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ゆゆの勝手に映画評(2018)

「パディントン2」

 声:ベン・ウィショー主演他。イギリス生まれの世界中で人気のモフモフクマ、パディントンが帰ってくる!ロンドンで人気の紳士すぎるクマのパディントン(声:ベン・ウィショー)。ある日、彼が見つけたのは、世界で一冊の飛び出す絵本。パディントンはアルバイトをし、100歳を迎えるルーシーおばさんに絵本をプレゼントしようとしますが、実はこの絵本は宝の地図!落ち目の俳優フェニックス・ブキャナン(ヒュー・グラント)の仕業で、パディントンは絵本を盗んだ容疑者になってしまいます。果たして、パディントンは絵本に隠された謎を解き、自らの無実を証明できるのでしょうか?映画「ハリー・ポッター」シリーズのプロデューサーが贈る世界的ヒット作第2弾!

10点!!やだ超泣ける!!一見、可愛いクマのハートフルストーリーかと思いきや、前作を遥かに上回るアドベンチャーにアクション、友情、家族愛と、てんこ盛りでハラハラドキドキしっぱなしでした!(*^▽^*) パディントンは紳士的な態度だから忘れてしまうのですが、まだ子どもなんですよね。どうしたらそんなにトラブルの連続技を繰り広げられるの!?と、もうやること為すこと全部予想の斜め上(*゜Q゜*) 某バラエティー番組「はじめてのおつかい」を観ているような親心で、一瞬も目が離せません!ブラウンパパとママの活躍もパワーアップしていて、まさかの伏線は見事でした☆パディントンとブラウン一家の冒険に、声を上げて笑ったり、ウルウルしたり、観客は老若男女全員、満面の笑顔で鑑賞していました(*^¬^*) ヒュー・グラントは、どこかダメダメな可愛さとセクシーさが未だ健在で、いつ観ても魅了されてしまいます(*´∇`*) 一線に返り咲いて欲しいなぁ♪遊園地とか移動型とは思えないほど豪華絢爛でキラキラしていて、牢獄もパディントンが入るとホテルのアフタヌーンティーみたいになっちゃって(笑)、画面の端から端までロンドンとは思えないほどカラフルで、一回じゃ観足りないです。何気にスピーディーな展開ですしね(*>▽<*) 第3弾も是非作って欲しいなぁ。パディントン大好き過ぎる!!ヽ(^○^)ノ 2018年公開。

 「キングスマン:ゴールデン・サークル」

 タロン・エガートン主演他。秒でアガる。世界的麻薬組織、ゴールデン・サークルの攻撃により壊滅したキングスマン。残された2人、エグジー(タロン・エガートン)とメカ担当のマーリン(マーク・ストロング)は、バーボン・ウイスキーの蒸留所を経営するコテコテにアメリカンな同盟スパイ機関:ステイツマンと合流。さらに、彼らの前には、死んだはずのハリー(コリン・ファース)まで現れる!一方、上品な見た目に反して超サイコなゴールデン・サークルのボス、ポピー(ジュリアン・ムーア)は、世界中の麻薬使用者を人質にした驚愕の陰謀を始動させていた。果たして、エグジーの前に現れたハリーの秘密とは?そして、一流エージェントに成長したエグジーは、敵の陰謀を阻止することができるのか!?2018年冬―スーツとブーツが同盟する!全世界をブッ飛ばした超過激スパイアクションが、常識破りのパワーアップで帰ってくる!

10点!!2時間21分もあるけどアッと言う間で、前作を遥かに凌ぐ驚きと悲しみに満ちた作品です(;_;)アクションも皮肉も数倍増しになっていて、アメリカの麻薬中毒者壊滅を狙う麻薬組織を潰そうとするイギリスのキングスマン+米ステイツマンという、皮肉に皮肉を重ねた上に、アメリカの麻薬社会問題を強烈に嘲笑するパンチの効いたストーリーになっていますw(*゜Q゜*)w アクションは速過ぎて見えないです(^_^;) 冒頭のカーアクションからスパイグッズフル発動で、一気に引き込まれました。あと、グロさも増していて、ちょっと冒頭でシネマフードを食べられなくなりました(>_<) エグジーが前作でティルデ王女(ハンナ・アルストロム)と恋仲になったのを忘れていて、「え?誰?」ってなりました(爆)序盤のハリーを偲ぶエグジーや、二人の再会、キングスマンの壊滅と相次ぐ仲間の死と、感傷たっぷりで、アクションシーンなのに感傷を引きずっていて泣けます(;_;)前作のハリー同様、ロキシー(ソフィー・クックソン)には生きていて欲しいなぁ(>_<)あと、ハリーの狙いを外しまくり動揺しながらも表情に出さない紳士ぶりに萌えました(*´∇`*) スパイものが苦手な私でも解りやすく、猜疑、裏切り、共闘、孤独、師弟に華麗なスパイミッションと、端から端からまでどっぷりスパイ映画を堪能出来ます(*^O^*) エルトン・ジョンはカメオ出演じゃなくて、がっつりアクションまで披露してくれてます(笑)最後に出てきたミシェル・ファイファーに似た女性は次の敵かな?やはり、イギリス的なスパイグッズの方がスタイリッシュで格好良いので、続編はその方向で期待したいです(*^¬^*) 2018年公開。

 「5パーセントの奇跡 ~嘘から始まる素敵な人生~」

 コスティア・ウルマン主演他。ぼやけた明日が、輝き出すー「5つ星ホテルで働きたい!」先天性の病気で95%の視覚を失った青年サリー(コスティア・ウルマン)が夢を叶えるために一世一代の“大芝居”を打つ!なんと目が見えないということを隠して、一流ホテルで見習いを始めるというのだ。持ち前の明るさと機転を利かせ、周囲の助けも借りながら、ホテルの研修課題を次々とクリアしていくサリー。しかし、ラウラ(アンナ・マリア・ミューエ)との出会いにより、完璧だった偽装計画が徐々に綻び初めてしまう。果たして、無謀とも呼べる夢は叶うのか、そして恋の行方は?ドイツ全土で大ヒットを記録した感動の実話を映画化!笑って沁みて元気になる!夢、挫折、努力、友情、そして恋愛。人生に大切なことがすべて詰まった、感涙必至のハートフル・エンターテイメント!!

10点!!スクリーンから溢れ出す勇気と努力と信じる力に溢れる涙が止まらない!!・゚・(。>д<。)・゚・ そして、コスティア・ウルマン、愛されイケメン!(*^^*) 障害者が健常者と同じように働くのは難しい。それは、職種によっては許可されていないものもあるし、周囲から無理だと言われ続けるので、100回くらい言われたところで大抵、心が折れるから。その点、サリーは後天的に(先天性疾患だけど)症状が出たのもありますが、物凄い努力と強い意志によって、高校を卒業し、5つ星ホテルの研修を次々パスしていきます。そして、その勤勉な人柄と努力を惜しまない姿は、周囲の人々の心も動かしていきます。もう、高校卒業を目指す段階から、こんなに真っ直ぐに信じ頑張る人見たことないと、涙で視界が滲んでいました(;_;)サリーの周囲の人たちも多民族国らしい良いキャラクター揃いで(*^¬^*) アフガニスタンからの難民で医師だけどドイツ語が読めないから厨房にいるおじさん、ホテル業界二世だけど遊び人のマックス(ヤコブ・マッチェンツ)、男運がないシングルマザーのラウラ。サリーはマックスに助けられたけど、マックスもサリーに助けられたどころか、サリーがいたから最後まで頑張れたんじゃないかな。彼はサリーが人に与えるパワーを一番貰っていた人物だと思います。でも、一番大切な人に背を背けられてしまうこともあるわけで、「障害者は夢を持つなって言うんですか!」と真正面から立ち向かっていたサリーが「障害には勝てない。」と言わなければならなかったシーンは、胸が痛くて涙がボロボロ出てしまいました。それに対するマックスの励まし方も無茶だけど最高(笑)絶対何かヤラかして、人生ふいにするタイプだけど、良い男です(*^¬^*) 鬼教官のまさかのアシストにも泣かされました。泣き過ぎて、体の水分がないです(爆)願わくば、障害のあるなし関係無く、皆がそれぞれが輝ける場所で夢を持って生きることが出来る世の中になりますように。あー、また泣けてきた(;_;)2018年公開。

 

「ジオストーム」

 ジェラルド・バトラー主演他。ある日、天気が支配された。世界中が度重なる自然災害に悩まされる中、全世界の天候を制御する気象コントロール衛星が開発され、世界の天候は完璧に管理されていた。ところが、ある日、衛星が暴走を始めた!リオ・デ・ジャネイロが寒波に、香港が地割れに、ドバイが洪水に・・・想像を絶する空前絶後の災害が世界中で勃発!なぜ!?地球はどうなる!?その時、科学技術者ジェイク(ジェラルド・バトラー)は仲間と共に地球の危機に立ち向かうことに。ジオストーム=地球規模の同時多発災害を迫力満点に描いたディザスター・ムービー。

7点!!ジム・スタージェス目当てで観たら、かなり見応えのあるしっかりした作品で面白かったです(*^▽^*) 副題に「大いなる陰謀」とつきそうな・・・(^_^;) 「アルマゲドン」のB級Ver.かなぁと思っていたら、迫力の災害シーンは勿論のこと、その最中でカーチェイスに銃撃戦、大爆発も展開され、ハラハラドキドキしっぱなしでしたw(*゜Q゜*)w 兄弟愛と恋愛も付け足した感じじゃなく、ちゃんと同時進展していくのも素晴らしいです。マックス(ジム・スタージェス)の恋人役のアビー・コーニッシュとジェイクの娘ハンナ役のタリタ・ベイトマンが綺麗&可愛かったので、二人の存在もあり、感情移入しやすかったです。多分、数年後の未来を描いているのですが、「インターステラー」「ライフ」のように、未来の地球と宇宙描写がレトロテイストなのが、夢がない感じでした(嫌いではないです)。国民が全員死んでも大統領だけが逃げ出すのはいつものアメリカ映画のパターンでウンザリしましたが、今回はちゃんと理由がありましたし、アンディ・ガルシアが渋格好良くて何かよく分からない説得力があるので、良しとしましょう(爆) アメリカがやらかしちゃう展開なのに、それを全く追及せずに「我々は災害を乗り越えた」的展開は、流石に有り得ないしウンザリです。アメリカ国内の場合はテロに該当しないんですか?Σ( ̄□ ̄;)東京の描写も広告が中国語のままで、一気に冷めるし失礼なので止めてもらいたいです(>_<) 男性率がとても高く、男性は何だかんだで好きな作品だと思います(*^^*) 2018年公開。

 

「伊藤くん A to E」

 岡田将生、木村文乃主演他。超モンスター級【痛い男】“伊藤”(岡田将生)が女たちの運命を狂わせる―落ち目の脚本家・矢崎莉桜(木村文乃)は、“伊藤”という男について悩む【A】~【D】4人の女たちの切実な恋愛相談を、新作脚本のネタにしようと企んでいる。心の中で毒づきながらも「もっと無様に」なるように巧みに女たちを誘導、そんな莉桜の前に“伊藤”が現れる。“伊藤”は莉桜が主宰するシナリオスクールの生徒。中身が無く、いつも口先だけの彼が、なぜか莉桜と同じ4人の女たちについての脚本を書いていたのだ。しかもそこには、莉桜のネタにはない5人目【E】の女が存在し・・・。“伊藤”の狙いは一体何なのか―。莉桜は、徐々に追い詰められていく。伊藤にさえ、出会わなければ―恋心、執着、嫉妬、優越感・・・赤裸々に描かれる人間の【毒】。モンスター級【痛い男】“伊藤”と、なりふる構わず再起を狙う【毒女】莉桜。2人の対峙は、予想を裏切る衝撃のラストへ―。未だかつてない、恋愛ミステリーが誕生する。

1点!!原作読んでます。深夜ドラマも観てます。柚木さんがよくこの脚本でOK出したなと思うくらい、ドラマの時からヒロイン莉桜の魅力がゼロ。観ているのが苦痛なくらい不快なヒロインになってしまっています。こういう役は、吉高ちゃんとか毒吐きまくって痛くても愛される女優じゃないと無理だと思います。木村文乃は浅い台詞を羅列するだけで、ただただ不快。莉桜の脚本に登場する女性たちも、ドラマのおさらいにかなり時間をかけた割に、ドラマのように中身ある人物として描けておらず、浅いキャラクターになってしまっていて、残念でした( ´△`) 反対に男性陣は良く、個人的に岡田将生は日本の芸能界で一番痛い男が似合うと思っていたので、伊藤という愛すべき痛男をこれ以上ないくらい生き生きと演じてくれています(*^▽^*) 田中圭の編集者も中村倫也のクズケンも彼らの歩んできた人生が垣間見られる演技で、クズケン、イイ男だなぁ、実希(夏帆)、勿体無い!と思いました。原作はラストに伊藤が爆発しますが、映画はふんわり終わらせていて、対決になってないし、区切りもないし、莉桜の脚本のようにペラペラで薄い物語になってしまっています(>_<) 廣木監督なのにどうしたんだろう?岡田将生の痛さだけが見所な作品。2018年公開。

 「嘘を愛する女」

 長澤まさみ、高橋一生主演他。その姿は世の女性が憧れる理想像。食品メーカーに勤め、業界の第一線を走るキャリアウーマン・川原由加利(長澤まさみ)は、研究医で面倒見の良い恋人・小出桔平(高橋一生)と同棲5年目を迎えていた。ある日、由加利が自宅で桔平の遅い帰りを待っていると、突然警察官が訪ねてくる。「一体、彼は誰ですか?」くも膜下出血で倒れ意識を失ったところを発見された桔平。なんと、彼の所持していた運転免許証、医師免許証は、すべて偽造されたもので、職業はおろか名前すらも「嘘」という事実が判明したのだった。騙され続けていたことへのショックと、「彼が何者なのか」という疑問をぬぐえない由加利は、意を決して、私立探偵・海原匠(吉田鋼太郎)を頼ることに。やがて、桔平が書き溜めていた700ページにも及ぶ書きかけの小説が見つかる。なぜ桔平は全てを偽り、由加利を騙さなければならなかったのか?そして、彼女はいまだ病院で眠り続ける「名もなき男」の正体に、辿り着くことができるのか?知り尽くしていたはずの愛する人の素性が全て嘘だったら・・・。その愛は本物か、愛とは何かを問う新感覚ラブストーリー。2018年、あなたの「愛」の概念が覆る。

4点!!CMなどを手掛ける中江和仁のオリジナル共同脚本・監督作品でTSUTAYAクリエイターズ・ファイルでグランプリを獲った作品です。日常から地続きでサスペンスに繋がっていく感じが、中江作品の色が出ていて良いです。でも、目新しさはゼロで、俳優陣の演技と瀬戸内の美しい島や灯台のヴィジュアル頼りなことも確かなので、好きな俳優さんがいない方にはきついかも。川栄ちゃんとDAIGOは本筋に関係ないですし、大した見せ場がないので、お二人のファンの方はきついと思います。初音映莉子の病み方がホラーで怖かったです(>_<) 由加利は「愛し合った軌跡と証拠」を探しているけれど、そんなものは幾ら過去が明らかになろうとも日本中を捜そうとも出てくるなんてそうそうない訳で。要は何を信じるか、信じることが出来るかだと思います。大切な人がどんな時にどんな表情をして、どんな会話や触れ合いをしてきたか。日常が忙しいとおざなりになってしまうけれど、失ってから思い出せなくならないように、同じ時や物を感じられる瞬間を大切にしていきたいなと感じられる作品でした(*^¬^*) 松たか子の主題歌「つなぐもの」の歌詞を坂元裕二さんが書いていてびっくり。「カルテット」繋がり?2018年公開。

 

「ルイの9番目の人生」

 エイダン・ロングワース主演他。9年間で9度、死にかけた少年。その運命に隠された秘密を解き明かせるか?愛らしくて賢い少年・ルイ・ドラックス(エイダン・ロングワース)の人生は、まるで何かに呪われてたようだった。ひどい難産の末にこの世に生を受けたルイは、それから毎年必ず危険な事故に遭い、幾度となく生死の境をさまよってきたのだ。そして9歳の誕生日に海辺の崖から転落した彼は、奇跡的に命を取り留めたものの意識不明の重体に陥ってしまう。担当医のパスカル(ジェイミー・ドーナン)は昏睡状態のルイを救うためにあらゆる手を尽くすが、父親ピーター(アーロン・ポール)は行方不明となり、母親ナタリー(サラ・ガドン)のもとには差出人不明の警告文が届く。さらにパスカルも恐ろしい悪夢にうなされ、ルイの身近な人々や関係者に次々と不可解な出来事が振りかかる。とても偶然とは思えないそれらの現象は、悪意を持つ何者かの仕業なのか。すべての事情を知るルイが病院のベッドで眠り続ける中、この謎に満ちた少年の秘密を解き明かそうと苦闘するパスカルは、予想だにしなかった衝撃的な真実に迫っていくのだった・・・。世界的ベストセラー小説、ついに映画化!ラスト9分。“彼”の口から語られる驚愕の真実に心揺さぶられる、衝撃の心理サスペンス。

6点!!「ロイヤル・ナイト」のサラ・ガドンの魅惑的な美しさにしてヤラれましたw(*゜Q゜*)w ギルレモの「パンズ・ラビリンス」的な雰囲気を漂わせながらも希望に向かうラストの微バランスが見事でした。こういう毒○な症例は割と良くあるので、ルイの思考傾向もその典型で、このまま見抜けなかったならとゾッとしました。でも、パスカルは父親と同じパターンを歩む可能性も示唆出来るともいえるラストだったので、絡め取られてしまうのでしょうか?(>_<) ダークファンタジー+サスペンスというのがあまり観たことなかったのと、ルイ役のエイダン・ロングワースとサラ・ガドン親子に翻弄され、先を早く知りたくてページを捲ってしまう小説のようなお話でした。2018年公開。

 

「今夜、ロマンス劇場で」

 綾瀬はるか、坂口健太郎主演他。モノクロ映画の中のヒロインと、現実世界に生きる青年。出逢うはずのない二人が出逢ったら、それはロマンティックで切ない恋のはじまり。映画監督を夢見る青年・健司(坂口健太郎)は、スクリーンの中のお姫様・美雪(綾瀬はるか)に恋をし、同じ映画を何度も繰り返し観ていた。そんなある日、美雪は健司の目の前に現れる。モノクロの世界しか知らない美雪に、カラフルな現実世界を案内する健司。2人は次第に惹かれ合っていく。けれど、美雪には秘密があった。それは人のぬくもりに触れたら消えてしまうこと。好きだから触れたい、でも、好きだから触れられない。この切ない真実に2人はどう向き合うのか。そして2人の選ぶ答えとは・・・。“逢いたい”気持ちが奇跡を起こす、とびきりロマンティックで切ないラブストーリーの誕生です。

6点!!洋風お姫様なのに「美雪」、シンデレラ風舞踏会なのに踊ってるのは全員日本人のおじさんおばさんという世界観に違和感MAXでしたが、こういうキテレツな映画が、昔はたくさんあったよなぁと思い始めてからは、何だか微笑ましく観てました。綾瀬はるかを世間のステレオイメージに当てはめるのは、程々ウンザリしてますが、このキテレツな世界観に違和感なく存在し、物語に引き込んでいく綾瀬さんと坂口くんの実力と魅力には感心させられました(*^¬^*) この二人はもっと難役でもこなせる何気に上手い役者さんなんですよね。北村一輝さんの期待を上回る北村劇場も最高(笑)最近、マトモな役ばかりだったので、こういうの待ってました(*´∇`*) 綾瀬さんのオードリー・ヘプバーンのように色々な映画のオマージュを散りばめ、昔の日本映画の世界観にタイムスリップしたようで、映画好きなら甘めの評価をしちゃう作品だと思います。韓流的なラストの持っていき方もですが、色々ズルイ(笑)絶対泣けないと思っていたのに、二人の歳月や乗り越えてきた想いが押し寄せてきて、普通に泣きそうになっちゃいました(* ´△`*) エンドロールの二人が本当に輝いていて、これならヘプバーンの真似しても皆納得出来ると、本当に大切なものは何かと引き換えにしても手に入れる価値があるのだなぁと、二人に納得させられました(*^¬^*) 色々ツッコミどころも多かったですが、「好きな人に触れられずに生きていけるか?」という愛の難題について考えさせられる拾い物な作品でした♪2018年公開。

 

「リバーズ・エッジ」

 二階堂ふみ、吉沢亮主演他。河原に放置された“死体”がつなぐ、秘密の共有とゆがんだ絆。若草ハルナ(二階堂ふみ)は、彼氏の観音崎(上杉柊平)がいじめる山田(吉沢亮)を助けてことをきっかけに、夜の河原へと誘われ、放置された<死体>を目にする。「これを見ると勇気が出るんだ」という山田に絶句するハルナ。さらに宝物として死体を共有しているという後輩でモデルのこずえ(SUMIRE)が現れ、3人は友情とは違う歪んだ絆で結ばれていく。ゲイであることを隠し街では売春をする山田、そんな山田に過激な愛情を募らせるカンナ(森川葵)、暴力の衝動を抑えられない観音崎、大量の食糧を口にしては吐くこずえ、観音崎と体の関係を重ねるハルナの友人ルミ(土居志央梨)。閉ざされた学校の淀んだ日常の中で、それぞれが爆発寸前の何かを膨らませていた。そんなある日、ハルナは新しい死体を見つけたとの報せを山田から受ける・・・。岡崎京子の伝説的コミックがついに映画化。欲望と焦燥の中で生きる、衝撃の青春ストーリー!

4点!!中二病全開に病んでいる青少年の群像劇。皆の可愛いを気持ち悪いと言う私、格好良いみたいな(爆)牧瀬里穂とかオザケンとかメークも服装も今の同世代の子が観て、わかるのかな?(^_^;) 私でも世代上でわからないのに。吉沢亮くんがふみちゃんに引き上げられたのか、伸び代しか感じさせない魅力を放っていました。こういう演技をする子だと知らなかったので「重力ピエロ」の時の岡田将生と重なり、これからが楽しみになりました(*^¬^*) ふみちゃんは彼女の魅力で保ってたとこはある作品でしたが、なぜ「私の男」ではなく、この作品で脱ぐ!?年齢的なことかな?(-""-;) 少し勿体無いと感じてしまいました(>_<) 「現代の若者に迫る(90年代版)」のドキュメンタリー的な構成になっており、「生きている実感は?愛とは?幸福を感じる時は?」という問いを投げ掛けていましたが、16、17歳の子に聞いても、そりゃわからないって返ってくるよと思いながら観ていました。人の痛みとか傷に触れた時にだけ琴線が揺れるのも普通です。でも、最も傷つきやすい時期に、痛みでしか生きている実感を得られないだなんて、人間はなんて不器用な生き物なのだろうと思いました。あと、淀んだ河が流れる土地にいたら、毎日もそりゃ暗くなるよと思いました。人間は自分たちが思っているより、自然に影響を受けやすいです。新緑溢れる避暑地で暗い気持ちをキープするのが難しいのと同じです。何度も描かれてきたものを描いているだけなので、目新しさはなく、特にお薦めもしませんが、群像劇は久々でした。エンドロールは席立ったらダメですよー。2018年公開。

 

「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」

  クメイル・ナンジアニ主演他。パキスタン生まれシカゴ育ちのコメディアンのクメイル(クメイル・ナンジアニ)は、アメリカ人大学院生のエミリー(ゾーイ・カザン)と付き合っている。ある日、同郷の花嫁しか認めない厳格な母親に言われるまま、見合いをしていたことがエミリーにバレて、2人は破局を迎える。ところが数日後、エミリーは原因不明の病で昏睡状態に。駆けつけた病院でクメイルが出会ったのは娘を傷つけたことに腹を立てている両親テリー(レイ・ロマノ)とベス(ホリー・ハンター)だった。共にエミリーを見守る中で打ち解けていく3人。そして自分にとって彼女がいかに大切な存在かに気付いていく。果たしてエミリーは目覚めるのか?その時、2人の未来の行方は?異文化カップルが盛りだくさんのトラブルを笑いでハッピーに変えた驚きと感動のトゥルーストーリー!

1点!!日本のお笑いも苦手なのですが、下ネタ&宗教ギリギリネタなアメリカンジョークの気まずさ、半端ないです(-""-;) しかも病気で倒れるまでの件にかなりの時間を使っていますが、誰も笑ってないし(爆)あれは家族の中、カップルの間だけの愛してるからこその許容的ジョークだと思います(-_-)゛エミリー役のゾーイ・カザンは「ルビー・スパークス」のルビーですが、あんなに可愛かったのにどうしたの!?という変わり様に唖然(;>_<;) 若くも可愛くもないトリッキーな女性はリアルに痛々しいだけです(爆)エミリーの母親も、この親にしてこの子ありなのですが、クメイルを敵視していたはずなのに、何の会話も時間もなく打ち解けてるし、ちゃんときっかけが欲しかったです。エミリーの両親の関係性も投げ掛けておいて何の回収もなく終わってしまいましたし。実話なら、なぜこの話が映画化に至ったのか、クメイル一家の異文化問題はどうやって乗り越えたのか、キリの良いところまで描いて欲しかったです。何もかも下ネタジョークにかき消されるくらい曖昧過ぎ(>_<) ラスト15分くらい眠気との戦いでした。2018年公開。

 

「羊の木」

 錦戸亮主演他。さびれた港町・魚深に移住してきた互いに見知らぬ6人の男女。市役所職員の月末(錦戸亮)は、彼らの受け入れを命じられた。一見普通にみえる彼らは、何かがおかしい。やがて月末は驚愕の事実を知る。「彼らは全員、元殺人犯。」それは、受刑者を仮釈放させ過疎化が進む町で受け入れる、国家の極秘プロジェクトだった。そして、港で発生した死亡事故をきっかけに、月末の同級生・文(木村文乃)をも巻き込み、町の人々と6人の感情が交錯し始める―。素性の知れないものたちを信じるか?疑うか?吉田大八監督が贈る心揺さぶる衝撃と希望のヒューマン・サスペンス。

7点!!原作未読です。えーと、で、国家プロジェクトはどうなったんでしょう?誰かを疑い、恐れながら日常を送らなければならないのは相当キツイし、やっぱり怖いです。松田龍平の宮腰が放つ異様さが半端なくてゾクゾクが止まらない((((;゜Д゜))) サスペンスとして、狭い町で異質が交錯し合い、誰が転がり落ちてもおかしくない状況がずっと続き、怖いのに観るのを止められず引き込まれました。“のろろ”という神様がいる町のお話なので、人が人を断罪することの無理さも、より浮き彫りになっていました。それでもやはり、法治国家は必須だなとか、正反対の事をグルグル考え、悩んでしまいました(>_<) 月末は日本人特有の見たくないものは見ないようにしているように感じました。肌で感じるでも何でも、人を信じるには理由が必要で、信じないと社会は成り立たない、人間は相当不安定な生き物なのだなぁと、痛感させられる作品です(恐)2018年公開。

 

 

「犬猿」

 窪田正孝主演他。愛憎が、溢れ出す。印刷会社の営業マン・和也(窪田正孝)。イケメンだが真面目で堅実な彼の前に、ある日、刑務所帰りの兄・卓司(新井浩文)が現れる。和也と対照的で凶暴な性格の卓司を和也は秘かに天敵だと思っていた。そんな卓司にほのかな恋心を抱くのは、小さな印刷所を営む由利亜(江上敬子)。勤勉で家事も仕事もテキパキこなす由利亜だが、太っていて見た目がイマイチ。そんな彼女の天敵は容姿端麗だがバカっぽい妹の真子(筧美和子)。見た目も性格も全く違う二組の兄弟と姉妹。こともあろうか、真子が和也と付き合うことに。そして、卓司に頭が上がらなかった和也にも変化が・・・。最大の理解者だけど、うっとおしい。似ていないようで、どこかそっくり。切っても切れない複雑な関係。果たして、2組の犬猿バトルの行方は!?羨望、嫉妬、愛憎・・・そんな兄弟姉妹ならではの複雑な関係、渦巻く感情を描いた新感覚おかしくも壮絶な兄弟姉妹ドラマ。

7点!!女優を可愛く撮る天才・吉田惠輔監督最新作。今回は筧美和子で、個人的に演技が下手なので嫌いなタレントさんでしたが、今回は編集で上手く仕上げていて、毎度のサービスショットもありで、良かったです。江上さんもお笑い芸人にしては演技がわざとらしくて初めは気になりましたが、笑えるという点では最高で、後半にかけてエンジンがかかり、泣かされました。新井さんと窪田くんのメンチ斬りはまぢで恐い(((^_^;))) 兄姉の卓司と由利亜の性格の歪み具合が半端なくて、特に卓司は劇中いつ死んでも同情出来ない程でしたが、新井さんが絶妙なバランスで人間臭く演じていて素晴らしいです(*^¬^*) そんな兄姉でも愛憎入り混じり見放せない弟妹を観ていて、家族は繋がっていなければと思うから辛いのであって、時には自分や残りの家族のために切り離すことも必要だと痛感しました。日本人はそれを冷たいとか、家族なのにとか、無理矢理繋げようとするから、おかしくなるんです(>_<) 後半にかけて、弟妹の毒も見えてきますが、それは人間ならごく普通の感情で。迷惑かけられたら嫌だ、比べられたら嫌だ、バカにされたら嫌だってゆう。なんだろう?他者の中で生きるには比べられるのは仕方ないのかも知れないですが、大好きからスタートした、いつも一緒にいる家族に嫌な感情を保たなければならないのは、辛いです。ずっと一緒にいるからこそ、悪いとこだらけの人の良いところも知ってますしね。兄弟だから切磋琢磨する必要はなくて、互いに適度な距離感で困った時には助け合いたいと自然に思える関係が、兄弟のベストですね。兄弟、姉妹がいる方には必ず刺さる必見作品です!2018年公開。

 

「アバウト・レイ 16歳の決断」

 エル・ファニング主演他。16歳になり、身も心も男の子として生きたいと決断した主人公・レイ(エル・ファニング)。医者から受け取ったホルモン治療についての資料を手渡されたシングルマザーのマギー(ナオミ・ワッツ)は、「突然、息子を育てることになるなんて・・・。」と、動揺を隠せない。共に暮らすレズビアンのおばあちゃんのドリー(スーザン・サランドン)もレイのことをイマイチ理解ができないでいる。一方、髪を短く切り、身体を鍛え、少しずつ“本当の自分”に近づいていくことで生き生きしてくるレイ。そんな姿を見てマギーは意を決して、治療の同意書のサインをもらうために、何年も会っていない別れた夫に会いに行くのだが、そこでまさかの“家族の秘密”が明らかになる!<自分自身に正直に生きる>ためのレイの決断とは―?ぶつかり合い、傷つけ合っても、家族だから何度でもやり直せる!本当は男の子のレイ、恋多きシングルマザー、レズビアンのおばあちゃん。人生の途中にある、家族の物語。

6点!!若干、肩透かしなラストシーン。レイが転校するところまで観せて欲しかったです。そのくらい、彼らの日々をずっと観ていたいと思える素敵で楽しいファミリーでした(*^¬^*) エルちゃんはやはり映画の人で、彼女なしでは映画が成立しない魅力に惹き付けられました。レイは美少年ですね~レイがエルではなく、新人俳優なのだとしたら、確実にマークするレベルです(^^) 逆に言えば、エルがいなければ物語的には目新しさはないです。おばあちゃんはレズビアンなのに、孫のトランスジェンダーに理解がないのは意外でした。レイもそうですが、子どもが親に対し、完璧な誠実さや潔癖さを求めるのはどうしてなのかな?と思います。親と子でも違う人間なのだし、自分は親を責めるほど完璧な生き方をしてきたのか?と。鶏肉とかハシゴとかおばあちゃんたちの忍び歩きとか、笑えるシーンが沢山あり、家族っていいなぁと思いました(*^▽^*) 楽しかったり辛かったりを一緒に乗り越えて最後に笑えてれば上等なのが家族なのだなと、自分に置き換えてフィードバック出来る身近な作品です。2018年公開。

 

「THE GREATEST SHOWMAN グレイテスト・ショーマン」

  ヒュー・ジャックマン主演他。夢が、踊りだす。妻(ミシェル・ウィリアムズ)と二人の娘を幸せにすることを願うバーナム(ヒュー・ジャックマン)は、オンリーワンの個性を持つ人々にスポットライトを当てた、誰も観たことが無い華やかなショーを思いつく。世界中の観客を楽しませるためイギリスへ渡ったバーナムは、女王に謁見。そこで出会った奇跡の声を持つ美貌のオペラ歌手ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)と共にアメリカに戻り、全米を魅了するショーを繰り広げ、名士の仲間入りを果たす。だが、彼の行く手には、これまで築き上げたものすべてを失いかねない波乱が待ち受けていた。<ショー・ビジネス>の概念を生み出した男・P.T.バーナムの挑戦を描いた映画史上最高にロマンティックな感動ミュージカル・エンタテインメント、開幕!

10点!!「ラ・ラ・ランド」と同じで、冒頭にハイライトを持って来ちゃったなと思いましたが、全然そんな事はなくて!全曲に魂とパワーが込められていて、ハッピーな話なのに、序盤から感動で胸がいっぱいにv(*>▽<*)v で、「FROM NOW ON」で涙腺決壊しました(;_;) 夢や光を目指し、上を見続けたらいけないのかな?(いけなくない。)「レ・ミゼラブル」のヒューも勿論素晴らしかったですが、ヒューの良さはラブ・ロマンスでこそ、数百倍発揮されますね(*´∇`*) 艶と迫力を兼ね備えた美声に乗せた感情も、歳を重ねても愛さずにはいられない少年のような瞳も、これだけ猛者揃いの本作中でも群を抜いてます。でも、キアラ・セトルもレベッカ・ファーガソンなど、どのキャストも主役として観ていられる俳優ばかりで、本当に良かった~~~!!(*´∇`*) キアラ演じるレティたちが雪の中を力強く前進するシーンは、「レ・ミゼラブル」のマリウスたちが決起するシーンを思い起こさせました。ザック・エフロンとゼンデイヤは表現力こそ、ヒューたちには劣るけれど、その青い若さと恋が絶妙なスパイスになっています。クルクル飛び回っているアンにフィリップが飛び移るシーンは、命綱をつけていないことを知っていたので、大丈夫だとわかっていても手に汗握りました(^_^;) 子役たちもびっくりする程歌も上手い子たちばかりで、細部まで行き届いてるなぁと。バーナムと新聞記者との関係性も良かったです。ヒューとザックの師弟コンビのパワーバランスが最高だったので、他の作品でもまた観てみたいです(*^¬^*) もう終わる前からもう一回観たい!!サントラ絶対聴く!!もの凄く好みな作品だったので、今年はもうこれを超える映画は出てこないのではないでしょうか(爆)ヒューのフルーティーで上質なブランデーのような歌声とシュワシュワが終わらないシャンパンの泡のような物語にどっぷり酔いしれるSoooo amazing&wonderful!!!!!な作品です(*´∇`*) 2018年公開。

 

「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」

 ニコール・キッドマン主演他。ひとりの男、狂いゆく女たち。舞台は1864年のバージニア州。南北戦争から隔離された女子寄宿学園に暮らす美しき7人の女性たちは、森の中で負傷した北軍兵士のマクバニー(コリン・ファレル)を見つけ、手当をしてかくまうことに。突如、男子禁制の園に野性的な男性が加わったことで戸惑う女たち。ところがハンサムなマクバニーの紳士的かつ社交的な人間性が次第に明らかになるにつれ、誰もが浮き足立ち、心をときめかせるように。そしてそのささやかなときめきは、次第に互いを牽制しあう危険な嫉妬と野心に変化。純真な聖女たちの抑圧されていた欲望があらわになったとき、秩序を保ってきた女の園は思わぬ事態に見舞われる・・・。1人の男にかき乱される美女たちの愛憎劇!女性の暗部をあぶり出した極上のスリラー。2017年カンヌ国際映画祭監督賞受賞作。

5点!!これは・・・女性はジョンには同情出来ないかも。男性が観てどう思うか知りたい作品です。南北戦争中のお話なんですね。あまり、南北戦争中の普通の市民の話を観たことがなかったので、同じ国民なのに、あたかも違う国の野蛮や民族として両者を見ていたことに驚きました。女学園の女性陣は水面下でジョンに気に入られよう、もし、気に入られるのが自分以外なら・・・と攻防を繰り広げます。ジョンもそれは学園に来て割りとすぐに気付いて、それを利用しようとしていたのだから、その結果があれでも、ジョンに彼女たちを責める権利はないと思うのです。それでもあえてなら、アリシア(エル・ファニング)は好奇心の度が過ぎる身勝手だと思いましたが。自分を助けた少女を脅し、皆の前でエドウィナ(キルスティン・ダンスト)を侮辱するなんて、無作法にも程があります(`Δ´)だから、男がいらない“女の園”が出来上がるのだとあらためて思いました。森の中の小さな神殿にきなりや白いドレスの少女からマダムまで揃っている空間は、空気がピリッと張り詰めていて、でも圧倒的に甘くて歪で。それがソフィア・コッポラらしい美しい映像で表現されていて、一時間半という短い時間ですが、芸術映画を観た~という満足感に浸れます(*´∇`*) そして、秘密の生活は続いていく・・・みたいな。彼女たちが歌声が耳について離れません。2018年公開。

 

「空海 ‐KU-KAI‐ 美しき王妃の謎」

 染谷将太主演他。史上空前の超天才が美しき王妃の謎に挑む―1200年以上前、日本から遣唐使として中国・唐へ渡った若き天才僧侶・空海(染谷将太)。あるきっかけで知り合った白楽天(ホアン・シュアン)という詩人(後の白居易)との交流を深めていく中、世界最大の都・長安の街は、権力者たちが次々と奇妙な死を遂げるという王朝を震撼させる怪事件に見舞われる。空海は、白楽天とともに一連の事件を探るのだが、約50年前に同じく唐に渡った、鍵を握るもう一人の日本人・阿倍仲麻呂(阿部寛)の存在を知る。仲麻呂が仕えた玄宗皇帝(チャン・ルーイー)の時代、そこには国中を狂わせた絶世の美女・楊貴妃(チャン・ロンロン)がいた。極楽の宴、妖猫の呪い、楊貴妃の真実、歴史を揺るがす巨大な「謎」―。楊貴妃の命を案じた阿倍仲麻呂は何を知っていたのか・・・。空海と白楽天、二人が辿り着いた真実とは・・・?海を渡った若き天才・空海と、中国が生んだ稀代の詩人・白楽天。二人はやがて、歴史に隠された哀しき運命と対峙することとなる―。監督・チェン・カイコー×原作・夢枕獏×日中オールスター俳優競演!空前絶後のスケールで描く、百花繚乱の極上エンターテインメント!!

5点!!日本語吹替鑑賞です。染谷くんは吹替があまり上手くないので、中国語で観たかったです。DVD借りよう(>_<) ミステリーなのでネタバレ気味でいきます。白&丹龍の役割は阿倍仲麻呂だということにした方が物語が非常にスッキリ綺麗にまとまるのになぁと思いながら観てました。ただでさえ、登場人物が多くてワチャワチャしてるので、その方が絶対スッキリします。阿倍仲麻呂のフェードアウトの仕方がおかしいし、空海たちがそれを突っ込まないのも不自然過ぎます(>_<) ロケセットは凄くて、あれだけファンタジックで壮大な建造物は探すより作った方が早いってことかと驚かされました(*゜Q゜*) 史実に沿うというよりは明らかにまやかしだらけのファンタジーで何でもありだなというところは、ミステリーとして成立しにくくなるので、どうかなと思いました。しかし、西遊記みたいな感じで絢爛さを楽しむ絵巻物だと思えば、美男揃いだし、煌びやかな王朝のイメージ通りだし、ありかなと。染谷くん好きなので甘め評価ですが。2018年公開。

 

「ブラックパンサー」

 チャドウィック・ボーズマン主演他。国王とヒーロー・・・2つの顔をもつ男。世界が彼の秘密を狙っている―。素の顔は、超文明国ワカンダの若き国王。もう1つの顔は、鋭い爪と漆黒の戦闘スーツに身を包んだブラックパンサー(チャドウィック・ボーズマン)。彼の使命は“この国の秘密”を守ること―“黄金郷”と呼ばれるこの国には、世界を破滅に導くほどの秘密が隠されていた。この国の秘密が明らかになるとき<アベンジャーズ>に最大の危機がおとずれる!新「アベンジャーズ」につながるマーベル・スタジオ最新作。全世界待望!最高にクールでスタイリッシュなマーベルの新ヒーローが、2018年日本にやってくる!!

4点!!日本語吹替鑑賞です。シュリ役の吹替が百田夏菜子ちゃんで可愛さ倍増でした(*^^*) ストーリーはマーベル一作目の鉄板で、過去の恨みから内紛勃発→主人公が悩みながらも成長するといういつものパターンで、それが二時間超えているので、長いなぁ、バッキーたちはいつ出てくるんだろうとダレながら観てました(-_-;) あとは映像が暗くてアクションシーンが観にくい&迫力や目新しさに欠けます。韓国にあんな派手で大きな黒人が三人もいてバレないわけがないので、リアリティーにも欠けると思いました(>_<) ロマンスグレーが素敵なロス捜査官(マーティン・フリーマン)とシュリ(レティーシャ・ライト)の天真爛漫な可愛さとオコエ(ダナイ・グリラ)たち親衛隊の格好良さなど、周囲のキャラクターの方が魅力的な作品です。2018年公開。

 

「恋するシェフの最強レシピ」

 金城武、チョウ・ドンユイ主演他。グルメな大富豪が恋した相手は、世界一のトラブルメーカー!?上海の名門ホテルの買収に挑む実業家のジン(金城武)は、ビジネスにも食事にも常にパーフェクトを求める傲慢な男だ。世界の味を知り尽くした“絶対味覚”を持つ彼にとって、このホテルの有名料理長が提供するメニューはどれも特別な感動には及ばず。けれども唯一、自由な発想で斬新なレシピを編み出す見習いシェフのションナン(チョウ・ドンユイ)だけがジンの舌を満足させることに成功する。互いに顔を合わせることなく、ジンがテーマを決めて料理をオーダーすると、ションナンもプライドをかけて完璧な逸品を次々と編み出していく。その“対決”がヒートアップすればするほど彼女に会ってみたいと思い始めるジン。だが、“食”を通して心を通わせはじめた二人の前に、ションナンの才能を遥かに超える美人シェフ(リン・チーリン)が現れる・・・。“恋愛映画の巨匠”が贈る極上のロマンティック・コメディにアジア屈指の人気スター金城武&癒し系女優チョウ・ドンユイが共演!豪華キャスト陣、おしゃれなロマンス、色鮮やかなグルメで盛りつけたフルコースをたっぷりご堪能あれ!

4点!!金城武の久々の日本公開の新作です。何だか王道のラブコメディーに戻った感じ。若手俳優がやるような役で、アクションも甘いラブシーンもなく、正直何でこれ?と思いましたが、相変わらず格好良いです(*^^*) チョウ・ドンユイは小さい安藤サクラみたいな感じで、美人じゃないけどファニーな女優さん。けれど、喋れば喋るほど十代にしか見えなくて、金城くんとだと犯罪の匂いが(^_^;) 料理がテーマなのに、調理シーンも食べるシーンも極端に少なく、何だかわからない料理が目の前にあるだけなのが、中国料理は見た目が華やかなので、勿体無かったです。ラブストーリーとしても決定打なエピソードはなく、ひたすらダラダラ。この二人じゃなかったら寝てました(-_-;) リン・チーリンだけ絵から出てきたみたいに美しく、違う映画かと思いました(笑) ヒロインがワチャワチャ騒がしいのも、クライマックスで人混みで叫ぶのも、何故ここにきてそれ?と金城くんの作品選びに???が浮かぶ作品でした。2018年公開。

 

「トゥームレイダー ファースト・ミッション」

 アリシア・ヴィキャンデル主演他。アカデミー賞女優アリシア・ヴィキャンデルが魅せる21世紀のトレジャー・ハンター“ララ・クロフト”。誰よりも強く、賢く、美しいニューヒロインが史上最難関のミッションを受け、空前絶後の冒険が始まる!誕生から20年以上もの間、世界的人気を獲得し続けるゲームシリーズ「トゥームレイダー」。その主人公が“女性版インディー・ジョーンズ”としておなじみのララ・クロフト(アリシア・ヴィキャンデル)だ。資産家の令嬢として生まれ、冒険家だった亡き父の遺志を受け継ぎ、最初の任務にトライする姿を描く。それはなんと、神話上の島に隠された、世界を滅ぼす“幻の秘宝”を封印すること。ミステリアスな土地で繰り広げられる、無敵なアドベンチャー・ヒロインが誕生するまでの物語―。知られざる“ララ・クロフト伝説”がついにベールを脱ぐ!

3点!!アンジー版は観ていません。「インディー・ジョーンズ」も苦手です。でも、アリシア・ヴィキャンデルが好きなので鑑賞(*^¬^*) 現実主義者なので、宝探し系アドベンチャーも苦手です。夢とかロマンとか、自分に還元出来ないもののために燃えることが出来ません(>_<) 動機も旅路も敵も罠もこれまで幾度も繰り返されてきた古典的なものばかりで、アリシアがキュートなことと彼女の頑張り以外、見どころがないです(>_<) ララが崖っぷちでも全然ハラハラしなくて椅子からずり落ちそうになりながら、ダラダラ観てました。アリシアは男だらけの中にこんなキュートな子がいて恋愛トラブルが起きないわけない!というくらい可愛い~です(*>¬<*) 彼女はいつも頑固で意志の強い役を演じるので、さほど違和感はないですし。でも、冒頭のボクシングシーンとか鍛えたなぁと感心しました。卑弥呼の扱いは、日本人としてはいただけなさ過ぎです。もう、キング牧師は悪霊だったくらいのレベルの愚弄(爆)卑弥呼探しに行くのに勾玉売っちゃっていいの?と思いきや、何もないことも肩透かしでしたし(>_<) ルー・レン(ダニエル・ウー)もそこは日本人だろと思いますし(>_<) テーマがテーマだけに引っ掛かるところが多過ぎました。続編で魅力的なロマンス相手とかがキャスティングされれば観るかもなぁくらいの感想です。2018年公開。

 

「ちはやふる 結び」

 広瀬すず主演他。いつも一緒に遊んでいた。幼なじみの千早(広瀬すず)、太一(野村周平)、新(新田真剣佑)。家の事情で新が引っ越してしまい、離ればなれになってしまうが、高校生になった千早は、新にもう一度会いたい一心で、太一とともに仲間を集め、瑞沢高校かるた部を作った。「新に会いたい。会って「強くなったな」と言われたい。」創部一年目にして、全国大会に出場した瑞沢かるた部だったが、千早は個人戦で史上最強のクイーン(松岡茉優)に敗れ、さらに強くなることを部員たちと誓った。あれから二年―、かるたから離れていた新だったが、千早たちの情熱に触れ、自分も高校でかるた部を作って、全国大会で千早と戦うことを決意する。一方、新入部員が入り、高校三年最後の全国大会を目指す瑞沢かるた部だったが、予選を前にして突然、部長の太一が辞めてしまう。動揺と悲しみを隠せない千早。千早、太一、新は、再びかるたで繋がることができるのか?今、青春全部を懸けた最後の夏が始まる。

8点!!続いてる原作を本作で完結させなければならないので、かなりは端折ったり、個々の人生を圧縮させたりするので、違うかなぁと感じる人もいるかもです。しかし、原作を噛み砕き、ポイントを確実に押さえて構築し直す上手さは、さすが小泉監督だなぁと感心しました(*^^*) 原田先生のハイライトから始まるのは、「わかってる!」と一足飛びにテンション跳ね上がりました(笑)個人的には概ね満足ですが、やはり、千早vs.詩暢戦と千早vs.新戦は観たかったです。あと、太一の想いの激しさをマイルドにしてしまうのも、キャラぶれでどうかなと思いました(>_<) 俳優陣が皆、二年間の間に成長し顔が変わっていたので、心配しましたが、皆ちゃんと「ちはやふる」の顔になっていて、凄い若手俳優たちが揃ってるという意味でも熱くなりました。特に、松岡優茉と森永悠希が上手くて、森永くんはもっと注目されても良いのになと思います。広瀬すずの千早はやっぱり一番可愛いです(*´∇`*) ラストの落としどころが難しくて、こんなものかなぁと思っていたらエンドロール後に、胸が熱くなりました(*^▽^*) 試合シーンが前作よりも速すぎたのでもう一回観たいです(^_^;) 2018年公開。

 

「リメンバー・ミー」

 声:アンソニー・ゴンザレス主演他。たとえ離れても忘れない。それは家族のつながり。家族に音楽を禁じられながらも、ミュージシャンを夢見る少年ミゲル。ある日、カラフルな死者の国に迷い込んでしまい、日の出までには帰らないと永遠に家族と別れることに。唯一の頼りは、家族が恋しいガイコツのヘクター。彼にも家族に忘れられると消えてしまう運命が・・・。絶体絶命のふたりと家族をつなぐ重要な鍵―それは、ミゲルが大好きな名曲“リメンバー・ミー”に隠されていた・・・。それは、時を越えて―家族をつなぐ、奇跡の歌。「トイ・ストーリー3」のスタッフが贈る、家族の絆の物語。

4点!!日本語吹替鑑賞です。アカデミー賞にノミネートされた楽曲だというのに、近くで字幕がやってない・・・(涙)ミゲルの冒険物語というよりは、自分のルーツとか、家族にいつまでも覚えていて欲しい、覚えていたいという絆の物語でした。自分の中で、普段は忙しくて意識していない家族の繋がりを呼び起こさせられ、やはり、お盆とかって大切なのだなぁと反省させられました。核家族化が進み、実家がなかったり、伝統行事を自分たちが子どもに伝えられていなかったり、なくても困らないという利己主義的な考えに流されていることを深く反省しました(>_<) メキシコのお話ですが、考え方は日本ととても似ていて、日本人には深く響くストーリーだと思います。ミゲルとヘクターがワチャワチャする件りはかなり中だるみしていて(子どもが主役だと有りがち。)、正直、どうでも良くなってしまう長さだったので、もっと早めに歌を入れたら良かったと思います。死者の国の描写もピクサーでよく描かれる未来都市描写と大差なかったので、綺麗なんだけど・・・ガッカリでした(>_<) ストーリー展開的にも予想は超えず、前短編が「アナと雪の女王/家族の思い出」で完璧だっただけに、残念。せめて、短編のオラフよりは驚かせて欲しかったです。2018年公開。

 

「ボス・ベイビー」

 見た目は赤ちゃん、中身はおっさん!?7歳のティムの元にやってきたのは、黒いスーツにブリーフケース、ネクタイをビシッと締めチャキチャキ歩く赤ちゃん“ボス・ベイビー”。ティムの弟として迎え入れられた彼は普通じゃない。ある秘密の任務があったのだ・・・。見た目は頬ずりしたくなるキュートな赤ちゃん、でも中身は人使いが荒く口が悪いおっさんが、弟として家にやって来たら!?世界中を笑顔にし、とびきり楽しく、そして最後はポッと心を温かくする“おっさん赤ちゃん”がいよいよ日本に上陸!!

2点!!日本語吹替鑑賞です。なぜか、ここ数週間で一番の客入り、しかも大人ばかりでした?(・_・;?) ユニバーサルのアニメーションって、ストーリーは二の次でキャラ任せなところがありますよね。今回もそんな感じです。全キャラクターに魅力があれば自ずとストーリーにも入り込めますが、ボス・ベイビーが可愛いだけ。それも赤ちゃんver.の時だけ(爆)あと、赤ちゃんベルトコンベアーは可愛くて見とれましたが、夢はないです(^_^;) 突然、弟がやってきてというティムのストーリーはテンプレ過ぎるので、小さいお子さんなら楽しめるかなぁという感じです。大人目線だとスーツ着た赤ちゃんを自然に受け入れる両親も、生まれたばかりの子を見ず知らずのナニーに預けて目的もわからない旅行に行ってしまう両親も理解不能でした(?_?) 赤ちゃんと子犬が世界の可愛いを取り合うという発想は面白かったので、子犬もボス・ベイビーみたいに裏で豹変して対決とかの展開に持ち込めば、少しは盛り上がったかも知れません。吹替えのムロツヨシと芳根京子ちゃんは文句なしに上手かったです(^^) 予想外の事は何一つ起きないので、たまーに赤ちゃん化するボス・ベイビーを楽しみにするだけの消化試合みたいな作品でした。2018年公開。

 

「曇天に笑う」

 福士蒼汰主演他。笑え。運命なんてバカ野郎だ。「どんな時でも笑っていられる強い男になれ!」が信条の、強く優しいお調子者の曇天火(福士蒼汰)は、三兄弟の長男。弟思いで人々から慕われ、町の治安を守る一方で、実は弟たちにも言えない秘密を抱えていた。彼らの暮らす地では、<三百年に一度、曇り空が続く時、世界を滅ぼす破壊の神・オロチ(大蛇)が復活し、人々に災いをもたらす>という伝説があった。オロチ復活がささやかれるある日、オロチの力を利用し、政府転覆を目論む忍者集団・風魔一族が村を襲い、明治政府と大闘争が起こる。闘いの最中、捕らわれの身になってしまった天火の弟・空丸(中山優馬)を救うため、単身で風魔一族に戦いを挑む天火は絶体絶命にピンチに・・・!果たして、天火は愛する弟を守れるのか?そして、彼が隠し続けてきた秘密とは―?家族も、仲間も、全部守れ!今世紀最大の〝ド派手”アクションエンターテイメント!

2点!!原作は一巻だけ読んでます。福士くんは演技に難ありですが、天火はフォーゼ的なキャラなので、イケると思い、観に行きました。やはり、「皆友達!」から「皆笑え!」に変わるだけなので大丈夫でした(笑)しかし、桐山漣まで出てくると仮面ライダー感凄いな(^_^;) 私の注目は古川雄輝くんでしたが、その他の豺メンバーも豪華で、でもアクションシーンの入り乱れてゴチャゴチャし過ぎていて、折角、それぞれ格好良いのに扱い軽いなと思って観てました(^_^;) 三男の宙太郎は原作だともっとチビっ子くて、兄たちの後をテケテケ追いかける感じなのですが、若山耀人くんくらい大きな子を使うなら、彼のアクションシーンも増やしてあげないと、見せ場がなく存在理由が薄くて可哀想でした(>_<) 中山優馬くんが一番上手かったと思います。彼で何とか映画として保てたと言っても過言ではないです(爆)ジャニーズは彼を出し惜しみしている感じがありますが、もっと経験積ませればいいのにと思います。本広監督はいつもギリギリ合格点に仕上げてきますが、やはりピークは90年代だったのかなぁと・・・。曇天はかなり派手にやれるはずなのに、スピードもスリルも人情劇もどれも小さい子ども用というくらい足りなさ過ぎる(>_<) オロチはシルエット見せるとか画面的にもっと迫力出せた気がします。光だけって・・・(>_<) 緩いだろうなぁと予想はしてましたが、それを遥かに上回る緩い作品でした。2018年公開。

 

「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」

 デイン・デハーン主演。カーラ・デルヴィーニュ出演他。宇宙で、ブッ飛べ。西暦2740年。宇宙を守る任務を帯びたエージェントのヴァレリアン(デイン・デハーン)とローレリーヌ(カーラ・デルヴィーニュ)は、星から星へと飛び回り、あらゆる種族が共存する“千の惑星都市・アルファ”へ派遣される。しかし、2人が護衛していた宇宙連邦司令官フィリット(クライヴ・オーウェン)が、突如現れた謎の集団に拉致されてしまった。「この任務には裏がある・・・」そう予感しながらも辿り着いたアルファの最深部で彼らが知ったのは、銀河を揺るがす邪悪な陰謀と、宇宙の歴史から抹殺されようとしていた“秘密”だった―!最新鋭のVFX技術とリュック・ベッソンの夢が詰まった、壮大なオモチャ箱を体感せよ!

4点!!リュック・ベッソンもSFも苦手ですが、デイン・デハーンとカーラ・デルヴィーニュの美男美女コンビをただただ観るためだけに行きました。デインデハーン、イケメン役だとまぢで格好良すぎ。カーラの手足細っ!(*゜Q゜*) ストーリーは、宇宙のトレジャーハンターみたいな話で(兵士だけど。)、何の脈絡もなく次から次へと奇妙な星や生物を通過していくので、映画というよりアトラクション的な感じでした。私はSFを観ないのでわかりませんでしたが、SFファンには生唾もののオマージュが沢山隠されているようでした。ジョージ・ルーカスデザインの小型宇宙ポットとか。会話はベッソンらしく、緩い言葉遊びの連続で、クライマックスの真相を台詞のみで滔々と説明し出す辺りから眠たさMAX(-_-;) 待ちに待ったデイン・デハーンの甘いラブシーンも、キャラが軽いのと展開が単純過ぎるので、胸キュン出来ないし(>_<) イケメンのラブシーンに癒されるためだけに観に行ったので、ガッカリでした(爆)クライヴ・オーウェンのキャラも含めて、それぞれのキャラ設定が浅いんですよね(-""-;) なので、映画の中でイキイキしていない。でも、予告編の映像ではCGがいつの時代かと思うくらいオモチャっぽかったですが、本編は迫力あるシーンもあったりして、意外と出来が良かったです。2018年公開。

 

「素敵なダイナマイトスキャンダル」

 柄本佑主演他。母の史上最悪の事件が、僕を吹き飛ばしてくれた。幼少期に「実母が隣家の息子とダイナマイト心中」という驚愕の体験をした少年「末井昭」(柄本佑)は、高校を卒業と同時に工場に就職した後、上京してグラフィックデザイナーを目指すが、ひょんなことからエロ雑誌業界の世界に入り込んでしまい、やがて写真家・荒木経惟とのコンビで80年代を席巻した伝説のエロ雑誌「ウィークエンド・スーパー」「写真時代」などの名編集長となってゆく―。昭和のアンダーグランドカルチャーを牽引した稀代の雑誌編集長の実話を元に綴られた自伝的エッセイ「素敵なダイナマイトスキャンダル」がまさかの映画化。数奇な運命を背負った雑誌編集長の<笑いと狂乱>の青春グラフィティ。

6点!!なんだろう、実在の今も活躍されている方のお話なので悪く言うのは良くないですが、お金を大事にしない人は、人も大事に出来ないし、逆もまたしかりだなぁと思いました。それは、母親の事をどう受け入れたらいいのか、頭に浮かんでも、その時その時で逃げてるのも深く関係していると感じました。尾野真千子が台詞は一言しかないのに、圧巻の演技でした。映画全体も役者さんで保ってるところが多分にあり、イケメンverではない柄本くんの滲み出るギラギラした昭和感、格好良さ、スタイルの良い前田あっちゃんの彼女時代のファッションの可愛さ、結婚してからのオバサン感、コアな脇役陣のコアな演技にかなり助けられていたと思います。カメラマンの荒木さんは最近、問題になったばかりでタイムリーだし、これまでの彼のしてきた歴史を知っていれば、今回の事件もモデルさんも避けられたのではないかと少し感じました。あと、モザイクジャパンなくらい日本のモザイクは匠の技なのに、こんな雑な時代があったんだなぁって(^_^;) なんか、常識とは違う世界にいますよね。でも、それで他人に嫌な思いをさせるのは良くないことで、でもそれさえもきっと、彼らにはどうでも良いんだろうなって。性は本能ですからね。昭和の何が何でも成り上がってやるみたいな肉食精神で勝ち抜いてきた人たちは、自らそういう場所へ足を踏み入れた人たちなのだろうと思いました。少し長いと感じましたが、昭和のうねるようなギラギラを肌で感じることの出来るサブカル全開な作品です(*^^*) 2018年公開。

 

「レディ・プレイヤー1」

 タイ・シェリダン主演他。現在から27年後。多くの人々は荒廃した街に暮らし、夢のない現実の日々を送っていた。しかし若者たちには希望があった。それは、VR(バーチャル・リアリティー)の世界<オアシス>。<オアシス>に入れば、もう一人の自分になり、まったく別の人生を楽しむことができる。ある日、その<オアシス>の創設者、ジェームズ・ハリデー(マーク・ライランス)が亡くなり、彼の遺言が全世界に配信された。“<オアシス>に隠された3つの謎を解いた者に、全財産56兆円を与え、<オアシス>の後継者とする”。突然の宣告に世界中が湧き立ち、遺産を懸けた争奪戦が始まった。<オアシス>に自分の世界を求めていた17歳のウェイド(タイ・シェリダン)もまた参加者の一人だ。<オアシス>で出会った仲間たち、そして謎めいた美女アルテミス(オリビア・クック)と協力し、争奪戦を勝ち残ろうとするウェイド。しかしそこに世界支配のため、すべてを手に入れようとする巨大企業「IOI社」も出現して・・・。3つの謎に隠されたメッセージの秘密とは?ウェイドは、謎を解き、IOI社の陰謀を阻止することができるのか?現実の世界と<オアシス>。その両方で繰り広げられる冒険とバトルは、信じがたい次元へと発展していく―。想像を超えた戦いの先に勝利を手にするのは一体誰だ!GW、劇場がテーマパークになる。

10点!!3D・日本語吹替鑑賞です。スピルバーグが完全復活した!もう、ギリギリ合格点以下しか出せないと思っていたあのスピルバーグが!!(;~;)ゲームのエンドクレジットと映画の魔法が合わさったようなエンドロール、全てを観終えた後に、その感情が押し寄せてきて号泣してしまいました(まだ泣けてくる)。スピルバーグの全盛期のリアルタイム世代ではないけれど、どこかでまだ彼に期待してたのだなぁって(涙)まず、たった10年で何があったんだよ世界!?というのは置いておいて(爆)、映画はVRの世界にしか楽しみを見出だせず、街中でもVRゴーグルを着けていたり、VRに財産を注ぎ込み破産したりと、ゲーム中毒者も真っ青な悲惨な世界の話かと思いきや、ストーリーが進むにつれて、人間があるべき姿に気付いていく、レトロで、でもずっと色褪せない素敵な映画でした(*^¬^*) 3Dは基本苦手ですが、本作は3Dで観るべき作品。奥行き型ではなく、私たちが期待している迫力の飛び出す飛び込むタイプです♪ウェイドの仲間たちも王道なベストメンバーで、これが観たかった~って感じです(笑)森崎ウィンくんも端役じゃなくてがっつりメインメンバーで大活躍でした(*^^*) サイモン・ペックも良かったです。30~40代以降にジャストなレトロミュージックも良いですね。世代でなくても興奮したので、ジャストな世代には堪らないと思います♪私は、全然ゲームやアニメには詳しくないのですが、それでもわかるキャラクターやオマージュが10個は出てきて、特にあのキャラクターとあのキャラクターの対決には、マニアなら映画最中でもキャー!!って絶叫しちゃうかも知れません(笑)日本人で良かった!!ってo(*>▽<*)o 3Dで観てしまうとリアルVRで、ホラー・オマージュもあるので、お子さんやホラーが苦手な方は要注意です。でも、冷静に観たらやっぱり、ゲームが現実の時間や関係を浸食したり、ゲームの中の全面戦争が現実に誰かを殺したりって異常なことです。子どもや大人子どもはその異常さに気付けず、脳がバグを起こしてしまうかも知れないと思い、あまりにリアル過ぎるものは作り手が制御すべきだと感じました。ポケモンGOだって人は死ぬのだから(>_<) 本作を観て、ただ面白かったではなく、多角的に皆が考えてくれることを切に願います。2018年公開。

 

「パシフィック・リム:アップライジング」

 ジョン・ボイエガ主演他。人類とKAIJUの死闘から数年が経過し、平穏が戻っていた地球。しかし進化を遂げたKAIJUが再び姿を現したことで、束の間の平和は脆くも崩れ去る―。さらに、謎の黒いイェーガー“オブシディアン・フューリー”の出現により、人類を守るはずのイェーガー同士による激しい戦いも発生。果たして、スタイリッシュに洗練されパワーアップした新世代のイェーガーに乗り込む若きパイロット達は、迫りくる危機を乗り越えることができるのか!?戦いは、ついに新世代へ―「パシフィック・リム」ファン待望の最新作。

4点!!前作からのキャラクターと彼らのエピソードが完全に地続きだったので、前作をきちんと把握していないと、訳わからない状態になります(>_<) 加えて、今作からのキャラクターのエピソードまであるので、話がとっ散らり過ぎてて、何もまとまらない内に怪獣ドーン!みたいな、ゴチャゴチャし過ぎて、もうどうでも良くなってしまったので、ストーリーをスリム化するべきだと思いました。折角、個性のあるキャラクターなのに、互いに相殺されていました(>_<) アマーナ役のカイリー・スパイニーが魅力的で、身軽にピョンピョン動くのが可愛かったです(*^^*) 日本の描写が相変わらず中国とゴッチャにされていて酷く、一気に現実に引き戻されてしまうので、日本や怪獣を扱うならもっと敬意を払っていただきたいです(*`Д´) いまいち、トランスフォーマーとか他の作品との違いが見えてこないので、続編を作るなら、独自の魅力ある個性を打ち出して欲しいです。2018年公開。

 

「レッド・スパロー」

  ジェニファー・ローレンス主演他。バレリーナの将来が怪我のために絶たれたドミニカ・エゴロワ(ジェニファー・ローレンス)。病気の母に治療を受けさせるためにロシアの諜報機関の訓練施設に送られる。そこは、ハニートラップと心理操作を武器としてミッションの遂行するスパイ=<スパロー>の養成機関だった。持ち前の美貌と頭脳で、ドミニカは望まないながらも、一流の<スパロー>へと仕立て上げられる。彼女に最初に与えられたミッションはアメリカのCIA局員に接触し、ロシア政府内に潜むスパイの名を聞き出すこと。しかしその任務は、ドミニカの想像も遥かに超える運命に導き、彼女は敵国アメリカのみならず、祖国ロシアからも狙われることに・・・。大国間の裏側での陰謀と欲望が渦巻くストーリーは、信じがたい結末へ―。元CIAのスパイが描く<スパロー>=ハニートラップの真実。

6点!!元CIAの女性が書いた原作の映画化なので、笑いや心安らぐシーンは一切なく、ひたすら孤独を抱えたスパイたちの緊迫の騙し合いバトルでした。スパローの養成の仕方がリアルなのだとしたら、マーベルのブラック・ウィドウが、幼い頃に卵巣を摘出されたというエピソードもあながち嘘ではなく、強制や怨恨ではなく自らスパローに志願する女性なんているのだろうか?というNO人権な苛酷さでした。ローレンスは「もうセクシャルな役はしない!」と一時期宣言していましたが、思いっきり、言動と真逆にいきましたね。誰かを信じた瞬間、殺される可能性が一気に上がる環境下で、それでも人間だから誰かと心を通わせたくて、信じたくて、翻弄されていくドミニカの心情や怒りを見事に体現していました。いつものゴッド姐さんな迫力もあるのだけれど、少女のような幼さや儚さもあり、どの作品もそうですが、ローレンスの演技有りきで成り立っていると感じました。でも、この世代でローレンス以上に内なる怒りを表現出来る女優がいないのは確かです(*^^*) アメリカが作っているからか、「CIAは仲間を使い捨てにはしない。」と言っていましたが、本当かなぁ?と疑いました。この作品を観てしまうと、スパイになったら最後堕ちるとこまで堕ちて、幸せになんて間違ってもなれなくて(辞めても口封じに殺されるだろうし。)、ストレスも凄そうだから、胃潰瘍が出来て早死しそうだと思いました。もう少しドミノ倒しのように展開が速ければ良かったと思います。流石に、二時間半弱は「長いなぁ。」と途中、二度ほど思いました。2018年公開。

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「いぬやしき」

 木梨憲武主演他。定年を間近に控える冴えないサラリーマン・犬屋敷(木梨憲武)は会社や家庭から疎外された日々を送っていたが、ある日突然、医者から末期ガンによる余命宣告を受け、深い虚無感に襲われる。その晩、突如墜落事故に巻き込まれ機械の体に生まれ変わった彼は、人間を遥かに超越する力を手に入れることに。一方、同じ事故に遭遇した高校生・獅子神(佐藤健)は、手に入れた力を己が思うがままに行使し始めていた。自分の意志に背く人々をただただ傷付けていく獅子神と、獅子神によって傷付けられた人々を救い続ける犬屋敷。強大な力を手に入れた二人が、いま、それぞれの想いで動き出す―。新宿上空250メートル、ジジイvs高校生。最強のジジイが、かつてない“空飛ぶ映像体験”へとあなたを誘う!

8点!!原作読んでます。凄い迫力のバトルシーンw(*゜Q゜*)W 原作と違うラストです。ニュアンス的にはそんなにズレてないし、私はアリかなと思いますが、「GANTZ」もそうでしたが、佐藤監督の原作のねじ曲げ方は強引なので、賛否両論沸きそうです(>_<) 木梨さんは昔から演技が上手かったので、彼が配役された時点で、ある程度成功するとは思っていました。木梨さんが上手いので、三吉彩花ちゃんの良さも引き出されていてました(*^^*) 反抗期、嫌だなぁ(^_^;) 獅子神やしおん(二階堂ふみ)の配役は、感情が未発達な危うさが必要だったので、実年齢が近い子が良いのにと思いましたが、機微は感情変化はさすがに佐藤健も二階堂ふみも上手かったですし、あのアクションを見せられたら、佐藤健で頷くしかないですよね(^_^;) 佐藤健は普段から渇いた眼をしてるし、アクション能力は日本映画界随一なので、敵役に回るとめちゃくちゃ怖かったです((((;゜Д゜))) 追い詰められてる感ハンパない(恐)木梨さんは佐藤健とあれだけのアクションをこなしててよく怪我しなかったなと、安堵してしまいました(^_^;) でも、犬屋敷にしては鍛え過ぎです(笑)空中バトルの迫力が凄くて、クレジットを観たらやはり白組が入ってました。天地がひっくり返る感じで酔いました(>_<) 二人が再会するまでがダラダラなのと、ラスト以外は文句なしの出来だったので、他作品に押され気味ですが、ロングヒットして欲しいです。2018年公開。

「サバービコン 仮面を被った街」

 マット・デイモン、ジュリアン・ムーア主演他。明るい街、サバービコンへようこそ!そこはアメリカン・ドリームの街。しかし、そこに住むロッジ家の生活は、自宅に侵入した強盗により一転。一家の幼い息子、ニッキー(ノア・ジュープ)の運命は予想もつかない方向へ・・・。時を同じくして、この街に引っ越してきた黒人一家の存在が、笑顔溢れるニュータウンの住人たちのドス黒い一面をあぶり出す。街の人々と家族の正体にたった一人、気がつくニッキー。事件は、想像を超える結末へと急展開する!果たして、幼いニッキーの運命は?サバービコンの行く末は!?1950年代に実際に怒った人種差別暴動をもとに、理想のニュータウンの裏側をブラックに描いたクライム・サスペンス。ジョージ・クルーニーほか超豪華スタッフ&キャスト集結の話題作、いよいよ日本上陸!

2点!!設定的に南北戦争後の話かと思いきや、二次大戦後なんですね、驚きですw(*゜Q゜*)w 「白人しかいないと思ってたのに。」とか、あれだけの世界大戦を繰り広げておいて、まだ言うか?とドン引きです((((;゜Д゜))) アメリカは常に敵が欲しいし、優位性を示す相手がいないと駄目な国民性なのだなぁ、そりゃ、世界平和は訪れないわと絶望しました。そして、その横で繰り広げられるホントどーでもいい大人たちのドタバタ欲望劇。完璧なブラックコメディとして描いてくれれば、メリハリがあって良かったのに、中途半端過ぎて失笑、もしくは笑いすら起こらないビミョーな空気が劇場に漂っていました(-_-;) 予告編以上のことは何一つ起こりません(爆)あと、ハリウッド映画って、やたらとうっかりな車の事故が多いけど、そんなに前方確認怠って、生きてるの?と古典的過ぎる展開にも失笑です。多分、この頃からアメリカ人の思想は変わりたくない人は変わっていないだろうから、この差別暴動は現在いつ起きてもおかしくないと、下等だなぁと軽蔑しました。冒頭の双子ジュリアン・ムーアがハイライトなグダグダ・クライム・サスペンスです。2018年公開。

「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」

 ドウェイン・ジョンソン主演他。学校で居残りとなった4人の高校生、気弱なゲームオタクのスペンサー(アレックス・ウルフ)、頭が悪いアメフト部員のフリッジ(サーダリウス・ブレイン)、セルフィー好きのうぬぼれ美人ベサニー(マディソン・アイスマン)、シャイで真面目なマーサ(モーガン・ターナー)。地下倉庫の片づけを言い渡された彼らは、そこで古いテレビゲーム「ジュマンジ」を発見する。それぞれプレイするキャラをセレクトし遊び始めると、なんとそのままゲームの中へ吸い込まれてしまった・・・。気がつくと、周りはジャングル!しかも彼らは見た目も性格も真逆なゲームのキャラの外見に!各自に与えられた「ライフ」は3回。つまり3回命を落とすとゲームオーバー。難攻不落の<ステージ>をクリアして、現実世界に生きて帰ることができるのか!?2018年、サイコ~のエンタテインメントがやって来る!!

8点!!日本語吹替鑑賞です。前作が完璧過ぎたので、あれ以上は無理だろうと思っていましたが、前作の興奮、ジーンとくる熱さ、切なさはそのままに、見事に続編として蘇らせていました(*^▽^*) でも、ライフが3回あるので、緊迫感は少し薄かったかな。あと、好きな俳優誰もいない・・・と思っていたら、ちゃんとイケメン出てます!アレックス!(ニック・ジョナス)変身後のゲームキャラを有名俳優で固めていましたが、変身前の高校生たちも魅力的で、割りとすぐに変身しちゃうのに、元の姿が浮かぶのが良かったです。寄せ集めの4人じゃなくて、きちんと関係性があるのが◎です。変身後を演じた役者さんたちが上手いからもありますね。ジャック・ブラック、久々なのに全然錆びてない、女子高生に見える、むしろパワーアップしてる(笑)ジュマンジの太鼓音も良いですね。一気に引き戻されて、恐怖がドコドコやって来ます((;゜Д゜)) べサニー役のマディソン・アイスマンがミニ・ブレイク・ライヴリーみたいで可愛かったです(*^^*) ベサニーが死にそうなアレックスに言った台詞で泣きそうになってしまいました。ラスト、べサニーが「またね。」って言ったのが気になります。不朽の名作として語り継がれていけばいいなぁ。2018年公開。

 

「きみへの距離、1万キロ」

ジョー・コール主演他。それは、遠隔操作な片想い。北アフリカの砂漠地帯にある石油パイプライン。そこで石油泥棒を監視する6本足の小さなクモ型ロボットを、遥か1万キロ離れたアメリカ・デトロイトから遠隔操作しているオペレーターのゴードン(ジョー・コール)は最近、恋人ジャニーン(アレクシア・ファスト)と別れたばかり。上司のピーター(ブレント・スカグフォード)から勧められた出会い系アプリを試してみるも、ピンとくる出会いはない。そんなある日、ゴードンは監視ロボットを通して若く美しい女性アユーシャ(リナ・エル=アラビ)と出会う。彼女には、カリム(フェイサル・ジグラット)という恋人がいるが、親からは別の相手との結婚を強要されていた。そんな状況を知ったゴードンは、彼女を哀しい運命から救おうと、大胆な行動に出る・・・。地球の反対側からロボットがつなぐ、男女の出会い―アカデミー賞ノミネートのカナダの気鋭キム・グエンがミレニアム世代に贈る、国境も言語も文化も飛び越えたピュア・ラブストーリー。

3点!!香水の宣伝用短編映画くらいで観たい作品でした。逆に言うと一時間半も引き延ばす内容ではない(-_-;) 北アフリカのどこだかわからないけど、景色は綺麗でゆったり描いているのは癒されましたが。ドローンやロボットを通して実感のない仕事をするというのは、恐らくかなり滅入るのだと思います。ゴードンの顔もゾンビくんでしたし。ゴードンの行動は恋とストーカーの紙一重で、ゴードンの人柄がわかるシーンがない、というか薬盛ったり違法行為したり脅したりとやりたい放題なので、応援出来ないし、正直会うのは恐いです。アユーシャに惹かれたのも見た目ですしね。確かにアユーシャ役のリナ・エル=アラビはかなり可愛いです。アユーシャの世界は正直狭いしお先真っ暗なので、ゴードンの必死の言葉が彼女に響いたのは確かなのですが・・・。もっと、ゴードンの人柄がわかるエピソードやアユーシャとの他愛のない会話シーンを増やせば、後半にかけて加速出来たのではないかと思います。あと、何故、ロボット系作品は主人公の家族や職場以外の触れ合いが描かれないことが多いのでしょう?未来に暗い想像しか出来なくなるんですけど(>_<) 恋だし、躍動感が欲しかったです。2018年公開。

「君の名前で僕を呼んで」

 ティモシー・シャラメ主演他。1983年。夏。17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)は家族と共に北イタリアの避暑地で過ごしていた。大学教授であるエリオの父は、毎年助手を務める学生を招く。この年の助手としてやってきたのはアメリカ出身24歳の大学院生オスカー(アーミー・ハマー)だった。博識で自信家、あっという間にエリオ家に馴染んでしまったオスカー。はじめは自信に満ちたオリヴァーの態度に反発を感じるエリオだったが、まるで不思議な磁石があるように、ふたりは引きつけあったり反発したり、いつしか近づいていく。やがて激しく恋に落ちるふたり。しかし夏の終わりとともにオリヴァーが去る日が近づく・・・。17歳と24歳の青年の、初めての、そして生涯忘れられない恋の痛みと喜びを描くまばゆい傑作。

7点!!ディカプリオの再来と言われているティモシー・シャラメですが、私の中のレオの最高傑作は「太陽と月に背いて」で、あの剥き出しのドロドロな愛とは真逆な、繊細で柔らかな棘みたいな作品でした。ティモシー・シャラメは良かったけど、17歳の繊細さを表現出来る俳優さんは他にもいるし、まだ凄い!!というところまではいってなかったです。伸びしろに期待。序盤は、北イタリアの夏とただただ美しい二人を堪能するというか、下手すると寝ちゃう感じなのですが、二人の気持ちが通じ合ってからは、80年代初頭の終わりが見えている恋なので、伝えるより確かめるより募る想いの方が速くて、胸が潰れそうでした。エリオとオリヴァーの気持ちを一緒に追体験しているかのようで、最高にhappyなのに泣きたくなる、不安定な恋の醍醐味が溢れんばかりです(>_<) ヒット作は良い邦題がつくと言いますが、「君の名前で僕を呼んで」って泣きたくなるほど甘美で、いいな(*´∇`*) エリオにとってオリヴァーは、自信と余裕のある格好良い大人で、オリヴァーにとってエリオは、眩しすぎて直視出来ない程、若さと純真さに溢れていて、どれだけ一緒にいても惹かれて止まない関係性です。本当はどちらも自信がなくて、ただ好きで互いを想っているだけなのにね。17歳で受け止めきれない程の切なさと、相手への感謝と愛を同時に保てるというのは、本当に稀な経験で、そこにお父さんの言葉がトドメに入ってきて、泣きました(^_^;) お父さんの言葉で、エリオという少年がどうしてエリオでいられるのかがストンと納得させられました。音楽も良くて、聴くと一気に劇中に引き戻される感じ。気持ちが通じれば通じるほど加速して、触れ合えば触れ合うほど、切なさで胸がはち切れそうになる、いつまでも届いた気がしない恋を経験した人に捧ぐ珠玉の青春映画です(*^¬^*) 2018年公開。

「ラプラスの魔女」

 桜井翔主演他。凶器は知性×動機は愛×殺人を証明せよ。初老の男性が妻と訪れた温泉地で硫化水素中毒により死亡した。事件の担当刑事・中岡(玉木宏)は、妻による遺産目当ての計画殺人ではないかと疑いを抱き、地球化学が専門の大学教授・青江修介(桜井翔)に現場調査を依頼。青江は事件性を否定するが、その数日後、別の地方都市でも硫化水素中毒による死亡事故が発生し、その被害者と初老の男性が顔見知りであることが判明した。青江は新たな事故現場の調査に当たるが、やはり前回同様、事件性は見受けられず、捜査に行き詰ってしまう。そんな青江の前に現れた一人の少女・羽原円華(広瀬すず)。円華は事件の鍵を握る人物・甘粕謙人(福士蒼汰)を追っているという。怪しむ青江の前で、円華は、これから起こる自然現象を言い当ててみせた。未来を予見する知性=「ラプラスの魔女」のように。円華の「予知」に隠された秘密とは?甘粕謙人とは何者なのか?そして動き出す、第三の事件・・・。青江の想像を遥かに超えた驚愕と衝撃の結末に向けて、彼らの運命が大きく動き始めた。東野圭吾の規格外ミステリー、ついに映画化。

2点!!原作読んでます。原作は良い意味で東野さんらしくなく、映像化を前提として描かれていたのに、見応えのあるシーンや複雑な人間関係がカットされまくりで、もはや崩壊と言っても過言でないくらいでした(;_;) 原作ではただの目撃者の青江に、円華の強さや能力、桐宮(TAO)や武尾(高嶋政伸)の役割を背負わせ過ぎて、魅力的なキャラクターたちが死んでました(>_<) しかも、青江は背負いきれていないし、千佐都(佐藤江梨子)なんか、もはや意味わからない関係性になっていましたし。円華の行動の神秘性を通じて、謙人の神秘性も増していくので、円華が何もできない少女のように描かれていたのが、残念でなりません( ´△`) クライマックスも嵐が来るのに喋り過ぎだし。全部台詞で喋り倒していて、観客が受け取る余白ゼロ。殺人事件をどのように起こしたかもそうですが、見せるべきシーンを殆ど見せずによく二時間も作れたなと逆に感心しちゃう酷さでした。2018年公開。

 

 

「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」

  ロバート・ダウニー・Jr.主演他。アベンジャーズ―それは人類を守るために最強ヒーローたちが集結した究極のチーム。だが、その“最強”をはるかに超える“最凶”にして最大の敵<サノス>が出現した時、アベンジャーズ全滅へのカウントダウンは始まった。サノス(ジョシュ・ブローリン)の野望は、6つのインフィニティ・ストーンを手に入れ、全宇宙の生命の半分を消し去ること。この恐るべき計画を阻止するため、アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr.)、キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)らアベンジャーズに、スパイダーマン(トム・ホランド)やドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)たちも加わり立ち上がるが、サノスはいともたやすく彼らの攻撃をねじ伏せる。もう彼らでは、人類を救えないのか・・・?最強の終わりへ―目撃せよ、映画の持つ“無限大の力”を。

9点!!二時間半、ほぼアクションシーンで熱量過多なのに、3パートに分かれていて、かなり観にくいです。シーンが変わった時に「何?どこ?」と混乱してしまいます(>_<) そんな大混乱な状況なのに、同じくらいユーモアも炸裂していて、欧米の方々は凄いなぁと笑ってしまいました。船は沈めど楽器は止まない精神は憧れます(*^O^*) アベンジャーズというよりは完全にサノスの物語で、彼は確固たる信念があるので、かなり魅力的なダークヒーローとして描かれています。ジョシュ・ブローリン感ゼロですが、良い仕事してました(*´∇`*) 冒頭のロキ(トム・ヒドルストン)も素晴らしい表情でグッと来ました。ハリウッド映画お決まりの自らのウッカリにより、窮地に陥るパターンも今度ばかりは笑えず、GoGの誰かがヤラかすと思っていましたが、おまえかー!みたいな(`Δ´;)! てゆうか、ホークアイ(ジェレミー・レナー)、出るって言ってたけどどこいったのかな?なんか強さのバランスがハチャメチャで、ブラックウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)がサノスに素で挑んで無事なところに萌えました(*´∇`*) 本来なら司令官として分かれて戦うべき、アイアンマンとドクター・ストレンジが小競り合っているのも、萌えたし最後はグッと来ました。コミック版よりは遥かに生き残りますが、まだシリーズが始まったばかりのキャラクターも死んでしまって、Oh my...!な展開に。でも、タイムストーンがある時点で、何とかなるだろうと思ってしまい、ショックが薄いんですよね(>_<) 続編で何とかならなかった場合もショックを受け損ねてしまいそうで・・・(>_<) 続編で「ヒーローに黙祷!」とか言われても多分響かないので、続編はガモーラ(ゾーイ・サルダナ)のシーン並みにエモーショナルに作って欲しいです。「何で皆、サノスの腕を狙わないの?」と終始思いましたが、何だかんだで期待値は裏切らない満足度ではありました(*^¬^*) 2018年公開。

「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」

 マーゴット・ロビー主演他。彼女は世界中から愛され、一瞬にして世界中から憎まれた。貧しい家庭で、幼い頃から暴力と罵倒の中で育てられたトーニャ・ハーディング(マーゴット・ロビー)。天性の才能と努力でアメリカ人初のトリプルアクセルを成功させ、92年アルベールビル、94年リレハンメルと二度のオリンピック代表選手となった。しかし、彼女の夫だったジェフ・ギルーリー(セバスチャン・スタン)の友人がトーニャのライバルであるナンシー・ケリガンを襲撃したことで、スケート人生は一変。転落が始まる。一度は栄光を掴み、アメリカ中から大きな期待を寄せられていたトーニャ・ハーディングだったが、その後、彼女を待ち受けていたのは・・・。アメリカ人選手トーニャ・ハーディングによるフィギュアスケート界を揺るがした史上最大のスキャンダル―オリンピック出場権を巡るライバル襲撃事件の真相を描く!2017年度アカデミー賞助演女優賞受賞!衝撃の実話、世界絶賛!

9点!!私はトーニャ・ハーディングの現役時代は小学生だったので、彼女を知らず、YouTubeで映像を観てから鑑賞しました。壮絶な毒親に育てられた話かなという予想は当たらずとも遠からずで、毒親に教育を受けさせてもらえず育てられたトーニャの無知や承認欲求は、ジェフを引寄せ、ジェフの間抜けさはとんでもないバカな犯罪者のショーンを引き寄せるという負の大連鎖を引き起こしていて、これ以上はない毒親による悲劇でした(>_<) トーニャは酷しい環境下で最大限の努力や幸せになるために色々な物事と戦っていて、サクセスストーリーを掴み獲るべき人なのに、可哀想過ぎでした。オリンピックの靴紐事件も、彼女が弱かったわけではなく、むしろここまでよく保ったなというかなり強靭な精神の持ち主で、何だろう、彼女のコーチやサポートチームなど、守り導いてあげられる人はいなかったのだろうか?と感じざる得ませんでした。アメリカや虐待などにひと際厳しい国なのに、毒親は逮捕されないし、DVも見逃されてたなんてあり得るの?(あり得るんでしょうね)最後にトーニャも言っていましたが、アメリカは敵か味方かという国で、それには常に犠牲者がつきものだというのをマスメディアはそろそろ認識し改めるべきだと思います。当時の映像より、スケーティングがかなりスピーディーで迫力があり、マーゴット・ロビーの技術面の努力は勿論のこと、表現力が凄い気迫でした(*^^*) セバスチャン・スタンは最低な役なのだけどイケメンで、マッケナ・グレイスちゃんは相変わらず天使で父親を引き留めるシーンとか涙を誘いました(;_;) オリンピックの衣装まで手作りで刃は錆だらけで、それでも食らいついてくるスケートを取り上げないでと泣く一流選手を「下品だ」と切り捨てるスケート業界って何なんだろう?お金持ちのためのスポーツと日本の若い選手たちも暗に苦言を呈していましたが、それってオリンピック種目としてはどうなんだろう?とトーニャによって、隠されていた暗黒面が剥がされたような作品です。面白かったけど、ただただ悲しい悲劇(>_<) 2018年公開。

「恋は雨上がりのように」

 小松菜奈主演他。その人は、どしゃぶりの心に傘をくれた。夢を失った17歳、夢を忘れた45歳。ふたり、人生の雨宿り中―。高校2年生の橘あきら(小松菜奈)はアキレス腱のケガで陸上の夢を絶たれてしまう。偶然入ったファミレスで放心しているところに、優しく声をかけてくれたのは店長の近藤正巳(大泉洋)だった。それをきっかけにあきらは、ファミレスでのバイトを始める。バツイチ子持ちでずっと年上の近藤に密かな恋心を抱いて・・・。あきらの一見クールな佇まいと17歳という若さに、好意を持たれているとは思いもしない近藤。しかし、近藤への想いを抑えきれなくなったあきらはついに近藤に告白する。近藤は、そんな真っ直ぐな想いを、そのまま受け止めることもできず―。真っ直ぐすぎる17歳、さえない45歳。ふたりに訪れる、人生の雨宿りの物語。繊細な片想いに全世代が激しく共感!“恋雨”待望の実写映画化。

6点!!原作読んでます。漫画なのですが、静かに響く感じが小説的で好きなのです。でも、映画となるとそのままが良いとは言えなくて、永井監督の水彩が曖昧なまま、ラストまでダラダラいく感じは案の定で、眠くなっちゃうと思います。もう少し盛り上げて欲しかったです。脇役数名が風景過ぎ(>_<) 小松菜奈ちゃんのあきらと大泉さんの店長はハマり役で、この二人の頑張りで成立している作品でした。あきらを若いのに大人っぽい小松菜奈ちゃんが演じることで、17歳の無防備な色気ある肢体とはち切れそうな健康美が溢れんばかりで、原作より年の差恋愛がリアルでした。あんな子に好きだとグイグイこられたら、フラッといってしまうのがリアルによく分かる(笑) 大泉さんは格好良い大人だけど安パイで、主役を演じられる貴重な俳優さんで、店長の可笑しみを見事に原作以上に仕上げていました。あきらの押入れ事件とか、可笑しいエピソードがたくさんあるのにカットされていて、もっと笑いとスピード感をあげても良かったと思いました。時系列を崩したり、先手で動くキャラを崩したりしてるのも、ゆっくりと関係性が進んでる感じがなくなっていて、残念でした。バイト先の恋愛あるあるとか、ドキドキ&キュンキュンする感じは最高で、小松菜奈ちゃんがとにかく可愛いです!彼女は毎映画、可愛いを更新しているし、艶も出てきて、表情ひとつにヤラれるので、成長を見守っていきたい女優さんです(*^¬^*) ラストのあきらの表情こそ恋の醍醐味!(*>∇<*) 高い青空と陸上のトラック、海と疾走感溢れる主題歌「フロントメモリー」が爽やかで、初夏の青春を詰め込んだような甘酸っぱいノスタルジックな作品です(*^^*) 2018年公開。

「ピーターラビット」

 ドーナル・グリーソン主演他。ケンカするほど、好きになる。ピーター(声:ジェームズ・コーデン)は世界で一番幸せなウサギ。たくさんの仲間に囲まれ、画家のビア(ローズ・バーン)という心優しい大親友もいる。亡き両親のことを想うと寂しいけれど、ビアの存在がすべてを吹き飛ばしてくれる。ところがある日、大都会ロンドンから潔癖症で動物嫌いのマグレガー(ドーナル・グリーソン)が隣に引っ越してきたことで、ピーターの生活は一変!今までの幸せを守りたいピーターと、あの手この手で動物たちを追い払おうとするマグレガーとの争いはエスカレート。さらにビアへの“恋心”も絡まって思わぬ大事件に発展!ピーターはあるミッションを秘めて、初めてのロンドンへと向かうのだが―。歌って♪踊って♪恋をして―。“本物の”ピーターラビットは、カワイイだけじゃない。

8点!!ドーナル・マクレガーさんが現れるまで結構な尺を使っていて、ロンドンとか行く暇ないんじゃない?と余計な心配してしまうくらいなのに、しっかり95分にまとめているのは見事でした(*^^*) 私は特に動物好きとかではなく、どちらかというとウサギに苦労させられた経験があるので、ピーターたちの躊躇ない攻撃は、まさに害獣でした(^_^;) 皆爆笑してましたが、あれだけされたら動物好きも嫌いになるよ・・・(>_<) 可愛さ余って憎さ百倍的な。鶏が実はこんなこと考えて鳴いてましたというのは面白かったです(笑)逆にドーナル・グリーソンの全力ぶりがキュート過ぎで、ケンカするほど好きになりました(*´∇`*) イギリスの湖水地方の雰囲気にピッタリなのもありますが、アップで観るとイケメンなんだなぁって(*^^*) ハロッズは初めて撮影許可が出たのに大変なことになっていました(笑) ローズ・バーンは通常運転で綺麗なのに可笑しかったです。ウサギたちの声もデイジー・リドリーとマーゴット・ロビーが楽しそうに参加してました(*^¬^*) たくさんギャグを詰め込んでいるのですが、スピーディー過ぎて拾いきれませんでした(>_<) ピーターたちがフワフワモフモフで可愛くて、ストーリーも隙がなくて、+感動まで求めるのは贅沢でしょうか(^_^;) ウサギの表情が驚くほど豊かで、癒されたのは間違いないので、同じキャストで続編があれば良いなと思いました。2018年公開。

「蚤とり侍」

 阿部寛主演他。時は江戸―老中・田沼意次(桂文枝)の世に金が回れば何でもOKな時代。生真面目過ぎるエリート藩士・小林寛之進(阿部寛)は、ある宴の席で主君の逆鱗に触れてしまい・・・「明朝より、“猫の蚤とり”となって無様に暮らせ!」と左遷されます。男の左遷先は、江戸の貧乏長屋。そこには助平な親分(風間社夫)とイケメン好きの女将(大竹しのぶ)と笑顔が眩しい寺子屋の先生(斎藤工)が暮らしておりました。そして、寛之進の最初の客は、なんと亡き妻に瓜二つの女おみね(寺島しのぶ)!緊張と興奮。まさかまさかの夢心地のはずが、おみねに「この下手くそが!」と罵倒されてしまいます。意気消沈する寛之進。侍として必死で積み上げてきた剣術や学問もここでは、無意味。そこに現れたのは、江戸でNO.1の伊達男で恐妻家・清兵衛(豊川悦司)。寛之進は生真面目にも清兵衛に“女の悦ばせ方”の教えを乞うことに。果たして、寛之進は侍として、男として、その生き様を江戸に示すことができるのか?そして、運命のお相手。おみねとの恋の行方は・・・?前代未聞!侍が巻き起こす、“床の間”の戦いの火蓋が切られる!

7点!!御家騒動のゴタゴタが難しくて「??」なところもあり、「後妻業の女」程、アクも笑いも強くありませんでしたが、人情喜劇としては面白く観れました(*^¬^*) 寛之進の‘蚤とり侍’という境遇が珍しく興味深かったです。阿部さんはどんな役でも色気ゼロだけど、対するトヨエツ(56歳)の色気が凄い!(笑)夫婦役の前田あっちゃんとは「一回り違う」と劇中で言ってましたが、下手すると三回りくらい違うのに、蚤とりのお客さんたちも20代なのに、それでもモテモテなのが滲み出ていて、クラクラしました(*´∇`*) それを見ていた寛之進がドキドキハラハラと言っていたのも笑えました。あんなに近付くなら春画の絵師か何かのフリをすれば良かったのに(爆)大竹しのぶが控え目な役で物足りませんでしたが、寺島しのぶと同じ絵図の中にいるのが凄味がある映画でした。長岡藩主の言っていることがコロコロ変わるのですっきり出来なかったのは残念でしたが、侍が一番貧乏になっていく時代に悲劇ではく、どう上を向いて生きていくのか豊かに描いたほっこりする作品でした。2018年公開。

「空飛ぶタイヤ」

 長瀬智也主演他。池井戸潤作品、初の映画化!オールスターキャストによる大逆転劇が始まる―。ある日起きたトレーラーの脱輪事故。整備不良を疑われた運送会社社長・赤松(長瀬智也)は独自の調査を開始。突き止めた先にあったのは大企業の“リコール隠し”だった。事故に隠された大企業の闇を暴くために奮闘する、決して諦めない男たちの姿を描きます。果たしてそれは事故なのか、事件なのか。正義とはなにか、守るべきものはなにか。観る者すべての勇気を問う、世紀の大逆転エンターテイメント大作。

4点!!初・池井戸作品です。苦手なジャンル&文体なので、これまで避けていました。人が実際に亡くなっている実話をベースにしているので、いつもの池井戸作品のように、スカッとする終わり方ではなく、人ひとりの人生の重さをズシリと感じさせるお話でした。人ひとりの命が、被害者家族、加害者だけでなく、その会社、大元となる大企業、系列企業、過去に同じような事件に遭った中小企業に生きる、すべての人々の運命を変えていく様は、考えさせられるものがありました。現代日本を支えているのは、名もなき中小企業たちで、すべての人たちは日本という歯車の中で繋がっているのだなぁと。リコール隠しをしようとしている人たちは分かりやす過ぎるくらい悪代官で、それを告発しようとしている人たちは理由なき正義感を持って動いている人物も多く、ラストの大逆転はいわばラッキーによるところも多く、リアルな説得力には欠けました。こういうところが池井戸作品が苦手だなぁと感じるが所以です(^_^;) 赤松の人を信じる、想いは届くと信じる姿勢は、人の核として大切な事ですが、社長としてはリスキー過ぎるかなと。でも、中小企業はその信頼性で成り立っているのも現状で、他人の人生を背負う責任って、何だろうと考えてしまいました。人としては、沢田や井崎の生き方の方が共感出来るかな。リコールをして信頼性を取り戻す方が、隠すよりも明らかに損害が少ない筈なのに、何故、隠しちゃえとなるのが、よくわからず、モヤモヤする作品でした(>_<) 2018年公開。

「OVER DRIVE」

 東出昌大、新田真剣佑主演他。信じて、駆けろ。世界最高峰のラリー競技・WRC(世界ラリー選手権)の登竜門として、若き才能たちがしのぎを削る国内トップカテゴリーのSCRS(SEIKOカップラリーシリーズ)。スピカレーシングファクトリーとライバルチームの熾烈な優勝争いは激しさを増していた。スペシャルステージで競われるのは、コンマ1秒の世界。「攻めなきゃ、勝てねーから!」WRCへのステップアップを目指すスピカ所属の天才ドライバー、檜山直純(新田真剣佑)。真面目で確かな腕を持ち、チームに貢献するメカニックの兄・檜山篤洋(東出昌大)の助言を無視し、リスクを顧みない、勝気なレースを展開する。ラウンド毎に衝突を繰り返す二人。いつしか、チームにも険悪なムードが漂い始め・・・。そんなある日、素行の悪い直純の新しいマネジメント担当として遠藤ひかる(森川葵)がやってくる。なんの知識もなく、完全に場違いな、ひかる。彼女を待ち受けていたのは、檜山兄弟の確執に秘められた過去、そして、チーム全員を巻き込む試練だった。「海猿」「MOZU」の羽住英一郎が手掛ける、最新技術を駆使した誰も見たことのない圧倒的なスペクタクル映像と、誰も経験したことのないエンターテインメントの新領域!OVER DRIVE!限界を超えて、共に駆けろ!!!

6点!!新田真剣祐、森川葵、北村匠海と好きな役者さんたちが勢揃いです♪しかも、最初出てきた頃は伸び代がないと思っていた東出くんが、ここ2~3年でどんどん上手くなっていて、今回は彼の性格に沿った真面目な役ということもあり、上手くハマっています(*^O^*) 最初は個々だったキャラクターが、物語が進むうちに馴染んできて、コンビネーションが良くなっていくのが、すごく心地良くて「シリーズで観ていたいな。」と思わせる愛されキャラになっていくのは、羽住監督ならではでした。順撮りしたおかげもあるかな(*^^*) とは言え、羽住監督の欠点も如実に出ていて、全国を廻るチャンピオンシップのコースや、クライマックスの試練からの復活の非現実さは、映画が熱くなればなる程、冷めていきました。何より、レースシーンの迫力が皆無なのが致命的。ドライバーのカメラは固定だし、映画「RUSH」のギリギリのカメラワーク見習って!(>_<) バックショットからのガソリン吹かすシーン好きなのはもうわかったから、しつこいから!(爆)こんなレースがあったら夢みたいでしょ?観たいでしょ?というのは伝わってくるのですが、そこにリアルさが伴わないと現実に引き戻されてしまうわけで。博多の製鉄所辺りがコースになっているのは、「AKIRA」の世界観っぽくて、いいなぁと思いましたが。新海(北村匠海)の扱いも雑で、彼のドライビングや直純と格好良く行き交うシーンとか、物語に厚みを持たせる為には必須だったと思います。ひかるの挫折も、ゴルファーの名前だけ何度も出ていて、食らいついていくわけでもないし、中途半端だなって。町田くんの含みのある伏線も回収しきれなくて「え?」って思ったのは私だけじゃなかったみたいですし。兄弟だけに焦点を絞りたいのはわかりましたが、肝心の兄弟グダグダし過ぎだし(爆)でも、やっぱりお兄ちゃん頼れる!なクライマックスでは、二人の熱演も相まって胸が熱くなるものがありました。演出が古いのとリアルが置いてけぼりなので、映画の熱量とが非常にアンバランスでしたが(>_<) シリーズを見越したキャスティングに思えたので、続編があって役者さんたちもキャラクターも育っていけばいいなと、続編があるならば!思いました(^_^;) 2018年公開。

「50回目のファーストキス」

 山田孝之、長澤まさみ主演他。君を絶対、幸せにする。君が明日、僕を覚えていなくても―。ハワイでコーディネイターをするプレイボーイ弓削大輔(山田孝之)はある日、カフェで藤島瑠衣(長澤まさみ)という女性と出会い恋に落ちる。しかし、翌日同じカフェで会った彼女は大輔の事をまるで覚えていない。実は彼女は交通事故の後遺症により、新しい記憶は1日で消えてしまう短期記憶障害を負っていたのだ。事故にあった日と同じ1日を繰り返し続ける瑠衣。事情を知った大輔は、毎日、自分を覚えていない彼女に一途に愛を告白し続ける。大輔の機転と努力により結ばれた二人だが、瑠衣は大輔が本当は天文学者になるのが夢で、そのために世界一、星の綺麗なハワイでひそかに研究を続けていると知ってしまう。明日を覚えていない自分をただひたすらに愛してくれる大輔の将来を思い、瑠衣はある行動に出るが―。一番好きな人にキスしたくなる究極のロマンスムービー誕生!

4点!!福田さんの笑いが好きかどうかだと思います。キャスト陣が「こんなに笑って泣けて~」とかハードル上げるので、「ああ、やっぱり」のガッカリ感がハンパないです(-_-;) 山田くんと長澤さんは実力派ですが、長年コメディに走り過ぎたせいで、ラスト近くまでイメージに引っ張られちゃっていましたし(>_<) あと、長澤さんはもう少し体重絞った方が良いです。佐藤二朗とムロツヨシを出さなければ引っ張られなかったのかな?でも、それだと福田作品じゃなくなってしまうし、難しいところです(-""-;) 二人の笑いの比重を太賀がかなり受け持っていて、上手く機能していたのは、流石だなと感心しました。日本でハリウッド映画のリメイク自体、珍しいですが、作りもハリウッド流か韓流な感じで、舞台がハワイでなければ、こっ恥ずかしい感じでした。自分の大切な人が健忘症ってどんな気持ちなのだろう?とか、少しはグッと切なくなりましたが、どうにも福田ワールドに引っ張られてしまい、どっちつかずの緩い作品です。2018年公開。

「メイズ・ランナー 最期の迷宮」

 ディラン・オブライエン主演他。謎の巨大迷路を3年がかりで脱出したトーマス(ディラン・オブライエン)は、自分たちが人類を滅ぼす伝染病対策の人体実験サンプルだったことを知る。その後、砂漠の闘いの最中、テレサ(カヤ・スコデラリオ)の裏切りによって連れ去られた仲間のミンホ(キー・ホン・リー)を救出するため、彼らは、多くの若者を犠牲にしてきた秘密組織WCKDへ潜入することを決断。しかし、何十もの巨大な壁に覆われた伝説の<ラスト・シティ>は、ほんとうに出口のない迷路<メイズ>かも知れなかった。果たして、彼らは生き残ることができるのか?そして、若者たちは未来を取り戻すことができるのか?シリーズ興収800億円を超える大ヒット、サバイバル・アクション・アドベンチャー、遂に完結!全世界待望のファイナル・ミッションが今、始まる!!

5点!!完結編です。前作までの展開を全然覚えていなかったので、復習してから行きました。そのくらい、登場人物が多いシリーズ(>_<) ヤングアダルトものに有りがちな、問題山積みで解決してないのに「未来は私たち次第。」みたいな終わり方は最悪だなと思っていましたが、ある意味そうですが、一応終結っぽいし、そこに至るまでの迫力が凄くてそこそこ満足(笑) 次々起こるピンチはこれまでの映画で観たことあるものが多いですが、「えー!(笑)」っていう打開策を展開したり、途中ホラーみたいになったり、銃声にびっくりしたり(音が大きいんです!)アトラクション感覚で楽しめました(*^^*) でも、最後の最後に、シリーズ最初の大前提を覆す展開になったり(何であの二人を調べずに送り込んだの?)、この手の主人公たちに有りがちな、支配者には怒るくせに、結局自分たちの仲間さえ救えればいいという傲慢さには辟易しました。それって、保身を図る独裁者とさほど変わらないんじゃないかな?と。ハリウッドうっかりも多発していて、ツッコミどころも満載でした。登場人物が多いのに、仲間の死に際して、めちゃめちゃエモーショナルに盛り上げているのは、この手の作品にはないもので、良かったです。三角関係も切なかったですし。シリーズ完結までに、若手俳優陣が売れっ子になってフィードバックするはずが、誰もブレイクしていないのが、誤算ですかね(^_^;) 迷っているなら、観てもいいかなくらいの出来です。2018年公開。

「万引き家族」

 リリー・フランキー、安藤サクラ主演他。盗んだのは、絆でした。高層マンションの谷間にポツンと取り残された今にも壊れそうな平屋に、治(リリー・フランキー)と信代(安藤サクラ)の夫婦、息子の祥太(城桧吏)、信代の妹の亜紀(松岡茉優)の4人が転がり込んで暮らしている。彼らの目当ては、この家の持ち主である初枝(樹木希林)の年金だ。足りない生活品は、万引きで賄っていた。ある日、近くの団地の廊下で凍えていた幼い少女(佐々木みゆ)を、見かねた治が家に連れ帰る。体中傷だらけの彼女の境遇を思いやり、信代は娘として育てることにする。だが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく―。様々な家族を描き続けてきた是枝裕和監督が描く、新の“つながり”とは何か、を問う衝撃の感動作が誕生。

10点!!最近の是枝作品は昔のフワフワとは打って変わってパンチの強い作風が前面に出てますね。それぞれの登場人物の会話の端々に消えない傷が垣間見えて、心が疼きました。家族の形どうこうより、相手の現在や未来を思いやった台詞が、心に刺さりました。カンヌにいく監督の作品は総じて、俳優頼りなものが多く、本作も、リリー・フランキー、安藤サクラ、樹木希林の三本柱が凄い相乗効果を生んでいました。あれがアドリブだなんて、奇跡の連続を観ているみたいでした(そりゃ、カンヌ獲るわ(*^¬^*))産後一本目の安藤サクラをこの役にキャスティング出来たのも奇跡みたいですし。女は産んでなくても母親になれるのだなと改めて突きつけられたというか、信代の母性や愛情深さがほとばしっていました(*^¬^*) 血の繋がった「家族」という集団でなくても、寝食を共にし、相手のありのままを愛し慈しむ、とても近い距離で互いの思いやりを感じ合う。そんな、現代には失われつつある「家族」の形が、本作にはありました(*^¬^*) それぞれの会話の端々に「ああ、この人たちのことをもっと知りたい。」と思わせる深みがあり、これで終わりではなく、治、信代、祥太、亜紀、凛の現在の痛みや歩む未来を、ずっと感じて観ていたいと思わせる愛に溢れた作品です。家族の一員になれるというか・・・。あと、松岡茉優ちゃんのスタイルの良さにくぎ付け(笑)日本人男性って、ああいう地味めなんだけど、よく観るとかなり可愛い、脱ぐと凄い女子高生、好きですよね(爆)そういう、日本の貧困問題や性社会の闇も見事に映し出していました。あの時の台詞や表情、追いかけて叫んだ名前、心を突く余韻が波状効果のように涙腺を刺激してきます(;_;)苦手だった是枝作品がどんどん好きになる今日この頃です。2018年公開。

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「女と男の観覧車」

 ケイト・ウィンスレット主演他。1950年代のNY・コニーアイランド。女と男の恋と欲望、嘘と裏切りを乗せて、回り続ける観覧車。そこから見える景色は、うっとりするほど美しいけれど、同じ場所を回転するだけで、どこにもたどり着けない―。遊園地のレストランでウェイトレスとして働くジニー(ケイト・ウィンスレット)は、かつて女優として舞台に立っていたが、今は、回転木馬の操縦係を務める夫のハンプティ(ジム・ベルーシ)、そして自信の連れ子と観覧車の見える部屋で暮らしている。実は彼女は夫に隠れて、海岸で監視員のアルバイトをしているミッキー(ジャスティン・ティンバーレイク)と付き合っていた。平凡な毎日に失望していたジニーは、脚本家を目指す彼との未来に夢を見ていた。だが、ギャングと駆け落ちして音信不通になっていた夫の娘キャロライナ(ジュノー・テンプル)が現れたことから、すべてが狂い始める―。夢のように美しい映像で人生の切なさを描き切ったウディ・アレン監督最新作。

6点!!#MeToo問題でウディ・アレンの作品を観られるのも最後かもと思い観に行きましたが、どうやら収束しそうですね。日本なんて、ウディ・アレン祭までやってますし(-_-;) いつもの男性キャラクター、今回はミッキー、リッチーにウディの自己投影しまくり。女性キャラクターは、無知で優しく美しい女性と、教養があるが現状に不満を持つ憂い美女の2パターンを出すのも、鉄板です。どちらも対照的なだけにウディ・アレンのタイプなのだろうなと毎回、思いながら観てます(^_^;) 本作のケイトは「おとなのけんか」「レボリューショナリー・ロード」を遥かに上回るプッチン&クレイジーぶりで、でも主婦って、密告した結果、誰かが死のうが「自分のせいじゃない。自業自得よ。」って、ケロッとしているところがありますよね。そういうとこは極端だけど、真を突いていると思いました。ジニーの恋愛依存症と白馬の王子様症候群は耳に痛い人も多いのではないかと。あそこまで極端にシニカルに描かれているからこそ、醜さに気付けるのではないかと。ケイト・ウィンスレットの捨て身の演技が見事です(*^▽^*) あと、ジニーと夫との爆笑あるある会話劇に、さらにキャロライナが爆弾を運んできたりして、笑いの連続投下に陥落(笑)「見世物小屋」に住んでいると言う設定も、シニカルなジョークのエッジが効いていて好きです(笑)ミッキーは自己を正当化してるけど、おまえのせいだよ!とドロップキックをかましたくなる部分もありました(爆)人が一人脱落しようが乗客が泣きわめこうが、傍目にはキラキラと回り続ける観覧車は大都会を映し出しているよう。でも、キラキラだけで作られた人間には何の深みもなく、人は人の熱情に強く惹かれてしまうものなのです。←という、平凡が堪えられない人間の言い訳(爆)2018年公開。

「ワンダー 君は太陽」

 ジェイコブ・トレンブレイ主演他。やさしさの半分は勇気でできている。「僕は普通の10歳の子じゃない」―オギー(ジェイコブ・トレンブレイ)は遺伝子の疾患で、人とは異なる顔で生まれてきた。度重なる手術のために自宅学習を続けてきたオギーだが、両親は息子を外の世界へ送り出そうと決意する。だが、5年生で入学した学校で、オギーはいじめや裏切りと出会ってしまう。それでも、ありったけの勇気と知恵で立ち向かうオギーの姿に、周囲の人々が変わり始める。そして様々な事件を乗り越えて迎えた修了式に、忘れられない1年を締めくくる最大のハプニングが待ち受けていた。正しさよりも優しさを選ぶ、ただそれだけで自分も世界もハッピーに変えられると教えてくれる、ワンダーな心の物語。

9点!!ジュリア・ロバーツがおばあちゃんにしか見えないのは置いといて・・・(爆)冒頭からあんな小さな子が27回も手術をしているなんて、それだけで泣きそう。子どもは残酷だけど、物事を受け入れる柔軟性があり、誰でも優しくなれる要素を持っています。オギーだけの物語ではなくて、オギー、ヴィア(イザベラ・ヴィドヴィッチ)、ミランダ(ダニエル・ローズ・ラッセル)、ジャック(ノア・ジュプ)の四部構成になっていて、皆傷付きやすいティーンエイジャーで、皆いい子!ヴィアはクリスマスに弟を願ったのに、それは孤独と引き換えで。ジャックの自らの間違いに気付いて果てまで追い詰められて泣きたくなる程どうしようって気持ちもよく解ります。親目線で観てしまうので、オギーが初日から泣いて訴える場面は、親は泣いたらいけないのですが、あれはキツいなぁと堪えきれないものがありました(;_;)「顔は過去を示す地図」って良い言葉です(*^^*) ジェイコブ・トレンブレイの演技には心を震わせられます。ノア・ジュプも「サバービコン」から続けて観ましたが、可愛くて惹き付けられます(*^¬^*)子どもとしても、親としても普遍的な成長物語で、色々な事に気付けるし、最後には「オギー、一年間、頑張ったもんね!」と温かな涙が溢れる、オギーと同世代の子たちにぜひ観て貰いたい秀作です。2018年公開。

「パンク侍、斬られて候」

 綾野剛主演他。ある日、とある街道に一人の浪人が現れ、巡礼の物乞いを突如斬りつける。自らを“超人的刺客”と表わすその浪人の名は掛十之進(綾野剛)。掛は「この者たちは、いずれこの土地に恐るべき災いをもたらす」と語るが・・・。次々と現れるクセ者12人。ある隠密ミッションの発令によって始まる前代未聞のハッタリ合戦。そして一人の女(北川景子)をめぐる恋の行方と、一人の猿が語り出す驚きの秘密。今、あなたの想像をはるかに超える、驚天動地の戦いがはじまる!この夏、生ける伝説・石井岳龍監督が放つパンク・ワールドによって、あなたの脳内は宇宙と化す!世紀のハッタリ合戦。最後に斬られるのは誰だ!?

7点!!石井岳龍監督の‘起承起承’しかない世界観をクドカンが何とか‘結’を加えて納めて、大衆娯楽に仕上げていました。なので、パンクはかなり控え目な感じです。本来、ミニシアターで盛り上がる監督作品ですが、シネコンでかなり観客が入っていたので、わお!となりましたが、独自の世界観はキープして欲しいな。。。映画は冒頭からツボに入ってかなり笑えて、何か箸が転がって笑う的な小学生のノリなのですが、綾野剛と村淳の殺陣とか凄まじく格好良くて、最後まで変なビックリハウスに入っている気分でした。お祭りですね(*^▽^*) でも、日本の縦社会のしがらみやデモとか風潮も揶揄していて、ピリッと辛くもあり、何でもありな世界観なので、先が読めなくて面白かったです(笑)個人的には渋川清彦さんが好きなので、彼の「愛を込めて」が耳に反響して、ほわぁ~ってなってました(いただきました!*´∇`*) あとは東出くんの正論殿と染谷くんのゆとり侍がツボに(笑)トヨエツも最近すごい出てるなぁっと。俳優さんたちが、それぞれにぴったりハマる位置に配置されていて、その中で綾野剛が個性強くなく動きまわっているのが良かったと思います(^^) 十之進とロンの関係はもう少し何かあっても良かったかも。スッキリしないです。笑ったーっと思ってエンドロールで油断してたら、転調してまた吹き出してしまいました(笑)特に感動したりはしないけど、花火を観て気分が上がればOKな作品です。2018年公開。

「ブリグズビー・ベア」

 カイル・ムーニー主演他。閉ざされた空間で両親とだけ暮らしてきた青年ジェームス)が、ある日突然警察に連れ去られる。「あなたが一緒に住んでいる男女は、25年前にあなたを誘拐したのです」・・・!?突如、外の世界で“本当の家族”とともに暮らすことになったジェームス。偽の両親によって作られた教育番組「ブリグズビー・ベア」から得た知識で育った彼の「常識」が、周囲の人間を騒動に巻き込んでいき・・・。世界中の映画祭で話題騒然!「サタデー・ナイト・クラブ」のスタッフが贈る、可笑しくてちょっぴり切ないハートウォーミングストーリー。

7点!!ジェームスは何歳なのだろう?28歳くらい?ジェームスの側にスペンサーの存在があったことは救いだと思いました(*^¬^*) ジェームスを見守る人々が皆、温かくて優しくて、その分だけ切なくて。ほろ苦い成長物語です。マーク・ハミルが古いパパ役で出てるのも素敵☆「八日目の蝉」もそうですが、誘拐された子どもは、自分のアイデンティティーを根底から否定されるわけで、その中で、昔の自分を認め、無くしたくないものを守りながら、新しい人生に適応していく困難さを「ブリグズビー・ベア」制作を通して、見事に描ききっていると思いました。ジェームスに揺るぎない目標があって、本当に良かったと思いました(*^¬^*) 本来、警察は市民を守るためにあるのだけれど、ヴォーゲル刑事みたいなアシストの仕方も素敵でした。人生を誘拐されたのは、ジェームスの家族全員そうで、映画制作が終わって、彼らがどう絆を繋いでいくか、もう少し観ていたかったです。日本では「臭いものには蓋を」みたいなところがあるので、こういう再生の仕方は難しいかも知れませんが、家族や友人を愛するならば、その人の背景や人生そのものを認め、歩み寄り添うことが大切なのだなと、シンプルだけど、忘れがちなメッセージが詰まった作品です(*^^*) 2018年公開。

「君が君で君だ」

 池松壮亮主演他。大好きな子(キム・コッピ)が好きな「尾崎豊」(池松壮亮)「ブラピ」(満島満之介)「坂本龍馬」(大倉孝二)になりきり、自分の名前すら捨て、10年間ただひらすら好きな子を見守ってきた3人の男たち。触れ合うことも告白することもなく、ただ見守り続けてきた3人が、執拗な借金の取り立てから好きな子を守るべく、立ち上がるも返り討ちに!物語は大きな騒動へと発展していく。果たして、この愛は純情なのか、それとも異常なのか。滑稽な3人の姿を見て、笑ってください。共感しすぎる人がいたら、注意してください。

10点!!オープニングタイトルの字体が素敵。そして、凄まじい熱量。最初はこいつらヤバイ!可笑しい!が交互に押し寄せて爆笑してたけど、中盤から悲しい!も加わり、なんかよくわからない感情のうねりが「う゛ごおおお」って押し寄せて、胸だけじゃなくて体全部がいっぱいになります(>_<) あと、すっごい楽しそう(笑) 愛を知らない尾崎は、しょせん抱きしめる程度の温かさを知らないし、太陽に触れたら火傷してしまうから、あの行動に出た。それが愛か異常かと言われれば、その両方で、ソン(キム・コッピ)の人生に少しでも届いていたというのが救いだったのか、迷惑だったのか。想いの強さだけは本物で、その強さは蠢くほどで、冷めていた人間に強烈な傷痕を遺していきます。感覚としては、アイドルの熱狂的なファンが近いと思います。友枝(向井理)の「半端がいい。」、これに尽きます(^_^;) 池松くんはやはり、普通には終わらないですね。クライマックスの狂気の出し方は、知っているのにゾクッとさせられます。彼らに化学反応を起こしていく向井理、高杉真宙、YOU、キム・コッピも全員、素晴らしくて、今年の邦画No1かもです(*^▽^*) 闇金なのに、ほだされちゃってるし(笑)オリジナル脚本なので、展開が予想以上の連続で、松居大悟監督すごい!とアドレナリン出まくりでしたo(*>▽<*)o ラスト後の展開が気になります。大丈夫かな?って(>_<) この熱量は観ないと伝わらないです!本当に、君が、君で、君でした☆ 2018年公開。

「ジュラシック・ワールド 炎の王国」

 クリス・プラット主演他。あの大惨事から3年―大人気テーマパーク「ジュラシック・ワールド」は今や放棄され、恐竜たちがたくましく生き抜く、野生の島へと姿を変えていた。しかしある日、島内で巨大な火山噴火の予兆が観測される。迫るタイムリミットの中、選択を迫られる人間たち。恐竜たちの生死を自然にゆだねるのか、あるいは命をかけて救い出すのか―。シリーズ史上最多最強の恐竜がスクリーンで暴れまわる!この夏、最もアツい“ジュラシック体験”を!

4点!!これまでのジュラシックシリーズのSFファンタジーな世界観を現実世界に繋げた作品です。なので、何度も焼き増しされた殺戮シーンのようにワンパターンな描写はありませんでしたが、展開的にはよくあるハリウッド・パターンです。まぁ、あれだけ注目を集めている中で、一企業が恐竜の大猟密売なんて有り得な過ぎてテンションだだ下がりですけどね(-_-;) てゆうか、もうあの会社、裁判にかけて有罪で潰れてないとオカシイでしょ・・・(呆)人間たちの行動も行き当たりばったり過ぎ。オーウェン(クリス・プラット)とブルーの関係性が良かったので、もっとフューチャーして欲しかったです。メイジー役のイザベラ・サーモンがめちゃ可愛いです(*^^*) 本作が映画デビューだそうですが、「SUPER8」の時のエル・ファニングのようで、もしかしたら化けるかもなので注目です。人間が生態系に手を加えることへの警鐘なのはわかりますが、もっと強いメッセージ性と目新しい展開がないと中々響かないです。完全続編なので一応最後まで見届けたいとは思います。2018年公開。

「ペンギン・ハイウェイ」

 声:北香那、蒼井優主演他。ぼくの街にペンギンが現れた。それは忘れられない夏のはじまり―小学四年生のアオヤマ君(北香那)は、一日一日、世界について学び、学んだことをノートに記録する。毎日努力を怠らず勉強するので、大人になったらどれだけ偉くなるか、見当もつかない。そんなアオヤマ君は、通っている歯科医院の“お姉さん”(蒼井優)と仲が良く、“お姉さん”はオトナびた賢いアオヤマ君を、ちょっと生意気なところも含め可愛がっていた。ある日、アオヤマ君の住む郊外の街に突如ペンギンが現れ、そして消えた。さらにアオヤマ君は、“お姉さん”が投げたコーラの缶が、ペンギンに変身するのを目撃する。“お姉さん”とペンギンの関係とは?少し不思議で、一生忘れない、あの夏の物語がはじまる。森見登美彦×「陽なたのオキシグレ」の石田祐康×スタジオコロリドが贈る心弾む青春ファンタジー。

8点!!森見作品において不可思議な現象は不可思議なまま終わるということを踏まえて観れば、夏の冒険譚としてかなり面白かったです(*^▽^*) 主人公を大人ではなく、大人びているけど小学四年生のアオヤマくんにすることで世界がワクワクするもの、無限の可能性があるものへと拡がって描かれています。不可思議な世界に迷い込んだというよりは、現象を科学的に解明できる可能性を残したのが素晴らしかったと思います。だからこそ、アオヤマくんのお姉さんへの想いも、大人たちに横槍を入れられたくない真剣な研究も、自身の未熟さ故の後悔も、どれも真っ直ぐに心に刺さり、切なさと心許なさで胸がいっぱいになりました。まさに、小学生に戻って彼らとともに追体験しているかのよう。謎が謎を呼び、積み重なっていくミステリー要素と、壮大な物語の緻密さは、ジブリ作品や細田作品に匹敵するほどのパワーがあります。でも、絵図の綺麗さと迫力はまだまだ不安定さが残ります。小学生の彼らは大人になるにつれ、今の気持ちは薄れていってしまうかも知れないけれど、キラキラした切なさは心の奥に残るはずだし、どこかでハイウェイと繋がる可能性もある。ビー玉に映る景色のように、その時持っているものによって、世界の色は全然違って見えるのだと、彼らから教えられた気がする作品です。少し難しいですが、小学二年生くらいからなら、親子で楽しめるのではないかと思います(*^^*) 2018年公開。

「BLEACH」

 福士蒼汰主演他。死神よ、命をかけて護れ。高校生・黒崎一護(福士蒼汰)はユウレイが見える霊感の持ち主。ある日、家族が人間の魂を喰らう悪霊・虚(ホロウ)に襲われてしまう。そこに現れたのは死神を名乗る謎の少女・朽木ルキア(杉咲花)。彼女は一護に究極の選択を迫る。このまま家族とともに殺されるか、世の中の全ての人を虚から護る<死神>になるか―。<死神>として生きていく道を選んだ一護の先には、想像を超えた闘いが待ち受けていた。黒崎一護、高校生兼死神代行。死神代行vs虚、そして、現れる更なる敵・・・凶敵との壮絶バトルが、今始まる!

4点!!福士蒼汰が上手かったです。いつも、観ていられないくらい台詞が浮いてる場面が必ずあるのに、今回はライダーと同じでシンプル真っ直ぐなアクション映画だからか、ハマっていて、見直しました(爆)杉咲花ちゃんとの相性も良かったような気がします。原作は未読ですが、花ちゃんのルキアは小さくて素早っこく動くので、アクションシーンではボールみたいで見えなくて(笑)、ただただ可愛かったです(*^¬^*) 本当に役を自分のものにするのが巧い女優さんだなと思います。MIYAVIや小柳友くんとか予想外の配役も良かったです。映画は原作と同じく完全に続く形で終わりましたが、続編を作るのでしょうか?大ヒットしなくても作ってくれるのでしょうか?(爆)気になるんですけど・・・。幽霊と虚はジャパニーズ・ホラーに片足突っ込むくらい怖かったです(一人で観なくて良かった(>_<))佐藤監督は再構成するのは上手で安心・安全な監督ですが、再構成の仕方がワンパターンなので、期待以上にはならないなぁと思います。続編で脱落者が出そうですが、一応期待します。2018年公開。

「未来のミライ」

 声:上白石萌歌、黒木華主演他。とある都会の片隅の、小さな庭に小さな木が生えた小さな家。ある日、甘えん坊のくんちゃん(上白石萌歌)に、生まれたばかりの妹がやってきます。両親の愛情を奪われ、初めての経験の連続に戸惑うくんちゃん。そんな時、くんちゃんはその庭で自分のことを“お兄ちゃん”と呼ぶ、未来からやってきた妹・ミライちゃん(黒木華)と出会います。ミライちゃんに導かれ、時をこえた家族の物語へと旅立つくんちゃん。それは、小さなお兄ちゃんの大きな冒険の始まりでした。待ち受ける見たこともない世界。むかし王子だったと名乗る謎の男や幼い頃の母、そして青年時代の曾祖父との不思議な出会い。そこで初めて知る様々な「家族の愛」の形。果たして、くんちゃんが最後にたどり着いた場所とは?ミライちゃんがやってきた本当の理由とは―。小さな庭から時をこえる旅へ―それは、ボクと家族の未来をめぐる物語。

5点!!これまでの細田作品は家族を描きながらもダイナミックな展開が持ち味でしたが、本作は「家族」という小さな集合体に焦点を絞った絵本みたいな物語でした。でも、小さい子どもが観たら少し怖くなるような「モモの時間どろぼう」的怖さもあり、何だか懐かしい世界観でした。子どもは知らないうちに育つと言いますが、大人が“知らない内”にこんな冒険を繰り広げてるんだなと微笑ましく(*^¬^*) 親としては、知らない部分も全部見逃したくないので、それを見せてくれているような作品です。私は人より共感性がかなり高いので、くんちゃんが赤ちゃん返りするシーンは辛かったです。我が子が赤ちゃんの時も感情が流れ込んできて一緒に泣いていたことを思い出しました(*^^*) 予告の感じでは、家族の危機的な理由でミライちゃんが来るのかと思いきや、拍子抜け過ぎる理由で苦笑いでした(^_^;) でも、それがこの作品のカラー。声優陣はいつも同じ感じで固めますが、もう少し意外性が欲しいかな。例えば、ユッコが福山さんとかだったら良かったと思います。夏のワクワクする冒険というよりは、春とかにフンワリ観たい作品です。2018年公開。

「劇場版 コード・ブルー ―ドクターヘリ緊急救命―」

 山下智久主演他。救いたいという思いが、終わることはない。地下鉄トンネル墜落事故から3か月後、旅立ちの時が迫る藍沢(山下智久)たち。その旅立ちが「別れ」を意味することに気づきながらも、彼らは10年間を共にした互いへの思いを抱えたまま、日々を過ごしていた。しかしそんな彼らの思いに構うことなく、出動要請が入る。前代未聞の「空」と「海」で未曽有の大事故が連続発生。史上最悪の現場に、彼らはいかに立ち向かうのか。そしてその先に、答えはあるのか―。別れまで、あと3週間。あなたなら、大切な人に何を伝えますか?「コード・ブルー」10年の集大成。シリーズ最大の感動で贈る劇場版。

6点!!脚本家を1、2ndシーズンの林宏司ではなく、3ndシーズンの安達奈緒子でいったのが、吉と出るか凶と出るか?というところでしたが、映画的お遊びやオマケという部分では安達さんが吉でしたが、スリルやスピード、非情な現実の中にサラッと大切なことを織り込むという点においては林さんが正解だったかなぁと感じました。容量の多いエピソードの割りに余白が多く、感動の波が途切れ途切れになってしまっていますし、フェローたちの見せ場や台詞も少なく、かなり偏りがあります。なのに、二時間超えてるので、ドラマをぶっ続けで見せられてるみたいで疲れました(-_-;) 双葉(馬場ふみか)のエピソードと船の親子から藍沢に繋げたのは良かったと思います。海ほたる事故で白石(新垣結衣)と藍沢がヘリで戻る際の白石の表情が1ndシーズンの黒田先生(柳葉敏郎)の事故の時のような幼さで、もしかしたら、白石がヘリで泣いたのはあれ以来なのでは?とハッとさせられました。新垣結衣がこの10年で一番演技が上手くなったのではないかと思いました。「コード・ブルー」では、そういう連鎖をすべてにおいて、欲しかったです。出来が悪くても大ヒットするコンテンツだけど、ファンはそういう高いレベルのストーリーを求めていると思います。中途半端な感動ではなく、描ききることで生まれる感情が求められているかと。そういう意味で胃ガンカップルの描き方は尻切れトンボでした。「海猿」と似たようなコンテンツでこれからも続けるなら原点回帰とハッピーなエピソードや瞬間は1つに絞らないと、なぁなぁにダラダラと続けることになってしまうと心配になる作品でした(>_<) 災害医療現場の大規模な撮影の凄さとリアリティーが生かしきれいなくて残念過ぎます(>_<)かたせ梨乃さんの配役とキャラクターは予想外で神掛かってました(*^^*) 2018年公開。

「インクレディブル・ファミリー」

 悪と戦い、人々を守ってきたヒーローたち。だが、その驚異的なパワーに非難の声が高まり、彼らはその活動を禁じられていた―。そんなある日、かつてヒーロー界のスター“Mr.インクレディブル#だったボブと彼の家族のもとに、再びヒーローに戻れるチャンスが!復活をかけたミッションを任されたのは、なんと妻のヘレン。その間、ボブが子どもたちの世話をするが、伝説の元ヒーローも、家事・育児には悪戦苦闘・・・。一方、ミッション遂行中のヘレンはある“怪奇事件”と遭遇する。それは、恐るべき陰謀のはじまりだった―果たして、ボブたちヒーロー家族と世界の運命は!?壮大なスケールと超絶アクション、そして絶妙なユーモアで描かれる一家団結アドベンチャーがこの夏、日本中をスカッと最高にアツくする!

10点!!前作に引き続き、「ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル」のブラッド・バードが監督しているだけあって、アニメなのにアクションシーンが大迫力でハラハラするほどカッコイイ!(*^▽^*) 前作はMr.インクレディブルがメインだったので、本作のイラスティ・ガールの実力は予想を遥かに超えていて、しかも安全で(笑)、バイクアクションで一気に引き込まれました(*^¬^*) 今回はヒーローたちが沢山出ており、画面いっぱいに右へ左へ飛び回るので、ずっとアトラクション感覚で酔います(^_^;) ヒーローたちの悩みから立ち上がるまでの細やかな感情変化に対して、悪役の動機が弱いかな。気になるところはそれだけで、あとは大満足!本作がピクサー20作目で正解だと思います(*^^*) ジャック・ジャックがとにかく可愛くて、どんどん新たなパワーが飛び出すおもちゃ箱みたいで、ずっと観ていたいです(*´∇`*) ヴァイオレットとダッシュは、戦い方を観ているとまだ子どもでパワーも弱いのかなと感じました。個人的には、ヴァイオレットにもっと活躍して欲しいです。ピクサーは相変わらずエンドロールの凝り様が見事で、匠だなぁと見とれてました(*^^*) とても容量が多いストーリーだったので、リピートしたいです♪ 2018年公開。

「センセイ君主」

 竹内涼真、浜辺美波主演他。ニッポンの恋を明るくします!告白7連敗中の佐丸あゆは(浜辺美波)は、恋に恋するパワフル女子高生。ある日、クラス担任の代理でやってきた、イケメんだけど冷徹でヒネクレ者の数学教師・弘光由貴(竹内涼真)に恋をしてしまう。どんなにバカにされても「絶対に先生をおとしてみせます」と大胆発言!「そこまで言うならおとしてみなよ」―ここからあゆはの全方向に間違った恋の猛アタックが始まる。そんな二人の恋愛バトルにあゆはの幼馴染・虎竹(佐藤大樹)、あゆはの親友・アオちん(川栄李奈)、更に音楽教師で弘光の幼馴染・秋香(新川優愛)も参戦!?果たしてあゆはと弘光の“恋”の行方は!?この夏、今最も旬な面々が織りなす“おもいっきりPOPでキュート、ミラクルハッピーなラブコメディ”に、日本中の心が踊り出します♪

4点!!原作読んでます。原作が面白いので期待値が上がってしまい、結果、まぁまぁの出来でした(^_^;) 浜辺美波がひたすら可愛いです。原作より、変顔度が8割増しでしたが、クルクル変わる表情も演技も全力で、思わず目で追ってしまいます。浜辺さんは他の作品でもそうなので、撮影当時16歳ですし、もしかしたら、第二の広瀬すずになれるのでは?と思ってしまいました。弘光先生が常にポーカーフェイスで、いわゆる少女漫画的展開にはならないので、ジャケット傘とか身長差萌えとか、妙にリアルでニヤニヤしちゃいます(*´∇`*) あゆはみたいに先生を追いかけ回している女子高生もリアルにいそう(*^^*) でも、弘光先生は坂口健太郎とかの方が合ってたかな。あと、もうちょっと原作エピソードを詰め込んでお腹いっぱいくらいにした方が本作には合っていたかも。改善の余地ありまくりなのはもったいないけど、浜辺美波が全力あゆはだったので、まぁいいか(´-ω-`) 2018年公開。

「オーシャンズ8」

 サンドラ・ブロック主演他。ターゲットも、ダマしも、史上最強。目撃者は、全世界。新生“オーシャンズ”のターゲットは、世界最大のファッションの祭典“メットガラ”に登場する総額1億5000万ドルの宝石!世界最高難度のセキュリティに守られた、人気ハリウッド女優が身につける宝石を、1粒残らずいただく。リアルタイムで全世界に生配信される祭典のさなかに行われる前代未聞の犯罪計画は、果たして成功するのか!?そして更なるデビー(サンドラ・ブロック)の計画とは?中心となるカリスマ的リーダー、デビー・オーシャン。あの伝説的強盗ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)の妹だ。アカデミー賞女優3名を含む超豪華キャストが一挙集結し贈る。予想の斜め上をいくゴージャスなダマしの連続は、最高にスリリング!日本の夏は、史上最強の“オーシャンズ”が盗む!

5点!!華麗に何もかもすんなり事が運び過ぎて、「オーシャンズ11、12」のようなハラハラドキドキが全くなかったです(>_<) 感心したのは、デビーが出所してからホテルを確保するまでの鮮やかな手つきくらい(笑)ケイト・ブランシェットはどんなに廃れた役でも荘厳さを失わないのが素敵です。ライダージャケットに煙草とかが格好良過ぎでした。裏方に徹していたけど、ケイトのドレスアップも観たかったです( ´△`) デビーは犯罪者と接触すら禁止なのに、あんなにいたらいけない場所に堂々と居座って、ペラペラ話して、なぜ、疑わしいとの理由で所引っかれないのか不思議なくらいでした。他のキャラクターはクールキャラが被っていたりして、個性を集め過ぎて個性が潰れたのが残念でした。マットが降板になった代わりに違うオーシャンズの助っ人が出ています(*^^*) ダニーも実は生きてましたって登場するのかなと密かに期待していましたが、真相は謎のままでしたね。11の時もそうでしたが、カッコイイけどキャラクターたちの魅力が足りないので、続編はDVDでいいかなぁという感じです。2018年公開。

「SUNNY 強い気持ち・強い愛」

 篠原涼子主演他。BACK TO THE 90S!あの頃よりも輝く自分になる!日本中の女子高生がルーズソックスを履き、空前のコギャルブームに沸いた90年代、そんな時代に青春を謳歌した女子高生の仲良しグループ“サニー”のメンバー6人は、20年以上の時を経てそれぞれ問題を抱える大人になっていた。専業主婦の奈美(篠原涼子)は、ある日、久しぶりにかつての親友・芹香(板谷由夏)と再会するが、彼女は末期ガンにおかされていた・・・。「死ぬ前にもう一度だけ、みんなに会いたい」。芹香の願いを叶えるため、奈美が動き出す。梅(渡辺直美)、裕子(小池栄子)、心(ともさかりえ)、そして菜々・・・、かつての仲間は無事、芹香の前に再集結できるのか?珠玉の90年代J-POPと超豪華キャストの競演で贈る最強の“笑って泣ける青春音楽映画”が誕生!

5点!!私は本作で描かれているコギャル世代とは、恐らく3年くらいズレているのですが、懐かしいというより、こっ恥ずかしくて観てられない!みたいな暗黒時代を観させられているような感覚でした(^_^;) でも同時に、高校生の彼女たちはそれはそれは楽しそうで、「ああ、私たちもこんな風にいつもカラオケに行ってたな。」とか「声かけてくる男の人たちを往なしてたな(爆)」とか、自身の高校時代が鮮やかに蘇りました(*^^*) 私は奈美たちと同じく中高一貫の女子校だったので、ああ、楽しかったなーと(*^^*) でも、多分大根さんが描くあの時代は、大人から観た&サブカル寄りで、あんなにコギャルだらけの学校はなかったし、ロン毛のDJはいなかったし、オザケンを聴いている人もいなかったです(私の周囲には爆)演出も敢えてなのかも知れませんが、学祭ノリでダサい。冒頭なんか、素人のフラッシュモブを観させられているような気まずさです(>_<) 音楽も小室さんが担当していますが、ただ場面に合わせて垂れ流しているだけのシーンも多く、合わせ方も古いです。「モテキ」の時のような驚きと発見がない。篠原涼子と広瀬すずは寄せているとは思いますが、驚くほど表情などが似ていて、二人を通じて時代がリンクしていくのは見事でした。広瀬すずちゃんは、彼女史上最大の変顔の連続で振り切り過ぎていて、逆に心配になりました(^_^;) 他のキャストも現在と過去で似ている人を集めていて、山本舞香と池田エライザの立ち位置と存在感が良かったです。大人版奈々に関してはそうきたか、と。個人的にはTRFだし、内田有紀とかが良かったのにと思いました。陰の立役者はミレイ役の小野花梨。言うことなしに上手いし、物語の鍵を握っているのに、クレジットなしは可哀想(;_;) 何というか、笑いから泣きへの切り替えが上手くいっておらず、韓国版だともっとエモーショナルなのになぁと残念でした。各キャラクターのエピソードも弱いです。板谷由夏は末期がんとは思えないくらい綺麗で優等生で、確かにこれは真木よう子が正解だったなと思ってしまいました。でも、終わった後、劇場拍手喝采だったので、良かったみたいです。私的には大根さんには、早く切れ味とエグさを取り戻して欲しいです。2018年公開。

「カメラを止めるな!」

 濱津隆之、真魚出演他。最期まで席を立つな。この映画は二度はじまる。とある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画を撮影したいた。こだわりが強く“本物”を求める監督は中々OKを出さない。そんな中、撮影隊に本物のゾンビが襲いかかる!大喜びで撮影を続ける監督、次々とゾンビ化していく撮影隊の面々。ワンシーン・ワンカットで描くノンストップ・ゾンビサバイバル!・・・・・・を撮ったヤツらの話。業界震撼!新人監督×無名キャストが放つスーパー娯楽作!先行上映でチケット入手困難を極めた超絶話題作が待望の劇場公開!

8点!!映画祭で観たい作品です。映画祭で皆で観て、凄いのが出てきた!って皆で盛り上がりたいハートフル・ムービー(笑)前評判が出ちゃってたので、場面転換が起きてからも予想通りのストーリーが続き、このまま目新しい事は起きずに終わっちゃうのかな、事故かなって胃がキリキリし始めてから、ラスト20分の駆け込みの必死さと冒頭からの伏線の回収がガッツリいってて、素晴らしいです(*´∇`*) 終わりに近付くほどに、全キャラクターの印象が良くなり、皆の作品愛に自然と笑顔になっちゃいます(*^▽^*) とは言え、前半寝てしまったら仕方ないので、もう少しコミカルなのが欲しいかな。今のままだと騙された!というのでなく、最初から騙されにいってあげてるという観客の優しさの基に成立していると思うので。終わり良ければすべて良しってこの作品の為にある言葉だったのか!(笑)2018年公開。

「銀魂2 掟は破るためにこそある」

 小栗旬主演他。最もアツく、最も笑える【真選組動乱篇】×【将軍接待篇】がまさかの合体!時は幕末―地球人と宇宙人・天人が共に暮らす江戸・かぶき町。仕事がなく金欠の<万事屋>メンバー=銀時(小栗旬)、新八(菅田将暉)、神楽(橋本環奈)は、キャバクラに床屋とバイトを始めるが行く先々で将軍・徳川茂茂(勝地涼)に出くわしてしまい、打ち首覚悟で接待する羽目に―。その頃、真選組始まって以来の大事件が勃発!局長・近藤勲(中村勘九郎)の暗殺計画が企てられ、副長・土方(柳楽優弥)は第2の人格=ヘタレオタク“トッシー”に体を乗っ取られ真選組を追われてしまう。犬猿の仲の銀時に頭を下げて助けを求める土方だが、裏では、銀時の因縁の相手・高杉(堂本剛)率いる鬼兵隊が将軍・徳川茂茂の命を狙い、幕府の転覆を企んでいた。果たして銀時は、江戸の町を守れるのか!?もっと笑って、泣いて、アツくなる天下無敵のアクション・エンターテイメント第二弾!

5点!!一作目より面白かったです。二作目にしてやっと中村勘九郎さんを近藤役に据えた意味が活きていました(爆)本物バリの真撰組と近藤の絆に感動しました。あれは若手には出来ない名演です(*^¬^*) 「真撰組動乱篇」のバトルシーンに入るまでは、CMかスピンオフかというくらい暇で、銀魂ファンは笑い転げられると思うけど、ギャグ押ししつこいなと思いながら観てました(^_^;) あと、長澤まさみの着物ウインク男ウケ良さそう&橋本環奈まんまるだなって(爆)対して「動乱篇」は、柳楽くんとか普段変な役が多い俳優さんたちが格好良さ全開でいってて、ある意味イケメンパラダイスでした(*´∇`*) 衣装が格好良いのもあるけど、柳楽くんってやっぱりイケメンなんだなぁって。沖田と神楽のアクションシーンも橋本環奈ちゃんは小さいのに力強いアクションを見せていて、二人とも格好良かったです。銀時と万斉(窪田正孝)のアクションシーンは二人とも身体能力高いから、実際どうやったのかグリーンバックで観てみたい(笑) 岡田くんのバトルでの出番が少なくて物足りないです(^_^;) キムラ緑子さんはもはや白石加代子さんの域に達していて、少ない出演時間で凄い存在感でした。全然期待してなかったので、意外と楽しめたかな(^_^) 2018年公開。

「マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー」

  アマンダ・セイフライド主演他。どこまでも青く輝くエーゲ海に浮かぶ、ギリシャのカロカイリ島。母のドナ(メリル・ストリープ)との夢だったホテルを、ついに完成させたソフィ(アマンダ・セイフライド)は、オープニングパーティー開く。すると、その最中にソフィの妊娠が発覚!だが、愛するスカイ(ドミニク・クーパー)とは、将来を巡って気持ちが行き違い、かつてない危機を迎えていた。ソフィは思わず、若き日の母と自分を重ねる―ママは私を身ごもった時、どんな気持ちだった?3人のパパたちとはどうやって出会って、なぜ別れたの?時は1979年、大学を卒業したドナ(リリー・ジェームズ)は、広い世界へと羽ばたく。まずはパリに降り立ったドナは、若き日のハリーと出会うが、それは一生分のドラマティックな恋の始まりに過ぎなかった―。この夏、歌って踊って笑って、忘れられない夏になる!母から娘、そのまた娘へと受け継がれる愛と絆と命を確かめる、ハッピーが鳴りやまない最高のミュージカル!

7点!!前作「マンマ・ミーア!」は完全に舞台仕立ての歌重視!ストーリーは複雑なくせにどうでもいい!設定だったので、ピントが合わずノリ切れませんでしたが、本作は最初から彼らがブッ飛んでいるのが分かっていたので、楽しめました(*^▽^*) 歌うのがアマンダとリリーがメインなのも良かったです。メリル・ストリープは上手いけどアップテンポな曲とあのキャラクターは無理があったし、オジサン3人はもう・・・だったので(^_^;) リリーのヒロイン力は最強ですね!*^O^*) ドナは数週間で3人と関係を持っちゃう上に、相手の考えを聞かず黙って去るなど、かなりビッチで嵐のような女性ですが、リリーの太陽みたいな笑顔と温かみのある歌唱力に魅了されて、彼女なら致し方ないかなと降参です(*´∇`*) 対するアマンダの歌声が天使のような淡い高音なのも、二人のタイプが違く飽きずに良かったです。祖母役のシェールの強力過ぎるアシストも作品のレベルが一気に底上げされていて凄かったです(笑)個人的にはコリン・ファースが最高で(笑)、ビルとハリーのタイタニックとか組体操みたいな謎の動きとか、紳士な顔して最高に笑えました(*^▽^*) 自分が母になる時に母の気持ちがわかる、永遠に続く血脈に大いなる愛で満たされる誰もが共感出来る感動作です。2018年公開。

「アントマン&ワスプ」

 ポール・ラッド主演他。バツイチ、無職、前科持ちで、離れて暮らす愛娘だけが生きがいのスコット(ポール・ラッド)。驚異の“スーツ”を手に入れたことで、身長1.5cmの最強ヒーロー<アントマン>になったものの、ある大事件をきっかけにFBIの監視下に置かれることに・・・。そんな頼りない彼を支えるのが、アントマンの開発者ピム博士の娘ホープ(エヴァンジェリン・リリー)。彼女もまた父の開発した“スーツ”と、驚異の身体能力で最小最強ヒロイン<ワスプ>に!まったく正反対のふたりの前に、すべてをすり抜ける神出鬼没の謎の美女<ゴースト>(ハナ・ジョン=カーメン)が現れ、アントマン誕生の鍵を握る研究所が狙われる―。敵の手に渡れば、世界のサイズが自在に操られてしまう!?アントマンとワスプは、世界のサイズを握る“秘密”を守り切れるのか!?小さくなるから、戦える!小さくなるほど、強くなる!常識を超えたサイズ・チェンジ・アクション!

6点!!「アントマン」シリーズも「アイアンマン」シリーズと一緒で全体的に年齢高めですよね。キラキラしてなく枯れてるしカッコイイ人がいない(^_^;) そんな中、新キャストとして登場したゴースト役のハナ・ジョン=カーメンは若くてツインテールが似合っててキュートです(*^^*) 続編にも登場して欲しいな。3D鑑賞に誘われたのですが、やはり虫が大きくなったり大量に出現したりするのがキモ過ぎたので、2Dで良かったです。あと、マーベルはいつも自らの科学実験による犠牲者に恨まれて、自分の過去の失敗と戦っているなぁと思いました。全体的に科学者たちのエゴが半端ないのに、ヒーローものとして成立しているのが不思議です(;゜゜) まさかの「インフィニティ・ウォー」への繋げ方には驚かされました(*゜Q゜*) 誰にも気付いて貰えないスコットはどうなっちゃうんでしょう?(^_^;) インフィニティウォー2の鍵となるのか?気になるところです。2018年公開。

「消された女」

 強制入院106日目、私は狂ってなどいない。テレビ番組で火災事故を追跡していたナ・ナムス(イ・サンユン)プロデューサー宛に1冊の手帳が届く。ナムスはその手帳に記録されていた信じがたい事件の真相を暴くために、事故の唯一の生存者であるカン・スア(カン・イェウォン)に会いに行く。取材を重ねるごとにスアが体験した衝撃的な拉致監禁の事実と、その背後に蠢く底なしの闇が明らかになっていく―。「殺人の告白」「トガニ」に続く、実在の監禁事件を基に描く、驚愕のサスペンス・エンタテイメント。

6点!!二重の意味タイトルですね。怖~~~もう最初のホラー番組をやらせで作ろうとしているところから叫ぶレベルで怖くて、そこから加速度的にホラーな展開に(((>_<))) 途中からスアの顔観れないくらい怖かったです。全然サスペンスじゃない、ホラーです、これ。韓国はこの映画でまた法律が変わったんですよね。映画にそれだけのパワーがある国ってことが凄いなと思います。強制入院は患者の許可がなくても必要だと思うけど・・・。どんでん返しの伏線は散りばめられているのですが、何せ展開がスピーディーで画面的にも目が離せないので、あれ?不自然だなって思っても見逃しちゃうんですよね。見事です。ナムスがスクープを撮りたいがためだけに動いている自己中キャラなのも伏線と言えば伏線なのですが、やはり正義の元に動いているキャラクターでないと最後の衝撃は弱まると思いますし、カタルシスも得られないで終わってしまうのが残念です。実話繋がりで「ハン・ゴンジュ」も観たいのですが、本作並みに怖いと一人では無理だなぁ。夢に出そう。やばい映画を観てしまいました(>_<)韓国怖い(涙)2018年公開。

 「累‐かさね‐」

 土屋太鳳、芳根京子主演他。私はあなたになりたいの―伝説の女優・淵透世(檀れい)を母に持つ少女・累(芳根京子)は、母親ゆずりの天才的な演技力を持ちながら、容姿は母に似ず、顔の大きな傷にも強いコンプレックスを持って生きてきた。そんな彼女に母が遺した一本の口紅。その口紅は、キスした相手の<顔>を奪い取ることができる不思議な力を秘めていた。一方、美貌を持ちながらも演技に行き詰り花開かずにいる舞台女優の丹沢ニナ(土屋太鳳)は、女優として大成することに執念を募らせていた。ある日、累は母の知り合いの男・羽生田(浅野忠信)を通じて、ニナと出会う。“美貌”と“才能”、自分の足りない部分を埋めるように導かれ、口紅の力で入れ替わった累とニナは、“美しさ”と“演技力”を兼ね備えた完璧な女優“丹沢ニナ”として一躍脚光を浴び始める。しかし、累とニナが同じ相手に恋に落ちたことで、ふたりの女優の欲望剥き出しの愛憎劇が、今、幕を開ける―。衝撃のダークシンデレラストーリー。

6点!!原作は最初の方だけ読んでます。若手の中ではずば抜けて演技力があり、“オーディションでかち合いたくない女優”の異名を取る芳根ちゃんがどこまでやれるか。打てば響くタイプの土屋太鳳が、芳根ちゃんにどこまで引き上げられるかを観に行きました。つまり、内容は二の次で演技合戦を観に(爆)この手の作品では珍しく浅野さんも出てましたし。それにしても、原作はホラーに近い画ですが、芳根ちゃんは普通に美人だし、スタイルも土屋太鳳より遥かに良かったので(喪服のウエスト細っ!)、あれでチェンジしたら誰でも気付くんじゃないかな・・・(爆)でも、二人とも演技は流石で、土屋太鳳はこれから舞台のオファーが増えそうなくらい、醸し出す雰囲気が見事でした(*^^*) 芳根ちゃんも安定していて上手いです。ストーリーも、ハッピーエンドかバッドエンドかどちらに転ぶかわからない感じが面白かったです。どこか「ガラスの仮面」を彷彿とさせるくらい、よく出来た作品だと思います(*^^*) 口紅を使いきったらどうするの?整形すれば良いんじゃないの?とか、漫画特有の突っ込みどころは満載ですが、俳優さんを観ると意味では、お薦め出来ます。二人に翻弄される演出家も横山さんじゃなくて、若手の注目株をキャスティングしてたら、もっとドラマティックだったのに、横山さんの何の爪痕も残さない演技はただただ残念でした( ´△`) 2018年公開。

「響 -HIBIKI-」

 平手友梨奈主演他。私は、曲げない。少女の名は響き。「天才」とは彼女のための言葉。低迷する文学界に突如現れた天才女子高生小説家・鮎喰響(平手友梨奈)。文芸誌「木蓮」編集者の花井ふみ(北川景子)との出会いを経て、響の処女作は、日本を代表する文学賞、直木賞・芥川賞のダブルのノミネートという歴史的快挙にまで発展していく。「天才だけどヤバい」響きを軸に、周囲の人々の心の葛藤を描いた人間ドラマが交錯する。圧倒的な才能を前にした時、私たちは何を思い、何が変わるのか。観た後にあなたの価値観を変える新たな「衝撃作」がここに誕生。

6点!!原作は三巻まで読んでます。原作キャラクターはどれもステレオタイプで、続きが気になる感じではないなぁと感じていました。平手ちゃんがキャスティングされた時も「マンガ大賞受賞作なのに「あさひなぐ」のようなアイドル映画になっちゃうんだ。」と思い、予告編も「平手ちゃん、棒読みだな。」と期待してなかったです。響は静かな言葉に強い感情を込めるキャラクターなので。でも、映画が始まったら全ての予想が良い方にひっくり返る出来で、平手ちゃんは風貌も演技も響にドハマりしてるし、凄く可愛いわけじゃないのに、目が離せない存在感で、スターのオーラを感じました。正直、響は、理論上は間違っていないのだけれど、発達障害か何かで感情を抑えられず、それが魅力になっていないヒロインだと思っていたのですが、そんな中で時折、響が見せる迷いや喜楽の機微な表情が可愛らしく、平手ちゃんの絶妙な演技バランスは凄いなと驚きました(*^¬^*) 映画出演は8年ぶりとなる凛夏役のアヤカ・ウィルソンと板垣瑞生くんは小さい頃を観ているので、大きくなったなぁと好々爺な目線に(笑)二人とも超美男美女に育って、画面がキラキラしてました(*´∇`*) 凛夏が出ているシーンは全部好きなくらいアヤカ・ウィルソンの勝気な演技も良かったです(*^^*) 隆也役の笠松将も若い頃の綾野剛みたいな雰囲気のある俳優さんで、気になる存在でした。私は、芥川賞も直木賞も割と読む方で、今年の直木賞に島本理生さんが決まった際は、やっとやっとやっとだ!という思いが込み上げて(ただの一読者です)夜中なのに、家族を叩き起こすくらい感情の高まりが止まらなかったです。作家さんにとって、特に芥川賞は、選ばれるのと選ばれないのとでは、天国と地獄の差で、毎年、寿命が縮まる思いで挑んでるのが、響を巡る作家たちを通して、凄く伝わってくる作品でした。それらの執念を描くことで、15歳の響の、小説を書きたい、自分を認めて欲しい、作品を誉められたら嬉しいという、作家の原点のような感情も同時に浮き彫りになっていたのも良かったです。芥川、太宰、三島、川端、谷崎と歴史に名を残す文豪たちは変わり者揃いで皆自分は間違ってないと最後まで思っていたっぽいので、響がこれからどういう結末を辿るのか気になります。2018年公開。

 

「コーヒーが冷めないうちに」

 有村架純主演他。町田数(有村架純)が働く、過去に戻れると噂の喫茶店「フニクリフニクラ」。ただし、そこには複雑なルールがいくつが存在し、過去に戻れるのは、数がコーヒーを淹れた時だけ。渡米した幼馴染(林遣都)と喧嘩別れしたキャリアウーマン(波留)、若年性アルツハイマーに侵された妻(薬師丸ひろ子)と、そんな妻を優しく見守る夫(松重豊)。故郷の妹(松本若菜)を裏切って、一人スナックを営む常連客(吉田羊)。数に次第に惹かれていく大学生(伊藤健太郎)。過去に戻れるという【ある席】にいつも座っている謎の女性(石田ゆり子)・・・。現実は変えられないと分かりながらも、過去に戻り、会いたかった人との再会を望む客たち。そこで彼らを待っていたものとは?そして主人公・時田数に隠された真実とは?号泣必至のベストセラー小説がついに映画化。<後悔>から生まれた、<愛と再生>の物語。

6点!!原作読んでます。でも「この嘘が~」は未読です。早く読まなくちゃ。オムニバスは感動が途切れ途切れになりがちですが、塚原あゆ子&奥寺佐渡子タッグなら大丈夫かなと期待していましたが、合格ラインには至らず(>_<) 原作のままの方が泣けるのに、何で変えちゃったかな。そんなにオリジナリティって必要?(`Δ´)トラベラーたちの自主性を尊重したいのはわかりますが、驚きや心が動かされなくなっては元も子もないです(-_-;) 原作の主軸である計のエピソードを丸々無くして、数と謎の女性にシフトしたのは、そうくるかな~とは予想していましたが、それでもピースがカチリとハマった衝撃が素晴らしかったです。有村架純ちゃんの真っ直ぐな演技は、ピュアでストレートに心に刺さり、号泣でした(;_;) あれは良い意味で反則です(涙)未来役の山田望叶ちゃんのコロコロと危なっかしい感じも、数の子どもには予想外で可愛くて笑ってしまいました(*^^*) 数の恋人の件りは物語上必要だったけど、喫茶店の外の世界のせいで流れが途切れてしまった気がします。最後は泣けたけど、一話完結型のドラマを観ているようで、映画の構成で作って欲しかったなと少し残念でした(原作ファンなので余計に)。2018年公開。

「ニワトリ★スター」

 井浦新、成田凌主演他。「★かったのは、何だった?」東京の片隅の深夜のバーでアルバイトをする草太(井浦新)と楽人(成田凌)は“ギザギザアパートメント”で自堕落な共同生活を送っていた。アルバイトの傍ら、大麻の半端な末端密売人であることが草太の秘密。天真爛漫で自由気ままで破天荒な楽人。これといった人生の目標もなく、大都会東京の底辺でだらだらと日々を過ごす二人、、それなりに楽しくも、互いの知らない心の葛藤や変化。そして、ギザギザアパートの奇妙な住人たちが織りなす群像劇。そして物語は破滅と再生へ。突如、草太たちに訪れる“あいつら”の恐怖。街の不良を影で操り暴力団の新たなる形態を司る爬虫類型ヤクザ・八田(津田寛治)と爬部井(阿部亮平)。草太に大麻を卸す不良ラッパーJが禁断の扉を開けた・・・。

1点!!井浦さん目当てで観ました。アート系ヤクザ映画かと思ったら、後半ギアチェンジし映画の色が変わるのに、上手く繋がっていない、何ていうか空白の時間の説明なさ過ぎでどう観たら良いかわからない映画でした。成田凌さんは演技が上手いなと思っていましたが、こういう役は逆に魅力が出ないですね。そして、何故この作品を選んだんだ!?という具合にLiLiCoさんが冒頭でガッチリ脱いでるっていう(爆)最後の仲間内にいないっていう(爆)草太と楽人の人間的魅力や深い友情関係が伝わってこなかったです。その辺りとエログロ描写とのバランスが悪かったです。ヤクザ怖いって話かと思っちゃいましたもん(>_<)「闇金ウシジマくん」の1エピソードみたいな感じでした。不幸な過去も何度も寝落ちして飽き飽きしていた頃に出されたので、もう響かないというか。沖縄から上京して~という楽人の人生は少し響いたけど。よくある半グレの青年から抜け切れてないです。観るの大変でした!(>_<)2018年公開。

「プーと大人になった僕」

 ユアン・マクレガー主演他。「100歳になっても、きみのことは絶対に忘れない」くまのプーさんと大親友の少年クリストファー・ロビンが約束を交わした感動の別れから数十年―大人になったクリストファー(ユアン・マクレガー)はプーたちをすっかり忘れ、仕事人間になっていた。そんなある日、ロンドンに住む彼の前にプーが突然現れる。仲間たちが姿を消して困っていたプーは、彼に助けを求めに来たのだ。仕事で忙しい彼は渋々ながらもプーと100エーカーの森へ向かい、ピグレットやイーヨーらを見つけだすが、すぐにまた仕事に戻ってしまう・・・。100エーカーの森を飛び出したプーさんと大人になったクリストファー・ロビンがロンドンを舞台に繰り広げる感動の物語。二人の再会は新たな奇跡のはじまりーこの秋、プーさんがあなたに大切な贈り物を届けます。

8点!!「くまのプーさん」は昔馴染み過ぎて、各キャラクターの性格を忘れていたので、皆が可愛くてずっと観ていたい微笑ましさでした(*^¬^*) ユアンはディズニーファンタジーが似合いすぎるいつまでも格好良くて可愛いです(*´∇`*) いつもメランコリーなイーヨーが一番好きで、少し大きくて跳ね方が可愛い抱き心地が良さそうなのがティガーで、怖がりなのがピグレット。プーはかなりの寂しがり屋だから、皆と離れてクリストファーが来てくれるのを待っているのが、印象的でした(*^^*) 森に敵がいるのとかは忘れてました(^_^;) 物語はまさに絵本で安心安全で綺麗に「めでたしめでたし」で終わる感じ。声を上げて驚いたり笑ったりハラハラドキドキする感じがなかったのは、物足りなかったです。映画のキャラクターデザインがめちゃめちゃ可愛かったので、このフォルムのぬいぐるみ発売してくれないかな~欲しいですo(*>¬<*)O プーさんの言動からするに、プーさんも大人になったのか?子どものままなのか?大人だけど、変わらない純粋なままなのかなぁと思いました。幾らでも続編が作れそうな終わり方でしたが、どうなんでしょう。作るなら次はもう少しハラハラドキドキしたり泣いたりしたいです。2018年公開。

「愛しのアイリーン」

 安田顕主演他。幸せを買った男とシアワセを夢見た少女、二人で歩む地獄のバージン・ロード。一世一代の恋に玉砕し、家を飛び出した42歳のダメ男・宍戸岩男(安田顕)はフィリピンにいた。コツコツ貯めた300万円をはたいて嫁探しツアーに参加したのだ。30人もの現地女性と次々に面会してパニック状態の岩男は、半ば自棄になって相手を決めてしまう。それが貧しい漁村に生まれたフィリピーナ、アイリーン(ナッツ・シトイ)だった。岩男がとつぜん家を空けてから二週間。久方ぶりの帰省を果たすと、父の源造(品川徹)は亡くなり、実家はまさに葬儀の只中だった。ざわつく参列者たちの目に映ったのは異国の少女・アイリーン。これまで恋愛も知らずに生きてきた大事な一人息子が、見ず知らずのフィリピーナを嫁にもらったと聞いて激昂するツル(木野花)。ついには猟銃を持ち出し、その鈍く光る銃口がアイリーンへ・・・!過ちも憎しみも、すべて愛なのか?吉田恵輔監督最新作の国境も常識も超える旋律のラブ&バイオレンス。

10点!!3人それぞれの愛し愛されたい形が違っていて、一方通行な筈なのに、その想いが溢れ過ぎて化学反応を起こす瞬間が何度もあり、号泣でした(;_;)最高。最高の愛の物語です(*^▽^*) 吉田監督の容赦の無さの中にも登場人物への愛がある眼差しが大好きです。剥き出しの愛は、時に他人だけでなく自分すらもズタボロに切り刻みます。普段はその事実を見ないように近付かないようにしているけど、痛いほどに真正面からぶつけてくる作品。ダメージ半端ないけど、大好きだなぁ(*´∇`*) 吉田監督は女の子を可愛く撮る天才でもあるけど、ナッツ・シトイは特に綺麗な訳じゃないから今回はどうかなと思いましたが、アイリーン可愛い!したたかさと岩男の心を解かす天使みたいな無邪気さや、他人に対して親が子を慕うような、拒絶されても何度も何度もぶつかっていく深い愛に泣かされました。昔の日本女性のような感じで、今の日本にはこういう女性は少ないだろうなぁと感じました。地方都市の異常な閉塞感や差別や偏見、普段、私たちが見ないようにしている日本の暗たる部分もギュウギュウに織り込まれてます。原作の下ネタのエグさが映像だとそんなに感じないのは、実際こういう人たちが溢れるほどいて、リアルな日常だからだと思いました。無意識に人を虐げる人間にはなりたくないな。安田さんの岩男は、原作と全然風貌が違うのに、観る前から期待感しかなく、やはり彼の持つ変態性と哀愁、滲み出る狂気と優しさが余すことなく岩男でした(*^▽^*) 気持ち悪い筈なのに最高に格好良かったです(笑)木野花さんの母という鬼女ぶりも凄まじい!人間の表情を超越していたし、ラストの咆哮はもう岩男への愛がスパークして号泣。岩男との距離感は小学生の親みたいでおかしいけど、母親の普遍的な愛が痛いほど伝わってきました(;△;) 前半は笑って、後半になるにつれどんどん切なく、歪な愛が積み重なり、見事に昇華させています。見えない何かを純度100%まで突き詰めて美しく結晶化した名作(*^¬^*) 2018年公開。

「散り椿」

 岡田准一主演他。ただ、愛のために―享保15年。かつて藩の不正を訴え出たが認められず、故郷・扇野藩を出た瓜出新兵衛(岡田准一)は、妻・篠(麻生久美子)が病に倒れた折、彼女から最期の願いを託される。「釆女様を助けていただきたいのです・・・」と。釆女(西島秀俊)とは、平山道場・四天王の一人で新兵衛にとって良き友であったが、二人には新米衛の離郷に関わる大きな因縁があった。篠の願いと藩の不正事件の真相を突き止めようと、故郷・扇野藩に戻った新兵衛。篠の妹・里美(黒木華)と弟・藤吾(池松壮亮)は、戻ってきた新兵衛の真意に戸惑いながらも、凛といた彼の生き様にいつしか惹かれていくのだった。散り椿が咲き誇る春―ある確証を得た新兵衛は、釆女と対峙することになる。そこで過去の不正事件の真相と、切なくも愛に溢れた妻の本当の想いを知ることになるのだった・・・。しかし、その裏では大きな力が新兵衛に迫っていた。第42回モントリオール世界映画祭審査員特別グランプリ受賞作。

8点!!木村監督の作品は観る側も律しなければという不思議な緊張感があります(笑)時代劇だと特に。あと、スタッフロールをそれぞれの字体にするなど、映画愛に溢れてます(*^^*) 大抵の時代劇は悪事は火を見るより明らかな事が多いですが、本作では、なぜ、不正事件の咎を源之進(駿河太郎)が受けなければならなかったのか?釆女の父を斬ったのは誰だったのか?という疑問が本当にわからないままストーリーが進むので、注意深く見落とさないように観てました。人間関係が多い上にめちゃくちゃ複雑でしたしね(^_^;) 結果、篠の願いは釆女を通じて新兵衛に届くわけですが、篠が賭けに出過ぎだし、わかりにくいなーと思いました。里美(黒木華)との恋愛はもう少し踏み込んだ方が、感情移入出来たかも。清流のように綺麗にまとめ過ぎた印象です。「人は大切に想うものに出会えただけで幸せ」という考え方は、あの時代だからこその儚く美しい生き方で、現代人は多くを求め過ぎなのかなと反省させられました。それにしても、新旧合わせてよくここまで木村監督が好みそうな役者が揃ったなと感心してしまいました。めっちゃ豪華(笑)岡田くんはカメラマンだけでなく殺陣指導までしてるし(笑)ミステリーとして面白く、殺陣のスピードと気迫も凄いし、非常に美しく日本の四季折々を感じることのできる作品です。ワンシーンワンシーンが綺麗だったなぁと暫く余韻に浸れそうです(*´∇`*) 新兵衛の質実剛健な生き様は往年のさすらいナントカみたいでもあるし、ハリウッドの凄腕ガンマンのようでもあり、世界共通の格好良さだと思うので、日本を紹介するのにちょうど良い映画です(*^¬^*) 2018年公開。

「チェリーボーイズ」

 林遣都主演他。卒業したいだけなんです・・・。男3人、ズッコケ性春大作戦!?とある地方都市に住むボンクラ3人組――東京での音楽活動がうまくいかない見栄っ張りな“クンニ”こと国森信一(林遣都)、乳首にコンプレックスを持つイケメン“ビーチク”こと吉村達也(柳俊太郎)、典型的なオタク気質の“カウパー”こと高杉誠(前野朋哉)。揃いも揃って25歳になっても童貞をこじらせている彼らが集まって考えること、話すことは、上手く行かない世の中への愚痴と女性とSEXのことのみ。そんな負け組認定の男たちが地元で下世話な噂が絶えない釈笛子をターゲットにして、自分と人生を変えるためにとんでもない計画を立てた!?いざ、脱童貞大作戦へ!大人になれない男たちのバカバカしくも愛おしい性春狂騒曲!?性春漫画の傑作―まさかの映画化!

5点!!原作未読です。脚本が松居大悟さんだったので、コメディと見せかけて不穏な流れからどう着地してくれるかな~と楽しみに観ました。原作を読んでないので、そのあだ名で呼び合うのどうよってところからすべてにツッコミ続ける&吹き出しちゃう感じの展開が続くのですが、向かってる方向がアウト過ぎるので、笑い切れないというか。男の子って小学生くらいは(体的に)小さいから「バカだね(笑)」で済むけど、それが中身はそのまま、体だけ大きくなったら犯罪者ですよね(爆)で、そのまま逮捕されたら人生アウトコースですよね。笑えるって程度なんだなと思いました。本当のバカは怖いから近付かないに越したことない。3人の友情やクンニに対するビーチクとカウパーの態度は素敵だなぁと思ったけど、女性に対する接し方だけは酷過ぎる。処女崇拝もそれって一人の人間として接してないってことだし、誰とでも寝る女性なんかいるわけないのに、それにつけ込んだ上に罵倒って・・・。本当の友情には止めてあげることも入ってるんだよ・・・。ラッパーは好きじゃないけど、般若の五木さんは格好良かったです。地方にあれいたら惚れるわ(笑)池田エライザちゃんのエロカワいさはもうちょっと欲しかったです。可愛かったけど。林遣都くんの振り切り方も凄かったです。もう嫌悪感しかないのが見事。小学生だったら、3人とも張り飛ばした終わりなのに(^^;)クンニの部屋の模様がカオスだったり、色々地方あるあるも、凝ってるなぁとこだわりを感じました。男性目線でこの作品はどうなんだろうって聞いてみたいです。2018年公開 。

「旅猫リポート」

 福士蒼汰主演他。元野良猫のナナ(声:高畑充希)は、交通事故に遭ったところを心優しい猫好きの青年・悟(福士蒼汰)に助けられ、5年間、飼い猫として幸せに暮らしてきた。しかし、とある事情でナナを手放さなくてはならなくなった悟るは、ナナと一緒に、新しい飼い主を探す旅に出る。果たして彼らの旅の行方は、そして、旅の終わりに明かされる、悟の「秘密」とは―。1人と1匹の新しい飼い主を探す旅。彼らの旅が終わる時、あなたはきっと幸せに包まれる。有川浩の「一生に一度しか書けない物語」待望の映画化。

6点!!病気もの動物ものは苦手なのですが、とてもナチュラルに感情変化や別れを描いているので、心にスッーと入ってきて、私にしては珍しくこのジャンルで泣けました。福士くんも地に近い素直な役柄だったからか、怪我をしたナナを覗き込む表情から、いつものこっ恥ずかしい芝居ではなくて、とても良くて驚きました(*^¬^*) 脚本が平松恵美子さんっぽいなーと思いながら観ていたら、平松さんと有川さんの共同脚本でした。二人が程よくブレンドされていて、悟が泣き虫なのとか、「ナナが足りなかったよ」とかベタ甘な台詞もあり、こんな風に愛されたい女子が激しく挙手しそうでした。理想的な別れとはこういうことなのだろうなと、一周忌に悟を介して自分の友人たちが繋がってくれるのも、また幸せな生き方をしたからだろうなと(*^¬^*) 良い人しか出てこない映画で、素直に優しい気持ちと得られる感動がある柔らかなロードムービーです(*´∇`*) 2018年公開。

「パーフェクトワールド 君といる奇跡」

  岩田剛典、杉咲花主演他。再会した初恋の人は、車イスに乗っていた―インテリアコーディネーターとして働く川奈つぐみ(杉咲花)は、高校時代の初恋の先輩・鮎川樹(岩田剛典)と仕事で偶然再会する。樹は大学生の時に事故に遭い、車イスに乗る生活を送っていたが、幼い頃から夢だった建築士となり、懸命に働いていた。樹のキラキラした笑顔、そして真摯に仕事に取り組む姿に触れ、再び樹への恋心を募らせるつぐみ。だが樹は歩けなくなって以来、一生一人で生きていくと決めていた。その頑なな心を、つぐみのひたむきな想いが溶かしていくが、二人の前には「好き」だけでは乗り越えられない、数々の壁が立ちはだかり・・・。もう一度、あなたに恋をした―。ラスト、きっと愛する気持ちを信じたくなる感涙のラブストーリー。

2点!!原作は途中まで読んでます。LDH配給って知らないで観に行ってしまったので、オープニングで知って嫌な予感しかしなかったです(-_-;) 原作は、障害もののあまり知られてはいないリアルを描ききっているところが好きで、岩田さんも杉咲花ちゃんも好きなので期待していたのですが・・・。まず、モノローグで語り過ぎ。岩ちゃんファン狙いだと思いますが、ドアップ多過ぎ、車イス映ってないと意味ないから(`Δ´)カメラ固定し過ぎ。音楽たれ流し過ぎ。効果が効果として全て発揮出来ていませんでした(>_<) 杉咲花ちゃんは岩田さんとだと兄弟にしか見えないのに、演技でフルカバー出来てるのは流石だなと思いました。ドレス姿とかリアルお人形さんで可愛すぎました(*´∇`*) 原作の地震のエピソードから手術に繋げた方が良かった気がします。ただのキラキラ恋愛映画とどっちつかずな宙ぶらりんなのをずっと見せられていて、居心地悪かったです。MVでエピソードを切り貼りしているみたい(>_<) 車イスや病気が日常の生きにくさと、それでも諦めきれない、手離せない必死さみたいな感情が、キラキラの陰に隠れちゃっていたのが残念でした。障害ものは元々苦手で、それでもこの原作は良かっただけに残念( ´△`) 2018年公開。

「あの頃、君を追いかけた」

 山田裕貴、齋藤飛鳥主演他。あの頃、何よりも君に心奪われていた。でも、どうしても想いを伝えられなかった―君の手作りの数学テスト。背中に残る青いペンのあと。夏の夜、見上げた空のリンゴのような月。2人で空に放った、願い事を書いた天燈。どの瞬間も、君の事しか思い出せない。愛おしくもカッコ悪い、僕の10年間―。誰もが通り過ぎたあの眩しかった時間、まだ何者でもない自分にいらつき、怒りや諦めに襲われながらも、なぜか明日にワクワクしていた“あの頃”。大人になってしまった人、やがて大人になる人たちへ―世代を越え誰もが心惹かれる秀作が、ここに誕生した。

9点!!大好きで、互いに好きでたまらなくても、繋がらない想いはある。柔らかくて頑なで、泣き笑いしてしまうようなほろ苦い青春ラブストーリーでした(;_;)You are the apple of my eye.(君は僕にとって何よりも大切な人だよ)という意味です。「あの時こうしてたら付き合っていた」なんて言われたらたまらない(>_<) でも、そうできないのが、やり直せないのが人生なのです。山田裕貴はラブストーリーが抜群に上手い。真愛を駅で見送る時の瞳の揺らぎが素晴らしかったです(*^▽^*)あと、見えそうで見えないオールヌードも(笑)アキラ100%みたいになってました(笑)齋藤飛鳥は俳優の中にいてもひと際、頭が小さく首が長いから、スクリーンのどこにいても目を引きます。抜群の美少女で真愛役にピッタリでした(*^¬^*) 浩介のためにポニーテールにしてくれたのも、真面目に一緒に罰を受け泣いたのも、一番辛い時に呼び出してくれたのも、これは全降伏でオチます(笑)可愛過ぎました(*´∇`*) 人生の一番変化が大きい限られた時期に共に過ごしたキラキラした記憶、浩介たちとは全然違う経験なのに、誰かに心奪われていた自分のあの頃が、鮮やかに甦る秀作です。泣き過ぎて苦しいほどの初恋。星空一面のシンプルなエンドロールとストレートな主題歌にまた涙。身体から汚れを流すように涙が顎から滴るくらい泣きました(^_^;)たかが10年、されど10年です。2018年公開。

「かぞくいろ ―RAILWAYS わたしたちの出発―」

 有村架純主演他。昌(有村架純)は、夫・修平(青木崇高)とその連れ子・駿也(歸山竜成)と幸せに暮らしていたが、修平の突然の死で生活は一変。残された駿也と共に夫の故郷・鹿児島へ向かい、まだ会ったことのない義父の節夫(國村隼)を訪ねる。節夫は、運転士の仕事一筋で家族を顧みずに生きてきたが、突然やってきた昌たちを戸惑いつつも受け入れ、母としてまっすぐに生きようとする昌の姿に次第に心動かされていく。そして昌は、亡き修平の子供の頃の夢でもあり、電車好きな駿也のため、鉄道の運転士を目指すことに。愛する人を亡くし、一度家族を失った3人は、もう一度<家族>になれるのだろうか―。忘れていた、あなたの家族への想いがあふれ出す。人生を鉄道になぞらえて描く「RAILWAYS」シリーズ最新作。

7点!!舞台の肥薩おれんじ鉄道は一両車で電車ではなく、気動車なんですね。私は有村架純ちゃんのファンなので、「阪急電車」から始まって「かぞくいろ」までの成長を観てきて、何だか感慨深いなぁと思ってしまいました(^_^) 線路はずっと続いていくようにみえて、突然断絶されたり、再び繋がるには膨大な時間がかかったり、修復されることがないこともあります。本作も、修平の死以前から、修平と駿也が抱える妻であり母の死だったり、節夫との関係断絶だったりと、痛みを抱えながらも、互いにそっと寄り添い手を握り前向きに生きる人々が描かれています。晶の過去は匂わせる程度にしか語られませんが、晶もそんな人間のひとりです。晶は辛い過去があるのに、ゆり先生(桜庭ななみ)の妊娠を喜んであげられたり、駿也を本気で愛しんで育てていたりと、大きな優しさに溢れた女性だと思いました(*^¬^*) 修平を失った晶と駿也は一本の不安定な線でしか繋がっておらず、節夫と暮らし始めたことで、三角形で互いを支えあう家族へと成長していきます。本当の家族でさえ、繋がりが希薄になる現代で、互いを尊敬し思いやり、寝食を共に、亡き人への愛を抑え込むことなく、慈しみ生きる。人は産まれた瞬間から失い続ける生き物なので、晶たちの生き方は無理に悲しみに逆らわず素敵だなとじんわり心が温かく、ちょっぴり切なくなりました(*^¬^*) おれんじ鉄道から望む鹿児島の景色は、鮮やかで美しいというのでなく、人々の集落と沢山の木々、穏やかに打ち寄せる海岸とシンプルで長い線路、私たちが忘れがちな懐かしい景色が優しい色合いで広がっていて、ノスタルジックな気持ちにさせられました。晶は若いから、また間違えることもあるかも知れないけれど、これからも鹿児島でこうやって生きていくんだなと思わせてくれる、風景やそれぞれの登場人物の心情にこまやかに柔らかく寄り添った優しい作品です。2018年公開。

「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛」

 花に狂い、愛に狂う。舞台は、スペインから独立し「黄金時代」と呼ばれた17世紀オランダ。人々は、融資や収集に熱を上げており、なかでも“絵画”と“チューリップ”が大ブームだった。希少な品種の球根一個が邸宅一軒分に値したといわれた世界最古のバブル「チューリップ・バブル」がピークを迎えていた。親子のように年の離れた、裕福なコルネリス(クリストフ・ヴァルツ)と結婚したソフィア(アリシア・ヴィキャンデル)。二人の間に燃えるような愛はなかったが、孤児となり修道院で育った彼女にとって、それは初めて味わう豊かで安心した暮らしだった。夫は優しく不満もなかったが、彼が切望する跡継ぎができないことが、唯一の悩みだった。そんな中、夫が夫婦の肖像画を、無名の画家ヤン(デイン・デハーン)に依頼する。キャンバス越しに見つめ合うヤンとソフィアが、恋に落ちるのに時間はかからなかった。若く情熱的な画家と、許されない愛を貫きたいと願ったソフィアは、ある計画を思いつく。しかし、ヤンが二人の未来のために、希少なチューリップの球根に全財産を投資したことから、運命が狂い始める。絵画ファンとミステリーファンが夢中になった世界的ベストセラー小説を「恋に落ちたシェイクスピア」の脚本家に映画化したフェルメールの世界から生まれた物語。

9点!!人はどこまで残酷になれるのか選手権みたいな映画でした。もうひたすらにコルネリスが可哀想過ぎて唖然( ; ゜Д゜) 情熱的な愛と穏やかな愛。この二つが両立されることはなく、どちらが幸せかは永遠の問いだと感じました。アリシア・ヴィキャンデルは愛に狂い道を踏み外す役が似合います。やってることは悪女なのにひたすら危うく純真無垢なので、目が離せない魅力があります。罪悪感と迷いがあるくせに、「私は悪くない、これしか道はない」という開き直りすら感じさせる、人間臭さがたまらないです。不妊で追い詰められていくソフィアの姿は現代女性と重なり、こんなにも昔から、女性は苦しみ続けているのだなと観ている私まで苦しくなりました(>_<) デイン・デハーンも今回は完璧に美男モードで、若い男女が愛のために堕ちていく、何にも変えられない美しさを見事に体現しています(*^▽^*) 絵を描いているシーンは「タイタニック」を思い起こさせられました。登場人物皆が深い愛を抱いており、幾度間違おうとも、人はこれからも愛に狂い、愛に突き動かされ道を進んでいくのだと、叩き付けられたようでした。チューリップ・バブルも絵画と違い、一瞬の短い命にお金を注ぎ込み狂う人々を観て、まさに狂乱。人間は可笑しな救いようのない生き物だなぁと、何だか神様の視点で上から見下ろしているような面白さがありました。シェークスピアの「ロミオとジュリエット」のように隙のなく古典的でさえある完璧な作品です。2018年公開。

「ルイスと不思議の時計」

 ジャック・ブラック主演他。両親を亡くしたルイス(オーウェン・ヴァカーロ)は、おじさんであるジョナサン(ジャック・ブラック)の古い屋敷に住むことになる。でも、おじさんは二流のポンコツだけど、不思議な力を使える魔法使いだった!そして、隣に住むきれいで優しいツィマーマン(ケイト・ブランシェット)も魔女。ただし、こちらは一流。ルイスはそんな二人と、時計がいっぱいの屋敷で不思議な暮らしを始める―。ある日、屋敷に世界を破滅へと導く“時計”が隠されていたことを知ったルイス。果たして二人の魔法使いと“時計”を探し出して謎を解き、世界を救うことができるのか!?魔法の時計が鳴る前に、時計の謎を解いて、世界を救え!

8点!!監督がイーライ・ロスなので、子ども向けファンタジーだと思い観に行くと、お子さんは号泣して帰るハメになります(^_^;) もう完全に加速し続けるホラー。よく出来過ぎた入ったら最後まで出られないホーンテッド・マンションです(*゜Q゜*) 良い意味でB級映画臭プンプンなのに豪華なエンタメに仕上げていて、そのあべこべな感じが映画の世界観と合っていてワクワクします(*^O^*) 最初からジャック・ブラックとケイト・ブランシェットのやり取りは声を上げて笑えるし、ケイトが真顔で「死ね。」とかドハマリしちゃいました(笑)後半、全然笑えない状況下でも笑いを取りにくるジャック・ブラックは流石です(笑)時計のティキティキや鐘のボーンという音が幻想的だったので、もう少し有効活用して欲しかったです。50年代のオールドアメリカンな街並みやお店もお洒落で全部テーマパークみたいな作品です(*^¬^*) 2018年公開。

「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」

  タイ映画史上歴代No.1の大ヒットを記録!目指すは大学統一入試試験突破!高校生ドリーム・チームが仕掛けた史上最大の頭脳ゲーム!!まとめて合格、請け負います。小学校の頃から成績はずっとオールA、天才的な頭脳を持つ女子高生リン(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)は、その明晰な頭脳で進学校に特待奨学生として転入した。そんなリンは友人となったグレース(イッサヤー・ホースワン)を、テストの最中古典的な方法で手助けし、ある“ビジネス”を思ちかけられる。それはより高度な方法でカンニングを行い、答えと引き換えに代金をもらうビジネス。学生たちは瞬く間にリンの元に殺到する。しかし、奨学金を得て大学進学を目指すもう一人の天才・生真面目なバンク(チャーノン・サンティナトーンクン)はそれをよく思わず・・・。そして、アメリカの大学に留学するため世界各国で行われる大学統一入試“STIC”。を舞台に、最後にして最大のトリックを仕掛けようとするリンたちは、バンクを仲間に引き入れようとするが・・・。世界16の国と地域でサプライズ大ヒット!アジアを席捲する話題のクライム・エンタテインメントがいよいよ日本上陸!

9点!!リンーー!!!(>_<) カンニングなんて度胸がないからしたことないけど、学生時代にテストが始まる前に心臓が飛び出そうなくらいバクバクして、受けている最中もドキドキが止まらなかった経験を追体験しちゃう映画です((((;゜Д゜))) まず、トリックが凄い!リンたちが不正をするのに、きちんと正当性を持たせているのも見事です(*^▽^*) いつの時代も変わらない子どもたちの汚い大人への反骨精神にはワクワクさせられましたし、しかも実話ベースだと言うのだから、舌を巻いてしまいます。中国の学生たちの反骨精神と行動力ハンパないです。見習ったらダメだけど、その精神だけは見習いたいですね(^_^;) リンの一本筋の通った信念と強い瞳が素晴らしいです。誰もが彼女を応援したくなってしまいます(*^^*) パット(ティーラドン・スパパピンヨー)たちは富裕層で、お金を払い、自分たちがお願い!と泣きつけば何とかなる人生を歩んでいて、リンのことがあった後も懲りずに無知に人を傷付けていくんだろうなと、どうにもならない貧富の差を感じました。多分、彼らは痛い目を見ても何度でもやり直せて繰り返すでしょう(-_-) お金の力は怖いけど、リンと、そしてバンクも、自らの頭脳と実力で運命を切り開く喜びを見出だす人生を歩んで欲しいなと切に願いました(>_<) 机上のミッション・インポッシブルみたいなスリル満点な作品です(*^▽^*) 2018年公開。

「はじめてのおもてなし」

 センタ・バーガー主演他。異国からの来客に、家族が驚いた。困った。でも笑った。「決めたわ。難民を一人、受け入れるの」。ミュンヘンの閑静な住宅地に暮らすハートマン家のディナーの席で、母アンゲリカ(センタ・バーガー)は難民の受け入れを突然宣言。教師を引退して生きがいを見失っていた彼女は夫リヒャルト(ハイナー・ラウターバッハ)の反対を押し切って、ナイジェリアから来た難民の青年ディアロ(エリック・カボンゴ)を自宅に住まわせる。家族ははじめてのおもてなしに張り切るが、大騒動が起きてしまう。さらに、ディアロの亡命申請も却下に。果たして、崩壊寸前の家族と天涯孤独の青年は、平和な明日を手に入れることが出来るのか?2016年度ドイツ映画興収No.1!ドイツ・アカデミー賞観客賞受賞、400万人が笑って泣いた大ヒット・ムービー。

6点!!ドイツの混沌と同じくらい混迷極めているハートマン家。こんなに問題だらけの家に来て、言葉もわからないし、反対派はいるしで、でもいるしかないディアロの立場は大変です(>_<)アメリカの養子ビジネスみたいな難民ビジネスとか横行してないのかしら?と心配になってしまう作品でした。というか、アメリカと違って難民は就労先が見つかっていなくて自立出来ていなくてもいいんですかね?それが混沌のひとつの原因だと思いますが・・・。何か、問題ありの家族それぞれの話がとっちらかっていて、「難民受け入れ」というテーマで無理やりまとめようとしている感じが雑だなと感じてしまいました。起承転結がはっきりせずにダラダラ続く感じ。テーマ勝ちだし、コメディーなので最後まで観れますが、個人的にはもっとメリハリが効いている方が好きです。逆に、ハートマン家の人々は自分たちがディアロの亡命の足を引っ張っているって何で反省しないのだろう?ハートマン家側、受け入れる側から見て、難民としてやって来た人の過去を無理やり掘り下げるにはトラウマが深過ぎるし、トラウマ治療費もかかるし、でも、彼らの人となりを知らないで受け入れてIS側だったらどうしようという心配もあると思うし、慈善事業としてはリスクが高すぎるとも感じました。そういう現代の問題を切り取るという意味では成功している作品だし、皮肉も効きまくりで笑えるので、観てみても良いかと思います。2018年公開。

「スマホを落としただけなのに」

 北川景子主演他。彼氏の富田(田中圭)に電話をかけた麻美(北川景子)は、スマホから聞こえてくる聞き覚えのない男の声に言葉を失った。たまたま落ちていたスマホを拾ったという男から、富田のスマホが無事に戻ってきて安堵した麻美だったが、その日を境に不可解な出来事が起こるようになる。身に覚えのないクレジットカードの請求や、SNSで繋がっているだけの男からのネットストーキング。落としたスマホから個人情報が流出したのか?ネットセキュリティ会社に勤める浦野(成田凌)に、スマホの安全対策を設定してもらい安心していた麻美だったが、その晩、何者かにアカウントを乗っ取られ、誰にも見られたくなかった写真がSNSにアップされてしまう。「違う!それ私じゃない!私、何もやってない!」時を同じくして、人里離れた山中で次々と若い女性が遺体で見つかり、事件を担当する刑事・加賀谷(千葉雄大)は、犯人が長い黒髪の女性ばかりを狙っていたことに気が付く。スマホを拾ったのは誰だったのか。連続殺人事件の真犯人はいったい誰なのか。そして明らかになる“奪われた麻美の秘密”とは?ただ、スマホを落としただけなのに・・・。あなたの全てを知っている存在。それは家族でも恋人でもなく・・・スマホです。全てのスマホユーザー必見。触れてはいけないSNSミステリーここに誕生。

7点!!原作未読です。中田監督怖いな~嫌だな~と思いながら観に行きました。長い黒髪というで怖さ2割増しだよ、さすが中田監督(>_<) 犯人は事前に公式HPを観たら分かってしまいました(>_<) 犯人役が似合うだろうぁと思っていたので、満を持してですね。上手怖かったです(*^¬^*) 私はスマホロックもしていないし、FBも放置気味なのですが、スマホロックしようかな、FB削除しようかなと危機感を覚えました(^_^;) 近年、皆プライベート流出し過ぎですよね。そのプライベートに、他人のプライベートも入ってるということをもっと重く考えるべきだと思います。「ザ・サークル」みたいに近未来の話ではなく、現実にある材料でここまでリアルな恐怖を描けるのは、流石ジャパニーズ・ホラー。ラブストーリーとしても上手くまとめていて、最後にキュンと出来て良かったねとなるのも素晴らしいです(*^^*) それにしても、麻美と富田は結婚前提なのに話し合いしなさ過ぎ、連絡取らな過ぎです。スマホでいつでも繋がれるという安心感ですかね(・_・?) 何ていうかネットに少しでも繋がっていたら、どう対策しても突破されるので対策しようがないので、怖いなー怖いなーと思うしかない作品です(>_<) あとは中田監督のホラーは後からジワジワくるので、夢に出ないといいなぁって(涙)2018年公開。

「オー・ルーシー!」

 寺島しのぶ主演他。私は恋するルーシー。節子(寺島しのぶ)43歳、独り身。職場では空気のような存在。一人暮らしの部屋は物だらけ。そんな節子の毎日は、怪しげな英会話教室で金髪のウィッグをかぶり“ルーシー”になった瞬間、色鮮やかに一変する。「ヘイ!マイ・ネイム・イズ・ルーシー!」 ワッツ・アップ?」“ルーシー”によって自分の中に眠っていた感情を呼び起こされた節子はハグしてくれたイケメン講師ジョン(ジョシュ・ハートネット)の愛を求め、東京から一路カリフォルニアへ!旅の果てに節子は誰とハグできるのか?カンヌをはじめ世界が絶賛した節子=ルーシーの物語がついに日本公開。

10点!!すごいツボにハマりました!どのやりとりもコント級に笑えるし、節子はイタ可愛いし、もう冒頭10分で名作の予感しかしないです!そして、それを最後まで見事にキープ!(*^0^*)ジョシュ、少し太ったけど相変わらずかっこいいなーあんなカッコイイ先生いたらそりゃハマっちゃうよ(笑)怪しさも満点過ぎるからついてったら売り飛ばされるとも思うけど(爆)英会話で外人名名乗らせるの、あれ昔からなんでだろう?と思っていました。自分の日本語名があるのに。この映画で、大人クラスの英会話って傍から見たら怪しい宗教みたいなんだなと知りました(爆)節子は寺島さんにしか出来ない役!痛いけど可愛くて、中年女性の内面のドロドロさが粘り過ぎずちょうど良い重さで表現出来ています。監督の平柳敦子さんが面白い経歴の持ち主ですが、彼女の危うさと面白さに寺島さんがひと手間加えて絶品にした作品だと思います。忽那汐里ちゃんの濃いめのメークもメイド姿も普段クールな役が多いのでかなりレアです(^^)南果歩さんが一人極妻みたいになっていて、小柄で大人しい役が多いけど、こういう役や粘着質な役だと一気に迫力を出してくるのが、凄い女優さんだなと思います。 節子と綾子(南果歩)、美花(忽那汐里)の間には恋愛の遺恨がありますが、ここまで真っ直ぐで危うげで物欲しげでメランコリックだったら、節子はモテたんじゃないかなと思います。ただ、中年だから瞬発力だけですけど(爆)それぞれが真実を知るタイミングが絶妙で、美花のことは本当、不運としか言えない(>_<)あのタイミングじゃなければ、自分の叔母さんが自分の元彼と寝たって知ったら一緒に大笑いしてアッパレ!って思いますもん(笑)物語だと傷心の旅の果てには受け止めてくれる男性が必ずいるけど、実際はいませんよね。小森トム(役所広司)がオアシスに見えました。イケメンのハグが砂漠に一滴の水、焼け石に水状態な作品です。ハグって安心しますよね♪2018年公開。

「ヴェノム」

 トム・ハーディ主演他。「なぁ、エディ、俺たちが一つになれば、もう誰も止めることが出来ない」宇宙探査から帰還する予定だったライフ財団のスペースシャトルが謎のトラブルでマレーシアに不時着した。しかし乗組員全員が原因不明の死亡。サンフランシスコ。正義感の強いジャーナリストのエディ(トム・ハーディ)は、人体実験を繰り返し多数の死者を出しているライフ財団の研究施設への潜入取材を試みる。そこで被験者と接触してしまったことで、彼の身体に異変が現れる。異常な食欲と止まらない嘔吐。そして聴こえる「エディ・・・」と自分に呼びかける声。「“何か”が俺に寄生している―」“何か”が研究施設から消失したことに気付いたライフ財団は、その寄生先がエディであることを突き止めた。そして、その“何か”捕獲する為に彼らがエディに銃口を向けた時―“何か”がエディと一つになる。「俺たちはヴェノムだ」その強靭なパワーと圧倒的なスピード。そして人をも喰らう残虐性。正義心が悪意に飲み込まれ、新しいダークヒーローが誕生する。

4点!!「寄生獣」のマーベル版。「ゾンビランド」のルーベン・フライシャー監督が撮っているので、ユルさとクールなダークさのバランスがイイ感じのザ・アメコミでした(*^^*) 何故ヴェノムが人気があるのか知りませんでしたが、デッドプールなノリの憎めないダークヒーローだからだとわかりました。ただ今回はひたすら戦うだけで、知的生命体としてどの程度の能力があるのか?ヴェノムが地球で何をして暮らしたいのか?追求はされず、浅く紹介するだけだったので、こちらも深く面白い!とはハマれませんでした。ライフ財団でたくさん人が死んでるのも何も解決されずに放置でしたし。エディも正義感の強い肉食系かと思いきや、寄生された途端、方向性ブレブレのただの振り回されている人になってしまっていましたし・・・(-_-;) ヒロイン・アンに40代間近のミシェル・ウィリアムズは厳しいです(>_<) 原作のスタイルなのかわかりませんが、チェックのミニスカートはキツかったです(爆)何故、スパイダーマンと対峙することになったのか?という謎が最大の楽しみだと思うので、そこまで描いて欲しかったです。パラレルワールド論出しちゃったら、「X-MEN」シリーズみたいに崩壊しちゃうので、無しだと思います(>_<) マーベルヒーローは悲しみとともに始まるのにダークヒーローは悲しみはないのか、ダークヒーローこそ悲しみなのではないか?と拍子抜けな作品でした。2018年公開。

「母さんがどんなに僕を嫌いでも」

 太賀主演他。“大好き”をあきらめない。歌川タイジ(太賀)は幼い頃から美しい母・光子(吉田羊)のことが大好きだった。だが、家の中にいる光子はいつも情緒不安定で、タイジの行動にイラつき、容赦なく手を上げる母親だった。17歳になったタイジは、ある日光子から酷い暴力を受けたことをきっかけに、家を出て1人で生きていく決意をする。努力を重ね、一流企業で営業職に就いたタイジは、幼い頃の体験のせいでどこか卑屈で自分の殻に閉じこもった大人になっていた。しかし、かけがえのない友人たちの言葉に心を動かされ、再び母と向き合う決意をする。胸が張り裂けるような壮絶な過去と向き合い、母の愛を掴み取ろうとした息子の実話が映画化。

8点!!原作読んでます。原作が素敵なんです。なので、大失敗しない限り、映画が素敵じゃなくなることはなく、良かったです(*^¬^*) 原作より虐待はマイルドになっていたし、母子に焦点を絞っていたので、タイジの他の体験は端織られていました。でも、原作はタイジ視点に一貫していたのに対し、光子の人間味を増して描いていたのが良かったです。捨てたはずの我が子から、彼女の人生で与えられたことのない、ずっと欲しかった愛をもたらされたのが、良かった。人生ってわからないものだなと。タイジは「消えて、ウザイ、キモい、ブタ」と罵られながら育ち、それでも母に「愛を得る」という戦いを挑み、見事に勝ち取ります。物凄く困難な道のりで、大抵は諦めてしまうのに、死に物狂いでやってのけたのが凄い。歌川タイジさんは凄い人物だと思います(>_<) 辛い思い出を自分で作り上げた良い思い出に上書き出来れば、トラウマに打ち勝てると、友人たちを通して気付けたのが素晴らしいです(*^¬^*) 婆ちゃんの木野花さんは「愛しのアイリーン」の鬼演技が凄すぎて、今回は救いの役なのに、ちょっと怖かったです(^_^;) 太賀は良い役者さんだなと改めて思いました。こういう役はさじ加減がとても難しいと思いますが、絶妙なコントロール(*^^*) 吉田羊さんもいつもはテクニカルな演技をする方だと思っていましたが、今回は自らを追い詰めてギリギリのラインで演じてるのが伝わってきて圧倒されました(*^¬^*) 白石隼也さんは色気が出てきたなぁと(笑)森崎ウィンは「レディ・プレイヤー1」以来なので、振り幅があってこれから楽しみになりました。本作は過去に辛い体験をした人にはかなりオススメです。原作は小学校の教科書に載せるべき一冊です。下手なカウンセリングより、よほど目から鱗な考え方を学べる作品です(*^^*) 2018年公開。

「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」

 エディ・レッドメイン主演他。主人公ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)は、ホグワーツ魔法魔術学校の卒業生。シャイで、おっちょこちょいな、愛すべき魔法動物学者。ある日ニュートは、捕らわれていた強大な敵、“黒い魔法使い”グリンデルバルド(ジョニー・デップ)が逃げ出したことを知る。ホグワーツ魔法学校のニュートの恩師ダンブルドア先生(ジュード・ロウ)はニュートに告げる。「グリンデルバルドを倒せるのは、君だけだ」と。魔法界と人間界の支配を企むグリンデルバルドを追って、ニュートが仲間や魔法動物たちとともに向かったのは、パリ!しかし、悪の力は仲間たちにまで及ぶことに!?試されるニュートと仲間たちの絆―果たして彼らは世界をグリンデルバルドの手から守れるのか?「ファンタスティック・ビースト」シリーズ最新作。ホグワーツ、そしてパリへと広がる魔法の冒険!物語も魔法も最高潮へ!この冬、世界中が魔法にかかる。

9点!!2時間13分の間に情報量がぎゅう詰めで、分厚い本を一気読みしたくらいドッと疲れました(>_<) 登場人物たちが大人だから抱えている葛藤や思惑が複雑で、誰がいつどこで何を思ったか、ひとつひとつ確認しながら観ないとあっという間にわからなくなる感じです(*_*) 楽しい描写や興奮より、明らかにダーク寄りの人間描写でした。ニュートたち主要四人の個性強めな性格もわかりやすく増していました。予想外に驚いたのは、クイニー(アリソン・スドル)とリタ(ゾーイ・クラヴィッツ)。クイニーは愛に突っ走る性格だと前作でも描かれていましたが、まさかここまでとは(@ ̄□ ̄@;)! リタの複雑な境遇は切ないですね~(;_;)最後の台詞が、クイニーの言う「奪う人」ということなのでしょうか?切な過ぎたし、あんなこと言われたら二人とも囚われて抜け出せなくなります(>_<) ニュートのおとぼけとシャイは女性からしたら罪作り過ぎます(`Δ´)リタはまだ謎が隠されたままなので、これから明かされていくのかな。クリーデンス(エズラ・ミラー)の出自もこれまでのシリーズを大幅に覆すものになりそうなので、本作はコアなファンがあーだこーだ言うのにうってつけな作品でした。逆にグリンデルバルドが何をしたいのかが明白にはわからず、世の中の大統領や首相とカブるなぁと思いながら観ていました。あとはシャンパンかワインの蓋とともに飛んでっちゃうベビーニフラーが可愛過ぎました♪ 2018年公開。

「デッドプール2」

 ライアン・レイノルズ主演他。友達できた♪恋人ヴァネッサ(モリーナ・ヴァッカリン)と幸せな日々を送っていたデッドプール(ライアン・レイノルズ)。だが、未来からやってきた最強マシーン人間ケーブル(ジョシュ・ブローリン)がデッドプールを脅かし、強力なパワーを秘めた少年(ジュリアン・デニソン)を狙う!ケーブルに立ち向かうため、デッドプールは特殊能力を持つメンバーを集めて、“Xフォース”を結成するが・・・!?クソ無責任ヒーロー。ド派手にカムバック!

5点!!1は世界観に呆然としたまま終わってしまったけど、2は解かって入れたので、1よりは楽しめました。予告編が原作ファン以外は全然よくわからない作りで「観たい」と思えなかったので、もう少し内容に触れた方が良いと思います(^^;)コロッサスとケーブルの見た目が似すぎててどっちだかわからなくなりました(爆)時系列がめちゃめちゃになってた「X-MEN」シリーズを無理やり辻褄を合わせたのは笑えたし、アリだと思います。「グリーン・ランタン」はすっかり忘れてました(爆)毒舌コメディー映画は大体、続編がつまらなくなるけど、マーベルに関しては1で引いちゃって2で慣れて笑えるのかなぁと、個人的な好みで思いました。でも、劇場に行かなくてもいいかなと試写かDVDで観たいです(^^;)2018年公開。

「グリンチ」

 声:ベネディクト・カンバーバッチ主演他。この子の名前はグリンチ(声:ベネディクト・カンバーバッチ)。友達も家族もいないからいつもひとりぼっち。グリンチは、ずとさびしい毎日を過ごしていた。だから、オトナになったグリンチは・・・ひねくれ者になってしまった!!オトナになったグリンチは、他人の幸せがだいきらい。村はずれの洞窟で誰とも合わずに暮らしハートの大きさは普通の人よりずっとずっと小さくなった。そんなグリンチが、なかでも一番きらいなもの。それは・・・村中が幸せな気分に包まれるクリスマス!!しかも今年のクリスマスはとても豪華なものになるらしい・・・。もう我慢できないグリンチは、あるとんでもない作戦を思いつく。そうだ。村からクリスマスを・・・盗んじゃえ!!ミニオンよりも強烈な超個性的キャラクター“グリンチ”が、クリスマスにとんでもない作戦を実行してしまう!世界中で愛されている物語「グリンチ」をユニバーサル・スタジオが映画化。

4点!!日本語吹替鑑賞です。ベネディクト・カンバーバッチの声で観たかったですが、勿論やってないし(>_<)、字幕版探して遠くまで行くほどの内容でもなかったです。原作が絵本なので、ミニオンみたいにショートストーリーとして上映するのが丁度良い内容でした。Whoの村は、子どもの夢のクリスマスそのもので、イルミネーションがチカチカ過ぎて家でカーテン閉めても明るくて眠れなさそう(+_+) 家からはソリで通勤、遊びにいける坂道になっていて、各家庭から持ち寄った特製オーナメントで、村の中心の巨大ツリーを飾る。巨大ツリーのアイデアは、自分たちの街でもやりたいなぁと素敵でした(*^¬^*) グリンチはなんと50歳オーバーでスクルージみたいだけど、子どもっぽくて。シンディ・ルーとの出会いをきっかけに改心するのですが、「50年以上生きてて今!?そんなことで改心するなら、今までにももっときっかけあったでしょ?」と突っ込んでしまいましたが、言葉が響くがどうかはタイミングが重要で、案外とても小さなきっかけで人間は変わるんだろうなぁとも思えました。そして、そんなグリンチの変化よりもっと気になることが・・・。クリスマスに本物の方のサンタさんがWhoの村に来ていないっていう(爆)こんなにもクリスマスを愛する村なのに・・・とそっちの方が気になってしまいました(>_<) シンディ・ルーの願いも叶ってないし、色々クオリティーの低い作品だなと思わざるを得ませんでした。同時上映の「ミニオンのミニミニ脱走」は完璧(笑)今回はミニオンが喋っていることが結構わかって、面白かったです(^^)2018年公開。

「ボヘミアン・ラプソディ」

 ラミ・マレック主演他。レディ・ガガが「史上最高のエンターテイナー」、ケイティ・ペリーが「今も最も影響を受けている」と称賛。それが伝説のバンド<クイーン>のリード・ヴォーカル、フレディ・マーキュリーだ。彼の名前を知らなくても、「ボヘミアン・ラプソディ」「伝説のチャンピオン」「ウィ・ウィル・ロック・ユー」などのワンフレーズを耳にすれば、誰もがたちまち心浮き立ち、思わず歌い出さずにはいられない。どうやってフレディは、世間の常識や既成概念に逆らい、従来の音楽を打ち破り、地上で最も愛されるエンターテイナーになったのか?なぜ、愛と孤独、プレッシャーに引き裂かれたのか?そして崩壊寸前に陥ったバンドを立て直し、永遠のレガシーを確立したのか?伝説のバンド<クイーン>。彼らの音楽を唯一超える、<彼>の物語が今、明かされる―。11月、悩める者、弱き者に捧げる、ミュージック・エンターテインメント開幕!

9点!!ロックが苦手で、フレディ・マーキュリーはもちろん、クイーンの曲も2~3曲しか知らなくて、何人のどんなバンドかも知らないで観に行きましたが、クライマックスのライヴシーンで全ての感情を持っていかれました(*>▽<*) 観た方が良いと急かしてくれた皆、ありがとう(´;ω;`) でも、私が唯一知ってる曲、やらなかった(爆)彼らの「家族」という考え方が素敵だと思いました。ラミ・マレックを始めとしたバンドメンバーを演じた役者陣が凄い(*゜Q゜*) 当たり前だけど、ラミ・マレックは「ナイト・ミュージアム」の時と全然顔が違う(笑)曲も声も圧倒的で、何気ないシーンでもラミがスクリーンで動き回るだけで、目で追ってしまうエンターテイナーぶりでした(*^O^*) クイーンを演じた4人は本作以前と以後で評価が全く変わってくるんじゃないかな(*^^*) やっぱり、歴史に残るバンドは、誰もが心奪われる生き様を駆け抜けてるのだなぁと感じました。ライヴシーンは臨場感が半端なくて、大好きなバンドの生演奏を初めて観た時のような心臓が飛び出そうなバクバクドキドキと、心揺さぶられ涙が溢れてくる感動と、泣き笑いになる高揚感で、もう全部ライヴシーンだけでいいと思いました(爆)ラミ・マレックの歌声凄すぎる!憑依ではないんだけど、丁寧にフレディ・マーキュリーを生きているのがビシバシ伝わってきて、感動し過ぎました(´;ω;`) 何て言うか、職人技。また、フレディとぶつかりがちだったロジャーの表情が泣けるんだわ。会場のオジサンの泣き顔でも泣けてきちゃう。自分もあの会場にいるみたいでした( ノД`)ベン・ハーディ、気になる存在になりました(*^^*) あと、昔の曲作り、特に音を重ねる作業は大変だったんだなぁと。クイーンみたいなバンドは特に。重ねる度にテープが擦りきれてってしまうなんて(@ ̄□ ̄@;) アーティストがロンドンとか音が良いとこで撮りたがる理由が垣間見えた気がしました(^_^;) バンドストーリーとしては目新しいものではなかったしサラリと通過したし、色んな人がクビになり過ぎだけど、映画史に残るライヴシーンの余韻が後引く逸作です♪2018年公開。

「来る」

 岡田准一主演他。オカルトライター・野崎(岡田准一)のもとに相談者・田原(妻夫木聡)が訪れた。最近身の回りで超常現象としか言いようのない怪異な出来事が相次いで起きているという。田原は、妻・香奈(黒木華)と幼い一人娘・知沙に危害が及ぶことを恐れていた。野崎は、霊媒師の血を引くキャバ嬢・真琴(小松菜奈)とともに調査を始めるのだが、田原家に憑いている「何か」は想像をはるかに超えて強力なモノだった。民俗学者・津田(青木崇高)によると、その「何か」とは、田原の故郷の民間伝承に由来するバケモノ「――」ではないかと言う。対抗策を探す野崎と真琴。そして記憶を辿る田原・・・幼き日。「お山」と呼ばれる深い森。片足だけ遺された赤い子供靴。名を思い出せない少女。誰かがささやく声。その声の主・・・そうか!あれの正体はあいつだ!決して「――の名を呼んではならない。「――」は、声と形を真似て、人の心の闇に・・・来る!!!どんどんエスカレートする霊的攻撃に、死傷者が続出。真琴の姉で日本最強の霊媒師・琴子(松たか子)の呼びかけで、日本中の霊媒師が田原家に集結し、かつてない規模の「祓いの儀式」が始まろうとしていた。彼らは、あれを止めることができるのか!?中島哲也監督が放つ鮮烈、強烈、超絶、衝撃、ガクブル、最恐エンターテインメント。

10点!!原作未読です。涙ちょちょ切れるほど怖い(((;>Д<)) 怖すぎて動けなかったから、観終わったら軽いエコノミーみたいになってて全身が冷えきってました(>_<) 怖いけどストーリーが多面的で何展開もあるので、クライマックスが何度もあり面白かったです。主要人物がドカドカ死んで、ストーリーテラーが妻夫木聡→黒木華→岡田准一→松たか子と移っていくのが豪華でした(*^¬^*) 小松菜奈ちゃんはどぎついメークでもピュアさが伝わってくるキャラクターで、可愛くて保護欲がくすぐられました(*´∇`*) ヒップラインが綺麗で、監督もわかって撮ってるんだろうなぁと(笑)妻夫木くんが演じた田原は痛過ぎで、香奈の憎悪が解りすぎるというか、「渇き」に続き、キモ怖いキャラクターが板についてきちゃったなと思います(^_^;) 黒木華はまたダイナミックにステップアップして、見事です。琴子は観る前は、寺島しのぶでも出来るんじゃないかなと思っていましたが、あのスピリチュアルに澄んだ感じの美しさと強さは、松さんにしか出来ないです(*^^*) 感服。柴田理恵もかなり迫真の演技をしているのに、実力派が多過ぎて、助演にノミネート出来なそうなのが残念です(>_<) 日本の伝承に沿っているお話なので、ジワジワ怖さに蝕まれていくんですよね。誰しもが持っているレベルの人間の負の感情と伝承を結び付けたのが、本作の勝因だと思います。だから、姿が見えないのに皆、自分の記憶の中の恐怖と結び付けてしまいます(>_<) ぼきわんは、沖縄の石敢當を思い起こさせる悪霊で、とにかく破壊力が半端ない!日本古来の悪霊なのに、あんなに霊媒師を集めても皆殺られちゃうって、人間の恐ろしさの末路を見せつけられた感じでした(>_<) 一見、堤幸彦臭がするのですが、中身はちゃんと中島哲也監督で、エキセントリックな演出とか、リアルにありそうなラインにちゃんと据えているところとか、近年稀に見る、観客の観たいが詰まっている悪霊とのド派手なバトルシーンとか、レベルの高いエンタメに仕上げているのが流石だなと感じました。多分、ホラー慣れしている方はそんなに怖くなくて面白い!と感じると思うので、オススメな作品です!2018年公開。

「くるみ割り人形と秘密の王国」

 マッケンジー・フォイ主演他。“ママはこの世界で、何を私に伝えたかったの?”愛する母を亡くし、心を閉ざしたクララ(マッケンジー・フォイ)がクリスマス・イヴの夜に迷い込んだのは、誰も知らない秘密の王国―“花の国”“雪の国”“お菓子の国”“第四の国”からなる<4つの王国>だった。プリンセスと呼ばれ戸惑うクララだが、やがて、“第4の国”の反乱によって危機に瀕した王国の戦いに巻き込まれていく。クララに向けられた「見た目に惑わされるな」という忠告―その言葉が意味するものとは?すべては、亡き母がこの目を奪うほどに美しい世界に隠した<真実>を探す、驚くべき驚くべき冒険の始まりだった・・・。この冬、夢の王国ディズニーしか成し得ない極上の映像体験へ。究極のプレミアム・ファンタジー開幕!

6点!!ラッセ・ハルストレム最新作です。ラッセ作品とクリスマスの相性って良いですよね(*^¬^*) 目新しいものはないですが、クリスマスを素敵に過ごすアイデアがそこら中に詰まっていて、ワクワクしました♪プレゼントを糸で手繰り寄せるのや、暖かな絨毯の上でブリキのオモチャで遊ぶクリスマスとか、懐かしさもあり、素敵だなぁって(*´∇`*) くるみ割り人形も子どもの頃、父が見せてくれて驚いたことを思い出しました(*^^*) マッケンジー・フォイはまた完璧な美少女に成長しましたね。可愛過ぎてディズニー作品にピッタリで、彼女を観るためだけでも価値ある作品だと思います。パープルのドレスもアレンジしたロングヘアも最高にキュートです(*´∇`*) キーラ・ナイトレイはボイスチェンジャーを使ってるのではないかと思うほど、いつもと違う声で、最初から怪しさ満点(笑) もう少しわかりにくくした方が驚けたかな(^_^;) 王国の全貌が全然わからない構成だったので、景色とか凄いのですが、ここどこ?何?という点が気になって入り込めませんでした(>_<) クララが帰ったら、人形の世界が転がっていたみたいなオチだと良かったかも知れません。あと、花の国と雪の国、参加しなさ過ぎ(爆)クライマックスは彼らも一緒に戦った方が映像的にも華やかだったのでは?材料を生かしきれてない部分はありましたが、大人のためのクリスマスの絵本という雰囲気は好きでした(*^¬^*) 2018年公開。

「MAD DADDY マッド・ダディ」

 ニコラス・ケイジ主演他。それはブレント(ニコラス・ケイジ)にとっていつもと変わらない朝だった。若い頃に思い描いていたのとは全く違う冴えない日常だけど、結婚して数十年、2人の子供にも恵まれ「幸せなんだ、コレでいいんだ」と自分に言い聞かせて暮らしている。いつものように会社へ行きダラダラと仕事をこなしていたが、その日のテレビはいつもと違っていた。親が実の子供を殺害したという陰惨なニュースがひっきりなしに報じられているのだ。国中がパニック状態に陥る中、愛する子どもたちの身を案じるブレントは、仕事を早退して帰宅。良かった、子供たちは無事だ。しかし、愛しい我が子の顔を見た瞬間、彼の中で何かがはじけ飛ぶ!ある日突然、パパとママが狂い出す!殺したいほど愛してる!愛してるから殺したい!ある日突然、日常が崩壊する!!!この子たちを殺さなければ!!ブレントは正体不明の殺意に突き動かされてゆく!「アドレナリン」「ゴーストライダー2」の監督が仕掛ける狂気のハイボルテージ・スリラー!

6点!!結構グロくて大人の哀愁が切なかったけど、最初から最後までアドレナリン出まくりのスピーディーなコメディーで面白かったです。子どもにも無視されバカにされ、大人としても社会で認めてもらえずに、家庭にも居場所を作ることさえ許されず、嫁姑関係も上手くいかず、大人の世界って世知辛いなぁと悲しくなりました。愛情と憎しみは紙一重なのだなぁと(>_<)子どもたちは無償の愛はなく、親も一人のただの人間だと思って接して欲しいですね(爆)部屋を暗くしてキャーキャー言いながら観るコメディーだと思うのですが、色々自分に置き換えて考えさせられるというか、ラストのニコラス・ケイジの台詞が心に響きました(涙)2018年公開。

「メアリーの総て」

 エル・ファニング主演他。19世紀、イギリス。作家を夢見るメアリー(エル・ファニング)は、折り合いの悪い継母と離れ、父の友人のもとで暮らし始める。ある夜、屋敷で読書会が開かれ、メアリーは“異端の天才詩人”と噂されるパーシー・シェリー(ダグラス・ブース)と出会う。互いの才能に強く惹かれ合う二人だったが、パーシーには妻子がいた。情熱に身を任せた二人は駆け落ちし、やがてメアリーは女の子を産むが、借金の取り立てから逃げる途中で娘は呆気なく命を落とす。失意のメアリーはある日、夫と共に滞在していた、悪名高い詩人・バイロン卿(トム・スターリッジ)の別荘で「皆で一つずつ怪奇談を書いて披露しよう」と持ちかけられる。深い哀しみと喪失に打ちひしがれる彼女の中で、何かが生まれようとしていた──。19世紀イギリス、道ならぬ恋、愛と放蕩、我が子の死。なぜ彼女は愛を乞う孤独な〈怪物〉を産み落としたのか? 観る者の胸に深く突き刺さってやまない、メアリーの哀しくも美しい人生が明かされる。

7点!!「フランケンシュタイン」の作者、18歳のメアリー・シェリーの物語です。メアリーは芸術一家に生まれ、メアリーの他にも当時著名だった詩人や「吸血鬼」の著者ジョン・ポリドリ(ベン・ハーディ)など、芸術家がわんさか出てきます。19世紀イギリスの舞台や衣装もそうですが、私は伝記が好きなのだなぁと改めて気付かされました(*´∇`*) メアリーともう一人、義妹のクレア(ベル・パウリー)が愛と自由と権利を求め、勇敢に突き進む物語でもあり、この二人の関係性も、メアリーとパーシーの関係性も、罵り合ってもおかしくない筈なのに、苦しみの中でも手を離さず、互いを認め合っているのが、不思議で胸が熱くなりました。クレアは凡人ですが、人間の弱さとしぶとさの象徴であり、互いに傷つけ合っていた父やパーシーたちも、芸術と才能の前では正直で真摯であることが分かるシーンでは、これまでの淀みが洗い流されていくようでした。一瞬の花火のような芸術家たちの輝きに、人生の幸福と才能は両立しないのかなぁと悲しくもなりましたが・・・。エル・ファニングは、S・コッポラの申し子だと感じる場面 が多く、無垢で高潔で危うく、女性の総てが備わっており、クルクル変わる表情に魅了されます(*^^*) 歴史に残るような人物のストーリーにはいつも、困難を切り開いていく生き様があり、自分の糧になる力を貰える作品です。2018年公開。

「シュガーラッシュ:オンライン」

 “シュガー・ラッシュ”を救うため、いざネットの世界へ!大親友ふたりの冒険と友情の行方は―!?ゲームの世界で毎日を楽しく過ごしていた、人気レースゲーム“シュガー・ラッシュ”の天才レーサー・ヴァネロペと、彼女の大親友でゲームの悪役キャラクターのラルフ。ある日、ゲーム機のハンドルが壊れてしまい、シュガー・ラッシュは消滅の危機に・・・。この絶体絶命のピンチを救うため、ふたりはインターネットの世界へ!見るものすべてが新鮮で刺激溢れるネットの世界で、エキサイティングだけど危険で極悪な“スローターレース”に参戦したヴァネロペ。そこで凄腕女性レーサーのシャンクと出会い、新たな世界に夢中になっていく一方で、早く元の世界に帰りたいラルフとは、次第に心がすれ違ってしまう・・・。さらにラルフのふとした行動から、ネットの世界は崩壊寸前となり、固い絆で結ばれたふたりの友情も引き裂かれようとしていた。果たしてシュガー・ラッシュと彼らを待ち受ける驚くべき運命とは?この冬、ディズニーが不可能を可能にした、誰も見たことがないファンタジー・アドベンチャーが幕を開ける―!

5点!!日本語吹替版鑑賞です。なんかワチャワチャ始まってワチャワチャ終わった感じで、まとまりがないというか、ネット世界の見せ方は「レディ・プレイヤー1」の方が上手いと思いました。全体的に緩く子ども向けで、シンプルなストーリーを無理やりキャラクターで拡げた感じです。ピンチになっても、インクレディブル・ファミリーとかヒーローたちは助けに来ないし(爆)ヴァネロペは久々に動いているところを観ましたが、めちゃめちゃ可愛いです(*´∇`*) フニャフニャした表情やラルフに抱きしめられるところとか、ラルフが手離したくなるのがよく解ります(>_<) 母性刺激されまくり(笑)結末はディズニーらしくなく、二人がゲームセンターとネットを頻繁に行き来するならわかりますが、あんなに離れ離れになるのは、切なくてモヤモヤしちゃいました(>_<) いきなり、急成長して大人の友情になった感じ(^_^;) ヴァネロペも寂しいと思うし、ラルフが明らかに寂しくてたまらないまま終わるのが可哀想でした(>_<) 友情をどうするか?だけで中身がそんなにあるわけではないので、期待していた分、消化不良な作品です(*_*) 2018年公開。

「アリー スター誕生」

 レディー・ガガ、ブラッドリー・クーパー主演他。歌って、恋して、傷ついて―私は生まれ変わる。歌手を夢見るものの、自分に自信がなく夢を諦めかけているアリー(レディー・ガガ)。有名ミュージシャンのジャクソン(ブラッドリー・クーパー)との偶然の出会いが、彼女の人生を大きく変える。―「君の歌は奇跡だ」激しく惹かれ合うジャクソンと、全米のステージで一緒に歌う幸せな日々。しかし、一気にスターダムを駆け上がっていくアリーは次第に自分を見失っていき・・・。そして、ラストステージ―愛と成功のはざまで、彼女がつかんだものとは―?ショービジネスの華やかな世界を舞台に、アリーの運命の恋、そして栄光と葛藤を描く感動のエンターテインメント。この冬、人生を変える“歌”に出会う―。

5点!!本作は4度目のリメイクだそうですが、私は過去作品のストーリーも知らない状態で初見でした。レディー・ガガは普段好んで聴くアーティストではなく、でも歌姫だし、観たら惹き付けられるかなと思い鑑賞。ガガは良い面と悪い面があって、普通にしていると、どこにでもいるごく普通の女の子で、歌声が魅力的なわけではないが、歌に込める思いの強さとメッセージ性、彼女自身の強さと弱さを、声に全部込められるのが、魅力だと感じました。アリーのキャラクターもガガ自身とリンクしているので、映画全体がガガのMVのようでした。なので、予想通り、あまり歌の上手くないブラッドリー・クーパーは、歌手としての存在感はアッサリ掻き消されちゃってました(>_<) でも、ジャンキーぶりと哀愁感は相変わらず抜群に上手いです。ジャンキーをやらせたらクーパーの右に出る者はいないんじゃないかというくらい(^_^;) 物語はストレート過ぎるくらいなので、役者の相当な演技力が必要で、私は「グレイテスト・ショーマン」や「ボヘミアン・ラプソディ」の方がエンタメを追求しているので好みでした。次にやるのは誰だろう?とか、ゼンデイヤで観てみたいなとか、紡いでいく物語としては楽しみになる作品です。2018年公開。

「レディ・バード」

シアーシャ・ローナン主演他。2002年、カリフォルニア州サクラメント。閉塞感溢れる片田舎のカトリック系高校から、大都会ニューヨークの大学進学を夢見る自称“レディ・バード”ことクリスティン(シアーシャ・ローナン)。高校生活最後の1年。友達や彼氏や家族について、そして自分の将来について。悩める17歳の少女の揺れ動く心情を瑞々しくユーモアたっぷりに描いた話題作。青春の輝きと痛みを知る誰もが共感して心震わせる―これはあなたの物語。

5点!!クリスティンは嘘もつくし、言動にも一貫性がないし、思慮が浅くて、痛過ぎる子で、17歳にしてはかなり幼いです。しかも、やたらと自己肯定感が高い。何故、そんな本作が圧倒的に支持されたのだろう?とクリスティンの身勝手さに若干、不快感を覚えながら観ていたのですが、これが母娘の物語だとわかってからは、母親(ローリー・メトカーフ)の気持ちがめちゃめちゃ分かってしまい、旅立ちの切なさでいっぱいに(;_;)クリスティンが地元を離れることが決まってから、母親に必死に謝り続ける姿や、上京して、自分のアイデンティティが自分を愛してくれた存在や環境によって出来たものだと気付く件りも、切なくて良かったです。理想形ではない青春を生き抜くのも、そんな子どもたちを真っ直ぐに育てるのも大変!バカな子ほど可愛いし心配だけど、どうか一人でも皆に愛され、強く思いやりを持った子になりますようにと、親目線で彼女の人生の幸せを願う作品です。ティモシー・シャラメは美形だけどスカした役で残念でした(^^;)2018年公開。

​「ゆれる人魚」

マルタ・マズレク、ミハリナ・オルシャンスカ主演他。初恋は、残酷な味がする。人魚の姉妹が海からあがってくる。辿りついたのは80年代風のワルシャワのナイトクラブ。ふたりはワイルドな美少女。セクシーで生きるのに貪欲だ。一夜にしてスターになるが、ひとりがハンサムなベース・プレイヤー(ヤーコブ・ジェルシャル)に恋してしまう。たちまちふたりの関係がぎくしゃくし始め、やがて限界に達し、残虐で血なまぐさい行為へとふたりを駆り立てる。はじめての舞台、はじめての恋、はじめて吸うタバコ―「はじめて」の先にある、私たちの運命―ポーランド発きみょうきてれつまかふしぎな、ホラーファンタジー。

4点!!アンデルセンの人魚姫とセイレーン伝説をベースにした古典ミュージカル。新しい解釈とか驚きの展開があるのかなーと思っていたのですが、本当に原作を現実に置き換えただけのシンプルなものでした。でも、恋をするのが姉と止めるのが妹なのが、原作と違いますね。残された姉妹はどうなるのか?というのも原作では描かれなかったですが、まぁ、性格設定がそれならそうなるよねというのが前提としてわかりやすかったので、原作ももしかしたらそうなったのかな?とか想像してしまいました。アンデルセンも描き方によってはホラーになるので、そんなに怖くもなく。お洒落ではあるので、ロリータっぽい雰囲気とクラブミュージックと80年代のポーランドの雰囲気が好きな方にはハマるかも知れません。妹ゴールデン役のミハリナ・オルシャンスカは美少女で可愛かったです。2018年公開。

​「ミスエデュケーション」

クロエ・グレース・モレッツ主演他。キャメロン・ポスト、ごく普通の高校生―のはずだった。プロムの夜の秘め事が、彼女の未来を一変させる。1993年。交通事故で両親を亡くし、保守的な叔母と暮らすキャメロン・ポスト(クロエ・グレース・モレッツ)は、同性の恋人を持つ高校生。プロムの夜、彼女は車の後部座席で恋人とセックスに及ぶが、運悪く同級生に目撃されてしまう。それを知った叔母は、キャメロンを矯正治療施設「神の約束」に入所させるのだった。 治療に消極的なキャメロンだったが、次第に同じ施設に暮らすはみ出し者のジェーン(サシャ・レーン)やアダム(フォレスト・グッドラック)と絆を深めていき・・・。2018年サンダンス映画祭グランプリ作品。

5点!!「LGBTは麻薬中毒者と同じでしょ?麻薬中毒者のデモが認められる?」ってそれこそFu○k You!でしょ凸(゚皿゚メ) 10代は間違う。間違いだらけで矛盾だらけの自分に薄々気付いているからこそ、向き合うことが出来ない。間違い故に青春があるのであって、自分を傷つけ他人を傷つけてしまう。その「他人を傷つける」部分だけ取っ払えたらどんなに素敵だろうと思います。キリスト教は多数派だからあまり指摘されないだけで、宗教はそもそも、認められないものには罰を与え排除しようとする排他的な考え方だと感じました。特にキリスト教は「全てを赦す」と言いながら真逆なことも言っているから余計厄介。世界中の半分以上の争いは宗教が原因なのに見ないふりをしています。自分のアイデンティティーを丸ごと否定されるってどれだけ辛いか、自分が悪い間違っているって思わせられるのは魂の殺人に近いです。でも、キャメロンはそんな環境に身を置いたからこそ、反面教師的に一気に自分の中のモヤモヤと向き合うことが出来たんだと思います。皮肉だけど。そして、どんな環境下でも、ティーンは楽しむ方法を見つけるのが上手い。あの反骨精神は心の強さであって大人になってからも持ち続けられたらどんなに素敵だろうと思いました。ジェーンやアダムの考えや背景をもっと織り込めれば内容が深まったはず。間違いなく青春映画で、サンダンスグランプリかは別として、クロエの近年の出演作では良い類に入ると思います。2018年日本未公開作品。

「The Witch/魔女」

キム・ダミ主演他。最強少女、覚醒。ある特殊な施設で育ったジャユン(キム・ダミ)。8歳のときに逃げ出し、記憶を失ったジャユンは助けてくれた酪農家の娘として暮らすことに。そして、10年余の歳月が過ぎ、ジャユンは頭に異変を感じるようになる。手術費用と経済状況が厳しい養父母のため賞金が出る歌のオーディションを受けることを決意。しかし、テレビ番組で、あるマジックを披露したことで謎の男たちから追われることになる・・・。宿命を背負った少女が暴走する、バイオレンス・サイキック・アクション。

7点!!「のむコレ」で話題をさらった作品だったので、壮大などんでん返しを期待すると、シンプルでよくあるストーリーで、最初から臭わせた通りに進むだけなので、肩透かしを食らった気になります。しかし、魅せ方が上手く、「襲うの?襲わないの?バトるの?バトらないの?」のジワジワした緊張感でラストまで引っ張り、超スピードなアクションで炸裂させるのは、劇場の大音量&大画面で観たらさぞスカッとするはず。アクションが素敵なので武者震いも出来るかも?キム・ダミちゃんのあどけなさもトリックのひとつとなっていて、続編はまだ作られてないようですが、彼女なら5年くらいは余裕で顔が変わらないなので、大丈夫そうです。チェ・ウシクが今回で退場となってしまったのは残念。まぁ、変に仲間が増えていって、ハリウッドにゴロゴロ転がっているディストピアものみたいにならないと良いですが。その他の展開が浮かばないので、続編からは予想を大きく裏切る展開になってくれることを期待します。あとはジャユンの能力の限界が謎で、薬は自分で作れないのか?もっと言うなら移植しなければならない問題も自分で解決できないのか?と思ってしまいました。素の人間の脳で作れた薬を、脳の能力を人工的に上げているジャユンが作れないとは思えない・・・。Net Filix辺りでやってくれれば「すごいのがある!」と大いに盛り上がれた作品です。2018年公開。

「ピッチ・パーフェクト ラストステージ」


アナ・ケンドリック主演他。アタシたちは永遠に不滅です!“歌うこと”を通じて最高の仲間たちと出会い、世界大会の優勝という有終の美を飾ってバーデン大学を卒業したベラーズの面々。そんな彼女たちも大学を卒業して、今や立派な社会人。ところが、輝かしい学生時代とは異なり、キャリアも恋も絶不調。想像していた人生とは雲泥の差、挫折を味わう日々だった。そんなとき、USO(米軍慰問団)の海外ツアーでベラーズ再結成のチャンスを得る。さらにツアー中にDJキャレドに認められれば、彼のツアーの全さとしてパフォーマンスできると知り、ベラーズの栄光を取り戻そうと大張り切り。ところが参加バンドはこれまで以上に強敵な上、予期せぬハプニングにも襲われてしまう。夢と現実と友情の間で揺れるベラーズ。人生の岐路に立たされた彼女たちが最終的に選んだ道は・・・。全世界で4億ドルを超える大ヒットシリーズ、ついに最終章!

4点!!相変わらずのダラダラ。ダラダラ最後までいきます。しかも最後ベラーズじゃないし(爆)アナ・ケンドリックが1と比べるとかなり歌が上手くなっています。1は正直、主役レベルの歌声ではなかったけれど、3なら「おお!」って感心出来るくらい上手いです。アメリカンなコント的笑いや下品なジョークは私はハマらないので、いつもながら結構きつかったです。社会人のベラーズを描くと言いながら、ベッカ以外のキャラクターの扱いが適当過ぎるので、それで女子が集まって感動って言われても「うーん」となってしまう部分もありました。イケメンも2人ほど出てきますが、誰?ってくらい彼らのキャラクターがフューチャーされないので、終わっても名前がわからないっていう。終わってみれば1が一番良かったというなれ合い最悪パターンの作品です。2018年公開。

​「止められるか、俺たちを」

門脇麦、井浦新主演他。ここには映画と青春があった。でも私はなにをみつけたんだろう―吉積めぐみ(門脇麦)、21歳。1969年春、新宿のフーテン仲間のオバケ(タモト清嵐)に誘われて、“若松プロダクション”の扉をたたいた。当時、若者を熱狂させる映画を作りだしていた“若松プロダクション”。そこはピンク映画の旗手・若松孝二(井浦新)を中心とした新進気鋭の若者たちの巣窟であった。小難しい理屈を並べ立てる映画監督の足立正生(山本浩司)、冗談ばかり言いつつも全てをこなす助監督のガイラ(毎熊克哉)、飄々とした助監督で脚本家の沖島勲(岡部尚)、カメラマン志望の高間賢治(伊島空)、インテリ評論家気取りの助監督・荒井晴彦(藤原季節)など、映画に魅せられた何者かの卵たちが次々と集まってきた。撮影がある時もない時も事務所に集い、タバコを吸い、酒を飲み、ネタを探し、レコードを万引きし、街で女優をスカウトする。撮影がはじまれば、助監督はなんでもやる。「映画を観るのと撮るのは、180度違う」めぐみは、若松孝二という存在、なによりも映画作りに魅了されていく。しかし万引きの天才で、めぐみに助監督の全てを教えてくれたオバケも「エネルギーの貯金を使い果たした」と、若松プロを去っていった。めぐみ自身も何を表現したいのか、何者になりたいのか、何も見つけられない自分への焦りと、全てから取り残されてしまうような言いようのない不安に駆られていく。「やがては、監督・・・若松孝二にヤイバを突き付けないと・・・」1969年、若松プロダクション―こんなにも命懸けで、こんなにもバカで愛おしい時間が、本物の映画を作っていた。これは監督・白石和彌が、師匠・若松孝二と、“何者かになろうと夢みた”全ての人へ送る、終わらない青春の1ページの記憶だ。

5点!!若松作品は晩年の作品(「あさま山荘~」以降)しか知らなくて、若松組の周囲に出てくる人物も荒井さんと大島さんくらいしかわからなかったです。映画は普通の人が思いつけないようなことを思いつかないとヒットしないし面白くないものだけど、実生活も皆破天荒で犯罪犯しまくりじゃないと、人の度肝を抜く作品は作れないのかぁと、羽目の外し方が今じゃありえないレベルなだけに「う~ん」となりました。黒澤監督とかが撮影のために一般家庭を解体したとかを武勇伝として聞いてもやっぱり「う~ん」ってなりますし(^^;)皆が了承していれば全然OKなんですけど。若松作品が完全に片方に寄り気味な理由は本作を観て、ルーツがわかりました。小難しいことは抜きにしても仲間たちが青春を懸けて駆け抜けていく様は面白かったですし、めぐみという一人の女の子の成長と翻弄の物語としても、共感出来ました。門脇麦ちゃんはやはりこういう“ザ・映画”みたいな時はすごい良いオーラとか台詞の感じとか出してきます。井浦さんは好きだけど、少し若松監督に寄せ過ぎ?中盤くらいまで違和感が凄かったです(^^;)あのトレンチコートの着こなしは井浦さんにしか出来ないと思いましたし(爆)学生運動時代特有の仲間内の熱さとか空気感とかもわもわと感じられる映画です。でもやっぱり、関係者を知ってて観た方が面白いです。2018年公開。

 

​「3D彼女 リアルガール」

佐野勇斗、中条あやみ主演他。書店で万引きの濡れ衣を着せられた学校一の美少女・五十嵐色葉(中条あやみ)を助けたのは、2次元を愛する超絶オタク・つっつんこと筒井光(佐野勇斗)。リア充の色葉から突然の告白を受けたつっつんは新手のイジメだと疑いながらも、正反対のふたりの交際がスタートして・・・!?那波マオ原作の同名コミックを映画化。「美女と野獣」ならぬ“美女とオタク”のありえない純愛を描く、笑って泣いて爽やかな気持ちになれるマジカル・ラブコメディ!

7点!!中条あやみ鬼可愛い!ヤバイ!減量する必要なんかないのに減量して臨んだ本作ではリアル・フィギュアそのものになってます。そして、劇中踊り出しちゃったり、常に2次元が浮遊してたりする、かなりファンタジックな学園ものをリアルに定着させている佐野勇斗の演技力が凄い。こういう作品だからわかりにくいと思うけど、間とか上手いし、カッコイイとキモイ両方イケて、コメディもいけるのは、山田孝之の匂いすら感じてしまいました。ストーリーの転がり方とか何十年前からのありがちな展開なのに、中条あやみの儚さと佐野くんの涙がリアルで、ティーン向け映画でもらい泣きしそうになっちゃいました(爆)英勉監督の作品はハマると最後まで飛ばしてて面白いのですが、音のバランスが悪くて、今回も冒頭の佐野くんの台詞とか低いし早口だし、アニメの音量も入ってくるしで、何て言っているのかわかりませんでした(--)再度キャラクターを演じた役者さんたちがやたらと豪華だったのも、演技がちゃんと地に足がついていて、良かったです。ムロツヨシのモノマネやってもちゃんとキャラクターとして成り立っている清水尋也もまたすごい(笑)単純に可愛くて面白かったです(^^)2018年公開。

「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」


コリン・ファレル、ニコール・キッドマン主演他。“彼”は4つの悲劇を用意した―。心臓外科医スティーブン(コリン・ファレル)は、美しい妻(ニコール・キッドマン)と健康な二人の子供に恵まれ郊外の豪邸に暮らしていた。スティーブンには、もう一人、時々会っている少年マーティン(バリー・コーガン)がいた。マーティンの父はすでに亡くなっており、スティーブンは彼に腕時計をプレゼントしたりと気にかけてやっていた。しかし、マーティンを家に招き入れ家族に紹介した時から、奇妙なことが起こり始める。子供たちは突然歩けなくなり、這って移動するようになる。家族に一体何が起こったのか?そしてスティーブンはついに容赦ない究極の選択を迫られる・・・!全世界衝撃!!映画史に残る問題作!第70回カンヌ国際映画祭脚本賞受賞作。

 

6点!!命とは?絆とは?責任とは?をまたシニカルに描き切ったヨルゴスさんらしい作品。後半、張り詰めた場面なのに吹き出しそうになってしまったシーンが幾つかありました(^^;) 黒いドレス、全身麻酔・・・(苦笑)ヨルゴスさんは笑わせるつもりはないのかなー?人間は滑稽で狡猾な生き物だよってことなんでしょうけど。スティーブンは最後まで自分の罪に向き合おうとはしないし、罪を被り皆を助けることさえできない。妻アナもあからさまな保身に走って子どもをスペア扱い。子どもたちは生き残りたいって気持ちはしょうがないような気がします。わからなかったのは、長女が自ら生贄を買って出たのは、マーティンに何か言われたから?ベースとなったギリシャ神話「アリウスのイピゲネイア」に合せると長女は生き残る方法があったのかなと想像しました。そして、その場合、誰を選んでも結局アウトな結果が待っているみたいな。マーティンはあれで救われたのだろうか?そもそも、マーティンの意思だったのか?スティーブンと麻酔科医の言葉のどちらが真実?謎が謎を呼ぶ展開のまま、静かにあたふたする家族をぞっとしながら見続けるみたいなお話です。マーティンが現れなくても、綻びはすでにあったというところが、マーティンがいなくなってももう手遅れなわけで、ささやいてくる悪魔は身近にいくらでもいるぞと言われているようで静かにひたひたと恐怖を感じる作品です。2018年公開。

​「食べる女」

小泉今日子主演他。例えばセックスも味覚だと思う。今、あなたが本当に食べたいもの、本当にしてみたい恋愛って?せわしない日々の中、なりたい自分も愛することも見失いがち・・・。そこから新しい一歩を踏み出すパワーをくれるのは、“おいしいゴハンと愛しいセックス”だ!健やかな心と体があれば、きっと愛する力が湧いてくる。欲ばってもいい。つんのめっても。素直になれなくたっていい。でも、おいしい女になって、自分を味わいつくしてみよう。。誰のものでもないあなたの人生だから。年齢・職業・価値観も様々な8人の女たち。それぞれの孤独を精いっぱい抱えながら、それぞれに違う形の幸せを模索する日々を送っていきます。そして今夜も、女の本音満載のやさしく、おいしい宴が始まります!

1点!!原作ファンです。短編をどう描くのか?小泉今日子の家に集まって「聞いてよ~。」みたいな感じで描いていくのかと思いきや、それぞれを同時進行に少しずつ小出しにしてまた違うエピソードに飛ぶものだから、多分原作読んでない人はついてこれないんじゃ・・・って思いました(汗)しかも、登場人物とエピソードの数が合ってないし、ひとつのエピソードを原作のようにしっとりと落とし込んでいないから、軽い!あの良さが微塵も伝わらなってこないです(>_<)致命的なのは、食べ物の話なのにエピソードの象徴となる食べ物がきちんと描かれていないこと。描かれていても美味しそうじゃないことです。鈴木京香の肴屋のお献立だけは美味しそうでしたが、もっとお料理を映してあげてもいいんじゃないかなー?沢尻エリカと広瀬アリスのエピソードは割と描けていました。メインの登場人物なのにエピソードを描き切れていないキャラクターも多く、会話が楽しいわけでも、説得力や男性には聞かせられないスレスレ感があるわけでもなく、ダラダラ、ドラマとしても成立しないレベルでした。原作大好きなのにな。残念過ぎです。2018年公開。

​「かごの中の瞳」

ジェイソン・クラーク、ブレイク・ライヴリー主演他。あなたの愛に、私は閉じ込められる―。ジーナ(ブレイク・ライヴリー)は夫のジェームズ(ジェイソン・クラーク)と、タイのバンコクで幸せな結婚生活を送っていた。子供の頃の交通事故で失明してしまったジーナだが、ジェームズの献身的な支えで、何の不自由もなく暮らしている。ある日、医師のすすめで角膜移植にチャレンジしたジーナは、片目の視力を取り戻す。喜びに震えるジーナの瞳が初めて見たのは、想像していた素敵な夫ではなく、地味で平凡な中年男の姿だった。心の奥底に眠っていた好奇心や冒険心が目を覚ましたジーナは、髪を染め流行のファッションで着飾り、外の世界へと飛び出していく。一方、ジェームズは、徐々に嫉妬と疑念の思いを抱き始めていた。ところが突然、ジーナが再び視力を失い始まる。美しく変わっていく彼女に疑いと嫉妬を抱く夫。そんな二人が犯した裏切りが引き起こす、衝撃的な“愛の結末”。観る者を恐れと疑問に突き落とすスリリングな極上サスペンス。

7点!!視力が回復する前からジェームズのジーナへの愛は、ジーナの幸せではなく、かなり利己的で独占欲が強く、移植の提案も、ジェームズからしたのではないんだろうなと思いました。そういう絡めとられるような視線って眼が見えないと余計に気づきそうなものだけど、確かめる術がないんですよね。この夫婦の場合はきっかけが命に関わるものだから極端ですが、夫婦って成長しよう変わろうとするタイミングが同じとは限らないし、男性の方が数年レベルで遅れてやっと重い腰をあげるということが少なくない気がします。で、女性は数年先に行っちゃってるから足手まといとは言わないけど、せめて邪魔はしないでとなるし、同じ目線に立ってくれる相手を探してしまうのも少しだけ仕方ない気がします。夫婦のすれ違いぶりがリアル過ぎて怖いです(^^;)ジェームズはこれまでジーナを支えるのは並大抵のことでなかったはずなのに、何故ジーナとともに変わるのではなく、ジーナを戻そうとしてしまったのだろう?これだけジーナのために尽くせた男性なら彼女のために変われるはずなのに。キャパオーバーだったのかな?ジーナは最後はジェームズのことを大切に思っていたように感じました。子どもも、ジェームズの子かも知れない。二人とも疑心暗鬼になって互いに話し合いをせずに本心を見つめ合わなかった悲劇だと思います。核心に迫る箇所を曖昧に描いているのが、本心とか愛はあったのか?とか色々考えてしまい、物語にハマっていく構成が見事だなぁと、スピーディーではないのに、最後まで飽きずに観られる作品です。2018年公開。

「アイ・フィール・プリティ!人生最高のハプニング」

エイミー・シューマー主演他。自分に自信が持てず、仕事も恋も積極的になれない毎日を過ごしているレネー(エイミー・シューマー)。ある日、ジムでトレーニング中に頭を打って気を失い、目覚めたら鏡の前には絶世の美女になった自分が!?(でも、そう見えているのはレネーだけ!(笑))超絶ポジティブな性格に生まれ変わったことで、自信に満ち溢れすべてが絶好調になっていくが・・・!?「ありのままの自分の体型が大好き!」と公言し、VOGUE誌で表紙を飾るなど、等身大の親しみやすさで絶大な人気を誇るエイミー・シューマー主演!見た目はそのままだが、大変身した彼女に、誰もが100%共感しちゃうこと間違いなし!新時代のプリティ旋風がいよいよ日本へ!

4点!!私は自尊心が低い。自尊心を高めるためには自分の手で確実な実績を積み上げ、それを基に自信をつけていくしか道がありません。大人になると美醜に関係なく、肯定より否定される機会の方が増えるんですよね。本作は展開は読めちゃうけど、何も持っていなくても、自信たっぷりに生きている瞬間があっても良いんじゃないか?それを友人たちと共有出来たらもっと最高なんじゃないか?とレネーを見習ってみたくなりました。自分に自信のある人生は最高なんだろうな。何をしてても楽しめるというか。そうなりたいけれどネガティブなままじゃなれないので、何も持っていなくてもメイクしていなくても、100%自信たっぷりな時間を日常の中に作ってみようかなと思える、人生を楽しむ当たり前の方法を思い出させてくれる作品です。2018年公開。

 

​「リグレッション」

イーサン・ホーク主演他。謎に包まれた少女暴行事件。真実は彼女の“記憶”の中―1990年、アメリカ・ミネソタ州。刑事のブルース・ケナー(イーサン・ホーク)は、父親の虐待を告発した少女アンジェラ・グレイ(エマ・ワトソン)の事件を取り調べる。驚くべきことに、訴えられた父は、記憶がないにも関わらず罪を認め、ケナー刑事は著名な心理学者の協力を仰ぐことに。アンジェラの記憶をたどりながら事件の真実を追うケナー刑事は、やがてこの街に秘められた恐るべき巨大な闇に迫っていく。1980年以降、アメリカでは悪魔崇拝者による儀式が次々と告発され多くの人々がパニックと疑惑の渦に巻き込まれた。「アナザー」のアメナーバルが仕掛ける実話に基づく衝撃のサスペンス。

7点!!私はクライム系やスリラー映画は苦手ですが、これは人間の“思い込み”の心理を突いていて、事件の全容がひっくり返されるまで見事に罠にハメられましたw(・0・)w もう、この映画のあらすじを知って観始めている時点で皆、思い込まされてしまうと思います。清廉潔白の象徴のようなエマ・ワトソン、アメリカでの悪魔崇拝の立ち位置、被害者たちが襲われ怯える姿、すべてのピースが見事に互いを引っ張り合っており、悪魔崇拝描写のホラー&スリラー映画感が凄くて、種明かしをされた後でも普通に夢に出てきそうなくらい深層心理を刺激されました。(つまりは怖くて寝れない)当時、こういう類似事件が本当に幾つもあったそうですが、本当にアンジェラのような心理学に詳しいわけでもない、たった一人の人間が集団ヒステリーを引き起こすことが可能なのでしょうか?敢えて言うなら、対象が家族だから、攻めるポイントがわかっていたということなのでしょうけど、他の大人たちも皆丸め込まれちゃってるからなぁ。恐怖は最初のドミノだけ倒せば後は勝手に連動してくれるものだと言いますが、本当にこんなことが起こるのでしょうか?アンジェラの父の「母を死に追いやった飲酒の罪」と「家族から逃れたいがために父に5年ほどの実刑をくらわせる罪」とどちらが重いかと聞かれれば、アンジェラの味方をしてしまいそうですが・・・悪質度を問えば難しくなってくるだろうし、う~んと考えてしまいます。心理学者も人が人の心理を扱うのだから、幾ら科学的に証明されていようが、実績を積もうが、100%の正解や望んだ答えにたどり着けるなんてきっと出来ないんだろうなぁと、人間の深層心理の闇をなめてたことに気付かされてしまう作品です。怖い!!2018年公開。

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「パッドマン 5億人の女性を救った男」

アクシャイ・クマール主演他。「愛する妻を救いたい。」その想いは、やがて全女性たちの救済に繋がっていく―。インドの小さな村で新婚生活を送る主人公の男ラクシュミ(アクシャイ・クマール)は、貧しくて生理用ナプキンが買えずに不衛生な布で処置をしている最愛の妻(ラーディカー・アープテー)を救うため、清潔で安価なナプキンを手作りすることを思いつく。研究とリサーチに日々明け暮れるラクシュミの行動は、村の人々から奇異な目で見られ、数々の誤解や困難に直面し、ついには村を離れるまでの事態に・・・。それでも諦めることのなかったラクシュミは、彼の熱意に賛同した女性パリーとの出会いと協力もあり、ついに低コストでナプキンを大量生産できる機械を発明する。農村の女性たちにナプキンだけでなく、製造機を使ってナプキンを作る仕事の機会をも与えようと奮闘する最中、彼の運命を大きく変える出来事が訪れる―。決して諦めない不屈の精神と妻への愛が“奇跡”を起こす!現代のインドで安価な“生理用品”の開発に人生を捧げた男の感動の実話。

10点!!冒頭の曲の歌詞とラクシュミの行動すべてが奥さん好き過ぎて、ひたすらに可愛いです(*^^*)他のインド人男性と違い、こんなに献身的に愛してくれる気も利く夫でも、インド人女性の順番的には「1位:恥 2位:死 3位:夫」くらいの順番なのか(>_<) インド人女性にとって「恥」に該当することは大量にあるだろうから、夫はかなりランクが下だなと思ってラクシュミの愛と頑張りを思い、悲しみながら観ていました。ただひたすらに妻のためを思って頑張っていたラクシュミの行動が、妻を失ったことで折れずに、突き進んでいけたのは「正しいと信じる心」と「いつか妻もわかってくれる」と思ったからかな?後半、ラクシュミが妻を諦めているのかそうでないのかわかりずらい部分が少しありました。ラクシュミを導くパリー(ソーナム・カプール)が「インドの都心部では(ラクシュミの作るような)オーガニック料理は高価。」だと言っていたように、日本やヨーロッパでは布オムツ、布ナプキンをオーガニックだと言って苦労しながら使う女性が一時期どっと増え、今も一定数います。彼女たちは「環境に悪いから」という理由以外にもやはり、今の日本でも「ナプキンは高価だから。」という理由なんです。オムツも然り。インドの問題は、女性の穢れ問題がタブーなので、その手の何か妙案や発明がされても広がることがないんですよね。話題にする場所がないから。雑巾みたいに汚い布を使っていても他の人を知らないから「皆もそうでしょ?」って勝手に思ってしまうところが怖いなと感じました。ラクシュミの何に感動したかと言うと、彼は大統領賞、国連スピーチ、国民栄誉賞まで上りつめるのですが、それでも一貫して「妻を救いたい」という純粋な気持ちだけで、社交的になるわけでも金持ちになるわけでもなく、不器用に一生懸命に、自分の願いを伝えようとする姿に心揺さぶられました。でも、「大統領賞」の段階ではまだナプキンだとわかると村中にそっぽ向かれていて、国連スピーチ、国民栄誉賞となると「1位:恥」を「名誉」が超えるらしく、ラクシュミの愛や姿勢は何も変わっていないのに、それもなんか違うなって思ってしまいました。宗教的問題があるので、あまり知ったようなことは言えませんが、世界中の女性が自分の考えや気持ちを信じて行動することが出来る教育が、小さい頃からやはり必須だと感じました。2018年公開。

「​​ゲティ家の身代金」

ミシェル・ウィリアムズ主演他。1973年、日本を始め世界中を震撼させた誘拐事件があった。人質は世界一の大富豪であるアメリカ人石油王ジャン・ポール・ゲティ(クリストファー・プラマー)の孫、ジョン・ポール・ゲティ三世。1,700万ドル(約50億円)という破格の身代金もさることながら、50億ドル(1.4兆円)の資産を持つゲティが身代金の支払いを拒否したことでも有名で、日本の新聞、週刊誌でも大きく報道された。しかしこの事件の裏側で、誘拐犯と身代金を拒むゲティの間で戦い続けた人質の母親がいたことはあまり知られていない。離婚で一族を離れていた“一般家庭の母”は、いかに2つの強敵に立ち向かったのか?総資産1.4兆円の大富豪ジャン・ポール・ゲディの誘拐された孫の身代金は50億円。息子を救いたい母(ミシェル・ウィリアムズ)はどうする?彼女の戦う相手は誘拐犯、そして世界一の大富豪。リドリー・スコット監督が贈る、華麗で異常な傑作サスペンス。2018年度アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞ノミネート作。

5点!!緊迫の救出劇というよりは前半はかなりノンビリしていて、静かな誘拐劇だなーと思って観てました。ゲティも血も涙もないケチというよりは、理にかなった行動をしているので、そこまで非難する感じではないというか、孫を愛しているのは本当でしょうし、価値観が違う相手とはやはり家族になれないのだなと感じました。でも、美術品には高額を出せて孫には出せないというのもリターンがないと言う意味では合っているけど、愛=プライスネスの考え方がない人間の人生は果たして豊かなのか?彼は幸せだったのだろうか?と考えてしまいました。遺産相続もよくわからなくて、元夫をすっ飛ばして、アビゲイルがゲティ家の財産を管理することになったのは何故?ゲティ家が嫌で離れたはずのアビゲイルが「自分はゲティ家と縁を切っていてお金を持っていない」と声明を出さなかったのも何故?とナゼナゼだらけでした。ゲティの渋りによって孫はかなりの悲劇に見舞われるわけですが、アビゲイルが感情を抑えて動いているので、息子に対してどう思っているのか?ゲティに対しては?は見えにくく、なので最後の展開もスッキリしませんでした。でも、ゲティ爺さんの値切り術はもうアッパレとしか言いようがありません(爆)モヤモヤするけど、お金について色々考えらせられる作品です。2018年公開。

 

 

​「HAPPY END」

 

イザベル・ユペール主演他。「愛、アムール」の名匠ハネケ監督が新たに描く“愛と死”。フランスの移民問題を象徴する街カレーに住む裕福なロラン家。その家長は、85歳の祖父ジョルジュ(ジャン=ルイ・トランティニャン)。娘アンヌ(イザベル・ユペール)、アンヌの息子ピエール(フランツ・ロゴフスキ)。アンヌの弟トマ(マチュー・カソヴィッツ)とその妻アナイス(ローラ・ファーリンデン)と幼い息子ポール。一家は同じテーブルを囲み、食事をしても、それぞれの思いには無関心。SNSやメールに個々の秘密や鬱憤を打ち込むだけ。そんな家族の中、老いた祖父は意にそぐわぬ場面ではボケたふりをして周囲を煙に巻きながらも、死の影を纏う孫娘エヴ(ファンティーヌ・アルデュアン)のことも実はちゃんとお見通し。一方、幼い頃に父に捨てられ、愛に飢え、死に憑りつかれたエヴもまた醒めた目で世界を見つめている。秘密を抱えた二人の緊張感漲る対峙。ジョルジュの衝撃の告白は、エヴの閉ざされた扉をこじ開けていく―。85歳の祖父と13歳の孫娘。孤独なふたりを惹きつける大きな秘密。2017年アカデミー賞外国語映画賞オーストリア代表作品。

3点!!物語全体の流れが掴めないうちに、スマホ画面、工事現場、豪邸とシーンが入れ替わり立ち代わりし、しかもめっちゃ静かなので、気合入れてないと寝ちゃいそうになります。(3回寝落ち)家族全体としても会社としても個人でもそれぞれ皆問題を抱えているけれど、直接ぶつかり合うことはせず、SNSも含め、その場しのぎの方法で対処しようと奔走しています。エヴは鬱病の母親がいて、死ぬことというのがうんざりするほど身近になっちゃったのかな。人が死ぬとはどういうことか?を知りたい時になぜか自分ではなく、他人を選ぶのはどうしてだろう?とエヴを観ながら思っていました。ジョルジュはエヴに教訓めいたことを言い、自分の死を見せようとしたけれど、エヴは結局、スマホの画面の中に逃げてしまった。二人はもっとどう感じたか?心の中を話し合うべきだったのではないかと感じました。エヴはHAPPY ENDの後も怒られずにバタバタした中で、大人たちの都合の良い解釈に収められ放置されてしまうのでしょうか。全然HAPPYじゃない、鬱映画に近いです。エヴ役のファンティーヌ・アルデュアンを観るのは2作品目になるけど、どんどん美少女になって、将来が楽しみです。うーん、これを観て激しくオススメって人の感想が聞いてみたいです・・・(爆)2018年公開。

 

 

「ブルー・マインド」

 

ルナ・ヴェドラー主演他。少女は変態する。両親の仕事の関係で新しい街へと引っ越してきた15歳の少女・ミア(ルナ・ヴェドラー)。親の都合に振り回されることへの苛立ちと、大人の女性へと変わっていく自分自身への言いようのない不安の中、ミアはクラスでも目立つ存在のジアンナ(パスティル・ホルトアイゼン)たちと仲良くなる。アルコール、万引き、男の子たち、ミアは憂鬱な気持ちを振り払うように、仲間たちと悪い遊びに手を染めていく。そんな中、彼女は決定的な体の変化を感じ始める。しかし、それは明らかに「成長」と言うにはあまりに不気味で、不自然なものだった。果たしてミアの身に一体何が起こっているのか?彼女を待ち受ける過酷な運命とは?恐ろしくも美しく、狂おしく淫らな、カミング・オブ・エイジ・ホラー。スイス・アカデミー賞7部門ノミネート3部門受賞作。

5点!!少女が思春期に差し掛かった中で生まれる憧れとは違う戸惑い、苛立ちや背伸びしたい気持ちがファンタジーとリアルが絶妙なバランスで混合されていて、良かったです。ミアとジアンナが親友になっていく過程も良いし、何より主演のルナ・ヴェドラーの観客を惹きつける魅力が凄い。顔は桜田ひよりみたいなベビーフェイスなのですが、演じるなら出てきた頃の二階堂ふみかな?という感じで、中盤から後半にかけて物凄い加速して惹き込まれてました(^^)撮影当時19歳だそうです。覚えておけば数年後に違う映画で出会えるかも。ミアたちの非行ぶりがなかなかで、海外ではクラブとか酒場に入れないから外でパーティーと称して飲んだりするのか!と若者の謎がやっと解けました(たくさん観てて気づかないっていう(爆))。大人から観たらあんなに怖いことばかり出来るのに、一番頼りたい人に拒絶されるのが怖くて何も聞けないっていう、思春期の危なっかしさの対処法はないものでしょうか?(^^;)両親との関係性は何か一区切りつけた方がスッキリするかなと感じましたが、危なっかしいバランスで美しいものがきらめき合っている青春映画です。2018年公開。

​「億男」

佐藤健主演他。お金とは何か?幸せはどこか?兄の借金3000万年を背負った一男(佐藤健)。愛想を尽かした妻(黒木華)は娘と家を出てしまった。そんな踏んだり蹴ったりの一男に、突然宝くじが当たる。当選金額3億円!そんな時、大学時代の親友であり、起業して億万長者となった九十九(高橋一生)と再会。これで家族を取り戻せるはず。浮かれて酔いつぶれた一男が翌朝目を覚ますと、3億円と共に九十九は姿を消していた。3億円と親友の行方を求めて、一男のお金と幸せの答えを探す“地獄めぐり”が始まる―。大友啓史×川村元気×佐藤健×高橋一生が仕掛ける、愛、友情、3億円。すべてを失った男の新感覚マネーエンターテインメント!

4点!!川村元気はプロデューサーとしては優秀ですが、原作者としては、普段小説や映画を観ない人が面白そうだなーと思うものを作って、「なんかよくわからないけど良かったねー。」というような至極、曖昧なものを作ってきます。追求しないといけないテーマなのに、ふわっと終わらせ過ぎてて、観客に訴えかけるものが皆無。そのくせ、毎回、綺麗な景色描写とか挟んできて短編でやるような内容を2時間に引き延ばすので、「うん、お金の価値は人それぞれだよね。」って観る前からわかっていたようなことしか得られないです。なのに毎回、豪華キャストが集まるので、映画業界の力関係を感じさせられてあまり好きじゃないです。高橋さんの落語が上手過ぎたのと、藤原くんの話し方が完全に笑わせにきてるだろという語尾の引き伸ばし方で笑いそうになってしまいました。シンプルに良い台詞はあるのですが、ダラダラ時間と一緒に流れてしまっていて勿体ないです。お金で不幸は回避できるけど、お金で幸せは買えないかな。2018年公開。

「ラブレス」

マルヤーナ・スピバク主演他。幸せを渇望し、愛を見失う。一流企業で働くボリス(アレクセイ・ロズィン)と美容サロンを経営するジェーニャ(マルヤーナ・スピバク)の夫婦。離婚協議中のふたりはそれぞれすでに別のパートナーがいて、早く新しい生活に入りたいと苛立ちを募らせていた。12歳になる息子のアレクセイ(マトベイ・ノビコフ)をどちらが引き取るかについて言い争い、罵り合うふたり。耳をふさぎながら両親の口論を聞いていたアレクセイはある朝、学校に出かけたまま行方不明になってしまう。ふたりはボランティアの人々の手も借りながら、自分たちの未来のために必死で息子を探し始まる。息子は無事に見つかるのだろうか、それとも・・・。失踪した「愛せない息子」―。その行方を追う身勝手な両親が見つけるのは、本当の愛か、空虚な幸せか。映画史に残る慟哭のクライマックス。ロシアの鬼才アンドレイ・ズビャギンツェフの最高傑作にして、あなたが本当の幸せを手に入れるために、今観るべき物語。

2点!!カンヌで賞を獲る作品特有の睡魔が冒頭から沸々と~(>_<)息子がいなくなるまでも結構あって、息子がいなくなってからも不倫相手との日常はほとんど崩さずに静かに物語が進んでいくので、物凄く眠たいです。両親ふたりとも、新生活に息子の居場所は用意するつもりはなく、母親の方なんか産む前も産んだ後もそもそも子ども嫌いだし、誰のことも愛せたことがないとはっきり自覚しています。それでも産んだのは「愛せるかも知れない」「幸せにしてもらえるかも知れない」という漠然とした賭けだったのだと思います。ボリスはごく平凡な男性で、恐らく虐待に近い母娘の関係性の中で育ったジェーニャをフォローできるだけの愛もスキルも持っていなかったのだとも感じました。その結果、被害者はそのコミュニティの中で最も弱い存在である息子ということになるのですが・・・。口論しているドアの側で号泣していても気付いてもらえないってシンプルに哀しみが突き刺さりました。この両親は捜索中に考えを語らないのですが、どういう気持ちで息子を探していたのだろう?息子がいなくなったことで彼らの人生に何か影響を与えたのだろうか?元々、空虚な人生だと他の場所に幸せを求めていたわけで、空虚さに変化はあったのだろうか?私は不幸の言い訳が増えただけなんじゃないかと思ってしまいました。この二人の愛を求めていた息子の愛は彼らに届かなかったし、忘れ去られる程度の影響しか与えることも出来なかった。絶望的に悲しいですが、こういう事件は少なくないと思います。最初から最後まで愛がない。愛し方を知らない人ほど周囲からの無償の愛を求め続け被害者を増やしていくのだなぁと心が冷たくなっていく作品でした。2018年公開。


「クワイエット・プレイス」

エミリー・ブラント主演他。音を立てたら、即死。音を立てると“何か”がやってくる。音に反応し人間を襲う“何か”によって荒廃した世界で、生き残った1組の家族がいた。その“何か”は、呼吸の音さえ逃さない。誰かが一瞬でも音を立てると、即死する。手話を使い、裸足で歩き、道には砂を敷き詰め、静寂と共に暮らすエヴリン&リーの夫婦と子供たちだが、なんとエヴリンは出産を目前に控えているのであった。果たして彼らは、無事最後まで沈黙を貫けるのか?新体感サバイバルホラー、解禁。

6点!!予想していたより遥かにサイレント映画で集中していないと寝ちゃうやつでした。完全に企画勝ちな作品で、静かに息を潜めて観ているから音が鳴った時、ビクッとなる、音がならないかハラハラする90分でした。でも、冒頭で末っ子が殺されて、その悲しみから次の子ってなるのは普通だとわかるけど、「子供を守れないで親とは言えない」と言い切る親が、既にいる二児を危険にさらすとわかっていても「産もう」となる思考回路が理解不能でした。全滅の可能性、グンと上がりますけど・・・(>_<)あと、釘。刺さって音がするから外せないならクッションとかでかめの硬いものを刺しておけばいいのに。“何か”よりも誰かが釘に刺さらないかハラハラする方が大きかったです。日本人はすり足とか得意だからリアクションが大きい欧米人よりは生き残れるのかしら?二児がサイロから飛び降りる姿が忍者みたいだなと思ったり(^^;)ノア・ジュプが相変わらず可愛いです。発想は斬新で面白く、本編は短期集中映画ならアリという感じでした。2018年公開。

「虐待の証明」

ハン・ジミン主演他。この世界は、なんて残酷なのか―。母親から虐待され、捨てられて施設で育ったペク・サンア(ハン・ジミン)は、心に傷を抱えたまま生きてきた。レイプ事件に巻き込まれた際には、犯人の父親が有力者だったため、逆に彼女が刑に服す形となった。刑事のジャンソプ(イ・ヒジュン)はサンアを常に気に掛けるが、出所後も彼女は荒んだ生活を送り、周囲からは「ミス・ペク」と呼ばれ揶揄されていた。そんなある日の夜、サンアは道路の片隅で震えている少女ジウン(キム・シア)と出会う。お腹を空かせたジウンの体は痣だらけで、誰かに虐待を受けているのは明らかだった。目の前の少女と過去の自分とを重ね合わせたサンアは、ジウンに手を差し伸べようとするが・・・。実在の児童虐待事件を基に憎悪と悲哀の連鎖を描く衝撃作。

4点!!韓国はシンプルか凝り過ぎているかどちらかなことが多いですが、本作はシンプル。ミス・ペクの過去の虐待、服役の詳しい事情などは語られず、荒んだ生活というよりは根なし草的に身なりに構わず、黙々と働き続けている現在から物語はスタートします。ミス・ペクがお金を貯め続けている理由はあった方が誰にも頼らずに生きていけるという理由以外に何かありそうだったけど、わからなかったです。ジウンとの出会いも至ってよくあるパターンで、最後まで目新しさはなかったです。ハン・ジミンは元々正統派美人なので、こういう役をやっても下品にならないのが良いと思います。ミス・ペクの苦しみを観て、アメとムチパターンの虐待されているけど、愛されているのもわかるのと、完全ムチのみで憎むことが出来るのとどちらが良いのか?と考えましたが、それでも愛が残る方が再起しやすい気がします。虐待の連鎖についてはジウンがいる場所でその話が出なかったのとミス・ペクやジャンソプのそれについての反論がなかったので、物語の骨太さに欠けた原因だと感じました。実話にしても詳細不明だし、映画としてもパンチに欠けるのが、韓国映画では珍しいような気がします。2018年公開。

「ガザの美容室」

ヴィクトリア・バリツカ主演他。オシャレする。メイクをする。たわいないおしゃべりを、たわいない毎日を送る。それが、私たちの抵抗。パレスチナ自治区、ガザ。クリスティンが経営する美容室は、女性客でにぎわっている。離婚調停中の主婦、ヒジャブを被った信心深い女性、結婚を控えた若い娘、出産間近の妊婦。皆それぞれ四方三話に興じ、午後の時間を過ごしていた。しかし通りの向こうで銃が発砲され、美容室は戦火の中に取り残されてしまう。パレスチナ・ガザの小さな美容室を舞台に、戦争状態という日常をたくましく生きる女性たちを描くヒューマンドラマ。

8点!!超体感型ムービーで、彼女たちと閉じ込められている感ハンパないですw(*o*)w コメディーからシリアスへのエッジの効いた切り替えが凄い。前半は皆ツッコミどころ満載の会話しかしていなくて、これ完全に笑い待ちですよねというシーンも多くあり、クスクス笑いが止まらないです。嫌がらせがライオンって・・・アシスタントの女性サボり過ぎなのに、なぜか老婦人が怒られるっていう。実母と義母と一緒に美容室こなきゃいけないとかそっちの方が戦火過ぎ。シリアスパートになって「これじゃ何も出来ない。」みたいな流れになるのですが、最初からあなたたちは何も出来ていなかったと突っ込んでしまうという(^^;) ここで終わるの!?というバッサリしたエンディングも余韻残りまくりで良いとは思いますが、もう少し先まで観たかったかな。彼女たちがどうなったのかとても気になる終わり方でした。パレスチナの現状を知るという真面目目的でなくても笑えて面白い作品なので、ぜひオススメしたいです。2018年公開。


「パンとバスと2度目のハツコイ」

深川麻衣主演他。スキにならずに、スキでいる。「私をずっと好きでいてもらえる自信もないし、ずっと好きでいられる自信もない」独自の結婚観を持ち、パン屋で働く市井ふみ(深川麻衣)が、中学時代の“初恋”の相手・湯浅たもつ(山下健二郎)と再会。“恋愛こじらせ女子”の恋は動き出すのか!?“モヤキュン”ラブストーリー。

3点!!くるりの「東京」にピンとさえ来ない男性と観てしまった(爆)登場人物の感情のハイライトが冒頭のフランスパン。「片思いだった相手を好きじゃなくなることはない。嫌いになるほど相手を知らないから。」実験のようなお話でした。でも個人的には、片思い真っ最中でも「ここが嫌だから付き合えないな。」と思う相手もいるし、学生時代のキラキラした片想いの相手があんな残念男子になって再登場したら、「うわぁ・・・付き合わなくて良かった。」と思ってしまう私は、ある程度の恋愛の終わりを経験してきてしまったからなのかなとも思いました。こじらせてる人って大抵ピュア過ぎるゆえなので。あとは、こじらせ女子って自己愛が高いか、自尊心が異常に低いかのどちらかなような気がします。伊藤沙莉待ちで彼女がひっかきまわしてくれるかと思いきや、過去に爆弾投下してただけで、ふわっと終わってしまいました。最後のたもつの「付き合う?」に今?ないわーって思ってしまった(爆)この二人は色々ズレにズレまくったゆえ、こうなってるんだなと。そういうモヤモヤを渦のように高く積み上げてドロドロまでいってくれた方が好みです。2018年公開。


「タリーと私の秘密の時間」

シャーリーズ・セロン主演他。「わたし、ひとに頼れないの」―仕事に家事に育児と、何事も完璧にこなしてきたマーロ(シャーリーズ・セロン)だが、3人目の子供が生まれて、ついに心が折れてしまう。そんな彼女のもとに、夜だけのベビーシッターがやって来る。彼女の名前はタリー(マッケンジー・デイヴィス)。年上のマーロにタメグチで、ファッションやメイクもイマドキ女子だが、仕事ぶりはパーフェクト。荒れ放題だった家はたちまち片付き、何よりマーロが笑顔と元気を取り戻し、夫のドリューも大満足だ。さらにタリーは、マーロが一人で抱え続けてきた悩みの相談にのり、見事に解決してくれる。だが、タリーは何があっても夜明け前に姿を消し、自分の身の上を決して語らない。果たして彼女は、昼間は何をしているのか?マーロの前に現れた本当の目的とは―?かつて夢見た<未来>とは違う<今>にため息をつく大人たちに、目の覚めるサプライズを贈る、ミステリアスな人生のリフレッシュ・ムービー。

5点!!もう、この旦那死ねばいいと思うー最初から最後まで(爆)というのは置いておいて。ポスターヴィジュアルと「わたし、人に頼れないの」がすべてをネタバレしているので、珍しくすべてが予想通りに進んで終わりました。授乳期のエンドレスな描写がリアル過ぎて、もう子育て経験のある人ならば一瞬で思い出せるやつでした。アメリカの夫は意外とやってくれるイメージだったけど、日本と変わらないのか。デカイ分ジャマかも。こういう家族と共存しなければならない過程において、マーロのような自己防衛が起こりがちですよね。自己防衛は時として限界値にいる人には必要だし良いのだけれど、その原因となり、理解のない人が家にいることが大問題(>_<)マーロはそんな状態でも子どもたちに笑顔を対人関係をスムーズにと努力していて偉いし、凄いなと思いました。母親って強いという感想もあったけれど、母親だから強いわけではないし、強くなければいけないわけでもないので。だんだんと生気を取り戻していくマーロとタリーの表情や関係性と音楽が心地良かったので、予想通りのストーリーでも楽しめました。旦那は一度、車ごと水の中に落ちて自力で脱出すればいいと思う、本当にそう思う(爆)細胞分裂論は確かに、昔の自分と今の自分は同じだけど同じじゃないという感覚かもと納得してしまいました。2018年公開。

「blank13」

高橋一生主演他。13年前に突然失踪した父(リリー・フランキー)が余命3ヵ月で見つかった。借金を残し消えた父に母(神野三鈴)と兄(斎藤工)は会おうとはしなかったが、キャッチボールをしてくれた優しい父の記憶が忘れられないコウジ(高橋一生)は病院へ向かい再会を果たす。しかし、2人の間にある13年間の溝は埋まらないまま、父はこの世を去ってしまう。果たして父は13年間なにをしていたのか?もう取り戻せないと思っていた13年間の空白が、葬儀当日の参列者が語る父親のエピソードで、家族の誰も知らなかった父親の真実とともに埋まっていく・・・。独自の世界観で描く、齋藤工長編初監督作品。

3点!!70分しかないので中短編に近いかな。記憶に最後まで残る音を印象的にピックアップしていて、家族側の登場人物たちの台詞や声は極力少ないです。毒親までいかないけど(いくか)、こういう親を持つ子どもはきっと親が死ぬまで、もしかしたら死んでからも、期待を捨てくれないのではないかと思わせられる作品でした。ただ、コウジは父との良い思い出があり見舞いに行きますが、母にも父との良い思いではコウジ以上にたくさんあるはずなのに、いかないのかー、血縁と他人、男と女の違いかな?と考えながら観ていました。参列者たちは少し奇をてらい過ぎな感じがして、もう少し普通の俳優を入れても良かったかも。変な人大集合みたいになってました。兄が隣の葬式のサクラを見送る様子や、ラストにコウジが父から父になる自分、未来の我が子へ思いをシフトしていく表情が上手くて、良かったです。葬儀場のPRムービーみたいな。ストーリーがそんなに面白いわけではないので、俳優力で見せている作品です。2018年公開。

「覚悟はいいかそこの女子。」

中川大志主演他。超絶イケメン!女子からの支持率No.1の愛され男子・古屋斗和(中川大志)。なんと彼は、恋愛経験0のヘタレ男子だった!!人生初の彼女を作るために、学園イチの美少女・三輪美苑(唐田えりか)に猛アプローチ!だが、あえなく撃沈・・・それでも、あきらめずに挑み続ける中で、次第に、本気の恋が芽生えていく!はたして、ヘタレ男子・斗和の初恋は実るのか!?「カッコ悪いと思われても情けない奴と思われてもいい。あきらめたくない!」ヘタレ男子の恋愛奮闘コメディ!

5点!!深夜ドラマは本当に中身ゼロでつまらなかったし、映画もスルーしようと思っていましたが、予定外に観てみたら、ちょっと鼻がツンとなるくらい切ない青春映画で面白かったです!ティーン向けのキラキラした恋愛映画ではなく、本気になればなるだけ、自分の未熟さを知る、誰もが一度は通る本気の恋が描かれています。恋の矢印が全部一方通行な状態で、好きな人が好きな人に告白するために、おぶって全力疾走って、しかも結構な時間見つからなくて探し回るとか、好きな人は熱でぐったりしてるとか、切なすぎるの畳みかけが凄くて、不意打ちの切なさにヤラれました(^^;)学生時代の、まだ正解がわからない四苦八苦して一生懸命になる恋愛って素敵だなと、思い出してしまいました。中川大志は苦境に立たされた時の切ない演技でこそ、本領発揮する俳優なので、今回、本当に良かったです。キラキラしてない方がいい!(笑)斗和と美苑の関係性が男女逆転少女漫画なので、美苑の男子みたいなそっけない反応とか、斗和の“待つ女”みたいな行動とかが見慣れないパターンだったので、新鮮だったのかも知れません。あとは、唐田えりかが普通に可愛い。もったいない女優さんだなー女優さんとしては復活して欲しいなと思います。2018年公開。

「マチルダ 禁断の恋」

ミハリナ・オルシャンスカ主演他、最も切なく、最も官能的な、仕掛けられた恋。滅びゆく帝政ロシア。最後の皇帝が恋をしたのは、男たちを狂わす美しきバレリーナ―。1890年代のサンクトペテルブルク。ロシア王位継承者であるニコライ2世(ラース・アイディンガー)は、世界的に有名なバレリーナのマチルダ(ミハリナ・オルシャンスカ)を一目見た瞬間恋に落ちる。燃え上がる彼らの恋は、ロシア国内で賛否両論を巻き起こし国を揺るがすほどの一大ロマンスとなる。父の死、王位継承、政略結婚、外国勢力の隆盛―そして滅びゆくロシア帝国と共に2人の情熱的な恋は引き裂かれようとしていた―。最後の皇帝ニコライ2世と伝説のバレリーナとの<恋>と<情事>を描いた。ロシア最大のスキャンダルにして、最大のタブーが今、幕を上げる。

7点!!冒頭の列車事故といい、ラストの事故といい、全編通してもの凄いスキャンダル!!しかも、ニコライ2世って日本でも襲撃されてますよね。どうして、このスキャンダルはメジャーな逸話になっていないのだろう?たった2年の情事だったからかな?ただ、マチルダは実際にモテ女だったようで、マチルダを演じたミハリナ・オルシャンスカも「ゆれる人魚」の時よりも、断然本作の方が美しく、幼さの残る表情と勝気な小悪魔っぷりがとても魅力的です(*^^*) イギリスからわざわざやってきたドイツの皇后はただただ可哀想なばかりでした。ロシアの騎士バトルが想像を絶するハードさだったり、王室が意外にもかなりフランクに描かれていたり、史実ものとしても知らなかったのが驚くようなことばかりで、あっという間に観れてしまいました。でも、ラブストーリーとしてはそんなに中身はないです。実話とか王室スキャンダル好きな方はぜひ。2018年公開。

「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」

ブルックリン・キンバリー・プリンス主演他。舞台は“世界で最もマジカルな場所”と呼ばれるフロリダ・ディズニー・ワールドのすぐ外側にある安モーテル。フロリダの眩いほど鮮やかなブルーの空、モーテルのピンクやパープル―どこか現実離れしたパステルカラーに彩られた世界で、その日暮らしを送るシングルマザー(ブリア・ビネイト)と6才の娘(ブルックリン・キンバリー・プリンス)の破天荒な生活、そして同じくモーテルでの暮らす人々のひと夏の物語。胸が張りさけるほど切なく、そして美しいクライマックスに、観るもの全てが魔法にかかる。

2点!!子どもと大人でこんなにも世界の在り様が違うのか。今が何月の何曜日の何時なのかわからないまま生きている6才のムーニーの視点で描かれているので、モーテルとその周りの世界は永遠のネバーランドのようでした。ムーニーのお母さんはマジでクズなのですが、ムーニーの前では良いお母さんで、ムーニーのペースに自然と合わせて一緒に笑いながら毎日を過ごせる大好きな存在なのですよね。それでも、子どもにあんな泣き方させるのはやはり良くないです。それまではドキュメンタリー風で日常を追ってくだけだったので、あまり引きつけられませんでしたが、最後にぎゅっと胸が締めつけられました。ムーニーのバイキングで食べている時のアップが可愛くて、それがラストに違いシーンだったので、もう少し早くから彼女の愛らしさを見せるような撮り方をしてくれたら、良かったと思います。ディズニーランドのすぐ外側にあるわりには、パーク内の乗り物などは一切見えなくて、お城とか見えるの日本だけなのかな?と疑問に思いました。とても評判の良い作品だったので、ある程度期待値を上げて観てしまい、肩透かしを食らいました。2018年公開。


「ダウンサイズ」

マット・デイモン主演他。小さくなったら、大きな幸せがつかめる・・・ハズだった!人工が増え続け、住みづらくなってしまった地球。科学の進歩によって、なんと人間を1/14に縮小する技術が発見された!ネブラスカ州オマハに住む、いたって平凡な夫婦、ポール(マット・デイモン)と妻オードリー(クリステン・ウィグ)。低収入でストレスの多い日々を送る二人は、大金持ちで、大豪邸に住めるダウンサイズされた世界に希望を抱き、13cmになる決意をする。しかし、ミニチュア化したポールに待ち受けるのは予想外の人生だった・・・。あなたは13cmの人生を選びますか?現代社会に苦しむ“あなた”必見の傑作がここに誕生。

5点!!小さくなったら誰もがお金持ちで環境に優しいという発想勝ちな作品で、そこから人権問題、地球問題などに繋げていくのは綺麗な流れで、面白かったです。しかし、最初の設定の段階で、「ん?人工の半分は大きいサイズのままじゃないと小さいサイズはお金持ちになれないよね?小さいサイズの裕福を大きいサイズが補填することになるよね?」という大穴に気付いてしまってからは、明るい未来はない技術というか、どうして彼らは気付かずに進めているんだろう?というところばかり気になってしまいました。誰もが大きいサイズの所持金で一生安泰のはずが、腕利きの医者はいない、病気になったら終わり、スラムみたいな低所得者層のエリアが依然としてあるとか、ツッコミどころ満載のシステムですし(>_<)仮に、お墓に入れる時だけ小さくするとか、本作にも出てきましたが、刑の一環としての活用ならアリかなとも思いましたけど。でも、自然に触れられなくなる生き方は嫌かなぁ。コロナ問題で自然の重要性をひしひしと実感している今だから余計に感じてしまいました。あと2時間超えているけど、劇的な展開はないので、もう少しコンパクトにまとめて欲しかったです。2018年公開。

「マダムのおかしな晩餐会」

トニ・コレット主演他。愛には嘘のソースをかけて、召し上がれ。エレガントなパリに越してきた裕福なアメリカ人夫婦のアン(トニ・コレット)とボブ(ハーベイ・カイテル)。セレブな友人たちを招いてとびきり豪華なディナーを開こうとするが、手違いで出席者が不吉な13人に!大慌てでスペイン人メイドのマリア(ロッシ・デ・パルマ)を“ミステリアスなレディ”に仕立て上げ、晩餐会の席に座らせる。ところが、緊張のあまりワインを飲みすぎたマリアはお下品な“ジョーク”を連発。逆にこれが大ウケしてダンディーな英国紳士から求愛されてしまう。今更正体を明かせないアンとマリアたちのから騒ぎの行方は?ハイブランドのドレスやジュエリーに絵画、ピュランの円柱をはじめ通好みのパリの名所の数々が目にも美味しい、人生を楽しみたいあなたに贈る、最高のごちそう映画ができあがりました!

7点!!結末が「えーーどっち?」と気になってしまいます。格差社会を描いていて嫌な人も出てくるけれど、会話もテンポもライトでまとまり方も綺麗で、素敵な映画時間をサクッと楽しみたい時にぴったりな作品です。ごちゃごちゃした人間関係も国別キャラクター設定の王道をいっているので、わかりやすくて面白いです。アンとマリアを対比的に描いているので、もう少し二人をぶつけても良かったのかな。でも個性強めるとアメリカンな作品になっちゃうし、これがベストな気もするし・・・もう少しスパイスがあれば満点です。映画観たいストレスたまっているかたにオススメです♪2018年公開。

「娼年」

松坂桃李主演他。そして僕は娼夫になった―。主人公の森中領(松坂桃李)は東京の名門大学生。日々の生活や女性との関係に退屈し、バーでのバイトに明け暮れる無気力な生活を送っている。ある日、美しい女性がバーに現れる。女性の名前は御堂静香(真飛聖)。「女なんてつまらない」という領に静香は“情熱の試験”を受けさせる。それは、静香が手がける会員制ボーイズクラブ「Le Club Passion」に入るための試験であった。入店を決意した領は、翌日から娼夫・リョウとして仕事を始める。最初こそ戸惑ったが、娼夫として仕事をしていくなかで、女性ひとりひとりの中に隠されている欲望の不思議さや奥深さに気づき、心惹かれ、やりがいを見つけていく―。肉体の触れ合いが、女たちとひとりの青年の心を開いていく。誰もしたことのない、映画体験―。観るものの感情を刺激する【R18】愛のドラマ。

 

3点!!原作は途中断念しました。石田衣良の小説は可もなく不可もなくなのですが、これは事象が動く話ではないので、特に読むのが苦痛で(>_<)松坂桃李も苦手で、でも「新聞記者」は良かったし、世間の評価もうなぎ上りなので観てみました。結果、石田衣良と三浦大輔の相性悪そうと思ってたけど、石田衣良のサラサラした水みたいな内容と三浦大輔のエグイ本質を突いてくる感じはサラサラ寄りになっていて、三浦の奇抜な演出だけが浮いていて、居心地が悪かったです。松坂桃李も嫌いな顔とかじゃないのにラブシーンは見ていられないくらい苦手。居心地悪すぎる気まずさ通り越して、前半なんか気持ち悪かったです。「AV観て勉強した」って言ってたけど、AV男優の動きとか喘ぎ方をノーマルだと捉えちゃったのかなぁ?(汗)あと、R18指定ものだと女優さんたちが固まってきてしまうので、繊細な芝居が要求される本作で、これはNGでした。舞台版のキャストの方が豪華で演技出来る女優さんが揃ってます。でも、桜井ユキさんは普段男っぽいイメージしかなかったのに、一番エロ可愛くて新発見でした。小説もですが、もっと一人一人のキャラクターを深いところまで掘り下げて突き刺さるくらいまで描いて欲しかったです。2018年公開。


「MEG ザ・モンスター」

ジェイソン・ステイサム主演他。人間は決して見つけてはならないものを、見つけてしまった。その名はMEG<メグ>。愛らしい名前に騙されてはいけない。MEGは人間ではなく、恐竜の時代から海を支配していた最恐の巨大ザメ(メガロドン)なのだ!体長23mで潜水艦をも破壊し、大型ナイフよりも長い25cmの牙であらゆるものを噛み砕く。その恐るべき巨大モンスターが、200万年の時を経て、現代に蘇る!実在した最恐の巨大ザメが目を覚ます!いまだかつてない海洋パニック・アクションを目撃せよ!

 

5点!!私の中でドウェイン・ジョンソンとジェイソン・ステイサムはB級の面白くない作品にしか出ないという説があるのですが、本作は意外にも本格的なのにわかりやすく、人物描写も良く、ストーリー展開も3展開くらいあるので、疲れるけど飽きさせず、面白かったです。ただ、人間の行動は理解不能で、なんで戻るの?とかなんでそれで助かるの?とかツッコミどころしかない感じなので、ワイワイ言いながら観る映画かと。主人公たちが乗る速い潜水ポットが未来の戦闘機みたいな形や機能なので、ふと、アクアマンはいつ来るのかな?と待ってしまいました。水深、距離、速度などの描写がほぼないので、主人公たちとサメがどこにいて、どのくらいの速度で海岸まで移動してなどがわからず、緊迫感に欠けていました。スクリーンで観ればかなり迫力がありそうなので、もう少し内容を詰めれば、体感型ムービーとしては成功なのではないでしょうか。2018年公開。


「虹色デイズ」

佐野玲於、中川大志、高杉真宙、横浜流星主演他。いつもの毎日に、七色のキセキが輝く。なっちゃん(佐野玲於)&まっつん(中川大志)&つよぽん(高杉真宙)&恵ちゃん(横浜流星)は、性格も趣味も違うけど、いつも一緒な仲良し高校2年生。学校でも放課後でも、皆で楽しい毎日を過ごしていた。ある日、恋に奥手のなっちゃんが同級生の杏奈(吉川愛)に片想い!連絡先も交換できないなっちゃんを冷やかしながらも応援する仲間たち。そんな彼らにも変化が・・・。まっつんは杏奈の親友で男嫌いのまり(恒松祐里)に惹かれ始め、つよぽんは恋人の幸子(堀田真由)と離れての進学に思い悩む。そして、皆に刺激された恵ちゃんのハートにも火がついて・・・?悩みながらもお互いを励まし、本当に大切なものを見つけようと奮闘する4人。春夏秋冬が杉、3年になった彼らにも、卒業という終わりの時間が近づいてくる。そして最後の文化祭・・・それぞれの想いを胸に、彼らが選ぶ未来とは?男子高校生4人の友情と恋がギュッとつまった青春ストーリー。

5点!!男女ともに顔面偏差値高っ!!というところに最初は邪魔されて入り込めなかったけど、美男美女だらけの彼らも普通の高校生で、青春を全力で楽しむ姿がとても生き生きと描かれていて、特に事件はないのによくここまで情感的にまとまったなと感心する出来でした。天変地異はなくても、彼らにとっては“恋”そのものが大事件で一喜一憂したり、友情や人間関係も変化していく過程は、誰もが自分の学生時代を思い出すのではないでしょうか。私は共学は経験ないので分かりませんが、あんなに長く恋を温めるものなのだなーと思いながら観てました(女子高だとそんなに温めてる時間ない)。あとは、冬のあんまんが美味しかったなーとか、文化祭をカップルで回るくすぐったい感じとか、皆でいても好きな人で頭いっぱいになっちゃう感じとか、すごく思い出しました(^^) あとは、横浜流星や堀田真由がブレイク前のあか抜けきれていない感じも初々しくて○です。ティーン向けの学園青春ものなのに、ちゃんと観れる!評価が高いのも納得です(^^)2018年公開。


「クレイジーリッチ!」

コンタンス・ウー主演他。私の彼はスーパーセレブ。恋人ニック(ヘンリー・ゴールディング)に誘われて彼の故郷シンガポールを訪れたレイチェル(コンタンス・ウー)は、彼がアジア屈指の不動産王の御曹司であることを知る。突然セレブの世界へと足を踏み入れたレイチェルの驚きも束の間、ニックの母や家族親戚には金目当ての交際と思われ、さらには元カノや社交界のセレブ女子からの嫉妬は深く、二人の仲を引き裂こうとする。そんな苦境の中、レイチェルとニックは家族を説得しようと決意するが、“セレブ一族の壁”が大きく立ちはだかるのだった・・・。果たしてレイチェルはこの荒波を乗り越え、“本当の幸せ”を見つけることができるのか!?愛してるだけじゃダメみたい。全世界の女性が共感!“本当の幸せ”を見つけるためのゴールイン・ムービー!

 

1点!!原作読んでます。原作も頭の中お花畑なお話だったけれど、本作はさらにお花畑満開で何のひねりもない面白みのない映画でした。ハリウッドでは珍しいアジア人だけで構成されヒットした映画なのに、アジア人をディスりたいのかな?と疑ってしまうほど、すべてがダサくてイタいです(>_<) 主人公のレイチェルはお化粧どうしちゃったのかな?というくらい肌の色に合ってないメイクだし、服装もキメてるシーンなのにダサい。お決まりのファッションショーシーンも失笑するしかない感じ。性格も意見をコロコロ変えるし、個性がなく、彼女のアイデンティティに関わる過去もいきなりすぎる描き方なので、原作を読んでいない方には、ちょっと理解すら???ってなりそうです。ニックの従妹アストリッド(ジェンマ・チャン)はボトックス失敗したのかなという整形顔なのに絶世の美女設定だし、親友ペク・リン(オークワフィナ)は完全にイロモノになっちゃってるし、もう色々と大事故。原作のたくさんいる個性的な親族たちも、映像にすると皆リッチで同じような見た目なので誰が誰だかわかりません。ただ、ゴージャスな器だけ用意するのではなく、アジアの美を押し出した映像を期待していたのに、ただただ残念な作品でした。2018年公開。

「オリエント急行殺人事件」

ケネス・ブラナー主演他。その日、一等車両は容疑者で満室でした。エルサレムで事件を解決した名探偵のエルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は、イギリスでの事件解決を依頼され、急遽、豪華寝台列車オリエント急行に乗車する。アメリカ人富豪ラチェット(ジョニー・デップ)から、脅迫を受けているからと身辺警護を頼まれるが、ポアロはあっさりと断る。その夜、雪崩で脱線し立ち往生してしまった車内でラチェットが何者かに殺害される。鉄道会社から捜査を頼まれたポアロは、乗客たち一人一人に聞き込みを開始するが、乗客全員には完璧なアリバイがあることが判明するのだった…。 名作ミステリーが超豪華キャストで全く新しいエンターテインメント。

6点!!原作が有名過ぎるので読んでいないのに犯人を知ってしまっていて、謎解きを楽しめず(>_<) 豪華寝台列車と俳優の演技合戦を楽しむだけかなぁと思っていたのですが、列車の豪華な描写もあまりなく、演技もまとまっているなぁと思っただけでした。パワーバランスの良い配役。嘘には本当のことを織り交ぜよを地でいってます。何ていうか、ミステリーの鮮やかさが足りないというか、これ脱線事故が起きなかったら、ポアロが解き終わる前に全員解散ってことになってたのかな?ラチェットに殺された一家がとても善人で皆に愛されていたのだなということだけは伝わってくる作品でした。ポアロ、このままナイル殺人事件に行かされるのか、大変だな(苦笑)2018年公開。

「英国総督 最後の家」

ヒュー・ボネヴィル主演ほか。1947年、インド返還のため最後のイギリス総督に就任したマウントバッテン卿一家と500人の使用人の住む家では、歴史を動かそうと奔走する人々がいた。第二次世界大戦で国力が疲弊したイギリスは、植民地インドを去ると決定。主権譲渡のため任命された新総督のマウントバッテン卿(ヒュー・ボネヴィル)、その妻(ジリアン・アンダーソン)と娘(リリー・トラヴァース)は、首都デリーの壮麗なる総督官邸にやって来る。大広間と迎賓室がそれぞれ34部屋、食堂は10部屋で、映写室も備えた大邸宅に500人もの使用人が仕える。そこでは独立後に統一インドを望む国民会議派と、分離してパキスタンを建国したいムスリム連盟によって、連日連夜論議が闘わされた。一方、新総督のもとで働くインド人青年ジート(マニーシュ・ダヤール)と令嬢の秘書アーリア(フマー・クレイシー)、互いに惹かれあう2人だが、信仰が違う上に、アーリアには幼い時に決められた婚約者がいた・・・。独立前夜、混迷を深める激動のインドで、歴史に翻弄された人々を鮮やかに描いた感動の人間ドラマ。二つの国が生まれる時、英国領インド最後の6ヵ月、真実の物語です。

7点!!知らない歴史を知るのはとても好きです。そういう意味で本作には興味がありましたし、ストーリーも英国総督一家、インドの人々、若い恋人たちがとてもドラマティックに多重的に描かれています。ロミジュリパートを担当したジートとアーリアが運命に翻弄され続ける様に切なくなったり感動したり、とてもエモーショナルで情感たっぷりな歴史大河です。この物語の真実の顛末を書いたマウントバッテン卿の個人秘書役を彼の息子さんが演じているそうなのですが、個人秘書・・・どこにいたっけ?というくらい目立たないし、公式HPのキャスト一覧にもない・・・。なぜ?歴史上、国を分断して成功した例って知る限りないです。なので、これからも歴史を教訓にそんなことは絶対あってはならないなと思いました。歴史の流れ的には良い結果になったとしても、その時代に生きている人々は確実に衣食住や命を奪われているわけですから(>_<) あと、イギリスも戦後ボロボロで大変な時によくインドに緊急予算出す余裕があるなぁ、凄いなぁと思いながら観ていました。やはり、国や政治家が責任放棄するようなところには住みたくないし、政治家は自らの判断が一般市民の命を大量に奪う結果になる可能性をいつも秘めていることを決して忘れないでほしいと今だからこそ思ってしまう作品です。2018年公開。


「人魚の眠る家」

篠原涼子主演他。答えてください。娘を殺したのは、私でしょうか。娘の小学校受験が終わったら離婚する。そう約束した仮面夫婦のもとに、ある日突然、悲報が届く。「娘がプールで溺れた―」。愛するわが子は意識不明のまま、回復の見込みはないという。深く眠り続ける娘を前に、奇跡を信じる夫婦は、ある決断を下すのだが、そのことが次第に運命の歯車を狂わせていく―。生か死か善か悪か愛か欲か―禁断の東野圭吾ミステリー。

7点!!原作を読んでいて、このキャストだったら観なくていいやと劇場スルーしてましたが、ラスト以外は原作より良くて、心揺さぶられました。薫子のことを周囲が否定する中でのおばあちゃんの台詞が泣ける。あそこでそんなこと、自分のお母さんに言われたら泣いちゃいます。まだ小学生の生人(斎藤汰鷹)にあんなことを言わせるなんて絶対ダメで、1度目で誰も薫子を諫められないのを観て、親とは子どもを犠牲にしていることを見てみぬふりができるくらい弱い生き物で、それがまかり通ってしまうのが、子どもの意見が反映されない大人の世界なのだなと思いました。感覚的におかしいって、子どもの方が素直に物事を見ていて気付きます。監督が堤監督だったので、感情面での期待もしていませんでしたが、台詞なしの表情で語る演技をほとんどの俳優陣が出来ていて、薫子の承認欲求を抑えられない暴走、真緒(川栄李奈)から見た播磨家の狂気、星野(坂口健太郎)の止められない探求心、言ってしまえばエゴなのですが、それぞれ表情ひとつでとても伝わってきて、素晴らしかったです。ラストは原作と違うので、そこまで良い話にまとめないで、脳死は死か?を投げかけるビターな終わり方で良かったのではないかなと感じました。その方がきっと心にくる。親としては薫子の気持ちは痛いほどわかるし、でも自分で大切な人の終わりを決めるのってどんな決め方をしても後悔が残る場合もあるし、でも別れを納得できるだけの時間も必要だよねとか、色々考えさせられました。子どもを持つ親なら何かしらグッとくる作品です。2018年公開。


「2重螺旋の恋人」

マリーヌ・ヴァクト主演他。私が愛した男は、何者なのか。主人公のクロエ(マリーヌ・ヴァクト)は原因不明の腹痛に悩む25歳の女性。精神分析のカウンセリングを受けることで痛みから解放された彼女は、分析医のポール(ジェレミー・レニエ)と恋に落ち、同居を始める。そんなある日、クロエは街でポールそっくりの男を見かける。彼はポールの双子の兄で精神分析医のルイだった。なぜポールはルイの存在を隠していたのか? 疑惑にかられ、偽名を使ってルイのクリニックに通い始めたクロエは、優しいポールとは反対に傲慢で挑発的なルイに惹きつけられていく・・・。フランソワ・オゾンが仕組んだ嘘と現実の迷宮からあなたは抜け出せるのか?背徳と官能の扉が開かれる、極上の心理サスペンス。

4点!!クロエによるクロエ自身の深層心理を紐解くシンプルなストーリーなのだとしたら、序盤で答えが出ているものもあるので、さほど難しい作品ではありません。今はこういうオチが増えてますし。ポールの風貌は「あ~これメガネ撮ったら色気出るやつだ」と思いながら観てました(笑)気になるのは、クロエの心が本格的に別れだしたのは、ポールと出会う前なのか後なのか?ポールによる治療がきっかけとなったのか?なってないのか?お腹がどんどん痛くなってきたことで、自分を守るために自らこの方法をとったのか?そうではないのか?おそらく、いくつかはYESで、ポールと出会ったことでクロエの心が進み始めたと考える方が素敵かなと思います。オゾン作品なのに驚く系ホラー描写が3回あって3回とも「うわぁ!」と叫んでしまい怖かったです(^^;) 隣人宅でクロエが見たものが本物なら猫を剥製にし過ぎてる隣人は怖いです。元々あった感情やモノを捨てられないのなら、否定せずに共存する方法を探していかないと人格が分裂しかねないのだなとラストも含めて感じました。もう少しハッとできる答えがあった方が好みです。2018年公開。

「ローズの秘密の頁(ページ)」

ルーニ・マーラ主演他。めくるたびにあふれる、真実と愛。取り壊しが決まった聖マラキ病院。転院する患者たちの再診のために病院を訪れた精神科医スティーヴン・グリーン(エリック・バナ)は、病院で40年間もの長い時間を過ごしてきたローズ・ド・クリア(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)を看ることになる。彼女は、自bンの赤ん坊を殺した罪を背負っていた。しかしローズは、その罪を否認し続け、自分の本名とは別の「ローズ・マクナルティ」と名乗り続けていた。グリーン医師は、ローズが大切にしている1冊の聖書の存在を知り、彼女の過去に興味を持ちはじめる。ローズは何十年にもわたって、聖書のなかに秘かに日記を書き綴っていたのだ。そして彼女は日記を追いながら半世紀前の記憶を辿り、グリーン医師を前に自分の人生を語り始める。アイルランド激動の時代、ひとときの恋は永遠の愛になった。半世紀の時をこえ、1冊の聖書が明かす胸震える衝撃と感動の物語。

5点!!戦争より、それを起こしている人間の方がよほど怖いです。少しの思い込みと疑念と悪意が重なり、善人に降りかかる悲劇。昨日まで普通だった人々が精神病院という境界線をまたいだ途端、何を言っても取り合ってもらえない恐怖が凄まじかったです。神父がクズ過ぎて、そっちの意味で震えました(>_<) しかも神父が養父かと思いきや、他の人に渡したとかまぢクズ。流れ上、贖罪で育てたのかと思うじゃん(>_<) 協会ぐるみの隠ぺいとか闇深いわー。少しの記憶の中にたった一人で生きるってどれだけ辛くて心細いのだろう?希望すら見失ってしまいそうな年月を信じ続けるローズの強さに胸が熱くなります。戦時中、こういう形で精神病院に入院させられて本当におかしくなってしまった人は少なからず各国にいたのだろうなと辛い気持ちになりました。でも、他の方がレビューしているように号泣という感じではなかったです。ローズの心情描写がとても丁寧で苦しさが伝わってくる作品です。2018年公開。

「ホース・ソルジャー」

クリス・ヘムズワース主演他。2001年9月11日のその翌日、ミッチ・ネルソン大尉(クリス・ヘムズワース)は、最も危険な対テロ戦争の最前線部隊に志願し、特殊作戦の隊長に任命される。わずか12人でアフガニスタンへ乗り込み、反タリバンの地元勢力を率いるドスタム将軍(ナヴィド・ネガーバン)と手を結び、テロ集団の拠点マザーリシャリーフを制圧するのだ。だが、現地に着いた彼らに、次々と予期せぬ危機が襲いかかる。敵の数はまさかの5万人、しかも彼らは米兵の命に高額の懸賞金をかけていた。さらに、将軍から険しい山岳地帯で勝利を収めるための最大の武器は、ほとんどの隊員が1度も乗ったことのない“馬”だと言い渡される―。9.11直後、敵勢5万人に対し、たった12人で戦いに挑んだ米軍騎馬隊の“ありえない”作戦とは?あの日散った何の罪もない人たちとその遺族、そして未来のために、壮絶な戦いに挑む者たちの誇り高き魂の実話。

2点!!ながら見。初めからアメリカ兵の他国での横柄な態度が嫌だなぁと思いながら観ていて、「空は俺たちのものだ」とどや顔で言うのを聞いてやはり嫌いだなぁと思いました(>_<) CIAとかも介入し助けると言いながらもあっさり裏切ったりしますしね。人の土地に介入してきて勝手に怒ったりしながら何が目的なのかわからないまま、話が進んでいくので(拠点を奪うは理解している)、誰にも全然感情移入出来ませんでした。本当に他人の土地でしか戦争しない人たち。これが家族が暮らす土地でってなったら意気揚々となんて行けないでしょう。ドスタム将軍を通して、アメリカに頼らざる得ない背景は何となくわかりました。でも、戦い方が銃を持った縄文時代な感じなので、いまいち緊迫感が伝わらないです。敵とトランシーバーで話してるし、すぐそこに敵味方全員見えているので、命がかかった運動会みたいな感じです。作戦があってないようなもの(^^;) この人たちのテロに世界中が怯えているのか、国として統率が取れないのかと、かなりのカルチャーショックでした。アメリカがどうしてもあの瞬間に介入しなければならなかった理由や達成すると何が変わるのかをわかりやすく描いていれば実話ものとしては価値があったのかも知れません。世界の主力が女性だったら戦争は起きないのにと思わざる得ない作品です。2018年公開。


「タクシー運転手 ~約束は海を越えて~」

ソン・ガンホ主演他。1980年5月。韓国現代史上、最大の悲劇となった光州事件―あの日、真実を追い求めたひとりのドイツ人記者と彼を乗せたタクシー運転手がいた。ソウルのタクシー運転手マンソプ(ソン・ガンホ)は「通行禁止時間までに光州に行ったら大金を支払う」という言葉につられ、ドイツ人記者ピーター(トーマス・クレッチマン)を乗せて英語も分からぬまま一路、光州を目指す。何としてでもタクシー代を受け取りたいマンソプは機転を利かせて検問を切り抜け、時間ぎりぎりで光州に入る。“危険だからソウルに戻ろう”というマンソプの言葉に耳を貸さず、ピーターは大学生のジェシクとファン運転手の助けを借り、撮影を始める。しかし状況は徐々に悪化。マンソプは1人で留守番させている11歳の娘が気になり、ますます焦るのだが・・・。韓国動員1200万人突破の記録的大ヒット!実在の人物をモチーフに、韓国現代史に語り継がれる“あの日”に隠されたもう1つの真実が明かされる。

10点!!これまで学生運動やデモものにそんなに心動かされたことがなかったのですが、本作には泣かされました。日本の学生運動ものは結局何がしたいのかわからない、学生の期間が終わるとしれっと就職する中身のなさと大人たちの無関心で心が動かなくて、でも本作は、政治体制に対する抗議というよりは純粋な町の市民たちの「暴力を振るうな」という抗議で、大人たちも目の前の惨状をほっておけず助けるしかないという、人としての心根の部分に焦点を当てている作品なので、響きました。若い頃のソン・ガンホは最初はやはり「もう少し老けた方がイイ男」と思って観始めるのですが、途中、何度も表情をギアチェンジするタイミングがあり、今回もゾクゾクさせられました(^^) 一人の学生運動とは無縁の男が、人として子を持つ親として、目の前で若者が殴られ続けるのをほっておけず、何より大切な娘との未来の危険を犯してでも記者を送り届けることを選ぶ覚悟の表情から、一夜で見える景色すべてが変わってしまうほどの衝撃を受けた後の表情、命からがら娘のもとへ帰宅した時の恐怖と安堵がない混ぜになった演技が最高でした。最初は超仲が悪かったピーターと言葉は通じずとも本気で互いに感謝し心配し合う関係性に成長していく過程も泣きそうになりました。悲劇を声高に訴えるのではなく、これだけ無言を通じてすべてを語る映画は韓国では珍しいのでないかな?マンソプが偽名を使わざる得なかった状況も切ない。やはり、身の周りで起きている大きな事件に対して、知ろうとしなかったり、関係ない振りをするのは良くないな、きちんと自分の目で見て知って本質に迫れる人間であり続けたいなとあらためて思わされる作品です。2018年公開。

「最初で最後のキス」

リマウ・グリッロ・リッツベルガー主演他。不器用な僕らが誰よりも輝いていた日々。イタリア北部・ウーディネ。スターを夢見る同性愛者の転校生ロレンツォ(リマウ・グリッロ・リッツベルガー)は、愛情深い里親に引き取られ、トリノからこの町にやって来るが、奇抜な服装で瞬く間に学校で浮いた存在に。“尻軽女”とレッテルを貼られている少女ブルー(バレンティーナ・ロマーニ)と兄を亡くして心に闇を抱えているバスケ部の少年アントニオ(レオナルド・パッザッリ)、クラスのはみ出し者だった2人と意気投合し、3人で友情を育んでいくが、ロレンツォのある行動がきっかけで少しずつ歯車が狂い始める―。イタリアでスマッシュヒット!16歳の恋と友情をビタースイートに描いた青春映画。

8点!!なんて痛々しく切なく悲しい結末。物語全体はポップな雰囲気で、3人ともが不安定なものを抱えているキャラクターだけど、だからこそ、奇跡のようなバランスでグラグラと成り立っている関係性や共に過ごす時間がキラキラと美しく、同時に青春時代の切なさや痛みもリアルに描き切っていて、見事です。陽のキャラクターのロレンツォでさえ、本当はギリギリのバランスで戦い続けていて、逃避やティーンの同性愛者の自殺サイトなどを見ることで自分を保っているのが、ヒリヒリとリアルな痛みとして伝わってきて辛い。この時期は成長も含め、初めてのことだらけで、だからこそ、間違えたら「ごめんね」と仲直りできる“明日”が大切なのに、やっぱり言葉や拳ではなく“銃”という選択肢を子どもが選択出来る世界が間違っていると痛烈に感じました。これじゃ、どんどん間違って傷ついてやり直せって言えなくなっちゃいます(>_<) 世界は彼ら3人が考えているよりずっと広く、方法だってもっとたくさんあるのに。それを彼らと同世代の子たちに伝えるために作られた映画なので、伝われ!と鼻がツンとなる切なさとともに願います。2018年公開。

「寝ても覚めても」

東出昌大、唐田えりか主演他。愛に逆らえない。違う名前、違うぬくもり、でも同じ顔。運命の人は二人いた。東京。サラリーマンの亮平(東出昌大)は、会社にコーヒーを届けに来た朝子(唐田えりか)と出会う。真っ直ぐに想いを伝える亮平に戸惑いながらも惹かれていく朝子。ふたりは仲を深めていくが、朝子には亮平に告げられない秘密があった。亮平は、かつて朝子が運命的な恋に落ちた恋人・麦(東出昌大)に顔がそっくりだったのだ。人はなぜ人を愛するのか?その人の何に惹かれ、なぜその人でなくてはならないのか?心をかき乱し、恋愛観を揺さぶる「大人の恋愛映画」の傑作が誕生。

5点!!人は人のどこに惹かれ人生を決めるのか?強烈な引力に引き寄せられる人と人生をともにしたい相手は必ずしも同じではない。むしろ、自身の経験だけでいうと、強烈に惹かれる相手というのは自分にないものを持っていたり、自分が封じ込めようとしている生き方をしている人なことが多いので、人間的には“絶対パートナーにしたらいけない人”だったりする(爆)すべてにおいて、その人だけは例外になっちゃうってやつだ。なので、生活圏内にいられると引力なので、その魅力から逃れることはかなり難しいです。そういう理由から本作で麦の魅力は朝子にしかわからないように描かれています。もし、実際に過去に大恋愛をした相手と同じ顔の相手を好きになったとしたならば、無意識下で比べてどちらの方が良いと安心してしまうだろうし、どちらといても、一生のどこかのタイミングで一緒にいない相手との思い出とかを思い出してしまうだろうから、相手に失礼になってしまうと思います。償い続ける、信頼されない人生というのは覚悟していてもとても辛く、何十年も続けられるように脳は出来ていないので、この先、朝子が辛くなったタイミングで麦が現れた場合、朝子は麦の方でフラついてしまうのではないだろうか?人が人を好きになるのは、引力、外見、性格、共に過ごした時間、価値観、そのどれもがひどく曖昧で、最終的にはその総合点なのだと思うけれども、かなり偏った総合点になるだろうという結論に落ち着くじっくり系恋愛映画でした。唐田えりかちゃんと東出昌大が同じ部屋で朝食を食べているのがとてもナチュラルでしっくりきていたので、良かったのだけど、色眼鏡でしか観れないことが残念。2018年公開。

「サイコキネシス 念力」

リュ・スンリョン主演他。突然超人的な能力に目覚めた父親と、大切なものを守るため必死で戦う娘。頼りない中年男はスーパーヒーローになれるのか。すべてを賭けた戦いがいま幕を開ける。大ヒットゾンビ映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」で一躍有名になったヨン・サンホ監督が贈るアクションコメディ。

3点!!福田雄一の「左江内氏~」みたいなオジサンが超能力で商店街を救う極ゆるコメディー。途中、リュ・スンリョンが「みんな!エスパーだよ!」のイジリー岡田みたいになってる(爆)リュ・スンリョン、シム・ウンギョン、チョン・ユミら豪華キャストと気合の入ったCGと商店街の立ち退き騒動という映像と内容のバランスが悪い作品です。冒頭から家族が亡くなるけど、韓国のお涙ちょうだい方面にはいかず、ゆるゆるダラダラと進んでいく感じ。もう少し、父や娘の気持ちを吐露する場面とか仲直りをする場面とか欲しかったかな。ヨン・サンホだからとりあえず観てみたけど、ここからどうして「新感染」シリーズ(アニメも含め)みたいな凄いところまでいけたのか不思議です。2018年日本未公開・NETFLIX作品。


「ミッドナイト・ランナー」

パク・ソジュン、カン・ハヌル主演他。捜査の3大要素は“情熱・執念・本気”!?韓国動員55万人突破の大ヒット警察大学で勉強し始めて2年になる熱血学生、行動派のギジュン(パク・ソジュン)と頭脳派のヒヨル(カン・ハヌル)。親友の2人は外出先で偶然、拉致現場を目撃する。学校で学んだとおり警察に通報するも複雑な手がかりと不足した証拠で捜査は一向に進まず、1分1秒と緊迫した中で時間だけが過ぎていく。ギジュンとヒヨルは自らの足で直接捜査を始めるが、予測不能な状況に出くわすこととなり・・・。警察学校で出会った凹凸コンビが繰り広げる痛快アクション・エンターテインメント!

1点!!韓国ドラマの主演を張るようなイケメンが出ている映画の評価の殆どはイケメン評価な部分が多く、本作も評価は高いのにティーン向け映画でも面白くないねで終わるようなドラマの1話みたいな出来でした。特に結構年齢が上のパク・ソジュンとカン・ハヌルが警察大の新入生をやるのは初々しさの欠片もないし、ちょっと弱いのかダサいのが痛々しくて観てられない(>_<) パク・ソジュンはイケメン枠ではないのでダサいキャラでもちゃんと格好良く見えましたが(爆)アクションシーンも二人ともアクション上手い俳優だけど、新人ってことでダサい振付になっていて、本当にファン以外誰も楽しめないっていう。笑えるところもなかったし。続編があるっぽい終わり方ですが、監督が変わるとか日本でもシネコンで公開するくらいの大作になって帰ってこなければ観ないと思います。2018年公開。

「弁護人」

ソン・ガンホ主演他。高卒から弁護士になったソン・ウソク(ソン・ガンホ)。学歴もコネもないウソクは、まだ誰も手に付けていなかった不動産登記業務に目を付け、釜山一の税務弁護士へとのし上がっていく。ある日、馴染みのクッパ屋の息子・ジヌ(イム・シワン)が公安当局に突然逮捕されたとする。ジヌの母親・スネ(キム・ヨンエ)からの懇願を受け、拘置所へ出向くが、面会すら出来ない。ようやく会えたジヌは、すっかりやせ細り、顔や身体には無数の痣がある衝撃的な姿だった。ウソクは拘置所の取り調べに不信感を抱き、ジヌの無実を証明しようと立ち上がる。時は軍事政権下、誰もが国家保安法違反で捕まった者を助けようとしない中で、ウソクは無実を勝ち取ることができるのか?韓国で観客動員数1100万人突破の大ヒット!民主化勢力弾圧のため国家によって捏造された釜林事件を題材に描いた社会派ヒューマンドラマ。

7点!!ソン・ガンホ目当て。ソン・ガンホは一作品で必ず凄いギア上げてくる箇所があるのですが、本作でも、ながら観してたのに一気に引きつけられました。朝鮮戦争後の軍事政権下というのがいまいちピンときていなかったのですが(「タクシー運転手」と同時期?)、裁判ものだけど勢いで一気に見せていく感じで飽きさせませんでした。今のミャンマーや台湾の裁判ってこういう感じになっちゃってるのかなと思ったり。何も悪いことはしていないのに捕まったらアウトって国は怖いです。そうして国民が皆怖がり、大人たちが見て見ないふりをするけれど、子どもたちは真っ直ぐに「おかしい」と声を挙げる。子どもは守るものが少ないからという面がありますが、正しいことを正しいと言えない、言わせてもらえない世界に私たちは生きてるんだなと今でも実感します。こんなに長い時間が経っても変わらないんだなと国家に対する絶望というか、色々考えさせられる作品です。2016年公開。

「カランコエの花」

今田美桜主演他。ただ、あなたを守りたかった。とある高校2年生のクラス。ある日唐突に「LGBTについて」の授業が行われた。しかし、他のクラスではその授業は行われておらず、生徒たちに疑念が生じる。「うちのクラスにLGBTがいるんじゃないか?」生徒らの日常に波紋が広がっていき・・・。いくつもの思いやりが、ひとりの心に傷をつけた。映画祭グランプリ5冠を含む計10冠受賞の話題作。

1点!!短編なのかな?評価がすごく高いので観てみたのですが、教養ビデオに近く、ごく普通の内容でした。リアルといえばリアルだけど、高校生ってここまで子どもなのかな?と正直思いました。レズだとわかっただけでこんなに遠巻きになっちゃったりします?先生の失敗はあるある。これは日常的に今も各地で起こっていることだと思います。最後、問題提起みたいな終わり方ですが、教養ものとして、じゃあどうしたら正解なのか?というのが提示されていないので、宙ぶらりん感あるのが残念でした。演技のたどたどしさも観ていられないほどに酷いです。2018年公開。

 

 

「母という名の女」

エマ・スアレス主演他。母性などない。あるのは欲望だけ―隣にいるのは母ではなく、女という怪物だった・・・。メキシコのリゾートエリア、バジャルタの海辺に建つ瀟洒な別荘。そこに二人きりで住む姉妹のもとに、長い間疎遠になっていた美しき母(エマ・スアレス)が戻ってきた。17歳の妹は同じ歳の少年との間に子供を身ごもっており、突然舞い戻った母は献身的に娘の面倒をみるのだが、娘の出産をきっかけに、自身の影のある深い欲望を忠実に遂行していく…。母にいったい何が起きたのか?彼女はそもそもいったい何者なのか―?「或る終焉」「父の秘密」でその才能を知らしめたミシェル・フランコ監督、新たな衝撃のミステリー。カンヌ国際映画祭ある視点部門グランプリ受賞作。

8点!!登場人物、皆が歪。十代で娘2人を生み育て上げ、離婚しても娘たちに頼らず一人で自活出来ているだけで十分、「母親」してると思うけど・・・。ミシェル・フランコ監督は男性だから、その凄さがわからないのかな。娘の彼氏に手を出したことについても、娘と彼氏が17歳、母アブリルも17歳で出産しているから、今は34歳バツイチ。そう考えると17歳男子にとっては34歳は恋愛対象内だろうし、稀ではあるけれど逆もまた然りで、一概に「娘の彼氏に手を出してキモイ」の一言で片づけられない気がする。むしろ、問題なのは娘の母親に手を出すクズイケメン・マテオ(エンリケ・アリソン)だわと思ってしまった。娘と孫の傍で共に支え育てるではなく、孫を独占したいから裏工作をして娘のもとから消えたことについては、欲望を優先したと言えるだろう。しかし、日本の古くからある共依存スタイルの子育てでは、義母が母親から子供を取り上げてしまうなどは、普通に仕方のないこととして横行している。それをしたからといって異常者扱いはされないそれどころか、される側にも問題があったのでは?と言われてしまうことも。未成年が子どもを産むことだって、17歳の子がいくら産みたいと言っても、親が反対しているとなると、医師は「家族で話し合って」と言う。親は当事者ではない筈なのに。確かにバレリア(アナ・バレリア・ベセリル)には母親としては頼りなさすぎる点があった。そういう日本と海外の悪習の違いが浮き彫りになる作品だった。勿論、アブリルも日本の義母も「あなたが育てるより私が育てた方がこの子の為になるわ」という救いようのない愚考の持ち主だ。でも、それで母性がない=女を優先したということになるのだろうか?母性は育まれるものだし、一種の思い込み、勘違いという考え方もあると個人的には思う(経験として本能的な母性を感じたこともある)。そうでなければ、期待値以下の我が子にガッカリしたり、殺しが起きたりしない筈だからだ。ラストのアブリルの行動は母性がないことの決定打として描かれていると思うが、これもパニクった養育者がやりがちな過ちである。日本標準だと全ての事柄が決定打には欠けており、福祉には「再構築しなさい」と言われるだろう。全体としてそれくらい繊細でグレーゾーンで危ういものを描いている。感想次第でその人と仲良くなれるかなれないかがわかりそうな作品です(笑)2018年公開。

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