルウェーの離島に送り込むが、ケッコはそんな嫌がらせに屈せず職にしがみつく、だが・・・。まっ青な海と空、輝く太陽、底抜けに明るくて温かいイタリアの風に乾杯!!「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」の興収を3日間でぬりかえイタリア映画史上興収NO.1の大ヒット作!
3点!!公務員をわかりやすくディスったテンションで始まりましたが、観ているうちにこんなにも確信をもって何かにしがみつけるって視野が狭かろうが何だろうが、幸せなことなのではないか?とケッコを見ていて思いました。要は人生の幸せを何に重きを置いているかの問題なわけで。就労時間、及び仕事とは耐え続けること、そんな中でもなんだかんだ楽しみを見つけてやり過ごすのは、どこの国の公務員でも同じなんだなぁと(^^;) 忍耐力と諦め力はハンパないですよね、彼ら。わかりやすいコントの繰り返しみたいな作品なので、1時間ちょっとでも長く感じましたが、他国の公務員事情ってあまり入ってこないので、面白く観ることができました。2017年公開。
「スイス・アーミー・マン」
ポール・ダノ、ダニエル・ラドクリフ主演他。君となら、きっと生きて帰れる―。無人島で助けを求める孤独な青年ハンク(ポール・ダノ)。いくら待てども助けが来ず、絶望の淵で自ら命を絶とうとしていたまさにその時、波打ち際に男の死体(ダニエル・ラドクリフ)が流れ着く。ハンクは、その死体からガスが出ており、浮力を持っていることに気付く。まさかと思ったが、その力は次第に強まり、死体が勢いよく沖へと動きだす。ハンクは意を決し、その死体にまたがるとジェットスキーのように発進!様々な便利機能を持つ死体の名前はメニー。苦境の中、死んだような人生を送ってきたハンクに対し、メニーは自分の記憶を失くし、生きる喜びを知らない。「生きること」に欠けた者同士、力を合わせることを約束する。果たして2人は無事に、大切な人がいる故郷に帰ることができるのか!?世界が絶賛した奇想天外な青春・サバイバル・アドベンチャー!!
3点!!シュール。序盤の死体のガスで海を渡るところがハイライトなので、97分あるけど、あとは目新しいこともなく画的な変化も少なく眠たいです。もう少しハンクのバックボーンと真実のどんでん返しが大きくないと最後まで我慢するのが辛いです。結局、ハンクはなぜ無人島に流れ着く羽目になったの?とか知りたかったです。写真持っていただけで心配から嫌悪になってしまうのか・・・。2017年公開。
「ベイビー・ドライバー」
アンセル・エルゴート主演他。名前はベイビー(アンセル・エルゴート)。組織のドライバー、運転のの天才。音楽を聴くことで、事故の後遺症の耳鳴りが消え、その才能が覚醒する―。天才的なドライビング・センスを買われ、強盗組織のメンバーを逃がす「逃がし屋」として仕事をこなすベイビー。組織のボスのドク(ケヴィン・スペイシー)、すぐにブチ切れるバッツ(ジェイミー・フォックス)、凶暴すぎる夫婦、バディ(ジョン・ハム)とダーリン(エイザ・ゴンザレス)。彼らとの仕事にスリルを覚え、才能を活かしてきたベイビー。しかし、このクレイジーな環境から抜け出す決意をする。それは、恋人デボラ(リリー・ジェームズ)の存在を組織に嗅ぎつけられたからだ。自ら決めた“最後の仕事”=“合衆国郵便局の襲撃”がベイビーと恋人と組織を道連れに暴走を始める。
3点!!「アントマン」のエドラー・ライトが監督をしているので、クスリと笑えるシーンがあったり、構成もシンプル過ぎるくらいシンプルで裏社会モノにしてはわかりやすく、キャストも豪華なので最後まで観れちゃいます。でも音楽、映像、アクションのバランスが取れていないので、音楽が悪目立ちしちゃってる。ただ、大音量でノリたい人しか楽しめない。銃声でリズミカルに鳴るシーンは「お!」と思いましたが、そこだけで、本当は最初から最後までそういうこだわりを期待してました。ベイビーとデボラが2~3回あっただけなのに命預けられるほどになってるのも意味わからないし、ドクの最期の行動もそれまでキレ者だっただけに「???」ってなりましたし。音楽と台詞の音量バランスもおかしかったので、家だと音量調節しながら観なければならないのも大変でした(>_<) 2017年公開。
「オクジャ okja」
ティルダ・スウィントン、ジェイク・ギレンホール出演他。心優しい巨大生物オクジャと一人の少女ミジャ(アン・ソヒョン)、そしてお祖父ちゃん。田舎で平和に暮らしていた彼らが、現代社会の科学倫理と動物愛護主義、企業欲の醜い争いの渦に巻き込まれていく。鬼才ポン・ジュノが描く現代のおとぎ話。
10点!!食肉産業を肯定する側、否定する側、ひいてはベジタリアンにまで皮肉が効いていて、ブラックジョークと風刺のオンパレードだし、いつもより商業的に作られている!文句なしに面白かったです(*^^*) オクジャって豚だったのか!(驚)オクジャという新生物の話かと思ってた(爆)オクジャがトトロみたいで森もファンタジー感満載で、最後のスーパーピッグ夫婦は「千と千尋の神隠し」で豚にされちゃった両親みたいで、ジブリへのオマージュがあるのかなぁと思いながら観ていました。ミジャが「イーサン・ハントか!」っていうくらいインポッシブルな身体能力を発揮する辺りから、予想外のことが同時進行に発生しジョークも効いているので、輪驚き笑い、ツッコミながら観てました(笑)アジアの監督がハリウッドの俳優をメインで使うと、双方が引っ張り合った結果、中途半端なものが出来がちだけど、ティルダ・スウィントンはいつものティルダだし、ジェイク・ギレンホールはどこから声出してるのってくらい高音だし、チェ・ウシクは喋ってないのに面白いっていう(笑)リリー・コリンズ目当てで観ましたが、どの素材もちゃんと活きていて最高でした。いつも通りバッドエンドかと思いきや、切ないくらいに留めて、食育について考えさせられる余韻を際立たせているのも流石です。すごいなー、ポン・ジュノ。そして、これが劇場公開されなかったのは勿体ない。ポン・ジュノ苦手って人でもすごいハイテンポ&ハイテンションでどんどん物語が進むので、これはオススメです。2017年日本未公開・NETFLIX作品。
「暗黒女子」
飯豊まりえ、清水富美加主演他。学園のカリスマ“白石いつみ”の謎の死―「この中の誰かが彼女を殺した。」セレブ女子高生たちが通う聖母マリア高等学院。ある日、学院の経営者の娘で、全校生徒の憧れの的だった白石いつみ(飯豊まりえ)が謎の死を遂げる。校舎の屋上から落下したのだが、自殺か他殺か、事故なのかもわからない。やがて、いつみが主宰していた文学サークルの誰かが彼女を殺したという噂が立つ。いつみの親友だった澄川小百合(清水富美加)がサークルの会長を引き継ぎ、部員が自作の物語を朗読する定例会を開催する。今物語が5つ、動機と結末も5つ―果たして真実はあるのか?あなたの予測をすべてブチ壊す驚愕のラスト24分!学年一の美少女を殺したのは誰?イヤスミの傑作「全員悪女×ダマし合い」“裏切り”エンターテインメント。
3点!!原作未読です。意外と本格的に作られているなと思う序盤でしたが、志夜(清野菜名)のエピソードがあえてなのか陳腐で、そこからだんだんダークファンタジーに寄り過ぎてしまったかなという印象。サークルのメンバーはそれぞれ本当に隠蔽が必要レベルのことをヤラかしているのですが、それも女子高生というフィルターがかかっているからなのか、物語のエッセンス程度に薄められてしまっているのも、クライマックスのどんでん返しの凄さが生きてこず、残念。猛獣使いだった悪女いつみがコロッと良い人になってしまうのも腑に落ちない。先生との関係は刺激が足りないって言ってたけど、刺激が足りないと言ってた相手とのささやかな幸せを望むようになったきっかけは何なのだろう?新たな駆け落ちという自分ストーリーに酔っているということだろうか?文学サークルに闇鍋って・・・そこは煮込みスープとかにしなくていいの?と苦笑い。そもそも、他殺の噂を広まっていたならば、4人はそれに関与せず、創作にも参加するべきではなかった。示し合わせて互いのせいにすることの方が、皆が捜査され、彼女たちの秘密が明るみになる危険性が高まるのではないのだろうか?彼女たちが創作するしかない状況に追い込むよう裏で小百合が動いている描写があれば納得いったけど、ツメが甘い感じ。飯豊まりえと清水富美加が演技でもかなり引っ張っていたので、物語が引き締まっていたのは良かったです。2017年公開。
「ラビング 愛という名のふたり」
ジョエル・エドガートン、ルース・ネッガ主演他。ただ、一緒にいたかった―その切なる願いが、世界を変えた。レンガ職人のリチャード・ラビング(ジョエル・エドガートン)は、恋人のミルドレッド(ルース・ネッガ)から妊娠したと告げられ、大喜びで結婚を申し込む。時は1958年、ここバージニア州では、異人種間の結婚は法律で禁止されていた。だが、子供の頃に出会って育んだ友情が、愛情へと変わっていったリチャードとミルドレッドにとって、別れるなどあり得ないことだった。二人は法律で許されるワシントンDCで結婚し、地元に新居を構えて暮らし始めるが、夜中に突然現れた保安官に逮捕されてしまう。二人は、結婚か生まれ故郷を捨てるか、二つの一つの選択を迫られる。1958年、異人種間の結婚が違法だった時代に結ばれた、ラビング夫妻の感動の実話。アメリカ史上最も純粋なラブストーリー。
6点!!多様性が叫ばれているのに多様性が認められない今の日本に暮らしていると、彼らが普通に笑って自由に生きることがどれほど困難だったか、長引く裁判でどれほど心身ともに疲弊したのか、とても共感しました。「選択肢はあげてるでしょ、引っ越せばいいじゃん」という人がいるかも知れないけれど、基本的人権が尊重されるもとで普通に暮らしたいだけなんです。こんなことで育った土地や人を嫌いになりたくないんです。遥か昔の偏った何の根拠もない害悪を振りかざす一部の人たちに人生を阻まないで欲しいです。悪いことなど何もしていないのに善悪の判断がつかない人たちによって何かを強いられることに心が悲鳴を上げてしまうんです。それはもう生きてるって言えないから。誰もが大声を上げて主張したいわけじゃないから、後半のリチャードの心境も痛いほどわかりました。叶うかどうかわからないもののために自分の人生の貴重な時間や大切な者たちを犠牲にしたくないんです。頑張り続けるのってうつ病になるくらい疲れるし病んでしまうくらい大変なことなんです。ラビング夫妻の自由が勝ち取れて良かった。でももっと前にももっとたくさんの人たちが犠牲となっていて、今も犠牲者は増え続けている。戦える気力がある人は戦えばいいし、ない人は自分に出来ることから始めればいい。正常性バイアスによっておかしいことを正常ととらえずに、きちんと自分の中の物差しを曇りなく生きたいとあらためて思う作品でした。2017年公開。
「真白の恋」
佐藤みゆき主演他。恋をした真白は“普通”の女の子でした。渋谷真白(佐藤みゆき)は、生まれてからこれまで、家族と共に富山で暮らしている。見た目にはそれとわからないが、真白には、ごく軽度の知的障がいがある。日常生活に支障はなく、現在は父の営む自転車店の店番をしたり、飼い犬の世話をしたりと、元気に暮らしている。ある日、兄の結婚式で神社を訪れた真白は、東京からやって来たフリーカメラマン、油井景一(福地祐介)に出会う。真白の、生まれて初めての恋。応援する人、心配する家族。その中で真白は何を感じ、どう成長していくのか・・・。自然豊かな富山に暮らす、ひとつの家族の「優しさ」と「葛藤」を描く。この映画が、あなたの心に響くことを願って。
6点!!家族って厄介。信じてると言って、実は1番信じてなかったりする。”心配”という善意の押しつけで縛りつけ、逃げ出そうとしたら全力で止めに来る。善意だから、家族だから無下にできないことを分かっていて、どこまでも土足で踏み込んでくる。守ってるつもりで誰よりも傷つけてるのは、その”家族”だったりすることに気付いてない、もしくは認めない。本人の意に反して閉じ込めたり足止めしたりするのは虐待だから。「親心だから仕方ない」なんて言葉で片付けていいことじゃないんだよ。日本は基本的に共依存スタイルの育て方がノーマルとして認められちゃってるから、それがやばいと自覚した方がいい。成長しなきゃいけないのは親だったりするんだよ。子どもが傷ついた時に寄り添ってあげられて、助けを求めて来た時に全力で守ってあげられるのが良い親なのだと思います。まじで昭和な家族の話。でも地方だと色濃く、都会でもまだまだこれが通用しちゃうから、日本、怖い国だなと思う。まじで被害者の会立ち上げたいくらい、真白の生きにくさや切なさが伝わってくる作品でした。真白の話し方は見た目わからない設定ならもう少し普通でも良かったと思いました。2017年公開。
「海は燃えている イタリア最南端の小さい島」
ぼくたちは生きている。悲劇のすぐそばで。12歳の少年サムエレは、友だちと手作りのパチンコで遊び、島の人々はどこにでもある毎日を生きている。しかし、この島には彼が知らないもうひとつの顔がある。アフリカや中東から命がけで地中海を渡り、ヨーロッパを目指す多くの難民・移民の玄関口なのだ。島の人口約5500人に対して、今は年間5万人を超える難民・移民がランペドゥーサ島へやってきている。島には巨大な無線施設が建ち、港には数多くの救助艇が停泊している。そんな緊迫した様子とは対照的に、島の日常は流れていく。同じ島にありながら、島の生活と難民たちの悲劇は決して交わることがない。両者を結ぶのは、島でたったひとりの医師のみ。島の人たちを診察する傍ら、島にやってきた多くの難民たちの検診や死にも立ち会う。彼は言う「こうした人々を救うのは、すべての人間の務めだ。」少年サムエレにも変化が起こり、左目の弱視が見つかり、矯正メガネをつけることになる。それはまるで、今まで見えていなかったもうひとつの目で、未知の世界を見るかのように―。ジャンフランコ・ロージ監督最新作でおくる難民のいる世界を静かに見据える、衝撃のドキュメンタリー。第66回ベルリン国際映画祭金熊賞受賞作。
1点!!ベルリンで金熊獲ったってことで観てみましたが、ベルリン苦手なんですよね~今回も苦手方面のやつでした。本当に淡々とドキュメンタリーしてる。演出入ってる感じするけど、静かに淡々と。コロナ前なんですよね、この映画。コロナ禍に入って、こんなに毎日数百名単位で来ていた難民はどうなったんだろう?てか、これだけの救助体制が整っていて、島に医者一人ってどういうことー!?一人で緊急治療室10名以上ってどうやって対応してるの?島民とまったく交わらないのも描かれてましたけど、なんで?どっか外部遮断された施設か何かに収容してるの?島の子どもたちは海でも泳ぐのにまったく、遭遇しないの?反対側とか分けてる感じもしなかったけど、謎。誰かが感情を荒上げたり叫んだりとかもなく浮かんだ疑問もサラサラと流れるような構成。これが日常だよってことが言いたいのかな?結構眠くなったら元も子もないと思うのだけど。。。2017年公開。