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ゆゆ勝手に映画評(2019)

 

「十二人の死にたい子どもたち」


杉咲花、新田真剣佑、北村匠海出演他。その日、12人の未成年たちが、安楽死を求め廃病院の密室に集まった。「みんなで死ねば、怖くないから」ところが、彼らはそこで13人目のまだ生あたたかい死体に遭遇。突然の出来事にはばまれる彼らの安楽死。あちこちに残る不自然な犯行の痕跡、次々起こる奇妙な出来事。彼らだけしか知らない計画のはず。まさかこの12人の中に殺人鬼が・・・?死体の謎と犯人をめぐり、疑心暗鬼の中、ウソとダマしあいが交錯し、12人の死にたい理由が生々しくえぐられていく。全員、ヤバい。気が抜けない。いつ誰が殺人鬼に変身するのか!?パニックは最高潮に。彼らは安心して“死ねるのか”怯えながら“殺されるのか”。堤幸彦が仕掛ける出口なしのノンストップ未体験リアルタイム型・密室ゲームスタート!

 

2点!!原作読んでます。何だかイイ話風にまとめているけど、内容極浅だぞ!?これ(|| ゜Д゜) 原作も沖方作品にしては凡庸でありきたりですが、映画はそれぞれのキャラクターも主張の濃さも結末に至る思考も展開も、まるで素人が描いた作品のよう(爆)アンリ(杉咲花)なんか、死にたい理由すら変わっちゃってるし。話し合いをかき乱すミツエ(古川琴音)やマイ(吉川愛)の発言がほぼカットされてしまっていることで、10代の死に対する抗い方のメタファーがすべて台無しにされてしまっています。シンジロウ(新田真剣佑)が笑みを見せないのも、彼のカリスマ性を各キャラクターに分散させたのも、キャラクター同士の対決が弱過ぎる原因になってしまっています。これなら、ストーリーの流れがぶつ切れになってしまってでも、各キャラクターの回想を入れてインパクトで発言を後押しした方が良いです。最後の最後でアンリだけ入れちゃうのも、堤監督が何がしたいのかサッパリわからないです(`Δ´) 「SPEC」や「TRICK」であれだけ濃いキャラクターを上手くまとめている堤監督なので、出来なくはないと思うんだけどなぁ(-""-;) 期待していた演技合戦も脚本が悪いので皆を生かしきれず(>_<) 今年一発目がこれだと幸先悪いなぁと苦虫を噛み潰す顔で劇場を後にする作品です。2019年公開。

 

「雪の華」

 

登坂広臣、中条あやみ主演他。東京―フィンランド。余命1年、最初で最後の恋に涙する―。世代や国を超えて愛される中島美嘉の名曲「雪の華」が、この冬、最高のラブストーリーになります。余命を宣告された美雪(中条あやみ)の夢は2つ―1つは両親が出会った<約束の地>フィンランドでオーロラをみること。そしてもう1つは、人生で初めての恋をすること。ある日、ひったくりにあった美雪はガラス工芸家を目指す青年・悠輔(登坂広臣)に助けられる。彼が働く店が危機になっていると知った美雪は、「私が出します、100万円。その代わり1ヶ月、私の恋人になってください」と、期限付きの恋を持ちかけて・・・。監督に「orange ‐オレンジ‐」の橋本幸二郎、脚本に「ひよっこ」の岡田惠和、劇伴にヴァイオリニストの葉加瀬太郎という実力派スタッフで贈る切ない想いに涙が溢れる、初雪の降る日に出会った2人の、1年のラブストーリー。

 

4点!!ティーン向けの恋愛映画かと思いきや、映像が綺麗でストーリーバランスも良く、大人でもそれなりに楽しめる作品になっていたのが、意外で良かったです(*^¬^*) オリジナル脚本でこれは凄いことです。流石、橋本監督×岡田惠和。劇伴も葉加瀬太郎のバイオリンの調べが、機微な感情を揺さぶり、ただただ美しさにウットリ(*´-`) 何より、中条あやみがいちいち可愛い。丸メガネ姿の可愛さに萌えまくる(笑)中条あやみがいるだけで日本なのに海外みたいなオシャレ空間になるってどういうことだ(・_・?) 高岡早紀が母親役ってどんなスーパー美人親子なんだ?中条さんの「#彼女とデートなうに使っていいよ」アングルが盛り沢山で、擬似彼氏な気分になれます( 〃▽〃) 登坂さんはファンではなく、ヤンチャで硬派な男が見せるぶっきらぼうな優しさ路線をいつまで続けるのだろう?と疑問が頭をよぎりましたが、ファンが観たい登坂さんを魅せることは成功していると思います(^¬^) 私は自分が病気なので、病気ものは苦手なのですが、本作は完全に恋愛寄りで描いていたのも好感が持てました。病気に頼りきっていないし、ちゃんとロマンティック。でも、美雪の「私、やりきった」という感情はすごく共感出来て、人は限られた時間を意識すると生き方も性格さえも変えて、一瞬足りとも無駄にしないように、その一瞬一瞬を大切に生きることが出来ます。美雪というキャラクターはそういう人間の美しくたくましい生き様を表現しきっていました(*^¬^*) ヘルシンキは恋が生まれる街ですよね。前半にもう少し悠輔がガラス作りに取り組む場面や想いを話すシーンがあれば、ヘルシンキでのデートがもっと良くなったと思います。「雪の華」のMVとしては満点で、映画としては、もう一捻り、一感動欲しかった作品です。2019年公開。

「​フォルトゥナの瞳」

神木隆之介主演他。愛か死か。その選択にあなたは涙する―大切な人の“死の運命”が見えた時、あなたはどうしますか?幼少期に飛行機事故で家族を失った木山慎一郎(神木隆之介)は、友人も恋人もなくただ仕事のみに生きてきた。しかしある日、「死を目前にした人間が透けて見える能力」―フォルトゥナの瞳―を持っていることに気付き、生活が一変してしまう。自分の力に苦悩する日々の中、偶然入った携帯ショップで桐生葵(有村架純)という女性に出会う。明るく、自分に対し夢や自信を与えてくれる彼女に心惹かれていき、孤独だった慎一郎の人生に初めて彩りが生まれる。互いに惹かれ合い幸せな日々を過ごす2人。しかしそれもつかの間、突然街ゆく人々が次々と透け始めてしまう。そして、ついには葵までもが・・・。「人は朝起きてから夜寝るまで9000回何かの選択をしている」愛する人の“死の運命”が見えた時、慎一郎は何を選択するのか。運命が見える男と、“死の運命”に導かれる女が織りなす心震えるラブストーリー。

4点!!原作読んでます。三木監督は苦手です。どんな素晴らしい原作も単調にしてしまうから(>_<) 仕掛けがある作品は特に。でも、今回は坂口理子さんとの共同脚本だったからか、クライマックスまでは良かったです。百田さんの本は、どこか死に引き寄せられるフィルターのかかったようなキャラクターが多いのですが、木山も葵も、死と隣り合わせにいながら、見事に生き生きとしたキャラクターに生まれ変わらせていました(*^^*) クライマックスの木山のギアチェンジに一気に引き込まれたのは、やはり神木くんの名演によるところが大きいと思います。葵は最初からフューチャーし過ぎでした。明らかにやり過ぎ(`Δ´)あと、盛り上げるために変えた設定により、完全に辻褄が合わなくなってます(爆)もう、やるとは危惧していましたが、何やってくれてるんだか(-_-;) 葵と黒川(北村有起哉)の神秘性は維持して欲しかったです。全然ゾクッと出来ない。種明かしはサラッとが基本なのに、ダラダラやり過ぎて流れた涙も引っ込んでしまいます(>_<) 観客に投げるくらいがベストなのに。台詞なしの映像だけにして、エンドロールの間か後に差し込むくらいでちょうど良かったと思います。有村架純の演技は良かっただけに生かされなさくて残念過ぎです。でも、原作が面白いですし、神木くんの名演にちょっとだけ泣きそうになったので、まぁ楽しめました(^_^;) 2019年公開。

「メリー・ポピンズ リターンズ」

エミリー・ブラント主演他。母親を亡くした家族のために舞い降りたミステリアスな魔法使いメリー・ポピンズ(エミリー・ブラント)。手からは何でも出てくるドクターバッグと、しゃべるオウムの傘。あなたの人生をカラフルに変えるのは、上から目線の魔法使い!ロンドンのバンクス家は、母を亡くした悲しみから抜け出せずにいた。そんな時、空から舞い降りたのは、魔法使いのメリー・ポピンズ。ちょっと“上から目線”のエレガントな彼女が、一風変わった方法でバンクス家の子どもたちの“しつけ”を開始。バスタブの底を抜けて、海底探検に!絵画の世界に飛び込み、華麗なるミュージカル・ショーを!!でも―彼女の本当の魔法は、まだまだ始まったばかりだった・・・。ディズニー史上最高のハッピーを―。「美女と野獣」のディズニーがおくる極上のエンタテインメント!!

6点!!前作は子どもの頃に観ています。エミリー・ブラント、超歌上手い!(*゜Q゜*) 「メリー・ポピンズ」は、ディズニー史上最もシンプルで難易度の高い作品ですが、ちゃんと前作のメリー・ポピンズを彷彿とさせるパフォーマンスが出来てます!(*゜Q゜*) これはかなり凄いことで、エミリー・ブラントが個性弱めな顔立ちだったのも、前作と重ねられて良かったのだと思います。あと、新旧パディントン対決なイギリス紳士代表の二人(//∇//) 二人とも大好きな俳優さんですが、役柄上、歌うシーンが少なくて残念です(>_<) ストーリーもシンプルで、全編ディズニーランドで一日の合間に行われているショーそのものなので、ショーに退屈してしまうタイプの方は寝てしまうかも(^_^;) 最初のイギリスの景色が本当に暗くて、曇りの日のロンドンはリアルにあんな感じなんだろうなぁ、鬱になるなぁと、イギリス市民に同情してしまいました(爆)でも、大人になったマイケル兄弟も子どもたちも皆可愛くて、古き良きイギリス映画な感じが良かったです(*^^*) 2019年公開。

「サムライマラソン」

佐藤健主演他。行きはマラソン、帰りは戦。安政遠足―1855年の幕末、安中藩士・板倉勝明が藩士を鍛えるために開催した、日本史上初のマラソンといわれる大会。勝てばどんな望みも叶えられるという夢のような大会のはずが、いつのまにか江戸幕府の陰謀によって、安中藩の存亡をかけた戦いへと変貌していく。私欲の為に走り始めた侍たちが、大切なものを守る為“真の侍”へと目覚めていく―。今、平成最後の幕末エンタテインメントが幕を開ける!豪華スターキャスト×アカデミー賞スタッフが贈る、史実に基づく幕末エンタテインメント。走れ!“勝つ”ためではなく“守る”ために―。

7点!!本作はキャストもですが、スタッフがとにかく適材適所、素晴らしい布陣で、期待して観に行きました。人間模様やそれぞれの思惑が混在しているけれど、ポイントを押さえた描き方をしているので、わかりやすいのが良いです。遠足が決まってからのリアルな上下関係や罠やズルが実際に起こりそうな「あるある」で、予定調和だけど少しそれを上回る面白さがあり、面白可笑しく観ることが出来ました。後半の戦部分は、クライマックスに向けてワクワクが高まる感じですが、ド派手なドンパチにはならず、意外と小さく収束したのも何だかリアルでした。安中藩の大きさがわからないのですが、小さな藩にあんなに隠密散らせられるほど、当時の幕府に余裕はなかったんじゃないかなぁと思いました。あと、「十三人の刺客」寄りなグロさもあったので、お子さんは注意かもです(>_<) しかし、山道の十五里=60kmって、当時のジャパニーズ侍、全然フヌケじゃないよ!凄過ぎるよ!と長谷川藩主のムチャ振りを黙々とこなす侍たちに心の中で拍手喝采でした(*^▽^*) オリンピックサポートムービーや史実を知るという意味ではよく出来ているけれど、エンタメとしてはもう少し見せ場があった方が、一旋風巻き起こせたんじゃないかなと、惜しい作品でした。2019年公開。

「​アクアマン」

ジェイソン・モモア主演他。海中で暴れろ。その日人類は、海底からの道の脅威に襲われる―。人類を超えるテクノロジーと巨大モンスター軍で地球征服を狙う、アトランティス帝国。海の生物すべてを味方にする力を持つ男、アクアマン(ジェイソン・モモア)がやむなく立ち上がるが・・・。人間として育てられた、海底国アトランティスの末裔。彼は、サメをはじめ地球の魚すべてを従えて戦うことができる男、アクアマン。地上を超える道の文明を持ったアトランティスが、人類の支配を狙い侵略を始めたとき、彼が守るのは―地上か、それとも海か。期待のヒットメイカー、ジェームズ・ワン監督と「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のスタントチームが贈る、人類未体験・予測不能の海中バトル・エンターテインメントが幕を開ける!

5点!!ジェイソン・モモアの筋肉美だけを楽しみに観に行きました。案の定、2時半弱はバカ長くて、しかも7つの海?(4つはアトランティスにあるから3つ)みたいなのを巡るロード・オブ・ザ・リングみたいな流れになったので、何で前後編にしなかったんだろう?眠い・・・と思いながら観てたら、クライマックスで力尽きて寝落ちしました(+.+).. 海底のアトランティス王国は竜宮城をパワーアップした美しさで海中バトルシーンも見慣れなくて面白かったです。弟役の俳優さんもイケメンでした(*^^*) その後はロード・オブ~な上に同じアクションシーンの繰り返しで、ひたすら辛いです。メラも強さ以外は好みじゃないし。マーベルのソーとハルクみたいにセット売りくらいが丁度良い気がします。モモアさんはイイ筋肉でした(*´∇`*) 2019年公開。

「女王陛下のお気に入り」

オリヴィア・コールマン、エマ・ストーン、レイチェル・ワイズ主演他。ごめんあそばせ、宮廷では良心は不要縁よ。気まぐれな女王とその幼馴染が国を動かしていた。18世紀初頭、イングランド。そこに現れた一人の侍女。女王の寵愛を巡って稀代のドラマが幕を開ける・・・。ルイ14世のフランスとの戦争中のイングランド。揺れる国家と女王のアン(オリヴィア・コールマン)を、幼馴染のレディ・サラ(レイチェル・ワイズ)が操っていた。そこに、サラの従妹で貴族から没落したアビゲイル(エマ・ストーン)が、召使として働くことになる。サラに気に入られ、次女に昇格したアビゲイルだったが、生き残りをかけてその野望が芽生え始める―。第91回アカデミー賞最多8部門10ノミネート、ベネチア国際映画祭W受賞他、世界の映画祭で主演女優賞22受賞、44演技賞受賞するなど、各映画賞で絶賛の嵐!鬼才ヨルゴス・ランティモスが贈る、王国を揺るがし歴史すら変えた、きらびやかな宮廷を舞台に起こる愛と権力をめぐる3人の駆け引きを、ドラマティックとエレガントを極め描いた一大エンターテインメント。

9点!!ヨルゴス・ランティモス監督のシニカルな笑いが好きです。それを真面目な顔してシラッと演じる美魔女レイチェル・ワイズも大好き(笑)また目隠しされてるし(笑)3人それぞれのファーストシーンからもう面白くて、アヒルレースのシーンで早くもこれは傑作だと確信しました(*^¬^*) サラの機知に富んだ鋭利な切り返しに、舌を巻きながらも吹き出しまくりです。「そんな猛者は私だけよ」とか最高過ぎる(笑)アンとサラの秘密を知った時のアビゲイルの表情も面白過ぎる(笑)ニコラス・ホルトの髪型も笑わせに来てるし、皆、言動がストレート過ぎ(笑)ハイテンポのコントを観ているようでした(*^▽^*) 中盤以降は、作品の雰囲気がどんどん変化していきます。ヨルゴス監督の作品は、森と動物がよく出てくるのですが、この2つは、人間は最も動物的な生き物で、常にどこから敵に攻め込まれるかわからないまま、怯え、朝になるのを祈りながら、手探りで進むしかないという人生観の象徴だと感じました。アンは17人もの子を亡くしていて、彼女を闇から連れ戻せるのは、幼い頃からの親友のサラだけ。アンにとって、“主食”はサラだけで、アビゲイルはサラがいるからこその“嗜好品”に過ぎなかったのだと、アビゲイルが悟った時のエマ・ストーンの表情にはゾクゾクさせられました。娼館でのサラと従者とのやり取りの、サラの男前っぷりには惚れさせられました(//∇//) オリヴィア・コールマンのラストカットのダークサイドに堕ちてしまった表情の崩れっぷりも凄いです。あんな表情見せられたら、悲しくて手を差し伸べられずにはいられない(;_;) アンもサラも、もう少しプライドと傲慢さを捨てられていたら、アビゲイルが割ってきても、友情は修復出来たのだと思います。かけがえのない者を失った二人と失わせた者の人生に、再び光が灯る日は来るのだろうか?と、高慢で滑稽な3人の人間臭さを愛し始めてしまったところで、物語は幕を閉じます。灯りが消え、廻るのを止めてしまったメリーゴーランド・・・人生は切なさと業に満ちています。可笑しみと悲しみをシニカルなユーモアで描ききった傑作です(*^▽^*) 2019年公開。

「翔んで埼玉」

二階堂ふみ、GACKT主演他。「テルマエ・ロマエ」シリーズの監督が贈る、邦画史上最大の茶番劇。その昔、埼玉県人は東京都民から、それはそれはひどい迫害を受けており、通行手形がないと東京に出入りすらできず強制送還されてしまうのだった―。埼玉への徹底的なディスりが強烈なインパクトを放つ、衝撃的コミック「翔んで埼玉」がスクリーンで完全再現!“埼玉の対抗組織・千葉”や“高みの見物・神奈川”、“秘境・群馬”ほか茨城、栃木など関東圏一帯を巻き込んだ一大スペクタクルが加えられ、必要以上にスケールアップした【愛と革命の物語】が誕生!壮大かつ大真面目に郷土愛に向き合う空前絶後のディスり合戦開幕!

7点!!埼玉と千葉の土地抗争問題で映画になるほど、尺と盛り上がりが可能なのか?と半信半疑でしたが、関東圏(主に群馬)がサバイバル・アドベンチャーな国になっていました(@ ̄□ ̄@;) これらに対して、大阪辺りはどう傍観しているのだろう?大阪も出てこないかなと気になってしまいました(^_^;)GACKTが、ぉぉぅ・・・となるくらい体張りまくりでした(笑)ふみちゃんのカツラもたまにズレてた(^_^;) 麗たちは千葉・埼玉くんだりから都庁まで走ってきたのか?その辺りはファンタジー感満載でしたが、埼玉出身の芸能人だけでなく、埼玉生まれまで集めて、かなりバラエティーに富んだ配役で製作側の執念を感じました(*^^*) 「テルマエ・ロマエ」よりハイテンポなワンダーランドがどう転がるのか予想がつかなくて、笑いのツボの押さえ方も絶妙。ディスられてても、愛があれば嬉しいものなのだなぁと、自分にも寛大な日本人の心があることに気付かされました(*^¬^*)埼玉には本当にあんな可愛らしい白子鳩がいるのだろうか?狛江・・・執事なのか・・(笑) 騙されたと思って観ていただければ関東圏の方なら笑えます!2019年公開。

​「君は月夜に光り輝く」

永野芽郁、北村匠海主演他。あなたのせいで、行きたくてしょうがない。余命ゼロの彼女がクラスメイトの僕に託したのは、叶えられない願いの「代行」だった。高校生の岡田卓也(北村匠海)はクラスの寄せ書きを届けるために行った病院で、入院中の同級生・渡良瀬まみず(永野芽郁)と出会う。明るく振る舞う彼女が患う病気は“不治の病・発光病”。細胞異常により皮膚が発光し、その光は死が近づくにつれて強くなるという。そして、成人するまで生存した者はいない―。卓也は病院から出ることを許されないまみずの“叶えられない願い”を代わりに実行し、その感想を伝える【代行体験】を行うことに。代行体験を重ねるごとに、まみずは人生の楽しみを覚え、卓也は彼女に惹かれていく。しかしその反面、迫りくる死の恐怖が2人を襲う。そして卓也に隠された“ある過去”を呼び覚ます。死が近づくほど、美しく輝きだす命。限られた時間を精いっぱい生きた先に待っている未来とは―?この春、「君月」の儚くも美しい命の輝きに、日本中があたたかな涙に包まれます。

7点!!原作未読です。闘病ものは苦手だし、月川さんの普段の学園ものは正直大したことないけど(爆)、彼が描き出す「生と死」には虚を衝かれる力と美しさがあります。そして、その世界に北村匠海はよく似合う。透明な水のようにしなやかでキラキラと輝いています。「キミスイ」と同系統な役柄だけど、月川さんのこの世界観には、北村くんがベストなのだと納得せざるを得ないです。まみずは星とか雪の結晶のような女の子。元気印の代名詞みたいな永野芽郁ちゃんが、まみずをどう演じるのか想像がつかなかったけれど、彼女はきっと感覚で微調整しながら演じられる女優さんで、力強く生きようとするまみずと、17歳で死に向き合う怖さや揺らぎを、見事に体現していました。末恐ろしいです(*^^*) もうこの手の映画で感涙出来る年じゃないのに、「あれ?おかしいな」と、自分でも涙が流れていることに気づかないくらい、自然にボロボロと涙が零れていました(;_;) 台詞が素晴らしくて、もうミッチーパパの台詞だけでもすごく共感出来ます。畳み方が少し韓国映画に近いものがあります。生きることを諦める為に作ったリストが、精一杯生きた証に変わっていく過程が丁寧で、シンプルなストーリーすべてを煌めかせ、閉じ込めた結晶のような作品。日々の澱みが洗い流されます(*^^*) 2019年公開。

「​九月の恋と出会うまで」

高橋一生、川口春奈主演他。運命の人が僕じゃなくても、僕はあなたを守りたい。ちょっと不思議なマンションに引っ越してきた志織(川口春奈)は、小説家志望の隣人・平野(高橋一生)と運命的に出会う。そして、新しい部屋で突然聴こえてきた不思議な声―「こちらは一年後の未来です。あなたに危険が迫っている」それは強盗殺人に遭うところだった志織を助けようと時空を超えて届いた、未来からの誰かの声だった。相談を受けた平野は、助かった志織に<タイムパラドクス>が生じていることに気付く。それは一年後、志織の存在が消えることを意味していた。必死に自分を助けようとする平野に惹かれていく志織だったが、平野との別れは近づいていた・・・。“未来”が彼女を消すまでの、365日。一途な想いに涙する切ない奇跡の恋物語。「書店員が選んだ、もう一度読みたい恋愛小説第1位」感涙必至にロングセラー、ついに映画化。

2点!!可もなく不可もなくなザ・デートムービー。ファッションやセットはやたらトレンディなのですが、盛り上げ方や演出が90年代な古さです(-_-;) あと、映像故に最初から声の正体が丸わかりですしね(爆)二人がくっつきそうでくっつけない感じとか、平野が走り出せない障害をもっと明確に用意した方が良かったと思います。あれじゃ結局、誰が志織を助けてもいいことになっちゃってますから(>_<) 高橋さんの始終意味深な演技に意味がある前提で観ちゃいましたよ(>_<) サロンの風変わりな住人たちも小説ならもっと出てくるんだろうなぁと。大人の恋は急がなくても大丈夫ということですかねー。主人公の生死がかかっている割りには疾走感とか危機感とか皆無な作品でした。2019年公開。

「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」

シアーシャ・ローナン、マーゴット・ロビー主演他。女王は私ひとりだけ。0歳でスコットランド女王、16歳でフランス王妃となったメアリー・スチュワート(シアーシャ・ローナン)。未亡人となった18歳にスコットランドへ帰国し、エリザベス1世(マーゴット・ロビー)が統治している隣国イングランドの王位継承権を主張する。恋愛、結婚、出産を経験し、若く美しく自信にあふれたメアリーに複雑な思いを抱くエリザベス。誰よりも理解し合えたはずの孤独な女王たちは、従姉妹でありながらも恐れ合い、それぞれ陰謀渦巻く宮廷の中で運命に翻弄されていくのだった・・・。メアリー・スチュワート×エリザベス1世。女王という運命がふたりを翻弄する。アカデミー賞ノミネート女優ふたりが演じる、激動の16世紀英国を生きたふたりの女王。

8点!!イングランドとスコットランドの大河ドラマそのもので、歴史の勉強になる作品です。でも、脇役たちのキャラクターを知らないと全然誰が何のために動いているのかわからないかも。メアリーの方が明らかに王位継承権が上で、配偶者も息子もいるのに、エリザベスの権威が揺るがなかったということは、よほどエリザベスに叡智があったのか。それか、メアリーの美点が欠点となったように、愛する人さえ寄せつけず、何も持たざる者の方が強いということか。皆に愛される女王ではいけないだなんて悲し過ぎるじゃないか(;△;) メアリーは勝ち気で頭も良く、帰国した際にイングランドに攻め込めば勝てたような気がしますが、女性ならではの見せかけの譲り合いが敗因だったということでしょうか。本当に足を引っ張る人間ばかりに囲まれた不運な人生だったのだなぁという印象を受けました(>_<) 二人の密談での会話は、出来ることなら仲良く理解し合いたいのに、椅子は一つしかないし、互いに譲る気がないから、それ故の会話が悲しかったです。なんか、すべて男性だったなら避けられたかも知れないと感じてしまうことがより悲しいです。男性は女性の上に立たなきゃ気がすまない生き物なのだろうか?心より力なのだろうか?と、今も変わらない考えがあるからこそ、彼女たちの人生に想いを馳せたくなる秀作です。2019年公開。

「キャプテン・マーベル」

ブリー・ラーソン主演他。1995年X月X日、空から降ってきた謎の女性。驚異的な力を持つ彼女は、身に覚えのない“記憶”のフラッシュバックに常に悩まされていた。そしてその記憶に隠された秘密を、自在に姿を変える正体不明の敵が狙っていた・・・。彼女は一体、何者なのか?真実が明らかになるとき、すべてが覆る―。誰が敵か、何が真実か―アベンジャーズ誕生の鍵を握る存在・・・彼女の名は―キャプテン・マーベル(ブリー・ラーソン)。予測不能のサスペンスフル・アクション・エンターテインメントが幕を開ける!

9点!!開始2秒で泣いたの意味がわかった(笑)ブリー・ラーソンが終始可愛いです。彼女が演じてきた中では一番普通でないのに、普通に見える等身大のキャラクターです。ウーマンというよりはガールという言葉が似合う(*^¬^*) ストーリーもGOG色が強くて、オールドアメリカンな曲をかけてhappyに戦う感じが良かったです♪「エージェント・オブ~」とのクロスオーバーや、過去を描くことでマーベルのちょっとした謎が明らかにされるのも、マーベルヒーロー誕生の物語+と面白かったです(*^^*) 王道だけど明るいサスペンスという感じで、原作設定とも違うので「どうなるんだろう?」とキャラクターのキャロルの心情に入り込んで観ることが出来ます(*^¬^*) ジュード・ロウが○○かと思ってました。再登場しないかなぁ(*´∇`*) キャロル=ブリー・ラーソンが超キュートだったので、単独続編が楽しみです☆2019年公開。

「バンブルビー」

ヘイリー・スタインフェルド主演他。はじめての親友は黄色い地球外生命体だった―。1987年、海辺の田舎町。父親を亡くした哀しみから立ち直れない思春期の少女チャーリー(ヘイリー・スタインフェルド)は、18歳の誕生日に、海沿いの小さな町の廃品置き場で、廃車寸前の黄色い車を見つける。自宅に乗って帰ったところ、この車が突如、変形<トランスフォーム>してしまう。驚くチャーリーを前に、逃げ惑う黄色い生命体。お互いに危害を加えないことを理解した瞬間、似たもの同士のふたりは急速に距離を縮める。チャーリーは、記憶と声を失い“何か”に怯える黄色い生命体に「バンブルビー(黄色い蜂)」と名前をつけて、かくまうことを決めた。ボロボロに傷ついたバンブルビーと、心に傷を抱えたチャーリー。思いがけず親友となった二人に、予想もしない運命が待ち受けているのだった―。「トランスフォーマー」はじまりの物語。

8点!!監督、トラヴィス・ナイトだ!と知り、ワクワクしながら観に行きました(*^^*) 本編より面白かったー(*´∇`*) マイケル・ベイじゃないから綺麗に二時間以内にまとまってたのかな(笑)戦時中のサイバトロン星の迫力あるバトルとか、どうやってバンブルビーが脱出したのかとか、地球にきてからのビーの命懸けのサバイバルとか、その後を知っているだけにグッと来るものがありました(;_;) ヘイリー・スタインフェルドが終始、魅力的で目が離せないです☆ 元々好きな女優さんなので、これで本格ブレイクするとすると良いなぁ(*´∇`*) ヘイリーは少年っぽさがあるので、トランスフォーマーファンの男性にもすんなり受け入れられるんじゃないでしょうか(*^¬^*) メモ役のジョージ・レンデボーグ・Jrくんも味があって良かったです。バトルシーンもサイバトロンでは相変わらず誰が誰だかワケわかんなかったけど(メガトロンとか最初の五人衆とかいると思ったらいなかった)、クライマックスはほぼタイマンで、人間の動きも少なかったので、ちゃんと応援出来ました(いつもよくわからない内に終わってる(爆))。オプティマスはいつも来るのが一足遅い(^_^;) 今回も一日早ければ全然違ったのに、何にあんなにいつも足止め食らってるんだろう?(^_^;) あと、巨大生物との相性は、やはり少女の方が良いです。ビーはめちゃめちゃ可愛いけど、+α可愛さを補強するという意味でも女の子の方がエモーショナルに響きます。本編でオプティマスが死んじゃった時は、あー死んじゃったくらいに思っただけだったけど、本作でビーが倒れた時はチャーリーに感情移入して泣きそうになれました(^^) あと、二次大戦中にビーが活躍したという時系列が崩壊していましたが、「X-MEN」みたいな感じで崩壊してもそれはそれで良しみたいな感じなのでしょうか?(汗)きちんとテーマや成長があり、チャーリーもビーもめちゃくちゃ可愛くて、子どもから大人まで楽しめる王道エンタメ!本編よりかなり好きな作品になりました♪ 2019年公開。

​「ダンボ」

コリン・ファレル出演他。「羽ばたけ!」大きな耳を勇気の翼に変えて―。サーカスに愛らしい小象が誕生した。“大きすぎる耳”をもった小僧は“ダンボ”と呼ばれ、ショーに出演しても観客から笑いものに。ある日、ダンボの世話を任されたホルト(コリン・ファレル)たちが、悲しむダンボを元気づけるため遊んでいると、その“大きな耳”でダンボが飛べることを発見する。“空を飛ぶ小象”の噂は瞬く間に広がり、ダンボで金儲けを企むものによって、ダンボは愛する母象ジャンボと引き離されてしまう。母を想うダンボに心動かされたホルトの家族とサーカス団の仲間は力をあわせ、ダンボの捕らわれた母を救い出す作戦がはじまる!ディズニーとティム・バートン監督が贈る新しい「ダンボ」の物語。

8点!!原版はダンボ視点で、実写版は人間視点です。その為、前半はダンボが語らないので物足りなさを感じましたが、中盤から人間視点ならではのオリジナルストーリーが幾つも展開され、原版をオマージュしたものもあり、驚かされました(*^O^*) リアリティはゼロでファンタジー一択でしたが(^_^;) 小象の耐久性って多分小さな子ども一人が精一杯ですよね(^_^;) ダンボは話さずとも、生後2日とかであんなに怖い目に合わされて、もうその事実だけで結構泣きそうになりました(>_<) ダンボとミリー(ニコ・パーカー)の瞳が似ていたのは二人の立場が似ているので、敢えてかな?エヴァ・グリーンは短い髪の方が似合いますね(*^^*) 皆、悪役顔なので、いつだれが裏切るかと思って観てしまいました(^_^;) フライングシーンは原版より遥かに多いし、長く飛びまくりだし、その他の危険も加わっていたので、毎回ハラハラしっぱなしでした(*^O^*) ダンボが産まれた時からずっと追いかけるストーリーなので、「羽根がないと・・・。」という不安を克服するシーンは素直に親心で感動しました(^^) 「メリー・ポピンズ リターンズ」と同じでディズニーランドな世界観に若干退屈してしまうのと、悪役が単純過ぎること以外は面白かったです。2019年公開。

​「バースデー・ワンダーランド」

声の主演は松岡茉優。一生に一度の誕生日、あなたを奇跡の冒険へ!誕生日の前日、自分に自信がないアカネ(声:松岡茉優)の目の前に突然現れたのは、謎めいた大錬金術師のヒポクラテス(市村正親)とその弟子のピポ(東山奈央)―「私たちの世界を救って欲しいのです!」と必死にアカネに請う2人。そしてアカネが無理やり連れて行かれた世界は、骨董屋の地下室の扉の先から繋がっていた<幸せな色に満ちたワンダーランド>!不思議な動物や人が住む世界から、色が消えてしまう!その世界を守る救世主にされたアカネが大冒険の果てに下した、人生を変える決断とは?自分に自信がないアカネは、幸せ色の国へ!それは、失くしていた“宝物”を見つける感動の冒険。

3点!!松岡茉優ちゃんは何をやっても上手いけれど、やはり小学生の声には大人過ぎて、最近の吹替はキャラクターの年齢と合わない年齢の俳優をあてることが多くて、何だかなーと憂いてしまいました。あと、アカネの年齢が小学校高学年だということはわかるけど、何歳かわからないというのは、こういう物語において、発言を判断しかねることが多く困ります。ロシアのイラストレーターのイリヤ・クブシノブをキャラクターデザインに起用したのが功を奏して、水彩画のような優しく滲んだ花木やすべての角が丸く見えるような景色とキャラクターの可愛さはヨーロッパのアニメを観ているようでした(^^) でも、日本のアニメのどこかで観たようなキャラクターがわんさか出てきてオリジナリティには欠けると思いました。あと、アカネをもう少し動かした方が良い。行く前よりは変わって帰ってくるけど、アカネ何もやってなくない?風の女神って何?って思われても仕方ない感じになっちゃってます。展開も読めちゃうし、何度もクレヨンしんちゃんがよぎるし、綺麗なものだけ集めました!みたいな見え透いた感じが大人には×で、小学生以下向けアニメーションです。2019年公開。

​「シャザム!」

ザッカリー・リーヴァイ主演他。見た目はオトナ、中身はコドモ。世界救うつもりなのに、明日学校かよー。身寄りのないイマドキの悪ガキ、ビリー・バットソン(アッシャー・エンジェル)。ある日、彼はナゾすぎる魔術師から「選ばれし者よ・・・」とかなんとか言われ、スーパーパワーをゲット!悪ガキ仲間のフレディ(ジャック・ディラン・グレイザー)といっしょに、スーパーマンにも負けない怪力をアチコチで試すわ、稲妻パワーをスマホの充電にムダづかいするわで、中学レベルのピュアハートで悪ノリ全開!止まらない!そんなスーパーパワー絶賛ムダづかい中のビリーの前に、これまたナゾすぎる科学者Dr.シヴァナ(マーク・ストロング)が現れ、せっかく手に入れた魔法のチカラを狙われることに・・・。さらには“7つの大罪”とかいうキモ強そうなクリーチャーたちがゾロゾロ召還されちゃって、相棒のフレディもさらわれちゃって・・・遊んでる場合じゃないんじゃね?と気づいた彼は、ヒーローらしく本格アクション満載で、最凶激ヤバの敵を倒し、仲間のピンチを救えるのか!?思春期ど真ん中の悪ガキが、ある日突然世界の救世主に選ばれちゃって、悪ノリ全開!笑いで世界を救うのだ!

10点!!スーパーヒーローものと里親一家との家族もの、彼らに心を開くまでの主人公の成長もの、親友との友情ものが見事なアンサンブルを奏でており、とても温かな気持ちになれたり、笑ったり、テンポの良い迫力バトルに引き込まれたり、最高に楽しい映画です(*^O^*) ディズニー映画みたいなエンタメに溢れまくっている作品で、何より、ビリーとフレディが良いコンビで二人とも美少年!ヒーローとして目覚めてからのアッシャー・エンジェルくんの「シャザム!」と言い方に萌えます(*´∇`*) 他のキャラクターたちも皆、魅力的で、話が進む度に彼らを好きになっていきます(*>∇<*) 原作を知らないので、クライマックスの展開はかなり予想外で(笑)、驚き笑いながら、ヒーローもので悲しくない予想外、しかも起爆剤になる展開って凄いなぁと感心してしまいました(*^^*) 残念なのが、変身するともれなく皆、可愛くなくなってしまう謎(爆)色々と雑すぎるヒーロー設定は、シャザムのキャラ設定なら、むしろありかなと(笑)ビリー&フレディコンビが可愛過ぎるので、早く続編観たい!と期待大です♪ 2019年公開。

 

「​ビューティフル・ボーイ」

ティモシー・シャラメ、スティーヴ・カレル主演他。すべてをこえて愛してるー成績優秀でスポーツ万能、将来を期待されていた学生ニック(ティモシー・シャラメ)は、ふとしたきっかけで手を出したドラッグに次第にのめり込んでいく。更生施設を抜け出したり、再発を繰り返すニックを、大きな愛と献身で包み込む父親デヴィッド(スティーヴ・カレル)。再生への旅はまだ始まったばかり・・・。父親と息子、2つの視点、2冊の回顧録を映画化。堕ちていく息子を信じ続けた8年間。ジョン・レノンの名曲が彩る、痛ましくも美しい愛と再生の記録。

9点!!ティモシー・シャラメの病んでく姿が、かつてのレオナルド・ディカプリオと重なりました。外見が似ているわけではないし、ティモシーはティモシーの演技スタイルがちゃんとあるので、やはり彼は凄い才能なのだと思いました。才能が静かにスパークしてた(*^^*) 薬物の啓発映画ではないと言ってましたが、結果的に心震える啓発映画になっていて、終わり方が最高に響きました。劇中、「薬物にハマった段階で、その家族は喪に服しているようなもの」と表現していました。生きているのに救えなくて、毎日「今日死んでしまうかも知れない」と、死に駆け足の我が子を見ているしかないのは、相当な辛さだと思います。スティーヴ・カレルも好きな俳優ではなかったけれど、世界のすべてよりも愛しているのに、今の薬物をしている我が子は受け入れられないという葛藤と矛盾が痛いほどに伝わる名演で、その親心にとても共感し、胸が詰まりました(;_;) 自然豊かな土地で素敵な家があり、天使みたいな弟妹たちがいて、家族も皆、自分を愛してくれているからこそ、心に大きな穴が空いている哀しさが際立っていました。薬物がその家族に与える影響ももの凄いのだなって。学校であらゆる薬物が手に入り、友だちから勧められる環境に大人たちが甘んじているのが、アメリカの最大の腫瘍なのだと思います(`Δ´) ティモシーも特に好きな俳優ではありませんでしたが、これは次作が見逃せないなという、皆が素晴らしい化学反応を起こしている作品です。2019年公開。

「​小さな恋のうた」

佐野勇斗主演。森永悠希、山田杏奈、真栄田郷敦共演他。届け、あなたに―。国境を隔てた一人の少女との出会い。仲間の遺した一曲のデモテープ。このやさしい歌が、世界を変える。沖縄の小さな町。日本とアメリカ、フェンスで隔てられた二つの「国」が存在する場所。そこでは、ある高校生バンドが人気を集めており、プロデビューが決まる。しかし、喜びの絶頂の中、一台の車が突っ込み、バンドは行く先を失ってしまう。そこに現れた、一曲のデモテープと、米軍基地に住む一人の少女(トミコクレア)。それらによって、止まった時計の針は前に進み始める。フェンスの向こう側に友の“想い”を届けるため、彼らは再び楽器を手に立ちあがる。MONGOL800が2001年にリリースした楽曲「小さな恋のうた」。MONGOL800の楽曲に込められた知られざるメッセージを導き出し、二つの国と共に生きる若者たちの生きた青春を描き出します。

7点!!森永悠希くんと山田杏奈ちゃん目当てで観ました。作品ごとに全然顔が違う佐野くんは、今回はイケメンver.でした(笑)モンパチは世代なのに2曲くらいしか知らなかったので、バンドの経歴をサラッとさらってから鑑賞。彼らが歌うモンパチが、スクリーンを通すとより良くて、ストーリーとか飛んでっちゃうくらいの破壊力でした(*^O^*) いわゆる俳優さんが歌うきちんと役を通して魂を込める歌い方です(寺尾聰とか菅田将輝みたいな感じ)。佐野くんのお兄さんな低音に山田杏奈ちゃんのパワフルで天使な高音が良い意味で裏切られたというか、予想以上に素敵なバンドに仕上がってます(*^^*) ストーリーは、生者と死者の境が曖昧な場所が多い沖縄が舞台なので、ファンタジックな設定もストンと現実だと納得出来ましたし、大人の事情や言い訳を軽く飛び越えてくる、まだ子どもの亮多たちのストレートな青春や友情がとても眩しかったです。それでも飛び越えられない沖縄の不条理さもちゃんと描いていて、当たり前だけど、基地の中はアメリカで彼らはパスポートも持たずに、日本にいるんだなって、改めて突きつけられました。沖縄問題に関しては、私は報道規制がされてると思っているので、なんか、もっとデモとか事件のその後とか住んでいる日常とか、もっと誰でも知れるようにしなければいけないと感じました。慎司(眞栄田郷敦)のギターの件りでの舞(山田杏奈)の爆発にちょっとグッと来ました。リサ(トミコクレア)の両親の気持ちもよくわかるし、敵対しがちな国が隣り合わせにいる難しさと怖さもよく理解りました。マイナスはリサの服装が殆ど変わらない違和感が勿体なかったです。多分大きな規模では公開されないと思いますが、青春ものとしても歌ものとしても最高に心震える作品なので、皆に届いて欲しいです!2019年公開。

​「キングダム」


山崎賢人主演他。すべてを賭ける夢はあるか。紀元前の中国。七つの国が熾烈な争いを繰り広げていた500年に及ぶ動乱の春秋戦国時代。秦の国に貧しくとも夢を持つ二人の少年がいた。天下の大将軍になることを目標に、日々、剣術の鍛錬に励んでいた戦災孤児の少年・信(山崎賢人)と漂(吉沢亮)。そんなある日、漂だけが王宮で仕えることに。しかし、王宮で上を目指していたはずの漂は、血まみれで信の前に現れ、信にある地図を託し、力尽きてしまう。漂の遺言に従いその場所へ行くと、そこには漂に瓜二つの秦の国王・嬴政(えいせい)(吉沢亮・二役)が。前人未踏の中華統一を目指す嬴政とともに歩むことを決意した信。梟鳴(きゅうめい)族の末裔である河了貂(かりょうてん)(橋本環奈)や山界の王・楊端和(長澤まさみ)など、多くの強者を味方につけ、信と嬴政は誰も成し遂げていない中華統一を目指すことに。そんな中、国王の弟・成蟜(本郷奏多)が反乱を起こし、王の座を巡って壮大な戦いの火蓋が切られる!すべて、奪還する。その先につづく、夢のために。大人気漫画を実写化した壮大なスペクタクル歴史エンターテインメント。

6点!!原作未読です。中国ロケ凄いなぁ。映画化が決まった時は、日本じゃ絶対形にならないだろうと思ったけど、中国班さすが(*゜Q゜*) でも、やはり日本の漫画実写化の枠は出ていなくて、中国セットが完璧なだけに、もっとエモーショナルな展開を期待してしまいますし、それぞれのキャラクターの生かし方がいまいち。日本漫画育ちの男の子は満足すると思いますが、映画として観るならもっと李信付近の史実に寄せるか、高嶋さん、満島くん、本郷くん辺りの見せ場を作ってあげた方が全体的に熱くなれた気がします。大沢さんの異様さだけが際立っていて、長澤まさみと橋本環奈がメインなのに見せ場なさ過ぎでした(>_<) 左慈役の坂口拓さんのアクションが綺麗で、久々に観ましたが見惚れました(*´∇`*) もっとメジャー作品に出て欲しいです。マイナーキャラ揃いの漫画として盛り上げたいのか、中国映画を凌ぐ歴史大作として見せたいのか、イイトコ取りしたい雰囲気が出ちゃってて最後までどっちつかずなのが、残念でした(´-ω-`) 佐藤監督らしく合格点までには上げてきてるけど期待値は超えられていない作品です。2019年公開。

「アベンジャーズ/エンドゲーム」

ロバート・ダウニー・Jr.、クリス・エヴァンス出演他。最強たちの、逆襲が始まる―。最強を超える敵サノス(ジョシュ・ブローリン)によって、アベンジャーズのメンバーを含む全宇宙の生命は、半分に消し去られてしまった。大切な家族や友人を目の前で失い、絶望とともに地球に取り残された35億の人々の中には、この悲劇を乗り越え前に進もうとする者もいた。だが、“彼ら”は決して諦めなかった。人類の半分が消えた地球―ヒーローたちさえも半減・・・。“今はここにいない”仲間たちのために、最後にして史上最大の逆襲に挑む!

10点!!3時間2分は本当に体が固まるくらい長かったですが、クライマックスのアクションシーンの壮観なこと!w( ; ゜Д゜)w ハリウッド俳優の半数くらいが集結したのかという豪華さに一瞬、え?CG?と思ってしまいました(^_^;) しかも、改めて観るとハリウッドのミニシアター班が多く、彼らが団結して戦っているのがまたファンタスティック!(*´∇`*) これまでのシリーズを振り返る旅路といい、まさに、MCUの集大成でした(*゜Q゜*) そんな豪華なキャストの中、ジョン・ファヴローの立ち位置とか色々と粋な演出が多く、観客がともにこれまでのシリーズの旅が出来る構成が良かったです(*^¬^*) マーベルの壮大な絵巻物を観ているようでした。ファヴローにはチーズバーガーではなく、キューバサンドと言って欲しかった(笑) 個人的に、総当たり戦にはウォンがいないとダメなんじゃないかなぁと思っていたので、ドクター・ストレンジ班がやはり凄いなと。サノスが全攻撃の方角を変えるキャプテン・マーベルの強さって一体( ; ゜Д゜) ブリー・ラーソンの髪は長い方が可愛いので、伸びることを祈ります。予告編にあったトムホの旅路はいつか出てくるでしょうか?やはり、アイアンマン×スパイダーマンの師弟関係は好きだなぁ。再会に一番胸が熱くなるコンビでした(*^¬^*) スカヨハはまさかの展開で、単独シリーズはどうなるんだろうと思ってしまいました。過去の旅路は、シリーズ全部を把握していないとついていけないし、若干ダルいなと思ってしまいましたが、彼らの救済という意味では必然性があり、見事なまとまりに、拍手喝采です(*^O^*) コミックスの展開と全然違うワクワクさや、コミックスの展開を予期させるものもあり、今後が楽しみです。おまけの“音”は何の音でしょう?今まで通り、難解(^_^;) 前作と違い、ずっとアクションシーンでアドレナリンどばっーというストーリーではないので、しっかりリラックス出来る服装と脳で臨んでください(*^^*) 2019年公開。

​「愛がなんだ」

岸井ゆきの主演他。全部が好き。でも、なんでだろう、私は彼の恋人じゃない。猫背でひょろひょろのマモちゃん(成田凌)に出会い、恋に落ちた。その時から、テルコ(岸井ゆきの)の世界はマモちゃん一色に染まり始める。会社の電話はとらないのに、マモちゃんからの着信には秒速で対応、呼び出されると残業もせずにさっさと退社。友達の助言も聞き流し、どこにいようと電話一本で駆けつけ、平日デートに誘われれば余裕で会社をぶっちぎり、クビ寸前。大好きだし、超幸せ、マモちゃん優しいし、だけど。マモちゃんは、テルコのことが好きじゃない。テルコ、マモちゃん、テルコの友達の葉子(深川麻衣)、葉子を追いかけるナカハラ(若葉竜也)、マモちゃんのあこがれるすみれ(江口のりこ)・・・彼らの関係はあまりにもリアルで、ヒリヒリして、恥ずかしくて、でも、どうしようもなく好き。この映画には、恋のすべてが詰まっています。

6点!!原作読んでます。あまり印象に残ってなかったので、スルーしようかと思いきや、やたら評判が良いので観てきました。不毛だとわかっている恋に突っ走ったことがある人なら「あ゛あ゛あ゛~」って過去に引っ張られるか、過去の自分を思ってチクチク胸が痛くなる作品です。テルコやマモルを観ていると「愛ってなんだー!!」と叫びたくなる(笑)これが10代なら青春とか、がんばれ若者となるのに、大人になるとイビツで痛々しいのはどうしてだろう?時間がないから?過去から学んでないから?マモルみたいな人は実際いるけど、悪魔かと思いました(笑)「やらせて」とか「無意識なんだよね」とか、無意識の刃も、刃は刃なので、どこかで頭を鈍器で殴られるか、野垂れ死ぬかしてくれないかなと思ってしまいました(^_^;) そうしないと、テルコが幸せを掴むことは多分一生ないから。すみれも正論振りかざしていて好きじゃないです。結局、自分大好きな、自分を大切にしてもらいたいが最優先な人たちが集まっています。人間だから、そりゃそうなんでしょうけど、そこを何割かの我慢や思いやりに変え、葉子や仲原のような愛し方をした方が、何割か捨てた分だけ誰かに愛を返してもらえる気がします。あとは、「愛されるのと愛するのどちらが幸せ?」極論に、裸足で片足突っ込んじゃってる(^_^;) 岸井ゆきのは映画でアップだと、ちゃんと可愛い。テルコの表情作りが上手くて、映画の人なんだろうなと思いました(脇では埋もれてしまう女優さん)。「どうしてだろう、私は田中マモルの恋人ではない」というプロローグに引っ掛かった人は観るべきモヤモヤムービーです。2019年公開。

​「名探偵ピカチュウ」

ジェイデン・スミス主演他。かつてポケモンが大好きだった少年ティム(ジェイデン・スミス)は、ポケモンに関わる事件の捜査へ向かったきり、家に戻らなかった父親ハリーとポケモンを、遠ざけるようになってしまった。それから年月が経ち、大人になったティムのもとにある日、ハリーと同僚だったというヨシダ警部(渡辺謙)から電話がかかってくる。「お父さんが事故で亡くなった」。複雑な思いを胸に残したまま、ティムは人間とポケモンが共存する街・ライムシティへと向かう。荷物を整理するため、ハリーの部屋へと向かったティムが出会ったのは、自分にしか聞こえない人間の言葉を話す、名探偵ピカチュウ(声:ライアン・レイノルズ)だった。かつてハリーの相棒だったという名探偵ピカチュウは、事故の衝撃で記憶を失っていたが、一つだけ確信を持っていることがあった・・・。「ハリーはまだ生きている」。ハリーは何故、姿を消したのか?ライムシティで起こる事件の謎とは?ふたりの新コンビが今、大事件に立ち向かう!見た目はカワイイけど・・・中身はおっさん!?“ピカチュウ”がハリウッドで初の実写映画化!

4点!!ポケモンシリーズを全く未鑑賞のまま鑑賞。ライムシティの映像と人間とポケモンが共存している光景は、ディズニーとかライラとかどこかで観たような既視感があって、ワクワクする感じは皆無でした。人々の生活にポケモンが欠かせないという意味で仕事とか生活に生かされているアピールが必要だったと思います。ストーリーもかなり子ども向けで、知っているキャラクターが出てきて喜ぶだけみたいな(笑)ストーリーを進ませるために都合の良いキャラと悪いキャラがこちらが探すまでもなく、次々登場しまくりだし。ピカチュウ、名探偵じゃない(爆)楽しめるのは小学生までかな。あと、何度もピンチになっているのに、モンスターボールでの確保を殆どしない。メインアイテムなのに。ジェイデン・スミスは童顔だし、この映画の主旨的にも、何で学生にしなかったんだろう?と思いながら観てました。ライアン・レイノルズがキャスティングされたカラクリはなるほどとなりました。あれは笑うところなのか?(笑)竹内凉真の格好はサトシっぽかったけど、サトシじゃないんですね・・・。エンドロールも激ダサだし、家で観たら飽きて寝ちゃうので、劇場に行って良かったような悪かったような。でも、ハリウッドの原作めちゃめちゃパターンではなく、リスペクトは感じられたから、それだけでもよかったのかな(^_^;) 2019年公開。

「映画 賭ケグルイ」

浜辺美波主演他。JOKERよりも最強の、JK。私立百花王学園―生まれながらの勝者が集うこの学びの園には、唯一にして絶対の掟がある。―ギャンブルによる弱肉強食―いずれ人の上に立つであろう生徒達に求められるのは、勉学に励むことでも、スポーツに打ち込むことでもない。駆け引きの巧さ、人を動かす術、ここ一番の勝負強さ、そして運。すなわち、ギャンブルの強さがすべてである。だが力のみを是とすれば、そこには必ず光と影が生まれる。人間と家畜、富者と貧者、称賛と迫害、そして―正気と狂気。狂った掟が支配する、狂った学園。そして今、ひとりの狂える少女が、その門をくぐる―。少女の名は、蛇喰夢子(浜辺美波)。賭け狂うために生まれてきたかのようなその少女は、誰もが予想し得ない奇策を繰り出す。夢子の狂気と魔性に呑み込まれ、ひとり、またひとりと敗れ去る生徒会役員。生徒会長・桃喰綺羅莉(池田エライザ)を頂点とする学園の秩序が揺らぎ出す中、全校生徒を巻き込んだ百花王学園史上最大のギャンブルバトルの開催が宣言される―。450万部突破の大ヒットコミック「賭ケグルイ」待望の映画化!

3点!!今注目の若手が大量出演しているので、演技合戦を観るつもりで行きました。結果、どちらも清純派の浜辺美波vs.福原遥でした。二人とも小さい頃に注目され、そこから温存して、今同じポジションで台頭してきてるので、その二人がガッツリやり合うのは、ナイスキャスティングでした(*^O^*) 本シリーズは元々短期集中型の映画向きで、夢子(浜辺美波)が負けるパターンも大いにあるというのが、先が読めなくて面白いところだと思います。今回は、鈴井(高杉真宙)と組んだことが、夢子自身が弱点としてバランスを取ったのかと思いきや、まさかの暴走が天晴れでした(笑)トーナメント戦で忘れてましたが、最後に会長とのバトルがないのが拍子抜けです。宮沢氷魚は演技してるんだか、してないんだかな役でしたが、声が有名声優さんと似ていて、良い声でした。中川くんと森川葵に組んで欲しかったです。もう少し彼らに見せ場を(^_^;) 今回はリスクを背負っている人数が極端に少ないので、「ライアーゲーム」のような緊迫感が薄かったのも、物足りなかったです。本当に学生イベントみたいな。続かないなら生徒会の実力がわからないままのキャラも多いです。ギャンブルものとしては、Season1の方が面白かったですが、タダで観るならいいかなぁと(タダでした)。2019年公開。

 

​「ガルヴェストン」

ベン・フォスター、エル・ファニング主演他。「どうせクソみたいな人生だ。死ぬならそれも仕方ない。」 裏社会で生きるロイは、病院で自分の死期が近いことを知る。殺し屋として生きながら、自身の死の恐怖を振り切ることができずに苛立つロイ(ベン・フォスター)であったが、いつものようにボスに命じられて向かった仕事先で何者かの襲撃を受け、自分が組織から切り捨てられたことを悟る。ロイはとっさに相手を撃ち殺し、その場に捕らわれていた少女を連れて逃亡した。少女はロッキー(エル・ファニング)と名乗り、行く当てもなく身体を売って生活していた。全てを失い、孤独で平穏な生活を願いながらも女を見捨てることのできないロイと、他に頼る者もなく孤独な未来を恐れるロッキー。組織は必ず2人を追ってくる。ともに深い傷を抱えた2人は、明日をも知れぬ危険な逃避行に出る・・・。「この娘を守って、死のうと思った。」 「この男を信じて、生きると決めた。」男は死に場所を求め、女は生きる希望に縋った―。傷だらけの男女の、美しくも激しい痛みが胸に突き刺さるハード・クライム・ムービー!

4点!!クライム系は苦手なのですが、エル・ファニングを好きなのと、女性監督なので、何か違うかもと期待して観に行きました。ひどく感傷的なこと以外は他とあまり変わらないストレートな作品。でも、少しロマンティック。主人公が自棄になって暴走せずに、悪人を倒して終わりじゃないところが良かったです。老いぼれ犬な背中が哀愁を誘い、余韻として残ります。ロッキーの人生はやりきれなさ半端ないです(>_<) あとは、上げて落とすならもう少し上げて、音楽も爽やかめのを流した方がメリハリがあって、女性は観やすくなると思います。エルがすごく大人で、これまでとまた違う深みのある演技をしているので、ファンの方はぜひ。でも、エルが出ていなかったら観てないです(爆)2019年公開。

「神と共に 第一章:罪と罰」


チャ・テヒョン主演他。いま、地獄の門が開かれる―。冥界の使者カンニム(ハ・ジョンウ)、ヘウォンメク(チュ・ジフン)、ドクチュン(キム・ヒャンギ)は、壮絶な死を遂げた消防士ジャホン(チャ・テヒョン)に「人は亡者になると、生まれ変わるため7つの地獄で裁判を受けなくてはならない」と伝える。実直なジャホンは3人の使者に導かれ地獄の裁判へと向かうが、彼の意外な過去が次々と発覚!ついには冥界と下界を巻き込んだ壮絶なバトルが勃発する!誰も覗いたことのない超自然の異世界―冥界。その人類最大のミステリーを解き明かす、究極の冥界エンタテインメントがついに誕生!想像をはるかに超えたイマジネーションで、壮大な地獄世界を映像化!シリーズ動員累計2700万人を超える史上最大級のファンタジー・アクション地獄映画!現世での「罪と罰」が問われる“地獄”めぐりの旅が、いま始まる!!

10点!!諸事情により2回鑑賞。冒頭からまだ地獄にも行っていないのに、VRの中にいるような物凄い迫力スタートw(*゜Q゜*)w 地獄巡りは誰しもが一度は興味を持つ世界観だと思うのですが、わかりやすい説明を丁寧にしてくれ、火、水、鉄などテーマ別に分かれた地獄は、自分の想像するものに近いのに圧倒的な映像迫力がありました。CGとアクションシーンは格好良すぎて、もはや「アベンジャーズ」!(笑)何気に韓国オールスターキャストですしね♪「スター・ウォーズ」や「ハリポタ」などの要素も満載で、世界中のエンタメをこれでもかというくらい詰め込んでいます(*>▽<*) 私はオジサマ好きなので、ハ・ジョンウの渋さが増していて、渋い顔でスタイリッシュな戦いをするカンニムにホレボレ(*´∇`*) 兄と弟の2ストーリーが同時進行し、登場人物も多いのに、短い時間で各キャラクターを掘り下げていて、キム・ヨンファ監督の愛を感じました(*^¬^*) 3使者の思惑みたいなのは語られず気になりましたが、ジャホンの心情にとことん寄り添うピュアなドクチュンが可愛かったです♪後半の畳み掛かけは流石韓国映画で、兄の心子知らずだと思っていたスホン(キム・ドンウク)が語り始めたらもぅ・・・ラストまで涙腺決壊でした(;△;)キム一家の互いを愛する気持ちと絶たれてしまった未来に嗚咽が止まらなかったです(>_<) 物事は常に多面的であり、家族にはその家族にしかわからない想いがあり、それぞれにそれぞれの真実がある。それが何かの歯車で離れてしまっても、離れていても互いに想い合い絆を強めていくのが、家族の有り様なのだなと、過酷過ぎる試練を突破していく彼らの姿に学びました(´;ω;`) 第一章だけでも綺麗にまとまっているのですが、マ・ドンソク兄貴のニクい登場の仕方といい(笑)、スホンの登場でコメディパートが増えそうなのに、使者たちの過去にダイナミックに泣かされそうな予感で、第二章も絶対観る!!となりました(*^▽^*) 2019年公開。

​「コンフィデンスマンJP」

長澤まさみ主演他。華麗に大胆に悪人を騙し続ける百戦錬磨のコンフィデンスマン(=信用詐欺師)、ダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)、そして五十嵐(小手伸也)。次なるオサカナ(=ターゲット)は、香港マフィアの女帝で、その冷酷さから<氷姫>の異名を持つラン・リウ(竹内結子)。彼女が持つと言われている言説のパープルダイヤを狙って、一行は香港へ。ランに取り入ろうと様々な策を講じるが、なかなかエサに食いつかず苦戦する。そんな中、天才詐欺師ジェシー(三浦春馬)が現れ、同じくランを狙っていることがわかる。そして、以前ダー子たちに騙され恨みを持つ日本のヤクザ・赤星(江口洋介)の陰もちらつき始め、事態は予測不可能な展開に。騙し騙され三つ巴の戦いを制するのは誰なのか!?嘘がいつだって真実よりより魅力的。史上最大の騙し合い<コンゲーム>が始まる!!数々の傑作を生みだした古沢良太、待望の最新作!あの大ヒットドラマが遂に映画化!

4点!!ドラマは最高、オリジナル脚本映画は最悪な古沢さんなので(昔は映画も面白かったのに)、今回も「貴重な時間を割いて行く価値あるのか?」と及び腰でしたが、今回はドラマの構成をベースにし、規模を大きくしているので、普通に面白かったです。でも、好みの問題でドラマ「コンフィデンスマンJP」に関しては不発だったので、映画もその割にはという印象です(爆)最大の欠点は全くハラハラしないことなんですよね(>_<) いつも、最後にどんでん返しがあるし、登場人物たちも真面目にふざけているので、どんな場面でも危機感ゼロなんです。あとはトリッキーなキャラクターのダー子が長澤まさみだとどうしても弱い。かと言って、彼女に美しさを求めても、本作ではそれも期待出来ない。なので、何を楽しみに観れば良いかわからないんです(爆)ボクちゃんとリチャードの見せ場が映画なのに弱いのも、マイナスでした。SPの方が全てが繋がっていく面白さがありました。ボクちゃんの言う「それ必要なくない?」という仕掛けの幾つかに意味を持たせられれば、もう少し驚いたり出来るのかも知れません。とりあえず、種明かしをされても全く驚かないし凄いと思えない、ある意味のスゴさ(爆)前田あっちゃんのアイドル姿はごちそうさまでした♪2019年公開。

 

「​アナと世界の終わり」

エラ・ハント主演他。主人公のアナ(エラ・ハント)は田舎町で父と二人で暮らす平凡な高校生。冴えない幼馴染のジョン(マルコム・カミング)や、SNSでソウルメイトを探し続けるステフ(サラ・スワイヤー)、不良でアホな元彼、暑苦しいラブラブカップルと、周りも変わった友人だらけ。日常に嫌気がさしていたアナは大学に進学をせず、世界を旅したいと思っていたが、父親に反対され対立してしまう。そんな窮屈な日常から抜け出したいと思っていたアナ達の世界はクリスマスの日に一変する。突如この田舎町にゾンビが出現し、人々を襲いだし街は大混乱に陥る。日常から抜け出したいと思っていたアナに訪れた非日常の世界。アナは友人たちと力を合わせて、希望と絶望の狭間で果たして生き抜くことはできるのか?退廃していく世界の中で、思春期の葛藤や喜怒哀楽をポップな音楽と共に躍動する彼女たちの姿に、観ている側もきっと心が踊りだす!誰が思いついてしまったのか・・・「青春」×「ゾンビ」×「ミュージカル」という人気ジャンルを全て詰め込んだ欲張り映画がここに誕生!世界各地の映画祭で話題を呼んだ青春ゾンビミュージカルがついに日本上陸!!

10点!!この映画好き!!でも、こんなに悲しい「メリークリスマス」ってある!!?(´;ω;`) セオリー外の人物が死んでしまったりするので、驚きつつ号泣でした(;~;) アナ役のエラ・ハントが可愛くて、歌も最高で、冒頭からアナとジョンの掛け合いから鳥肌立つくらい良くて・・・でも、ステフ役のサラ・スワイヤーが担当した振り付けが絶妙にテキトーなユルさがあり油断してると、気付いた時にはヨーロッパ映画のような容赦ないスプラッター映画になっていたのが、ツボにハマりました(*^¬^*) ジョンの電飾セーターとか「ハリポタ」のロンママのセーター以来のダサさ(笑)しかも、何故か二日連続で着てくるシュールさ(笑)最初は海外ドラマみたいな、登場人物の名前と顔が一致しなくて困っていたはずが2章に突入する頃には消えゆくキャラクターに共感し泣きながら観てるってゆう(;~;) アナパパと校長先生の歌が曲調が違うし、良いスパイスになっていました。学園ドラマ+ゾンビだけじゃなく、ディザスター+ディストピアの要素もあり、短時間でてんこ盛りな内容とキャラクターたちを見事にまとめていると思います(*^▽^*) 映画だからって、誰かを無理にくっつけたり、振ったりしないで、学生ならではの素直になれなかったり、誤解が解けなかったりするままなのも、可笑しくて良かったです(*^^*)ゾンビの描き方も新しい部分とPG12になるだけの怖さもあって、何だか超お得な映画です!(*´∇`*) サントラ絶対リピートしまくる!♪(*^▽^*)♪ 2019年公開。

​「アラジン」

メナ・マスード主演他。その願いは、心をつなぐ。そして―世界は輝きはじめる。ダイヤモンドの心を持ちながら、本当の自分の居場所を探す貧しい青年アラジン(メナ・マスード)が巡り逢ったのは、王宮の外の世界での自由を求める王女ジャスミン(ナオミ・スコット)と、“3つの願い”を叶えることができる“ランプの魔人”ジーニー(ウィル・スミス)。果たして3人はこの運命の出会いによって、それぞれの“本当の願い”に気づき、それを叶えることができるのだろうか?昨日と同じ世界が、全く<新しい世界>となって輝きだす―その瞬間を、見たことがありますか?胸躍る冒険と真実の愛を描いたディズニーアニメーションの名作「アラジン」を空前のスケールで実写映画化!あの名曲「ホール・ニュー・ワールド」と共に―ディズニーが贈る究極のエンターテインメントの世界へ!

7点!!字幕版鑑賞です。アラジンたちは字幕がいいけどジーニーは山寺さんで聴きたいジレンマ(*_*) 「アラジン」はディズニー作品の中でもトップクラスの名作なので、メイン3人は完璧な歌唱力&俳優でないと駄目なのですが、本作の3人だと弱い(>_<) 歌は予想通り、ナオミ・スコットがリードする形で頑張っていて、クライマックスのソロ曲「Speechless」は素晴らしかったですが、メナ・マスードが惹きつけ力が弱いです(>_<) ジャファーが今回かなりのイケメンなので、ジャファーの歌も聴きたかったです。アニメ版だと国王はかなりとぼけた感じなのですが、本作では気概のある国王で見応えがありました(*^¬^*) 実写の美しさを堪能したかったのですが、常にキラキラ&カラフルなので、目がチカチカしてよくわからなかったです。画面が情報過多(爆)夜の砂漠の美しさとか、王宮の中庭とか、メリハリをつけて欲しかったです(>_<) ジーニーの過去についても語られないので、ラストの感動も薄めというか。これが舞台ならアリだと思いますが、オリジナルの感動は超えられなかったかなぁ(´-ω-`) ゼンデイヤのジャスミンが観てみたかったです。2019年公開。

 

​「町田くんの世界」

細田佳央太主演他。この世界は悪意に満ちている。でも―町田くんがいる。これまでのどんな主人公とも違っている、町田くん(細田佳央太)。運動も勉強も出来ないけれど、たったひとつの才能は、すべての人を分け隔てなく愛することだった!そんな“人が大好きな”町田くんが、“人が大嫌いな”の猪原さん(関水渚)に出会ったことで、初めて“わからない感情”に向き合うことに。そして、まわりのすべての人を巻き込んで、驚天動地の物語が走り出す!主演:超新人×豪華キャスト×監督: 石井裕也(「舟を編む」)が贈るすべてのセオリーをブッ飛ばす、衝撃の人間賛歌!

4点!!(恋愛的な意味で)人を好きになるとはどういうことか?確かに習わないから、皆、初恋は曖昧だったりするのではないか?恋だったのか?ただの恋への憧れだったのか?恋は決定的なことがない場合、二度目でないと、ストンと理解が出来ないものかも知れないと思いました。町田くんの周囲の豪華キャストの使い方は単エピソード過ぎて、どんどん人間関係を複雑に練り上げていく形にした方が盛り上がるのにと思いました。石井監督にしては寓話的なファンタジー過ぎる展開は、賛否両論かも。私はせっかく、世知辛い世界での町田くんの生き方を見せてきたのだから、最後まで現実世界を駆け抜けて欲しかったです。これまで、変わったキャラクターや美しい星空とシビアな現実を両立させてきた監督なだけに、テンプレートなキャラクター(岩ちゃん)や逃げの展開にがっかりです(-""-;) 前田あっちゃんと太賀の引き算の演技はあの中でも良くて、流石だなと感心しました。何故出たのかわからない役者が多過ぎました(爆)2019年公開。

​「メン・イン・ブラック:インターナショナル」

クリス・ヘムズワース主演他。地球はド派手に裏切られる。MIB―それは地球を守る組織のはずだった。NYに本部を置く最高機密機関「メン・イン・ブラック」(MIB)。所属するエージェント達はブラック・スーツとサングラスに身を包み、地球に生息するエイリアンが犯罪や侵略行為を行わないように監視し取り締まっている。エリート新人女性エージェントM(テッサ・トンプソン)は、エージェントO(エマ・トンプソン)に命じられロンドンへ。ロンドン支部での初ミッションはMIB内部に潜伏するスパイを摘発することだ。上官のハイT(リーアム・ニーソン)の指令に従い、イケメンチャラ男だが敏腕のエージェントH(クリス・ヘムズワース)とチームを組み捜査を開始。何にでも擬態しエージェントの姿にも化けることができるエイリアンを探す為、イギリス、フランス、モロッコと世界各地で捜査を進める二人に危機が迫る。すでにスパイ側が先手を打ち、二人を抹消する裏工作を進めていたのだ。逆にMIBを追われる身となり、全てのエージェントが信用できない中、追い詰められていく二人だが―。地球存亡をかけた“何でもアリ”が宇宙を揺るがす!

3点!!「MIB」シリーズは流し見しかしてないです。アクションも迫力も驚きも感情も、ぬるいコミカルさの枠を一切出ることなく、行き当たりばったりなように見える展開にドッと疲れました(-_-)゛ クリス&テッサ目的で観ましたが、本当にいつもよりキラキラ増しな青い瞳と笑顔のクリス以外、観る価値が見出だせなかったです(-_-;) リーアム・ニーソンもそうですが、俳優さんの魅力のみでラストまでわちゃわちゃと進みます。双子もイケメンでした(爆)たくさんの面白武器とか人間関係とかをしっかり描かないので、全部浅くて好みじゃないのかも。ポーニィが大活躍で可愛かったです。続編はDVDでいいかな。2019年公開。

 

​「X-MEN:ダーク・フェニックス」

ソフィー・ターナー、ジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンス出演他。すべてが、終わる。マーベル史上最大の脅威。これが最後のX-MEN。X-MENの主要メンバーであるミュータント、ジーン・グレイ(ソフィー・ターナー)は、ある宇宙ミッションの事故が原因で、内なるダークサイド“ダーク・フェニックス”が覚醒。強大なパワーを持つその力は、ジーン自身にもコントロールできず暴走。最強の味方だと思っていた仲間が最凶の敵に。地球上の全生命体をも滅ぼす圧倒的スケール、そしてジーンの苦悩が物語に厚みを与え、X-MEN史上最もエモーショナルな結末へと導く。マーベル史上最大の脅威、ダーク・フェニックスは「X-MEN」に、そして世界に、終焉をもたらすのか!?「X-MEN」サーガは、ここに壮絶な最終章を迎える。

6点!!「X-MEN」シリーズ、初めて劇場で鑑賞です。いつも途中で寝オチしなかったことがないから心配していましたが、全然大丈夫でした。レイヴン(ジェニファー・ローレンス)が愛しているのは誰なのか?曖昧なままシリーズが進んでいましたが、そうだったのかーとなりました(>_<) 3人の男に愛されたレイヴンを失ったことで、よりエモーショナルに、愛する人のために戦う男たちの姿が胸にグッと来ました。レイヴンがいた時に出来ていたらもっと良かったのにね(>_<) 本シリーズに出てくる男性陣は考え方が極端で、自分本意な考え方で人の人権をすぐ無視するし、感情移入しにくいです。X-MENチームはトップが成長しない偏屈おじさん二人で大変だなぁ(-""-;) あえて言うなら、ハンク(ニコラス・ホルト)の繊細さや相手を思いやり尊重するところが好きです(*^^*) アクションは迫力満点で、アベンジャーズ級にそれぞれの能力を重ね合わせ戦うし、皆強いので、カッコ良くてテンション上がりました(*^▽^*)♪ ジーンの苦悩は感情変化が解りづらく、浅く感じてしまいました。チャールズ(ジェームズ・マカヴォイ)が謝れば良かっただけなら、あんなに破壊するまでやらなくても(>_<) そうではない抗えない怒りをどう治めたのかしっかり描いて欲しかったです。ジーン運命論が覆らなかったのが悲しかったです。人の運命は人が変えてしまう悪い例をずっと観させられている、行き着くところは破滅な悲しいシリーズです。2019年公開。

「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」

坂口健太郎主演他。そこには、少しぎこちない<光の戦士>がいた。仕事一筋だった父(吉田鋼太郎)が、突然会社を辞めた。母(財前直見)も妹(山本舞香)も一日中ボッーとテレビを見ている父を、遠巻きに眺めている。父の本音を知りたい。そんな願いに突き動かされたアキオ(坂口健太郎)はある計画を閃く。子供の頃、一緒に遊んだ思い出のあるゲーム「ファイナルファンタジー」の、オンラインの世界に父を誘い、自分は正体を隠して共に冒険に出るのだ。アキオは顔も名も知らないゲーム仲間たちの協力の元、計画を進めていく。だが、この時のアキオは思いもよらなかった。父に、誰にも告げていない秘密があるとは―。累計アクセス数1000万を超える大人気ブログ。書籍、ドラマ化もされた感動の実話が、待望の映画化。

5点!!FFとドラクエの区別がつかないくらいゲームはしません。でも、酔ったりとかはなくて、実写とゲーム映像の微妙な粗さ(綺麗すぎないから疲れない)のバランスが良かったです。実生活で失敗したり足手まといになったりすると、相手にイラッとしてしまいがちですが、ゲーム内だと皆ジェントルマンになるので、案外、関係性を改善する手としては悪くないかも知れませんね。私はゲームをしないので、ゲームに取られている時間の他の家族との触れ合いや、本音をぶつけた時に伝わる充足感を知っているとあれだけどっぷりというのはどうかなと思ってしまいますが。リアルに不都合が出た段階で戻る場所がなくなってしまいますし。でも、親子関係の多様性を認めざるを得ない作品ではありました。吉田鋼太郎さんはここにきて、こんなコミカルで緩急の利いた芝居が出来る人なのかと、威厳もあるし、可愛いお父さんで素敵でした(*^¬^*) 坂口くんはお風呂サービスショットが謎でした(笑) 本作の企画がドラマ版からの続投で、大杉さんで話が進んでいて、リアルにゲームクリアして亡くなっちゃったんだなと考えたら、本作一悲しくなりました(T-T) 2019年公開。

​「ザ・ファブル」

岡田准一主演他。どんな相手も6秒以内に殺すー。“ファブル(寓話)”と呼ばれる謎の殺し屋(岡田准一)は、裏社会で誰もが「伝説」と恐れる存在だった。しかし、ちょっと仕事をし過ぎた彼に、ボス(佐藤浩市)はある日指令を与える。「一年間、一般人として普通に暮らせ。休業中に誰かを殺したら、俺がお前を殺す」ファブルは、佐藤アキラという偽名を使い、相棒のヨウコ(木村文乃)と共に生まれて初めて一般人として街に溶け込む生活を始める。インコを飼ったり、バイトをしたり・・・。殺しを封じ、<普通>を満喫し始めた矢先、ファブルの命を狙う裏社会の組織や、ファブルに助けを求める者たちが次々と現れ、事態は思わぬ方向へ急発進する!【絶対に殺してはいけない】指令のもと、絶体絶命のピンチを切り抜け、平和に暮らせるのか!?伝説の殺し屋に与えられた究極のミッション:一般人として普通に生きろ。誰も殺さず、人質救出!?一撃でアガる!型破り救出ミッション・エンターテインメント!

3点!!センスが古い。コテコテのヤクザの世界観は原作だから仕方ないにしても、間の悪さとか、アクションシーンのスタイリッシュさとか、フォロー出来る箇所は幾つもあったように思えます。安顕さんと柳楽くんコンビが格好良かったです(*^¬^*) 安顕さんは色気あるし、柳楽くんは血が似合い過ぎる(*>▽<*) 椅子に縛られた柳楽くんを中央にして、銃弾バババッーってところがハイライトでした。あとは、結局内輪揉めに巻き込まれただけとか、ヨウコが活躍しなさ過ぎとか、ミサキの過去が謎とか、ヤクザ指数にエンタメ要素が引っ張られ過ぎです。このキャストならもっとゾクゾクさせて欲しかったです。とにかくダサい映画(爆)あと、意外とPG12な描写なので小学生と行くのは躊躇した方がいいかもです。2019年公開。

 

​「きみと、波にのれたら」

声:片寄涼太、川栄李奈主演他。もう会えないと思っていた恋人。あの歌を口ずさめば、またきみに会える。小さな港町に越してきたひな子(声:川栄李奈)は、サーフィンが大好きで、波の上では怖いものなしだが自分の未来については自信が持てずにいた。ある火事騒動をきっかけに、消防士の港(声:片寄涼太)と偶然出会い、恋に落ちる。お互いがなくてはならない存在となった二人だが、港は溺れた人を助けようとして、海で命を落としてしまう。大好きな海が見られなくなるほど憔悴するひな子。そんなある日、ひな子が二人の思い出の歌を口ずさむと、水の中に港が現れる。「ずっとひな子のこと助けるって約束したろ?」死んだはずの港と再び会えたことを喜ぶひな子だが・・・。奇跡がもたらした二人の恋の行方は?そして、港が再び姿を見せた本当の目的とは?世界が注目するアニメーション監督・湯浅政明、待望の最新作。心に響くメロディにのせ、切なくも胸が熱くなる、青春ラブストーリーがこの夏誕生する。

9点!!すっっごい泣いた(;~;) 相変わらず食べ物描写は美味しそうじゃないし、背景描写が時々、雑過ぎるし、ザ・アニメでリアルさには欠けるのですが、大切な人が亡くなるということをとても繊細にエモーショナルに描いている一点が、非常に突出している作品です(*^▽^*)♪ ひな子にとっては恋人が、洋子(声:松本穂香)にとっては家族が、山葵(声:伊藤健太郎)にとっては友人が突然いなくなるという喪失感とそれを乗り越えようとあがく姿を三者の立場から描き、クライマックスで一本のうねりとなり昇華されていくのが、素晴らしかったです(*^¬^*) 三人を通して港の気持ちまでも伝わってきて、多分、アニメ映画では10年以上振りの号泣でした。主人公を男女どちらでも描けるところと、子ども向けも大人向けラブストーリーもいけるところは湯浅監督の強みだと思います。川栄ちゃんと片寄さんに最初からカップル感満載で歌わせ、主題歌もガンガンかけて、一気に世界観に引き込むところと、クライマックスの想像を超えるダイナミックな展開もセンス凄いなと感心しちゃいます。クライマックスのジェットコースターサーフィンは想像したら本当に怖くて、アニメなのに体が強張ってしまいました(>_<) キャラクターもそれぞれ個性強めでわかりやすいし、気付いたら夢中で、切なさでいっぱいになっていました。新海監督の純粋結晶型(同じ世界観をひたすら追究する)と似ているようで真逆で、前作と同じ海を舞台で設定も似ているのに、ここまで毛色を変えられるのはスゴいですw(*゜Q゜*)w 誰もが聞き覚えがあるような懐メロチックな主題歌も爽やかで、夏休みど真ん中に観たい作品です(*^O^*) 2019年公開。

 

「神と共に 第二章:因と縁」


ハ・ジョンウ主演他。宿命は千年の時を経て、完結する!1000年間で48人を転生させた3人の使者。あとひとりで、彼ら自身も新しい生を得る。使者カンニム(ハ・ジョンウ)がすべてを懸けて弁護を務めるのは、消防士ジャホン(チャ・テヒョン)の弟スホン(キム・ドンウク)。しかし、彼と共に地獄をめぐるカンニム、閻魔の命で下界に降りたヘウォンメク(チュ・ジフン)とドクチュン(キム・ヒャンギ)の行く手には、彼らの“前世”が立ちはだかる。使者たちを結びつけた1000年前の“因縁”。それは、想像を絶する残酷なものだった―。誰も覗いたことのない超自然の異世界―冥界。その人類最大のミステリーを解き明かす、究極の冥界エンタテインメントがついに誕生!想像をはるかに超えたイマジネーションで、壮大な地獄世界を映像化!第一章で語られなかった全ての謎が解き明かされる。知られざる地獄をめぐる、ファンタジー・アクション!!

9点!!エンドクレジットの後まで涙ドバッーとか凄過ぎである意味マーベル超えてる(@ ̄□ ̄@;)!!これでもかというくらい美談とどんでん返しを畳み掛け過ぎた結果、珍しく私が先を読めてしまいましたが、アクションシーンで寝てしまう私には、第一章より第二章の方が断然面白かったです(*^▽^*)♪ 前半は泣けるシーンの筈が、ソンジュ神(マ・ドンソク)やヘウォンメクがコミカル過ぎて泣き笑いです(笑)ソンジュ神が終始カワイイ(笑)マ・ドンソクはいつも良いキャラを演じてるなぁ(*´∇`*) 「根っからの悪人はいない、悪い状況があるだけだ。全てを逆に見てみろ。」と第二章の核にとても良い事を言っています。ハ・ジョンウの阿修羅みたいに表情や雰囲気がガラリと変わる演技はいつにも増して神掛かっており、鳥肌立ちまくりです(((;゜Д゜))) チュ・ジフンも前世の軍人の時の凄まじい表情はヘウォンメクの涼やかな美男ぶりとは違い、こんな演技が出来る俳優さんだったんだと興味が沸きました。ドクチュンは三つ編みが子ども過ぎてひたすらに可愛い、13歳くらいにしか見えない(笑)スホン(キム・ドンウク)は、前作でのキャラを超えた肝の据わった大物で、達観型現代っ子過ぎて笑いました。魚釣りシーン(笑^_^;) 明らかに裁判を通過するのが難しそうなスホンの裁判をすっ飛ばしたのと、過去と現在、現世と冥界を行き来しまくりで観にくいのと、それぞれの人生が都合良く繋がり過ぎな点はマイナスでしたが、それでも、小説にしたら5巻くらいになりそうな壮大な冥界スペクタクルロマンで見応え最高でした!!(*´∇`*) 私と相性の良い作品で強引に泣かされ続けました(;▽;)2019年公開。

​「Diner ダイナー」

藤原竜也主演他。上手いメシを食うか?それとも死ぬか?極上の料理目当てに殺し屋が集い、狂気に満ちた食堂。“命がクズ同然”な食堂で、天才シェフ<ボンベロ>(藤原竜也)は欲望も、生死も、支配している。しかし、平凡な女<カナコ>(玉城ティナ)が迷い込んだ日から、クセモノ殺し屋たちの本能を極限まで刺激する殺し合いゲームがはじまる。客は全員、殺し屋。命が“クズ同然”の食堂で、殺し合いゲーム開宴。


3点!!原作最初の方だけ読んでます。蜷川美花の色彩感覚が苦手な人は多いと思います。私もそうで、今回も足し算が過ぎるし、それで生かしたいメインの役者を殺してしまっていると思います。それでも潰れない濃い俳優陣を使っているということでもあるのですが。でもその結果、演技玄人な俳優とモデル上がりの存在すら上手く出来ない俳優との差が開きまくりで観ていてイタかったです(>_<) あと、蜷川パパの追悼が過ぎる。追悼映画なのは良いとしても、描き方!ってツッコまざるを得ないし、藤原くんとのフレームインが多過ぎてしつこいです。追悼だから称賛しなければならない押しつけ感で、逆に拒否反応が(|| ゜Д゜) それに、追悼映画ならオリジナル作品でやるべきで、原作の可笑しな感じとか、雰囲気を潰してしまっていました。藤原くんは意外にも映画「るろ剣」の志々雄以外、本格アクションはやっていなくて、やっと来たかーという感じでした。格好良いけど、10年前に観たかった(^_^;) 相手が真矢ミキさんなのは当然キマるけど、追悼映画なら皆が観たかったのは、藤原vs.小栗だったと思います。窪田くんのスキンは美味し過ぎました(*^^*) クラッとくるほど格好良いし、肉体美見せまくりで、本作のMVPだったと思います(*´∇`*) 恋愛要素もいらなかったかな。唐突過ぎるし、ボンベロとカナコは恋愛以外のところで結ばれている方が、素敵だったと思います。とにかく、話の辻褄とか何もかも無視して、「過ぎる」が多過ぎるアートでした。意外と舞台演出の方が向いてるんじゃないかな。2019年公開。

「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」

トム・ホランド主演他。アベンジャーズ最後の戦いの後、異次元の扉が開かれた世界―師であるアイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr.)から託されたヒーローとしての責任。ピーター・パーカー(トム・ホランド)は、悲しみを忘れる為、街の平和に務めていた。そしてようやく訪れた夏休み。ピーターは、大好きなMJ(ゼンデイヤ)、親友のネッド(ジェイコブ・バタロン)たちと共に楽しみにしていたヨーロッパ旅行に出かける。しかし、ピーターは元S.H.I.E.L.D長官のニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)に呼び出され、新たなる敵と、異次元から来たというミステリオ(ジェイク・ギレンホール)と共に戦うことを要請されてしまう。ヴェネチア、ベルリン、ロンドンに突如として現れた脅威。戦いの厳しさを教えてくれた。真の強さを教えてくれた。ヒーローとは何かを教えてくれた。その鉄の意志を引き継ぎ、真のヒーローへ。


7点!!序盤からトムホがひたすらに可愛いのと、彼の身体能力の高さに驚かされます(*゜Q゜*) 彼だからこそ、スーツを脱いでのあのアクションが出来たわけで、ピョンピョン障害物を飛び越えていく姿は軽快で気持ち良いです(*^¬^*) ピーターが巨大な怪物に襲撃されてもなお、夏休みのバカンスとMJへの告白が最重要任務から揺るがなかったり、何とかヒーローは他に任せられないかと抵抗する様はティーンネイジャーらしく、コミカルで面白かったです(*^▽^*) でも、いつMJを好きになったの?すっ飛ばし過ぎじゃない?(笑)「エンドゲーム」の指パッチンから復活した人々は五年前の姿だという事実も、大人は若くてラッキーだと思いますが、学生はクリアした筈のテストや高校生活丸々やり直しで最悪なのだなーと笑えました(^_^;) 指パッチンで、消えてないのに自ら消えたフリをした人や住んでいた家に違う家族が住み着いてしまった話は、戦時中を彷彿とさせるエピソードで、リアルだと思いました。ミステリオは原作だとヴィランなのに「?」と思っていたら、やはりの展開でした。でも、ドローンなら軍隊も攻撃して破壊に協力出来る筈が、ほぼスパイダーマン一人で戦うハメになっているのが、謎でした。アイアンマンがいなくなり、ピーターが理系の天才なのが際立っていたのも、良かったです。「スパイダーマン」独特の3Dのような迫力のある空中移動が殆ど感じられなくて迫力半減だったのは残念(-""-;) しかし、アイアンマンたちがいなくなった世界で、決して強くはない人たちが愛する者を守るため戦おうとする姿は、ヒーローはなろうと思えば誰もがなれると、子どもたちが勇気を貰える王道ヒーロー映画でした☆2019年公開。

 

「トイ・ストーリー4」

あなたはまだ―本当の「トイ・ストーリー」を知らない。アンディに変わる新たな持ち主の少女ボニーを見守るウッディやバズたちの前に現れたのは、彼女の一番のお気に入りで手作りのおもちゃのフォーキー。しかし、彼は自分をゴミだ思い込み逃げ出してしまう・・・。ボニーのためにフォーキーを連れ戻す旅に出たウッディを待ち受けていたのは、一度も愛されたことのないおもちゃたちとの出会い、かつての仲間ボー・ピープとの運命的な再会、そしてスリルあふれる遊園地での冒険だった―。まだ見たことのない新しい世界か、それとも大好きな子供と仲間たちのいる場所か?最後にウッディが選んだ“驚くべき決断”とは?すべての「トイ・ストーリー」は、この物語のために。この夏、史上最大の驚きと感動がやってくる。

7点!!日本語吹替鑑賞です。ジョン・ラセターが途中で降ろされてしまったので、最後なのに!とショックでしたが、本編も賛否両論沸き起こりそうなラストでした。切なさがあって良いなぁと思う一方で、ウッディはアンディが持ち主だったら離れたりしなかっただろうなと思いました。オモチャにとっての幸せは、持ち主がいることなのか、自由に生きることなのか、その時と状況によって変わるでしょうし、ウッディとバズが離れてしまうのは、やはり相当切なさ満点です(´;ω;`) ボー・ピープの人生も映画になりそうなくらい大冒険なのだろうなと、それぞれのオモチャの人生に思いを馳せられるのは、良かったです。ウッディはこれまで持ち主と仲間にひたすら献身的に生きてきたので、そこから旅立ち、自分のために生きるという非常にまとまりの良いストーリーではあったのですが・・・。この別れがある前提で1~3を観たら泣きそうです。でも、3のようにもっとハラハラしたり号泣したりしたかったです。エモーショナル度が全然足りないです。新キャラクターはデューク・カブーンが良いキャラ過ぎでした(笑)CGは冒頭のウッディが雨の中に転がるシーンからハッとするほど、繊細で美しいです。久々にピクサー作品を観ましたが流石(*^¬^*) 本当の幸せとは?を観客に投げかけて終わるので、モヤモヤは残りますが、アリよりのアリ?かな?(´-ω-`) 2019年公開。

 

「天気の子​ Weathering With You」


声:醍醐虎汰朗、森七菜主演他。これは―僕と彼女だけが知っている、世界の秘密についての物語。「あの光の中に、行ってみたかった」高1の夏、離島から家出し、東京にやってきた穂高(声:醍醐虎汰朗)。しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。彼のこれからを示唆するように、連日降り続ける雨。そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、穂高は一人の少女に出会う。ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らす少女・陽菜(声:森七菜)。彼女には、不思議な能力があった。「ねぇ、今から晴れるよ」少しずつ雨が止み、美しく光り出す街並み。それは祈るだけで、空を晴れに出来る力だった。2019年夏、世界はアニメーション映画の新たな境地を目撃する。

8点!!映画監督が「勝負」「ドエンタメ」などの言葉を使う時は大衆受けを意識し過ぎてしまい、個性が消えてしまうことが少なくないですが、本作は新海監督の持ち味の純真無垢な想いが全てを突き抜けるという一本柱がブレず、より強固なものとして描かれているので、ファンの方は安心なのではと感じました(*^¬^*) 新海監督らしい、都会の街をしっとりと見せていく時間やクライマックスでの急速なギアチェンジ、振り切ったラストは、一般層に寄せない、新海監督のこだわりの強さが変わらずあって、好きでした(*^^*) 自分の無力さを知って尚、陽菜のために命を懸けられる穂高の若さに心が洗われます。空と海の世界の考え方は「崖の上のポニョ」に似てますね。穂高が上京した理由が描かれなかったり、何故だか今回はアダルトな描写ありまくり法律犯しまくりなムチャクチャな展開を‘愛’ひとつで強攻突破するのも、相変わらずで(^_^;) もう少しピースを揃えられたら、もう一段階レベルが上がると思いました。森七菜ちゃんは声も可愛くて「今から晴れるよ。」のコロコロ子どもっぽい感じに惚れました(*´∇`*) 凪の「姉ちゃんを返せ!」が何気に個人的な感情スパークにピントが合ってしまいました。本田翼は演技は下手なのに、声優は普通に聞いていられる謎(爆)穂高と陽菜の関係性を、年齢で逆転させるトリックのタイミングも、抜群で良かったです。私は新海作品の切ない終わり方が好きなのですが、本作も主人公たちはハッピーエンドだけれど、全部がハッピーでない不条理な世界観が現実とリンクしていて、良いなと思いました。壮大でダイナミックなのに繊細な、らしさ満点な作品。2019年公開。

​「東京喰種【S】」

窪田正孝主演他。喰うか喰われるか―不慮の事故により、人を喰らわないと生きられない【喰種】と人間のハーフになってしまったカネキ(窪田正孝)。葛藤を抱えながらも、トーカ(山本舞香)や喰種たちが集う喫茶店あんていくの仲間たちと、ささやかながらも幸せな毎日を送っていた。そんなある日突然現れた男・月山習(松田翔太)により、【喰種レストラン】に招待されるのだが、彼は美食家<グルメ>と呼ばれる、史上最悪の喰種だった―。カネキの香りにただならぬ執着を見せ、喰らうためにはどんなことも厭わない月山。その魔の手は、次第に周りにも及び始め・・・。果たして、大切な仲間たちを守り抜くことができるのか!?喰種VS喰種の壮絶なバトルが、いま、始まる!互いの生と正義を賭けた、喰種VS喰種のバトルアクションエンタテインメント開幕!!!

6点!!月山編イケると思ったらスピンオフ感凄くてイケてなかった(爆)いや、松田翔太の月山は完璧過ぎて松田さん史上、最高だったんです。溜め息のつき方から台詞回し、間までシリアスなシーンでもコミカル過ぎて吹き出しちゃいましたし(笑)漫画以上に出来るって凄いw(*゜Q゜*)w 月山タイム長過ぎたけど(爆)アクションが酷過ぎたんです(>_<) 前作の窪田×鈴木伸之、清水富美加のアクションシーンは迫力満点だったので、変わってしまった監督及びアクション監督(前作から続投)が悪いと思います(-""-;) 萩原監督に戻して欲しいです。松田翔太と山本舞香ちゃんが速い動きが出来ないなら、ゆったりワイヤーとスローモーションいらないから!(`Δ´)「るろ剣」のアクションチームと変わって欲しいです・・・。ストーリー的にも、錦(白石隼也)が食べ物摂取しないで戦いに行くのはおかしいし、トーカと月山のパワーバランスもおかしい。どうやら、宗太が新田真剣祐だったので、3作られるみたいです。でも、これじゃ興収いかないだろうから、打ち切りになっちゃうかも(汗)やるとしても「アオギリ編」すっ飛ばされちゃうかも(;>_<;) 桜田ひよりちゃんの雛実が地味に美少女になってたので、もっと出て欲しいです。入見(佐々木希)と古間(浜野健太)はどこに行ったんだろう?依子役も何気にチェンジしてるし、一体何があったのだろう?あるとしたら、次は規模が大きな話になるはずなので、松竹の人材育て案件ではなく、完璧な布陣で作って欲しいです。2019年公開。

​「アルキメデスの大戦」

菅田将暉主演他。戦艦大和VS天才数学者。1933年、戦艦大和の建造をめぐる“机の上の大戦”が始まる。1933年(昭和8年)。欧米列強との対立を深め、軍拡路線を歩み始めた日本。海軍省は、世界最大の戦艦を建造する計画を秘密裏に進めていた。だが省内は決して一枚岩ではなく、この計画に反対する者も。「今度の海戦は航空機が主流」という自論を持つ海軍少将・山本五十六(舘ひろし)は、巨大戦艦の建造がいかに国家予算の無駄遣いか、独自に見積もりを算出して明白にしようと考えていた。しかし戦艦に関する一切の情報は、建造推進派の者たちが秘匿している。必要なのは、軍部の息がかかっていない協力者・・・。山本が目を付けたのは、100年に一人の天才と言われる元帝国大学の数学者・櫂直(菅田将暉)。ところがこの櫂という男は、数学を偏愛し、大の軍隊嫌いという一筋縄ではいかない変わり者だった。頑なに協力を拒む櫂に、山本は衝撃の一言を叩きつける。「巨大戦艦を建造すれば、その力を過信した日本は、必ず戦争を始める」・・・この言葉に意を決した櫂は、帝国海軍という巨大な権力の中枢に、たったひとりで飛び込んでいく。天才数学者VS海軍、かつてない頭脳戦が始まった。同調圧力と妨害工作のなか、巨大戦艦の秘密に迫る櫂。その戦艦の名は、【大和】・・・。これは、数学で戦争を止めようとした男の物語。

8点!!戦艦大和が造られ沈むことが決まっている中で、物語がどう進むのか?櫂の数式が軍部の考えを変えることが出来るのか?を興味深く楽しめました。冒頭とラストの大和のVFXの迫力は流石、白組&山崎監督!でも、前者の後者では受ける感情が全然違っていて(>_<) 恐ろしい策略の下では、人一人の命など価値はなく、正義と真実は、都合の良い時代の波に呑み込まれていったのだなと、重苦しく辛い結末に胸が詰まりました。フィクションだけれど、櫂の流した涙の美しさに、確かにこんな若者たちがいたと、強く焼きつけられました。佐藤直紀さんの劇伴が相変わらず最高で、エンドロールに入ってから涙が溢れてきました。こういう男性向けの戦艦映画でここまで胸をかき乱され、泣かされるとは思わなかったです(;_;) いわゆる、敵役の田中泯さんの重厚感が凄く、若い菅田くんが胸を借り、全力でぶつかっていく対比が素晴らしかったです(*^^*) 「大和は日本人の依り代だ」という台詞に「ああ、そうなのか」と納得させられ、平山(田中泯)と櫂の考え方は悲し過ぎるなと、もう二度と悲しい選択を選ばなければならない状況や思想を生み出してはならないと痛烈に感じました。ロマンがありながらも、反戦映画として成功しているし、若者が楽しめるエンタメ力も高いです。この夏の一風変わった戦争映画として、嫌厭せずに観て欲しい作品です(*^^*) 2019年公開。

​「トールキン 旅のはじまり」

ニコラス・ホルト主演他。あの壮大な冒険物語は、愛と友情、そして勇気から生まれた。3歳の時に父を亡くしたトールキン(ニコラス・ホルト)は、イギリスの田園で母と弟と暮らしていたが、母の急死で12歳にして無一文の孤児になってしまう。その身を案じた母の友人モーガン神父が後見人となり、名門キング・エドワード校に入学したトールキンは、そこで初めて心を許せる3人の野心溢れる少年たちと出会い、「芸術で世界を変えよう」と誓い合う。やがて16歳になったトールキンは、生涯を共にしたいと願う女性エディス(リリー・コリンズ)と出会うが、神父に交際を厳しく禁じられる。さらに、世界大戦の勃発が大切な仲間との絆さえも奪っていくのだった―。両親を亡くした孤独な少年が見つけた、かけがえのない愛と友情。過酷な運命を乗り越え、彼は世界を変える傑作を生み出す。「ホビットの冒険」「指輪物語」―その誕生の原点となる感動の実話。

7点!!随所にトールキンの著書へと繋がる瞬間が散りばめられ、彼の決して楽ではない旅路を共に歩んでいるような、惹きつけ方が見事でした(*^¬^*) トールキンの幼い頃に別れた風景から恋、友人、辛い体験全てが繋がっていく物語の糧になっていくのはとてもエモーショナルで、「友がいたからこそ辛い経験も乗り越えられた」と強く実感出来るような出会いは奇跡だと思いましたし、胸が熱くなりました。キング・エドワード校の芸術率スゴいなと(笑)同時に、たとえ世界的文学の糧になろうとも、戦争のような辛い体験は死ぬまで消えぬ傷となるし、誰も経験すべきではないというメッセージ性も強く、心に響きました。トールキンの三人の友人の個性があまりなく、時々、誰が誰だかわからなくなったので、どうせ脚色ありなら、もう少しわかりやすく描いて欲しかったです。ニコラス・ホルトは哀愁漂う雰囲気が、大きいにほっとけない感じで好きです(*^^*) リリー・コリンズはまた大人に成長し、美人度が上がっていましたが、痩せ過ぎてて心配に(>_<) フィクション要素が多そうですが、“知る”という意味では十分に楽しみながら伝記に触れられるロマンティックな作品です。2019年公開。

「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」

声:佐藤健主演他。君を、生きろ。映画だからこそ実現できた「ドラゴンクエスト」新たな冒険の扉がこの夏、開く―少年リュカ(声:佐藤健)は父パパス(声:山田孝之)と旅を続けていた。その目的は、ゲマ率いる魔物たちに連れ去らわれた母を取り戻すこと。旅の道中、遂にゲマと遭遇し、魔物たちと激しい戦いを繰り広げるパパス。しかし一瞬の隙をつかれ、リュカが人質にとられてしまい、手出しができなくなったパパスは、リュカの目の前で無念の死を遂げる―それから10年、故郷に戻ったリュカは「天空のつるぎと勇者を探し出せば、母を救うことができる」というパパスの日記を発見する。父の遺志を受け継ぎ、リュカは再び冒険の旅にでることに。立ちはだかるいくつもの試練、そしてビアンカ(声:有村架純)とフローラ(声:波留)、2人の女性をめぐる究極の選択。果たして冒険の先に待ち受けるものとは!?累計出荷・ダウンロード販売本数が7800万本を突破している国民的RPG「ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁」のストーリーを原案に、映画だからこそ実現した「ドラゴンクエスト」の新たな物語が、この夏スクリーンにやってくる!!

4点!!私はゲームをしないので、原作もゲームストーリーも知りません。でも、一緒に観た友人が「感動エピソードを3つくらい抜かされた。」と言ってました(^_^;) 冒頭から安顕さんの声は笑わせに来てるのかと思いました。事実、シアター失笑気味でした(笑)白組にしては3D感が薄くて、ずっとゲームストーリーを観るなら本当に中にいるように3Dバリバリに作った方が良いと感じました。あと、フローラも魔法使えるみたいなのに戦わないんですね(´-ω-`) 主人公の苦労はすっ飛ばして次々目の前にネクストアイテムが登場するので、観ている側も苦労してクリアしていく感覚が全くなく、例えるなら凄いプレイヤーの横でただ展開を傍観しているだけみたいな。天空の勇者の件りと、クライマックスの展開は「あらまあ」みたいな感じで少し驚きました。あと、佐藤さんの劇伴だけで感動泣きしそうになりました。しかし、8年って長いな(>_<) クライマックスの展開は、どうしても物語の世界から一旦現実に引き戻されてしまい、盛り下がるのですが、ラストの切なさと余韻優先ということで良いのでしょうか?他の人の感想が知りたいです。ストーリー自体はアンパンマン級に単純明快なので、小学校低学年向きかな。そのくらいの年齢ならアトラクションみたいにワクワクしたり、魔物が少し怖いと思えたりして楽しめるかなと思いました(*^¬^*) 2019年公開。

​「ライオン・キング」


声:ドナルド・グローヴァー主演他。命あふれるサバンナの王国ブライドランド。その王であるライオン<ムファナ>に、息子<シンバ>(声:ドナルド・グローヴァー)が誕生する。だが、シンバはある“悲劇”によって父ムファサを失い、王国を追放されてしまう。新たな世界で彼は仲間と出会い、“自分が生まれてきた意味、使命とは何か”を知っていく。王となる自らの運命に立ち向かうために―。2019年、音楽・映像・ストーリーすべてが世界最高峰のキング・オブ・エンターテイメントへと進化した、想像を超える「ライオン・キング」がやってくる。

7点!!映像が綺麗~音楽も最高~完璧なミュージカルはもはや芸術で、ただただウットリ(*´-`) でも、ストーリーは見知ったもの以上の驚きはなく、後半は次の展開待ちというか、いささか眠かったです(´д⊂) ラフィキの親心が温かくて泣きそうになりました。プンバァとティモンのの絶妙なテンポの良い掛け合いに笑いました。セス・ローゲン、イイ仕事してます(^^)d ただ、映像のリアルさを追求した結果、ストーリーがファンタジーなのが噛み合っておらず、虫しか食べていないシンバが肉食のスカーに勝てるわけないとか思ってしまいました(^_^;) あと、ライオンたちの見分けがつかな過ぎる。シンバママとナラママと大人ナラの見た目が全く同じに見えちゃうので、誰が戦っていて誰がピンチなのか「??」でした(>_<) 王国の多くの動物たちが戦いに参加しないのも、映像的に物足りなさを感じてしまいました。薄暗い雨の中での戦いは、シンバの生きる世界の過酷さと相まって素晴らしかったです。これからはディズニーの「ライオン・キング」と言えば本作になりそうだけど、アニメ版を超えたか?と言われれば、アニメ版の方が表現が豊かに感じてしまう作品でした。2019年公開。

​「ロケットマン」

タロン・エガートン主演他。そのメロディは、世界中を魔法にかける。両親から愛情を与えられず、不遇の少年時代を過ごしたエルトン・ジョン(タロン・エガートン)。天才的な音楽センスを持つ彼はロックに目覚め、運命的な出会いをきっかけにスターダムを駆け上がる。だが、全世界で成功を収めるほど孤独になっていき・・・。誰からも愛されなかった少年は、いかにして世界中で愛され続ける名曲を生み出したのか?なぜ<エルトン・ジョン>のメロディは世界中で愛されるのか?心を動かす真実の“歌”は時代を超える!<本当の自分>に出会う、至高のミュージック・エンターテイメント。

6点!!エルトン・ジョンのバックボーンというのを知らずに観たので、興味深かったです。タロン・エガートンの声質はエルトンには似ていないですが、映像の力もあり、エルトンの思いを体全体で歌い、体現出来ていたと思います(*^¬^*) 子役の子は瓜二つ過ぎです(笑)そして、思っていたより遥かにミュージカルでした。孤独であればあるほど、派手なミュージカル演出になるのが物悲しかったです。傷付けた側はアッサリ忘れてしまうか、傷付けたという自覚さえないですが、傷付られた人は永遠にその時間に閉じ込められ、苦しむのだなと、改めて深く実感しました。特に、親からのナイフは来ると分かっていても、子どもはガードする術を持てず、真正面から受けてしまう。愛し愛される方法を知らずに形成されたアイデンティティは、愛する人が現れた時にも上手く愛することが出来ずに苦しむ。エルトンはあれだけ多くの依存症を抱えていて、よく自分の力で這い上がろうと動き出せたなと、彼の元来の願いの強さと人間性に惹きつけられました(*^^*) エルトンの傍にバーニー(ジェイミー・ベル)のような人物がいたことも、エルトン自身の力でバーニーの大切さに気付けたことも、物凄く大きなターニングポイントだったと思います。ファッションセンスだけは改めてラインナップを見ても、理解不能ですが(^_^;) 「ボヘミアン・ラプソディ」のラミ・マレックほどの圧倒さはないですが、半生ものとしては、キラキラと孤独というストレートな対比表現が面白い作品です。2019年公開。

 

「劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~」

田中圭主演他、ラブが止まらない。永遠の愛を誓ったあの日から1年が過ぎ、上海・香港転勤を経て帰国した春田創一(田中圭)。天空不動産東京第二営業所の面々と再会を喜ぶ中、天空不動産本社で発足した新たなプロジェクトチーム「Genius7」のメンバーが営業所に現れ、「Genius7」のリーダー・狸穴迅(沢村一樹)は東京第二営業所の解散を宣言。突然の事態に皆が動揺を隠せない中、狸穴の隣には「Genius7」の精鋭メンバーとして控える牧凌太(林遣都)の姿が!男としても会社員としても成長して帰国したはずの春田でしたが、いきなり職場も牧との恋愛も危うくなるかも知れないピンチに!動揺し、新入社員の山田正義(志尊淳)に励まされる春田。さらには、黒澤部長(吉田鋼太郎)がある事故がきっかけで突然“春田だけ忘れる”記憶喪失に!混乱する春田をよそに、黒澤は“生まれて初めて”春田と出会い、その胸に電流のような恋心を走らせてしまい・・・。そんな中、天空不動産を揺るがす前代未聞の大事件が発生!それに巻き込まれた春田も最大のピンチに!果たして、春田の運命は!?笑って泣けるこの夏最高のエンタテインメント!おっさんたちの愛の頂上決戦<ラブ・バトルロワイアル>が、ついに完結!

 

9点!!LGBTジャンルでは間違いなく革命的な作品で、皆が観たい「おっさんずラブ」がギュウギュウに詰まっています(*^▽^*) 結婚とは?同性婚で得られるもの、得られないものを真正面から逃げずに描いていて、いつもダメダメな春田がたどり着いた答えにハッとさせられました。春田の「牧!牧!」はやっぱり和むなぁ(笑)二時間しかないので、やはり駆け足でしたが、沢山笑い泣きました(*^¬^*) もはや、本筋とは関係ない黒澤部長の「I'll be back」と「はるたん!」に部長の男性&上司としての格好良さとピュアラブに涙がドバッーて出て、自分でも「なんでここで泣いてるんだろ?」と混乱しました(爆)クライマックスの小競り合いは、「間違いなく、一酸化炭素中毒で死んでるな。」と思いましたが(爆)黒澤武蔵が最強過ぎる(*゜Q゜*) ストーリーよりキャラクターが先行して動いている感じが良作の証拠だなぁと感じました(*^^*) 各俳優陣の魅力もこれ以上にないくらい出ていて、可愛くて切なくカッコ良くてキュンキュンします。個人的には武川さん(眞島秀和)が足りなくて、もっと食い気味に絡んで欲しかったです。ピュアで爽やかなので、親子で観て、人を愛することについて一緒に考えるのにピッタリな作品です(*^▽^*) 2019年公開。

 

​「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」

レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット主演他。1969年8月9日、事件は起こった。この二人にも―。リック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)はピークを過ぎたTV俳優。映画スターへの道がなかなか拓けず焦る日々が続いていた。そんなリックを支えるクリフ・ブース(ブラッド・ピット)は彼に雇われた付き人でスタントマン、そして親友でもある。目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに精神をすり減らし情緒不安定なリックとは対照的に、いつも自分らしさを失わないクリフ。この二人の関係は、ビジネスでもプライベートでもまさにパーフェクト。しかし、時代は徐々に彼らを必要としなくなっていた。そんなある日、リックの隣に時代の寵児ロマン・ポランスキー監督と新進の女優シャロン・テート(マーゴット・ロビー)夫妻が越してくる。落ちぶれつつある二人とは対照的な輝きを放つ二人。この明暗こそハリウッド。リックは再び俳優としての光明を求め、イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演する決意をするが・・・。そして、1969年8月9日―それぞれの人生を巻き込み映画史を塗り替える【事件】は起こる。タランティーノが映画の夢を詰め込んだ60年代ワンダーランド。ラスト13分。映画史を変えるのは―この二人。

8点!!驚いたことにタランティーノなのにウディ・アレン作品のようでした(*゜Q゜*) ウディは嫌がりそうですが(^_^;)、タランティーノがハリウッドにロマンティックな魔法をかけられるなんて、良い意味でビックリです(*^▽^*) まぁ、クライマックスはいつも通り、主役二人の人格を疑うほど暴走してますが(-_-;) シャロン・テート殺人事件は概要しか知りませんでしたが、本当にこうだったらいいのに!と、愛ある魔法に切なさで胸がいっぱいになりました(>_<) 終わりのある友情って切ないんだなぁって。延長戦になった彼らの友情はどうなるのだろうか?もう少し観ていたい余韻がありました。でも、2時間41分は長過ぎます(>_<) 冒頭からバラエティに富んだレオ大放出で、オマージュもわかりやすく、泣き虫レオのコミカルさは笑いを誘いましたが(対するブラピはひたすらリーバイスな格好良さ(笑))、一時間以上、主要三人の現状を見せているだけで何も起こらない(>_<) 会話もウィットに富んだものではないため、雰囲気に浸ることも出来ないし(-""-;) シャロンを演じたマーゴット・ロビーは貫禄出ちゃって新進って可愛さはないし。あと、故ルーク・ペリーが出てる!って楽しみに目を凝らしていたのに見逃すし(スコット・ランサー役です。;_;)。でも、自分が学生時代に観ていたスターが上の世代のレオやブラピにとってもスターって凄いなと別のところで夢があると思いました。あとは往年のスターのコスプレ感がヤバイ。ブルース・リーとかご本人の性格を知りませんが、完全にヤバイ人になっていましたが、大丈夫なんでしょうか(汗)タランティーノの敢えてなのかな?長いのと暴走を抜かせば、タランティーノ作品の中では一番好きかも知れません。2019年公開。

​「引っ越し大名!」

星野源主演他。引っ越しは戦でござる!姫路藩書庫番の片桐春之介(星野源)は、書庫にこもりっきりで人と話すのが苦手な引きこもり侍。ある時、藩主の松平直矩(及川光博)は、幕府に姫路から大分への国替え(引っ越し)を言い渡される。当時の“引っ越し”は全ての藩士とその家族全員で移動するという、桁外れの費用と労力がかかる超難関プロジェクト。これを成し遂げられるか否かは、引っ越し奉行の手腕にかかっている。お国最大のピンチに、いつも本ばかり読んでいるのだから引っ越しの知識があるだろうと、春之介に白羽の矢が立った!突然の大役に怖気づく春之介は、幼馴染で武芸の達人。鷹村源右衛門(高橋一生)や前任の引っ越し奉行の娘である於蘭(高畑充希)に助けを借りることに。こうして引っ越しの準備が始まった!総勢10000人!距離600km!予算なし!?果たして春之介はこの一世一代のプロジェクトを知恵と工夫で無事に成し遂げ、国を救うことができるのだろうか!?「超高速!参勤交代」の土橋章宏×「のぼうの城」の犬童一心×超豪華キャストが挑む超難関プロジェクト!

4点!!全体的に「超高速!参勤交代」シリーズより、さらに地味です。ファーストカットの星野源は可愛かったけど、特に笑いもなく、国替えとは?を淡々と見せていくだけです。見せ場のアクションシーンにしても、そもそも高橋一生が明らかに肉体派ではないので、折角、砂浜での難しいアクションをこなしているのに豪快さと盛り上がりに欠けます(>_<) 裏切り者にしても、動機が全く不明ですし、彼らからの途中の妨害が入らないので、メリハリがないです。春之介の知恵ももう少し生かされても良いかと。於蘭が離縁された理由も描かれないので、要するに各キャラクターのバックボーンが薄いんですよね。だから登場人物に強く肩入れが出来ないのが、面白くなれない原因だと感じました。そんな中でも一番、グッと来たのは、春之介と山里(小澤征悦)の再会シーン。この二人は関係性や想いがきちんと描かれているので、どうにもならないやりきれなさでいっぱいになりました(>_<) 国替えによるリストラって、身分から家から何もかも失うってことなんだなぁと。転居も許されていませんし、現代のリストラと規模が違いすぎます(>_<) 面白い要素はありまくるのに、なんだかどれも謙虚過ぎて、もっとベタに王道に日本人の心に訴えかけても良かったのではないかと思う色々もったいない作品です。2019年公開。

「かぐや様は告らせたい -天才たちの恋愛頭脳戦-」

平野紫耀、橋本環奈主演他。いかにして告らせるか?それが問題だ―。将来を期待されたエリートたちが集う私立・秀知院学園。頭脳明晰・全国模試上位常連の生徒会会長・白銀御行(平野紫耀)と文武両道で美貌の持ち主・大財閥の娘である生徒会副会長・四宮かぐや(橋本環奈)は互いに惹かれ合っていた。しかし、高すぎるプライドが邪魔して、告白することが出来ずに、半年が経過。素直になれないまま、いつしか自分から告白することが「負け」という呪縛にスライドしてしまった2人は「いかにして相手に告白させるか」だけを考えるようになっていた。天才だから・・・天才であるが故に、恋愛にだけはとっても不器用でピュアな2人による、相手に「告らせる」ことだけを追い求めた命がけの超高度な恋愛頭脳戦!果たして勝敗は!?そして2人の初恋の行方は?天才たちの恋愛頭脳戦ここに開幕!

4点!!全く期待していなかったのですが、予想外にキュンキュンしてしまいました(*´-`) なんにも進展せずにグングン時が過ぎていく展開が珍しくて面白いです。テンポの良いコント的展開から純愛シーンへの急速切り替えが見事で、花火シーンはDAOKOの挿入歌も相まって、かぐやのドキドキし過ぎて、気持ちを伝えられなくてというピュア&不器用120%な気持ちがストレートに刺さりました。自分もそうだった頃が一気に甦ったというか、不意討ちでした(*^¬^*) なので、その後の恋の病で倒れるというコント過ぎる展開も、「恋で胸が苦しすぎて倒れるよね!めっちゃ分かる!」とピュアにドハマリしそうになってしまいました(^_^;) ここまでは良かったのに、クライマックスの選挙シーンのグダグダは酷く、ここだけ違う人が演出したのかな?と思うくらい酷かったです(-""-;) 全く進展がない結末もモヤモヤ。学園ラブストーリーでは新しいけど、やっぱり最後は、結ばれるか別れるかに落ち着いて欲しいわけですよ(爆)橋本環奈のコメディアンヌぶりは見事です。これから10年くらいは学園コメディは彼女の天下になるんじゃないかなと思うくらい(*^^*) 脳内アフレコだらけで本人たちは殆ど顔芸な映画も珍しくて、もどかしさたっぷりで良かったです。夏の終わりに観たい恋、友情、青春が詰まった作品です。2019年公開。

「HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツ」

ティモシー・シャラメ主演他。忘れられない夏がくる―物語の舞台は1991年、愛する父親を亡くし、立ち直れない少年(ティモシー・シャラメ)の人生を大きく変えた、ひと夏の経験。美しい海辺の街での初めての恋、クールで危険な仲間との友情、裏切り―きらめくような一瞬の夏は、最大級のハリケーンの到来とともに、劇的な結末を迎えることになる。HOT SUMMER NIGHTS。遊園地、ファミレス、ドライブインシアター、etc...90年代アメリカのティーンたちが体験した青春のきらめきが、この夏、スクリーンに蘇る。気鋭の映画製作スタジオA24が贈る、甘く、切なく、美しく、スリリングなひと夏の青春。

5点!!田舎町ケープコットにビーチや遊園地、ドライブインシアターなどが小さな所にぎっしり収まっている雰囲気が良いです。狭いからすぐに知り合いと顔を合わせてしまうし、善人も悪人も小さい頃から知っている同士だったりする。少年性溢れるティモシーと危ない色気とワイルドさムンムンのアレックス・ローが並ぶと、BLものなんじゃないかというくらい美しい。彼らが田舎町で放っているであろうオーラが画を通して伝わってきます(*´∇`*) ただ、ダニエルが父の死の悲しみを忘れるかのように生き急いで麻薬や刹那の恋に没頭していく内面性をもう少し描いてわかりやすくして欲しかったです。マッケイラ(マイカ・モンロー)の魅力も後半にならないと伝わらないので、町一番の美女と言われても説得力がなく、ハンターの彼女エイミー(マイア・ミッチェル)の方が数倍可愛いです。ハンターがエイミーみたいなタイプにホレるのが意外性があって魅力が増すし、エイミーをおぶってイチャイチャしてるのとか、超可愛いです(*^^*) ストーリーは隙はないけどシンプルで、夏のビー玉みたいな映画だったなーと思う程度です。予想を裏切る展開が欲しかったかな。2019年公開。

 

​「いなくなれ、群青」

横浜流星、飯豊まりえ主演他。約束しよう。私たちは必ず、また出会うんだよ。ある日突然、僕(横浜流星)は<階段島>にやって来た。ここは捨てられた人たちの島で、どうして僕たちがこの島に来たのか知る人はいない。この島を出るには、失くしたものを見つけなければいけない。だが、疑問さえ抱かなければ、島の日常は安定していた。幼馴染の彼女に再会するまでは―真辺由宇(飯豊まりえ)。この物語はどうしようもなく、彼女に出会った時から始まる。「納得できない」と憤慨する真辺は、島から出るために、僕と周囲を巻き込みながら島にまつわる謎を解き明かそうとするのだが―。やがて明かされる真相は、僕らの青春に残酷な現実を突きつける。シリーズ累計90万部突破のベストセラー小説、遂に実写映画化。鮮烈な共演と切ないほど美しい映像で綴る、心を穿つ青春ファンタジー。

5点!!原作途中まで読んでます。原作に惹かれて観に行ったのですが、なんか色々ダイジェスト過ぎる( ̄□ ̄;)!! 河野さんの作品は脇役キャラまで綿密な設定や伏線が張られているのに、映画だとメインキャラクターなのに、階段島に捨てられた理由がわからない、立ち位置すらわからないキャラが何人もいて、世界観に入り込む妨げになっていました。そんなフワ~とした世界観なのに、クライマックスは物凄い青春まっしぐらな光線を放ち、Salyuの書き下ろし主題歌がそれを押し上げており、なんかよくわからないのに青春の良さだけは伝わる、不思議でアンバランスな作品でした(゜゜;) 自分と正反対の人間に、強烈に惹かれる気持ちはよく分かります。その人を見ることで、自分という人間が浮き彫りになる貴重な存在であることも分かる。でも、正反対な二人だから、近付き過ぎると意見はいつまでも相容れなくて、どちらかが引くことになる。それは思いやりともまた違っていて、相手を失いたくないからという利己的な理由なのかも知れないと思いました。七草にとって、真辺はピストルスターだったけれど、真っ直ぐ過ぎる真辺にとって、七草がそうなるまでに、彼女にどんな出来事があったのだろう?恐らくそれは、他人から見たら大したことなく大人になる一過程に過ぎないのだろうけど、彼女にとっては違っていて。大人になる過程で、何かを上手くしまえるようにではなく、捨てるのが上手くなってしまうのなら、それは過去の自分を否定することにも繋がるわけで、階段島で奮闘する七草と真辺は、切なく甘い、“大切なもの入れ”の中のキラキラした小石みたいだと思いました。2019年公開。

​「SHADOW 影武者」

ダン・チャオ主演他。自由と引き換えに、隊群が待つ敵地に赴く影武者を待つのは自由か死か―時は戦国時代、沛国が領土を、敵の炎国に奪われて20年。若くしてトップを継いだ王は、敵と休戦協定を結び、平和だが屈辱的な日々に甘んじていた。奪還を願う男たちの燃え上がる闘志を束ねているのが、頭脳明晰で武芸の達人の重臣・都督(ダン・チャオ)だ。都督は敵の将軍にして最強の戦士・楊蒼に、手合わせを申し込む。彼の勝手な行動に怒り狂う王だが、実は目の前の都督は影武者で、本物の都督は自分の影に、自由と引き換えに敵地での大軍との戦いを命じていた。そして王も、ある作戦を秘めていた。果たして、影武者を待つのは光か闇か、それとも―?チャン・イーモウ監督最新作!三国志の「荊州争奪戦」を大胆にアレンジし新境地に挑んだ、世界絶賛の傑作誕生!!

6点!!三国志は読んでおらず、先入観も入れたくなかったので、前知識なしで観ました。血塗る騙し合いを制するのは!?という感じで、本当に最後の最後まで誰が生き抜くのかわからなくて面白かったです(*^^*) ダン・チャオの一人二役が最後まで全く同じ人物とは思えない名演で圧倒されます。男性陣は「策士策に溺れる」で、自らの罪で破滅していきますが、女性陣がやたら強く自立していて、シャオアイ(スン・リー)が優秀な妻過ぎでした(*゜Q゜*) アクションシーンのギリギリの攻防戦は気迫が半端なく、手に汗握りまくりでした(>_<)クルクル廻る傘に乗って攻めいるシーンはお尻血だらけになりそうでしたが、観たことないダイナミックかつ美しいアクションだと見惚れました(*´∇`*) 和楽器と水墨画に乗せて進むストーリーは、日本の忍者時代劇ものと通じるものがあり、こういう古典みたいな作品が、著名な監督によって作られ、世界に認められることが、嬉しいのと、羨ましく感じてしまいました。日本じゃ、こんな徹底されたものは中々ヒットしないので(>_<) 因縁めいた関係が多いのも、男性受けが良さそう(笑)眠くない時に観ればかなり楽しめる古典ファンタジーです。2019年公開。

 

​「僕のワンダフル・ジャーニー」

声:ジョシュ・ギャッド主演他。僕の名前はベイリー(声:ジョシュ・ギャッド)、大好きなイーサン(デニス・クエイド)と初めて出会ったのは、ゴールデン・レトリバーの子犬だった頃だ。その犬生を終えた後も、イーサンに会いたくて3回も生まれ変わり、ようやく再会したイーサンの元へ、彼の初恋の人ハンナ(マージ・ヘルゲンバーガー)と満ち足りた日々を送っている。ハンナの事故で亡くなった息子の奥さんグロリア(ベティ・ギルピン)と、彼女の娘で赤ちゃんのCJ(アビー・ライダー・フォートソン)という新しい家族もできたよ。ところが、グロリアが突然CJを連れて出て行ってしまった。「私の子育てに口出ししないで」なんて吠えてね。そんな中、お迎えがやって来た僕は、イーサンから「CJを守るために戻って来てくれ」という新たな使命を与えられる。イーサンとの約束通り、何度も生まれ変わって僕がCJを守る!CJと家族を幸せにするための新たな素晴らしい旅が、今始まる!家族をひとつにするため、何度も生まれ変わる犬のベイリー。幸せな涙が溢れ出す、犬と人間のラブストーリー。

6点!!ラッセ・ハルストレムが監督を降りて製作総指揮になっていましたが、世界観はそのままで、皆が観たい続編ポイントをしっかり押さえています。なので、何気ない人生も、かけがえのない瞬間として描かれ、とても温かな気持ちにさせられました(*^¬^*) 何より、ヤングCJと大人CJを演じたアビー・ライダー・フォートソンとキャスリン・プレスコットがめちゃめちゃ可愛い!!(*´∇`*) トレント(ヘンリー・ラウ)もイケメンに成長し、CJとの関係性が素敵です。イーサン役のデニス・クエイドの演技は序盤から最高で、彼が出ているシーンはどれも感動の波が押し寄せまくりでした(*>∇<*) ラッセ監督の作品はどのキャラクターも愛さずにはいられない魅力があるので、観ていて心地良いです(*^^*) 犬も人も愛し愛され生きる人生って素晴らしいなぁと思う反面、予想外の展開は起きないので、「ワンダフルライフ」の犬生の方が波瀾万丈で見応えはありました。2019年公開。

​「ホテル・ムンバイ」

デヴ・パテル主演他。彼らは<信念>だけで、銃に立ち向かった。2008年、インドのムンバイで、イスラム武装勢力による同時多発テロが発生。歴史ある五つ星ホテルが燃え盛る映像は世界を震撼させた。だが、ホテルに3日間閉じ込められた500人以上の人質は、その多くが生還を果たした。プロとしての誇りをかけて、宿泊客を救おうとしたホテルマンたちの知られざる真実の物語が存在した。2008年、五つ星ホテルで起きたテロからの、奇跡の脱出劇。「ボーダーライン」制作陣が放つ、ホテルマン、そして人間としての愛と誇りを賭け、ひとりでも多くの命を救おうとした“名もなき英雄たち”の衝撃と感動の実話。

10点!!2008年にインドのタージマハル・ホテルで起きた過激派テロ事件の映画化です。物凄い臨場感と緊迫感。何ていうか自分が本当にそこにいて四方八方を銃撃されているような、戦争&テロジャンルでは「アメリカン・スナイパー」レベルの衝撃で、トップクラスの映画なのではないでしょうかΣ(×_×;) 2時間強、手に汗握りっぱなしで腕が痛い程ですし、希望が絶望にひっくり返されていく様を見続けるのは、胃がキリキリします(>_<) 動ける警察がまさかの上司含めて6人しかいないんですよ( ̄□ ̄;)!! まさかのムンバイに治安部隊がいないんですよ。金融都市なのに。逆によくデリーから一晩で着いたなって驚きでした(*゜Q゜*) 主要キャラクターは実在の何人かを併せ持ったキャラクターだそうで、ロシア人のワシリー(ジェイソン・アイザックス)はその最たるキャラで、富豪ビジネスマン×元特殊部隊の凄腕×性格悪いのに良い人(美人には(爆))とキャラ大渋滞でした(^_^;) しかし、その多面性が本作では、完全なる善も悪もないという点で、とても魅力的な効果を発揮していました。逃げる場所から場所からテロ現場になってしまうカップルとか、必死に各部屋にダイヤルを一つずつ回して客を守ろうとした受付嬢、恐怖の中で他人を認め合おうと歩み寄る客たち、スクリーンに映る全ての人物が魅力的で、だからこそ、震えが止まらない程の恐怖と怒りが凄くて(>_<) サブストーリーのメインを担うデヴィッド(アーミー・ハマー)&ザーラ(ナザニン・ボニアディ)一家も、常に彼らの生存が気になる抜群の存在感があり、素晴らしかったです(*^¬^*) ザーラ役のナザニン・ボニアディが美しく逞しいインド女性を好演しています。主人公のアルジュン(デヴ・パテル)はホテルを駆け回りながら、救出ルートに客を誘導していくのですが、前に出過ぎない物語の橋渡し役として、デヴ・パテルの魅力が光っていました(*^¬^*) アルジュンとオペロイ料理長(アヌパム・カー)のハグには「インド人全員がこういう人間ばかりではない。テロには屈しない。」という誇りを感じさせられて、心震えました。皆、一生懸命生きてたんだよ・・・(涙)人類を区別する、排他的に人を殺してよい宗教って何なのだろう?イスラム教以外にこの規模のこういう宗教は幾つあるのだろう?アルジュンのシーク教徒ってどんな宗教なのだろう?と、色々知らないことが多くて学びたくなりました。結構、R15な描写が多いし、打ちのめされ過ぎて涙も止まっちゃうくらいの実話ですが、インド人らしいゆるい雰囲気の笑いもあり、エンタメとしても実話としても人間ドラマとしても、超五つ星必見の逸作です!2019年公開。

​「記憶にございません!」

中井貴一主演他。この男に任せて大丈夫か!?病院にベッドで目覚めた男(中井貴一)。一切の記憶がない。ふと見たテレビのニュースに自分が映っていた。演説中に投石を受け、病院に運ばれている首相。そう、なんと、自分はこの国の最高権力者で、石を投げつけられるほどに、すさまじく国民に嫌われている!!「あなたは、第127代内閣総理大臣。国民からは、史上最悪のダメ総理と呼ばれています。総理の記憶喪失は、トップシークレット、我々だけの秘密です」事実を知るのは、秘書官3名のみ。政策はもちろん、大臣の顔と名前、国会議事堂の本会議場の場所、自分の息子の名前さえ分からない。記憶にない件でタブロイド紙のフリーライター(佐藤浩市)にゆすられ、記憶にない愛人にホテルで迫られる。どうやら妻(石田ゆり子)も不倫しているようだし、息子は非行に走っている気配。そしてよりによってこんな時に、米国大統領(木村佳乃)が来訪!他国首脳、政界のライバル、官邸スタッフ、マスコミ、家族、国民を巻き込んで、記憶を失った男が捨て身で自らの夢と理想を取り戻す!果たしてその先に待っていたものとは・・・!?政界の舞台にした前代未聞のシチュエーションコメディである今作は、まさに三谷コメディの真骨頂にして最高傑作!

 

2点!!三谷作品は年々キャストが豪華になっていくのと反比例にドタバタ劇の笑いが失われていっているように感じます。今作は「ギャラクシー街道」よりはヤラかしていませんが、早々に中だるみタイムに入り、最後までゆる~い政治劇とわざとらしい芝居が続きます(木村佳乃とか数名)。困り顔の総理が、実は殆どピンチに陥らないんです。総理が白といえば、周りも簡単に改心しちゃう見応えの無さにびっくりです( ; ゜Д゜) 似たテーマの「民王」とキャストも被ってるし、つまらない二番煎じ感ハンパないです(爆)でも、佐藤浩市は体張ってたなぁと思います(笑)彼は三谷作品ならどこまでもついていくのでしょうか(^_^;) スナイパーとか本物だったらまだ良かったのに。「記憶にねぇんだよ!」版中井貴一の出番が少な過ぎたのも緩さの原因だと思います。クライマックスという見せ場が見せ場に感じない程、盛り上がりに欠けるので、ドラマだったらチャンネル変え必至。三谷作品だから温かくて観てあげてる観客頼りはもう止めないと、手遅れになると思います。ソファーで横になりながらなら何とか鑑賞出来るかも程度の残念な作品です。個人的には三谷さんには復活して欲しいんだけどなぁ、はぁ悲しい(>_<) 2019年公開。

「HELLO WORLD ハロー・ワールド」

声:北村匠海主演他。たとえ世界が壊れても、もう一度、君に会いたい―「お前は今日から三ヶ月後、一行瑠璃(声:浜辺美波)と恋人同士になる」―京都に暮らす内気な男子高校生・直美(声:北村匠海)の前に、10年後の未来から来た自分を名乗る青年・ナオミ(声:松坂桃李)が突然現れる。ナオミによれば、同級生の瑠璃(声:浜辺美波)は直美と結ばれるが、その後事故によって命を落としてしまうと言う。「頼む、力を貸してくれ。」彼女を救う為、大人になった自分自身を「先生」と呼ぶ、奇妙なバディが誕生する。しかしその中で直美は、瑠璃に迫る運命、ナオミの真の目的、そしてこの現実世界に隠された大いなる秘密を知ることになる。日本アニメーションの次世代を担う才能、伊藤智彦監督による、世界がひっくり返る、新機軸のハイスピードSF青春ラブストーリー。この秋、日本のアニメーションが加速する。

5点!!「この世界がデータで出来ている」という前提の話はよくあるパターンですが、本作はそれを遥かに超える予測不能な展開が次々起こり、先が読めなくて、頭フル回転ムービーで面白かったです(*^^*) アニメーションの自由度と無限の可能性を見せられ、ワクワクしました(*^▽^*)♪ ただ、中高生以上向けで、子どもは置いてけぼりになってしまう難解さは日本のアニメーションの長所でもあり、短所でもあり、勿体無く感じます。北村匠海と福原遥は、本人の顔が浮かばないくらいパーフェクトな声優で上手くて驚きました(*゜Q゜*) 福原さんはもう声優歴がありますが、北村さんはこれからオファーが殺到するのでは?2つの世界の直実はデータ世界のバグ、ウイルスみたいなものなので、最後の方まで「現実世界からの干渉はないの?現実の二人はどうなってるの?」と気になって集中出来ない感じはありました。あと、青春映画で友人が多く出てくる割に、彼らは活躍したり、別世界で出てこないので、三鈴辺りを依依と繋げたら良かったような気がします。2027soundという音楽アプローチに関しては、楽曲全体の統一性や歌詞と世界観の不一致やらで、ファンがYouTubeで自分の好きな楽曲に映画を合わせている程度の出来に感じました。こだわりが感じられないやっつけ感が残念です(>_<) あと、瑠璃が迷いなく、直実についていくだけの関係性が足りないというか、瑠璃というキャラクターの掘り下げももう少し必要だと感じました。新しい可能性に構けて、基本がおざなりというか、解説が必要なアニメという点も、改善点が多いように感じました。それらを全部クリア出来れば、アニメを見慣れない私的にはかなり革新的な作品になるなと期待が生まれました(^^) 2019年公開。

​「アイネクライネナハトムジーク」


三浦春馬、多部未華子主演他。あの時、あの場所で出会ったのが君で本当に良かった。仙台駅前。大型ビジョンには、日本人のボクシング世界王座をかけたタイトルマッチに沸く人々。そんな中、この時代に街頭アンケートに立つ会社員・佐藤(三浦春馬)の耳に、ふとギターの弾き語りが響く。歌に聴き入る紗季(多部未華子)と目が合いも思わず声をかけると、快くアンケートに応えてくれた。二人の小さな出会いは、妻と娘に出て行かれ途方にくれる佐藤の上司・藤間(原田泰造)や、分不相応な美人妻・由美(森絵梨佳)と娘・美緒(恒松祐里)を持つ佐藤の親友・一真(矢本悠馬)、その娘の同級生・和人(萩原利久)の家族、由美の友人で、声しか知らない男に恋する美容師・美奈子(貫地谷しほり)らを巻き込み、10年の時をかけて奇跡のような瞬間を呼び起こす―。“出会いがない”と嘆くすべての人へ贈る、10年の時を越えてつながる劇的じゃなのに感動しちゃう<恋>と<出会い>の物語。

5点!!「あの時、あの場所で出会ったのが、君で良かった」がテーマの、無数の小さな出会いが赤い糸で繋がっていく物語。糸が繋がるたびに心がポッと温かくなります(*^¬^*) 幸福なことに、もう繋がっていない糸も含めて、私は「あなたで良かった」出会いに溢れていて、そのおかげで今、私は生きていくことが出来ていて、皆の温かさに改めて感謝し、その奇跡を失わないよう無駄にしないように生きていかなければと、少し泣きそうになってしまいました。この物語は弱っている時に観た方がより響きます。あと、現状を嘆いている人に観て欲しいです。自分の人生をよく見てごらんって(偉そうですけど(爆))。三浦さんと多部ちゃんは共演が多いので、とても馴染んだカップル感が出ていて、二人がリアルカップルだったら素敵なのにと思うナチュラルさでした(*^¬^*) 本作は、作品の規模や出演者を考えると今泉監督の勝負作になるのかなと感じましたが、私は「サッドティー」「愛がなんだ」のようなヒリヒリする片想い物語の方が好きでした。佐藤や藤間の男性の情けない感じは本作でもありましたが、三浦さんが演じる佐藤は、愛されダメ男までは堕ちてない(爆)藤間のような哀愁漂う男の方が魅力的です。エグさも足りない(爆)それでも、大切な人と一緒に観て、ほっこりした結果になればいいなぁと願える作品ではありました。2019年公開。

​「あなたの名前を呼べたなら」

ティロタマ・ショーム主演他。経済発展著しいインドのムンバイ。島村出身のメイド、ラトナ(ティロタマ・ショーム)の夢はファッションデザイナーだ。夫を亡くした彼女が住み込みで働くのは、建設会社の御曹司アシュヴィン(ビベーク・ゴーンバル)の新婚家庭・・・のはずだったが、結婚直前に婚約者の浮気が発覚し破談に。広すぎる高級マンションで暮らす傷心のアシュヴィンを気遣いながら、ラトナは身の回りの世話をしていた。ある日、彼女がアシュヴィンに小さなお願いをしたことから、ふたりの距離が縮まっていく・・・。決して交わるはずのない、ふたり。近くて遠いふたりの世界が交差した時・・・。カンヌが注目する女性監督ロヘナ・ゲラの長編デビュー作。懐かしくて勇気が湧いてくる恋と目覚めの物語が、あたたかな喜びを連れてくる。厳格な階級社会の恋愛を、変革への願いとともに描く傑作。

7点!!互いの想いが解り付き合うまでの一番楽しい時期のはずが、二人の間に流れる沈黙がひたすら重たいです。互いにテリトリーをけん制し合っているかのよう。未亡人が“いない存在”として扱われるなんて、一体インドのどれだけの女性が“いない存在”なのだろう?膨大な人数のはずの彼女たちが声を上げられないインドの社会とは、そんなにも隙がなく完璧な圧力社会なのでしょうか?小さい頃から教え込まれた文化って間違っている場合は、まるで‘毒親’みたいに逃れられないものなのだなぁと思いました。アシュヴィンがラトナの生活を「何とも思わないのか!?」と言う場面がありますが、それこそ、ラトナはプライドや誇りを持ってやっているわけで、この台詞に二人の間のズレを感じました。もし、アシュヴィンとラトナが恋人同士になったなら、ラトナはアシュヴィンが気付かない辛い思いを沢山すると思います。それでも、そのすべてに立ち向かうだけの勇気と覚悟が沸く恋愛の力は偉大です(*^¬^*) 同じ国でも文化やしきたりが外国くらい違うなら、互いの文化や育ちを尊重し、歩み寄って理解を示す思いやりが大切だと、これはどんな関係性でも普遍的なことなのだなぁとヒシヒシと感じました。人を想う力のみですべての壁を打ち破る一歩を踏み出す勇気のお話です(*^¬^*) 2019年公開。

​「ジョーカー」

ホアキン・フェニックス主演他。笑いの仮面をかぶれ。いつも言われてきた。「どんな時も笑顔で」と。僕には使命があるらしい。人々を楽しませることだ。だが、世の中は―コメディアンを夢見る、孤独だが純粋で心優しいアーサー(ホアキン・フェニックス)。ピエロ=コメディアンとして、世界を笑わせようとした一人の“人間”が、なぜ、狂気溢れる“悪のカリスマ=ジョーカー”に変貌したのか?本作で初めて語られるジョーカー誕生の理由。切ない衝撃の真実とは?弱者に無関心な社会に見捨てられた男の内面を描くリアルな人間ドラマが、やがて映画史上最も有名なヴィランの隠された物語へ繋がっていく。予想もつかない展開で観る者の心をつかんで離さない、今世紀最大の衝撃作にして完全オリジナル・ストーリー。

 

8点!!バットマンもジョーカーもゴッサムシティに育っていなければ、こうはならなくてすんだのにと思いました。本作は、コミックスにはないオリジナルなのですが、とても大胆なストーリー展開が鮮やかでした(*゜Q゜*) ヒース・レジャーのジョーカーは最高と言われ、ジャレット・レトは最狂、ホアキン・フェニックスは、冒頭から目の奥が濁っているのにギラギラしていて、どうしても期待値が高まる役柄なのに、オリジナリティーがありながら完璧に仕上げてきて凄いなと感心しました(*^▽^*) 全体的にゴッサムシティの暗い雰囲気に包まれながらも、レトロアーティスティックな色味も、お洒落で良かったです。ゴッサムシティの特質上、バットマンよりもジョーカーの方がより人々に求められ誕生したというのが、絶対住みたくないなと思いました(^_^;) DCのバットマンにそもそも興味がないので面白くはないですが、ホアキンの名演に引き込まれ、ジョーカーを抱きしめてあげたくなったし、完成度の高い作品です。2019年公開。

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「YESTERDAY​ イエスタデイ」

ヒメーシュ・パテル主演他。昨日まで、世界中の誰もが知っていたビートルズ。今日、僕以外の誰も知らない。ジャッ(ヒメーシュ・パテル)クが夢をあきらめたその日、12秒間、世界規模で謎の大停電が発生。交通事故に遭って目を覚ますと・・・あのビートルズが世の中に存在していない!世界中で彼らを知っているのは、ジャックひとりだけ!?ジャックがビートルズの名曲を歌うと、ライブが大盛況、SNSで大反響、マスコミも大注目!するとなんと、その曲に魅了された超人気ミュージシャン、エド・シーランからツアーのオープニングアクトを任されることに。エドも嫉妬するほどのパフォーマンスを披露すると、ついにメジャーデビューのオファーが舞い込んでくる―。監督:ダニー・ボイル×脚本:リチャード・カーティスで贈る、音楽、夢、友情、愛情―人生のすべてが詰まった至福の音楽体験。

9点!!ビートルズだけでなく色々な物事がなくなり、なくなったはずのものが・・・ある!世界のお話。リチャード・カーティスの脚本は、悪者が出てこなくて、皆が大好きなハッピー・イエローカラーに満ちていて、心が温かく自然と笑顔にさせられます(*^^*) ダニー・ボイル感は薄かったかな。私的には、なくなったはずのものがある事実の方が衝撃的で、私はビートルズファンではありませんが、その頃にはジャックに感情移入していて、かなり感傷的に泣きそうになりました(;_;) パラレルワールドなのかな?でも、これこそ映画の魔法です☆ジャック以外に「ビートルズがいない世界なんて退屈だ」と言う彼らの存在は大きく、その後のライブシーンは色んな意味で応援上映気分で、歌いそうになりました(*^▽^*)♪ ジャックが歌詞を必死で歩いて思い出したり、ジャック宅のエド・シーランも笑えました。くるくるヘアのリリー・ジェームズも可愛い!(*´∇`*)「良いものは皆と分かち合った方が幸せ」と「自分を偽らずに生きた方が幸せ」というメッセージもシンプルに心に届く、ビートルズファンじゃなくてもビートルズを聴きたくなるハッピームービーです(*^▽^*)♪ 2019年公開。

​「楽園」

綾野剛、杉咲花、佐藤浩市主演他。少女失踪事件から12年―未解決のまま連続殺人事件が起こった。Y字路から起こった2つの事件、そして容疑者の青年、傷ついた少女、追い込まれる男・・・3人の運命が繋がるとき、物語は衝撃のラストへと導かれる。彼らが下した決断とは―。楽園を求める私たちに、突きつけられる驚愕の真実とは?心えぐられる衝撃のサスペンス。

7点!!原作読んでます。違う時系列、違う場所で起きた話を映像化するので、「怒り」よりも難しかったと思いますが、上手く組み合わせている部分と、ここは外しちゃ駄目だろうという部分がありました。善次郎のターンに出てくるもう一匹の犬とレオのシーンは必須だったと思います。動物虐待上、難しいからカットしたのだと思いますが、二匹の行動で、人という無駄に考える動物の愚かさが浮き彫りになる大切なシーンなので(>_<) ちょっと意地悪してやろうとか、ちょっと懲らしめてやろうとか、自分の中にある鬱憤を自分より弱い人間にぶつける。それによって、やられた方が一生傷ついたり、命を絶ってしまうなんて思いもしない。自分の大切な人たちが同じ目に遭ったら怒り狂うくせに、圧倒的に想像力が足りない人間がこの世にはたくさんいます。そしてそんな人たちは事が起こってしまうと「そんなつもりじゃなかった。俺のせいじゃない。」と必ず言うんです。柄本明さんが久々に人間の弱さの象徴として、凄い膿んだ演技をされていて、「もう背負えない。」とか殴ってやろうかと思いました(爆)原作のラストには驚かされたので、本作は見せすぎかなぁと思います。善次郎が事件に至るまでの心理をもう少しわかりやすく見せてくれても良かったかなと感じましたが、観客に投げるラストは秀逸です。こういう映画は好きです。人は人と思いを通わせられなければ生きていくのは難しくて、だからこそ、どんな言葉が心の芯まで届くのか、どんな言葉が生きる糧に繋がるのか、よく思いやることが大切なのだと改めて背筋が伸びる作品でした。2019年公開。

​「マレフィセント2」

アンジェリーナ・ジョリー主演他。「美女と野獣」のディズニーが贈る「眠れる森の美女」の新たなる伝説。永遠の眠りから目覚めたプリンセンス、オーロラ姫(エル・ファニング)とフィリップ王子(ハリス・ディキンソン)の結婚は人間と妖精との間に和平をもたらし、世界を幸福に導くはずだった。しかしその婚礼には、真実の愛によって母と娘のように結ばれたマレフィセントとオーロラ姫の絆を引き裂き、妖精界を滅ぼそうとする恐るべき罠が隠されていた・・・。迫り来る危機から愛するオーロラ姫を救うために、マレフィセントが背負った驚くべき運命とは―。すべては愛するオーロラ姫のために。あの「眠れる森の美女」の美しきヴィラン、マレフィセントの“究極の愛”の物語。

10点!!斬新で超スピーディーな展開に最初から最後までついていくのがやっとでしたW(*゜Q゜*)W 驚きとユーモアに満ちていて、すべてのシーンが想像を遥かに超えて美しいです(*^▽^*) 手負いでロングヘアになったマレフィセントが目覚めるシーンの完璧な荘厳さに溜め息が出ました(*´∇`*) アンジーとエル・ファニングの言葉を交わさなくとも、瞳から溢れ出る愛情が素晴らしいです(*^▽^*) アンジーもエルも素敵な女優さんだなぁ(*´∇`*) マレフィセントの出自にもビックリですし、戦いの最中でそれぞれが自分の身を挺してでも、仲間を守ろうと必死な姿に、愛しさと涙が止まりませんでした(;△;)前作ではフィリップ王子がいる意味が見出だせなかったですが、今回はなぜオーロラがフィリップ王子を選んだのかよくわかる活躍ぶりで、ちょっと感動しました(笑)ディズニーキャラクターの無鉄砲に愛を信じるを地でいってるカップルだけど、敵であろうと真っ直ぐに気持ちを伝える力を信じる姿に胸が熱くなりました。光と闇のバランスが秀逸ですし、驚きに次ぐ驚きに一瞬足りとも目が離せない!(*^^*) 近年のディズニー作品の中では、最もディズニーらしく、ずば抜けて美しく迫力に満ちたパーフェクトな作品です(*^▽^*) もう一度すべてのシーンを堪能すべく観直したいです♪2019年公開。

​「真実」

カトリーヌ・ドヌーヴ主演他。「ママ、あなたの人生 嘘だらけね」―世界中にその名を知られる、国民的大女優ファビエンヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)が、自伝本「真実」を出版。海外で脚本家として活躍している娘のリュミール(ジュリエット・ビノシュ)、テレビ俳優として人気の娘婿、そのふたりの娘シャルロット、ファビエンヌの現在のパートナーと元夫、彼女の公私にわたるすべてを把握する長年の秘書―。“出版祝い”を口実に、ファビエンヌを取り巻く“家族”が集まるが、全員の気がかりはただ一つ。「いったい彼女は何を綴ったのか?」そしてこの自伝に綴られた<嘘>と、綴られなかった<真実>が、次第に母と娘の間に隠された、愛憎渦巻く心の影を露わにしていき・・・。是枝裕和監督最新作にしてヴェネチア国際映画祭オープニング作品。

5点!!“ほんの小さな”という言葉が似合う、母娘にとっては大きな、後の人生を照らす歩み寄り、再会のお話でした。この小さな物語によくこれだけの名優たちを集めたなと苦笑というか、ちょっと食傷気味に(^_^;) 是枝監督がドヌーヴらに綿密なインタビューを重ねて作り上げたファビエンヌという女優は、まるでフランス版樹木希林でした(*゜Q゜*) 樹木さんとドヌーヴはやってきた役柄もタイプも違う女優なのに、名優と言われる人の行き着くところは同じなのかなと観ていて感じました。是枝監督は、シリアスではない本作のような作品だと、牙の抜けたライオンのように、何の突き刺さりも衝撃もない緩いワルツのようになってしまっていました。言葉遊びは一見辛辣に見えて面白いですが、スパイスが全然足りないので、劇場にイビキが響き渡っていました。台詞を日本語で細かく調整出来なかったからかな?(>_<) マノンがサラの服を着て、それを見て皆が想いを通わせるシーンや、秋から冬にかけて母娘の修復を描いているところは美しかったです。母娘が抱き合うエモーショナルなクライマックスまでに既に眠くなってしまっていたのが敗因かな?(爆)私的には、もしサラおばさんにイザベル・ユペールを起用していたら、フランス版妖怪大戦争で面白かったと思います(爆)重いものを軽やかに、軽いものに重さを与える文化の差を乗り越えられなかった気がします。2019年公開。

​「108 海馬五郎の復讐と冒険」

松尾スズキ主演他。脚本家・海馬五郎(松尾スズキ)は、ある日、愛する妻・綾子(中山美穂)がSNSに若いコンテンポラリーダンサーへの恋心を綴っているのを知ってしまう。その投稿についた「いいね!」はなんと108。あまりのショックに離婚を決意するが、離婚した場合は財産分与で資産の半分にあたる1000万円を綾子に支払わなければならないことを知り大激怒!納得がいかない海馬は、意地でも資産を使い果たすことを決意。ついには投稿についた「いいね!」の数だけ女を抱いて復讐するというとんでもない計画を思いつく。タイムリミットはたった1ヶ月。人智の及ぶあらゆる手を使って資産を減らしていくが、108人への道のりは果てしなく遠い。追い込まれた海馬は、やがて想像をはるかに超える「ある方法」で目標をクリアしようとするのだが・・・。SNSで知った愛する妻の浮気投稿についた「いいね!」の数、108.資産1000万円をかけた無謀すぎる復讐が始まる!これは、笑いにこだわり続けてきた喜劇人・松尾スズキの到達点にして歴史に刻まれる妥協なきR18コメディ!

9点!!原作読んでます。え?これ舞台どうやるんだろう?(((;゜Д゜)) 男の馬鹿さと狡さと情けなさと往生際の悪さと、悪いところ全部を松尾さんが体現していて、でも、松尾さんがやるからこそ、男の人って可愛いなと苦笑させられる男性讃歌でした(笑)実際、相手にしたら∞面倒臭いので嫌ですが(爆)皆、声出して笑う気満々で来ていたのが、舞台のような一体感があり素敵でした。登場人物全員が全員、面白キャラクターしかいなくて、出る台詞出る台詞全部が面白いです。悲しい場面ですら、笑いのオンパレードなので、人生の悲劇と喜劇は紙一重で、見る角度によってはそれほど悲劇じゃなかったり、救いがあったりするものなのかなぁと感じました。砂山さん(秋山菜津子)のソフトシェルクラブクラッシュの勢いが素敵です。ドクタースネーク(乾直樹)との距離感が想像してたより近くて、笑えました。五郎の離婚理由がショッキング過ぎて、あれは泣く(^_^;)五郎の復讐が後半雑過ぎ。自縄自縛状態なので、そういうプレイと掛けて欲しかったです(爆)美月(堀田真由)は実際、松尾さんが会ったことがある女優タイプなのかなーというリアルさで、したたかさ丸出しなのに、自ら罠にハマりにいく男性が続出しそうで、ゴキブリホイホイの如く、捕らわれにいく五郎が笑えました(^_^;) キャスティングが絶妙で、どの俳優もこれまでにない魅力が出ていますし、松尾スズキの突き抜けた奇才ぶりと変態っぷりがワーワーしてます(*^¬^*) でも、虚しさが溜まっていく切なさの緩急もあって、これだけやってハチャメチャになっていないところは流石、天才。男性独特の心理に偏りまくっているので、ラストシーン後の五郎が進むのか?退くのか?私は進んじゃう気がしますが、男性の感想をタイプ別に聞いてみたいです。2019年公開。

「The Crossing ザ・クロッシング Part1」

チャン・ツィイー、金城武主演他。1945年、国民党の将校、レイ・イーファン(ホアン・シャオミン)は、上海の舞踏会でチョウ・ユンフェン(ソン・ヘギョ)と運命的な出会いをする。しかし国共内戦が激化し、レイはユンフェンを残し内戦の最前線へと向かう―ユンフェンは新居の家屋で、「ザークン(金城武)」と記された絵と、額裏から「雅子(長澤まさみ)」の日記を発見する―ユイ・チェン(チャン・ツィイー)は、出征したまま行方不明になった恋人を探すため、従軍看護師に志願。十分な食糧が無いなかで見知らぬ兵士、トン・ターチン(トン・ダーウェイ)と家族のふりをして、食糧配給を得る。3組の男女の出会いと別れ、移りゆく愛の物語を、国民党(蒋介石)と共産党(毛沢東)との対立が最も激化した、1945年国共内戦を舞台に前後編で描いた大河ロマン。

4点!!戦後に中国が内戦状態になっていた詳細を知らないので、なんで戦ってるんだろう?太平輪、いつ出てくるんだろう?と思いながら観終わってしまいました。前半、まさかの太平輪出航せずで、内戦という大舞台があるのに、ストーリーがきちんとしていないので、盛り上がらないまま終わります。Part1は、ホアン・シャオミンとソン・ヘギョ、チャン・ツィイーとトン・ダーウェイがメインで、金城&長澤カップルは途切れ途切れ過ぎて、長澤まさみは客寄せパンダ的な出演なのかと思いました。ずっと内戦で困窮する市民たちを見せられている二時間なので動きはほぼないです。ホアン・シャオミンが美形過ぎて、金城武との世代交代を感じさせられました。でも「政治のことはわからないけど。」と言い切る軍曹に命預けたくないです(爆)中国では誰もが知っている大河話なのだと思いますが、何も情報がない中でこれを楽しむのは太平輪に乗ってからじゃないと中々難しいです。2019年公開。

「The Crossing ザ・クロッシング Part2」

チャン・ツィイー、金城武主演他。1949年、1,000人近い乗客乗員を乗せて上海から台湾へ向かっていた大型客船「太平輪」。船にはユイ・チェン(チャン・ツィイー)、イェン・ザークン(金城武)、トン・ターチン(トン・ダーウェイ)が、それぞれに違う目的で乗船していた。深夜、付近を航海中の貨物船と衝突した事で船内はパニックに陥り、それまでお互いを知る事の無かった男女の3組の運命が交差する。中国史上最も激動だった国共内戦下で命を燃やし、愛を貫いた3組の男女。中国、韓国、日本の豪華キャスト総出演、巨匠ジョン・ウー渾身の大河ロマン、遂に日本上陸。

5点!!Part1はまさかの太平輪乗船まで行かなくて、やっとだ!と思ったらPart2も後半クライマックスまで太平輪動き出しません。それよりPart1の補足ストーリーの方が長いです。それでも、丁寧に描いている分、徐々に登場人物たちに感情移入していくのですが、それが脇役のユイ・チェンを住まわせてくれた奥さん一家だったり、ザークンの義姉だったり、丁寧に描き過ぎて、主役たちがか霞むくらい脇役の人生がフューチャーされまくりです。長澤まさみは最後まで日本の象徴的存在なだけで、もっと過去でも良いから金城くんやストーリーと密接に絡んで欲しかったです。一人だけ違う感じになってしまっていました。ホアン・シャオミンはPart2では回想のみなのに、全然存在感が消えなくてすごい俳優さんだなと思いました。もう、金城くんの世代交代をヒシヒシと感じてしまったり・・・。今回の金城くんとチャン・ツィイーの役は明らかに彼らの年齢より下の役なので、無理やり合させられている、特にチャン・ツィイーが役も合わさって不憫でならなかったです(>_<)でも、春節?の時期に海に投げ出されて、あんなにバッサバッサ泳げないですよね。絶対に助からないであろう人物とかが助かったりして、フィクション感満載になってしまったのが残念でした。まぁ、報われて良かったですが。太平輪に乗るまでの描写をもう少し盛り上げて描いてくれていたら、大作観たな~って満足感が得られたかも知れません。2019年公開。

「閉鎖病棟 -それぞれの朝-」

笑福亭鶴瓶主演他。その優しさを、あなたは咎めますか?長野県のとある精神科病院。死刑執行が失敗し生きながらえた秀丸(笑福亭鶴瓶)。幻聴に悩まされるチュウさん(綾野剛)。DVが原因で入院する由紀(小松菜奈)。三人は家族や世間から遠ざけられながらも心を通いあわせる。彼らの日常に影を落とす衝撃的な事件はなぜ起きたのか。それでも「今」を生きていく理由とはなにか。法廷で明かされる真実が、こわれそうな人生を夜明けへと導く―。居場所をなくした人々が、ここで出会い、ここで癒され、ここからまた自らの人生へ旅立ってゆく珠玉の人間ドラマ。

8点!!原作読んでます。映画は登場人物たちの人生がクロスする一定時期を切り取った形で描かれているので、描かれていない彼らの人生に想いを馳せることが出来る、重く前向きな余韻が残る作品でした。類似経験のある方はフラッシュバックするので、気をつけて下さい。原作もそうですが、随分フリーダムな閉鎖病棟で、本当に精神科医が書いたとは思えないくらい( ; ゜Д゜) 昔の精神病院の雰囲気なのかな?あれだけ看護師もつけずに色んなところを行き来出来たら、そりゃ事件も起こるわと思いました。病院側の管理責任を訴えられたら絶対負けます(>_<) 一人の大人として真面目に生きてきた人がある日突然、それが出来なくなる。周りから敬遠されるし、確実に治る治療法はない。そういう意味では、チュウさんの立場に一番共感しました。原作は、何ていうか綺麗事のように感じてしまったのですが、映画は生身の人間のそれまで積み重ねてきた人生の重みや痛みが、優しいけれど、強く描かれていて、由紀の咆哮に、秀丸の涙に、再び歩み出した一歩に、感情をグッと持っていかれました(;_;)重宗(渋川清彦)の人生さえも琴線に触れる、俳優陣の演技が秀逸でした(*^¬^*) チュウさんと由紀の間にある感情が浅めだったので、山登りのシーンは欲しかったです。絵的にも映えるし、ターニングポイントなシーンだと思うので。幾度となく打ちのめされた人たちが、バラバラになった勇気や力を振り絞って、再び歩み出す、清々しい夜明けのような作品です(*^^*) 2019年公開。

​「美人が婚活してみたら」

黒川芽以主演他。主人公のタカコ(黒川芽以)は道行く誰もが振り返る美女。WEBデザイナーという仕事にも恵まれ、愚痴を聞いてくれるケイコ(臼田あさ美)という親友もいる。しかし、長くつきあってから相手が結婚していることが発覚するという恋愛が3回も続き、気づけば32歳になっていた。不毛な恋愛に疲れ果てたタカコの口から「死にたい・・・」という言葉がこぼれ出たその夜、タカコは結婚を決意し、婚活サイトに登録する。マッチングサイトで出会った本気で婚活に励む非モテ系の園木(中村倫也)とデートを重ねながら、シングルズバーで知り合った結婚願望のないバツイチ・イケメン歯科医の矢田部(田中圭)に惹かれていくタカコ。実は自身の結婚生活に悩んでいたケイコは、タカコが結婚後についてまったく考えていないことに苛立ち始め、2人はとうとう本音を激しくぶつけあう大げんかをしてしまう。不毛な恋を重ねた末に、ふと訪れた圧倒的な孤独感・・・。ドン底を邁進する30代、独身OL。婚活を通して見えてくる、本当の<自分>とは?監督:大九明子×脚本:シソンヌで贈る、どこか満たされない、大人のためのビタミンムービー。

3点!!原作読んでます。美人といってもあくまで婚活市場にいたら美人という扱いな一般人の「美人」です。しかも、タカコはデザイナーなのにキラキラリア充系美人ではなく、不倫3連続で引き当てるくらいの薄幸オーラが漂いまくりな美人です。そりゃ、同類しか寄ってこないよって思いました。あと、本当に美人でも傍から見て「美人ですね。」と持ち上げられて、急に上から目線発言が飛び出しちゃうところなんか、遭遇したら引くわーって思いました。園木との会話でも矢田部に2回目バーに呼び出されてきた時の感じとか、内面ブサイクで謙虚さが足りないです。原作のウジウジ悩んでいる感じはすごく理解出来たんだけどなぁ。物語のテンポもゆるふわ系ドラマかっていうくらいゆっくりで、こういうのはテンポが命なのに、「勝手にふるえてろ」の真逆でした。見どころは田中圭とのラブシーンくらい。あの危ない橋を渡り始める前のドキドキする感じが良かったです(爆)「したかったからした」ってだけで、どうしてそれが最低になるんだろう?原作では肌も潤うし、頭もスッキリするしで良い転機になっていたのに違う感じになってしまったのが残念でした。市川由衣とか、本当のキラキラ系女子が演じたらどうなるのか気になりました。黒川芽以だと能面感ハンパないです。まぁ、だからタカコ役は正解なのかも知れないですけど、音量45まで上げて聴こえないやりとりをされるのはちょっと・・・(爆)2019年公開。

「​​​ひとよ」

佐藤健、松岡茉優、鈴木亮平主演他。壊れた家族は、つながれますか?どしゃぶりの雨降る夜に、タクシー会社を営む稲村家の母・こはる(田中裕子)は、愛した夫を殺めた。それが、最愛の子どもたち三兄弟の幸せと慎二て。そして、こはるは、15年後の再会を子どもたちに誓い、家を去った。時は流れ、現代。次男・雄二(佐藤健)、長男・大樹(鈴木亮平)、長女・園子(松岡茉優)の三兄弟は、事件の日から抱えたこころの傷を隠したまま、大人になった。抗うことのできなかった分かれ道から、時間が止まってしまった家族。そんな一家に、母・こはるは帰ってくる。15年前、母の切なる決断とのこされた子どもたち。皆が願った将来とは違ってしまった今、再会を果たした彼らがたどりつく先は?あまりにも切ない“母なる事件”から15年。希望を夢見た親と子のゆく末は―。「家族の絆」の歓びと哀しみがこころを打つ、感涙ヒューマンドラマの大力作。

10点!!どんな夜でも、夜は明けるものだ。白石監督が描く家族が想像つかなくて、グチャグチャに救いようのない展開になるのかと思いきや、澄みやかで勇気が貰える作品でした(*^¬^*) 稲村家が本当にいるんじゃないかというリアルさで、作品のど真ん中にどっしり存在していました。稲村家だけじゃなくて、劇中に登場するどの家族も、殺人とか虐待の連鎖、長期介護、麻薬、色々抱えていて、普通、そんなに抱えていたら家族として崩壊してるよなと思うのに、それでも家族で居続けるのが凄いなとストレートに感動しましたし、救いがありました。田中裕子が冒頭から凄くて、重たい話なのに笑える言動もあって、まだ見ぬ演技の振り幅に圧倒されました(*^^*) 私は女性なので、こはると園子のシーンや二三子(MEGUMI)の想いに共感し、泣きそうになりました。クライマックスで、大人になった三兄弟が「今度こそ」と追いかけるシーンも、思い出しただけで泣けます(;_;) 人を一人殺すってこういうことなんだと言うのも逃げなく、見せつけられ、それでも大樹の「家族だから」という言葉と、雄二の自分が悪く言うのはいいけど他人に傷つけられるのは許せないという気持ちの正体は、やはり「絆」なのだろうなと、清濁併せ呑む絆の強さに感動しました。出ている俳優陣が皆、素晴らしく意外性もある演技で、佐藤健も脱皮しかかってました。上手く言葉に出来ない想いをこれでもかというくらい描いた秀作なので、とりあえず観て!欲しいです。2019年公開。

​「カツベン!」

成田凌主演他。子どもの頃、活動写真小屋で観た活動弁士に憧れていた染谷俊太郎(成田凌)。“心を揺さぶる活弁で観客を魅了したい”という夢を抱いていたが、今では、ニセ弁士として泥棒一味の片棒を担いでいた。そんなインチキに嫌気がさした俊太郎は、一味から逃亡し、とある小さな町の映画館<靑木館>に流れつく。靑木館で働くことになった俊太郎は、“ついにホンモノの活動弁士になることができる!”と期待で胸が膨らむ。しかし、そこには想像を絶する個性的な曲者たちとトラブルが待ち受けていた!俊太郎の夢、恋の運命やいかに・・・!?映画のはじまりを駆け抜けたスーパースター「活動弁士」。憧れの映画の世界に飛び込んだ一人の青年が、一世一代の大勝負!?恋も、笑いも、アクションも、しゃべって観せましょう!

8点!!周防監督作は新喜劇のような演出がいつもハマらなくて苦手なのですが、本作は面白かったです。俳優陣の新たな魅力が引き出され、皆、活き活きしていて、オマージュも盛り沢山で映画愛に溢れた作品です(*^▽^*)♪ 上白石萌音が周防作品で映画賞を総なめしたように、成田陵は幾つかの映画賞は獲ることでしょう。活動弁士という難しい役柄を見事に魅せ、目立ち過ぎず脇を活かせる演技派の片鱗を見ました(*^^*)  黒島結菜は、彼女がヒロインなだけでそのカップル自体が可愛く見えて応援したくなる、こちらも相手を活かす女優さんで、若者のキラキラ可愛い感じが何とも魅力的でした♪井上真央はヒール役で引き出しの多さを感じさせ流石でしたが、もう一歩踏み込んだ艶のあるシーンがあれば、もっと良かったと思います。橘一家は全体的に中途半端でした。ぶつかる落ちるといった単純な笑いも序盤に散りばめられた伏線のひとつとして、テンポ良く回収されていくので、打てば響く笑いで古臭さは感じなかったです。読めそうで読みきれない筋書きも、大団円とはいかないラストも、メッセージ性があって良かったです。映画が娯楽のトップだった時代に、映画に情熱を注ぐ人々を、実力派で固められた俳優陣が粋な格好良さで魅せる、ワクワクする人情活劇です(*^¬^*) 2019年公開。

​「小さい魔女とワルプルギスの夜」

カロリーネ・ヘルフルト主演他。いい魔女ってどんな魔女?人里離れた森の奥に、カラスと暮らす半人前魔女(カロリーネ・ヘルフルト)がいました。人間が大好きで、困っている人を見かけるとついつい助けてしまう彼女は、魔女の世界ではまだまだ“良い魔女”ではありません。そんな彼女の夢は、毎年ブロッケン山で開かれるお祭り“ワルプルギスの夜”に招待されること。ある年、ついにガマンできなくなった小さい魔女はこっそりとお祭りに参加します。でも人間が大好きで、魔法もロクに使えない半人前が参加するなんてトンデモナイ!と“大きな魔女”たちから大目玉を食らいます。そして彼女に課せられたのは、来年までに7892個の魔法を覚えて“良い魔女”になること。それが出来ないと恐ろしい罰が待っているのです。小さい魔女は無事に“良い魔女”になれるのでしょうか・・・。世界的児童文学「小さい魔女」を「パディントン」のスタジオカナルが映画化。

1点!!原作読んでます。小さい魔女が最初から良い魔女過ぎるからクライマックスの豹変についていけない(-_-;) アブラクサスが口煩くない。プンペンパルが優しい。よって、モチーフが「小さい魔女」なだけで、もはや別物(爆)小さい魔女の平凡な一年を美しい映像で追っているだけで、魔女の葛藤も焦りも、エピソードだってまるで足りないです(>_<) だから、一年間頑張ったねって全然ならない。クライマックスの解決方法は禁断の領域に踏み込んでしまっているし、小さい魔女が最強過ぎるからナシだと思います。原作は大人が読んでも素敵なファンタジーだけど、映画は「アンパンマン」くらい子ども向けで、すべてが単純化されています。焼き栗売りのエピソードが好きなので観たかったなぁ。わざわざ観に行く出来ではなかったです。2019年公開。

​「アナと雪の女王2」

なぜ、エルサ(声:イディナ・メンゼル)は力は与えられたのか―前作は序章にすぎなかった・・・姉妹の物語はついに完結へ。前作から3年後のアレンデール王国。深い絆で結ばれたアナ(声:クリステン・ベル)とエルサの姉妹は、失われた少女時代を取り戻すかのように、幸せな日々を仲間たちと送っていた。そう、不思議な“歌声”が、エルサに届き、王国が危機に見舞われるまでは・・・。姉妹はアナの恋人クリストフ(声:ジョナサン・グロフ)、雪だるまのオラフ(声:ジョシュ・ギャッド)と共に、歌声の正体を知るために旅に出る。それは、エルサの“魔法の力”の秘密を解き明かす、驚くべき冒険のはじまりだった。誰もが想像しなかった―ハッピーエンドの裏に隠されていた多くの謎を。そして今、未知の世界への冒険が始まる―最大の謎を解くために。アカデミー賞を映画とその主題歌でW受賞したスタッフ&キャストが、2019年<冬>、自ら築いた伝説を凌駕する新たなる感動と驚きで世界中を満たす。

10点!!エルサの気高さと強さはディズニープリンセスの中でも群を抜いていて、圧倒されながらも強く惹きつけられます(*^¬^*) アナも過去の経験から「もう二度と姉を失わない」と言う強い気持ちが勇気となり、二人揃うと双璧ぶりが半端なく、プリンセスストーリーなのに、バトルアクションものを観ているようでした。悲しみを乗り越え、何もしない幸せは永遠には続かないと知っている姉妹の表情は、前作より明らかに大人びており、深みのある魅力が増しています。序盤にメインテーマ曲を持ってきてバッチリ掴んでおきながらも、その後、失速することなく、最後まで一気に駆け抜けているのは、見事としか言いようがありません(*^▽^*) 完璧過ぎるフルコースが次々出てきてあたふたしてしまう感じもあるので、もう少し余裕があってもいいかも。リピートしなきゃと思ってしまいます(^_^;) あえて言うなら、クリストフがザック・エフロンばりにロマンティックな楽曲を歌うので、そこが一息ポイントかな?(笑)「ああ!」と涙する展開が2回あります。エルサのフルパワーでの戦いぶりが圧巻で、アナとエルサの離れていても完璧なコンビネーションで互いと王国を守る戦いぶりに、感動の波が打ち寄せまくりです(*^▽^*) パワーアップした姉妹が魅せる迫力と美しさを兼ね備えたアクション・アドベンチャー・ムービーです。2019年公開。

 

「第三夫人と髪飾り」


グエン・フオン・チャー・ミー主演他。愛憎、哀しみ、裏切り、希望―。移りゆく季節、色づく予感。女たちの思いが絡み合う。19世紀の北ベトナム。14歳のメイ(グエン・フオン・チャー・ミー)は絹の里を治める富豪(レ・ヴー・ロン)のもとに、三番目の妻として嫁いでくる。穏やかでエレガントな第一夫人(トラン・ヌー・イエン・ケー)には息子がひとり、美しく魅惑的な第二夫人(マイ・トゥー・フオン)には娘が三人いたが、一族にはさらなる男児の誕生が待ち望まれたいた。やがて、まだ無邪気だったメイは、この家では世継ぎを生んでこそ“奥様”になれることを知る。若き第三夫人がやってきたことで静かな里はさざめきたち、女たちのドラマが幕を開けるのだった―。運命に翻弄された出会いと別れ。東洋の美を湛えるベトナムの世界遺産を舞台に描くある一族のファミリーヒストリー。巨匠たちが才能を絶賛する新鋭監督アッシュ・メイフェア。タブーに斬り込み、物議と絶賛入り乱れた衝撃のデビュー作。

10点!!もの凄い芸術品を観てしまいました!(*゜Q゜*) アッシュ・メイフェアやばい!!どうして、ヴェネチア、カンヌで何も受賞しなかったんだろう?冒頭の小舟で嫁入りするシーンからラストまで、すべてがお伽話の絵巻物のように美しいです。メイのあどけなさと妖艶さの中に光る芯の強さを秘めた表情から目が離せず、そんな彼女の表情が黒い闇に冒されていく変化の機微さといったら!グエン・フオン・チャー・ミー、凄い女優が出てきてしまいました(○_○)! 第三夫人として里にやってきたメイに、第一夫人も第二夫人も娘に対するように優しく、性のアドバイスをしたり、怖い日は一緒に寝てくれたり、妊婦マッサージまでしてくれます。すべてが穏やかで、まさしく神の創った桃源郷のような生活を送る彼女たちですが、その桃源郷を保ち続けるため、彼女たちには自分のどんな感情も吐き出す場所がありません。すると、桃源郷に見えていた場所は、囚われの籠へと反転して見えてきて・・・。メイに続く新たな花嫁がやってきてから、穏やかな世界観が一変し、緊張感を帯びたサスペンスになる緩急の見事さといったらもう!溜め息しか出ない・・・(*´∇`*) どのシーンを切り取っても美しく瑞々しさに満ちていて、だからこそ残酷さが際立ち、メイの服にふと虫が止まって離れないのとか、奇跡のカメラワークだと思いました(*゜Q゜*) 子役の子たちの演出とか、是枝さんみたいだなと思いました。メイが美しく優しい第二夫人に憧れから気持ちが変化していくのは、よく解ります。日本では女の子を産まないと負け組とか言われているけど、それはやはり女性に対してだけの暴言で、ベトナムだけでなく世界中の彼女たちの人権が尊重されるように、彼女たちの強さを彼女たち自身のために使えるように、生きている場所で幸せだと感じられるように、強く強く願わずにはいられない、祈りのような逸作です。2019年公開。

​「ハッピー・デス・デイ」

女子大生のツリー(ジェシカ・ロース)は自己中で、世界は自分ひとりのために回っていると思っている、高飛車でビッチなタイプ。誕生日の朝、たぶん泥酔した勢いでついでに、「やらかして」しまったと思われる、男子寮に暮らす見知らぬ男のベッドでぼんやりと目を覚ます。だが彼女はすぐに今日は何かがいつもと違うことに気付き、また何もかもがすでに経験しているように感じるのだった。そんなツリーは事もあろうに誕生日に殺されてしまう。でも、目が覚めるとまた同じ誕生日の朝。タイムループに巻き込まれ、何度も殺されては繰り返す誕生日・・・。この地獄のループから抜け出す方法はただ1つ。真犯人を突き止めること。果たして、ツリーは真犯人に辿り着けるのか!?ベビー・マスクの正体を暴かなければ、タイムループ地獄“殺される誕生日”から抜け出せない!「ゲット・アウト」「スピリット」など新感覚ホラーを立て続けに大ヒットさせた制作会社が手掛ける地獄のタイムループ・ホラー。

4点!!ループ系は繰り返す同じ描写がダルいのであまり観ませんが、評判が良かったので観てみました。清々しいくらいにビッチなツリーですが、顔は可愛いので観ていられます。でも、どうしてハリウッドの殺人鬼ものは自ら犯人のもとへ向かっていくんだろう??ジェシカ・ロース、ブレイク・ライヴリーの身近ver.みたいで可愛いです。そんなに怖くないですが、襲われるまでのドキドキ感は劇場で友だちやカップルで楽しみながら観たら面白いと思います。真犯人はわかりやす過ぎるので、もう少し含みを持たせてもいいかも。カーター役のイズラエル・ブルサードも可愛くて、このカップルの続編なら観てみようかなと思います。ホラー初心者にオススメです。2019年公開。

​「移動都市 モータル・エンジン」

ヘラ・ヒルマー主演他。ロンドンを滅ぼせ、喰われる前に。たった60分で文明を荒廃させた最終戦争から、数百年後。残された人類は地を這う移動型の都市で暮らすことを選択し、地上は、都市同士が捕食し合う弱肉強食の世界へと姿を変えた。この荒れ果てた地は、巨大移動都市・ロンドンによって支配されていた。ロンドンは捕食した都市の資源を再利用し、人間を奴隷化することで成長し続ける。小さな都市と人々は、その圧倒的な存在を前に逃げるようにして生きるしかなかった。いつ喰われるかもしれない絶望的な日々の中、その目に激しい怒りを宿した一人の少女(ヘラ・ヒルマー)が、反撃へと動き出す。ピーター・ジャクソンが贈る「ロード・オブ・ザ・リング」「ホビット」に続く、新たな希望の物語。

6点!!スタジオジブリのオマージュ?許可取った方が良いのでは?というくらい、ラピュタ、ハウル、紅の豚、千と千尋とかキャラクター設定とか既視感いっぱいでした。あと、SWとか「9(ナイン)」とかも。なので、冒頭の圧倒的な映像美に掴まれても、3分後には眠たくなり始めちゃうっていう。へスターが語らな過ぎるので、突然の熱いシーンに乗り切れないというのもありますし、強い目的があるはずなのに周囲の展開に乗っかってるだけなので、行き当たりばったり感も否めないです。シュライクとの関係性とアナたち飛行乗りの信念には熱いものがこみ上げましたが、あとは設定を生かしきれず残念な感じでした。ロンドンと壁の中(チベットかな?)以外の大都市は傍観決め込んでるのでしょうか?あの程度の攻撃力で60分で世界の文明が滅んだとは思えないのですが・・・。勿体ない作品を観た時独特の「良いんだけどね・・・」というモヤモヤ感でいっぱいになる作品です。2019年公開。

​「エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ」

エイシー・フィッシャー主演他。「いいね!」の数は、わたしの価値じゃない。中学校生活の最期の一週間を迎えたケイラ(エイシー・フィッシャー)は、「学年で最も無口な子」に選ばれてしまう。不器用な自分を変えようと、YouTubeやSNSを駆使してクラスメイトたちと繋がろうとする彼女だったが、なかなか上手くいかない。人気者のケイディは冷たいし、好きな男の子にもどうやってアプローチして良いか分からない。おせっかいばかりしてくるパパ(ジョシュ・ハミルトン)はウザいし、待ち受ける高校生活も不安でいっぱいだ。卒業を前に、憧れの男子や、クラスで人気者の女子たちに近づこうと頑張るが・・・。SNSと共に生きる私たちの「今」を優しくヴィヴィッドに描き出し、全米で社会現象を巻き起こした感動作。

5点!!「グッチー!」って何(笑)エイシー・フィッシャーのニキビ顔に二重顎、ぽちゃ体型がリアル過ぎます。顔は可愛くて、将来美人になりそうなのですが、自分の見せ方をまだ知らず、自信がないから猫背だし顔がいつも曇りがち。話しかけて欲しいのに、話しかけられると固まってしまい、自分のアピールポイントになる話題も持っていない。ケイラの他人を追う視線やぎこちなさ過ぎる笑顔がリアルで、身の置き場のない気まずさがビシビシ伝わってきました。もう、ほっとけなくて映画の中に入って助けてあげたいくらい!(笑)この年齢は自己肯定感や承認欲求と現実が大抵反比例するか、勘違いしているものですが、今の時代は簡単にSNSで自己肯定感を高められるから、それが加速しているわけで。簡単に高められるということは谷底に突き落とされるのもあっという間なわけで。誰も傷付けてないのに自分で勝手に深く傷付いたりとか。周りからの目線ではなく、自分の目で自分という人間をしっかり見て認めて愛してあげられるようになるまであと一歩の時期なのかな。苦しいし、人はそれを黒歴史と呼びますが(^_^;) お父さんが心配症でオロオロ見守っている感じが可愛くて素敵でした(*^^*) なぜかいつも裸なのは、あの年齢にはアウトだけど(爆)少しずつ、皆ちゃんと素敵な大人になれるから、頑張れという応援歌な作品です。2019年公開。

「ハッピー・デス・デイ 2U」

ジェシカ・ロース主演他。やっと抜けたと思ったのに、またハマっちゃったループ地獄。今度は別次元!?誕生日に殺されては同じ誕生日の朝に戻ってしまう悪夢のタイムループから抜け出した女子大生のツリー(ジェシカ・ロース)に再びその悪夢が襲いかかる!それも今度は・・・“何かが”違う。今度は恋人カーター(イズラエル・ブルサード)のルームメイト、ライアン(ファイ・ブ)もタイムループにハマり、謎の殺人鬼から命を狙われることに。一度タイムループから脱出したツリーは、ライアンを助けるために殺人鬼の正体を暴こうとするが・・・。「ゲット・アウト」「パージ」のプラムハウスからまたプレゼント!こんな続編観たことない!パラレルワールドでまさかの泣けるホラー降臨!

5点!!前作から完全にストーリーが続いているので、登場人物たちに思い入れが出来てて良いですね。しかも舞台がパラレルワールドなので、キャラ遊ばせまくりで(笑)最初の激怒ツリーは顔がリアルに般若になってて怖かったですが、最後はツリーに感情移入し本当に泣きそうになっちゃいました。でも、この理論だとタイムループしているのはツリーだけじゃなさそうで、しかもツリーがパラレルワールドに行っている間にライアンはループし続けている?それでも時間軸も違うからそうはならない?量子論の世界は難し過ぎてわからないまま終わったところも多かったです。エンドロール後のツリーのアイデアだと、またツリーも巻き込まれちゃうかも知れないですし・・・。タイムループものの続編としては意外性要素が多くて面白かったですが、1もそうですが、もう少しハラハラドキドキしたいかな。死ねば大丈夫って思っているので追い詰められている感が薄いです。2019年公開。

「屍人荘の殺人」

神木隆之介主演他。浮かび上がる15人の容疑者たち、犯人は何者?神紅大学のミステリー愛好会に所属する葉村譲(神木隆之介)と明智恭介(中村倫也)は学内の事件を推理する自称【ホームズ】と【ワトソン】。しかし葉村はミステリー小説オタクなのに全く推理が当たらない万年助手。事件の匂いを嗅ぎつけては首を突っ込む会長の明智に振り回される日々を送っていた。村なる日、2人の前に剣崎比留子(浜辺美波)という謎の美人女子大生探偵が現れ、ロックフェス研究会の合宿への参加を持ちかける。部員宛てに謎の脅迫状が届いたこと、去年の参加者の中に行方知れずの女子部員がいることを伝え、葉村と明智の興味をひく。3人が向かった先は山奥に佇むペンション【紫湛荘】。そこに次々と現れるクセモノだらけの宿泊者。しかし葉村たちは想像を絶する異常事態に巻き込まれ、立てこもりを余儀なくされる。一夜が明け、ひとりの惨殺死体が発見される。それは死因もトリックも全てが前代未聞の連続殺人の幕明けだった。国内主要ミステリー4冠達成したこの冬、予測不能な【前代未聞】のミステリーエンターテインメントが開幕する!!

6点!!原作未読です。密室殺人の探偵ものかと思いきや、ゾンビーw( ; ゜Д゜)w 密室どころじゃなく、ゾンビがワラワラ入ってきて、完全にゾンビパニックものと化す中、黙々と推理を続行する二人だったり、葉村を巡る明智と剣崎の片や不在の心理戦が繰り広げられたりと、探偵もののジャンルを飛び出しまくった異色の作品で面白かったです(*^▽^*) 明智と葉村があれだけ短い時間の中で、片方がいなくなっても、両者の歴史と絆を感じさせた中村さんと神木くんの演技は見事で、ラストは切なさいっぱいでした。浜辺さんも演出のおかしさに負けることなく、必死さと凛とした強さがある剣崎を絶妙なバランスで演じていて、三人のやりとりをもっと観たかったなと切なくなりました(>_<) 明智の口パクは「上手くいかないものだな」だそうです。私は山田杏奈目当てで観たので、彼女がただの「スマホを落としただけの女」ではなくて良かったです(*^^*) 密室ものには珍しく、若手俳優ばかりを集めていたので、掛け合いもマンネリではない面白さがありましたし(*^¬^*) この事件の後、葉村と剣崎はコンビを組むのか?はたまた別の道を歩むのか?ミステリー苦手な私ですが、原作を読みたくなりました。2019年公開。

「ディセンダント3」

ダヴ・キャメロン主演他。マル(ダヴ・キャメロン)、イヴィ(ソフィア・カーソン)、カルロス(キャメロン・ボイス)、ジェイ(ブーブー・スチュワート)はオラドン王国に招くヴィランズの子どもたちを選別するため再びロスト島を訪れる。ところが島を覆うバリアに裂け目が生じてしまう。ウーマ(チャイナ・アン・マックレーン)とハデス(シャイアン・ジャクソン)がオラドン王国に復讐することを恐れたマルは、バリアを閉ざし、自分の故郷・ロスト島を永遠に封印する決断をするが、得体の知れない闇が、彼らに忍び寄っていた。“善”と“悪”を現代の視点で描き、世界的大ヒットを記録した「ディセンダント」シリーズ完結編!果たして彼らは、善と悪、2つの世界を隔てる壁を取り払い、それぞれの道を進むことができるのか?

10点!!「ディセンダント」はやっぱり最高!キャメロン・ボイスのこともあって冒頭のダンスシーンが最高過ぎてもう泣きそうに(;_;) この4人の掛け合いダンス見れなくなるのは、超寂しいです。今回は歌とダンスに加えて笑えるシーンも多く、宝箱みたいなストーリー展開にワクワクしてあっという間でした(*^^*) 皆、歌ってる場合じゃないのにとりあえず歌うっていう(笑)あとは、メイン4人以外のソロ歌唱や掛け合い歌唱もとても良くて、オードリー役のサラ・ジェフリーはマル役候補だったんじゃないかな?というほどの美声でした。最後なので、野獣ベンをもっと観たかったのと、アースラとマレフィセントが放置されたまま終わってしまったので、そこをクリアして本当の意味で親を超えるストーリーだったらもっと良かったと思いました。でも大好き♪2019年公開。

 

 

「リアム16歳、はじめての学校」

ダニエル・ドエニー主演他。子どもの頃から学校には通わず、母親でありいちばんの親友であるクレア(ジュディ・グリア)に自宅教育を受けて育った16歳のリアム(ダニエル・ドエニー)。ある日、高卒認定試験を受けるためにはじめて足を踏み入れた公立高校で、人生ではじめて恋に落ちたリアムは、ひと目惚れをした義足の美少女アナスタシア(シオバーン・ウィリアムズ)に近づくためわざと試験に落ち、高校に進学することを決意するが・・・。そして、はじめての学園生活を通して、はじめて友人を見つけ、はじめての恋に悩む。そんなリアムをハラハラしながら見守るクレアとの親子関係は、一体どうなっていくのか―。<僕の人生を180度変える、生まれてはじめての恋。>そんなピュアで不器用な“息子”と、ちょっぴり風変わりな“母親に待ち受けている“冒険”とは―世代を超えて楽しめるハートウォーミング・コメディ!

5点!!親子が二人三脚で成長していく話かと思いきや、お母さんヤバイです、マザコンと毒親の中間を行ったり来たりしてます。でも、ギリギリのラインを超えてこないからリアムとの愛情溢れる関係性は崩れていないんですね。逆「ルーム」というか、子どもは母親と二人きりの世界が最高だと思っているけど、そこから一歩外に出ようとすると親が妨害して閉じ込めちゃう感じです。自分が過去に失敗したから学校には通わせないって視野狭過ぎるけど、それでいいのかなぁと思ってしまいました。転んだことのない子どもは大怪我しちゃうよっていう。なので、リアムは5歳児くらいの精神年齢から頑張っていくのですが、母親の一貫性のない行動に共感出来なくて入り込めなかったです。でも、リアムの性格が最初と最後であまり変わってないんですよね。変わらずいい子。なので、やっぱり純粋培養した意味はあったのかなと0か100かの教育に悩みながら、子育てって難しいなぁと改めて思わせられる作品でした。2019年公開。

「守護教師」

マ・ドンソク主演他。放課後に少女が消える。容疑者は、この町に住む全員―。女子高の体育教師として赴任した、元ボクシング・チャンピオンのギチョル(マ・ドンソク)。女生徒に囲まれ戸惑う日々を過ごす中、ひとりの生徒が忽然と消える。口をつぐむ人々。誰も少女を探さない。この町は、何かがおかしい。失踪事件の裏側に隠された恐るべき真実。放課後に悪魔が嗤う時、予測不可能な結末が訪れる―。謎深き女子高生失踪事件に、熱血体育教師が挑む!!

3点!!マ・ドンソク×キム・セロンが観たくて鑑賞。キム・セロン、鼻整形した?というくらい美人さんになっていてびっくり。当然、マ兄貴のアクションと可愛さを期待して観るわけですが、アクション全然足りない!!展開もハリウッドの静かなクライムサスペンスといった感じで、韓国映画ならではの驚きの展開は一切なく、ダラダラと収束していく感じです。事件の規模も小さいので、刻々と真相に近づいていくドキドキ感もなく(>_<)マ兄貴のアクションは速くて格好良かったですが、足りない足りない!言うならば、もう100人斬りとかしちゃってるマ兄貴が観たいわけですよ。この二人じゃなかったら観てられなかったと思います。でも、今のキム・セロンの実力を知れたので、それは◎。2019年公開。


「月極オトコトモダチ」

徳永えり主演他。恋愛感情を飛び越えろ。アラサー女性編集者の望月那沙(徳永えり)は、ひょんなことから、「男女関係にならないスイッチ」を持つと語るレンタル“オトコトモダチ”の柳瀬草太(橋本淳)に出会う。一方、那沙のリアル“オンナトモダチ”である珠希(芦那すみれ)契約関係」の壁はなかなか越えられない。恋愛と友情、夢と現実のはざまで悩む男女が織りなす、不思議な関係の行きつく先は・・・?は音楽を通じて柳瀬と距離を縮めていき・・・。仲良くなっても、「きっかけはレンタル。彼と私の不思議な関係。悩める大人のための等身大ラブコメディ。MOOSIC LAB 2018長編部門グランプリ作品。

3点!!MOOSIC LABは音楽と映画が相乗効果で高め合わないといけないのですが、これは足を引っ張り合っている(>_<)歌手の珠希が絶妙に嫌な女な時点で、彼女の歌声も曲も素敵なのに、イタいものとして入ってきてしまい、白けてしまいます。徳永えりはイタいけど、一生懸命な役が上手いので、本作でも彼女がそういう立ち位置な以上、それ以上にイタい人間を配置してはいけないわけで、柳瀬も「男女関係にならないスイッチ持ってる」とかモテ男にしか許されない台詞をその顔で?って思ってしまいました。那沙以外はある程度キラキラしているとか謎の魅力とかないと駄目だと思いました。橋本淳も元々ヤバイ役が上手い俳優さんなので、登場人物皆、イタくて大事故みたいになっています。話自体は悪くないのにうわぁってなる(^^;)大体、那沙の探している「男女関係を飛び越えた永遠の関係」ってそれ、オトコトモダチじゃなくて、レンタルファミリーで弟とか借りておけば事足りますよね?オトコトモダチだとハグとか悲しい時に駆けつけるとかおかしいけど、ファミリーなら普通だし、永遠だし。柳瀬の自己愛だけ高くてプロ意識ガラガラな感じも受け付けませんでした。もうスタジオで3人で対峙するシーンとか那沙に対する当てつけな感じが最低と思ってしまった(爆)那沙の後輩のユリもそこで空気読めなさ過ぎるでしょうとビックリ。那沙と珠希の関係性とかも含めて全然リアルじゃないです。自分の男友達の条件は「相手の恋を応援できる」とかかなぁと思いました。あと、台詞の音が聞こえづらくて音声どうなってるんだろう?とも思いました。音楽映画なのに。毎年、MOOSIC LAB受賞作は「おっ」となる作品が多いのですが、これは私的にハズレでした。2019年公開。

「宮本から君へ」

池松壮亮主演他。ぶつかり合う愛と愛。文具メーカー「マルキタ」で働く営業マン宮本浩(池松壮亮)は、笑顔がうまくつくれない。気の利いたお世辞も言えない。なのに、人一倍正義感が強い超不器用な人間。会社の先輩・神保(松山ケンイチ)の仕事仲間である、中野靖子(蒼井優)と恋に落ちた宮本は、康子の自宅に呼ばれるが、そこに靖子の元彼・裕二(井浦新)が現れる。裕二を拒むため、宮本と寝たことを伝える靖子。怒りで靖子に手を出した裕二に対して、宮本は「この女は俺が守る」と言い放つ。この事件をきっかけに、心から結ばれた宮本と靖子に、ひとときの幸福の時間が訪れる。ある日、営業先で、気に入られた真淵部長(ピエール瀧)と大野部長(佐藤二朗)に誘われ、靖子を連れて飲み会に参加した宮本は、泥酔してしまう。見かねた大野が、車で送らせようと真淵の息子・拓馬(一ノ瀬ワタル)を呼びつけた。そこに現れたのは、ラグビー部で鍛えあげられた巨漢の怪物だった・・・!泥酔する宮本と、宴会を楽しむ靖子。二人の前に、人生最大の試練が立ちはだかる―。金なし!コネなし!勝ち目なし!でも情熱だけは半端ない。生身の愛を求めない人、お断り!!!

6点!!音量がおかしい、4~50vol.ってどういうことよ?ドラマは退屈で最後まで観るのが辛かったのですが、映画は恋愛パートメインだったので、見やすかったです。でも、宮本はナイ。現代にはいない激アツな男扱いされていますが、自己肯定感が低く自己愛が強い現代っ子ですよ、十分。絶対に逆ギレしてはいけないタイミングで逆ギレしてた・・・。靖子が二重人格ばりにキレる気持ちが全部わかってしまいました(>_<)靖子の男運のなさにもびっくり。宮本の愛が伝わったとかいう以前に、靖子は押され続けると落ちちゃう女の子なのでしょう。蒼井優が宮本役の池松くんを軽く凌ぐ勢いの凄まじい演技を見せています。顔が原型をとどめていなかったの凄かった。靖子と裕二のこれまでが描かれていないので、裕二が何をしたいのか、ちょい役過ぎてわかりにくいです。宮本と拓馬の勝負シーンはこれまでに観たことのないもので、絶対勝てない戦いにどう勝つんだろう?と面白く観ることが出来ました。でも、一応お仕事ドラマなはずなのに、こんなにも仕事してないで大丈夫なのだろうか・・・。2019年公開。

「感染家族」

キム・ナムギル出演他。田舎の寂れたガソリンスタンドで暮らすパク一家。定職もなくその日暮らしの彼らは、突然現れたゾンビ(チョン・ガラム)に噛まれた父親マンドク(パク・イナン)が若返ったのを見て、一攫千金の<ゾンビビジネス>に乗り出す。日和見主義の長男ジュンゴル(チョン・ジェヨン)と妊娠中の妻ナムジュ(オム・ジウォン)、口八丁の次男ミンゴル(キム・ナムギル)、芯の強い末娘ヘゴル(イ・スギョン)ら、適材適所の家族運営で依頼人も日々増えていく。ついにはガソリンスタンドの再建にも成功、一見順調なビジネスに見えたが、若返りを果たした人々に思わぬ副作用が勃発してしまう。そしてゾンビ化した人々が、次々に道行く人を襲い、大群となってついにガソリンスタンドにも襲いかかる・・・。緊急事態発生発生!怖くて、危険で、笑っちゃう―<新感覚>感染サバイバルムービー。

 

3点!!緩くても、しっかりどんでん返しがあるとかアクションで見せてくれるとか泣かせてくれるとかあれば良いのですが、色んな要素を少しずつ取り入れつつも、ひたすらにのどかな田舎町のやりとりが続くハンパない緩さです。そして、この家族、悪質過ぎる。これをあるある~で笑い飛ばせちゃう国民性なのだとしたらヤバイです。キム・ナムギルとイケメンゾンビ役のチョン・ガラムが良いです。あと末娘役のイ・スギョンも可愛い。チョンビは「ウォーム・ボディーズ」的に恋して治ってきてたのか、ワクチンで治ったのかが気になります。シュールな笑いシーンでも韓国人が演じると熱さが入ってしまい、シュールさに欠けるというか、熱過ぎてぶった切る系の笑いの方が向いているような気も。うん、とりあえず、DVDで良かったかな。2019年公開。

「ゾンビランド:ダブルタップ」

ジェシー・アイゼンバーグ主演他。ゾンビが蔓延した世界で、コロンバス(ジェシー・アイゼンバーグ)たちが「生き残るための32のルール」を駆使して戦ってから10年―地球上のゾンビたちが、パワーもスピードもレベルアップした新種へと進化。その他の生存者を仲間に加えたコロンバスたちは、ルールさえ守れば何でもありな状態で、ゾンビたちをなぎ倒していくが・・・。ゾンビ同様、10年前からパワーアップいたキャストたちが再集結!この地球は、もうすっかり“ゾンビ”です。ゾンビ社会を明るく生き抜く、僕たち。ルールさえ守れば、何でもアリです。

4点!!前作が10年前なのでもう内容覚えてないけど、アビゲイルちゃんは確実に太り過ぎた(爆)もうリトルロックじゃない。皆がしかめっ面でツッコミながら進んでいくのとかウディ・ハレルソンの茶目可愛いオジサンぶりとか好きです。監督も脚本もレベルアップしたにしては規模の小さな作品で、クライマックスはやっぱり銃でガンガン魅せて欲しかったです。面白いけど大笑いするほどじゃないし、内容がないので書くことがない・・・(^^;)2019年公開。


「台北セブンラブ」

アン・シュー主演他。愛は仕掛けられるの?2014年、台北市は<2016年世界デザイン首都>に選ばれ、デザイン業界は沸き立っていた。ドロシー(アン・シュー)はかつての恋人バーズ(モー・ズーイー)に誘われ、上海を離れ台北のデザイン事務所で働くことになり、進行中のデザインホテルの改装プロジェクトに加わる。ドロシーへの想いを断ち切れないバーズとクライアントのマークに迫られるが、フランスにいる元恋人を忘れられない。同僚は個性の強い人間ばかりだが、皆愛に飢えている。ホテルのデザインテーマは“愛”に決まるが、果たして無事“愛”はデザインできるのか?ドロシーが最終的に手に入れるのは、誰の愛なのか?台北の若者の“今”と恋愛模様をリアルに描き出す、台湾映画のニューウェーブ到来!


2点!!うーん、好みが分かれるだろうなぁという作品。会話が異常に早くて最初、字幕についていけなかったです。倍速なのかと確認してしまった(爆)ストレートな台湾映画しか観たことがなくて、台北という街の特徴も知らない私には、すごい違和感ばかりが先走り、罠に気付くことができませんでした。映像がおかしいところが幾つかあったので、知っている街なら気付けたのかなって。街の描写は「スワロウテイル」「恋する惑星」辺りを目指したのかな?というようなごちゃ混ぜな魅力はありましたが、登場人物たちの個性も服装も展開もとにかく派手一色で、オシャレ最先端を描いていると言っていましたが、原宿系なのかと思ってしまいました。デザイナーズホテルをデザインするようなハイブランドに身を包んだ若者が原宿系なわけないですよね、多分。デザイン事務所もラブホテルも全部ありえないくらいゴテゴテしていて、途中「モモ」みたいな空想描写も入るし、とにかく攻め一色。登場人物たちもパッションばかりが先走り、掘り下げた描写がされないので、共感しにくいです(でもチーズ役の女優さんは可愛かった)。最初に愛について息巻くほど語っていたエマの恋愛が描かれずに序盤から置いてけぼりにされてるっていう。ゴチャゴチャしてても「恋する惑星」みたいにカッケーとならないし、引き算の美しさが皆無でした。あと、どんでん返し的なやり方が雑。全然、してやられた!とならずに虚像が面白くないので、2時間何も観させれていたのだろう、時間とは?と思ってしまいました(>_<)第3の選択肢を作るならば、私はあんなデザイン事務所には行かないし、どっちの男も問題あり過ぎるので選ばないです(爆)フェイクドキュメンタリーのような作品ですが、罠は罠に嵌った人が気付かなければ罠じゃないし、嫌な違和感くらいにしか感じ取れないということを2時間体感した感じです。2019年公開。


「旅のおわり、世界のはじまり」

前田敦子主演他。遠い空の下、“新しい自分”に出会う。テレビリポーターを務める葉子(前田敦子)は巨大な湖に潜む“幻の怪魚”を探すため、番組クルーと共に、かつてシルクロードの中心地として栄えたこの地を訪れた。夢は、歌うこと。その情熱を胸に秘め、目の前の仕事をこなしている。収録を重ねるが、約束どおりにはいかない異国のロケで、いらだちを募らせるスタッフ。ある日の撮影が終わり、ひとり街に出た彼女は、聞こえてきた微かな歌声に誘われ美しい装飾の施された劇場に迷い込む。そして扉の先で、夢と現実が交錯する不思議な経験をする―。彼女が、旅の果てで出会ったものとは?国内外の映画人からリスペクトされる映画監督・黒沢清が、シルクロードの中心“ウズベキスタン”で全編オールロケ撮影に挑んだ全世界待望の最新作!

3点!!再び、異国の地×前田敦子。前田あっちゃんは迷子が似合う。そして、異国のごちゃごちゃした場所でも何もない平原でも彼女がそこに立つだけでふっと映画の香りがする魅力のある女優さんです。ストーリーはいつあっちゃんの歌が入るのかビクビクしてて集中出来ないのと、過酷バラエティーあるあるな勘違いスタッフ発言に結構イライラさせられますけど(>_<)子どもみたいな顔して札束で頬を張る金谷こと染谷くんのKY演技が神懸っています。加瀬亮と柄本時生は彼らじゃなくても成立しちゃう感じ。実力派俳優4人がヤギ囲んでるのとか、前田あっちゃんがひたすらローリングコースターで回されるのかはシュールで面白かったですが。ナヴォイ劇場の話は割と有名なのでそこで尺使うのは、今さら感があります。葉子が心から歌えるようになるまでの過程を2時間で描いていたはずが、結局彼氏の生死がわからないというピンチを経験して一皮剥けたみたいになっちゃうのも、今までのは何だったんだろうと思ってしまうところも・・・全部経験と言えばそうなのでわからなくはないですけど。まぁ、前田あっちゃんと色鮮やかなウズベキスタンを楽しむ映画です。2019年公開。

「新聞記者」

シム・ウンギョン、松坂桃李主演他、内閣官房vs女性記者。この国に“新聞記者”は必要なのか―?東都新聞記者の吉岡(シム・ウンギョン)のもとに、大学新設計画に関する極秘情報が匿名FAXで届いた。日本人の父と韓国人の母のもとでアメリカで育ち、ある強い思いを秘めて日本の新聞社で働いている彼女は、真相を究明すべく取材をはじめる。一方、内閣情報調査室の官僚・杉原(松坂桃李)は葛藤していた。「国民に尽くす」という信念とは裏腹に、与えられた任務は現政権に不都合なニュースのコントロール。愛する妻の出産が迫ったある日彼は、久々に尊敬する昔の上司・神崎と再会するのだが、その数日後、神崎はビルの屋上から身を投げてしまう。真実に迫ろうともがく若き新聞記者。「闇」の存在に気付き、選択を迫られるエリート官僚。二人の人生が交差するとき、衝撃の事実が明らかになる。現在進行形でさまざまな問題をダイレクトに射抜く、官邸とメディアの裏側を描く孤高のサスペンス・エンタテインメント!

8点!!公開された2019年から今に至るまで某学園問題、レイプ事件問題、生物兵器研究所とすべて当ててきているので、予言者か!?と思ったのですが、原作者の望月衣塑子(もちづきいそこ)は2017年から取材していて、まさしく真実を追いかける形でタイムリーに公開出来た作品だったんですね(驚)それでも「黒いサングラスの羊」「武漢のウイルス研究所」は、原作者が執筆している時には起きていなかったはずなので、凄!!と鳥肌が立ってしまいました。でも、もしこれがメディアで明るみに出ていなかったら、東野圭吾の原発問題を書いた数十年前の小説発売時のように「ありえないフィクションだ」と思われてしまったのかもとも感じました。シム・ウンギョン、日本語上手いし、演技はいつも通り凄いし、美人じゃないけど華があるので主役も出来るし、まだ25歳なのかー楽しみです。松坂桃李も正義と闇が共存したような役は彼に合っていて上手いですね。ただ、この真実が韓国の問題で韓国で公開されたなら、社会現象になって関係者は逮捕されただろうし、不都合な法律は改正にこぎつけていたかも知れないと思うと、日本ではミニシアター規模で公開するのがやっとという映画の力の差に、人々の関心の差に、ガックリきているのも事実です。ラストも「トガニ」に似てますし、これで現実が変わらないなら救われないにもほどがある(>_<)あとは、原作者の望月さんはカメオ出演していて、最後まで辺見えみりだと思ってたくらいの美人で、現実より綺麗でない女優をキャスティングするのを初めて観ました(爆)シム・ウンギョンで良かったですけど。本当にネットサポーターとか一日PCの前で情報操作しかしていない部署が内閣府にあったら、あたかも一般人が激写したかに装ったフェイク動画もガンガンアップできるわけで、リアルタイムの一般人の動画は信じてしまっていたところがあったので、怖いなぁとメディア操作との付き合い方について、あらためて考えるきっかけになる作品です。2019年公開。

「ガーンジー島の読書会の秘密」

リリー・ジェームズ主演他。1946年、終戦の歓びに沸くロンドンで暮らす作家のジュリエット(リリー・ジェームズ)は、一冊の本をきっかけに“ガーンジー島の読書会”のメンバーと手紙を交わすようになる。ナチに怯えていた大戦中は、読書会と創設者であるエリザベスという女性の存在が彼らを支えていた。本が人と人の心をつないだことに魅了されたジュリエットは、読書会について記事を書こうと島を訪ねるが、そこにエリザベスの姿はなかった。メンバーと交流するうちに、ジュリエットは彼らが重大な秘密を隠していることに気付く。やがて彼女は、エリザベスが不在の理由にたどり着くのだが―。ページをめくると、人生を輝かせる出会いが待っている。すべての謎が解けた時、観る者の心をあふれんばかりの幸せな気持ちで満たす、誰もが初めて味わう<至福の>ミステリー。

4点!!前振りが恐ろしく長い!(爆)本作をより深く理解するにはガーンジー島の歴史を知ってからの方が納得出来ます。幸せな気持ちどころか、なんて悲劇的な島なんだと思ってしまいましたけど(>_<)私は本を読む方ですが、読書会の意義みたいなのがあまり理解出来なくて、でも、こういう使われ方もしたんだなぁと「集まる理由」としては有意義だと思いました。きっと、戦時中は世界中でこういう悲劇が起こっていただろう話ですが、人は数ではなく、誰かや皆にとってかけがえのない一人だから、エリザベスを失ったというたった一つの事実が戦争が終わっても、彼らが亡くなるその時まで暗い影を落とし続けるのだなと、ドーシーやアメリアを観ていて苦しくなりました。彼らを目の当りにしたら、戦死者を数字でなんて数えられない、絶対。何となく前半から転生説を匂わせていましたが、無理やり恋愛に持っていかなくても良かったんじゃないかな。マークからのプロポーズに喜んでいるところからスタートしたので、運命で何とかなっちゃう急展開についていけなかったです。でも、恋愛において流れる時間の感覚が大事ってことは切にわかった(>_<)リリー・ジェームズが主演していなかったら、埋もれてしまった作品だと思うので、ストーリーのメリハリをもう少しつけて欲しかったです。あとは、ジュリエットと編集者との関係性が良かったです。2019年公開。

「パージ:エクスペリメント」

イラン・ノエル主演他。21世紀、アメリカは経済が崩壊し、“アメリカ建国の父”を名乗る新政党NFFAが政権を握っていた。彼らは犯罪率を1%以下に抑えるためにある施策を採用する。メイ・アップデール博士(マリサ・トメイ)が考え出した1年に一晩だけ殺人を含む全ての犯罪が合法となる“パージ法”だ。反対デモが起こる中、全国での適用の前にニューヨークのスタテン島内だけに施行する“実験”が行われることが決定。島に残る島民には5000ドルの賞金が用意された。島の住民たちは不安を抱えながらパージ当日を迎える。島のギャングのボス・ディミトリーは、愛する人を守るために島に残ることを決意する。果たして、人類史上最悪の実験が行われる中、人々は生き残ることができるのか…。被験者:島の住人たち。ルール:12時間島を出ないこと。報酬:5000ドル。人類史上最悪の実験開始。12時間殺人を含む犯罪が合法化する法律“パージ”のはじまり。

1点!!やっぱりイーサン・ホークの困り顔がないと映画として締まらないなぁ(^^;)パージ実験するなら、あの実験を主導している男性も参加しないと国民納得しなくない?実験前から貧困層が集まっているタワーが主戦場となると報道されているのに、当日にそこにいて何も武装準備出来てない、そこに逃げてきちゃうって何を考えているのだろう?ギャングたちはコンタクトつけてない人ばかりだから、これやっても統計取れなくない?と思いながら観てました。ほぅ~と感心する場面がひとつもない。しかも、ギャングvsジャンキーvs傭兵なので、シリーズにある人間性の怖さや弱さ、変化の面白さは皆無でただ似たような人たちが荒れ果てた街で戦い続ける誰が誰だかわからないし、わからなくてもいいやと思うような失敗作でした。あの、ピンチの時なのにギャグセンス炸裂しまくりのオバサンは面白かったです(笑)ただでさえ、ギャングものは苦手なのに、ストーリーが全然なくて久々に時間返して欲しいと思ってしまいました(>_<)2019年公開。

「ジュマンジ ネクストレベル」

これ、無理ゲーってレベルじゃねえぞ。全クリしないと仲間を救出できない!?現実世界に帰れない!?~~~!!!と叫んで、ジャガー像に宝石をブチ込み、ゲームクリアしたのが2年前。当時高校生だったスペンサー、マーサ、フリッジ、ぺサニーもそれぞれの道を進み、今は大学生。しかし、あの時の興奮が忘れられず、粉々に破壊したハズのジュマンジをこっそり修理し始めるスペンサー。その瞬間、またしてもゲームの中に吸いこまれてしまった。スペンサーを救出する為に、再びジュマンジにログインする3人。しかし、壊れたゲームの世界はバグっており、何故かスペンサーのお祖父ちゃんたちもジュマンジの中に!?そこはジャングルのみならず、砂漠、氷山など新たなステージが追加され難易度もレベルアップ!完全に無理ゲーと化したジュマンジ。しかし、使えるライフは3回。ゲームクリアしか生きて現実世界に帰る手段はない!!!“全クリ、マストです!”大学生3人とお祖父ちゃん2人がぶっ壊れゲーでプレイ開始!!!

4点!!前作が「ジュマンジ」の正統な続編としてまったく見劣りしないくらい面白かったので、本作はどうしても失速感が否めなかったです。あとはゲーム感覚過ぎてライフが減っても皆動揺しないし、ゲーム内の何が危ないかも知っているので、命懸け感が薄いのもメリハリに欠けた原因だと思います。前作とさほど変わらない世界観をダラダラと進むので、寝てしまいそうに(>_<)こういってはなんですが、前作の方が初めてのジュマンジで遥かにクリアが難しかったのでは?敵も何だかちょろい(弱いではなく)感じになっているし。色々腑に落ちない展開とワクワクとスリルと笑いが足りない感じで2時間超えはきつかったです。2019年公開。


「今日も嫌がらせ弁当」

篠原涼子主演他。生意気でも、反抗期でも、あなたが娘でよかった。シングルマザーのかおり(篠原涼子)は、自然と人情が豊かな八丈島で、次女の双葉(芳根京子)と暮している。可愛い娘が高校生となり反抗期に突入、話しかけても返事すらしない。かおりは娘の嫌がる“キャラ弁”を作り続けて逆襲するが、やがてそのお弁当は、母から娘への大切なメッセージへと変わっていく。娘もまた「ウザい」とぼやきながらも、何かを受け取るように一口も残さず食べ続ける。Amebaブログで大人気を博した「kaori(ttkk)の嫌がらせのためだけのお弁当ブログ」を映画化。お弁当に込められた親子の本音のメッセージに、日本中が涙する。

2点!!元ネタと結末を知ってから観たので、ひたすら眠気との戦いでした。私もデコ弁反対派ではなく、子どもが未就学児の頃は適度に作ってはいたのですが、佐藤隆太パパの方、衛生状態ヤバそうだなぁと、これを幼児が食べるとか無理と思いました(怖)ゴム手袋は基本だと思います。あと、普通のお弁当と変わりないレベルの美味しさが基本なので、海苔とチーズの多用もちょっと・・・(>_<)でも、毎日お弁当を作り続けて時給も出ないし、表彰もされない親の苦労は伝わる作りになっていました。世の中、お弁当は簡単にできると思っている人は多いような気がします。あと、娘の人生ナメてる感半端ないです。内容はブログに薄い肉付けをしただけなので、篠原涼子と芳根京子の演技力で突破した感じです。ラストは明らかに入院している身としてはやり過ぎだし、親の想いを受け取れという意味なのはわかりますが、やり過ぎ、自己満と言われてしまっても仕方ないお弁当で。一面にチーズ・・・(しかも溶けてぬるいはず)。お弁当には家族のストーリーが必ず詰まっているものだと思うので、そこを重要視して描けばもう少し感動寄りに出来たのでは?と思ってしまいました。2019年公開。

「盲目のメロディ ~インド式殺人狂騒曲~」

アーユシュマーン・クラーナー主演他。盲目を装うピアニストが殺人事件を“目撃”!?盲目のピアニスト、アーカーシュ(アーユシュマーン・クラーナー)の誰にも言えない秘密。それは、本当はバッチリ目が見えること!芸術のため盲目を装う彼は、ある日、大スター、プラモード(アニル・ダワン)からの演奏依頼を受けて訪ねた豪邸で、妻のシミー(タブー)と、その不倫相手のプラモード殺害現場を“目撃”してしまう!死体も犯人も見えないフリで切り抜けたアーカーシュだったが、駆け込んだ警察の署長(マナフ・ヴィジ)こそ現場にいた犯人だった!さらに災難は続き、盲目を疑ったシミーの毒薬で本当に目が見えなくなり、署長からは命を狙われて、遂には病院送りに・・・。追い込まれたアーカーシュは、病院で知り合った怪しい医者たちと組んでシミーを誘拐するが、そこには裏切りと騙し合いの大騒動が待っていた!予測不能なブラック・コメディに全インドが喝采!騒然!ブッ飛んだ!見えてるの?見えてないの?―疑いが疑いを招くマーダー・ミステリー開演♪

9点!!ブラック過ぎて、笑うところなのに笑うタイミングを逃してしまう、人間の狂気が怖すぎるコメディーです(lll゚Д゚) アーカーシュが不運過ぎて、本当に一直線に転がり落ち死んでしまうのではないかと思うくらい、殺意につぐ殺意の応酬でした。最初の恋の始まりから何展開も何展開も用意されていて、間がダレ気味なので、もう少しハイスピードにしてくれてもいいかも。韓国映画も真っ青などんでん返しの畳みかけは見事としか言いようがなく、しかも最初から殺意を持って「生き残るのは誰か?」みたいな勝負をしているわけではなく、フラッと行きあたりばったりなおばちゃんとかが殺し合いに参加しちゃうのが、インドらしくて怖いし最高に面白いです(^▽^) マーダーな展開になってるけど、歌うのか?歌わないのか?という期待に応えて歌ってくれるのも◎。インド音楽とピアノの融合も珍しくて、楽しく聴けました。インド映画の主役を演じる人は本当に皆揃って安定の美声で凄い。しかも、アーカーシュが見えてるの?見えてないの?問題もすっきり終わらせず、えー!!どこから?どうして?と友人と語り合いたくなるラストにはもう舌を巻くしかありませんでした。脚本が完璧で隙がなさ過ぎる!!2019年公開。

「テッド・バンディ」

ザック・エフロン主演他。極めて邪悪、衝撃的に凶悪で卑劣。1970年代アメリカ。30人以上の美しい女性ばかりを惨殺したとされるテッド・バンディ(ザック・エフロン)。IQ160の頭脳と美しい容姿で、司法・メディアを翻弄し、“シリアル・キラー”の語源となった稀代の殺人鬼。その余罪はいまなお謎に包まれており、本当の被害者の数は誰も知らない。3度死刑判決を受けるが、無罪を主張。ついには自らが弁護人となり法廷で徹底抗弁を繰り広げ、その裁判の模様はTVで生中継されるなど、全米の注目を浴びた。世界を震撼させた殺人犯の裏側へと迫るとともに、バンディの長年の恋人(リリー・コリンズ)の視点を通し善人としての姿を描き、観客を予測不可能な迷宮に誘い込んでいく。IQ160の頭脳と美しい容姿を持ち、シリアル・キラーの語源となった男。彼に殺されなかった、たった一人の女だけが知る衝撃の真実が、今明かされる。

5点!!もっとメディアを巻き込んで煙に巻く胡散臭い犯罪者映画を想像していたのですが、やったのかやってないのか曖昧な感じでストーリーが進んでいきます。これはリズがテッドのことを信じちゃっても仕方ないのかも。裁判も傍聴してなければメディアの言っていることも証拠も科学判定が曖昧な時代で、ジャッジが出来ないと思うし。リズ目線のとは言うけれど、リズの回顧録を基にした割にテッドの狂人性が垣間見られるようなエピソードは省かれてしまっているので、本当になぜリズだけ殺されなかったのかは不明なまま終わってしまいます。そこが知りたくて最後まで観てたのに・・・(^^;)リリー・コリンズの黒髪は見慣れなかったけど、慣れてくると可愛いです。ずっと進展がなさそうな裁判シーンが続くので、109分の割には長く感じます。犯人や事件全体を取り扱ったというよりは犯人の一面だけをピックアップしているので、好きな俳優が出ていないと観ない類の作品かもです。2019年公開。

「“隠れビッチ”やってました。」

佐久間由衣主演他。3年間で振った男の数600人!この世の男を、もてあそびっち。26歳の独身女・ひろみ(佐久間由衣)の趣味&特技は異性にモテること。絶妙のタイミングでのスキンシップや会話術で相手を翻弄し、「好きです」と告白させたら即フェイドアウト。そんなひろみに、シェアハウス仲間のコジ(村上虹郎)と彩(大後寿々花)は呆れ顔で「最低の“隠れビッチ”ね!」とたしなめるが、彼女の耳には届かない。ある日、気になるお相手・安藤(小関裕太)が現れるも、数年ぶりの負け試合。さらに安藤を本気で好きになっていたことに気づき、ショックを受ける。やけ酒をあおり酔いつぶれているところを同じ職場の三沢(森山未來)に目撃され、すっかり醜態をさらしてしまう。ひろみは“隠れビッチ”だということを打ち明け、封印してきた過去と向き合い始める。本当の幸せに気づいた時、彼女が出した答えとは・・・。自信がない、素直になれない。だから、チヤホヤされたい。思わず共感!最狂こじらせヒロインのリアルな本音ムービー。

5点!!原作、最初の方だけ読んでます。佐久間由衣ちゃん、朝ドラの時は感じなかったけど、観てるのがきついくらい演技が下手でした。特にテンション上げたり、キレたりする演技が棒過ぎるし、一本調子のまま(>_<)承認欲求や愛されたい症候群が異常レベルまで高い人は、やはり何らかのトラウマを抱えていて、愛されたいタンクの底に大きな穴が空いているのだと思います。ひろみのトラウマとか連鎖に苦しむ姿はかなり重めで、前半と後半で作品の色がガラリと変わってしまうほどです。個人的にはひろみと彩の出会いからやって欲しかったな。原作での二人の歪んだ関係性が好きだったので。なぜ三沢がひろみに惹かれたのかが最後まで全然わからなくて、むしろ嫌われ要因しかないのにくらいだったので、共感出来ずにいましたが、最後にそうだったのかー!と驚かされました。同族ってわかりますよね。エンドロール後のひろみの行動も、トラウマって根深いなぁと。私もトラウマを抱えている軽症サバイバーなので、後半にかけてグサグサ刺されまくりで痛かったです。佐久間由衣ちゃんは映画の中より、メイキングの荒いカメラの映像の方がダントツ可愛かったので、隠れビッチモードの時とか、もっと可愛く撮ってあげればいいのにと思いながら観てました。三木監督が本当に苦手なのですが、原作のキャラ濃いめなのもあって、意外と楽しめました。2019年公開。


「殺さない彼と死なない彼女」

間宮祥太郎、桜井日奈子主演他。君の隣で、世界は変わる。何にも興味が持てず、退屈な高校生活を送っていた少年・小坂(間宮祥太郎)は、リストカット常習者で“死にたがり”の少女・鹿野(桜井日奈子)に出会う。それまで周囲から孤立していた二人は、<ハチの埋葬>をきっかけに同じ時間をともに過ごすようになる。不器用なやりとりを繰り返しながらも、自分を受け入れ、そばに寄り添ってくれるあたたかな存在―そんな相手との出会いは、互いの心の傷を癒し、二人は前を向いて歩み出していくのだが・・・。不器用で純粋な少年少女緒たちを巡る三つの物語は、やがて一つの思いがけない結末へ―。衝撃のラスト、タイトルの本当の意味に涙する。Twitterで話題沸騰の“泣ける四コマ”待望の実写映画化!

 

4点!!間宮祥太郎目当てで観ました。割と序盤からわかってしまう展開を、3つの物語を同時進行させるのと「これはティーン向けの学園ものである」という思い込みを利用し、上手く煙に巻いています。それ以外は、普通の高校生の日常を追っているだけで物語性は高くないですが、ティーンの恋愛ものでこの構成というだけで他と一線を画せるのではないでしょうか。ただ、それぞれのキャラクターや小物などがかなり大げさに主張が強過ぎて、邪魔になっています。ティーンのリアルを描きたいのか、ありえない少女漫画を描きたいのか、ブレブレでした。小坂と鹿野のターンだけ色合いが違うのは良かったです。桜井日奈子の演技は初めて観ましたが、上手くはないですね。彼女の力量によるものなのか、撮り方なのか、鹿野の表情がいつもあまり見えなくて、動きが変なのだけが悪目立ちしてしまっていました。すぐにくっついたり離れたりしないのが○で、人は死をそばに感じるからこそ、輝けるというのを重すぎず描いているので、ティーンは号泣しそうな作品です(私はちょっと響いた)2019年公開。

「アリータ:バトル・エンジェル」

ローサ・サラザール主演他。天使が戦士に目覚める。“支配する者”と“支配される者”の二つの世界に分断された、謎めいた遠い未来。荒廃した瓦礫の中
からサイバー医師イド(クリストフ・ワルツ)に拾われ蘇ったサイボーグの少女(ローサ・サラザール)。過去の記憶をすべて失っていたその少女は“アリ
ータ”と名付けられ、父親代わりのイドに見守られ成長するが、ふとしたきっかけで自分は300年前に失われたテクノロジーで創られた“最強の兵器”だとい
うことに気付いてしまう。少女の冒険、父娘の絆、対立する世界の中で失われる命―。構想20数年、日本のコミックス「銃夢」をジェームズ・キャメロン自ら執筆して紡ぎ出される物語は、壮大な世界観と圧倒的な映像技術で、観る者【究極の映像体験】へといざなう。心を持ったサイボーグの少女・アリータ。最強の戦士が分断された世界をぶっ壊す“超進化”スペクタクル・アドベンチャー。

2点!!原作未読ですが、ダイジェスト過ぎだし、見せたい場面以外を適当に作り過ぎててもはやダレタイムになっています(>_<)そもそもの設定も難しいのに説明なしで最後までいくので、アリータ=○○人というのが、観終わり、友人に指摘されるまでわかりませんでした。あと、300年前の人間の脳が無傷で残ってる?世界が滅ぶ寸前の戦争をしたわりには、外の世界は自然豊かで、インフラが整備されてないからという理由だけで誰も住んでいないのはおかしいとかツッコミどころ満載でした。映像も3D感がまったくなく、特に目を見張るほどの映像美はなし、憧れる未来都市描写もなかったです。漫画だからこそ面白いコアな設定やキャラクターを、ハリウッドでどれも同じな大味(たぶんマック的な味)にして出荷するの、本当に止めてほしいです。案の定、続編作る体の終わり方をしてるけど、ヒットしてないから多分出来なくて、なかったことにされちゃうのも、もう少し原作に対するリスペクトはないものだろうかと残念に思ってしまう作品です。2019年公開。

「羊とオオカミの恋と殺人」

福原遥、杉野遥亮主演他。信じられないでしょうが、これはラブコメです。大学二浪中で引きこもり絶望した黒須(杉野遥亮)は、壁につけたフックで首つり自殺を図るもあえなく失敗。その弾みで偶然にも、壁に穴が空いてしまう。いけないとはわかりつつも穴を覗くと、美人で優しい“隣人・宮市さん(福原遥)”の生活が丸見えになっていた。それをきっかけに毎日のように穴を覗くようになり、覗くことがささやかな生きがいとなり、どんどん彼女の虜になっていく。しかし、ある日彼女が行なっている凄惨な殺人行為を目撃し、しかもバレてしまう。極限の状態の中で惹かれ合う二人の行く末は?人生に絶望したニート×女子大生殺人鬼<奇跡のカップルの結末は!?>

1点!!福原遥目当てで観ました。ただ福原遥が可愛いだけの映画でした。福原遥特有の甘い声とふわふわした雰囲気が、殺人行為を中和していて、現実感のない映画でした。特に宮市が殺人行為をするきっかけや理由が描かれるでもなく、苦悩する側の黒須も生と死の問題なのに、切実さが感じられず、見せ場はあるのにダラダラとラストまで流れていきました。漫画を実写化したリアルとはほど遠いジャンルの極みです。2019年公開。

「シンプル・フェイバー」

アナ・ケンドリック、ブレイク・ライヴリー主演他。消えた女、消せない秘密。ステファニー(アナ・ケンドリック)は育児や料理についてのブログを運営しているシングルマザー。ある日、同じクラスに息子を通わせるエミリー(ブレイク・ライヴリー)と出会う。華やかなファッション業界で働くどこか気怠くミステリアスなエイミー(ブレイク・ライヴリー)。対照的なふたりだったが、お互いの秘密を打ち明けあうほど親密な仲になっていった。そんな中、ステファニーは、息子を学校に迎えに行ってほしいとエミリーから依頼される。しかし、エミリーは息子を引き取りには現れず、そのまま失踪してしまう。親友を助けたいと思ったエイミーは、残されたエミリーの息子とショーンの身の回りの世話を買って出て、自身のブログでも情報を募る。やがてミシガン州でエミリーを目撃したという情報が入るが・・・。ダークでスマートで危険―そのかつてないストーリー展開が注目を浴び、出版を待たずして映画化が決定した傑作サスペンス。

7点!!互いに厄介な女に目をつけられたなと思ってしまうような二人。エミリーのような秘密を抱えた人物は怖過ぎるし(特に2回目のが)、ステファニーは普段から自分のテリトリーには絶対に入ってきてほしくないタイプです。善意という名の傲慢さで土足で他人に踏み込み過ぎ。ママ友間のモラルのなさって、そうかSNSや肖像権のモラルのなさに似てるんだ!と観てて気づきました。指摘すると「自意識過剰じゃない?そんなつもりじゃないのに」とか言われちゃうヤツ(爆)中盤、話を混乱させるような展開が続くので、あれ?どういうこと?と頭が???でいっぱいになりましたが、最終的にはシンプルな展開に落ち着き。「アンビリーバボー」とか観ている感覚でライトに楽しめるけど、しっかり練られていて面白いです(^^)利害関係のないママ友って難しいのかなぁと、特に現代社会では思ってしまいました。2019年公開。

「存在のない子供たち」

ゼイン・アル・ラフィーア主演他。両親を告訴する。僕を産んだ罪で。わずか12歳で、裁判を起こしたゼイン(ゼイン・アル・ラフィーア)。訴えた相手は、自分の両親だ。裁判長から「何の罪で?」と聞かれたゼインは、まっすぐ前を見つめて「僕を産んだ罪」と答えた。中東の貧民街に生まれたゼインは、両親が出生届を出さなかったために、自分の誕生日も知らないし、法的には社会に存在すらしていない。学校へ通うこともなく、兄弟たちと路上で物を売るなど、朝から晩まで両親に働かされていた。唯一の支えだった大切な妹が11歳で強制結婚させられ、怒りと悲しみから家を飛び出したゼインを待っていたのは、さらに過酷な“現実”だった。果たしてゼインの未来とは―。誕生日も知らない、戸籍もない少年ゼイン。両親を告訴するに至るまでの通切な思いに心揺さぶられ、一筋の光を求めて、新たなる出発の無事と幸運を祈らずにはいられない慟哭の物語。

10点!!いやもう、推定年齢12歳のゼインの生活の知恵が凄すぎて、序盤から絶句&その手があったかー!!と勉強になりました(>_<)麻薬をバレずにサバく方法とか母乳した飲んだことない子に粉ミルク摂らせる方法とか(凄)学校行ったことないし、親からも教えてもらえてないのに、数字も文字も右左も何が危ないかも全部わからないと生き残れない現実・・・。実話ではないので、地獄の中でこうであってくれたならという希望の光が描かれるのですが、それさえも、もう本当に人間として生きていきたい最低限のラインのことなんですよ(;_;) よくまぁ、こんな良い子に育ったなというゼインの綺麗な涙が苦しくて。ゼインがゼインと同じくらい愛らしい他人の子ヨナスの世話を、諦めずに目を真っ赤にして踏ん張る姿に胸が潰されそうでした。でも、親も周りも無戸籍で、低年齢結婚が当たり前で本気で悪いことをしていないと思っている大人たちの虐待の連鎖は、「スラムドッグ$ミリオネア」みたいな方法か、ゼインの諦めない柔軟性に富んだ発想くらいでしか、脱出することは出来ないのではないかと、絶望の現実も同時に観させられている感じでズーンとなります。人を一人救うことの難しさを突きつけられる秀作です。2019年公開。

「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」

ビル・スカルガルド、ジェームズ・マカヴォイ出演他。また会えたね―子供が消える町に、“それ”は現れる。“それ”が見えたら、終わり。あれから27年後、再び起きた連続児童失踪事件。ルーザズ・クラブは幼少時代の約束を果たすために、再集結する。ホラー映画歴代興収NO.1。すべての謎が明らかになる「IT」完結編。


3点!!前回のキャラクター設定と今回の見た目とキャラが一致しにくく、誰?どんな子だった?というのが浮かばないままストーリーが進んでいくのが致命的でした。アクション的には前作を上回っているのですが、精神的なストーリーや成長ものとしては、やはり子供時代の方が圧倒していて、ノスタルジックさも含めて完敗でした。ピエロの精神攻撃が単調なんですよね。同じ方法同じレベルの攻撃を何度も何度も仕掛けてくるので、クラブの面々が成長したように見えても、攻撃されることであっさり過去に引き戻されちゃうのが良くなかったです。少しずつレベルアップしていく過程や彼らの現実や未来にフィードバックできる戦いをしているという実感が乏しいです。あと、ベバリー(ジェシカ・チャステイン)はともかくとして、結婚しているのにキスしちゃうとか、故郷に戻ってきて家族は死んでないのに、親族おろか彼らを知っている町人にすら会わない(いじめっこは唐突過ぎ)のは、彼らが過去を乗り越える上で違和感しかなかったです。彼らは“ルーザーズ”なので、町人の心ない声や離れていた家族からの解放も同時進行で描かれれば、もっと深いストーリーになったのではないかと思います。あと、合間に挟まれる感情の余韻をもっと情感的に描ければ大人の青春ものとして、もう少し上手く出来たのでは?全体的におおざっぱな割にアクションシーンが異常に長く、絶対に落ちるジェットコースター型ビックリハウス(made in America)にガクンガクン揺られ続けるだけの作品になってしまっていました。2019年公開。


「アス」

ルピタ・ニョンゴ主演他。“わたしたち”がやってくる。アデレード(ルピタ・ニョンゴ)は夫のゲイブ、娘のゾーラ、息子のジェイソンと共に夏休みを過ごすため、幼少期に住んでいたカリフォルニア州サンタクルーズの家を訪れる。早速、友人たちと一緒にビーチへ行くが、不気味な偶然に見舞われたことで、過去の原因不明で未解決なトラウマがフラッシュバックする。やがて、家族の身に恐ろしいことが起こるという妄想を強めていくアデレード。その夜、家の前に自分たちとそっくりな“わたしたち”がやってくる・・・。「ゲットアウト」の鬼才ジョーダン・ピール監督が贈るオリジナリティ溢れるサプライズ・スリラーが遂に日本上陸!

3点!!「ゲットアウト」は怖いし面白いし新しいしで凄い!と興奮したのですが、本作はその場で驚いて怖がるだけの遊園地スリラー以上のことは起こらず、伏線も最初にほぼ答えを提示してしまっているので、どんでん返しとしても成立していません。往年のホラー映画のオマージュやアメリカの階級社会への皮肉など、ワンシーンワンシーンにてんこ盛りに盛り込まれているのですが、それも笑って良いのか、恐がれば良いのか、社会派だね凄いねという反応をすればいいのかわからない具合でした。ただ、ルピタ・ニョンゴを始めとする俳優陣の2役は全く別人物にしか見えないし、後半、アデレードが狂気を取り戻していく変化も凄まじい迫力だし、見事な演技を見せているのでルピタの新の実力を知りたい方にはオススメです。でも、黒人さんと夜のシーンは部屋の明かりを消して観ても全然観えなかったので、ハリウッドで黒人さんの主演映画が少ないのは、この映画との相性の悪さも原因のひとつなのかなと思いました。だって、もう夜だと全然何やってるのか見えない!(>_<)地下を管理していてウサギを育てているのか誰か?手をつないだ集団はどこを目指しているのか?など謎が解明されないまま終わってしまうのもモヤッと感が半端ないです。期待値を上げ過ぎたかな。2019年公開。

「チワワちゃん」

門脇麦主演他。息もできないほど、キスして、笑って、恋をしていた―。東京湾バラバラ殺人事件の被害者の身元が判明した。千脇良子・20歳・看護学校生。ミキ(門脇麦)はそれが、かつて毎日のようにつるんでいた仲間のひとりの“チワワちゃん”(吉田志織)のことだとは最初思わなかった。チワワを偲ぶために、仲間たちが久しぶりに集まったが、誰も最近のチワワを知らない。そんな中、ファッション誌のチワワの追悼記事の取材を受けたミキは、仲間たちにあらためてチワワとの思いでを聞きに行くが、ミキを待ち受けていたのは、それぞれの記憶の中の全く違うチワワだった。一緒に遊んでいたわたしたちは、チワワちゃんの本名すら知らなかった―。友だちの死をきっかけに揺れる若者たちの姿をエモーショナルに描く新たな青春バイブル誕生!

2点!!ボソボソ台詞の門脇、成田凌、村上虹郎が揃っているのに、クラブ音楽との音量差!!(>_<)どっちか優先したらうるさいし、聴こえなくなるってゆう(>_<) 内容は何となく雰囲気の良さで感じ取って系作品で、人によってチワワの印象が違い知らない顔が見えてくるというストーリー。ですが、こちらは観客としてすべてのチワワを見ているので、チワワに二面性のようなものは感じないし、行動も一貫性がとれている普通の女の子に見えます。ただ、数人の人にとっては彼らが見たいチワワを見せてあげている感はあります。チワワ不在のストーリーなので、チワワ役はいないのかと思っていたら、がっつり最初から濃く絡んできてます。吉田志織さん、最初は大島優子に似てるなと思ったけど、観てると違うし、この個性派キャストの中にいてもちゃんと光ってるし、笑い方が可愛くて、学園ドラマとかだと埋もれちゃうけど、実力が試されるような映画でまた観てみたいなと思う女優さんでした。主人公のミキをはじめとして、なかなか性格の悪い若者の集まりなので、ミキの見え透いた言い訳にヨシダ(成田凌)がイラッとするのもわかるし、ヨシダの俺様ぶりにも引くし、「チワワを玩具にしてた」ことをペラペラと話す何とかくんにも引いたし、類友なんだろうけど、浅い尊敬のできない付き合いって20歳過ぎたらいらなくない?と思ってしまいました。人の死が日常に埋没し、流れていき、それぞれの都合の良いように改ざんされる、ある意味ホラー映画です。2019年公開。

「クロール ‐凶暴領域‐」

カヤ・スコデラーリオ主演他。思い出の我が家はヤツらのテリトリー。大学競泳選手のヘイリー(カヤ・スコデラーリオ)は、疎遠になっていた父が、巨大ハリケーンに襲われた故郷フロリダで連絡が取れなくなっていることを知り、実家へ捜しに戻る。地下で重傷を負い気絶している父を見つけるが、彼女もまた、何モノかによって地下室奥へ引きずり込まれ、右足に重傷を負ってしまう―。開始10分で、心臓はすでに爆発寸前。予測できない脅威の連続に、果たしてあなたは最後まで耐えられるか?一瞬たりとも気の抜けないサバイバルスリラー、ついに日本上陸!

3点!!何だか評判が良かったので鑑賞。開始10分からワニを出してくれているけれど、眠たい。ひたすらに眠たい(私はアクションシーンで寝ちゃうタイプです)。カヤ・スコデラーリオが今回は完全に美女売りを捨てているのと、お父さんが「おまえはワニより速い!」とか無茶振り過ぎるのと、B級ホラーにありがちなラブとギャグを捨てているところが、世間の高評価と私が眠たい理由なのだと思いました。ワニに襲われ方はPG12オーバーなくらい容赦なくエグくて、お父さんの四肢のつなぎ止め方エッグ!と割と目を覆いたくなる映像のオンパレードなところが素晴らしかったです。でも、リアリティがなさすぎるかなぁ。これでヘイリーが自分の弱さや父子関係を克服出来たとしても、もう選手生命ない感じの怪我しちゃってるし・・・。あと犬!(笑)って思いました。予想以上に犬はピンチに陥らないし、助けにもならない。日本人なので、途中から「ワニ肉食べたいなー」とか煩悩だらけの無集中でダラダラモードな作品です。とても「ルイの9番目の人生」と同じ監督さんとは思えない!!2019年公開。


「ラスト・クリスマス」

エミリア・クラーク主演他。クリスマスに奇跡が起きる―。ロンドンのクリスマスショップで働くケイト(エミリア・クラーク)は、エルフの恰好をしてきらびやかな店内にいても仕事に身が入らず、生活も乱れがち。そんなある日、不思議な好青年トム(ヘンリー・ゴールディング)が突然現れ、彼女の抱えるいくつもの問題を見抜いて、答えに導いてくれる。ケイトは彼にときめくけれど、ふたりの距離は一向に縮まらない。トムを捜し求めつつ自分の心の声に耳を傾けたケイトは、やがて彼の真実を知ることになる・・・。ワム!の名曲「ラスト・クリスマス」に乗せて特別な季節に贈る、とびきりのロマンティック・コメディ!

2点!!リアルタイムで見損ねたのでDVD鑑賞。結論、劇場まで行かなくて良かったなーという感じ。いつもフラッと現れ、「上を見ろ。」と言って去ってくトムとケイトの現状を掛け合わせると大体展開が読めてしまうので、トムの不可解な部分に目をつぶってストーリーを追えるのですが、それでも二人のやりとりに魅力を感じられず、真実にたどり着く前にリタイアしてしまう観客が多いのでは?と思ってしまいました。違和感=魅力に変換出来ていないです。エミリア・クラークは映画だとドジっ子でバカげた行動をするキャラが多くて、彼女の年齢に合っていないので、それも観ていて違和感があります。このケイトというキャラクターを病を克服したエミリアがやることに意味があるのですが、それは裏話なわけで・・・。もうね、時代的にどこかを貸し切ったり、忍び込んだりするゴージャスなデートに特別感を感じられないんですよ。今もロマンティックって何だろう?と考えながら観ていました。あと、ケイトがトムの助言で問題を克服していく過程がナチュラル過ぎて、良いのですが、アクセントとして弱い。もう少し大げさにアピールしても良いと思います。もう、こんな世界中で大勢で祝えるクリスマスは来ないのかなと切ない気持ちになりながら観たクリスマス映画です。2019年公開。

「空母いぶき」

西島秀俊、佐々木蔵之介主演他。20XX年。クリスマスイブ前日の12月23日未明、未曾有の事態が日本を襲う。沖ノ島島の西方450キロ、波留間群島の初島に国籍不明の武装集団が上陸、日本の領土が占拠されたのだ。海上自衛隊は直ちに訓練航海中の第5護衛隊群に出動を命ずる。その旗鑑こそ、自衛隊初の航空機搭載型護衛艦<いぶき>だった。計画段階から「空母保有」への賛否が国を二分していた<いぶき>。船長は航空自衛隊の元エースパイロット、秋津竜太1佐(西島秀俊)。それを補佐する副長は海上自衛隊生え抜きの新波歳也(佐々木蔵之介)だ。現場海域へ急行する彼らを待ち受けていたのは、敵潜水艦からの突然のミサイル攻撃だった。さらに針路上には敵の空母艦隊までもが姿を現す。想定を超えた戦闘状態に突入していく第5護衛隊群。日本政府はついに戦後初めての「防衛出動」を発令する。迫りくる敵戦闘機に向け、放たれる迎撃ミサイル。「専守防衛」を旨とする自衛隊としては、戦闘がさらに拡大し「戦争」へと発展することだけは阻止せねばならない。苛酷な対応を迫られる秋津と新波。そして彼らの下した決断とは?戦後日本最大の危機を描いた空前のクライシス超大作!

6点!!押井守の「パトレイバー」シリーズや「ガメラ」とかアニメをメインにしている方が脚本を担当しているが珍しくて、戦闘機のゲームとかが身近にある男の子たちがアガるストーリーだなぁと思いました。反対に女性はかなり置いてけぼりになるというか、出している指示もわからないし、どの艦が何のために何をしようとしているのか、解説してもらいながら観ました。解説なしで劇場で観てたらやっていることの半分くらいしか理解出来なかったと思います・・・(汗)原作と違う酷評については、あまりにファンタジーな架空の国を設定したとは思いますが、国交の関係上、原作通りに出来ないのは理解するべきだと思います。「日本に空母は必要か否か?」を考えるには、ほど良いリアリティがあってテーマとしては良かったのではないでしょうか。的になって燃えちゃった鑑の救出劇などもう少し見せた方がエモーショナルだし、考える材料になったと思います。でも実際、私は、首相が「これは戦争ではないです」と言い出したら「あー終わったな。9条守らなかったな。」と思うだろうし、コンビニの買い占めが始まってもまだ戦争の実感が湧かず、気付いたら戦争国になっていたという事態になるだろうなと想像出来て怖かったです。迎撃は勝手な不安想定ですが、日本は2/10くらいしか迎撃出来ないと思っているので(つまりほとんど失敗)、戦いはご都合主義でロマンに寄り過ぎだと感じました。あとは佐々木蔵之介さん声小さすぎ。他の俳優も聞こえないシーンが結構あって辛かったです。ほとんど台詞ないのに名の知れた俳優陣を使いすぎてて逆にゴチャゴチャしてて観にくかったです。日本の海域であんなにドンパチやっててメディアから隠せるものなのかな?ニュースで「巡視船が~模様です」と映像が流れるのは全部政府から提供されたものなのかな?各局が配備しているカメラや記者がとらえたものもある思っていたけど、どうなんだろう??精神論で突破しようと話し合いばかりしている戦争映画よりは見やすいけど、もう少し女性が理解しやすく作って欲しかったです。あと、いぶきに乗っている乗員も敵側にいる乗員も皆、女性だったらあんなことにはならないと、すぐに好戦的になる男性にげんなりもしちゃう作品です。2019年公開。


「キング」

ティモシー・シャラメ主演他。未来の英国王でありながら王室の一員としての暮らしを拒み、何年もの間、民衆に混じって自由気ままに生きてきた王子ハル(ティモシー・シャラメ)。国王である父の死後、ヘンリー5 世として王位を継承した彼に突き付けられたのは、これまで避けていた厳しい現実。親友の年老いたアルコール依存症の騎士ジョン・フォルスタッフ(ジョエル・エドガートン)との人間関係や王室の過去のしがらみに悩みながらも、若き王が、戦争と混乱の時代にたくましく成長していく姿を描いたヒューマン・ドラマ。

2点!!評価が良かったし、シェイクスピアもわりと読んできてるので観たのですが(本原作は多分読んでない)、何これ、超眠い。あらゆる手段を使って寝ないように頑張ったけど、2回寝落ちしてやっと完走。そして、シェークスピアなのでやっぱり王様はバッドエンド。良かったのは、ティモシー・シャラメとロバート・パティンソンが力強い演技が出来るし、それもかなり上手いという収穫だけかな。実話ベースなら退屈でも「そういう史実なのね」と我慢出来るけど、創作だから無理。クライマックスの作戦は戯曲としては笑えるし面白いけど、映像にすると、なかなかツッコミどころ満載になってしまいます・・・(>_<) 映像が終始暗すぎるし、人間ドラマが短編で済むくらいの単純さなのも眠い原因。私はこれは人には薦められないです。2019年公開。

「紅海リゾート -奇跡の救出計画-」

クリス・エヴァンス主演他。1980年代前半、エチオピアでの内戦を背景し、多国籍の諜報員と勇敢なエチオピア人のグループがスーダンになる廃業したホテルを利用し、数万もの難民をイスラエルに密航させた驚くべき実話に基づいた救出サスペンス。

3点!!何かひとつの救出作戦を描いているわけでなく、終わりのない救出劇が続くので、緊張感にかけるし、観客はそう何度もハラハラ出来ません。クリスらが演じる諜報員も国がバックについているわけでないし、終わりのない救出活動について、彼らがどう考え意見を戦わせる場面がないので、感情移入出来ないし、アリの行動は責任感のない無謀さが目立ちます。他の諜報員も誰が誰だか、どんな人物なのかほぼ描かれないので、そんなキャラクターたちを長時間観ているのが辛かったです。80年代のスーダンには詳しくないけれど、無法地帯状態に近かったと思うので、そんな内戦下のスーダンにリゾートホテルがあって、白人のお客さんが来ちゃうというのも説得力に欠けるし、クライマックスのアメリカが手配した輸送機をあんな状態で出発して、なぜ国際問題にならなかったのか?ホテルに残された現地従業員たちは殺されてしまったのではないか?など、色々、真実性に欠けるというか本当かな?と首をかしげる展開が多かったです。それも彼らが相手にしているのが小さな村の軍隊なのか、大きな組織なのか全然わからなかったからというのもあります。全然ハラハラドキドキしないし、勉強するにしても情報が曖昧で、これだったら本を読んだ方がいいなと思ってしまう作品でした。2019年NETFLIX・日本未公開作品。


「英雄は嘘がお好き」

ジャン・デュジャルダン、メラニー・ロラン主演他。嘘の手紙から生まれた偉大なる英雄が、目の前に本当に現れてしまったら・・・!?1809年、フランスのブルゴーニュ。裕福なボーグラン家の長女・エリザベット(メラニー・ロラン)には、戦地から還らない婚約者を待つ健気な妹・ポリーヌ(ノエミ・メルラン)がいた。気の毒に思ったエリザベットは、差出人を彼と偽り自分で書いた手紙を妹に届け続ける。その婚約者・ヌヴィル大尉(ジャン・デュジャルダン)は第一線で大活躍の末に戦死したことにして3年が経ったある日。エリザベットは街で偶然ヌヴィルに遭遇し、大慌て!家族を騙したことを隠したい姉、恋人の再登場にときめく妹、伝説の英雄の帰還に湧く街の人々。心中穏やかでないエリザベットの心配をよそに、ヌヴィルはこの偉大なる「嘘」を利用して一儲けしようと目論む。偽の英雄が巻き起こす、ロマンスと騒動の結末はいかに・・・?帰ってこない彼の代わりに書いた手紙がとんでもない事態を巻き起こす―名家のご令嬢とチャーミングな嘘つき男の、可笑しなブルゴーニュ・ロマンス!

10点!!立て板に水の如くポンポン進む会話劇はシニカルでウィットに溢れ、舞台を見ているかのようなコントな笑いが飽きさせない、フランス映画が苦手!という方にこそお勧めしたいフランス映画の良作。冒頭の前置きな展開が超早送りなフランス語でサクッと終わり、本筋に入ってからも90分一気に駆け抜けて、あっという間でした。笑いも、池に蹴り落としちゃうとか決闘相手が遠くのリンゴを射抜く腕とか、単純だけどそうくるか!という斜め横からの笑いだったので、映画館で一人で観てたらきっと吹き出してしまったと思います(^^) 犬猿の仲から生まれる恋は、最初が最悪スタートだから結ばれやすいのかも知れないけど、根本的に合わないわけだから、長くは続かない気がします。でも、エリザベットとヌヴィルはビジネスパートナーな仲なので続くのかな。昔は結婚するのが普通の時代だったので、エリザベットみたいなタイプはビジネスとしての結婚もなかなか良い人生になるのでは?と彼女の頭の良さに舌を巻きました。サクッと観られて元気が出る名コメディーです。2019年公開。

「フッド・ザ・ビギニング」

タロン・エガートン主演他。反逆者か、ヒーローか。イングランド。広大な屋敷に暮らす若き領主ロビン・ロクスリー(タロン・エガートン)は何の苦労も知らずにいた。十字軍として遠い異国で戦うまでは。4年後、激戦の果てに帰国すると、ロビンは戦死したとされて領地も財産も没収され、恋人(イヴ・ヒューソン)も領民も鉱山へと追放されていた。どん底に落ちたロビンだが、戦地では敵だった最強戦士ジョン(ジェイミー・フォックス)に導かれ、たった2人で腐敗した政府に反逆を開始する。頭巾=フッドで顔を隠したロビンは政府から金を盗み、それを領主として献上し権力のトップに潜入していく。やがて、貧しき者の代弁者<フッド>として、民衆の心をつかんでいくのだが・・・。表の顔は<領主>、裏の顔は<盗賊>。2つの顔をもつ男が、伝説になるまでを描いたハイパーシューティング・アクション。

4点!!十字軍って世界史上でもいまいちわからなくて、大義のための戦争の最終目的って?どこの国の誰がどのルートを何のために?とわからないだらけのまま終わってしまっていて、映画でも十字軍を扱っているとよくわからず入り込めないことが多いです。ロビンフッドものもあまり観たことがなかったので、義賊なのかーというところからスタート。でも、戦前のロビンが領民に慕われてたなどの描写もないので、フッドの正体がわかって「え、あんたも金持ちじゃん」って領民はガッカリしなかったのだろうか?と思いながら観ていました。ジョンの最終目的も復讐なのか革命なのか定かではなく、ゴールが見えないものは相当脚本が面白くないと入り込めないです。狭いやぐらみたいな街でのシューティングアクションは難しかっただろうなと思いましたが、暗いし入り乱れてて視界がクリアじゃない場面が多いので、見ごたえを楽しめる感じでもなかったですし・・・。すべてを奪われたロビンがお金を気前よく寄付していることに何の疑問も持たない州知事も謎。大味な脚本だなぁと。2019年公開。

「グリーンブック」

ヴィゴ・モーテンセン、マハーシャラ・アリ主演他。時は1962年、ニューヨークの一流ナイトクラブ、コパカバーナで用心棒を務めるトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)は、ガサツで無学だが、腕っぷしとハッタリで家族や周囲に頼りにされていた。ある日、トニーは、黒人ピアニストの運転手としてスカウトされる。彼の名前はドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)。カーネギーホールを住処とし、ホワイトハウスでも演奏したほどの転載は、なぜか差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいた。二人は、<黒人専用ガイド=グリーンブック>を頼りに、出発するのだが・・・。差別が残る時代に、正反対の二人が挑む南部へのコンサートツアー。笑いと涙で観るもの全てを幸せに包む感動の実話に世界喝采!!旅の終わりに待ち受ける奇跡とは?


10点!!歌手がバーで歌う冒頭から「あ。これは良い映画だな」とわかる安心のスタート。そこからペースアップしていくわけではないけれど、立場とか心情とか言い過ぎないところとか控えめにいって最高、これぞ映画という名作でした(^^) 序盤のドクター・シャーリーがバーで殴られてしまうシーンでもう「彼はなぜこの旅を出ようと思ったのか?」と考えるだけで泣きそうになったし、何度も警察に車を止められるシーンがあるのですが、今この瞬間も黒人の人が白人警官に「止まれ、降りろ」と言われる恐怖が「ああ、これか。」とまざまざと伝わってきて、世界は大きくは変わっていないのだなと苦しくなりました。シャーリーの頑ななほどの丁寧な物腰、気品ある態度は通じなそうに見えて彼の最大の武器で、シャーリーがその態度を貫いていたからこそ、トニーは彼に敬意を払うようになったし、育ちが出るじゃないけれど、その精神が周囲の人々を変えていったのだと感服しました。でも、お兄さんと何があったのかな?吹きさらしに立たされているような生活の中で、孤独な戦いを続けるのはキツイだろうなと鼻がツンとなる切なさもあって。孤独でも正しさを守るために戦い続ける強さを学んだし、そういう人たちに寄り添いたいなと勇気を貰える作品でした。2019年公開。

「ヨ・ウルの音楽アルバム」

キム・ゴウン、チョン・ヘイン主演他。90年代のある日、小さなパン屋で偶然の出会いを果たした女子学生ミス(キム・ゴウン)と無口な青年ヒョヌ(チョン・ヘイン)。それは、寄せては返す波のような、長く切ないすれ違いの恋の始まりだった。優しくて切ない春の陽だまりのようなラブストーリー。

5点!!キム・ゴウンは童顔なのでチョン・ヘインより一個でも年上というのは結構無理があったけど、二人の存在感と可愛らしさで最後まで微笑ましく観れるエモい系ムービーでした。「ウンギョ 青い蜜」のチョン・ジウ監督なんですね。彼はまだ誰も観たことのないキム・ゴウンの表情を引き出すのが相変わらず上手い。「ウンギョ」とは違う方面の青春ものだけど、大人なのにまだ青い感じのキム・ゴウンのプライベートを盗み見ちゃったような表情がたくさん詰まっています。チョン・ヘインもいつもの可愛い感じより男っぽさが出ていて、ヒョヌが「説明不能な世の中で、一番偉大な人だ」と言った時の泣き笑いみたいな表情が、彼がこれまでどれだけの不条理な偶然に傷つけられてきたか集約されているような表情で、胸が締め付けられました。でもまぁ、普段の韓国ドラマのostが気合い入りまくりなので、本作の音楽は耳障りは良いけれど、また探して聴こうと思えるほどのものはなかったし、この2人だから観れたという俳優ありきな映画かな。90年代のノスタルジックなキュンキュン感は良かったです。2019年日本未公開・NETFLIX作品。


「メランコリック」

皆川暢二主演他。バイトを始めた銭湯は、深夜に風呂場で人を殺していた―。名門大学を卒業後、うだつの上がらぬ生活を送っていた主人公・和彦(皆川暢二)。ある夜たまたま訪れた銭湯で高校の同級生・百合(吉田芽吹)と再会したのをきっかけに、その銭湯で働くこととなる。そして和彦は、その銭湯が閉店後の深夜、風呂場を「人を殺す場所」として貸し出していることを知る。そして同僚の松本(磯崎義知)は殺し屋であることが明らかになり・・・。変幻自在な展開とサプライズ満載のストーリーで東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門監督賞受賞!日々を憂鬱と感じるすべての人に送る、巻き込まれ型サスペンス・コメディ。

2点!!話題になっていた映画で評価も高かったので観ましたが「カメラを止めるな!」と同じく、観客の観てあげてる感に頼っている作品だなぁと思いました。しかも「カメどめ」みたいに大盛り上がりするような類でもない。ほっこり×シュールという感じで、2回くらいシュールさに笑う場面があったかな。松本が殺し屋だとわかる場面までは俳優陣のぎこちない演技が続くのもあってかなり辛いです。それを乗り越えたら面白いよ!というわけでもないから人にも勧められないし。銭湯で殺しの利便性の良さと構図が変わっているのは〇でしたが、もう少し完成度を上げてから公開して欲しかったです。主演の人がシソンヌの人と見分けがつかないのにメガネ取ったらイケメンという謎さもシュール(爆)2019年公開。

「ウトヤ島、7月22日」

アンドレア・バーンツェン主演他。サマーキャンプを襲った72分間の銃乱射事件。77人が死亡。犯人はたった一人の男。2011年7月22日。治安が安定した福祉国家ノルウェーが、悪夢のような惨劇に襲われた。午後3時過ぎ、首都オスロ政府庁舎爆破事件により8人が死亡。さらに午後5時過ぎ、オスロから40キロ離れたウトヤ島で銃乱射事件が発生。ノルウェー労働党青年部のサマーキャンプに参加していた十代の若者たちなど69人が殺害された。犯人はたった一人の男。単独犯としては史上最多の犠牲者を生んだウトヤ島での無差別銃乱射事件の一部始終を、リアルタイムの72分間ワンカットで映像化。

5点!!事件当時の報道を何となく覚えている程度で、犯人の完全勝利だというレビューが多かったので、気になって観ました。事件の概要を読むと犯人の完全勝利というのも「確かに」と思えてしまう節がありますが、本作では犯人像、目的がまったくわからない状態で始まり終わります。被害者である子どもたちがそうだったという視点でもありますが、そこに「後世に犯人の主張を伝えない」という意志も感じられました。ワンカットでそこには恐怖心以外何もない混乱だけが描かれるのですが、最初は揺れてて酔うと思った映像も気にならないくらい引き込まれて、結果を知っているだけに何とか助かる方法はないのだろうか?と思いながら観ていました。でも、本作を観てあらためて事件について考えること自体、犯人の思惑にまんまとハマっている気がして、このブレイビクという政治的殺人犯(になるのかな?)は頭の良い人物だったのだろうなぁと思ってしまいました。だって、彼の主張を消し去るには事件を完全に封印し、すべてを見ないようにして人々から忘れ去られるのを待つしかないから。ウトヤ島にはメモリアルセンターが建っているけれど、被害者の追悼すら彼の主張を思い出す機会になってしまう。ノルウェーの憎悪に愛で勝つという精神は通用してるのか?いないのか?語り合うのに、とても良い教材だと思います。2019年公開。

「EXIT」

チョ・ジョンソク、ユナ主演他。韓国のある都心部、突如原因不明の有毒ガスが蔓延しはじめる。通行人たちが次々と倒れ、パニックに陥る街―。そんな緊急事態になっているとも知らず、70歳になる母親の古希を祝う会場で、無職の青年ヨンナム(チョ・ジョンソク)は、大学時代に想いを寄せていた山岳部の後輩ウィジュ(ユナ)との数年ぶりの再会に心躍らせていた。しかし、彼らにも上昇してくる有毒ガスの危険が迫っていた。出口は町の一番高い高層ビルよりも上!絶体絶命の中、決死の緊急脱出がはじまる!命綱なしの緊急脱出!上昇してくる有毒ガス、出口は超高層ビルの屋上のみ!登れ、跳べ、走れ!韓国動員数940万人突破の大ヒットサバイバル・パニック映画。

4点!!ウィジュと再会するまでがまず長い。さらに事件発生まではもっと長い。アクションに関しても、結構宙ぶらりんな時間が長い割にソン・イェジンの「ザ・タワー」などと比べると手に汗握るシーンは皆無で、感情的な見せ方よりもノンストップで駆け抜ける方(それくらい躊躇なく空中移動してる)を優先したのかなと思いました。やはりこういう映画はハラハラしたいです。ユナも少女時代ではヴィジュアル担当を聞いていて予告だと可愛いと思っていましたが、じっくり見るとそうでもない?(爆)10代の子とか好きな俳優さんが出ているとかでなければ、韓国のパニック映画はもっとレベル高いものが多いので、スルーかな。2019年公開。

「疑惑とダンス」

徳永えり主演他。ヤッたのかヤッてないのか、踊るのか踊らないのか、人生で大事なのはこの2つ。婚約をしたカンナ(徳永えり)とマサオ(木口健太)をお祝いしようと数年ぶりに集まったカンナの大学のダンスサークルのメンバーたち。ただそこで、過去にカンナが、サークルで一番イケていないコムラ(小村昌士)とセックスをしたのではないかという疑惑が持ち上がる。果たしてカンナとコムラはSEXをしていたのか。結論の出ない痴話げんかは仲間の絆を壊し、やがて一つの結論に達する。ラスト4分40秒、渦巻く疑惑があなたを呑み込む!男女の心理に、悩みしごいて踊りだす!「チワワちゃん」の邦画界嫌いの俊才・二宮健監督が贈る台本なし、筋書きなしのワンナイトエンタテインメント!

3点!!面白そう~木口健太さん出てる、じゃあ観ようという流れで鑑賞。インターミッションのダンスがリアルにトイレ行って帰ってこれるくらい長い(笑)マサオみたいなタイプは疑念を持つと彼の望む答え、つまり今回は「やった」以外の答えは認めず追及し続け相手が疲弊してしまうので、絶対に結婚は避けた方が良い。本人は真実を知った上でやり直すかどうか判断したいだけなのだろうが、彼のやり方では真実は見えてこず、最終的に彼の望む関係性にはたどり着けない。そういう意味では、サナ(福田麻由子)の「なんでこの男がいいの?」は正しい。類友なのか二人の周囲の友人の性格も最悪で、サナは女友達として傍にいてほしくないタイプだし、コムラももう一人の彼も最悪で、3人の中で選べと言われたらマサオになってしまうという選択肢のなさ(爆)不毛な怒鳴り合いの30分ちょいだったので、観ていてとても疲れたが、情報を持っている人の微妙な表情の作り方や男女関係あるあるとしてはリアルで、少なくとも同監督の「チワワちゃん」よりは面白かったです。2019年公開。

「バハールの涙」

ゴルシフテ・ファラハニ、エマニュエル・ベルコ主演他。母vsIS【アイエス】。女に殺されると天国へ行けない。女弁護士のバハール(ゴルシフテ・ファラハニ)は愛する夫と息子に恵まれ幸せに暮らしていたが、ある日、クルド人自治区の故郷の町でISの襲撃を受け、男性は皆殺されてしまう。数か月後、バハールは人質にとられた息子を取り戻すため、女性武装部隊【太陽の女たち】のリーダーとなり、最前線でISと戦う日々をおくっていた。同じく小さな娘を離れ、戦地で取材を続ける片眼の戦場記者マチルド(エマニュエル・ベルコ)の目を通し、再び我が子を抱きしめる日を夢見て、内戦を生き抜くバハールの姿が映し出されていく。IS【アイエス】に拉致された息子を助けるため、銃を取って立ち上がったクルド人女性と、片眼の戦場ジャーナリストの“真実”の物語。

7点!!いくらでも悲惨な描写ができる本作をPG13指定に抑えている辺り、拉致される子と同年代の子も含め、世界中に真実を届けたいという製作者側の気合が感じられる作品。バハールはヤズディ教徒なのかな?クルド人自治区というだけでヤズディ教描写は目立っていなかったので、どうなのだろうと思いながら観ていました。ヤズディ教もなかなか排他的な宗教だけど、それでも無差別に殺してよいことには到底ならない。彼らの宗教や日常を奪っていい人など誰もいないはず。ISの自爆犯を「カミカゼ」と呼んでいたのがなかなか衝撃的で、学校の社会の授業でISを「変わった宗教」的な位置づけで教えている人たちに観てほしいと思ってしまいました(^^;) イスラム教徒は女性に殺されると天国に行けないというのも衝撃でした。世界三大宗教なのに知らないことがまだまだあるものなのですね。歌で自らを鼓舞し戦う女性たちの描写には共感しにくかったですが、ラストのバハールの涙を観て、戦う理由がストンと腑に落ちました。私は我が子のためにここまで頑張れるだろうか?と同じ母という立場で心から震えたし、感動しました。マチルドの「真実は無価値。ワンクリックで忘れられ、人々は希望しか見たがらない」という言葉も今の時代に通じている気がして絶望したけど、それでも伝え続けることの意味や価値を本作の女性二人に勇気を貰いました。ドキュメンタリー風の物語だけど、ちゃんと物語として面白いし、ISや内戦ってよくわからないと思っている人たちにこそ、観てほしい教材にぴったりな作品です。2019年公開。

「人間失格 太宰治と3人の女たち」

小栗旬主演他。死ぬほどの恋。ヤバすぎる実話。天才作家、太宰治(小栗旬)。身重の妻・美知子(宮沢りえ)とふたりの子どもがいながら恋の噂が絶えず、自殺未遂を繰り返す―。その破天荒な生き方で文壇から疎まれているが、ベストセラーを連発して時のスターとなっていた。太宰は、作家志望の静子(沢尻エリカ)にほれ込んで激しく愛し合い、同時に未亡人の富栄(二階堂ふみ)にも救いを求めていく。遂に自分にしか書けない「人間に失格した男」の物語に取りかかるのだが・・・。世界的ベストセラー誕生の裏側。ゴージャスな禁断のエンタテインメント!

5点!!小栗旬の喋り方が「花より男子」の花沢類(笑)でも、花沢類と違い、作中の太宰はマジのクズのかまってちゃん、ダメンズを極めた男。太宰の女関係の概要は大体知ってはいましたが、映像にするとやばい男だな。だって口説き文句が「一緒に死のう」って(爆)自分だけに言うなら運命だけど方々で言ってるし、女性側もそれがわかっているのにハマるのが凄い。逃げられない死神男みたいな感じかな?と思いながら観ていました。沢尻エリカがキャラの濃い小栗くんの隣にいるからか、いつものドスの効いた感じではなくて、とても可愛らしい静子を体現していて良かったです(^^) 何でも「私色」な蜷川実花の世界観は苦手ですが、本作では色を出しつつも、きちんと物語を演出できていて良かったです。太宰が書いている時に部屋が解体されて箱のようになっていくCGは蜷川さんの得意な技法で、それが作品とマッチしていて美しかったです。でも、藤原くんと小栗くんをセットで出すのは、もうそろそろやめた方が良い。舞台での演技スタイルが似ている二人なので、濃すぎる(爆)死にたがりな太宰を批判する若き日の三島を出したのは、彼の死にざまへの皮肉もあるのかな?内容が濃いわけではないけど、最期の方の小栗太宰の鬼気迫る演技は素晴らしかったし、恋愛特化型な描き方ではなく太宰の知られざる一面もきちんと描いていて観やすい作品なので太宰初心者にお勧めです。2019年公開。

「君の結婚式」

パク・ボヨン、キム・ヨングァン主演他。覚えていますか?あなたの初恋。高校3年の奈津、転校生のスンヒ(パク・ボヨン)に一目惚れしたウヨン(キム・ヨングァン)。スンヒをしつこく追いかけ回った末、ついに恋人同士になりそうだったその時、「元気でね」という1本の電話を残したままスンヒは姿を消してしまい、ウヨンの初恋はこうして幕を下ろしてしまう。1年後、スンヒの行方を追って粘り強い努力で同じ大学に合格したウヨン。しかし、彼の前に立ちはだかったのは他でもない、スンヒの彼氏だった!「建築学概論」の最速記録を塗り替え、韓国動員200万人突破の大ヒットのラブストーリー。

3点!!パク・ボヨンとキム・ヨングァンが高校生は無理があるだろうと思いながら観てたけど、だんだん慣れてきて、知っている俳優さんだらけだったので、ごく平凡的なラブストーリーだけど、難なく鑑賞。パク・ボヨンちっさ!って思うけど、実は158㎝あるからそんなに小さくないんですよね。でもコロコロして見える(^^;) カウンター届いてないし(爆)結末はタイトルから想像できたので泣けるかなと期待してたのですが、仕掛けや畳みかけがないので、泣けず。「建築学概論」あの頃、追いかけた」の方がよっぽど号泣だったな~。2019年公開。


「さよならくちびる」

小松菜奈、門脇麦主演他。ずっと、このままでいられると思ってた。ひとりぼっちだったふたりが出会い、路上から始めてライブハウスをうめるまでの人気を獲得した。その絆の強さは、ありふれた友情なんかじゃない。ところが、さあこれからという時にふたりが出した答えは―“解散”。一体、ふたりに何があったのか、シマ(成田凌)との関係は?さよならツアーの旅を重ねるうちに、歌詞にしか書けないハル(門脇麦)と、歌声でしか出せないレオ(小松菜奈)の想い、隠し続けたシマ(成田凌)の本音が露わになり、ツアーは思わぬ方向へと転がっていく。解散を意識したデュオ“ハルレオ”と、付き人シマ(成田凌)。最後にうみ落としたその曲は、3人の未来を変えていく―。秦基博・あいみょん、奇跡の音楽映画誕生!

2点!!このエモ&エモキャストでこの裏切りはないわ~門脇麦の歌声は別作品で聴いたことはありましたが、誰かが何とかしてくれてると思いきや、二人とも全然何とかなってない(爆)いや、それぞれのソロはギリセーフで聴けるんだけども、デュオなのに二人の歌声の相性が悪いんです。それでも演技でカバーしてくれると思いきや、全然カバー出来てないんです(汗)映画の言いたいことはわかったけど、これは歌手設定なしでもいけたんじゃ?シマの登場キャラ設定も結構引くし、中二病だらけな映画です。秦さんとあいみょんの曲はあの二人の絶妙さがあって成り立っているわけで、一番難しいところに手を出して火傷しちゃってる作品です(--;) 3人でウダウダ何年間やってきたんだろう?(汗)腹割って話そうぜって誰も言わないのかな?ここまでバレちゃってるならもう言ってもいいでしょうよ。ぶつからないよう、相手を尊重しようの若者世代には響くのかな?とりあえず、全国ツアーで集客出来て取材も入るレベルのデュオ設定は無理だって!2019年公開。


「21世紀の女の子」

21世紀の東京には、個性豊かな、「映画の女の子」たちが生きています。暗闇の内側で、その姿を輝かす彼女たちは、この宇宙では、まだ、とても貴重な一等星だと名指されるのでした。このたった今、映画へと向かい合う、確固たる意志と、はなやかな才能を秘めた力強い作家たち。本作品には、映画の未来の星々そのものである、15名の新進監督がチャレンジを表明。手渡されたテーマはたった一つ、“自分自身のセクシャリティあるいはジェンダーがゆらいだ瞬間が映っていること”。21世紀の女の子の、女の子による、女の子のための、とびっきりの映画たち。真の「21世紀の女の子」の姿を、あなたの目で、私たちの目で、確認してみましょう。21世紀の女の子に捧げる挑戦的短篇集。

1点。良かった短編の感想を書こうかと思っていましたが、琴線に触れるものがない!(爆)注目しておいた方が良い監督と俳優を見つけようと観ましたが、マイナス過ぎる。あえて言うならふくだももこ監督の「セフレとセックスレス」が一番現実的で生々しくて良かった(木口健太さん出てるし)。同じテーマでジャンルかぶらないようにするとか相談しないわけ?ジェンダーが揺らいだ瞬間ってこの無限に広げられるテーマでなぜ皆、一番安直なところへいくの?いくならなぜ掘り下げないの?こんな短編ならラフォーレ原宿の大画面で無料で流しておけばいい。コロナ禍で命とお金を払って観に行った人が可哀想になる酷さでした。普通にアンソロジー映画作って、ここまでなあなあで酷いのは観たことがない。これでは女子高の学園祭とか言われちゃっても仕方ないと思う。男性監督だけのアンソロジーも観たことあるけど、もっと挑戦してたり完成度を上げてきてる。あと俳優。ぶっちゃけ、ある実力派のカメラマンが「俳優に演技力は必要ない」と言っていたが、それは演出する側が実力者だった場合のみ成立することで、今回は、棒読み俳優を演出しきれていない監督が多過ぎた。ここは舞台じゃなくて映画だよと言いたくてたまらなかった。もう文句のオンパレードが止まらないから終わりにする。2019年公開。

「あの日のオルガン」

 

戸田恵梨香、大原櫻子主演他。53人の子どもの笑顔を守る。それが、わたしたちの使命だった。戸越保育所の主任保母・板倉楓(戸田恵梨香)は、園児たちを空襲から守るため、親元から遠く離れた疎開先を模索していた。最初は反発していた親たちも、子どもだけでも生き延びて欲しいという一心で保母たちに我が子を託すことを決意。しかし、ようやく見つかった受け入れ先はボロボロの荒れ寺だった。幼い子どもたちとの生活は問題が山積み。それでも保母たちは、子どもたちと向き合い、みっちゃん先生(大原櫻子)はオルガンを奏で、みんなを勇気づけていた。そんな願いをよそに1945年子どもたちを守るために、保育園ごと疎開させる。知られざるヒロインたちの実話を映画化。

7点!!気になっていた作品。序盤は山田節と山田組ウザいな、ノイズだなと入り込めませんでしたが、平松さんの韓流並の涙腺の畳みかけに結局ノックアウトされて観て良かったなと思いました(^^;) あの年齢の子どもたちを疎開、避難させることの難易度の高さと20歳にも満たない女性たちがそれを生活として維持しなければならない精神力に強さに感服。少し幼保をかじっていたことがある目線で見ても、通常であれば子どもたちを「うるさいな、どっか行け」と思ってしまった時点で職を離れるべきだし、子どもたちのために瞬間、命を懸けることは出来るけど、それを日常として常に命懸けでいることは到底、無理難題なわけで。そのジェットコースターのような気持ちのアップダウンを繰り返しながら這うように世話をする彼女たちの身を切られるようなやりきれなさと現実的な辛さが、本当に自分のことのように痛く伝わってきました。ちゃんと泣ける場所と時間がないって人間の文化的生き方として耐えられることじゃないです。しかも家族の死亡告知しなければならないってツライの限界突破。でも辛いけど、同時に人の温かさがある作品だなぁとじんわり沁み入りました。それに比べて、子どもたちの命を守ることより利己的な大人の事情を優先させ、本来守る立場にいるはずの人たちも声を上げない今の日本は、どこで間違えてしまったのだろうと絶望しました。自分の力で考え、時には戦う力を、どこで失ってしまったのだろう(悲)人間が本来持っている迷いながらも前進する力、自分を信じ立ち上がる力を思い出させ、奮い立たせてくれる作品です。2019年公開。

 

​「猿楽町で会いましょう」

金子大地、石川瑠華主演他。その嘘は、本当ですか?鳴かず飛ばずのフォトグラファー・小山田(金子大地)は、読者モデルのユカ(石川瑠華)と出会う。次第に距離を縮めていく2人だが、ユカが小山田に体を許すことは決してなかった。そんな中、小山田が撮った彼女の写真が、2人の運命を大きく変えることになる。渋谷・猿楽町を舞台に、理想と現実のはざまでもがく若者と、嘘を重ねるヒロインを軸に、様々な男女の欲望が交錯する。フレッシュなキャストで描く都会に生きる男女のリアルな性愛。

 

8点!!金子大地は出てきた時はパッとしないと思ったけど、ここ数年どんどん良くなってきて、本作では等身大の男の子だからか、魅力爆発してますΣ(๑º ロ º๑) この年頃の子の勢いある色気とか剥き出し過ぎる恋愛の仕方とか、痛々しいし辛いんだけど、目が離せない良さがぎゅぎゅっと詰まってます。石川瑠華の危うさも魅力的で、ハマってるなぁと(^-^) ユカの抱える問題はタイムリーで、この子はいつ取り返しのつかない傷に気付くのかなと思いました。それまで自分と自分を気にかけてくれる人たちを傷つけ続けるのはやっぱりユカの問題な訳で・・・。この恋愛はどうなんだろう…忘れられないけど痛いから蓋しとく感じかな、でもフッと思い出しちゃったりするやつ。エモさと痛さと若い余韻が好みな作品です☆ 2019年公開。

「かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~ ファイナル」

平野紫耀、橋本環奈主演他。今度こそ、告白していただきます。将来を期待されたエリートが集う秀知院学園。生徒会長・白銀御行(平野紫耀)と生徒会副会長・四宮かぐや(橋本環奈)。惹かれ合う二人は、白熱の生徒会選挙によって互いの愛を確かめ合ったーかに見えたが、全く進展していなかった…。「今度こそ告らせたい!!」天才たちの知略と技術を尽くした恋愛頭脳戦はヒートアップ!仕組まれた罠!待ち受ける運命!そして、戦いの舞台は世界へ!?待望の続編にして完結編。高すぎる「頭脳偏差値」と低すぎる「恋愛偏差値」による恋愛頭脳戦、遂に決着!!

 

7/10点!!生徒会キャスト全員アイドル出身なのにアイドル映画っぽくなくて、全員コメディエンヌぶりが冴えてるし、前作もそうだったけど、ロマンティックなシーンをちょっと臭いくらい突き詰めてて、でもそれがちゃんとキュン出来て、好きなシリーズです(*˘︶˘*) ベタ甘なシーンを素敵にこなせるのはアイドル発揮してるからなんですねΣ(๑º o º๑) 今回は笑いとラブに友情まで追加されてて、体育祭なんて私も石神(佐野勇斗)と同じで苦手な方なのにグッと来ちゃったし(福原遥がやっぱり可愛い♪)、告白出来なくて涙が出ちゃう感じとかアオハル過ぎる!キュンがやばい!!頭脳戦も前作よりは減ったけど、最後、かぐやに騙されたし、何も考えずに気軽に楽しめる青春パックな作品です(,,> <,,)♡ 2019年公開。

「ホットギミック ガールミーツボーイ」

堀未央奈主演他。3つの初恋。1つの答え。都内のマンションに住む女子高生・成田初(堀未央奈)は、優しい兄・凌(間宮祥太朗)、元気な妹・茜(桜田ひより)と両親と、ごく普通の家庭で暮らしていた。ある日、茜に頼まれて内緒で購入した妊娠検査薬を、同じマンションに住む橘亮輝(清水尋也)に知られてしまう。バラされたくなければ“奴隷”になれ、という条件を突き付けられ、その日を境に初は亮輝の無茶な命令に振り回されるようになる。そんな時、小学校の時に突然転校してしまった幼馴染・小田切梓(板垣瑞生)がマンションに帰ってくる。今や人気雑誌モデルとして第一線で活躍する梓が、昔と変わらず自分を守ろうとしてくれるその姿に初は自然と心惹かれ、2人は遂に付き合うことに。幸福感に溶けてゆく初だったが、ある夜、彼の本当の目的を知ってしまう。動揺し、深く傷ついている初を心配し、常に寄り添い愛情を注いでくれたのは兄の凌だ。昔から兄としての優しさも絶やさず、しかし凌も知られざる秘密を抱えていた。3人の男性との恋に揺れ動きながら、少しずつ自分の中に芽生える本当の気持ち。初は悩みながらも1つの答えに辿り着く。喜び、痛み、迷いの先にある、物語の最後に彼女が見出した、その想いとは?「溺れるナイフ」山戸結希監督最新作。本能を刺激する、現在を生きる女の子に捧げる青春ストーリー。

4点!!原作途中まで読んでました。間宮祥太朗目当て。笑った。これはコメディなの?なんだこのヤンデレ集団は!Σ(゚ロ゚;) 漫画だとサラサラ読めてたのに映像にするといちいち突っかかるなぁ。それに原作はこんなに引くほどアーティスティックじゃない(笑)山戸監督、「21世紀の女の子」以前の方が良かったです。この路線でいくのかな。初みたいなネガティブイジイジ女子、皆好きになるかなぁ。それこそ単純接触の原理じゃん。まず初めに彼女の良いところを提示して欲しかったです。それからイジイジした方がヤンデレ度も上がったと思うし(爆)間宮祥太朗の色気はヤバかったです。流石、大人(笑)でも、なんで社宅って設定ナシにしたの?社宅ゆえの閉塞感と逃げられなさがこの歪な相関図のポイントなのに、何故無くしたの?青春の痛々しさは突き抜けて描けてたと思います。引くほど痛くて全身全霊だった十代を一気に思い出しました。クライマックス、MVみたいになってて引きました。やりたい事詰め込み過ぎて作風崩壊してるけど、ここまでやったらもう持ち味(笑)清水尋也を選んだセンスを信じるしかない!どうか、蜷川実花路線に突っ込む前にスタイル完成させて欲しいです(>人<;) 2019年公開。

「ビート・パー・MIZU」

石川瑠華主演他。BPM(テンポのこと)が瞬時にわかる大学生・隅子(石川瑠華)。隅子は常に世の中のBPMが気になってしまって仕方がない。隅子が唯一穏やかにいられるのは、水中の音を聞いている時だった。ヘッドホンで水中の音を流しながら、自宅にある魚の水槽を見つめている日々。そんな隅子に、BPMが高まる相手が現れる。感じたことのない自分のBPMに隅子がとっていく行動とは・・・この世の全ての音が嫌いなヒロイン・隅子(石川瑠華)の奔走を描く、ポップな恋愛悲喜劇。

2点!!石川瑠華目当て。彼女はどんどん目が離せくなるな。本作では大学生役だけど、キャラと服装で小学生みたいに見えます。水くんの言動の心の内が読めなさ過ぎて一方通行同士で終わってしまうのが、雑だなと感じました。CMとかMV用みたいな感じ。MOOSICLABはいつもセンスの良い作品が集まるので注目してるのですが、本作の音楽も俳優セレクトも抜群。BPMというテーマも生かしきれていない凡庸さがあったので、もう少し話やテーマを詰めたら良くなりそうな作品です。2019年公開。

「クリスマス・ナイト 恋に落ちた騎士」

ヴァネッサ・ハジェンズ主演他。2019年のオハイオ州ブレースブリッジ。そこで教師として働く女性ブルック(ヴァネッサ・ハジェンズ)のもとに、ある日、中世の騎士のような恰好をした男が現れる。森の中で老婆に魔法をかけられたと言う若き騎士コール(ジョシュ・ホワイトハウス)は「14世紀のイングランドから来た」と主張するが行き場もなく、ヴァネッサの家のゲストハウスに泊めてもらうことに。童話から飛び出してきたかのようにジェントルマンで甘い台詞を連発するコールと過去に恋人に裏切られ、愛を信じられなくなっていたブルック。人間関係に空白を抱えたままクリスマスを迎えようとしているブルックにとってそれは運命の出会いとなるのだろうか―クリスマス・シーズンに観たいとっておきのNETFLIX初ロマンティック・コメディ。

3点!!「ハイスクール・ミュージカル」のヴァネッサ・ハジェンズ主演作。クリスマスムービーを観たくてオススメサーフィンしてたら、凄いイケメンが予告を通り過ぎたので観てみた。登場人物たちの言動がツッコミどころだらけで、笑うところなのかスルーするところなのかわからなかった。会話の流れ上は多分笑うところ(^^;)old girlを「老婆」って訳すのどうなの?呼び捨てだし(^^;)姪がサンタに「叔母に浮気しない恋人を」と頼んで「難しい」って言われたら、絶望する(爆)アメリカとは言えども銃を出したら皆、ビビるけど剣は抜いてもスルー出来ちゃうの?警察署に連れていかれるのが可哀相だからって個人情報ない剣抜く男は自分ちの傍には止めたくない。舵の切り方によっては余裕でスリラーに切り替えられちゃう。ヴァネッサのリアクションがいちいちオーバーで気になった。ディズニー出身だからなのかな?あとは、コールがわかりやすくイイ体!(笑)さぁ、鑑賞タイムですよと言わんばかりに見せてくれていて、クリスマス独女の願望を詰めこみまくり(爆)イレギュラーなことは何も起こらないし、皆揃って良い人しか出てこないし、魔法のシーンが雑過ぎるけど、乾いた心が潤ったので、まぁまぁなクリスマスプレゼントをありがとうと言えるシーズンムービーです。2019年劇場未公開・NETFLIX作品。

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